JP2007256046A - 加速度センサ - Google Patents

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Tsutomu Nakanishi
努 中西
Hideo Oogoshi
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Abstract

【課題】本発明は、ピエゾ抵抗素子の形状、抵抗値、および温度変化による抵抗値変化の特性のばらつきを低減させ、検出精度を高めることができる加速度センサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】固定部1と、この固定部1に接続された第1、第2の片持ち梁部2,3と、この第1、第2の片持ち梁部2,3の先端にそれぞれ形成された第1、第2のおもり部4,5と、前記第1、第2の片持ち梁部2,3のそれぞれに形成された第1〜第4のピエゾ抵抗素子6〜9とを備え、前記第1、第2の片持ち梁部2,3および第1、第2のおもり部4,5をそれぞれ同一形状にするとともに、同一平面上に同じ向きに並べて構成したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として自動車等のカーナビゲーションシステムや車両制御システム、あるいはカメラ等の手ブレ検知システム等に用いられる加速度センサに関するものである。
片持ち梁の先端におもり部を設け、かつこの片持ち梁の上面にピエゾ抵抗素子を形成し、このピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を検知することにより加速度を検出するようにした加速度センサは公知である。
このような加速度センサにおいては、加速度を検出する方向と垂直な方向への感度を有してしまうことが考えられるが、この垂直な方向への感度を有することによる影響を除去するために、同一形状の片持ち梁と重量部を同一平面上に互いに逆向きにして形成した加速度センサは公知である(特許文献1参照)。
特開平4−130276号公報
おもり部を先端に設けた片持ち梁を2本設けて、それぞれの片持ち梁にピエゾ抵抗素子を用いる場合において、ハーフブリッジ回路で中点電位を検出する場合や、フルブリッジ回路で差動電位を検出する場合には、それぞれの片持ち梁に形成したピエゾ抵抗素子の形状、抵抗値、さらには温度変化による抵抗値変化の特性はばらつきのない完全に同一であることが好ましい。
しかしながら、製造時のばらつきなどにより、2以上のピエゾ抵抗素子を完全に同一にすることは不可能であり、各ピエゾ抵抗素子の特性がばらついてしまうことは不可避である。このばらつきを低減させることは加速度センサの精度向上につながるのであるが、ピエゾ抵抗素子が形成されている場所が離れると、各ピエゾ抵抗素子の特性のばらつきは大きくなってしまうものである。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、ピエゾ抵抗素子の形状、抵抗値、および温度変化による抵抗値変化の特性のばらつきを低減させ、検出精度を高めることができる加速度センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、固定部と、この固定部に接続された2本の片持ち梁部と、この2本の片持ち梁部の先端にそれぞれ形成された2個のおもり部と、前記2本の片持ち梁部のそれぞれに形成されたピエゾ抵抗素子とを備え、前記2本の片持ち梁部および2個のおもり部をそれぞれ同一形状にするとともに、同一平面上に同じ向きに並べて構成したもので、この構成によれば、2本の片持ち梁部を同一平面上に同じ向きに並べて構成しているため、この2本の片持ち梁部に形成されたピエゾ抵抗素子間の距離は短くなり、これにより、各ピエゾ抵抗素子の特性のばらつきを低減させることができるため、検出精度の高い加速度センサを提供することができるという作用効果を有するとともに、2本の片持ち梁部と2個のおもり部はそれぞれ同じ向きに並べて構成しているため、加速度が印加されたとき、2本の片持ち梁部は同じ方向に同じ形状に変形することになり、これにより、これら2本の片持ち梁部と2個のおもり部が接触して互いに干渉するおそれは低くなるため、2個のおもり部間の間隔を狭くすることができ、これにより、加速度センサの小型化が図れるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、固定部の片持ち梁部が形成された部分の両方の外側に、おもり部と空間を挟んで対向するように2個のストッパ部を形成したもので、この構成によれば、過大な加速度が印加された場合、これらのストッパ部におもり部が接触して片持ち梁部が過剰に撓むのを防止することができるため、過大な加速度が印加された場合、加速度センサが破損するのを防止することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、2個のストッパ部を連結部により連結するとともに、この連結部と固定部および2個のストッパ部とで2個のおもり部を囲むように構成したもので、この構成によれば、2個のストッパ部が連結部により連結されているため、おもり部がストッパ部に当接した際のストッパ部の撓みを低減させることができ、これにより、ストッパ部のストッパ機能を効率的に発揮させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、片持ち梁部と空間を挟んで対向するように延設部を形成し、かつこの延設部はおもり部より固定部側へ延設して形成したもので、この構成によれば、延設部の存在によりおもり部の質量を増加させることができるため、加速度センサの感度を向上させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、延設部と片持ち梁部との間隔、延設部と固定部との間隔、延設部とストッパ部との間隔、おもり部とストッパ部との間隔、おもり部と連結部との間隔、および2個のおもり部の間隔がすべて等しくなるように構成したもので、この構成によれば、上記の各構成要素をエッチングで形成する際に、精度良く形成することができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の加速度センサは、2本の片持ち梁部を同一平面上に同じ向きに並べて構成しているため、この2本の片持ち梁部に形成されたピエゾ抵抗素子間の距離は短くなり、これにより、各ピエゾ抵抗素子の特性のばらつきを低減させることができるため、検出精度の高い加速度センサを提供することができるとともに、2本の片持ち梁部と2個のおもり部はそれぞれ同じ向きに並べて構成しているため、加速度が印加されたとき、2本の片持ち梁部は同じ方向に同じ形状に変形することになり、これにより、これら2本の片持ち梁部と2個のおもり部が接触して互いに干渉するおそれは低くなるため、2個のおもり部間の間隔を狭くすることができ、これにより、加速度センサの小型化が図れるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1における加速度センサの平面図である。
図1において、1は固定部で、この固定部1はSiで構成された基板から形成されているものである。2は固定部1に形成された第1の片持ち梁部、3は固定部1に第1の片持ち梁部2と並ぶように形成された第2の片持ち梁部である。4は第1の片持ち梁部2の先端に形成された第1のおもり部、5は第2の片持ち梁部3の先端に形成された第2のおもり部で、この第2のおもり部5は第1のおもり部4と並ぶように形成されているものである。
上記した固定部1、第1の片持ち梁部2、第2の片持ち梁部3、第1のおもり部4および第2のおもり部5は同一平面上に一体的に形成されているものである。また、前記第1の片持ち梁部2および第1のおもり部4と、第2の片持ち梁部3および第2のおもり部5は同じ向きに並べて構成されているものであり、さらに第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3、および第1のおもり部4と第2のおもり部5はそれぞれ形状が同一になるように構成されているものである。
6および7はそれぞれ第1の片持ち梁部2に形成された第1のピエゾ抵抗素子および第2のピエゾ抵抗素子、8および9は第2の片持ち梁部3に形成された第3のピエゾ抵抗素子および第4のピエゾ抵抗素子である。これらの第1のピエゾ抵抗素子6、第2のピエゾ抵抗素子7、第3のピエゾ抵抗素子8および第4のピエゾ抵抗素子9は、いずれも歪みが生じると抵抗値が変化する特性を有しているものである。
10は固定部1に形成された第1の印加電極、11は固定部1に形成された第1の中間電極、12は固定部1に形成された第1のグランド電極である。そして前記第1のピエゾ抵抗素子6は第1の印加電極10と第1の中間電極11との間に電気的に接続され、また第2のピエゾ抵抗素子7は第1の中間電極11と第1のグランド電極12との間に電気的に接続されるものである。
13は固定部1に形成された第2の印加電極、14は固定部1に形成された第2の中間電極、15は固定部1に形成された第2のグランド電極である。前記第3のピエゾ抵抗素子8は第2のグランド電極15と第2の中間電極14との間に電気的に接続され、また第4のピエゾ抵抗素子9は第2の中間電極14と第2の印加電極13との間に電気的に接続されるものである。
16は第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9の各ピエゾ抵抗素子と第1の印加電極10〜第2のグランド電極15の各電極間を電気的に接続する導電体からなる配線である。
上記した本発明の実施の形態1における加速度センサにおいては、第1の印加電極10と第2の印加電極13を同電位にし、かつ第1のグランド電極12と第2のグランド電極15を同電位にしてフルブリッジ回路を構成し、そして第1の中間電極11と第2の中間電極14との差動出力を検出するように回路構成を行うとともに、第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9の各抵抗値を等しくしているものである。
以上のように構成された加速度センサについて、以下にその製造方法を簡単に説明する。
Siからなる基板の上面に第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9の各ピエゾ抵抗素子を構成する抵抗層をスパッタ等の薄膜工法で形成し、その後、第1の印加電極10〜第2のグランド電極15の各電極および配線16を構成する金属層をスパッタ等の薄膜工法で形成し、そしてこの金属層をエッチングにより所定形状にすることにより第1の印加電極10〜第2のグランド電極15の各電極および配線16を形成することができる。最後に、基板をエッチングにより所定形状に加工することにより所定形状の固定部1、第1の片持ち梁部2、第2の片持ち梁部3、第1のおもり部4および第2のおもり部5を有した加速度センサが得られる。
以上のように構成され、かつ製造された加速度センサについて、以下にその動作を説明する。
図1において、例えば、紙面右向方向に正の加速度が加わった場合には、第1のおもり部4および第2のおもり部5が左方向に傾くように第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3が撓む。このとき、第1のピエゾ抵抗素子6と第3のピエゾ抵抗素子8には圧縮方向の歪みが生じ、第2のピエゾ抵抗素子7と第4のピエゾ抵抗素子9には引張り方向の歪みが生じる。ここで、第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3および第1のおもり部4と第2のおもり部5はそれぞれ同一形状に構成しているため、第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3の歪みは同じになる。これによりフルブリッジ回路を構成する対角位置の抵抗体が同じ抵抗値になるため、第1の中間電極11と第2の中間電極14の差動出力は、ハーフブリッジ回路の場合に比べ2倍の大きさになり、出力電圧を大きくすることができる。
以上のように本発明の実施の形態1における加速度センサにおいては、第1の片持ち梁部2、第2の片持ち梁部3、第1のおもり部4および第2のおもり部5を同一平面上に同じ向きに並べて構成しているため、第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9の形成位置が近くなり、すなわち、ピエゾ抵抗素子間の距離が短くなり、これにより、各ピエゾ抵抗素子の特性のばらつきを低減させることができるものである。
また、第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3および第1のおもり部4と第2のおもり部5はそれぞれ同一形状に構成するとともに、同一平面上に同じ向きに並べて構成しているため、加速度が印加されたとき、第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3は同じ方向に同じ形状に変形することになり、これにより、これら第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3および第1のおもり部4と第2のおもり部5が接触して互いに干渉するおそれは低くなるものである。この場合、現実には、製造上の形状のばらつきや、内部の組成のばらつき等により、第1の片持ち梁部2と第2の片持ち梁部3とが全く同じ変形をするものではないため、加速度が印加されていない状態で第1のおもり部4と第2のおもり部5間の間隔が狭ければ第1のおもり部4と第2のおもり部5が接触することもあり得る。しかしながら、本発明の実施の形態1における加速度センサの場合は、前述したように第1のおもり部4と第2のおもり部5が接触して互いに干渉するおそれは低いため、第1のおもり部4と第2のおもり部5間の間隔を狭くすることができ、これにより、加速度センサ全体の小型化が図れるものである。
なお、上記本発明の実施の形態1における加速度センサにおいては、第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9の各抵抗値を等しくしたものについて説明したが、第1の中間電極11の電位と、第2の中間電極14の電位がそれぞれの基準電位に対して互いに正負逆向きの変化をするように、第1のピエゾ抵抗素子6の抵抗値と第2のピエゾ抵抗素子7の抵抗値との比率と、第4のピエゾ抵抗素子9の抵抗値と第3のピエゾ抵抗素子8の抵抗値との比率とを等しくする構成にしてもよいものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2、3に記載の発明について説明する。
図2は本発明の実施の形態2における加速度センサの平面図である。
本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1と同一の構成部品については、同一番号を付しており、その説明は省略し、異なる点のみを説明する。
本発明の実施の形態2における加速度センサが上記した本発明の実施の形態1における加速度センサと異なる点は、ストッパ部が付加されている点である。
図2において、17は固定部1における第1の片持ち梁部2が形成された部分の外側に、第1のおもり部4と空間を挟んで対向するように形成された第1のストッパ部で、この第1のストッパ部17は固定部1と一体的に形成されている。18は固定部1における第2の片持ち梁部3が形成された部分の外側に、第2のおもり部5と空間を挟んで対向するように形成された第2のストッパ部で、この第2のストッパ部18は固定部1と一体的に形成されている。19は第1のストッパ部17と第2のストッパ部18を連結する連結部である。そして前記第1のストッパ部17、第2のストッパ部18および連結部19は、Siからなる基板をエッチングする際に得られるものである。
上記した本発明の実施の形態2においては、第1のおもり部4および第2のおもり部5と空間を挟んで対向するように第1のストッパ部17および第2のストッパ部18を設けているため、過大な加速度が印加された場合、第1のおもり部4が第1のストッパ部17に当接、または第2のおもり部5が第2のストッパ部18に当接して第1の片持ち梁部2または第2の片持ち梁部3が過剰に撓むのを防止することができるため、過大な加速度が印加された場合、加速度センサが破損するのを防止することができるものである。
また、上記本発明の実施の形態2においては、連結部19によって第1のストッパ部17と第2のストッパ部18を連結しているため、第1のストッパ部17と第2のストッパ部18の剛性を高めることができ、これにより、第1のおもり部4または第2のおもり部5が当接することによる第1のストッパ部17と第2のストッパ部18の変形を低減させることができるため、第1のストッパ部17と第2のストッパ部18は効率的にストッパ機能を発揮させることができるものである。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項4、5に記載の発明について説明する。
図3は本発明の実施の形態3における加速度センサの平面図である。
本発明の実施の形態3においては、上記した本発明の実施の形態2と同一の構成部品については、同一番号を付しており、その説明は省略し、異なる点のみを説明する。
本発明の実施の形態3における加速度センサが上記した本発明の実施の形態2における加速度センサと異なる点は、延設部が付加されている点である。
図3において、20は第1の片持ち梁部2または第2の片持ち梁部3と空間を挟んで対向するように形成された延設部で、この延設部20は第1のおもり部4または第2のおもり部5と一体的に、かつ固定部1側へ延設するように形成されているものである。また、この延設部20は第1のおもり部4に2箇所形成されるとともに、第2のおもり部5にも2箇所形成されており、さらにこれら4個の延設部20の形状は対称形状または同形状に構成されているものである。
そしてまた、上記延設部20は、第1の片持ち梁部2との間隔、第2の片持ち梁部3との間隔、固定部1との間隔、第1のストッパ部17との間隔、第2のストッパ部18との間隔がすべて等しくなるように構成するとともに、第1のおもり部4と第1のストッパ部17との間隔、第2のおもり部5と第2のストッパ部18との間隔、第1のおもり部4と連結部19との間隔、第1のおもり部4と連結部19との間隔、および第1のおもり部4と第2のおもり部5との間隔もすべて等しくなるように構成しているものである。すなわち、固定部1、第1のストッパ部17、第2のストッパ部18および延設部20で囲まれた部分の空間部の距離がすべて等しくなるように構成したものである。
上記のように本発明の実施の形態3においては、第1の片持ち梁部2または第2の片持ち梁部3と空間を挟んで対向するように延設部20を形成し、かつこの延設部20は第1のおもり部4または第2のおもり部5より一体的に固定部1側へ延設するように形成しているため、この延設部20の存在により、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3に接続される第1のおもり部4および第2のおもり部5の質量が増加するため、同じ加速度が印加された場合、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の撓みは大きくなり、これにより、加速度センサの感度が向上するものである。
また、外形寸法を小さくしながら、第1のおもり部4および第2のおもり部5の質量を大きくする場合において、延設部20を設けない構成にするためには、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の長さを短くする必要が生じてくるが、延設部20を設けた場合には、その必要が生じない。そして、このような構成の加速度センサにおいては、第1のおもり部4および第2のおもり部5の質量が同じならば第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の長さが長い方が第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の根元部、すなわち、固定部1との接続部近傍の歪みが大きくなるため、加速度センサとしての感度が向上するものである。したがって、本発明の実施の形態3における加速度センサは、この点からも感度の向上を図ることができるものである。
そしてまた、本発明の実施の形態3においては、固定部1、第1のストッパ部17、第2のストッパ部18および延設部20で囲まれた部分の空間部の距離をすべて等しくしているため、固定部1、第1の片持ち梁部2、第2の片持ち梁部3、第1のおもり部4、第2のおもり部5、第1のストッパ部17、第2のストッパ部18、連結部19および延設部20を所定形状に形成するためにSiからなる基板をエッチングで加工する際には、高精度で加工することができ、これにより、加速度センサの検出精度の向上を図ることができるものである。
なお、上記本発明の実施の形態3における加速度センサにおいては、延設部20とともに、第1のストッパ部17、第2のストッパ部18および連結部19を設けた構成としているが、延設部20のみを設けて、第1のストッパ部17、第2のストッパ部18および連結部19は設けない構成にした場合でも、加速度センサの感度を向上させることができるという効果を奏するものである。
(実施の形態4)
図4、図5は本発明の実施の形態4における加速度センサの片持ち梁部の断面図を示したもので、図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)はそれぞれ断面図のバリエーションを示している。すなわち、本発明の実施の形態4における加速度センサは、上記した本発明の実施の形態1〜3における加速度センサのように第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面を直方体形状にするのではなく、他の所定の形状にしたものである。なお、図4、図5では第1の片持ち梁部2の断面のみを示しているが、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3は、同一の断面形状を有するものである。
図4(a)において、X軸は、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面図の上面部を0として鉛直下方を正にした座標軸である。したがって、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面図の上面部は、X=0となる。第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面図の下面部はX=hとしている。
また、W(X)とはX座標上の点Xにおける第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面の幅である。したがって、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面図の上面部の幅はW(0)、下面部の幅はW(h)となる。aは、X軸上で0<a<hなる点であり、W(a)は点aにおける断面の幅を示している。
図4(a)に示す断面図は、図示したように三角形の底面を第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面の上面にし、三角形の頂点部に長方形を付けたような形状の構成である。言い換えると、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面の上面と下面の幅を広くし、上面と下面の間に断面幅を狭くした部分を設けた構成になっている。
図4(a)に示す断面図を数式化すると、
0<a<hなるaにおいて、
W(a)<W(0)かつW(a)<W(h)
となるaが存在すること、である。
このように、上面の幅が広いことによって、第1のピエゾ抵抗素子6〜第4のピエゾ抵抗素子9を形成することができる領域を広くすることができるため、これらの抵抗素子の配置が容易になり、さらに、第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3における変位は上面の幅の中央部で小さく、かつ端部での変位がもっとも大きいため、これらの各抵抗素子に生じる歪みも大きくすることができ、これにより、各抵抗素子の抵抗値変化を大きくして大きな出力を得ることができるものである。
また、上下方向の中央部の幅を狭くしているため、断面2次モーメントが低下して撓み易くなり、これにより、感度が向上することになる。
そしてまた、下面の端部の幅を広くしているため、下面の端部が中央部と同様に狭い場合に比べ、断面の上下方向のバランスが向上することになり、これにより、紙面横方向に対する加速度による第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の上下方向への撓みを低減させることができるため、加速度センサの感度の低下の防止に役立つものとなる。
図4(b)(c)、図5(a)(b)(c)に示す断面図は、図4(a)に示す断面図に対して、断面形状を上下対称にしているものである。このようにすることにより、断面の上下方向のバランスがとれるため、紙面横方向に対する加速度による第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の上下方向への撓みを理論上なくすことができる。このため、加速度センサの感度の低下を防止することができる。
図4(a)〜(c)および図5(a)〜(c)に示す加速度センサの第1の片持ち梁部2および第2の片持ち梁部3の断面形状は、エッチングを表面側と裏面側からの両面から行うことにより可能であり、また、エッチングの条件を変えることにより、それぞれの形状にすることが可能となる。
上記した本発明の実施の形態1〜4における加速度センサは、いずれも、片持ち梁部とおもり部とをそれぞれ2個備えた構成になっている。このような構成の加速度センサは、おもり部および片持ち梁部を1個のみ有する構成のものに比べて、強度、出力の点で優れた作用効果を有するものである。すなわち、出力を上げるには片持ち梁部での歪みを大きくすることが有力な方法であるが、歪みが大きくなりすぎると片持ち梁部の破損を招くことも考えられる。これに対し、片持ち梁部およびおもり部をそれぞれ2個設けた構成のものは、フルブリッジ回路等によりそれぞれの出力の差動を取ることにより、それぞれの片持ち梁部からの出力を2倍にすることができるため、片持ち梁部での歪みが半分であっても、最終の出力をおもり部および片持ち梁部が1個のものと同等にすることができ、この点で、十分な強度を有したまま出力の向上を図ることができる。この場合、2つの片持ち梁部上に形成されるピエゾ抵抗素子の抵抗値などの特性のばらつきが大きくなると検出精度の低下を招いてしまうが、本発明の加速度センサにおいては、2つの片持ち梁部を同一平面上に同じ向きに並べているため、両者の間隔は短く、これによりピエゾ抵抗素子の特性ばらつきを低減させることが可能となるため、検出精度の向上を図ることができるものである。
本発明に係る加速度センサは、2本の片持ち梁部および2個のおもり部をそれぞれ同一形状にするとともに、同一平面上に同じ向きに並べて構成したことにより、検出精度を高めることができるという効果を有するものであり、自動車等のカーナビゲーションシステムや車両制御システム、あるいはカメラ等の手ブレ検知システム等に使用される加速度センサに適用して有用なものである。
本発明の実施の形態1における加速度センサの平面図 本発明の実施の形態2における加速度センサの平面図 本発明の実施の形態3における加速度センサの平面図 (a)〜(c)本発明の実施の形態4における加速度センサの片持ち梁部の断面図 (a)〜(c)本発明の実施の形態4における加速度センサの片持ち梁部の断面図
符号の説明
1 固定部
2 第1の片持ち梁部
3 第2の片持ち梁部
4 第1のおもり部
5 第2のおもり部
6 第1のピエゾ抵抗素子
7 第2のピエゾ抵抗素子
8 第3のピエゾ抵抗素子
9 第4のピエゾ抵抗素子
17 第1のストッパ部
18 第2のストッパ部
19 連結部
20 延設部

Claims (5)

  1. 固定部と、この固定部に接続された2本の片持ち梁部と、この2本の片持ち梁部の先端にそれぞれ形成された2個のおもり部と、前記2本の片持ち梁部のそれぞれに形成されたピエゾ抵抗素子とを備え、前記2本の片持ち梁部および2個のおもり部をそれぞれ同一形状にするとともに、同一平面上に同じ向きに並べて構成した加速度センサ。
  2. 固定部の片持ち梁部が形成された部分の両方の外側に、おもり部と空間を挟んで対向するように2個のストッパ部を形成した請求項1記載の加速度センサ。
  3. 2個のストッパ部を連結部により連結するとともに、この連結部と固定部および2個のストッパ部とで2個のおもり部を囲むように構成した請求項1または2記載の加速度センサ。
  4. 片持ち梁部と空間を挟んで対向するように延設部を形成し、かつこの延設部はおもり部より固定部側へ延設して形成した請求項1〜3のいずれかに記載の加速度センサ。
  5. 延設部と片持ち梁部との間隔、延設部と固定部との間隔、延設部とストッパ部との間隔、おもり部とストッパ部との間隔、おもり部と連結部との間隔、および2個のおもり部の間隔がすべて等しくなるように構成した請求項4記載の加速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103293336A (zh) * 2013-07-02 2013-09-11 中国工程物理研究院电子工程研究所 一种双悬臂梁式微机械加速度传感器
CN103308718A (zh) * 2013-07-02 2013-09-18 中国工程物理研究院电子工程研究所 一种单凸梁式微机械加速度传感器
CN109470282A (zh) * 2018-12-28 2019-03-15 江苏集萃微纳自动化系统与装备技术研究所有限公司 一种悬臂梁式纸基传感器及其制备方法

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