JP2008175362A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

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浩量 大場
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Abstract

【課題】 二つの等速自在継手を組み合わせて、構造が簡単で高角化を実現容易にする。
【解決手段】 円筒状外輪30を共通にしてその一端側および他端側に固定型継手部10,20をそれぞれ配設し、二つの固定型継手部10,20のいずれか一方のシャフト11の対向端部に凸球面部15を設けると共に他方のシャフト21の対向端部に凹球面部25を設け、凹球面部25をシャフト21の対向端部に対して軸方向移動可能とし、凸球面部15と凹球面部25からなる球対偶40を介して二つの固定型継手部10,20のシャフト11,21同士を連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車や各種産業機械などの動力伝達系において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で作動角度変位のみを許容する固定型等速自在継手に関する。
例えば、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手には、固定型等速自在継手と摺動型等速自在継手の二種がある。これら両者の等速自在継手は、駆動側と従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。
自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達するドライブシャフトでは、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要があるため、エンジン側(インボード側)に摺動型等速自在継手を、駆動車輪側(アウトボード側)に固定型等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手をシャフトで連結した構造を具備する。
一般的に、前述した固定型等速自在継手としては、バーフィールド型(以下、BJと称す)や作動角の大きなアンダーカットフリー型(以下、UJと称す)が広く知られている。また、摺動型等速自在継手としては、ダブルオフセット型(以下、DOJと称す)やレブロ型(以下、LJと称す)が広く知られている。
近年、自動車の乗車空間拡大の観点からホイールベースを長くすることがあるが、それに伴って車両回転半径が大きくならないようにするため、自動車のドライブシャフトの連結用継手として使用されている固定型等速自在継手の高角化による前輪の操舵角の増大が求められている。この要望に対して、二個のBJを組み合わせたものがある(例えば、特許文献1,2参照)。なお、二つの等速自在継手を組み合わせた構造例では、摺動型等速自在継手として、BJとDOJを組み合わせたものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平4−191523号公報 特開平1−210619号公報 特開平7−269585号公報
ところで、前述した特許文献に開示された等速自在継手では、二個のBJを組み合わせたり、あるいはBJとDOJを組み合わせたりすることにより、通常のUJ単体よりも大きな作動角をとることができるという利点がある。
しかしながら、特許文献1,2に開示された固定型等速自在継手のように二個のBJを組み合わせた構造では、二つのBJが作動角をとった時に、入出力軸であるBJのそれぞれの軸間での軸方向変位を吸収するための機構を二つのBJ間に配設しなければならない。このように二つのBJの作動角を制御する機構を外輪であるハウジングに支持した構造を有することから、全体の重量が大きくなると共に大型化し、また、構造も複雑となって部品点数の増加により製品のコストアップを招来する。
一方、特許文献3に開示された摺動型等速自在継手のようにBJとDOJを組み合わせた構造では、前述したように二つのBJを組み合わせた固定型等速自在継手のように二軸間の角度変位のみを許容する機能はなく、また、入出力軸の軸周りの回転自由度以外(例えば、軸方向、角度位置など)を固定しないと、入力軸に対する出力軸の位置が定まらない。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、二つの等速自在継手を組み合わせて、構造が簡単で高角化を実現容易にし得る軽量コンパクトな固定型等速自在継手を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、それら固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凹球面部を設け、凸球面部あるいは凹球面部のいずれか一方を内方部材の対向端部に対して軸方向移動可能とし、凸球面部と凹球面部からなる球対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結したことを特徴とする。
この固定型等速自在継手では、凸球面部あるいは凹球面部のいずれか一方を内方部材の対向端部に対して軸方向移動可能とすることから、凸球面部あるいは凹球面部のいずれか他方を内方部材の対向端部に一体に形成することが可能である。このように凸球面部あるいは凹球面部のいずれか他方を内方部材の対向端部に一体に形成すれば、部品点数の低減化がより一層図れる。
また、本発明は、円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、それら固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凸球面部と相対的に軸方向移動可能な凹円筒面部を設け、凸球面部と凹円筒面部からなる対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結したことを特徴とする。
この固定型等速自在継手では、凸球面部と相対的に軸方向移動可能な凹円筒面部を内方部材の対向端部に一体に形成することが可能である。このように凹円筒面部を内方部材の対向端部に一体に形成すれば、部品点数の低減化がより一層図れる。
ここで、前述の内方部材とは、外方部材としての外輪の内周側に配置された内輪だけではなく、その内輪の軸孔にスプライン嵌合で連結一体化されたシャフトを含む。また、前述の外方部材は、単一の部材で構成することが可能であるが、二つの固定型継手部側のそれぞれで二部材により分割構成し、両部材を同軸的に突き合わせて接合一体化した構成とすることも可能である。
本発明では、二つの固定型継手部で円筒状外方部材を共通にしたことにより、その外方部材内に二つの固定型継手部を組み合わせた構造を具備する。さらに、二つの固定型継手部のうちのいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凹球面部あるいは凹円筒面部を設け、凸球面部と凹球面部からなる球対偶あるいは凸球面部と凹円筒面部からなる対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結した構造を具備する。
これにより、凸球面部と凹球面部からなる球対偶あるいは凸球面部と凹円筒面部からなる対偶を、連結された二つの固定型継手部で共通の一点を中心とした球面案内機構とすることで、この球面中心を作動角の中心とする固定型等速自在継手となる。
このように二つの固定型継手部を共通の外方部材に組み込み、両者の固定型継手部を凸球面部と凹球面部からなる球対偶あるいは凸球面部と凹円筒面部からなる対偶で連結した構造としたことにより、二つの固定型継手部のそれぞれの作動角を加えた大きな作動角を実現することができ、二つの固定型継手部間に凸球面部と凹球面部からなる球対偶あるいは凸球面部と凹円筒面部からなる対偶が介在するのみであるため、構造が簡単で軽量コンパクトな固定型等速自在継手を提供できる。
本発明では、円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、それら固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凹球面部を設け、凸球面部あるいは凹球面部のいずれか一方を内方部材の対向端部に対して軸方向移動可能とし、凸球面部と凹球面部からなる球対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結した構造を具備する。
また、本発明では、円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、それら固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凸球面部と相対的に軸方向移動可能な凹円筒面部を設け、凸球面部と凹円筒面部からなる対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結した構造を具備する。
これらの構造を具備したことにより、二つの固定型継手部のそれぞれの作動角を加えた大きな作動角を実現することができ、二つの固定型継手部間に対偶が介在するのみであるため、構造が簡単で部品点数が少なく、外方部材の外径を大きくすることなく軽量コンパクトな固定型等速自在継手を提供でき、例えば、近年における自動車のドライブシャフトに使用される固定型等速自在継手の高角化による前輪の操舵角の増大への要望に迅速に対応することができる。
本発明に係る固定型等速自在継手の実施形態を以下に詳述する。図1に示す実施形態の固定型等速自在継手は、二つの固定型継手部のそれぞれにUJを適用して組み合わせた構造を例示する。なお、二つの固定型継手部のそれぞれにBJを適用して組み合わせることも可能である。
この実施形態の固定型等速自在継手は、円筒状外方部材である単一の外輪30を共通にしてその一端側(図示左側)に固定型継手部10(以下、単に継手部と称す)を配設すると共に他端側(図示右側)に固定型継手部20(以下、単に継手部と称す)を配設し、継手部10の内方部材であるシャフト11の端部に凸球面部15を設けると共に継手部20の内方部材であるシャフト21の端部に凹球面部25を設け、その凸球面部15と凹球面部25からなる球対偶40を介して一方の継手部10のシャフト11と他方の継手部20のシャフト21を連結した構造を具備する。
前述した二つの継手部10,20は、凸球面部15および凹球面部25からなる球対偶40を除いて同一の構造を具備する。これら二つの継手部10,20は、同一構造(UJとUJ)とする以外に、異なる構造(UJとBJ)とすることも可能であるが、同一構造とすれば、製品コストの低減化が図れる。
この固定型等速自在継手に組み込まれた二つの継手部10,20のそれぞれは、軸方向中央部分に形成された内円筒面31の両側に内球面32,33が形成され、それぞれの内球面32,33に複数のトラック溝34,35が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された外輪30を共通にしている。
これら継手部10,20は、共通の外輪30と、外球面18,28に外輪30のトラック溝34,35と対をなす複数のトラック溝16,26が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された内方部材である内輪12,22と、外輪30のトラック溝34,35と内輪12,22のトラック溝16,26間に介在してトルクを伝達する複数のボール14,24と、外輪30の内球面32,33と内輪12,22の外球面18,28との間に介在して各ボール14,24を保持するケージ13,23とを備えている。複数のボール14,24は、ケージ13,23に形成されたポケット17,27に収容されて円周方向等間隔に配置されている。
前述の内輪12,22の軸孔19,29には、駆動側あるいは従動側のシャフト11,21がスプライン嵌合により結合されており、それらシャフト11,21と外輪30との間で作動角度変位を許容しながらトルク伝達が可能な構造となっている。なお、この内輪12,22とシャフト11,21で内方部材を構成する。また、シャフト11,21は、内輪12,22の軸孔19,29に対して、丸サークリップ等の止め輪51,52により抜け止めされている。
これら継手部10,20では、外輪30のトラック溝34,35の曲率中心O11,O21と内輪12,22のトラック溝16,26の曲率中心O12,O22とを、継手中心O10,O20に対して等距離f10,f20だけ軸方向に逆向きにオフセットさせている。このオフセットにより、外輪30のトラック溝34,35と内輪12,22のトラック溝16,26とで形成されたボールトラックが外輪30の開口側に向けて拡開する楔形状となっており、各継手部10,20において作動角の高角化を図っている。
各継手部10,20では、シャフト11,21と外輪30とが角度変位すると、ケージ13,23のポケット17,27に収容されたボール14,24は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
また、外輪30のトラック溝34,35は、曲率中心O11,O21を持つ円弧部分と、その曲率中心O11,O21から径方向に延びる線分がトラック溝34,35の底部と交わる部位を境として軸方向と平行なストレート部分とで構成されている。同様に、内輪12,22のトラック溝16,26は、曲率中心O12,O22を持つ円弧部分と、その曲率中心O12,O22から径方向に延びる線分がトラック溝16,26の底部と交わる部位を境として軸方向と平行なストレート部分とで構成されている。
この固定型等速自在継手を構成する二つの継手部10,20のうち、一方の継手部10側では、凸球面部15から一体的に延びる軸部15aをシャフト11の軸端に形成された凹孔11aに圧入して丸サークリップ等の止め輪53で抜け止めすることにより凸球面部15をシャフト11に固定している。一方、他方の継手部20側では、凹球面部25から一体的に延びる軸部25aをシャフト21の軸端に形成された凹孔21aに挿入することにより凹球面部25をシャフト21に対して軸方向摺動自在に取り付けている。
この凸球面部15と凹球面部25からなる球対偶40を、一方の継手部10のシャフト11と他方の継手部20のシャフト21で共通の一点を中心Oとして球面案内機構とすることにより、この球面中心Oを作動角の中心とする固定型等速自在継手となる。このように二つの継手部10,20を共通の外輪30に組み込み、両者の継手部10,20を球対偶40で連結した構造としたことにより、二つの継手部10,20のそれぞれの作動角を加えた大きな作動角を実現することができ、二つの継手部10,20間に球対偶40が介在するのみであるため、構造が簡単で部品点数が少なく、外輪30の外径を大きくすることなく軽量コンパクトな固定型等速自在継手とすることができる。
この固定型等速自在継手における球対偶40では、一方の継手部10の凸球面部15がシャフト11に固定され、他方の継手部20の凹球面部25がシャフト21に軸方向移動可能に取り付けられた構造を具備する。
ここで、図1は一方の継手部10のシャフト11と他方の継手部20のシャフト21との作動角が0°の状態を示し、図2は一方の継手部10のシャフト11と他方の継手部20のシャフト21が作動角をとった状態を示す。
前述したように、一方の継手部10の凸球面部15がシャフト11に固定されていることから、継手部10の継手中心O10と球対偶40の球面中心Oとの距離L1は常に一定である。これに対して、他方の継手部20の凹球面部25がシャフト21に軸方向移動可能に取り付けられていることから、作動角をとればとるほど、継手部20の継手中心O20と球対偶40の球面中心Oとの距離L3は、作動角が0°の時における継手部20の継手中心O20と球対偶40の球面中心Oとの距離L2よりも長くなる(L3>L2)。
この固定型等速自在継手では、一方の継手部10の凸球面部15の球面中心Oを作動角の中心としていることから、高作動角を確保するためには、シャフト端面から作動角の中心までの距離が短くすることになる。通常の自動車で使用される固定型等速自在継手は内輪駆動で使用されることが多いことから、この実施形態の固定型等速自在継手では、継手部10の継手中心O10と球対偶40の球面中心Oとの距離L1は常に一定であり、継手部20の継手中心O20と球対偶40の球面中心Oとの距離L2よりも短くできるため、図1の右側を車輪側とすることが好ましい。
以上で説明した実施形態の固定型等速自在継手では、一方の継手部10の凸球面部15がシャフト11に固定され、継手部10の継手中心O10と球対偶40の球面中心Oとの距離L1は常に一定である。従って、図3に示すようにシャフト部111と凸球面部115とを一体で形成することも可能である。このようにシャフト部111と凸球面部115とを一体に形成すれば、部品点数をより一層低減することが容易となる。
一方、他方の継手部20の凹球面部25がシャフト21に軸方向移動可能に取り付けられている。つまり、凹球面部25から一体的に延びる軸部25aをシャフト21の軸端に形成された凹孔21aに挿入することにより凹球面部25をシャフト21に対して軸方向摺動自在に取り付けている。この場合、図4(a)(b)に示すようにシャフト21の凹孔21aの円周方向等配位置(図では四箇所)に複数の溝54を軸方向に沿って形成するようにしてもよい。このような溝54を形成することにより、凹球面部25の軸部25aが凹孔21a内で摺動する際、溝54は空気逃げおよびグリース循環の作用を呈する。これにより、凹球面部25のスムーズな作動を実現することができる。なお、図4(a)(b)では、4つの溝54を例示しているが、この溝54の数は任意である。
また、凹球面部25をシャフト21に対してスムーズに動作させるためには、図5に示すような構造も好ましい。つまり、同図に示すように凹球面部25の軸部25aの外周面とシャフト21の凹孔21aの内周面との間に複数のボール55からなるボール列56を介在させるようにしてもよい。このボール列56は、軸部25aの外周面と凹孔21aの内周面との間の円周方向等配位置に複数配設されている。なお、ボール55の数およびボール列56の配列数については任意である。このように、軸部25aの外周面と凹孔21aの内周面との間にボール55を介在させれば、そのボール55の転がりにより、凹球面部25のシャフト21に対する動作を円滑に行うことができる。
以上で説明した実施形態の固定型等速自在継手では、他方の継手部20の凹球面部25がシャフト21に軸方向移動可能に取り付けられた構造、つまり、凸球面部15と凹球面部25とで軸方向移動を拘束し、凹球面部25の軸部25aで軸方向移動を可能にした構造を例示したが、本発明はこれに限定されることなく、図6に示すような構造とすることも可能である。
図6に示す構造では、前述した実施形態における凹球面部25を凹円筒面部125とし、凸球面部15と凹円筒面部125とで軸方向移動を可能にし、凹円筒面部125の軸部125aで軸方向移動を拘束している。つまり、同図に示すように、凹円筒面部125は、その内径に軸方向に沿う円筒面を形成している。この凹円筒面部125に凸球面部15を挿入配置することにより、凸球面部15と凹円筒面部125とを軸方向に沿って摺動自在としている。一方、その凹円筒面部125の軸部125aについては、シャフト121に対して軸方向移動を可能にする必要がないことから、その軸部125aをシャフト121の凹孔121aに圧入して丸サークリップ等の止め輪56により抜け止めすることで軸方向移動を拘束して固定している。
ここで、図3に示す実施形態では、継手部20の凹球面部25は、継手部10の凸球面部115を抱え込む形状となっている。これにより、継手部10のシャフト111と継手部20のシャフト21とが高作動角をとった場合、凹球面部25と凸球面部115の付け根部115bとが干渉することから、その干渉に対する逃げとして、凸球面部115のシャフト111との付け根部115bの外径L4を小さくする必要がある。
この凸球面部115の付け根部115bは、二つの継手部10,20の曲げモーメントが作用して応力が集中し易い部位であることから、その外径は可能な限り大きい方がよい。そこで、図6に示す実施形態のように凸球面部15と凹円筒面部125とで対偶140を設けた場合、その凹円筒面部125に対して凸球面部15が軸方向移動する構造となっていることから、継手部10のシャフト11と継手部20のシャフト121とが高作動角をとった場合であっても、凹円筒面部125と凸球面部15の付け根部15bとが干渉することがないので、その干渉に対する逃げを設ける必要がない。その結果、凸球面部15のシャフト11との付け根部15bの外径L5を大きくすることが可能である。
図6に示す実施形態のように、継手部20の凹円筒面部125をシャフト121に固定した構造とする場合には、図7に示すようにシャフト部221と凹円筒面部225とを一体で形成することも可能である。このようにシャフト部221と凹円筒面部225とを一体に形成すれば、部品点数をより一層低減することが容易となる。
以上で説明した各実施形態では、一方の継手部10と他方の継手部20で共通した単一の外輪30を備えた場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、二つの継手部10,20側のそれぞれで二部材により分割構成し、両部材を同軸的に突き合わせて接合一体化した外輪を使用することも可能である。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る固定型等速自在継手の実施形態を示す断面図である。 図1の固定型等速自在継手が作動角をとった状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態で、凸球面部とシャフトとを一体化した構造を示す部分断面図である。 本発明の他の実施形態で、(a)は(b)の左側面図、(b)は凹球面部が取り付けられるシャフトの凹孔に溝を形成した構造を示す部分断面図である。 本発明の他の実施形態で、凹球面部の軸部とシャフトの凹孔との間にボールを介在させた構造を示す部分断面図である。 本発明の他の実施形態で、凸球面部と凹円筒面部とで対偶を形成した構造を示す部分断面図である。 本発明の他の実施形態で、図6の凹円筒面部とシャフトとを一体化した構造を示す部分断面図である。
符号の説明
10 固定型継手部
11 固定型継手部の内方部材
15 凸球面部
20 固定型継手部
21 固定型継手部の内方部材
25 凹球面部
30 円筒状外方部材
40 球対偶
125 凹円筒面部
140 対偶
225 凹円筒面部

Claims (5)

  1. 円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、前記固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に凹球面部を設け、前記凸球面部あるいは凹球面部のいずれか一方を内方部材の対向端部に対して軸方向移動可能とし、前記凸球面部と凹球面部からなる球対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結したことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 前記凸球面部あるいは凹球面部のいずれか一方を内方部材の対向端部に対して軸方向移動可能とし、かつ、凸球面部あるいは凹球面部のいずれか他方を内方部材の対向端部に一体に形成した請求項1に記載の固定型等速自在継手。
  3. 円筒状外方部材を共通にしてその一端側および他端側に二つの固定型継手部をそれぞれ配設し、前記固定型継手部のいずれか一方の内方部材の対向端部に凸球面部を設けると共に他方の内方部材の対向端部に前記凸球面部と相対的に軸方向移動可能な凹円筒面部を設け、前記凸球面部と凹円筒面部からなる対偶を介して二つの固定型継手部の内方部材同士を連結したことを特徴とする固定型等速自在継手。
  4. 前記凹円筒面部を内方部材の対向端部に一体に形成した請求項3に記載の固定型等速自在継手。
  5. 前記外方部材は、二つの固定型継手部側のそれぞれで二部材により分割構成し、両部材を同軸的に突き合わせて接合一体化した請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定型等速自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109630558A (zh) * 2018-10-31 2019-04-16 慈溪宏康汽车零部件有限公司 两端均可套接驱动轴的等速万向节高速轴接头

Cited By (1)

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CN109630558A (zh) * 2018-10-31 2019-04-16 慈溪宏康汽车零部件有限公司 两端均可套接驱动轴的等速万向节高速轴接头

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