JP2008177530A - 半導体基板およびその製造方法 - Google Patents

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剛士 仙田
Hiromichi Isogai
宏道 磯貝
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英二 豊田
Akiko Narita
明子 成田
Koji Sensai
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Abstract

【課題】異なる結晶面方位を有する半導体ウェーハを直接接合することによって形成される半導体基板であって、接合界面の平坦性を改善し、表面粗さ(ラフネス)を低減することにより、表面に形成される半導体デバイスの特性が向上する半導体基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとが直接接合されることによって形成される半導体基板であって、第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとのいずれか一方の半導体ウェーハの表面が概ね{100}面方位を有し、他方の半導体ウェーハの表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする半導体基板およびその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板およびその製造方法に関し、特に異なる結晶面方位を有する半導体ウェーハを直接接合することによって形成される半導体基板およびその製造方法に関する。
現在の半導体製品の製造においては、一般に、表面が単一の結晶面方位を有するシリコンウェーハなどの半導体ウェーハが使用される。特に、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成されるLSI(Large Scale Integrated circuit)においては、結晶面方位が(100)のシリコンウェーハを使用することが主流となっている。
シリコンウェーハにおいては、MOSFETのキャリアのうち、電子は(100)結晶面方位の<110>方向で、正孔は(110)結晶面方位の<110>方向で高い移動度を有することが知られている。すなわち、(100)結晶面方位での正孔移動度は、電子移動度にくらべて1/2〜1/4になる。このアンバランスを補うため、通常、正孔をキャリアとするpMOSFETのチャネル幅は、電子をキャリアとするnMOSFETに対し幅広くなるように設計されている。この設計により、nMOSFETとpMOSFETの駆動電流のバランスが保たれ、均一な回路動作が保障されている。もっとも、この場合には、幅広のpMOSFETによりLSIのチップ面積が増大するという別の問題がある。
他方、(110)結晶面方位での<110>方向の正孔移動度は、(100)結晶面方位での正孔移動度に比べて約2倍になる。したがって、(110)面上に形成されたpMOSFETは、(100)面上に形成されたpMOSFETに比べて高い駆動電流を示す。しかし、残念ながら、(110)結晶面方位での電子移動度は、(100)結晶面方位に比べて大幅に劣化するためnMOSFETの駆動能力は劣化する。
このように、表面が(110)結晶面方位を有するシリコンウェーハは、正孔移動度に優れるためpMOSFETにとって最適であるが、電子移動度に劣るためnMOSFETには適していない。逆に、表面が(100)結晶面方位を有するシリコンウェーハは、電子移動度に優れるためnMOSFETにとって最適であるが、正孔移動度に劣るためpMOSFETには適していない。
そこで、2枚のウェーハの接合(貼り合わせ)によって、シリコンウェーハ表面に相異なる結晶面方位を有する領域を作成し、nMOSFETとpMOSFETをそれぞれ最適な結晶面方位の上に作成する様々な技術が提案されている。すなわち、例えば、シリコンウェーハ表面に(100)面と(110)面の領域を作成し、(100)面上にnMOSFETを、(110)面上にpMOSFETを形成することにより、高性能かつ高集積化されたLSIの実現を可能とする技術が提案されている。
その技術の一つとして、異なる結晶面方位を表面に有するシリコンウェーハ同士を直接接合したのち、シリコン等のイオン注入によって、上層のシリコン単結晶層を下層との接合界面までアモルファス化し、アニールで下層の結晶方位情報をもとに再結晶化することによって、シリコンウェーハ表面に相異なる結晶面方位を有する領域を作成する方法(ATR法:Amorphization/Templated Recrystalization法)が、例えば、特許文献1に開示されている。
また、トランジスタのチャネルを流れるキャリアの大部分は、チャネル最表面、すなわち、チャネル表面から深さ3nm程度の領域を流れていると考えられる。そして、従来、このキャリアの移動度を劣化させる要因として、チャネル不純物、フォノン、あるいはチャネル表面粗さ(ラフネス)によるキャリアの散乱が知られていた。
チャネル不純物による散乱を抑制する技術としては、例えば、SOI(Silocon On Insulator)層にトランジスタを形成し、チャネルの完全空乏化を可能にすることで、不純物濃度を下げる技術が提案されている。
また、フォノン散乱を抑制するためには、半導体の格子振動を抑制するため、トランジスタを低温で動作させることが有効である。
そして、表面粗さ(ラフネス)を改善する手段のひとつとして、シリコンウェーハ表面を、アルゴンガス雰囲気中でアニールして、ウェーハ表面のシリコン原子を最構成し、平坦面を形成する技術が開示されている(特許文献2)。
US 7,060,585 B1 特開平8−264401号公報
もっとも、ATR法においては、上記のようにアモルファス化した上層のシリコンを再結晶化する際に、上層と下層の界面、すなわち、異なる結晶面方位を有する2枚のウェーハの接合界面の粗さ(ラフネス)が大きいと、アニールで再結晶化したシリコン単結晶に結晶欠陥が生じやすい。また、接合界面の平坦性が悪いと、後の熱処理等によりミスフィット転位が生じ、半導体デバイス特性を劣化させる。
また、LSIの微細化が進行し、トランジスタのチャネル長が50nmをきるようになってくると、チャネル領域の面積が小さくなるため、チャネル中に存在する不純物は1個以下となってくる。したがって、もはや不純物によるキャリアの散乱は、キャリア移動度劣化の支配要因ではなくなってくる。また、フォノン散乱は、半導体材料とトランジスタの動作温度によって決定されてしまう。
そこで、さらに、キャリア移動度を改善し、微細トランジスタの特性を向上させるためには、特に、チャネル表面粗さ(ラフネス)を制御して平坦化することで、キャリアの散乱を抑制することが重要となってくる。
そこで、発明者らは、接合界面の粗さ(ラフネス)および半導体表面粗さ(ラフネス)が、半導体基板表面の{110}面に対する傾斜角(オフ角)に依存する可能性に着目して検討を行った。
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、異なる結晶面方位を有する半導体ウェーハを直接接合することによって形成される半導体基板であって、接合界面の平坦性を改善し、表面粗さ(ラフネス)を低減することにより、表面に形成される半導体デバイスの特性が向上する半導体基板およびその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様の半導体基板は、
第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとが直接接合されることによって形成される半導体基板であって、
前記第1の半導体ウェーハと前記第2の半導体ウェーハとのいずれか一方の半導体ウェーハの表面が概ね{100}面方位を有し、
他方の半導体ウェーハの表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする。
ここで、前記他方の半導体ウェーハの表面が{110}面に対して、6度以上9度以下の傾斜角(オフ角)を有することが望ましい。
ここで、前記他方の半導体ウェーハの表面の前記{110}面に対する傾斜方向の前記{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲にあることが望ましい。
また、前記他方の半導体ウェーハの膜厚が、前記一方の半導体ウェーハの膜厚よりも薄いことが望ましい。
本発明の一態様の半導体基板の製造方法は、
第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとを貼り合わせる工程を有する半導体基板の製造方法であって、
前記第1の半導体ウェーハと前記第2の半導体ウェーハとのいずれか一方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{100}面に対して概ね水平にスライスすることによって準備する工程と
他方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによって準備する工程を有することを特徴とする。
この製造方法において、前記他方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して6度以上9度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによって準備する工程を有することが望ましい。
この製造方法において、前記他方の半導体ウェーハ表面の前記{110}面に対する傾斜方向の前記{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲となるようにスライスすることが望ましい。
この製造方法において、前記貼り合わせる工程の後に、
前記他方の半導体ウェーハを薄膜化する工程と、
前記貼り合わせる工程において接合された半導体ウェーハを、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有することが望ましい。
また、この製造方法において、前記貼り合わせる工程の前に、
前記他方の半導体ウェーハを、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有することが望ましい。
また、本発明の別の一態様の半導体基板は、
上記本導体基板の製造方法のいずれかによって製造され、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)でスライスする工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、異なる結晶面方位を有する半導体ウェーハを直接接合することによって形成される半導体基板であって、接合界面の平坦性を改善し、表面粗さ(ラフネス)を低減することにより、表面に形成される半導体デバイスの特性が向上する半導体基板およびその製造方法を提供することが可能になる。
以下、本発明に係る半導体基板およびその製造方法についての実施の形態につき、添付図面に基づき説明する。
なお、実施の形態においては、半導体基板としてシリコンウェーハを用いる場合を例にして説明するが、本発明は必ずしもシリコンウェーハを用いた半導体基板の製造方法に限定されるわけではない。
また、本明細書中においては、(100)面、(110)面と結晶学的に等価な面を代表する表記として、それぞれ、{100}面、{110}面という表記を用いる。そして、〔100〕方向、〔110〕方向と結晶学的に等価な方向を代表する表記として、それぞれ<100>方向、<110>方向という表記を用いる。
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態の半導体基板は、第1のシリコンウェーハと第2のシリコンウェーハとが直接接合されることによって形成される半導体基板であって、第1のシリコンウェーハの表面が概ね{100}面方位を有し、第2のシリコンウェーハの表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする。
そして、本実施の形態においては、第1のシリコンウェーハが基板側となるベースウェーハ、第2のシリコンウェーハが活性層側となるボンドウェーハとなっている。
なお、ここで直接接合とは、2枚のウェーハの接合界面に厚いシリコン酸化膜がない状態、すなわち、連続したシリコン酸化膜層が形成されていない状態をいう。
また、表面が概ね{100}面方位を有するとは、具体的には、ウェーハ表面が{100}面に対して、0度以上5度以下の範囲を有している場合をいう。
図1に本実施の形態の半導体基板の模式図を示す。図1(a)に示すように、第1のシリコンウェーハである{100}面方位ウェーハ102をベースウェーハとして、第2のシリコンウェーハである{110}面方位ウェーハ104がボンドウェーハとして、厚い酸化膜を介することなく直接接合されている。
そして、本実施の形態においては、後にATR法等を使って、半導体基板表面に異なる面方位を有する領域を現出させる必要から、{110}面方位ウェーハ104が{100}面方位ウェーハ102よりも薄膜化されている。具体的には、100nmから1μm程度の厚さとなっている。
そして、上述したように、本実施の形態においては、図1(b)に示すように、シリコンウェーハ102の表面が、{110}面に対する傾斜角(オフ角)、すなわち、シリコンウェーハの{110}面に対する傾斜方向と、{110}面の間の角度αが0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下となっている。
なお、図1(a)における{100}面方位を有するシリコンウェーハ表面の<110>方向と、{110}面方位を有するシリコンウェーハ表面の<110>方向と間の角度(回転角;図1(a)の角度γ)については特に限定されるものではない。しかしながら、接合されたシリコン基板上にCMOS(Complemtntary MOS)LSIを形成する場合に、回転角を0度とすることが、もっとも設計効率よく移動度増加の利点を引き出してLSIの性能を向上させることができるという点からは、γ=0度であることが望ましい。すなわち、γ=0度とすることにより、LSIのpMOSFETとnMOSFETのチャネルを直行または平行な方向に配置することで、双方のキャリア移動度を最大とすることが可能となる。したがって、LSIの配置が容易となり設計効率が向上するのである。
本実施の形態の半導体基板によれば、後のウェーハ製造工程あるいは半導体デバイス製造工程で行われる熱処理後の接合界面の平坦性が向上し、格子不整合に伴うミスフィット転位や界面準位の増加を効果的に抑制するという作用・効果を得ることができる。
したがって、半導体基板表面に形成される半導体デバイスの特性が向上する。具体的には、例えば、ATR法における再結晶化の際に、ミスフィット転位に起因する結晶欠陥が再結晶化領域に生ずることを抑制できる。また、例えば、界面準位を減少させることにより、接合界面を横切るpnジャンクションにおけるリーク電流を低減することが可能となる。
また、後のウェーハ製造工程あるいは半導体デバイス製造工程で行われる表面平坦化熱処理等の熱処理後の表面粗さ(ラフネス)が向上し、この半導体基板上に形成されるMOSFETが高性能化するという作用・効果が得られる。これは、表面粗さが低減することにより、散乱によるキャリア移動度の劣化を防止できるからである。さらに、MOSFETの高性能化のみならず、絶縁膜−半導体界面のラフネスが低減することによるゲート絶縁膜の耐圧・信頼性向上も図ることができる。
なお、熱処理後の接合界面の平坦性の向上は、ベースウェーハ104の膜厚が薄いほど顕著である。これは、ベースウェーハ104が薄いほど界面シリコン酸化膜の酸素の外方拡散が促進されるため、界面におけるシリコンの再配列が生じやすいためである。したがって、ベースウェーハである第2のシリコンウェーハの膜厚は1μm以下、より望ましくは200nm以下であることが望ましい。
なお、ここでいう表面平坦化熱処理とは、半導体基板表面の原子を最構成することにより、半導体表面を平坦化する熱処理をいい、例えば、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で行われる熱処理を言う。
また、本実施の形態においては、半導体基板表面の{110}面に対する傾斜角を6度以上9度以下とすることがより望ましい。なぜなら、この範囲に傾斜角を限定することにより、熱処理後の一層の界面平坦性向上効果および表面粗さ低減効果が得られるからである。
また、本実施の形態において、必ずしも、{110}面に対する傾斜方向の方位角については限定するものではない。ここで方位角とは、図2に示すβのように、シリコンウェーハの傾斜方向を{110}面上へ投影した方向と、同一の{110}面上にある<100>方向との間の角度をいう。
しかしながら、シリコンウェーハ表面の{110}面に対する傾斜方向の{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲にあること、すなわち、図2に示す方位角βが0度±5度の範囲にあることが望ましい。なぜなら、方位角βを0度±5度の範囲にすることにより、シリコンウェーハ上に形成されるpMOSFETにおいて、正孔移動度の向上をもっとも享受できることになるからである。すなわち、正孔移動度がもっとも大きくなるのは<110>方向についてであるところ、<110>方向と垂直な<100>方向にシリコンウェーハ表面を傾斜させることにより、常に、pMOSFETの正孔移動方向を<110>方向に平行とすることが可能となる。したがって、チャネル中の正孔移動方向が、<110>方向と斜行することによる移動度劣化が生じない。また、インゴットからシリコンウェーハをスライスにより切り出す際の傾斜角がばらついても、常に、pMOSFETの正孔移動方向を<110>方向に平行とすることが可能となる。したがって、傾斜角のばらつきに起因する移動度のばらつきも抑制されるという利点もある。
〔第2の実施の形態〕
本実施の形態の半導体基板は、第1の実施の形態同様、第1のシリコンウェーハの表面が概ね{100}面方位を有し、第2のシリコンウェーハの表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする。
そして、本実施の形態においては、第1のシリコンウェーハが活性層側となるボンドウェーハ、第2のシリコンウェーハが基板側となるベースウェーハなっていること以外は、第1の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
本実施の形態においては、半導体デバイスを形成する表面が{100}面方位を有しているが、ATR法を施した場合に、この表面に{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有する面が現出する。
したがって、本実施の形態の半導体基板においても、ATR法を施した後の、熱処理後は表面粗さ(ラフネス)が向上し、この半導体基板上に形成されるMOSFETが高性能化するという作用・効果が得られる点は第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の半導体基板の製造方法の実施の形態について説明する。
本実施の形態の半導体基板の製造方法は、第1のシリコンウェーハと第2のシリコンウェーハとを貼り合わせる工程を有する半導体基板の製造方法であって、第1のシリコンウェーハを、シリコン単結晶インゴットを{100}面に対して概ね水平にスライスすることによって準備する工程と、第2のシリコンウェーハを、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによって準備する工程を有することを特徴とする。
そして、貼り合わせる工程の後に、第2のシリコンウェーハを薄膜化する工程と、接合されたシリコンウェーハを、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有する。
以下、本実施の形態の半導体基板の製造方法について、図3の製造工程フロー図を参照しつつ、より具体的に記載する。
まず、図3(a)に示す工程で、例えば、チョクラルスキー法(CZ法)により引上げた結晶方位{100}のシリコン単結晶インゴットを、{100}面に対して概ね水平にスライスすることによって作製する。ここで、{100}面に対して概ね水平とは、具体的には{100}面に対して0度以上5度以下の傾斜角(オフ角)を有するようにスライスすることをいう。続いて、このシリコンウェーハを、例えば、RCA洗浄を行った後に、ミラー研磨する。そうすることによって、表面が{100}面に対して所定の傾斜角(オフ角)を有するベースウェーハ(第1のシリコンウェーハ)102を準備する。
なお、{100}面に対する傾斜角を0度以上5度以下とするのは、この範囲を超えると、nMOSFET、pMOSFETそれぞれについて、キャリアの移動度の増大効果を十分に享受できなくなる可能性があるためである。また、この範囲を超えると、後述する接合前の表面平坦化熱処理を付加した場合に、ウェーハ表面の平坦面が結晶面となる段差構造の形成が困難となるため、ウェーハ表面の平坦性向上効果が期待できなくなるためである。
次に、やはり、図3(a)に示す工程で、例えば、チョクラルスキー法(CZ法)により引上げた結晶方位{110}のシリコン単結晶インゴットを、{110}面に対し、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下、より望ましくは、6度以上9度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによってボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)104を作製する。
上述のように、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下とすることにより製造される半導体基板の熱処理後の表面粗さが低減され、6度以上9度以下とすることによって、この表面粗さが一層低減されるからである。また、傾斜角が6度以上9度以下の範囲では、熱処理後の表面粗さの傾斜角依存性が小さく安定している。よってスライスする工程において、スライス角度がばらついても、熱処理後のウェーハ表面平坦性が安定するという利点もある。
ここで、CZ法による単結晶引上げの際に、種結晶の{110}面を、一般に行われるように、水平面に一致させる形で引上げを行うことも可能である。しかしながら、種結晶の{110}面を、あらかじめ、水平面に対して0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下、より望ましくは6度以上9度以下、例えば8度程度に傾斜させて、単結晶引上げを行うことが望ましい。
なぜなら、あらかじめ、種結晶を所望の傾斜角相当に傾けてシリコン単結晶インゴットを引上げることにより、スライス工程では、シリコン単結晶インゴットの長さ方向に対し概ね垂直にスライスすることになる。したがって、スライス加工が容易となるからである。また、概ね垂直にスライスすることにより、シリコン単結晶インゴット中、シリコンウェーハとして利用できずに廃棄する単結晶体積を少なくすることが可能となり、製造コストの削減が実現できるからである。
また、本実施の形態において、シリコン単結晶インゴットをスライスする工程において、必ずしも、{110}面に対する傾斜方向の方位角については限定するものではない。
しかしながら、切り出されるシリコンウェーハの表面の、{110}面に対する傾斜方向の{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲となるように、すなわち、図2に示す方位角βが0度±5度の範囲になるようにシリコン単結晶インゴットをスライスすることが望ましい。なぜなら、このようにして製造された半導体基板は、上述のように、シリコンウェーハ上に形成されるpMOSFETにおいて、正孔移動度の向上をもっとも享受できることになるからである。また、上述のように、このようにして製造された半導体基板はインゴットからシリコンウェーハをスライスにより切り出す際の傾斜角のばらつきに起因する移動度のばらつきも生じないという利点もあるからである。
続いて、このシリコンウェーハを、例えば、RCA洗浄を行った後に、ミラー研磨する。そうすることによって、表面が{110}面に対して所定の傾斜角(オフ角)を有するボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)104を準備する。
次に、図3(b)に示す工程で、ボンドウェーハ104の片面に対して水素イオンまたは希ガスイオン、ここでは水素イオンを3E16〜1E17atoms/cm程度注入し、イオンの平均進入深さにおいて、ウェーハ表面に平行な微小気泡層(封入層)106を形成する。
次に、図3(c)に示す工程で、常圧あるいは減圧下において、水素イオンを注入したボンドウェーハ104の水素イオン注入面と、ベースウェーハ102を重ねて密着させて貼り合わせる。
密着前に、例えばRCA洗浄等の洗浄処理を行い、ウェーハ表面の付着物等を除去すると共に、1〜2nm程度の厚さの自然酸化膜(シリコン酸化膜)をそれぞれの表面に成長させる。この貼り合わせる工程においては、例えば、常温の清浄な雰囲気下で2枚のウェーハの表面同士を接触させることにより、接着剤等を用いることなくシリコンウェーハを接合させることが可能となる。ただし、一定のシリコン酸化膜が界面に無い場合には、接合は困難である。
この工程において、界面酸化膜108の厚さが、10nm以下となるようにする。この界面酸化膜108の調整は、接合前の洗浄処理による自然酸化膜の形成および形成された自然酸化膜の希弗酸(HF)による除去等により調整される。なお、ここで界面酸化膜108の厚さを10nm以下とするのは、これ以上厚くなると後の熱処理により、界面酸化膜を完全に除去することが極めて困難となるためである。
次に、貼り合わされたシリコン基板に対して、貼り合わせ界面の接合強度増加のため、200℃、10時間程度の接合熱処理を行う。
次に、図3(d)に示す工程で、微小気泡層(封入層)106を境界として、剥離ウェーハ110と、シリコン基板114に分離する。シリコン基板114は、ボンドウェーハ104の一部であるシリコン基板上側層112と、ベースウェーハ102とが接合された基板である。そして、この工程においては、例えば、不活性ガス雰囲気中で、約450℃以上の温度で熱処理を加えることにより、シリコン原子の再配列と、水素気泡の凝集により、剥離ウェーハ110とシリコン基板114に分割される。この分割により、第2のシリコンウェーハであるボンドウェーハ104を薄膜化する。
なお、熱処理後の接合界面の平坦性の向上は、上述のように、ボンドウェーハ104の膜厚が薄いほど顕著である。したがって、ボンドウェーハである第2のシリコンウェーハの膜厚は1μm以下、より望ましくは200nm以下に薄膜化されることが望ましい。
次に、図3(e)に示す工程で、シリコン基板114の表面を平坦化する処理を行う。この平坦化処理は、例えば、研磨装置による表面研磨、あるいは、還元性あるいは不活性ガス雰囲気中での熱処理、あるいは、ウェットエッチング等により行うことが考えられる。
次に、図3(f)の工程において、シリコン基板114を、例えば、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する。この熱処理は、シリコン基板114表面の平坦化および界面酸化膜108の除去を一括して行うための熱処理である。この熱処理は、例えば、ヒーター加熱による縦型熱処理炉を用いて行う。
ここで、熱処理の雰囲気を、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中とするのは、これ以外の雰囲気では、シリコンウェーハ表面の原子の再構成が行われないため、シリコンウェーハ表面の平坦化されにくいためである。特に、酸化性ガスが混入すると、シリコンウェーハ表面が酸化されることにより、シリコン表面の原子の再構成が極めて困難になる。
また、熱処理を900℃以上1350℃以下の温度、30秒以上2時間以下の時間とするのは、これより低温または短時間の範囲では、熱処理による平坦化の実現が困難となるからである。また、これより高温または長時間の範囲では、シリコンウェーハの金属汚染が増大するからである。さらに、高温または長時間の範囲では、シリコンウェーハへのスリップ発生の可能性が高くなり、かつ、熱処理装置の部材寿命が短くなり現実的でないからである。
この平坦化・界面酸化膜除去熱処理により、図3(g)に示すように、表面が平坦化された結晶方位{110}に対し0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有するシリコン基板上側層112と、概ね結晶方位{100}のベースウェーハ102が、シリコン酸化膜のない界面116で接合されたシリコン基板114が形成される。
なお、本実施の形態においては、接合強度をあげる接合熱処理と、この平坦化・界面酸化膜除去熱処理を別個の熱処理としている。しかし、シリコン基板114の製造工程を簡略化する観点からは、接合熱処理と平坦化・界面酸化膜除去熱処理を1回の熱処理で行うことも可能である。
なお、ここで、用いられるシリコン単結晶インゴットは、必ずしも、チョクラルスキー法(CZ法)により引上げた単結晶でなくとも、例えば、フローティングゾーン法(FZ法)により引上げられたものであっても構わない。
また、本実施の形態の製造方法で使われる熱処理装置も特に限定されるものではなく、例えば、バッチ式の縦型熱処理炉を用いても、あるいは、枚葉式のRTP(Rapid Thermal Processing)装置を用いても構わない。
また、本実施の形態においては、水素イオン注入を用いた、いわゆるスマートカット法により、ボンドウェーハの薄膜化が行われている。しかしながら、薄膜化の手法を必ずしもスマートカット法に限られることなく、例えば、物理的な表面研削・研磨による手法であっても構わないし、その他の公知の手法を適用してもかまわない。
そして、本実施の形態においては半導体基板がシリコン(Si)である場合について記述したが、基本的にシリコン同様の結晶構造を有するSixGe1−x(0≦x<1)であっても同様の作用・効果を得ることが可能である。加えて、SixGe1−x(0≦x<1)を材料として用いることにより、キャリア特に、pMOSFETのキャリアであるホールの移動度が向上する。よって、半導体基板上に形成されるLSIがより高性能化するという効果が得られる。
以上、本実施の形態のシリコン基板の製造方法によれば、異なる結晶面方位を有するシリコンウェーハを直接接合することによって形成されるシリコン基板であって、接合界面の平坦性を改善し、表面粗さ(ラフネス)を低減することにより、表面に形成される半導体デバイスの特性が向上するシリコン基板の製造方法を提供することが可能となる。
〔第4の実施の形態〕
本実施の形態の半導体基板の製造方法は、シリコンウェーハを貼り合わせる工程の前に、表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有するボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)104を、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有すること以外は、第3の実施の形態と同様であるので記述を省略する。
本実施の形態の製造方法によれば、接合前の熱処理により、ボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)104表面の接合前の平坦性が向上する。したがって、第3の実施の形態に比較して、接合界面の平坦性をいっそう改善し、シリコン基板表面に形成される半導体デバイスの更なる特性向上が実現される。
また、ボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)104のみならず、概ね{110}面方位を有するベースウェーハ(第1のシリコンウェーハ)102についても、接合前の熱処理を加えることが望ましい。なぜなら、ベースウェーハ102についても接合前の熱処理を加えて表面を平坦化することによって、更に、接合界面の平坦性を向上させることが可能だからである。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。実施の形態の説明においては、半導体基板、半導体基板の製造方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる半導体基板、半導体基板の製造方法等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体基板およびその製造方法は、本発明の範囲に包含される。
以下、本発明の実施例について説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
まず、チョコラルスキー法(CZ法)により、φ200mm(8インチ)の結晶面方位(100)のシリコン単結晶インゴットを製造した。そして、このシリコン単結晶インゴットを、シリコンウェーハ表面の(100)に対するオフ角が約0.2度となるように(100)面に平行にスライスした。
次に、チョコラルスキー法(CZ法)により、φ200mm(8インチ)の結晶面方位(110)のシリコン単結晶インゴットを製造した。引上げの際には、種結晶の(110)面を、水平面に対して8度傾けることによって、シリコン単結晶インゴットの成長および引上げを行った。
このインゴットは、ボロンを不純物とするpタイプシリコン単結晶であり、抵抗率は9〜22Ωcmとした。
このシリコン単結晶インゴットを、切り出されるシリコンウェーハの表面の、(110)面に対する傾斜方向の(110)面上の方位角が、<100>方向に一致するように、すなわち、図2に示す方位角βが0度になるようにシリコン単結晶インゴットをスライスした。
また、(110)面に対し、傾斜方位角βを0度にし、0度から12度まで1度刻みの傾斜角(オフ角)でスライスすることにより、図2の角度αで示される傾斜角(オフ角)の異なるシリコンウェーハを準備した。
次に、スライスによって得られたシリコンウェーハを、RCA洗浄を行った後に、ミラー研磨した。
その後に、ボンドウェーハに対して、加速電圧20KeV、電流値4mA、照射時間200秒間という条件で水素イオン注入を行った。この条件では、表面から約200nmの深さに水素イオンが均一に打ち込まれる。また、上記条件でのドーズ量は、5E16atoms(ions)/cmである。
次に、RCA洗浄後に水素イオンを注入したボンドウェーハ104の水素イオン注入面と、ベースウェーハ102を重ねて密着させ貼り合わせた。RCA洗浄後の表面酸化膜の膜厚は、ベースウェーハ、ボンドウェーハそれぞれ2nm程度であった。また、2枚のウェーハは、100℃、1E−6Paの減圧化にて、自動貼り合わせ機にて重ねて密着させた。
次に、貼り合わされたシリコン基板に対して、貼り合わせ界面の接合強度増加のため、200℃および10時間の熱処理をおこなった。
それぞれの試料は、アルゴンガス雰囲気中で、約450℃で熱処理することにより、ボンドウェーハ部分を分割した。これにより、シリコン基板上側層の膜厚が約200nmとなった。
その後、それぞれの試料の表面を表面研磨装置により研磨して平坦化した。
そして、研磨による平坦化後に、アルゴンガス雰囲気中、1200℃、1時間の平坦化・界面酸化膜除去熱処理を行った。
以上のシリコンウェーハについて、任意の10μmの測定長についてAFM(Nano Scope IIIa)により表面粗さ(ラフネス)を評価した。表面粗さの指標としては、RMS(Root Mean Square:平均二乗根)を用いた。結果は、図4に示す。
また、断面TEM(Transmission Electron Microscopy)により、界面酸化膜の有無を確認した。
図4から明らかなように、傾斜角(オフ角)αが、5度以上11度以下の範囲で表面粗さが、0度近傍の場合以下となり、良好であることが明らかになった。さらに、6度以上9度以下の範囲において、0度近傍の場合のおおよそ半分以下の表面粗さで安定し、更に良好であることが明らかになった。
また、熱処理後は、界面酸化膜は確認されなかった。
なお、上記0度狙いでスライスしたシリコンウェーハを高性能X線回折装置を用いて測定したところ0.45度の傾斜を有していることが明らかになった。
(実施例2)
(110)面に対し、0〜0.5度の範囲の傾斜角(オフ角)でスライスすることにより、図2の角度αで示される傾斜角(オフ角)の異なるシリコンウェーハを準備する以外は、実施例1と同様の実験を行った。図5に結果を示す。
図5から明らかなように、傾斜角(オフ角)αが、0.0度以上0.12度以下の範囲で表面粗さが、RMS値で0.2以下となり、良好であることが明らかになった。
また、熱処理後は、界面酸化膜は確認されなかった。
第1の実施の形態の半導体基板の模式図。 第1の実施の形態の半導体基板の傾斜角および方位角を説明する模式図。 第3の実施の形態の製造工程フロー図。 実施例1の傾斜角と表面熱処理後の表面粗さの関係を示す図。 実施例2の傾斜角と表面熱処理後の表面粗さの関係を示す図。
符号の説明
102 ベースウェーハ(第1のシリコンウェーハ)
104 ボンドウェーハ(第2のシリコンウェーハ)
106 微小気泡層(封入層)
108 界面酸化膜
110 剥離ウェーハ
112 シリコン基板上側層
114 シリコン基板
116 シリコン酸化膜のない界面

Claims (10)

  1. 第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとが直接接合されることによって形成される半導体基板であって、
    前記第1の半導体ウェーハと前記第2の半導体ウェーハとのいずれか一方の半導体ウェーハの表面が概ね{100}面方位を有し、
    他方の半導体ウェーハの表面が{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする半導体基板。
  2. 前記他方の半導体ウェーハの表面が{110}面に対して、6度以上9度以下の傾斜角(オフ角)を有することを特徴とする請求項1記載の半導体基板。
  3. 前記他方の半導体ウェーハの表面の前記{110}面に対する傾斜方向の前記{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体基板。
  4. 前記他方の半導体ウェーハの膜厚が、前記一方の半導体ウェーハの膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項に記載の半導体基板。
  5. 第1の半導体ウェーハと第2の半導体ウェーハとを貼り合わせる工程を有する半導体基板の製造方法であって、
    前記第1の半導体ウェーハと前記第2の半導体ウェーハとのいずれか一方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{100}面に対して概ね水平にスライスすることによって準備する工程と、
    他方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して、0度以上0.12度以下、または、5度以上11度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによって準備する工程を有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  6. 前記他方の半導体ウェーハを、半導体単結晶インゴットを{110}面に対して6度以上9度以下の傾斜角(オフ角)でスライスすることによって準備する工程を有することを特徴とする請求項5記載の半導体基板の製造方法。
  7. 前記他方の半導体ウェーハ表面の前記{110}面に対する傾斜方向の前記{110}面上の方位角が、<100>方向に対して±5度の範囲となるようにスライスすることを特徴とする請求項5または請求項6記載の半導体基板の製造方法。
  8. 前記貼り合わせる工程の後に、
    前記他方の半導体ウェーハを薄膜化する工程と、
    前記貼り合わせる工程において接合された半導体ウェーハを、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有することを特徴とする請求項5ないし請求項7いずれか一項に記載の半導体基板の製造方法。
  9. 前記貼り合わせる工程の前に、
    前記他方の半導体ウェーハを、900℃以上1350℃以下の温度、30分以上5時間以下の時間、還元性ガス、不活性ガス、または、還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲気中で熱処理する工程を有することを特徴とする請求項5ないし請求項8いずれか一項に記載の半導体基板の製造方法。
  10. 請求項5ないし請求項9いずれか一項に記載の半導体基板の製造方法によって製造され、表面粗さがRms値で0.2nm以下であることを特徴とする半導体基板。
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