JP2008180070A - 濃厚物質ポンプの材料装入容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】濃厚物質ポンプの材料装入容器において、保守が容易であり、磨耗部材を簡単に交換できるように改良する
【解決手段】上方へ指向する材料供給穴(64)と、容器端壁(22)に配置されている2つの搬送シリンダ穴(24)と、容器内部に配置され、入口側を2つの搬送シリンダ穴(24)の前方へ交互に回動可能で、出口側が吐出しノズル(30)に開口している管切換え器(34)とを備えた、濃厚物質ポンプ(18)の材料装入容器において、容器壁に、好ましくは容器端壁(22)に、プラスチックおよび/または軽量構造材から成る、材料供給穴(64)を覆うためのフラップカバー(110)が枢着されている。
【選択図】図6a
【解決手段】上方へ指向する材料供給穴(64)と、容器端壁(22)に配置されている2つの搬送シリンダ穴(24)と、容器内部に配置され、入口側を2つの搬送シリンダ穴(24)の前方へ交互に回動可能で、出口側が吐出しノズル(30)に開口している管切換え器(34)とを備えた、濃厚物質ポンプ(18)の材料装入容器において、容器壁に、好ましくは容器端壁(22)に、プラスチックおよび/または軽量構造材から成る、材料供給穴(64)を覆うためのフラップカバー(110)が枢着されている。
【選択図】図6a
Description
本発明は、請求項1の上位概念に記載の濃厚物質ポンプの材料装入容器に関するものである。
特許文献1から知られている濃厚物質ポンプの材料装入容器は、上方へ開口した容器下部部分と、フランジ結合を介して該容器下部分に着脱可能に結合されている容器上部部分とを有している。容器上部部分の、周回するように延びている上縁は、材料供給穴を画成している。容器下部部分内には撹拌装置が支持され、その軸受は容器下部部分の縁開口凹部内にあり、その結果容器上部部分を除去した後に撹拌装置を容易に交換することができる。容器上部部分はコンクリートのような濃厚物質の充填ホッパーを形成している。コンクリートの充填は、通常、ミキサー車を材料装入容器に近づけて、材料装入容器に設けた溝を介してコンクリートを充填させる。接近してくるミキサー車との衝突により容器上部部分が損傷するのを避けるため、容器上部部分は安定な板から成っていなければならない。このため重量がかさみ、容器上部部分を手動で簡単に取り外すことができない。
上記特許文献1に記載の材料装入容器は、搬送シリンダ穴内に、磨耗部材としての中間リングを有している。中間リングは、容器端壁の一部を成している搬送シリンダ穴の内面を、貫流するコンクリートによる磨耗から保護している。この中間リングは磨耗するので規則的に交換しなければならない。中間リングは搬送シリンダ側から搬送シリンダ穴のなかに差し込まれているので、取り付け取り外しのためには、まず搬送シリンダを容器端壁から除去しなければならない。これは面倒である。
本発明の課題は、冒頭で述べた種類の材料装入容器において、保守が容易であり、磨耗部材を簡単に交換できるように改良することである。
この課題は、上方へ指向する材料供給穴と、容器端壁に配置されている2つの搬送シリンダ穴と、容器内部に配置され、入口側を2つの搬送シリンダ穴の前方へ交互に回動可能で、出口側が吐出しノズルに開口している管切換え器とを備えた、濃厚物質ポンプの材料装入容器において、容器壁に、好ましくは容器端壁に、プラスチックおよび/または軽量構造材から成る、材料供給穴を覆うためのフラップカバーが枢着されていることにより解決される。本発明の有利な構成は従属請求項の対象である。
本発明による解決手段の思想は、材料供給穴を覆い、容器壁に枢着されている、プラスチックまたは軽量構造材から成っているフラップカバーは、従来の薄鋼板から成っているフラップカバーよりもクリーニングがより容易であるというものである。濃厚物質、特にコンクリートは、薄鋼板よりもプラスチックのほうがはるかに付着しにくい。フラップカバーは、材料供給穴側の第1のプラスチックシェルと該プラスチックシェルに好ましくは一体に結合され且つカバー上面を形成している第2のプラスチックシェルとを備えたプラスチック中空体として形成されているのが合目的である。プラスチック中空体は軽量で、比較的安定である。これは、特に、フラップカバーが容器上部部分に枢着され、容器内部の保守作業のためにフラップカバーを容器上部部分と一緒に取り外さねばならない場合に有利である。
クリーニングを容易にするため、第1のプラスチックシェルが材料供給穴側に滑らかな表面を有していてよい。これにたいし、第2のプラスチックシェルが補強溝を有しているのが有利である。これによりフラップカバーに高い安定性が与えられる。フラップカバーは有利には回転成形法により一体に製造されている。
フラップカバーが少なくとも部分的に軽量構造材から成っている場合には、軽量構造材が炭素繊維で補強したプラスチックおよび/またはガラス繊維で補強したプラスチックを有しているのが合目的である。軽量構造材は炭化珪素或いは発泡金属、好ましくはチタン成分を含んだ発泡金属であってもよい。合目的には、軽量構造材が耐摩耗性および/または硬質の被覆部、特にクロム、炭化珪素またはセラミックスの材料群から成る被覆部を担持しているのがよい。
フラップカバーが好ましくは該フラップカバーに一体的に成形されたグリップを有しているのが合目的である。さらに、フラップカバーが、好ましくは該フラップカバーに一体的に成形された、容器壁に固定されている閉鎖要素を掛止するためのフックを有しているのが合目的である。フックも好ましくはフラップカバーと一体的に成形されている。フラップカバーが少なくとも1つのヒンジと少なくとも1つのガススプリングにより容器端壁と結合されているのが好ましい。ガススプリングはフラップカバーの開閉を容易にする。フラップカバーは、容器端壁と結合される面付近に、ゴムカーテン用の固定手段を有している。ゴムカーテンはフラップカバーから下方へ材料供給穴内へ垂れ下がって、濃厚物質がフラップカバーと容器端壁との間の隙間に流入するのを阻止する。
次に、本発明の実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明する。図1に走行状態で示した自動コンクリートポンプは、シャーシ10と、フロント側の運転室12と、シャーシ10の回転支持台14で支持されているコンクリート分配マスト16と、シャーシ10に配置される2シリンダ濃厚物質ポンプ18とを有している。シャーシ10の後部部分に配置されている材料装入容器20はその端壁22に搬送シリンダ穴24を有し、該搬送シリンダ穴24を介して濃厚物質ポンプ18の2つの搬送シリンダ26が接続されている。材料装入容器20の、端壁22とは反対側の後壁28には、吐出しノズル30が設けられている。吐出しノズル30には搬送管32が接続されている。容器内部には、ここではS管として形成された管切換え器34が設けられている。管切換え器34はその一端を吐出しノズル30と結合され、他端は圧媒液により回動軸(図示せず)の回動軸線のまわりを両搬送シリンダ穴24の前方へ回動可能である。
材料装入容器20(図2)は容器下部部分38と容器上部部分40とに分割されている。前記端壁22と該端壁22を後壁28と結合されている側壁42とはそれぞれ上部分と下部分とに2分割されている。この場合容器上部部分40は、上部端壁部分44と、該上部端壁部分44から離間するように延びて自由端48を備えている上部側壁部分46とを有している(図3)。上部端壁部分44と上部側壁部分46とは、その下稜に、容器上部部分40を容器下部部分38に固定するための第1のフランジ50を担持している。本実施形態では、容器上部部分40はプラスチックから成る射出成形部品として一体に製造されている。補強のため、容器上部部分40には補強細板52が一体的に形成されている。
容器下部部分38は、底部54および後壁28以外に、下部端壁部分56と下部側壁部分58とを有している。下部側壁部分58は下部端壁部分56のほうへ下方へ傾斜しており、前記第1のフランジ50に対し補完的な第2のフランジ60を担持している。両フランジ50,60はねじ62により簡単に結合可能である。両フランジの間にはゴムパッキンを配置してもよく、その結果容器下部部分38と容器上部部分40とを簡単に継ぎ合わせて材料装入容器20を形成させることができる。
材料装入容器20は上方へ指向する材料供給穴64を有している。材料供給穴64は周回するように延びている縁66,68により画成される。周回するように延びている前記縁は2つの縁部分66,68に分割されている。第1の縁部分66は上部端壁部分44および上部側壁部分46の上稜により形成される。第1の縁部分66には第2の縁部分68が接続している。第2の縁部分68はゴムエプロン70の上稜によって形成される。ゴムエプロン70は容器下部部分38に固定されており、後壁28と該後壁28から離間するように延びている下部側壁部分58の一部分とを越えて突出している。両縁部分66,68は互いに整列している。
容器下部部分38には、側壁42に支持穴72が配置されている。支持穴72は撹拌装置の軸受を受容するために用いる。後壁28には後壁穴73が設けられ、後壁穴73を介して管切換え器34を吐出しノズル30に接続させることができる。下部端壁部分56には、搬送シリンダ26を接続するための搬送シリンダ穴24が設けられている。したがって、ポンプ作動時に運動するすべての可動部材は、これら可動部材に起源を発する力を吸収する容器下部部分38で支持されている。これに対応して容器下部部分38は安定で壁厚の薄鋼板から製造されている。容器上部部分40に対しては、材料供給穴64に充填されているコンクリートに起因する力のみが作用する。それ故、容器上部部分40の安定性に対し課せられる要求は極めて少ない。
容器下部部分38は、下部端壁部分56から突出している格子用のリング状の載置要素74を有している。これとは択一的に、格子を、容器上部部分40に一体的に成形されて容器内部方向に指向する載置用隆起部の上に設置してもよい。材料供給容器20は懸架装置76を介してシャーシ10に固定されている。
容器外面には、端壁22に、搬送シリンダ26を接続させるための接続板80が装着されている。端壁22の内面にはめがね板82が取り外し可能に固定されている(図4)。めがね板82のめがね板穴84は搬送シリンダ穴24と連通している。めがね板82は搬送シリンダ穴24から突出して、容器内部方向において中間リング86のためのストッパーを形成している。中間リング86は端壁22と接続板80を貫通している搬送シリンダ穴24を介して軸線方向に延在している。その内面は濃厚物質の貫流管路88を画成している。中間リング86の外側面90は120゜の角度間隔で配置された3つのカム92を担持している。これらのカム92は、バヨネット穴95を介して、搬送シリンダ穴24に周回するように設けた内側溝94に挿入可能で、よってバヨネットロックを形成している。該バヨネットロックにより中間リング86を搬送シリンダ穴24内で搬送シリンダ26に対し軸線方向に固定することができる。貫流管路88の境界面はめがね板穴84の境界面と整列しているとともに、搬送シリンダ26の内面とも整列している。これにより、通過する濃厚物質により高摩耗に曝されるような露出したエッジは存在しない。磨耗をさらに減少させるため、めがね板82も貫流管路88の境界面も硬質金属から成る磨耗層89を有している。搬送シリンダ穴24を密封するため、中間リング86はその側面90にカム92に対し軸線方向にずれて周回するように延びている2つの溝96を有し、これらの溝96に、端壁22および接続板80に当接するパッキンリング98が挿着されている。周回するように延びているもうひとつの溝96は、中間リング86のめがね板82側の端面に設けられている。そのなかに設けられているパッキンリング98はめがね板82に対し当接している。
中間リング86を交換するには、まずめがね板82のねじ止めを解除する。次に中間リング86をその長手軸線のまわりに回転させて、カム92をバヨネット穴95から引き出せるようにする。このため中間リングはその端面に、保持心棒を差し込むための凹部100を有している。加えて、中間リング86と端壁22との間には、供給穴104を介してグリースを充填可能な、周回するように延在する中空空間102が配置されている。中空空間102は中間リング86を搬送シリンダ穴24から引き出したときに容器内部方向へ拡大する。したがって、供給穴104を通じてグリースを圧入すると、中間リング86の取出しが容易になる。グリースは中間リング86の回転を容易にする潤滑手段として作用する。通常は、磨耗部分であるめがね板82と中間リング86とを一緒に交換する。
図2の材料装入容器20には、上部端壁部分44にヒンジ106を介してフラップカバー108が枢着されている。フラップカバー108は材料供給穴64を覆っている。金属から成っているこのフラップカバー108の代わりに、図6aと図6bに図示したように、プラスチックから成るフラップカバー110を使用してもよい。フラップカバー110は、図7の断面図からわかるように、プラスチック中空体から形成されている。フラップカバー110は、材料供給穴64側の第1のプラスチックシェル112と、該第1のプラスチックシェル112と結合され、覆い面を形成している第2のプラスチックシェル114とを有している。フラップカバー110は回転成形法により一体に製造されている。第1のプラスチックシェル112は材料供給穴64側に滑らかな表面を有しており、濃厚物質(特にコンクリート)による汚れを簡単に除去できる。第2のプラスチックシェル114はその安定性を向上させる補強溝116を有している。さらに、フラップカバー110の側部にはフック118が一体的に形成されており(図8a)、該フック118に、材料供給穴64をしっかりと閉鎖させるために材料装入容器20に固定されている閉鎖要素を掛止させて、トグル型ファスナーを形成させることができる。フラップカバー110の側部にはさらにグリップ120が一体的に形成されている(図8b)。また、フラップカバー110と材料装入容器20との間に、フラップ110の開閉を容易にするガススプリングを配置してもよい。フラップカバー110は第1のプラスチックシェル112に複数個の穴122,124を有している。これらの穴の第1のグループ122は、フラップカバー110を開口位置で保持するグリップとロック要素の取り付けに用いる。第2のグループ124は、フラップカバー110と材料装入容器20との間の隙間を覆ってこの隙間を通じて濃厚物質が流れるのを阻止するゴムエプロンの取り付けに用いる。
18 濃厚物質ポンプ
20 材料装入容器
22 容器端壁
24 搬送シリンダ穴
30 吐出しノズル
34 管切換え器
64 材料供給穴
110 フラップカバー
20 材料装入容器
22 容器端壁
24 搬送シリンダ穴
30 吐出しノズル
34 管切換え器
64 材料供給穴
110 フラップカバー
Claims (15)
- 上方へ指向する材料供給穴(64)と、容器端壁(22)に配置されている2つの搬送シリンダ穴(24)と、容器内部に配置され、入口側を2つの搬送シリンダ穴(24)の前方へ交互に回動可能で、出口側が吐出しノズル(30)に開口している管切換え器(34)とを備えた、濃厚物質ポンプ(18)の材料装入容器において、
容器壁に、好ましくは容器端壁(22)に、プラスチックおよび/または軽量構造材から成る、材料供給穴(64)を覆うためのフラップカバー(110)が枢着されていることを特徴とする材料装入容器。 - フラップカバー(110)が、材料供給穴(64)側の第1のプラスチックシェル(112)と該プラスチックシェル(112)に好ましくは一体に結合され且つカバー上面を形成している第2のプラスチックシェル(114)とを備えたプラスチック中空体として形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の材料装入容器。
- 第1のプラスチックシェル(112)が材料供給穴(64)側に滑らかな表面を有していることを特徴とする、請求項2に記載の材料装入容器。
- 第2のプラスチックシェル(114)が補強溝(116)を有していることを特徴とする、請求項2または3に記載の材料装入容器。
- フラップカバー(110)が回転成形法により一体に製造されていることを特徴とする、請求項2から4までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- 軽量構造材が炭素繊維で補強したプラスチックおよび/またはガラス繊維で補強したプラスチックを有していることを特徴とする、請求項1に記載の材料装入容器。
- 軽量構造材が炭化珪素であることを特徴とする、請求項1に記載の材料装入容器。
- 軽量構造材が発泡金属であり、好ましくはチタン成分を含んだ発泡金属であることを特徴とする、請求項1に記載の材料装入容器。
- 軽量構造材が耐摩耗性および/または硬質の被覆部、特にクロム、炭化珪素またはセラミックスの材料群から成る被覆部を担持していることを特徴とする、請求項6から8までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- フラップカバー(110)が好ましくは一体に成形されたグリップ(120)を有していることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- フラップカバー(110)が、好ましくは一体に成形された、容器壁に固定されている閉鎖要素を掛止するためのフック(118)を有していることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- フラップカバー(110)が少なくとも1つのヒンジ(106)と少なくとも1つのガススプリングにより容器端壁(22)と結合されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- フラップカバー(110)が、容器端壁(22)と結合される面付近に、ゴムカーテン用の固定手段(124)を有していることを特徴とする、請求項12に記載の材料装入容器。
- 搬送シリンダ穴(24)内にそれぞれ中間リング(86)が配置され、該中間リング(86)の内面が濃厚物質用の貫流管路(88)を画成し、中間リング(86)の外側面(90)が少なくとも1つのカム(92)を担持し、容器端壁(22)が、搬送シリンダ穴(24)内に、少なくとも部分的に周回するように延びている少なくとも1つの内側溝(94)と、容器内部側の内面から内側溝(94)へ延びている、カム(92)を受容してバヨネットロックを形成する少なくとも1つのバヨネット穴(95)とを有していることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
- 材料供給穴(64)が周回するように延びている縁(66,68)により画成されていること、容器下部部分(38)および該容器下部部分(38)と着脱可能に結合されている容器上部部分(40)と、2分割の端壁(22)と、後壁(28)と、それぞれ2分割の2つの側壁(42)とが設けられていること、搬送シリンダ穴(24)が端壁(22)に配置されていること、容器上部部分(40)が、上部端壁部分(44)と、該上部端壁部分(44)から離間するように延びて自由端(48)を備えている上部側壁部分(46)とを有していること、周回するように延びている前記縁(66,68)が、容器上部部分(40)の上エッジを形成している第1の縁部分(66)と、該第1の縁部分(66)に接続するように容器下部部分(38)に設けた後壁側の第2の縁部分(68)とを有していることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか一つに記載の材料装入容器。
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