JP2008178974A - 把持装置、並びに把持装置を備える整列装置、収容装置および把持方法 - Google Patents

把持装置、並びに把持装置を備える整列装置、収容装置および把持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】把持対象の上方の位置に配置しても、その端部を表裏の側から挟持可能な把持装置を提供する。
【解決手段】このハンド(把持装置)30は、一対をなす第一の把持面31aおよび第二の把持面32aでシート部材(把持対象)2を挟持するものである。そして、その第二の把持面32aは、シート部材2の外縁部2tよりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されるようになっており、さらに、自身の旋回円S2に対し、前記内側の位置では、その径方向にシート部材2を挟持するように第一の把持面31aに対向するとともに、前記外側の位置では、径方向で第一の把持面31aに重なりあわない待避位置に位置するようになっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、一対の挟持部材で把持対象を挟持してその把持対象を把持する把持装置に係り、特に、把持対象が、例えば可撓性のシート部材のように薄くて変形し易いものであっても、その把持に好適な把持装置に関し、また、可撓性のシート部材との協働によって複数の対象物を所期の整列位置に整列させる整列装置並びにその整列装置で整列させた複数の対象物を所定の容器内に収容する収容装置において、これに用いられるシート部材を把持する用途に好適な把持装置に係り、さらには、その把持装置を備える整列装置、収容装置および把持方法に関する。
対象物を搬送し、整列させ、さらにはその梱包等を行う物流業務では、業務の効率化のために、種々の作業機械等による自動化、あるいは自動化の提案がなされている。
しかし、搬送あるいは梱包する対象物が、例えば冷凍の塊状食品などのように塊状形状に成形されており、変形しやすく、また脆いという脆弱性を有する食品(以下、「脆弱性食品」という)は、これを搬送や整列させる際の押圧力等が、比較的弱い力であっても脆弱性食品に変形や損傷が生じ易い。そのため、このような損傷等が脆弱性食品に生じればその商品価値が低下することになる。
そこで、本願発明者は、このような問題点に着目して、先に、対象物が例えば冷凍の塊状食品等のように脆弱性を有する脆弱性食品であっても、その整列、あるいは梱包を容易とし、その作業の効率を向上させ得る整列具、整列方法、容器内収容方法および整列装置並びに収容装置を提供しうる技術を提案した(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術では、例えばその整列具は、可撓性のシート部材との協働によって、複数の対象物を所期の整列位置に案内するための案内部材を備えている。そして、この整列具は、複数の対象物をシート部材および案内部材相互間に配置し、シート部材の周囲の複数の箇所を把持し、さらに、そのシート部材を案内部材の側に伸張することで、これら相互間に配置されている複数の対象物を、案内部材のもつ形状に倣わせて所定の範囲内で所期の整列位置に整列させることを可能としている。さらには、例えば複数の対象物をシート部材および案内部材相互間に配置した状態のままで一体として移動させて、所定の梱包用の容器内に収容することもできるようになっている。
ここで、この特許文献1に記載の技術では、可撓性のシート部材の周囲の複数の箇所を把持し、また、そのシート部材を伸張させたり、対象物を整列具とともに一体として移動させたりする構成を自動化するに際し、例えば市販の把持装置(ハンド)を複数用いて可撓性のシート部材の周縁部の複数の箇所を把持するようにして必要な操作を行っている。
特許文献1に記載の技術によれば、上記の整列具を用いた整列に際しては、対象物をシート部材の伸張によって移動させることが可能であり、そのシート部材は、可撓性を有しているので、対象物が例えば脆弱性食品の場合であっても、脆弱性食品を、いわば柔らかく囲繞しつつ移動させて案内部材に倣わせることができる。また、対象物を整列具とともに一体として移動させて、所定の梱包用の容器内に収容させる際にも、対象物をシート部材で保持しつつ移動させることができる。そのため、対象物が仮に脆弱性食品であっても、これを変形させるほどの大きな負荷や、部分的に集中する荷重が作用せず、これにより、対象物が仮に脆弱性食品であっても、その変形や損傷が防止される。
特願2006−238079号(未公開) 実開昭52−003717号公報 特公平7−51411号公報 特許第3330162号公報
ところで、上述のように、特許文献1に記載の技術は、可撓性のシート部材の周縁部を、市販の把持装置(ハンド)を複数用いて把持しつつ必要な操作を行い得るものである。ここで、特許文献1に記載の技術において、これに用いる複数の把持装置には、シート部材の周縁部を、その端部を表裏の側から挟むように保持し且つ比較的に強い把持が可能であり、また、把持した部分のシート部材に皺が生じることが防止または抑制可能であることがより望ましい。このような把持装置であれば、シート部材の把持がより確実だからである。また、シート部材の外観品質を損なわないようにすることができるからである。さらに、把持装置を隣接させて複数使用する場合であっても、隣接する把持装置同士の距離を比較的に近接可能なものであれば一層望ましい。このような把持装置であれば、よりコンパクトな構成とすることができるからである。
しかしながら、市販のハンド等の公知の把持装置は、このようなより望ましい構成とする上では、未だ改良すべき課題が残されていた。
すなわち、例えば、把持対象が紙のようなシート部材であり、これを一対の挟持部材で挟持して把持するものとしては、通常、クリップが該当する(例えば特許文献2参照)。
しかし、通常のクリップでは、その一対の挟持部材は、相対向して把持対象をその両側から挟持可能な位置(以下、「挟持位置」ともいう)において、相互の対向方向にのみ開閉するようになっている。そのため、平置き状態のシート部材の端部を、その上方に配置した位置からその両面を挟持することは困難である。なお、例えば特許文献2に記載の技術では、枢着点を中心に回動可能な一対の挟持部材(挟み部)を有するクリップが開示されており、このクリップの挟持部材は、枢着点近傍に曲げ部を設けており、これにより、つまみ部が把持対象よりも上方の位置に配置されるようになっている。そのため、例えばこのクリップを用いれば、つまみ部を手でもちつつも、その一対の挟持部材をシート部材の端部側方から挿入するように配置し易い。
しかし、例えば、このクリップの構成を上記特許文献1に記載の技術での把持装置に盛り込もうとしても、その挟持位置が対向方向にのみ開閉するようになっている点では通常のクリップと同様である。そのため、特許文献2に記載の技術を採用した場合であっても、シート部材の端部を保持するための構成を自動化するには、シート部材の端部側方から挿入するように、水平方向に移動させるためのアクチュエータを別途必要とする。つまり、つまみ部をシート部材の上方の位置に配置(固定)し得ても、更に水平方向への移動手段をも必要とするので、その分構成が複雑となり、コストも掛かる。そのため、平置き状態のシート部材の端部を、その上方の位置に配置(固定)した把持装置によっても把持できるものとして、これをそのまま採用することは難しい。
一方、積層されたシート部材に対し、その上方から、そのうちの一枚を取り上げて、次工程に搬送する把持装置としては、例えば印刷機械をはじめとして種々の装置に組み込まれているものが知られている(例えば特許文献3参照)。例えば特許文献3に記載の技術では、その把持装置は、把持対象が紙のように軽量のシート部材を対象とし、これを、真空吸着パッドを用いて把持し搬送可能になっている。
しかし、この特許文献3に記載の技術は、把持対象として、紙のように軽量のシート部材を対象としており、これに真空吸着パッドを用いて把持し搬送するものなので、例えば把持対象が布等のように通気性をもつ素材であれば、強い把持力をもたせる構成としては不十分であり、さらに、上述の特許文献1に記載の技術のように、例えば複数の対象物をシート部材および案内部材相互間に配置した状態のままで一体として移動するような、比較的に重みのある対象物を保持しつつ移動させる用途に適用されるものではない。したがって、例えば特許文献3に記載の技術についても、これを上述の特許文献1に記載の技術での把持装置として採用するには不十分である。
これに対し、把持対象が通気性をもつ素材であっても、強い把持力をもたせ得る把持装置として、例えば特許文献4に記載の技術が開示されている。この特許文献4に記載の技術では、シリンダを内部に有する基体を備え、この基体には、その軸方向に移動可能な吸着管と、その吸着管の軸方向での移動に連動して開閉する一対の把持部材を有する把持装置とが装備されている。そして、その一対の把持部材を開いた状態で吸着管を張り出させてシート部材を吸着し、その後、吸着管を引き込ませるとともに、その直交方向から一対の把持部材を閉じることにより、シート部材を吸着管で吸着しつつ把持装置で把持可能になっている。この特許文献4に記載の技術によれば、例えば把持対象が通気性をもつシート部材(例えば布)であって、さらに、これが積層されている場合であっても、その最上部の一枚のみを吸着管によって吸着して、いわば予備的な保持状態とし、その後、そのシート部材を、把持装置で更に確実に把持可能である。
しかし、特許文献4に記載の技術では、吸着管および把持装置が基体に一体に設けられており、さらに、その基体には、吸着管をその軸方向に移動させるための手段や、その移動に連動して一対の把持部材を開閉させるための手段が装備される必要があるので、基体が大型となる。そのため、これを備える装置全体が大きく且つ重くなり、また、その構造が複雑になるため、高価なものになってしまう。特に、これを隣接させて多数使用する必要がある場合には、隣接する把持装置の一対の把持部材同士の距離が、その基体の大きさによって制約されてしまう。そのため、ある程度近い位置を把持させようとしても所望の位置を把持できないという問題がある。
また、この特許文献4に記載の技術では、シート部材の端部のみをその両面から挟持するように把持したい用途では、端部を両面からつまむことが難しい。つまり、シート部材と吸着管との対向方向に対し、一対の把持部材の挟持方向が直交方向なので、シート部材の面をその表裏の側から挟むように保持することは困難である。また、シート部材はその一方側の面が一対の把持部材で把持されるため、把持されたシート部材がぐちゃぐちゃになって皺ができてしまう。つまり、シート部材が例えば布のように、その把持を開放すれば、多少の皺が許容される把持対象であれば、特許文献4に記載の技術の適用も考えられるものの、シート部材が例えば紙のように、把持を開放しても、皺が容易に回復せず、また、そのような皺が生じることが許容されない用途であれば、適用することができない。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、把持対象の上方の位置に配置しても、また、その把持対象が例えばシート部材であっても、その端部を表裏の側から挟むように保持可能且つ比較的に強い把持が可能であり、また、皺が生じることが防止または抑制可能であり、さらに、これを隣接させて複数使用する場合であっても、隣接する把持装置同士の距離を、比較的に近接させ得る把持装置、並びに把持装置を備える整列装置、収容装置および把持方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、基部と、その基部から延出する一対の挟持部材とを備え、その一対の挟持部材で把持対象の外縁部をその両側から挟持することでその把持対象を把持する把持装置であって、前記一対の挟持部材のうちの一方の挟持部材は、前記基部から延出する第一の腕部と、その第一の腕部の先端に設けられる第一の把持面とを有し、他方の挟持部材は、前記基部に回動可能に軸支される第二の腕部と、その第二の腕部の先端に設けられる第二の把持面とを有して構成されるとともに、前記第二の腕部の回動中心は、前記把持対象を挟持する際に当接させるべき部分に前記第一把持面を当接させたときに、その当接された把持対象の部分が向いている側に配置され、前記第二の把持面は、その回動範囲が、前記把持対象の挟持される部分の外縁部よりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されるようになっており、さらに、前記第二の把持面は、前記把持対象の外縁部よりも内側の位置にあっては、前記第一および第二の把持面の間で前記挟持対象を挟持可能なように、前記第一の把持面に対向する対向位置に位置し、前記把持対象の外縁部よりも外側の位置にあっては、前記把持対象の挟持される部分での前記第一の把持面側とは反対側の面から離間するとともに、前記第一の把持面に前記第二の把持面が重なりあわないように、前記対向位置から外れた待避位置に位置するように構成されていることを特徴としている。
第一の発明に係る把持装置によれば、第二の把持面は、その回動範囲が、把持対象の挟持される部分の外縁部よりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されて、前記対向位置および待避位置にそれぞれ位置するようになっているので、例えば把持対象の上方の位置に一方の挟持部材が位置するように基部を配置したときに、他方の挟持部材を、把持対象の外縁部よりも外側で、把持対象の挟持される部分での第一の把持面側とは反対側の面から離間した待避位置、および把持対象の外縁部よりも内側で、挟持対象を挟持可能な対向位置にそれぞれ位置させるように配置可能である。そのため、この把持装置は、把持対象の上方の位置に上記一方の挟持部材が位置するように基部を配置しても、待避位置から対向位置に向けて第二の把持面を回動させることによって、その把持対象が例えばシート部材のときに、その端部をその両面の側から挟むように保持することができる。
また、第二の腕部の回動中心は、前記把持対象を挟持する際に当接させるべき部分に前記第一把持面を当接させたときに、その当接された把持対象の部分が向いている側に配置されているので、把持装置をコンパクトにすることができる。
そして、この第一の発明に係る把持装置によれば、一対の挟持部材の第一および第二の把持面で把持対象を挟持してその把持対象を把持することができるので、例えば把持対象が布等のように通気性をもつ素材であっても、例えば特許文献3に記載の技術に比べて、比較的に強い把持が可能である。また、例えば一対の挟持部材の第一および第二の把持面のみによる挟持であっても把持対象をその両面から把持することができるので、例えば上記特許文献4に記載の技術に比べて、皺が生じることが防止または抑制可能であり、また、その構成を簡単にすることができる。そのため、これを隣接させて複数使用する場合であっても、隣接する把持装置同士の距離を、比較的に近接させることができる。
ところで、例えば上記特許文献1に記載の技術では、市販の把持装置(ハンド)を用いて可撓性のシート部材の周縁部の複数の箇所を把持しつつ必要な操作を行っているものの、各把持装置は、その把持力が、より重みのある把持対象であってもこれを保持しつつ移動させることが可能なものであればより望ましい。
そこで、第一の発明に係る把持装置において、前記第一の腕部は、前記基部に回動可能に軸支されており、前記第一の把持面および第二の把持面は、前記第二の腕部の回動によって前記対向位置に対応する位置に前記第二の把持面が位置したときに、前記第一の腕部が前記第二の腕部によって押圧されさらに回動することで、前記第一の把持面および第二の把持面相互の対向方向での距離が接近するようになっていることは好ましい。このような構成であれば、相互の面同士の押し合う力によってより強い把持力をもたせることができるので、例えばより重みのある把持対象であってもこれを保持しつつ移動させ得る構成とする上でより好適である。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記第一の腕部は、前記第二の腕部によって押圧されさらに回動する前の位置である初期位置に自身を戻す初期位置戻し手段をさらに備え、前記初期位置戻し手段は、前記第一の腕部を初期位置の側に向けて付勢する付勢ばねと、前記基部に設けられて前記初期位置で前記第一の腕部に当接するストッパとを有して構成されていることは好ましい。このような構成であれば、第一の腕部を初期位置に自動的に戻すことができる。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記第二の把持面は、当該第二の把持面の基端部を前記第二の腕部の先端側とし、且つ当該第二の把持面の先端を前記把持対象の側に向けて形成されていることは好ましい。このような構成であれば、シート部材の把持をより確実にする上で好適である。また、把持装置をコンパクトにする上で好適である。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記第一の把持面または第二の把持面は、その第一の把持面および第二の把持面による前記把持対象の把持許容度を広げるための板ばねを備えていることは好ましい。このような構成であれば、把持許容度(アローワンス)を広げる上でより好適である。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記第一の把持面は、前記第二の把持面よりも、前記把持対象が滑り難い面になっていることは好ましい。このような構成であれば、第一の把持面は、前記第二の把持面よりも、前記把持対象が滑り難い面になっているので、把持対象は、第一の把持面に対しては滑り難く、第二の把持面に対してはそれよりも滑り易い。そのため、第二の把持面が周方向に旋回し且つ径方向での第一の把持面との対向距離が接近しつつ回動する際に、第二の把持面を滑らかに周方向前進側に向けて回動させつつ径方向での挟持を行わせる上で好適である。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記第二の腕部の第二の把持面を前記対向位置に位置させるために必要な領域を、前記把持対象とこれに隣接する他の部材との間に確保する必要領域確保手段を更に有することは好ましい。このような構成であれば、例えば把持対象が他の部材に隣接して配置されるような場合であっても、この必要領域確保手段によって、対向位置に対応する位置に第二の腕部の第二の把持面を位置させるために必要な領域を把持対象と他の部材との間により確実に確保することができるので、より安定した挟持を可能とする上で好適である。
ここで、前記必要領域確保手段は、前記把持対象を前記第一の把持面に向けて真空吸着可能な真空吸着手段であることは好ましい。このような構成であれば、例えば把持対象が積層されており、その最上部の把持対象を把持するような場合に、挟持位置に対応する位置に第二の腕部の第二の把持面を位置させるために必要な領域を確保する構成とする上で好適である。
また、前記他の部材は、前記把持対象を載置する載置部であり、前記一対の挟持部材は、当該載置部上に載置された把持対象を把持するようになっており、前記必要領域確保手段は、前記載置部に形成された溝であり、当該溝は、前記把持対象と載置部との間に、前記第二の腕部の第二の把持面を進入可能な空隙を設けるように形成されていることは好ましい。このような構成であれば、載置部に所定の溝を形成するだけで必要領域確保手段を構成可能なので、必要領域確保手段を安価かつ容易に構成する上で好適である。
また、第一の発明に係る把持装置において、前記把持対象が、可撓性のシート部材であることは好ましい。このような構成であれば、例えば上記特許文献1に記載の技術での、可撓性のシート部材を伸張させたり、対象物を整列具とともに一体として移動させたりする構成を自動化するに際し、当該第一の発明に係る把持装置を好適に使用して、その可撓性のシート部材の周縁部の複数の箇所を把持し、必要な操作を行う上で好適である。
また、本発明のうち第二の発明は、複数の対象物を所定の範囲内に整列させる整列装置であって、可撓性のシート部材との協働によって前記複数の対象物を所期の整列位置に案内するための案内部材を備え、前記案内部材は、前記複数の対象物を前記シート部材および当該案内部材相互間に配置し、前記シート部材を当該案内部材の側に伸張することで、これら相互間に配置されている当該複数の対象物を、当該案内部材のもつ形状に倣わせて所定の範囲内で所期の整列位置に整列させるようになっており、さらに、前記案内部材を前記シート部材の上方から当該シート部材に対向する所定の位置に配置およびその位置から離脱させることが可能な案内部材移動手段と、前記シート部材の周縁部の把持および開放が可能な複数の把持装置と、前記案内部材移動手段で所定の位置に配置された状態の案内部材に対し、前記シート部材の周縁部を把持した状態の前記複数の把持装置を所定の位置に移動可能な把持装置移動手段とを備え、前記把持装置として、第一の発明に係る把持装置を備えていることを特徴としている。
第二の発明に係る整列装置によれば、複数の対象物を所期の整列位置に案内するための案内部材と可撓性のシート部材とを備え、複数の対象物をシート部材および案内部材相互間に配置し、シート部材を案内部材の側に伸張することで、これら相互間に配置されている複数の対象物を、案内部材のもつ形状に倣わせて所定の範囲内で所期の整列位置に整列させることを可能としている。そして、複数の把持装置として、第一の発明に係る把持装置を備えているので、可撓性のシート部材の端部を保持したり、これを伸張させたりする構成を自動化するに際し好適である。
つまり、例えばシート部材の上方の位置に第一の発明に係る把持装置を複数配置して、シート部材の端部を両側から挟むように保持可能である。そして、その一対の挟持部材でシート部材の端部を挟持して把持することができる。また、第一の発明に係る把持装置は、上述のように、比較的に強い把持が可能である。さらに、第一の発明に係る把持装置は、その構成を簡単なものにすることが可能なので、これを隣接させて複数使用する場合であっても、隣接する把持装置同士の距離を、比較的に近接させることができる。したがって、複数の把持装置を備える整列装置をコンパクトな構成にすることができる。
また、本発明のうち第三の発明は、複数の対象物を所定の容器内に収容する収容装置であって、第二の発明に係る整列装置を備えており、さらに、当該整列装置の複数の把持装置、シート部材および案内部材並びに前記複数の対象物を、前記容器上方の所定の位置に一体で移動させる一体移動手段を備え、前記一体移動手段は、前記複数の把持装置でシート部材の周縁部を把持した状態且つ前記案内部材とシート部材との間に前記複数の対象物を挟持した状態のままで前記容器上方の所定の位置に移動可能になっていることを特徴としている。
第三の発明に係る収容装置によれば、複数の対象物をシート部材および案内部材相互間に配置した状態のままで一体として移動させて、所定の梱包用の容器内に収容することができる。そして、収容装置として、第二の発明に係る整列装置を備えている。つまり、その整列装置の備える複数の把持装置として、第一の発明に係る把持装置を備えているので、対象物をシート部材および案内部材相互間に保持した一体の状態のまま移動させたりする構成を自動化するに際し好適である。
また、本発明のうち第四の発明は、一対の挟持部材で把持対象をその両側から挟持する把持装置によって前記把持対象を把持する方法であって、前記把持装置として第一の発明に係る把持装置を用い、当該把持装置の前記第一の把持面を前記把持対象に当接させ、その当接させた状態で前記第二の腕部を回動させて前記第二の把持面を前記対向位置に位置させることを特徴としている。
第四の発明に係る把持方法によれば、把持装置として第一の発明に係る把持装置を用いているので、把持に際し、その作用・効果を奏する。特に、この把持方法によれば、第一の把持面を前記把持対象に当接させ、その当接させた状態で前記第二の腕部を回動させて前記第二の把持面を前記対向位置に位置させているので、第二の把持面の旋回時の第一の把持面との相対的な動き(周方向に移動しつつ径方向の対向距離が接近する)による把持対象の不要な移動を抑えることができる。
上述のように、本発明によれば、把持対象の上方の位置に配置しても、また、その把持対象が例えばシート部材であっても、その端部を表裏の側から挟むように保持可能且つ比較的に強い把持が可能であり、また、皺が生じることが防止または抑制可能であり、さらに、これを隣接させて複数使用する場合であっても、隣接する把持装置同士の距離を、比較的に近接させ得る把持装置、並びに把持装置を備える整列装置、収容装置および把持方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一の実施形態に係る収容装置を説明する図である。なお、この収容装置は、本発明に係る整列装置を備えており、また、この整列装置は、本発明に係る把持装置を有して構成されている。ここで、この整列装置は、脆弱性食品である複数の塊状食品(例えばコロッケやハンバーグ等)を所定の矩形形状の範囲内で所期の整列位置に整列させるためのものである。また、この収容装置は、その整列装置によって、所期の整列位置に整列させた複数の塊状食品を所定の容器内に収容するためのものである。
同図に示すように、この収容装置10は、多関節ロボット12と、カメラ14と、整列装置20Bとを備え、これら多関節ロボット12、カメラ14および整列装置20Bは、いずれも不図示のコントローラに、必要な信号を授受可能に接続されている。
詳しくは、カメラ14は、ステージ5の上方に対向して設置されている。ここで、このステージ5は、上記載置部に対応しており、このステージ5上でシート部材2を平置きの状態に広げ、所要の個数の塊状食品Kを適宜離間して載置(配置)した予備整列状態とするための領域になっている。そして、カメラ14は、このステージ5上の画像を撮像し、その撮像された画像情報がコントローラに送られるようになっている。
コントローラ(不図示)では、所定のプログラムによって画像が処理され、これにより、ステージ5上の整列装置20Bの座標を検出可能であり、また、塊状食品Kの載置された個数の過不足を検出可能であり、また、案内部材(後述する)を塊状食品K同士の間に挿入可能か否かを確認可能であり、さらには、ステージ5上に平置きの状態に広げられるシート部材2の配置された位置の適否を検出可能になっている。つまり、この収容装置10は、ステージ5上の整列装置20Bの座標を検出する座標検出手段と、ステージ5上での塊状食品Kの載置された個数の過不足を検出する載置数量検出手段と、ステージ5上に広げられるシート部材2の配置された位置の適否を検出するシート部材配置位置検出手段と、案内部材の配置された位置を検出する案内部材配置位置検出手段とを備えて構成されている。
上記多関節ロボット12は、6軸の垂直多関節ロボットであり、サーボモータ(不図示)を駆動源とし、そのサーボモータに組み込まれたエンコーダ(不図示)によるフィードバック制御によって個々のアーム(符号12a,12b等)の向きを制御し、ティーチング作業で予め指定された所定の動作が可能になっている。そして、その所定の動作を含めたプログラムは、多関節ロボット12に接続されたコントローラで実行され、上記座標検出手段での整列装置20Bの座標、上記載置数量検出手段での塊状食品Kの載置個数、および上記シート部材配置位置検出手段でのシート部材2の配置位置、さらに、案内部材配置位置検出手段での案内部材(後述する)の配置位置等の情報をも含め、これらの情報等に基づいて、塊状食品Kの整列および容器への収容に必要な動作を実行可能になっている。そして、この多関節ロボット12のアームのエンドエフェクタ12aに、上記整列装置20Bが装着されており、整列装置20B全体が多関節ロボット12によって所定の位置に移動可能になっている。なお、この多関節ロボット12が上記一体移動手段に対応している。
次に、この整列装置20Bについて図2ないし図3を適宜参照しつつ詳しく説明する。なお、図2(a)は整列装置20Bの平面図、図2(b)はその正面図、図2(c)はその右側面図である。また、図3(a)は、図2(b)の正面図での短辺側のハンドユニットを省略して示す図であり、図3(b)は図3(a)でのF矢視方向から見たハンドユニットのレイアウトのイメージを図示しており、また、図3(c)は図3(a)でのE部断面を平面視方向から見たハンドユニットを図示しており、さらに、図3(d)は図3(a)でのD部断面を平面視方向から見た案内部材3およびシート部材2等を図示している。
この整列装置20Bは、図2ないし図3に示すように、上部に矩形状の板部材からなる支持筐体22が設けられている。そして、この支持筐体22に対し上記多関節ロボット12のアームのエンドエフェクタ12aが装着されるようになっている(図1参照)。さらに、この支持筐体22に対し、その中央部分に案内部材支持ユニット50Bが設けられている。
詳しくは、案内部材支持ユニット50Bは、図3(a)に示すように、この整列装置20Bの支持筐体22中央上部に、エアシリンダ58を有して構成されている。そして、このエアシリンダ58のロッド58aは、支持筐体22を貫通して下方に延びており、その先端が連結部材58b(図2(c)参照)を介して案内部材3上部の支持軸9に連結されている。支持軸9は、中実円筒形状部材であり、案内部材3を構成する押さえ部材4上面の二箇所に立設している。そして、この二箇所の支持軸9は、上記案内部材3の長手方向(図3(d)参照)に沿って適宜離間した位置それぞれに配置されている。これにより、案内部材支持ユニット50Bは、そのエアシリンダ58を作動させることで、そのロッド58a先端に取り付けられた案内部材3をシート部材2との対向方向に移動可能になっている。なお、上記案内部材移動手段には、この案内部材支持ユニット50Bが対応している。
次に、上記案内部材3およびシート部材2部分の構成について図3(d)を適宜参照しつつ詳しく説明する。
図3(d)に示すように、この整列装置20Bは、可撓性のシート部材2との協働によって複数の塊状食品Kを所期の整列位置に案内するための案内部材3を備えて構成されている。
ここで、複数の塊状食品Kを整列させるべき所定の範囲は、同図に示す矩形形状Rの範囲内であり、本実施形態では、その矩形形状Rの範囲内に、包装する規格にあわせて、縦に5個、横に二列の計10個の塊状食品Kを所要の個数とし、その所要の個数の塊状食品Kを所期の整列位置に整列させる例である。なお、この例では、同図に示すように、矩形形状Rは長方形であり、その長手方向を前後とし、短手方向を左右として配置される。そして、この矩形形状Rに対し、各塊状食品Kは、小判形(楕円形)の長軸方向を矩形形状Rの短手方向に向け、また、小判形(楕円形)の短軸方向を矩形形状Rの長手方向に向けた位置を所期の整列位置として配置(整列)する例である。
詳しくは、シート部材2は、フィルムと類似した形態の材料からなる可撓性を有する部材であり、その表面は平滑である。そして、このシート部材2は、複数の塊状食品Kを整列させるべき矩形形状Rの範囲よりも周囲に張り出す広さを有するものを用いる。そのため、シート部材2の周縁部2aは、矩形形状Rの範囲よりも外側に位置している。なお、同図に示すように、本実施形態では、その周縁部2aのつくる形状が、矩形形状Rとは相似形状に形成されている例を示しているが、シート部材2は、矩形形状Rの範囲よりも周囲に張り出す広さであれば、周縁部2aの形状については任意の形状としてもよい。
そして、案内部材3は、その使用時にシート部材2に対向して配置される。そして、複数の塊状食品Kを整列させる際に、所期の整列位置に案内するためのものであり、押さえ部材4と、仕切部材6とを一体に有して構成されている。
この押さえ部材4は、複数の塊状食品Kを整列させるべき矩形形状Rの範囲とは相似形状且つ所期の整列位置に案内するために必要な大きさに形成されている。この例では、上記矩形形状Rと一致する大きさであり、その周縁部4aは上記矩形形状Rと一致している。
また、仕切部材6は、第一の仕切部材7と、第二の仕切部材8とを有して構成されている。各仕切部材7、8は、押さえ部材4に対し、上記二箇所の支持軸9とは反対側の面に設けられており、シート部材2に対向させる面に張り出して装着されている。そして、第一の仕切部材7は、複数の塊状食品Kを整列させるべき矩形形状Rのうち、一の辺に沿った方向(同図での左右方向)を仕切るように設けられ、第二の仕切部材8は、その一の辺に交差する他の辺に沿った方向(同図での上下方向)を仕切るように設けられている。ここで、第一の仕切部材7および第二の仕切部材8の先端(シート部材2に対向する側の端部)の横断面形状は、尖頭状に形成され、その尖頭状をなす先端は円弧状になっている。
さらに、この整列装置20Bは、上記支持筐体22の周囲に、ハンドユニット24Bを備えて構成されている。
図2に示すように、各ハンドユニット24Bは、4節の平行リンク機構を有して構成されており、また、案内部材支持ユニット50Bは、エアシリンダ58によってシート部材2との対向方向に移動可能に構成されている。
詳しくは、ハンドユニット24Bは、支持筐体22の周囲の4箇所に配置されている。なお、各ハンドユニット24Bは、それぞれに装備されるハンド30の個数が異なる点を除き同様の構成なので、以下、ハンドユニット24Bの構成については、異なる点を除き図中の一箇所(主に各図での右側に位置するハンドユニット24B)を参照して説明する。
各ハンドユニット24Bのうち、長辺側に配置されるハンドユニット24Bは、図2(b)に示すように、ハンド横行案内装置42Bを備えている。このハンド横行案内装置42Bは、支持筐体22の側面から張り出してその辺の延びる方向に適宜離間して設けられた複数の案内レール42を有して構成されている。そして、この案内レール42の上部には、各案内レール42に対してスライド移動可能に複数のハンド横行ブロック76が載置されており、これら複数のハンド横行ブロック76相互は、横行ブロック連結板77によって相互に連結されている。
そして、複数のハンド横行ブロック76のうちの一つ(この例では図3(c)手前側から二つ目)には、内部にボールねじ装置のナットが組み込まれている。そして、支持筐体22には、図3(c)に示すように、当該ハンド横行ブロック76に対向する位置にハンド横行モータ44が取り付けられており、このハンド横行モータ44の出力軸には、ハンドユニット24Bを横行させるためのボールねじ装置のねじ軸であるハンド横行ねじ軸71が連結されている。そして、このハンド横行ねじ軸71が、上記の、ナットが組み込まれているハンド横行ブロック76に対し多数のボールを介して螺合しており、これにより、ハンド横行モータ44を駆動することで、各案内レール42のスライド移動方向に沿って各ハンド横行ブロック76を一体に支持筐体22の側面方向でそれぞれ移動可能になっている。そのため、本実施形態でのハンド横行案内装置42Bは、「型替え」機能、つまり、異なるパターンの整列および容器への収容作業に、より柔軟に対応可能となっている。
すなわち、このハンド横行案内装置42Bは、例えば矩形形状Rの範囲内に整列させる塊状食品K等の脆弱性食品の全個数、および縦横それぞれの配置の数の変更に応じ、これに対応する他の案内部材3に交換したときに、その交換した新たな案内部材3の形状等に対応して、そのハンド横行モータ44を駆動することで、各案内レール42のスライド移動方向に沿って各ハンド横行ブロック76を一体に支持筐体22の側面方向に移動可能なので、これにより以下に説明するハンド昇降案内装置36Bの位置を適宜調整し、ハンド30を揚げ降ろす位置を、交換した新たな案内部材3に最適な位置に調整することを可能としている。
なお、各ハンドユニット24Bのうち、短辺側に配置されるハンドユニット24Bについては、上記長辺側に配置されるハンドユニット24B同様に構成されているが、ナットが組み込まれているハンド横行ブロック76を一つのみ備えて構成されている点が異なっている。
さらに、このハンドユニット24Bは、ハンド昇降案内装置36Bを備えている。
このハンド昇降案内装置36Bは、ハンド横行ブロック76に対し、その上下に離間した位置のそれぞれに、ハンド昇降支軸75を有して構成されている。ハンド昇降支軸75は、その装着される各辺の延びる方向に沿って貫通して取り付けられており、上下のハンド昇降支軸75それぞれには、ハンド昇降リンク74の一端側が連結されている。ここで、各ハンド横行ブロック76は、ハンド昇降リンク74を装着する部分がシート部材2との対向方向に沿った位置にそれぞれ形成され、また、上下のハンド昇降リンク74は共に同じ長さを有している。
そして、上下のハンド昇降リンク74の他端側は、相互のハンド昇降リンク74をその辺の延びる方向に連通するハンド支軸連結軸73によって上下がそれぞれに連結され、さらに、上下それぞれのハンド支軸連結軸73に対し、ハンド支軸72が回動可能に軸支されている。これにより、各ハンドユニット24Bのハンド昇降案内装置36Bは、4節の平行リンク機構を有してなり、このハンド支軸72の先端にハンド30が装着されている(このハンド30については、後に詳述する)。
さらに、この4節の平行リンク機構を構成する各ハンド昇降支軸75には、ハンド昇降ギヤ78がその端部に連結されており、このハンド昇降ギヤ78は、ハンド昇降ギヤ軸79の対応するギヤに歯合しており、さらに、ハンド昇降ギヤ軸79と同軸に固定されているギヤの一つが、ハンド昇降モータ38の出力軸に装着されたギヤに対して歯合している。ここで、上記上下のハンド昇降支軸75それぞれに一端側が連結されているハンド昇降リンク74のうち、駆動力を伝達する側のハンド昇降支軸75とハンド昇降リンク74とは互いが一体に固定されており、それ以外の連結部分は、回動可能に軸支されている。
上記構成を有する各ハンドユニット24Bは、ハンド昇降モータ38を駆動すると、その出力軸に装着されたギヤからこれに歯合するギヤを介してハンド昇降ギヤ軸79に駆動力が伝達され、さらに、ハンド昇降ギヤ軸79に固定されている複数のギヤに対応して歯合している各ハンド昇降支軸75のギヤに駆動力が伝わることで各ハンド昇降支軸75が回転し、これにより、上記4節の平行リンク機構によって、ハンド支軸72がシート部材2との対向方向に移動可能になっている。
さらに、各ハンドユニット24Bは、その先端部分には、一または複数のハンド30がそれぞれ装着されている。つまり、図3(c)に示すように、ハンドユニット24Bのうち、長辺方向に沿って配置される左右のハンドユニット24Bには、長手方向で等間隔に三つのハンド30が装着されており、短辺方向に沿って配置される上下(前後)のハンドユニット24Bには、ハンド30が一つ装着されている。
以下、このハンド30について図4を適宜参照しつつ詳しく説明する。なお、同図(a)はハンド30の正面図であり、同図(b)は同図(a)でのA矢視図である。
各ハンド30は、上記ハンド支軸72の先端に固定されるブロック状の基部33を備えている。そして、この基部33から一対をなす第一および第二の腕部31、32がそれぞれ張り出して設けられている。
これら第一および第二の腕部31、32は、幅の狭い金属製の板部材からそれぞれ形成されており、これら一対の挟持部材のうちの一方の挟持部材は、基部33から延出する第一の腕部31と、その第一の腕部31の先端に設けられる第一の把持面31aとを有し、他方の挟持部材は、基部33から延出する第二の腕部32と、その第二の腕部32の先端に設けられる第二の把持面32aとを有して構成されている。なお、各ハンド30が上記把持装置に対応している。
基部33には、同図(b)に示すように、回動させるべき方向に沿ってすり割り溝33sが形成されている。そして、このすり割り溝33sに、第一および第二の腕部31、32の基端部が挿入されるようになっている。ここで、第一および第二の腕部31、32の基端部には、回動させるべき方向とは直交する方向に形成された貫通孔が形成されている。また、基部33についても、第一および第二の腕部31、32の貫通孔に対応した位置に、基部33を前記回動させるべき方向とは直交する方向に貫通する貫通孔が設けられており、これらの貫通孔に、回動支軸32bおよび支軸31bがそれぞれ挿通されている。なお、第一および第二の腕部31、32は、各基端部がすり割り溝33sに挿入される向きにその板の表裏の面が向いており、さらに、基部33から張り出した部分のそれぞれに、その板の面の向きを90°捻転した捻転部31n、32nを有している。そして、この捻転部31n、32nによって、それぞれの先端に設けられる第一の把持面31aおよび第二の把持面32aの向きが、挟持すべきシート部材2の表裏の面に対向する向きに向くように成形されている。また、それぞれの先端に設けられる第一の把持面31aおよび第二の把持面32aの向きは、第二の腕部32の前進方向に向けて曲げられており、また、第一および第二の腕部31、32の先端を、挟持に必要な所定の範囲を所定の曲げ角度で曲げられて形成されている。
そして、上記基部33の上面には、挟持部材駆動手段としての複動式のエアシリンダ34が設けられている(他の図では図示略)。このエアシリンダ34には、必要な配管(不図示)が付設されており、その配管から圧力流体が適宜給排されるようになっている。一方、第二の腕部32は、その回動支軸32bとは反対の側に延びる連結部32cが形成されており、この連結部32cの端部側には、回動運動の逃げを考慮した長孔32dが所定の位置に穿設されている。そして、この長孔32dに対し、回動可能な支軸を介してエアシリンダ34のロッド34aの先端が連結されており、これにより、エアシリンダ34のロッド34aの往復移動に応じて、連結部32cが回動支軸32bまわりに回動することで、その反対の側の第二の腕部32は、上記回動支軸32bを中心として所望の回動運動をするようになっている。これに対し、第一の腕部31は、支軸31bの部分を固定構造にしている(なお、後述する他の説明での便宜上、ここでは「固定された支軸31b」とよぶ)。
そして、このハンド30は、第二の腕部32が所望の回動運動をすることで、第一の腕部31との協働によって、第一および第二の把持面31a、32a相互の間で、シート部材2の周縁部2aの把持および開放が可能になっている。なお、本実施形態の例では、第一の把持面31aおよび第二の把持面32a相互の対向する面は、シート部材2を直接挟持するようになっている。なお、本実施の形態では、シート部材2が上記把持対象に対応している。
ここで、このハンド30は、同図(a)に示すように、前記第二の腕部32の回動中心である回動支軸32bの中心は、シート部材2を挟持する際に当接させるべき部分に第一把持面31aを当接または近傍に対向配置させた所定の範囲の設置位置に設置したときに、その当接する部分の向く側に配置されるようになっている。そして、その第二の腕部32は、シート部材2を挟持する部分となる第二の把持面32aの回動範囲が、自身の旋回円の周方向(同図での左右の方向)においては、シート部材2の外縁部2tよりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されるようになっている。さらに、自身の旋回円の径方向(同図での上下の方向)においては、シート部材2の裏面よりも低い位置から、シート部材2を挟持可能な高い位置にかけて旋回されるようになっている。
このように、このハンド30は、一方が回動可能な一対の挟持部材によって把持対象であるシート部材2の端部を挟持することでそのシート部材2を把持するようになっている。なお、同図(a)に示す符号2のシート部材は、挟持する際のセットに好適な位置のイメージを示している。
より詳しくは、このハンド30は、その第二の腕部32の第二の把持面32aが、自身の旋回円S2(旋回の半径R2)の周方向でシート部材2の外縁部2tよりも内側の位置(同図での符号Hで示す範囲)にあっては、第二の把持面32aの旋回円S2に対し、一対をなす第一および第二の把持面31a、32a相互が前記旋回円S2の径方向に対向する対向位置に位置するようになっている。その際、第一および第二の把持面31a、32a相互の対向が開始されたとき(同図での符号Hで示す範囲の右寄りの位置)は、シート部材2の挟持に必要な隙間V1をもってその対向が開始されるように、「固定された支軸31b」の位置に対して、同図での上下方向の下寄りに回動支軸32bが設けられている。そして、更に前進方向に回動したときには、第一および第二の把持面31a、32a相互の面がほぼ全体に亘って相対向し、シート部材2の端部を確実に挟持可能な位置まで旋回されるようになっている。
また、このハンド30は、その第二の腕部32の第二の把持面32aが、自身の旋回円S2の周方向でシート部材2の外縁部2tよりも外側の位置(同図での符号Wで示す範囲)にあっては、第一および第二の把持面31a、32a相互が前記旋回円S2の径方向で重なりあわないように前記対向位置から外れた待避位置に位置するように構成されている。なお、第一および第二の把持面31a、32a相互が前記旋回円S2の径方向で重なりあわない位置であれば、任意の位置を待機位置とすることが可能であるが、本実施形態の例では、シート部材2の挟持に余裕をもたせるために、上下方向で、旋回円S2の最も低い位置となる最下点P2に第二の把持面32aの先端が位置する位置(同図での符号Nで示す位置)を待機位置としている。これにより、挟持する際に第二の把持面32aを進入させるときに必要な、高さ方向での余裕V2を広く確保している。
そして、各ハンドユニット24Bに装備されるハンド30は、上述したハンド昇降案内装置36Bおよびハンド横行案内装置42Bによって、案内部材支持ユニット50Bで所定の位置に配置された状態の案内部材3に対し、シート部材2の周縁部2aを把持した状態のハンド30を所定の位置に対応した位置に移動可能に構成されている。
さらに、これらハンド昇降案内装置36Bおよびハンド横行案内装置42Bでの所定の位置に対応した位置への移動は、押さえ部材4の外形形状には、シート部材2を沿わせつつ伸張するとともに、第一および第二の仕切部材7、8には、これに隣接する塊状食品Kを倣わせて所期の矩形形状Rに整列させるように移動可能に制御される。ここで、上記把持装置移動手段には、各ハンドユニット24Bのハンド横行案内装置42Bおよびハンド昇降案内装置36Bが対応している。
なお、この整列装置20Bは、上記ステージ5の周囲に、溝60を有している。この溝60は、矩形形状Rの各辺のハンド30に対向する位置に、矩形形状Rの各辺それぞれに配置されている(長辺には三箇所、短辺には一箇所)。そして、各溝60を形成することによってシート部材2の周縁部2a裏面に空隙を設けており、これにより、各溝60は、ハンドユニット24Bでのシート部材2の周縁部2aの把持を補助するための必要領域確保手段になっている。つまり、この溝60によって、シート部材2の周縁部2aを把持する際に、ハンドユニット24Bでの把持を容易にしている。
次に、上記ハンド30およびこれを用いた把持方法、さらに、このハンド30を備える整列装置20B並びに収容装置10の作用・効果について図1、図5および図6を適宜参照しつつ説明する。なお、図1では、作業の工程に対応した状態のイメージを符号ST1〜ST4で図示している。
この収容装置10は、上述した構成によって、図5および図6に示すように、シート部材2の上に脆弱性食品である塊状食品Kを載置し、その上方から案内部材3を対向させ、シート部材2および案内部材3相互の間に塊状食品Kを整列させつつ挟持して、さらに搬送し、容器内に収容することが可能になっている。
すなわち、この収容装置10では、まず、その整列装置20Bによって、複数の塊状食品Kを所期の矩形形状Rの範囲内に整列させる(図1での符号ST1に対応)。すなわち、図5(a)に示すように、ステージ5の上にシート部材2を平置きの状態に広げ、塊状食品Kを適宜離間して載置(配置)した予備整列状態とする(予備整列工程)。
次いで、図5(b)に示すように、ステージ5の周囲から各ハンドユニット24Bのハンド昇降案内装置36Bを駆動して、各ハンドユニット24Bに設けられているハンド30を、シート部材2の周縁部2aを把持するための所定の位置に下降させる。ここで、この所定の位置は、ハンド30の第一の把持面31aを、ステージ5上のシート部材2上面に僅かに当接させた位置に設定されている。
さらに、案内部材支持ユニット50Bを予備整列状態の塊状食品Kの上方から対向させるとともに、シート部材2の対向方向に所定の高さまで降下させる(案内部材配置工程)。この際の移動は、多関節ロボット12によって行うこともできる(図1での符号ST2に対応)。
次いで、図5(c)に示すように、ハンドユニット24Bのハンド30によって、その第一の把持面31aをシート部材2上面に当接させた状態で第二の腕部32を回動させて第二の把持面32aを前記対向位置に位置させることにより、シート部材2の周縁部2aを把持する。このとき、ステージ5の周囲には、矩形形状Rの各辺のハンド30に対向する位置に、溝60を形成することによってシート部材2の周縁部2a裏面に空隙を設けているので、シート部材2の周縁部2aを把持する際に、ハンドユニット24Bでの把持がより容易なっている。
さらに、図5(d)〜(f)に示すように、各ハンドユニット24Bのハンド昇降案内装置36Bおよびハンド横行案内装置42Bを駆動して、ハンドユニット24Bを押さえ部材4の外形形状には、シート部材2を沿わせつつ伸張するとともに、第一および第二の仕切部材7、8には、これに隣接する塊状食品Kを倣わせて所期の矩形形状Rに整列させるように移動させる(所期整列工程)。これにより、複数の塊状食品Kは、案内部材3とシート部材2との間に挟持されつつ整列する。
さらに、図6(a)に示すように、各ハンドユニット24Bのハンド昇降案内装置36Bおよびハンド横行案内装置42Bを駆動して、シート部材2の端部をハンド30の第一および第二の把持面31a、32aの先端部で折り曲げるように屈曲を与えつつシート部材2に対し適当な張力を与えて確実な挟持状態とする(挟持工程)。次いで、整列装置20Bのハンド30、シート部材2および案内部材3並びに複数の塊状食品Kを、多関節ロボット12によって一体で上方に移動させる(図1での符号ST3に対応)。
次いで、図6(b)に示すように、多関節ロボット12によって段ボール箱100の上方の所定の位置に臨ませ(移動工程)、さらには、段ボール箱100内まで挿入する。このとき、幅方向両側のハンド30同士の位置は、段ボール箱100に干渉しない位置に位置するように設定されており、干渉が防止されている。
次いで、図6(c)に示すように、各ハンド30を開放し、案内部材3を上方に離脱させる(図1での符号ST4に対応)。これにより、整列されている複数の塊状食品Kをシート部材2とともに段ボール箱100内に収容することができる(収容工程)。
最後に、図6(d)に示すように、多関節ロボット12によって整列装置20B(シート部材2を除く)を上方に待避させ、さらに、次の整列、搬送、収容に備えて所定の位置に復帰させる。
このように、この収容装置10は、その整列装置20Bのハンド30、シート部材2および案内部材3並びに複数の塊状食品Kを、段ボール箱100の上方の所定の位置に臨ませるように一体で移動させ、上記挟持工程、移動工程および収容工程の各工程を経て、整列装置20Bで整列されている複数の塊状食品Kをシート部材2とともに段ボール箱100内に収容することができる。
特に、この収容装置10の備える整列装置20Bによれば、そのハンド30は、図4(a)に示すように、その一対の挟持部材が、回動する第二の把持面32aの旋回円S2に対し、第一および第二の把持面31a、32a相互の間で、旋回円S2の径方向にシート部材2を挟持するように構成されており、さらに、第二の把持面32aの回動範囲が、自身の旋回円の周方向でシート部材2の外縁部よりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されるようになっているので、図7(a)に示すように、シート部材2の上方の位置に基部33および第一の腕部31が位置するように配置したときに、第二の腕部32の第二の把持面32aを、シート部材2の外縁部2tよりも外側の位置に且つシート部材2の裏面よりも低い位置に位置させることが可能である。そして、第二の腕部32を、自身の旋回円の周方向でシート部材2の外縁部2tよりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回することで、シート部材2の端部を掬い上げることができる。
さらに、第二の腕部32を、さらに前進方向に回動させることで、図7(b)〜(c)に示すように、第二の把持面32aが、シート部材2の裏面よりも低い位置から挟持可能な高い位置にかけて旋回されるようになっているので、シート部材2の端部を両面の側から挟むように保持することができる。そのため、このハンド30は、図7に示すように、シート部材2の上方の位置に基部33を配置しても、シート部材2の端部を、その両面の側から挟むようにして保持することができる。したがって、可撓性のシート部材2の端部を保持したり、これを伸張させたりする構成を自動化するに際し好適である。
そして、このハンド30によれば、一対の挟持部材の、第一の把持面31aおよび第二の把持面32aのみによってシート部材2を挟持して把持することができるので、例えばシート部材2が通気性をもつ素材であっても、例えば特許文献3に記載の技術に比べて、比較的に強い把持が可能である。
また、このハンド30によれば、一対の挟持部材は、幅の狭い板部材からなる第一および第二の把持面31a、32aのみによってシート部材2を挟持して把持することができるので、例えば上記特許文献4に記載の技術に比べて、その構成が簡単であり、幅方向に要するスペースも少なくて済む。そのため、本実施形態での長辺方向での配置(三箇所)のように、ハンド30を隣接させて複数使用する場合であっても、隣接するハンド30同士の距離を、比較的に近接させることができる。
また、このハンド30によれば、一対の挟持部材は、板部材から形成され、第一および第二の腕部31、32の先端に設けられる第一および第二の把持面31a、32aの向きは、挟持すべきシート部材2の表裏の面にそれぞれ対向する向きに向くように、且つ第二の腕部32aの前進方向に向けて板部材を曲げて成形されているので、一対の挟持部材を簡単な構造によって構成可能である。そのため、ハンド30をよりコンパクトにすることができる。したがって、対象物である塊状食品Kをシート部材2および案内部材3相互間に保持した一体の状態のまま移動させたりする構成を自動化するに際し好適である。
また、このハンド30を用いた上述の把持方法によれば、ハンド30の第一の把持面31aをシート部材2上面に当接させ、その当接させた状態で第二の腕部32を回動させてその第二の把持面32aを前記対向位置に位置させているので、第二の把持面32aの旋回時の第一の把持面31aとの相対的な動き(周方向に移動しつつ径方向の対向距離が接近する)によるシート部材2の不要な移動を抑えることができる。したがって、シート部材2のズレや皺の発生を防止または抑制することができる。
なお、本発明に係る把持装置、およびこれを備える整列装置並びに収容装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、複数の対象物として、脆弱性食品を対象とし、さらに、その脆弱性食品として冷凍の塊状食品に適用した例で説明したが、本発明が適用可能な対象物は、脆弱性食品に限定されず、例えば食品以外の物品であっても適用可能であることは勿論である。なお、対象物が食品以外の物品の場合に、当該物品が、塊状をなし脆弱性をもつ脆弱性物品であれば、これを整列や容器に収容する上において好適に適用可能である。
また、例えば上記実施形態のうち整列装置20Bでは、把持装置移動手段や案内部材移動手段は、リンクやエアシリンダを採用した例で説明したが、これに限定されず、例えば、ボールねじと案内レールとを備え、ナットがスライド移動する構成等によって、把持装置移動手段や案内部材移動手段等の移動手段を構成してもよい。
また、上記実施形態の例では、ステージ5の周囲に、必要領域確保手段として溝60を形成することによってシート部材2の周縁部2a裏面に空隙を設け、これにより、シート部材2の周縁部2aを把持する際に、ハンドユニット24Bでの把持をより容易にしているが、これに限定されず、シート部材2の端部の位置および第二の腕部32の第二の把持面32a先端相互の位置を所定の範囲内に正確に位置させれば、溝60を形成することなしに、第二の把持面32a先端のみによってシート部材2の端部を掬い上げることも可能である。
しかし、シート部材2の端部の位置および第二の腕部32の第二の把持面32a先端相互の位置を所定の範囲内に正確に位置させるような高精度の位置決めを不要とし、さらに、他の水平移動手段等のアクチュエータや、シート部材2の端部を持ち上げるための他のアクチュエータを不要とするとともに、簡単かつ安価に、そして確実にシート部材2の端部を掬い上げ可能とする上では、ステージ5の周囲に溝60を形成することによってシート部材2の周縁部2a裏面に空隙を設け、これにより、シート部材2の周縁部2aを把持する際に、ハンドユニット24Bでの把持をより容易することは好ましい。
また、例えば、上記実施形態では、第一の把持面31aおよび第二の把持面32a相互の対向する面は、シート部材2を直接挟持するようになっている例で説明したが、これに限定されず、例えば、第一の把持面31aおよび第二の把持面32aの一方または両方の面にゴムシート等の弾性体を貼り付けて、その弾性体を介してシート部材2を間接的に挟持するようにすることができる。このような構成とすれば、弾性体は、その摩擦抵抗が一般的に大きいので、滑り止めとして機能し、これにより、より強い把持力をもたせる構成とする上で好適である。
また、例えば、上記実施形態において、第一の把持面31aおよび第二の把持面32aのうち、第一の把持面31aは、第二の把持面32aよりも、シート部材2等の把持対象が滑り難い面にすることは好ましい。具体的には、例えば第一の把持面31aにのみゴムシート等の弾性体を貼り付け、第二の把持面32aについては金属製の板の面のままとする。あるいは、例えば第一の把持面31aにのみローレット加工を施し、第二の把持面32aについては平滑な面とすることによって、相互の滑り易さに差を付けてもよい。
このような構成であれば、第一の把持面31aは、第二の把持面32aよりも、前記把持対象が滑り難い面になっているので、把持対象は、第一の把持面31aに対しては滑り難く、第二の把持面32aに対してはそれよりも滑り易い。そのため、上述のように、第二の把持面32aが周方向に旋回し且つ径方向での第一の把持面31aとの対向距離が接近しつつ回動する際に、第二の把持面32aを把持対象の表面に対し微少に滑らせることができる。そのため、第二の把持面32aを滑らかに周方向前進側に向けて回動させつつ径方向での挟持を行わせる上で好適である。特に、把持対象が上記実施形態のように、シート部材であれば、挟持の際の皺の発生や破れを好適に防止または抑制可能である。
特に、第二の把持面32aよりも第一の把持面31aを前記把持対象が滑り難い面にする上で、ゴムシート等の弾性体を第一の把持面31aに貼り付けた場合には、弾性体が把持の際の対向方向で変形可能なので、第一および第二の把持面31a、32a相互の位置合わせの精度を緩和可能である。つまり、例えば、把持対象の表面の凹凸状態に違いがあっても、あるいは、把持対象の表面に対し、第一および第二の把持面31a、32a相互の面に傾きや捻れがあっても、弾性体が弾性変形する範囲で追従することができる。したがって、把持対象を把持する部分の接触面積を確実に確保することができる。
また、第一の把持面31aまたは第二の把持面32aに装着される板ばねを更に備える構成とすることができる。そして、その板ばねは、そのばねの弾性変形によって、第一の把持面31aおよび第二の把持面32a相互による挟持位置のときに、前記第一の把持面および前記第二の把持面によって前記把持対象を挟持するときの力を加減したり、把持許容度(アローワンス)を広げるように介装することができる。具体的には、複数枚の板ばねを積層してなるばねから構成し、その枚数を適宜増減すればよい。また、例えば図8に例示するように、矩形状の板ばね35の両端を「くの字」状にそれぞれ折り曲げて構成し、その両端の折り曲げた部分をいずれかの把持面に固定し、板ばね35の中央部分の面を、他方の把持面に対向するように位置させるように配置する。そして、把持対象を挟持するときの力を小さくしたいときには、その曲げ角度を鋭角側に曲げ、逆に、把持対象を挟持するときの力を大きくしたいときには、その曲げ角度を鈍角側に曲げるようにすればよい。このような構成とすれば、例えば把持対象を挟持するときの力を所望の範囲内に設定したり、また、例えば把持許容度(アローワンス)を広げることが可能な構成とする上でより好適である。
また、例えば、上記実施形態では、必要領域確保手段として溝60を形成した例で説明したが、必要領域確保手段は、把持対象を第一の把持面31aに向けて真空吸着可能な真空吸着手段によって構成することができる。
具体的な例(第一の変形例という)を図9に示す。
同図(a)に示すように、この第一の変形例では、ステージ5の周囲の溝60は形成されていない。そして、溝60に替えて、この第一の把持面31aには、不図示の雌ねじがその表裏の方向に貫通形成されており、その雌ねじに、第一の把持面31aとは反対側の面から、空気圧配管用の継手82が付設されている。そして、この継手82は、真空吸着用管路84を介して不図示の真空発生器に連結されており、真空発生器に圧縮空気が送り込まれることで、第一の把持面31aに開口する雌ねじ部分に負圧を生じさせることができるようになっている。ここで、同図に示すように、この第一の把持面31aの位置は、第一の把持面31aがシート部材2上面と略並行になるように、上記実施形態の例に比べて、第二の腕部32の後退方向寄りに位置して固定されている。
この第一の変形例では、ステージ5上のシート部材2を把持する場合、同図(a)に示すように、まず、ハンド30をその第一の把持面31aをシート部材2に当接する位置まで下降させ、その位置で真空発生器に圧縮空気を送り込み、第一の把持面31aに開口する雌ねじ部分に負圧を生じさせる。これにより、シート部材2を第一の把持面31aに吸着させることができる。
次いで、同図(b)に示すように、ハンド30を僅かに上昇させる。この上昇量は、第二の腕部32の第二の把持面32aをシート部材2の裏面側に挿入可能とすることができる高さであれば十分である。また、このときの吸着力は、シート部材2の端部を持ち上げてシート部材2の裏面側に空隙を設け、これにより、第二の腕部32の第二の把持面32aをシート部材2の裏面側に挿入可能とすることができれば十分であり、それ以上の強い吸着力は不要である。
次に、同図(c)に示すように、上記実施形態同様に、第二の腕部32を前進方向に回動させて、その第二の把持面32aと第一の把持面31aとの間で、シート部材2を挟持し、これにより、シート部材2の端部を、その両面から把持することができる。
この第一の変形例によれば、シート部材2を第一の把持面31aに吸着させて僅かに持ち上げた状態は、いわば予備的な保持状態なので、比較的に弱い吸着力であっても、第二の腕部32の第二の把持面32aをシート部材2の裏面側に挿入可能とすることができれば十分である。そのため、これに要する真空発生器等の機器を小型化可能であり、また、これに使用する空気量も少なくてよい。また、例えば把持対象が通気性をもつシート部材(例えば布)であっても、このハンド30を適用可能な用途を一層広げることができる。
さらに、例えば複数のシート部材2が積層されている場合であっても、その最上部の一枚のみを第一の把持面31aに吸着させて僅かに持ち上げ、その後、そのシート部材2を、第二の腕部32を前進方向に回動させて、その第二の把持面32aと第一の把持面31aとの間で、シート部材2を挟持し、これにより、シート部材2の端部を、その両面から確実に把持することができるので、ハンド30を適用可能な用途を一層広げることができる。
さらに、この第一の変形例では、図10に示すように、上記固定された支軸31bに替えてその位置に、回動可能な支軸31bが設けられており、第一の腕部31は、この支軸31bを中心に回動可能になっている。そして、この支軸31bの外周には、ねじりコイルばね92が外嵌しており、このねじりコイルばね92は、その腕の一方が基部33の外側面に係合し、他方の腕が第一の腕部31の外側面に係合しており、ねじりコイルばね92のばねの力で、第一の腕部31を、第二の腕部32を後退方向に向けて常に付勢している。なお、基部33には、ストッパ94が設けられ、このストッパ94は、第一の腕部31の位置が、必要な初期位置に位置するように、ねじりコイルばね92で付勢された位置を決めている。そして、この第一の腕部31は、第二の腕部32とは異なり、第一の腕部31自体を直接回動させるアクチュエータに連結されておらず、第二の腕部32の動きによって進行方向に向けて押圧されることで、その押圧に連動して回動されるようになっている。
ここで、上記実施形態では、シート部材2の周縁部の複数の箇所を把持しつつ必要な操作を行っているが、各ハンド30は、その把持力が、より重みのある把持対象であってもこれを保持しつつ移動させることが可能であればより望ましい。
そこで、この第一の変形例では、図10(b)に示すように、第一の腕部31の第一の把持面31aが描く旋回円S1と、第二の腕部32の第二の把持面32aが描く旋回円S2との旋回する軌跡を所定の関係にすることで、相互の面同士の押し合う力によってより強い把持力をもたせるようにしている。
詳しくは、同図(b)に示すように、第二の把持面32aは、上述の挟持位置が、第二の腕部32の旋回円S2の最も低い位置となる最下点P2よりも第二の腕部32の前進方向の側に位置するように配置されている。一方、第一の把持面31aは、上述の挟持位置が、第一の腕部31の旋回円S1の最も低い位置となる最下点P1よりも第二の腕部32の後退方向の側に位置するように配置されている。そのため、挟持位置で相互が相対向したときに、第二の把持面32aは、最下点P2よりも高い位置に向かって前進することになる。これに対し、第一の把持面31aは、最下点P1よりも高い位置で挟持が開始され、その後、第二の把持面32aの前進方向への移動によって押圧されるが、このとき、前進方向に回動するときは、最下点P1に向かって低い位置に前進することになる。つまり、第二の腕部32の回動によって前記挟持位置に対応する位置に当該第二の把持面32aが位置したときに、第一の把持面31aがこれに対向する第二の把持面32aによって押圧されることで、第一の把持面31aおよび第二の把持面32a相互の対向方向での距離が接近するように回動するようになっている。
したがって、この第一の変形例によれば、第二の腕部32の回動によって挟持位置に対応する位置に第二の把持面32aが位置したときに、第一の腕部31(第一の把持面31a)がこれに対向する第二の腕部32(第二の把持面32a)によって押圧されることで、第一の把持面31aおよび第二の把持面32a相互の対向方向での距離が接近するように回動するようになっているので、相互の面同士の押し合う力によってより強い把持力をもたせることができる。また、ねじりコイルばね92で第一の腕部31の付勢された位置を決めているので、第一の腕部31を元の位置へ自動的に戻すことができる。
また、上記実施形態では、シート部材2は、フィルムと類似した形態の材料からなる可撓性を有する部材であり、その表面は平滑なものを採用しているが、さらに、このシート部材2として、例えば梱包後の酸化を防止するための不活性ガスを封入するような場合に、その通気が可能な素材を採用してもよい。この場合において、本発明に係る把持装置によれば、把持対象が通気性をもつ素材であっても、比較的に強い把持力で把持可能である。
また、例えば上記実施形態のハンド30は、第一および第二の腕部31、32が、その板の面の向きを90°捻転した捻転部31n、32nを有し、すり割り溝33sに、第一および第二の腕部31、32の基端部が挿入され、基部33の上面には、複動式のエアシリンダ34が挟持部材駆動手段として設けられ、これによって、第二の腕部32が適宜回動される例で説明したが、これに限定されず、第一および第二の腕部31、32は、捻転部を設ける形態に限らず、また、第二の腕部32を駆動するための挟持部材駆動手段についても、例えばエアチャック等の種々のアクチュエータを採用可能であり、例えば基部33内に、挟持部材駆動手段を内蔵すれば、よりコンパクトにハンド30を構成可能である。
具体的な他の例(第二の変形例という)を図11に示す。
同図に示すように、この第二の変形例は、市販のエアチャックを基部33として用いて構成した例である。この基部33を構成するエアチャックは、(以下不図示の)シリンダが基部33内部に形成されており、そのシリンダ内に、シリンダに沿って往復移動可能なピストンが摺嵌されている。基部33の側面には、そのシリンダ内に圧力流体を給排可能に、配管が継手33tを介して付設されるようになっている。さらに、この基部33内には、ピストンの往復移動に連動してスライド移動するラックと、このラックに歯合する回動可能な一対のピニオンとが設けられ、この一対のピニオンに、左右のツメが回動可能に連結されている。そして、この第二の変形例では、その一対のツメの一方に、第二の腕部32の基端部を連結しており、また、第一の腕部31は、基部33に固定されている。なお、この第二の変形例では、板の面の向きを捻転せず、また、すり割り溝を設けずに、第一および第二の腕部31、32の基端部が装着されている。
この第二の変形例のハンド30のような構成であっても、基部33に付設される配管からの圧力流体の給排に応じてピストンが適宜往復移動し、これに応じてラック・アンド・ピニオン(カム機構)によって回動支軸32bまわりに、第二の腕部32が回動することで、第二の腕部32を、その回動支軸32bを中心とし、上述の実施形態同様に、所望の回動運動をさせることができる。
なお、第一および第二の腕部31、32は、上記実施形態ないし変形例のように、各把持面31a、32aの先端を同じ側に向けて形成されていれば、第一および第二の腕部を接近させることができる。そのため、把持装置をコンパクトにする上でより好適である。しかし、第一の腕部31先端の、第一の把持面の形成の向きはこれに限定されず、例えば、図11に二点鎖線で示すように、例えば第一の腕部31先端の向きを、第二の腕部32の把持面32aの先端に対向する向き(上記実施形態ないし変形例とは逆向き)としてもよい。また、例えば「T字」状の構造としてもよい。
本発明の一実施形態に係る把持装置を有する整列装置、およびその整列装置を備える収容装置を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る整列装置を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る整列装置を説明する図である。 本発明の一実施形態に係るハンド(把持装置)の説明図である。 本発明の一実施形態に係る収容装置の作用を説明する図(a)〜(f)である。 本発明の一実施形態に係る収容装置の作用を説明する図(a)〜(e)である。 本発明の一実施形態に係る把持装置の作用を説明する図である。 本発明に係る把持装置の他の例を説明する図である。 本発明に係る把持装置の他の例(第一の変形例)およびその作用を説明する図である。 本発明に係る把持装置の他の例(第一の変形例)およびその作用を説明する図である。 本発明に係る把持装置の他の例(第二の変形例)を説明する図である。
符号の説明
2 シート部材(挟持対象)
3 案内部材
4 押さえ部材
5 ステージ(載置部)
6 仕切部材
7 第一の仕切部材
8 第二の仕切部材
9 支持軸
10 収容装置
12 多関節ロボット
14 カメラ
20B 整列装置
22 支持筐体
24B ハンドユニット
30 ハンド(把持装置)
31 第一の腕部
31a 第一の把持面
31b 固定支軸
32 第二の腕部
32a 第二の把持面
32b 回動支軸
33 基部
34 エアシリンダ(挟持部材駆動手段)
35 板ばね
36B ハンド昇降案内装置
38 ハンド昇降モータ
42B ハンド横行案内装置
42 案内レール
44 ハンド横行モータ
50B 案内部材支持ユニット
58 エアシリンダ
60 溝(必要領域確保手段)
71 ハンド横行ねじ軸
72 ハンド支軸
73 ハンド支軸連結軸
74 ハンド昇降リンク
75 ハンド昇降支軸
76 ハンド横行ブロック
77 横行ブロック連結板
78 ハンド昇降ギヤ
79 ハンド昇降ギヤ軸
80 真空吸着手段(必要領域確保手段)
82 継手
84 真空吸着用管路
92 ねじりコイルばね
94 ストッパ
100 段ボール箱
K 塊状食品
R 矩形形状
P1、P2 最下点
T 対向位置
N 待避位置

Claims (13)

  1. 基部と、その基部から延出する一対の挟持部材とを備え、その一対の挟持部材で把持対象の外縁部をその両側から挟持することでその把持対象を把持する把持装置であって、
    前記一対の挟持部材のうちの一方の挟持部材は、前記基部から延出する第一の腕部と、その第一の腕部の先端に設けられる第一の把持面とを有し、他方の挟持部材は、前記基部に回動可能に軸支される第二の腕部と、その第二の腕部の先端に設けられる第二の把持面とを有して構成されるとともに、前記第二の腕部の回動中心は、前記把持対象を挟持する際に当接させるべき部分に前記第一把持面を当接させたときに、その当接された把持対象の部分が向いている側に配置され、
    前記第二の把持面は、その回動範囲が、前記把持対象の挟持される部分の外縁部よりも外側の位置から内側の位置にかけて旋回されるようになっており、
    さらに、前記第二の把持面は、前記把持対象の外縁部よりも内側の位置にあっては、前記第一および第二の把持面の間で前記挟持対象を挟持可能なように、前記第一の把持面に対向する対向位置に位置し、前記把持対象の外縁部よりも外側の位置にあっては、前記把持対象の挟持される部分での前記第一の把持面側とは反対側の面から離間するとともに、前記第一の把持面に前記第二の把持面が重なりあわないように、前記対向位置から外れた待避位置に位置するように構成されていることを特徴とする把持装置。
  2. 前記第一の腕部は、前記基部に回動可能に軸支されており、
    前記第一の把持面および第二の把持面は、前記第二の腕部の回動によって前記対向位置に対応する位置に前記第二の把持面が位置したときに、前記第一の腕部が前記第二の腕部によって押圧されさらに回動することで、前記第一の把持面および第二の把持面相互の対向方向での距離が接近するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の把持装置。
  3. 前記第一の腕部は、前記第二の腕部によって押圧されさらに回動する前の位置である初期位置に自身を戻す初期位置戻し手段をさらに備え、
    前記初期位置戻し手段は、前記第一の腕部を初期位置の側に向けて付勢する付勢ばねと、前記基部に設けられて前記初期位置で前記第一の腕部に当接するストッパとを有して構成されていることを特徴とする請求項2に記載の把持装置。
  4. 前記第二の把持面は、当該第二の把持面の基端部を前記第二の腕部の先端側とし、且つ当該第二の把持面の先端を前記把持対象の側に向けて形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の把持装置。
  5. 前記第一の把持面または第二の把持面は、その第一の把持面および第二の把持面による前記把持対象の把持許容度を広げるための板ばねを備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の把持装置。
  6. 前記第一の把持面は、前記第二の把持面よりも、前記把持対象が滑り難い面になっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の把持装置。
  7. 前記第二の腕部の第二の把持面を前記対向位置に位置させるために必要な領域を、前記把持対象とこれに隣接する他の部材との間に確保する必要領域確保手段を更に有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の把持装置。
  8. 前記必要領域確保手段は、前記把持対象を前記第一の把持面に向けて真空吸着可能な真空吸着手段であることを特徴とする請求項7に記載の把持装置。
  9. 前記他の部材は、前記把持対象を載置する載置部であり、前記一対の挟持部材は、当該載置部上に載置された把持対象を把持するようになっており、
    前記必要領域確保手段は、前記載置部に形成された溝であり、当該溝は、前記把持対象と載置部との間に、前記第二の腕部の第二の把持面を進入可能な空隙を設けるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の把持装置。
  10. 前記把持対象が、可撓性のシート部材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の把持装置。
  11. 複数の対象物を所定の範囲内に整列させる整列装置であって、
    可撓性のシート部材との協働によって前記複数の対象物を所期の整列位置に案内するための案内部材を備え、
    前記案内部材は、前記複数の対象物を前記シート部材および当該案内部材相互間に配置し、前記シート部材を当該案内部材の側に伸張することで、これら相互間に配置されている当該複数の対象物を、当該案内部材のもつ形状に倣わせて所定の範囲内で所期の整列位置に整列させるようになっており、
    さらに、前記案内部材を前記シート部材の上方から当該シート部材に対向する所定の位置に配置およびその位置から離脱させることが可能な案内部材移動手段と、前記シート部材の周縁部の把持および開放が可能な複数の把持装置と、前記案内部材移動手段で所定の位置に配置された状態の案内部材に対し、前記シート部材の周縁部を把持した状態の前記複数の把持装置を所定の位置に移動可能な把持装置移動手段とを備え、
    前記把持装置として、請求項10に記載の把持装置を備えていることを特徴とする整列装置。
  12. 複数の対象物を所定の容器内に収容する収容装置であって、
    請求項11に記載の整列装置を備えており、
    さらに、当該整列装置の複数の把持装置、シート部材および案内部材並びに前記複数の対象物を、前記容器上方の所定の位置に一体で移動させる一体移動手段を備え、
    前記一体移動手段は、前記複数の把持装置でシート部材の周縁部を把持した状態且つ前記案内部材とシート部材との間に前記複数の対象物を挟持した状態のままで前記容器上方の所定の位置に移動可能になっていることを特徴とする収容装置。
  13. 一対の挟持部材で把持対象をその両側から挟持する把持装置によって前記把持対象を把持する方法であって、
    前記把持装置として請求項1〜9のいずれか一項に記載の把持装置を用い、当該把持装置の前記第一の把持面を前記把持対象に当接させ、その当接させた状態で前記第二の腕部を回動させて前記第二の把持面を前記対向位置に位置させることを特徴とする把持方法。
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