JP2008175571A - 経路探索装置及び経路探索方法等 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者等の操作者を安定した心理状態に導き、危険な運転を未然に防止する推奨経路を探索することが可能な経路探索装置及び経路探索方法等を提供する。
【解決手段】車両が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該車両の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶しておき、目的地点までの推奨経路の探索に当たって、推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの経路候補を推奨経路とするかを決定するように構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両等の移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する経路探索装置等の技術分野に関する。
従来より、車両の出発地点から目的地点までの推奨経路を探索し、当該推奨経路に沿って運転者等に対する経路案内を実行するナビゲーション装置が知られている。
このようなナビゲーション装置の中で、例えば、特許文献1には、出発地点から目的地点までの推奨経路を複数本探索し、複数本の推奨経路のうちで車両が実際には走行しなかった経路を走行したと仮定した場合における当該車両の現在位置を推定し、推定された車両の現在位置に関するデータを出力装置に出力させるナビゲーション装置が提案されている。
また、例えば、特許文献2には、自車両の前方にいる低速車両を検出し、より短時間で目的地点まで到着できる迂回ルートを探索するナビゲーション装置が提案されている。
特開2004−198278号公報 特開2005−003419号公報
ところで、日ごろ走行している道路の環境によっては、運転者はあらゆる障害や道路形状、パターン、天候、渋滞等の影響により、無意識に心理状態が不安定になる場合がある。
従来の技術においては、このような運転者の不安定な心理状態による危険な運転を未然に防ぐような推奨経路を探索することは困難であった。
そこで、本願の課題の一例は、運転者等の操作者を安定した心理状態に導き、危険な運転を未然に防止する推奨経路を探索することが可能な経路探索装置及び経路探索方法等を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する経路探索装置であって、前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する記憶手段と、前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、前記経路探索手段は、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定することを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する経路探索方法であって、前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する工程と、前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索工程と、を備え、前記経路探索工程においては、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定することを特徴とする。
また、請求項9に記載の経路探索処理プログラムの発明は、移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索するコンピュータを、前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する記憶手段、及び前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索手段として機能させ、を備え、前記経路探索手段が、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定するように機能させることを特徴とする。
次に、本願の最適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、移動体の一例としての車両に搭載された車載用ナビゲーション装置に対して本願を適用した場合の実施形態である。
先ず、図1等を参照して、本実施形態における車載用ナビゲーション装置の構成及び機能を説明する。
図1は、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の概要構成例を示す図である。
図1に示すように、車載用ナビゲーション装置Sは、GPS(Global Positioning System)受信部1、センサ部2、交通情報受信部3、情報記憶部4、表示部5、音声出力部6、操作部7、及びシステム制御部8等を備えて構成されている。
GPS受信部1は、衛星軌道上に配置され地球を周回するGPS衛星から出力される航法電波を、図示しないアンテナを介して受信し、受信した信号に基づいて位置情報(経度及び緯度)を検出し、GPSデータとしてシステム制御部8へ出力するようになっている。
センサ部2は、例えば、車速パルスに基づき車両の速度を検出する速度センサ、地磁気を利用して車両の走行方位を検出する方位センサ(ジャイロセンサ)、車両の加速度を検出する加速度センサ、車両の走行距離を検出する距離センサ等を備えており、これらのセンサによって検出された各データ(速度データ、方位データ、加速度データ、走行距離データ等)を、システム制御部8へ出力するようになっている。
交通情報受信部3は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System)受信機を有しており、FM多重放送、道路(主要幹線道路や高速道路)上に設置された光(赤外線)ビーコン、電波(準マイクロ波)ビーコン等から発信された道路交通情報(例えば、渋滞区間及び当該区間の車両平均速度(例えば20km/h〜30km/h)等を示す情報)を受信し、システム制御部8へ出力するようになっている。
記憶手段の一例としての情報記憶部4は、例えば、CD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ、又はHD(Hard Disk)ドライブ等を備えており、システム制御部8の制御の下、各ドライブが、CD−ROM、DVD−ROM、又はHD等の記録媒体からデータ及びプログラム(本願の経路探索プログラム等を含む)を読み出し、システム制御部8へ出力するようになっている。また、システム制御部8の制御の下、HDドライブは、HDへの各種データの記憶(記録)を行うようになっている。なお、上記データ及びプログラムは、例えば、インターネット及び移動体通信網(無線基地局を含む)等を含む通信ネットワークに接続された所定のサーバに記憶保存しておき、適宜、当該サーバから送信され、図示しないアンテナ及び通信部を介してシステム制御部8へ出力されるように構成しても良い。
ここで、HD等に記憶されたデータには、例えば、地図データ、リンクデータ、ノードデータ、案内データ、及び走行履歴データ、更には、利用者に対し入力指示や選択指示を促すためのデータ(例えば、メニューデータ)等が含まれている。
上記地図データは、表示部5における画面上に地図を表示するための地図画像データ、及び各地点の座標(緯度及び経度に対応する地図上における座標(X,Y))を示すデータ等を含んでおり、例えば、地図上における複数の行政区画の境界を示す複数の行政界データ(各行政区画に対応する住所を含む)、地図上における道路を示す道路データ(各道路名、各交差点名、及び各合流点(ジャンクション)名等を含む)、地図上における複数の平面区画(例えば、施設や建物等が設置される区画)を示す複数の家形データ(各家形に対応する住所、郵便番号、及び電話番号等を含む)、及び河川や山岳の平面図等の形状を示す形状データ(河川や山岳の名称等を含む)等を含んでいる。
また、上記道路データにて示される道路は、複数の線分としてのリンクから構成され、少なくとも2つのリンクは、1つのノードで接続される。このノードは、例えば、各道路の交差点、屈曲点、分岐点、合流点(ジャンクション)、又は有料道路のインターチェン等の接点(結節点)を含む接続部分に対応する。
また、上記リンクデータは、上記各リンク毎に、リンクのリンクID、当該リンクが接続される2つのノードのノードID、当該リンクに対応する道路の距離(道路区間の距離)、属性、及び方位等の情報を有している(これらの情報は、各リンク毎に対応付けられている)。なお、道路の属性には、例えば、道路の幅員、道路の車線数、一方通行と双方通行の別、右左折レーンの有無等の情報が該当する。更に、各リンクには、そのリンクに対応する道路の距離や道路の属性等が考慮された重みづけとしてのリンクコストが設定される。例えば、道路の幅員が広い場合や、道路の車線数が多い場合には、当該区間の走行に要する時間は短くなるので、リンクコストが小さく設定される。
また、リンクコストは、交通情報受信部3により得られた渋滞等の交通状況により変化する(例えば、渋滞の場合、そのリンクに対応するリンクコストが小さく設定される)ようになっている。
また、上記ノードデータは、上記各ノード毎に、ノードのノードID、当該ノードの座標(緯度及び経度に対応する地図上における座標(X,Y))、及び当該ノードに接続されるリンクのリンクID等の情報を有している。更に、各ノードには、1のリンクに対応する道路からそのノードに対応する接続部分を介して他のリンクに対応する道路への車両の移動(直進、右左折等)の困難さをあらわす重みづけとしてのノードコストが設定される。一例を挙げると、幅員が広い道路から交差点を介して狭い道路へ車両が右折する場合には、曲がり難いので、ノードコストが大きく設定される。
これらのリンクデータ及びノードデータ等は、設定された目的地点までの推奨経路(例えば、出発地から目的地までの最短距離の経路や、出発地から目的地点までの最短時間の経路等)の探索の際等に用いられる。
また、上記案内データには、車両走行時の案内等に用いられる画像データ、文字データ、及び音声データ等が含まれる。
次に、上記走行履歴データには、車両が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データ、及び走行時の年月日時を示す日時データ等が含まれる。
図2は、経路データの内容の一例を示す図である。図2に示すように、挙動レベルは、道路区間毎に対応付けられるようになっている。当該道路区間は、例えば交差点毎(ある交差点から次の交差点まで)、或いは所定距離毎に規定されるが、特に限定されるものではない。また、各道路区間は、当該道路を構成するリンクのリンクIDで規定されても良いし、座標で規定されても良い。
かかる挙動レベルは、目的地点までの推奨経路の探索の際に、車両の操作者である運転者の心理状態を安定にさせる推奨経路の探索のために用いられる。どのような経路が運転者の心理状態を安定にさせるかは個人差があるが、その運転者が安全運転している(つまり、車両の挙動が安全状態にある)ときに走行している経路が、運転者の心理状態を安定にさせる経路として判断されるようになっている。
図3は、挙動レベルと危険度との関係の一例を示す図である。図3の例では、挙動レベルは10段階で表されており、挙動レベルの数値が大きいほど危険度が高くなる一方、挙動レベルの数値が小さいほど危険度が低くなっている。危険度が低いということは、車両の挙動が安全状態にあることを意味している。
そして、図3の例では、挙動レベル“7”以上が車両の挙動が危険状態にあるとして判断されるようになっている。なお、どの挙動レベル以上を、危険状態にするかは、ユーザ又は製造者等により任意に設定可能になっている。また、図3の例では、挙動レベルを10段階で示したが、これより少ない段階(例えば、5段階)で表しても良いし、これより多い段階(例えば、100段階)で表しても良い。
また、かかる挙動レベルは、例えば、車両の走行中に、システム制御部8により取得された車両の挙動に関する挙動情報に基づいて決定され(詳細は後述)、当該挙動情報が取得されたときに走行している経路に対して対応付け(紐付け)されるようになっている。
なお、挙動情報としては、例えば、車両の速度、加速度、方位、ハンドル回転角度、アクセルの踏み込み具合、ブレーキの踏み込み具合、などを示す情報が該当する。
次に、表示部5は、例えば、描画処理部、バッファメモリ及びディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイ等)等を備えており、描画処理部が、システム制御部8の制御の下、上記地図データ等をバッファメモリに展開、描画した後、ディスプレイにおける画面上に表示するようになっている。また、当該画面には、システム制御部8の制御の下、利用者に対し各種指示を促すための例えばメニューも表示される。なお、ディスプレイは、例えば、タッチパネル形式の液晶ディスプレイ等からなり、利用者による押下を検出し、その押下箇所にある各種指示を行うための指示ボタンに対応する指示信号をシステム制御部8へ出力するものであっても良い。
音声出力部6は、例えば、DAC(デジタル/アナログ信号変換器)、アンプ、スピーカ等を備えており、システム制御部8から出力された車両走行時の案内等に係る音声データをDACによりD/A変換した後、アンプにより増幅してスピーカから音波として出力するようになっている。
操作部7は、利用者からの各種指示(例えば、経路探索指示)等を受け付けるための複数の操作ボタンを有しており、利用者により押下された操作ボタンに対応する指示信号をシステム制御部8へ出力するようになっている。なお、操作部7は、各種操作ボタンが設けられたリモコン(図示せず)との間で赤外線通信を行い、当該リモコンからの指示信号を受信してシステム制御部8へ出力するものであっても良い。
そして、システム制御部8は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、作業用RAM、各種データやプログラムを記憶するROM等を備えており、システム制御部8のCPUが、上述したプログラムを読み出し実行することにより、当該車載用ナビゲーション装置Sにおける構成要素全体を統括制御すると共に、本願の経路探索手段、挙動情報取得手段、危険状態判断手段、挙動レベル決定手段、及び挙動レベル対応付け手段等として機能し、後述する処理を実行するようになっている。
また、システム制御部8は、車両における各機器の制御を担う車両ECU20と通信バス(図示せず)を介して相互にデータ通信を行うことが可能となっている。車両ECU20は、車両内における各種センサを通じて、アクセルの踏み込み具合(アクセルの基準位置に対する踏み込み位置)、ブレーキの踏み込み具合(ブレーキの基準位置に対する踏み込み位置)、エンジン回転数、及びハンドル(ステアリング)回転角度等を認識しており、これらを示す情報をシステム制御部8に出力する。
そして、システム制御部8は、車両ECU20からのアクセルの踏み込み具合、ブレーキの踏み込み具合、エンジン回転数、及びハンドル回転角度、並びに、センサ部2からの速度データ、方位データ、及び加速度データのうち少なくとも何れか一つの情報を挙動情報として取得(RAMの所定領域に記憶)するようになっている。
また、システム制御部8は、当該挙動情報を、例えば所定周期(特に限定されない)で複数回取得するようになっており、当該取得した複数の挙動情報(つまり、現在車両が走行している経路(ある道路区間)において取得された複数の挙動情報)から求められる車両の挙動の変化に関する値に基づいて上述した挙動レベル(つまり、現在走行している道路区間における挙動レベル)を決定する。
車両の挙動の変化に関する値としては、例えば、速度データ等から求められる車両の速度の変化量、方位データから求められる車両の方向の変化量、アクセルの踏み込み具合を示す情報から求められるアクセルの踏み込み具合の変化量、ブレーキの踏み込み具合を示す情報から求められるブレーキの踏み込み具合の変化量、ハンドル回転角度を示す情報から求められるハンドル回転角度の変化量等が挙げられる。これらの変化量は、例えば、今回取得した挙動情報に係る値(例えば、速度)と、前回(例えば数秒前に)取得した挙動情報に係る値との差の絶対値を算出することにより求めることができる。一般に、所定単位時間当たりの車両の速度の変化量、アクセルの踏み込み具合の変化量、及びブレーキの踏み込み具合の変化量が大きい場合には、急アクセルや急ブレーキによる危険な挙動があったと推定され、また、車両の方向の変化量及びハンドル回転角度の変化量が大きい場合には、急ハンドルによる危険な挙動があったと推定される。
図4は、一道路区間において、車両走行中に所定間隔(例えば、1秒)毎に求められた、車両の挙動に関する変化量(例えば、車両の速度の変化量)を時系列的に示した概念図である。図4の例においては、一道路区間の終了までに求められた変化量が閾値を超えた回数は9回(符号41部の枠内)である。また、図4の例においては、当該道路区間の前半(符号41部)よりも後半(符号42部)の方が閾値を超えた変化量が少ない傾向にあることがわかる。
このようにして求められた複数の変化量から、変化量が閾値を超えた回数、それらの変化量の平均値、及び変化の傾向の3つのパラメータが算出され、これらのパラメータの一つ又は組合せを用いられてそのときの挙動レベルが決定されることになる。
変化量が閾値を超えた回数のパラメータのみが用いられる場合、変化量が閾値を超えた回数が20回以上のとき挙動レベルが“10”となり、当該回数が18回以上20未満のとき挙動レベルが“9”となり、当該回数が16回以上18未満のとき挙動レベルが“8”となり、当該回数が14回以上16未満のとき挙動レベルが“7”となり、当該回数が12回以上14未満のとき挙動レベルが“6”となり、・・・というように挙動レベルが決定される。また、閾値を超えた変化量の平均値のパラメータのみが用いられる場合、閾値を超えた変化量の平均値が30以上のとき挙動レベルが“10”となり、当該変化量の平均値が25以上30未満のとき挙動レベルが“9”となり、当該変化量の平均値が21以上25未満のとき挙動レベルが“8”となり、当該変化量の平均値が17以上21未満のとき挙動レベルが“7”となり、当該変化量の平均値が12以上17未満のとき挙動レベルが“6”となり、・・・というように挙動レベルが決定される。また、変化の傾向のパラメータのみが用いられる場合、変化量が閾値を超えた回数が当該道路区間の終了に近づくにつれて増加する場合には、挙動レベルが高く(その中でも増す割合が大きければ、その割合に応じて挙動レベルが高く)決定され、当該道路区間の終了に近づくにつれて減少する場合(例えば、図4に示すような場合)には、挙動レベルが低く決定される。また、これらのパラメータの組合せが用いられる場合、これらのパラメータが代入される計算式が用いられ、当該計算式により算出された値が対応する挙動レベルが決定される(或いは、挙動レベル毎に上記パラメータの組合せ条件を記述したテーブルを用いて決定されるようにしても良い)。
このように決定される挙動レベルは、1種類の挙動情報から求められる変化量に基づき決定されても良いが、より精度を高めるためには、複数種類の挙動情報(例えば、車両の速度(又は、アクセルの踏み込み具合)と、ハンドル回転角度(又は、車両の方向))の夫々から求められる変化量に基づき決定されることが望ましい(速度に関する危険性(急アクセルや急ブレーキ)と、方向に関する危険性(蛇行運転等)の2つの要素を考慮した挙動レベルを決定すれば、より精度を高められる)。
また、挙動レベルの決定に当たって、HD等に記憶された地図データにて示される高速道路の有無、交差点の有無、カーブの有無等を考慮するようにしても良い。例えば、走行していた経路における高速道路や交差点の割合に応じて上記閾値を変化(高速道路又は交差点の割合が多い場合には、その分上記閾値を上げる等)させるように構成しても良い。
そして、システム制御部8は、こうして挙動レベルを決定すると、上記挙動情報を取得したときの経路(道路区間)に対して、当該決定した挙動レベルを対応付け、経路データとして記憶する。
また、決定された挙動レベルを対応付ける対象となる経路(道路区間)に対して既に挙動レベルが対応付けられて記憶されている場合もありうるが、かかる場合、システム制御部8は、双方の挙動レベルを所定の計算式に代入して新たな挙動レベルを算出し、当該算出した新たな挙動レベルを当該経路に対して対応付けて記憶することになる。
そして、システム制御部8は、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する際に、推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの経路候補を推奨経路とするかを決定するようになっている。例えば、挙動レベルが対応付けられた経路候補のうち、当該挙動レベルで表された危険度が最も低い経路候補が推奨経路として決定される。
次に、図5及び図6等を参照して、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の動作を説明する。
図5は、システム制御部8における挙動レベル対応付け処理を示すフローチャートであり、図6は、システム制御部8における経路探索処理を示すフローチャートである。
(挙動レベル対応付け処理)
図5に示す挙動レベル対応付け処理は、システム制御部8により、例えば車両の運転者からの操作部7を介した挙動レベル対応付け開始指示があった後、車両が走行中であることが検知(例えば、所定速度(例えば、3km/h)以上検知)された場合に開始される。
ステップS1では、システム制御部8は、挙動レベルを対応付ける対象となるべき道路区間を決定する(ステップS1)。例えば、地図データが参照され、現在地点から次の交差点(又は分岐点)のある位置までの道路区間が決定される。
次いで、システム制御部8は、上述した挙動情報を取得し(ステップS2)、取得した挙動情報から、上述したように、車両の挙動に関する変化量を求め(算出)し(ステップS3)、続いて、当該変化量が閾値以上であるか否かを判別し(ステップS4)、閾値以上である場合には(ステップS4:YES)、当該変化量及びそのタイミングの時間(例えば、再生開始からX秒)をRAMの所定領域に記憶保存し(ステップS5)、ステップS6に移行する。一方、当該変化量が閾値以上でない場合には(ステップS4:NO)、算出された変化量を記憶保存せず(破棄して)、ステップS6に移行する。
次いで、ステップS6では、システム制御部8は、当該道路区間が終了するか否かを判別し、終了する場合(例えば、次の交差点に到達した場合、或いは次の交差点の数m手前に到達した場合)には(ステップS6:YES)、ステップS7に移行し、終了しない場合には(ステップS6:NO)、システム制御部11は、ステップS2に戻り上記と同様の処理を行う。こうして、当該道路区間が終了すると判別されるまで、ステップS2〜S6の処理は、例えば所定間隔(例えば、1秒)毎に、繰り返し行われることになる。
次いで、ステップS7では、システム制御部8は、上記ステップS5にて記憶保存された挙動に関する変化量の数(つまり、変化量が閾値を超えた回数)を算出(カウント)する。
次いで、システム制御部8は、上記ステップS5にて記憶保存された挙動に関する変化量の平均値を算出する(ステップS8)。
次いで、システム制御部8は、上記ステップS5にて記憶保存された挙動に関する変化量及びそのタイミングの時間から、上述したように、挙動変化の傾向を判断し、その傾向に係る数値(割合等)を算出する(ステップS9)。
次いで、システム制御部8は、上記算出した挙動に関する変化量の数、挙動に関する変化量の平均値、及び挙動変化の傾向に係る数値から(これら算出された3つのパラメータの少なくとも一つを用いて)、上述したように、挙動レベルを決定する(ステップS10)。
次いで、システム制御部8は、当該道路区間に既に(過去に)挙動レベルが対応付け(割り当て)られているか否かを判別し(ステップS11)、対応付けられていない場合には(ステップS11:NO)、上記決定された挙動レベルを、当該道路区間に対応付けて経路データとして記憶(挙動レベルの設定)する(ステップS13)。
一方、当該道路区間に既に挙動レベルが対応付けられている場合には(ステップS11:YES)、システム制御部8は、当該既に対応付けられている挙動レベルと、上記ステップS10にて決定された挙動レベルと、を合算して平均値を算出し、これを小数点以下四捨五入(或いは小数点以下切捨て)して新たな挙動レベルを算出し(ステップS12)、当該算出された挙動レベルを、当該道路区間に対応付けて経路データとして記憶(挙動レベルの設定)する(ステップS13)。このように両挙動レベルの平均値をとることにより、過去に対応付けられている挙動レベルを大きく変化させないことができ、過去の車両の挙動の変化の学習効果を図ることができる。例えば、今回決定された挙動レベルと、過去に対応付けられた挙動レベルとの間の開きが大きい場合には、過去に対応付けられた挙動レベルに対して、新たに対応付けされる挙動レベルの変化は大きめになる。なお、今回決定された挙動レベルと、過去に対応付けられた挙動レベルとの平均値をとるに当たって、何れか一方の重み付けを大きくしても良い。
次いで、システム制御部8は、当該処理を終了するか否かを判別し(ステップS14)、例えば車両の運転者からの操作部7を介した挙動レベル対応付け終了指示があった場合には、当該処理を終了し、当該処理を終了しない場合には(ステップS14:NO)、ステップS1に戻り、次の道路区間(例えば、上記次の交差点から、車両が突入した道路先にある更に次の交差点まで)を決定し、上記と同様に処理を行う。
こうして、車両が走行した経路に対して、道路区間毎に挙動レベルが対応付けられていく(例えば、道路区間1)に対して挙動レベル5→道路区間2)に対して挙動レベル6→道路区間3)に対して挙動レベル6・・・と設定)ことになりこれが走行履歴データとなっていくことになる。
なお、例えば、道路区間が進むにつれて挙動レベルが急に上がる、例えば、道路区間1)に対して挙動レベル5→道路区間2)に対して挙動レベル8というように、挙動レベルが所定値以上上がった場合には、運転者の心理状態が急に悪くなり、危険度が高いと考えられるので、この2つの道路区間1)及び2)(或いは、道路区間2)のみ)に対して対応付けられた挙動レベルの双方に対して例えば所定値(例えば、2)加算し、更に挙動レベルを高くする(つまり、極力推奨経路として決定されない)ように構成すれば望ましい。
(経路探索処理)
図6に示す経路探索処理は、例えば車両の運転者から操作部7を介して目的地点が設定され、経路探索指示があった場合に開始される。
なお、当該経路探索処理については、図7を参照しつつ説明する。
図7は、出発地点から目的地点に至る途中の経路候補を含む地図の一例を示す図である。図7の例では、「(a)−(b)」の道路区間は、片側2車線であるが、符号51部で渋滞しており、運転者は当該渋滞によるイライラ感が起こり、少しでも前へ進むことが可能な車線への変更を頻繁に繰り返したため、挙動レベルが“5”と、他の道路区間に比べて比較的高めに設定されている。また、「(b)−(c)」間の道路区間は、渋滞が無いが、符号51部の渋滞がようやく解消されたことから途端にイライラに対するストレスからの開放に向け、運転者は例えば急アクセル及び速度超過等の危険運転となったため、挙動レベルが“7”と、危険状態に設定されている。また、「(e)−(f)」の道路区間は、片側1車線であるが、渋滞等の障害がなく、挙動レベルは“3”と、他の道路区間に比べて比較的低めに設定されている一方、「(h)−(i)」の道路区間は、片側2車線であるが、大型ショッピングモール52への出入りによる渋滞が生じ、運転者は少しでも前へ進むことが可能な車線への変更を頻繁に繰り返したため、挙動レベルが“5”と、他の道路区間に比べて比較的高めに設定されている。
なお、「(d)−(e)」の道路区間は、走行履歴がないので、挙動レベルが設定されていない。
ステップS21では、システム制御部8は、例えば出発地点(当該処理開始時のみ)から次の地点(例えば、図7の場合、(c)地点))までの経路候補を探索する。なお、かかる経路候補の探索処理は、例えば上述したリンクコスト等に基づき行われ、公知の様々な方法を適用できる。
次いで、システム制御部8は、複数の経路候補が探索されたか否かを判別し(ステップS22)、一つの経路候補のみが探索された場合には(ステップS22:NO)、当該探索した経路候補を推奨経路として決定し(ステップS23)、ステップS33に移行する。
一方、複数の経路候補が探索された場合には(ステップS22:YES)、システム制御部8は、当該複数の経路候補への順位付けを行う(ステップS24)。例えば、各経路候補の総リンクコスト(つまり、当該経路候補となる道路を構成する各リンクに対応付けられたリンクコストの総和)の大きい順に、第1位、第2位・・・とする。道路の幅員が広い経路候補や、道路の車線数が多い経路候補の総リンクコストは大きくなるので、当該経路候補の順位は上位になる。
例えば、図7の場合、第1位の経路候補が「(a)−(b)−(c)」の道路区間となり、第2位の経路候補が「(a)−(d)−(g)−(h)−(i)−(f)−(c)」の道路区間となり、第3位の経路候補が「(a)−(d)−(e)−(f)−(c)」の道路区間となり、第4位の経路候補が「(a)−(d)−(g)−(h)−(e)−(f)−(c)」の道路区間となる。
次いで、システム制御部8は、走行履歴データを参照して、挙動レベルが対応付けられている第1位以外の経路候補が有るか否かを判別し(ステップS25)、無い場合には(ステップS25:NO)、第1位の経路候補を推奨経路として決定し(ステップS26)、ステップS33に移行する。
一方、挙動レベルが対応付けられている第1位以外の経路候補が有る場合には(ステップS25:YES)、当該経路候補を特定する(ステップS27)。
例えば、図7の場合、上記第2位から第4位の経路候補のうち、第3位の経路候補は「(d)−(e)」の道路区間で挙動レベルが対応付けられていない(設定されていない)ので、当該第3位の経路候補は挙動レベルが対応付けられていないとされ、その他の第2位及び第4位の経路候補が特定されることになる。
次いで、システム制御部8は、第1位の経路候補に対して挙動レベルが対応付けられているか否かを判別し(ステップS28)、対応付けられている場合には(ステップS28:YES)、ステップS30に移行し、対応付けられていない場合には(ステップS28:NO)、当該第1位の経路候補(これを構成する1又は複数の道路区間)に対して仮の挙動レベル(例えば、中間のレベル“5”)を付加し(ステップS29)、ステップS30に移行する。
例えば、図7の場合、第1位の経路候補が「(a)−(b)−(c)」の道路区間に含まれる各道路区間(「(a)−(b)」の道路区間及び「(b)−(c)」の道路区間)に対して挙動レベルが対応付けられているが、仮に、「(b)−(c)」の道路区間に挙動レベルが対応付けられていない場合には、ステップS29の処理により「(b)−(c)」の道路区間に対して挙動レベルが付加されることになる。これにより、「(a)−(b)」の道路区間に対応付けられていた挙動レベルについては有効に活用することができる。
次いで、ステップS30では、システム制御部8は、2つの経路候補、例えば第1位の経路候補と第2位の経路候補の挙動レベルを比較し、挙動レベルの低い経路候補を選択する。なお、双方の挙動レベルが同一である場合は、順位の高い方の経路候補が選択される。
ここで、経路候補が一つの道路区間から構成されている場合、経路候補に対応付けられている挙動レベルは、当該道路区間に対応付けられた挙動レベルということになるが、経路候補が複数の道路区間から構成され、夫々の道路区間に挙動レベルが対応付けられている場合には、当該複数の挙動レベルのうち、例えば最も大きい挙動レベルが当該経路候補の挙動レベルとして用いられることになる(複数の挙動レベルが等しい場合は、当該挙動レベルが用いられることはいうまでも無い)。複数の挙動レベルを平均化して当該経路候補の挙動レベルとして用いるように構成してもよいが、なるべく危険度の高い道路区間を避けるという意味では、最も大きい挙動レベルが当該経路候補の挙動レベルとして用いられるようにした方が望ましい。
例えば、図7の例では、第1位の経路候補に対応付けられている挙動レベルは、“7”(道路区間「(a)−(b)」に対応付けられている挙動レベル“5”と、道路区間「(b)−(c)」の道路区間に対応付けられている挙動レベル“7”のうちの高い(大きい)方)ということになり、第2位の経路候補に対応付けられている挙動レベルは、“5”ということになるため、双方の挙動レベルを比較すると、第2位の経路候補の方が低いので、ステップS30の処理により、当該第2位の経路候補が選択されることになる。
次いで、システム制御部8は、挙動レベルの比較対象となる経路候補が未だ有るか否かを判別し(ステップS31)、未だ有る場合には(ステップS31:YES)、ステップS30に戻り、2つの経路候補、例えばステップS30で選択された経路候補と次の順位の経路候補の挙動レベルを比較し、挙動レベルの低い経路候補を選択する。このような処理により、最も挙動レベルが低い経路候補が最終的に残ることになる。
そして、システム制御部8は、挙動レベルの比較対象となる経路候補が無い場合には(ステップS31:NO)、上記選択された(最終的に選択されていた)経路候補を推奨経路として決定し(ステップS32)、ステップS33に移行する。
図8は、図7の場合において推奨経路が決定されたときの様子を示す概念図である。図8の例では、第4位の経路候補(図中矢印の経路)が最も小さいので、当該経路候補が推奨経路として決定されることになる。
ステップS33では、システム制御部8は、目的地点まで探索したか否かを判別し、目的地点まで探索していない場合には(ステップS33:NO)、ステップS21に戻り、更に次の地点までの経路探索を行って上記と同様の処理を行う。そして、目的地点まで探索された場合には(ステップS33:YES)、当該処理が終了する。
こうして、経路探索が終了すると、システム制御部8は、経路案内(誘導)処理を開始することになる。そして、当該経路案内(誘導)処理においても、例えば車両の運転者からの挙動レベル対応付け開始指示があった場合には、図5に示す挙動レベル対応付け処理が実行されることになる。この場合、システム制御部8は、その案内経路において挙動レベルを決定すると、当該決定した挙動レベルに基づいて車両の挙動が危険状態にあるか否かを判断し、危険状態にあると判断した場合(例えば、図3に示すように、挙動レベルが“7”以上である場合)には、推奨経路の再探索を行うように構成しても良い。当該再探索においては、例えば、図6に示す経路探索処理が行われる。或いは、別の再探索の例として、例えば、現在走行中の道路区間の先にある道路区間のうち、先の経路探索処理において決定された推奨経路上の道路区間に対応付けられた挙動レベルよりも低い挙動レベルが対応付けられた道路区間が有る(存在する)か否かを探索し、そのような挙動レベルが低い道路区間が有る場合には、当該道路区間を推奨経路として新たに決定して、経路案内を行うように構成しても良い。なお、そのような挙動レベルが低い道路区間が無い場合は、先の経路探索処理において決定された推奨経路の案内処理が継続することになる。
以上説明したように、上記実施形態によれば、車両が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該車両の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶しておき、目的地点までの推奨経路の探索に当たって、推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて(つまり、過去に走行したときの車両の挙動に関する情報)、何れの経路候補を推奨経路とするかを決定する、例えば挙動レベルが対応付けられた経路候補のうち、当該挙動レベルで表された危険度が最も低い経路候補を推奨経路として決定するように構成したので、運転者を安定した心理状態に導き、危険な運転を未然に防止する推奨経路を探索し、提供することができる。つまり、このように探索された推奨経路を案内されつつ車両が走行することにより、運転者の心理状態に無意識に余裕が出てきたり、安定した(落ち着いた)心理状態になり、車両挙動が安定することが期待でき、ひいては、危険な運転を回避できるのである。更に、運転者に安定した心理状態で運転させることができるので、リラックス状態を維持できるため緊張状態になりにくく、運転者を疲れにくくするという効果もある。
また、上述した挙動レベルは、個々の運転者の性格や癖等も反映されたものであるということができ、運転者の心理状態を安定にさせる経路について個人差があっても、その運転者が安全運転している(つまり、車両の挙動が安全状態にある)ときの経路を優先して推奨経路とすることができるので、個々の運転者毎に合った最適な推奨経路を探索し、提供することができる。
また、上記実施形態によれば、生体センサやCCDカメラなどから運転者の状態を取込み解析するようなシステムを設けることなく、一般的な車載用ナビゲーション装置や車両に搭載されている各種センサなどを用いて上述した経路探索を実現できるので、コストを低減させることもできる。もちろん、生体センサやCCDカメラなどから運転者の状態を挙動情報として取得して、これに基づいて挙動レベルを決定しても良い。
また、近年注目されている環境配慮において、急アクセルや急ブレーキといった危険な運転に繋がるような車両挙動は好まれず、一定速度により燃費効率の良い速度と緩やかなアクセルワークによる安定した運転状態は、無駄な燃料消費を抑え、排気ガスの低減や燃費の向上にも貢献するという効果もある。
また、決定した挙動レベルに基づいて車両の挙動が危険状態にあるか否かを判断し、危険状態にあると判断した場合に推奨経路の再探索を行う構成によれば、最新の挙動情報により、運転者を安定した心理状態に導き、危険な運転を未然に防止する推奨経路を探索し、提供することができる。
なお、上記実施形態においては、例えば挙動レベルが対応付けられた経路候補のうち、当該挙動レベルで表された危険度が最も低い経路候補を推奨経路として決定されるように構成したが、常に挙動レベルの低い経路を選択することを、必ずしも運転者が希望しているとは限らない。このため、挙動レベルが多少(例えば、1〜2程度)高くても、運転者による設定(例えば、距離優先、有料道路優先等の公知の設定)を優先して推奨経路を決定するように構成しても良い。また、運転者が、上記経路探索により決定された推奨経路とは異なる経路を故意に走行する場合には、当該経路を記憶しておき、その後再び経路探索する際に当該経路に対応付けられた挙動レベルが多少(例えば、1〜2程度)高くても、当該経路を推奨経路として決定するように構成しても良い。
また、上記実施形態においては、各道路区間において挙動情報を複数回取得し、当該取得した複数の挙動情報から求められる車両の挙動の変化に関する変化量に基づいて挙動レベルを決定するように構成したので、より一層、当該挙動レベルの正確性及び精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、各道路区間において挙動情報を複数回取得し、車両の挙動の変化に関する変化量に基づいて挙動レベルを決定するように構成した(この方法が当該挙動レベルの正確性及び精度を向上させるので望ましいのであるが)が、挙動レベルの決定方法としては、これに限定されるものではなく、当該変化量を求めないで、例えば取得した挙動情報から直接的に挙動レベルを決定する等、その他の方法によって挙動レベルを決定するものであっても構わない。
また、上記実施形態においては、実際に走行中の道路区間に対して挙動レベルを対応付けるように構成したが、走行履歴の無い道路区間に対して、当該道路区間と環境等が類似した道路区間に対応付けられている挙動レベルを対応付けるように構成しても良い。当該類似した道路区間は、例えば、道路幅や車線数が同じかどうか、区間距離が近い(所定距離内)かどうか、渋滞があるかどうか、大型ショッピングモール等の大型施設があるかどうかにより選定される。例えば、図7の例では、「(d)−(e)」の道路区間に対しては挙動レベルが対応付けられていないが、例えば「(d)−(e)」の道路区間と環境等が類似した「(e)−(f)」の道路区間に対応付けられている挙動レベルが、「(d)−(e)」の道路区間に対応付けられるように構成しても良い。これにより、初めて走行する道路や、走行回数が多い道路の近辺の走行経験のない道路に対して挙動レベルを設定することができ、特にいつも走行している道路の直ぐ横の通りなど、今まで走行したことが無いため知らなかった道路が存在した場合、この道路は運転者の心理状態に対して安定する効果が高い道路である可能性があり、そこへ誘導することにより、より安全運転に導くことが可能になる。また、走行距離が短い場合においても、この対応付けをさせることにより、挙動を安定させる効果を早い時点で達成することが可能となる。
また、上記実施形態においては、挙動レベルは、個々の車両に搭載された車載用ナビゲーション装置において決定され、走行した経路に対して対応付けられ経路データとして記憶されるものとしたが、通信回線等からなるネットワーク上に接続されたサーバが、当該経路データを、複数の車両における車載用ナビゲーション装置の夫々から当該ネットワークを介して取得(取り込み)し、統計処理を行うことで、一般的な傾向を掴むことができる。
例えば、図7の例において、「(a)−(b)」の道路区間に対応付けられた挙動レベルが多くの車両において高い場合は、この道路区間は、一般的に運転者の心理状態を不安定にさせる要素があると統計的に推測できる。このように統計処理された挙動レベルを含む経路データを、当該経路の走行経験の無い車両に搭載された車載用ナビゲーション装置に対して、ネットワークを介して提供するように構成すれば、当該経路を走行経験の無い車両に搭載された車載用ナビゲーション装置においても当該経路データを利用して上述した経路探索を行うことができる。
なお、上述した経路探索は、挙動レベルと共に、地図データに組み込まれている施設情報、道路情報、渋滞情報、天候情報等を考慮して行うことも可能である。
また、上記実施形態においては、車両に搭載された車両ナビゲーション装置Sに対して本願の経路探索装置及び経路探索等を適用した場合の例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、通信ナビゲーション端末と、当該通信ナビゲーション端末がアンテナ及び移動体通信ネットワーク(無線基地局等を含む)を介して接続される通信センタ装置と、を含んで構成された通信ナビゲーションシステムに対して適用可能である。
また、上記実施形態については、移動体として車両を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、移動体として航空機、船舶等に対して適用可能である。
本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の概要構成例を示す図である。 経路データの内容の一例を示す図である。 挙動レベルと危険度との関係の一例を示す図である。 一道路区間において、車両走行中に所定間隔(例えば、1秒)毎に求められた、車両の挙動に関する変化量(例えば、車両の速度の変化量)を時系列的に示した概念図である システム制御部8における挙動レベル対応付け処理を示すフローチャートである。 システム制御部8における経路探索処理を示すフローチャートである。 出発地点から目的地点に至る途中の経路候補を含む地図の一例を示す図である。 図7の場合において推奨経路が決定されたときの様子を示す概念図である。
符号の説明
1 GPS受信部
2 センサ部
3 交通情報受信部
4 情報記憶部
5 表示部
6 音声出力部
7 操作部
8 システム制御部
S 車載用ナビゲーション装置

Claims (10)

  1. 移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する経路探索装置であって、
    前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する記憶手段と、
    前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索手段と、
    を備え、
    前記経路探索手段は、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定することを特徴とする経路探索装置。
  2. 請求項1に記載の経路探索装置において、
    前記経路探索手段は、前記挙動レベルが対応付けられた経路候補のうち、当該挙動レベルで表された危険度が最も低い経路候補を前記推奨経路として決定することを特徴とする経路探索装置。
  3. 請求項1又は2に記載の経路探索装置において、
    前記移動体の挙動に関する挙動情報を取得する挙動情報取得手段と、
    前記取得された挙動情報に基づいて、現在走行している経路における前記挙動レベルを決定する挙動レベル決定手段と、
    現在走行している経路と、当該経路における前記決定された挙動レベルとを対応付けて前記経路データとして記憶する挙動レベル対応付け手段と、
    を更に備えることを特徴とする経路探索装置。
  4. 請求項1又は2に記載の経路探索装置において、
    前記移動体の挙動に関する挙動情報を取得する挙動情報取得手段と、
    前記取得された挙動情報に基づいて、前記移動体の挙動が危険状態にあるか否かを判断する危険状態判断手段と、
    を更に備え、
    前記経路探索手段は、前記危険状態にあると判断された場合に、前記目的地点までの推奨経路を再探索することを特徴とする経路探索装置。
  5. 請求項3に記載の経路探索装置において、
    前記挙動レベル対応付け手段は、前記決定された挙動レベルを対応付ける対象となる経路に対して既に前記挙動レベルが対応付けられている場合には、双方の前記挙動レベルを所定の計算式に代入して新たな挙動レベルを算出し、当該算出した新たな挙動レベルを当該経路に対して対応付けることを特徴とする経路探索装置。
  6. 請求項3乃至5の何れか一項に記載の経路探索装置において、
    前記挙動情報取得手段は、前記移動体が経路を走行中に前記挙動情報を複数回取得し、前記挙動レベル決定手段は、当該取得された複数の挙動情報に基づいて前記挙動レベルを決定することを特徴とする経路探索装置。
  7. 請求項6に記載の経路探索装置において、
    前記挙動レベル決定手段は、前記複数の挙動情報から求められる前記移動体の挙動の変化に関する値に基づいて前記挙動レベルを決定することを特徴とする経路探索装置。
  8. 移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索する経路探索方法であって、
    前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する工程と、
    前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索工程と、
    を備え、
    前記経路探索工程においては、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定することを特徴とする経路探索方法。
  9. 移動体に設けられ、出発地点から目的地点までの推奨経路を探索するコンピュータを、
    前記移動体が過去に走行した経路に対して、当該経路を走行したときの当該移動体の挙動についての危険度を段階的に表した挙動レベルが対応付けられた経路データを記憶する記憶手段、及び
    前記目的地点までの推奨経路を探索する経路探索手段として機能させ、
    前記経路探索手段が、前記推奨経路となるべき経路候補が複数あるとき、少なくとも一つ経路候補に対して前記挙動レベルが対応付けられているか否かを判断し、当該挙動レベルが対応付けられている場合には、当該挙動レベルに基づいて、何れの前記経路候補を前記推奨経路とするかを決定するように機能させることを特徴とする経路探索処理プログラム。
  10. 経路探索処理プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
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