JP2008174765A - 鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 - Google Patents
鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008174765A JP2008174765A JP2007006652A JP2007006652A JP2008174765A JP 2008174765 A JP2008174765 A JP 2008174765A JP 2007006652 A JP2007006652 A JP 2007006652A JP 2007006652 A JP2007006652 A JP 2007006652A JP 2008174765 A JP2008174765 A JP 2008174765A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel strip
- electroplating
- water
- plating
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
【解決手段】鋼帯の酸洗を行ない、次いで水洗を施して、さらに搬送用ロールが水洗した鋼帯に接触する部位に鋼帯の入側から洗浄水を吹き付けた後、鋼帯の表面に電気めっきを施す。
【選択図】図1
Description
そこで、酸洗した後の鋼帯に残留する酸洗液を水で洗い流して鋼帯を洗浄(いわゆる水洗)することによって、酸洗液の持ち出しを防止する。なお、水による洗浄とブラシによる排除とを併用する水洗装置も実用化されている。
ところが、鋼帯が搬送用ロールで搬送される場合には、鋼帯の搬送用ロールと接触する面では、異物が鋼帯と搬送用ロールとの間に巻き込まれ、搬送用ロールに付着する。搬送用ロールに付着した異物は、当初、極小粒かつ少量であるが、操業中に徐々に堆積していき、さらに搬送用ロールから鋼帯の表面に転写される。その際、鋼帯と搬送用ロールとが接触する部位にて押圧されるので、異物が鋼帯の表面に強固に圧着される。その結果、異物が強固に付着した部分には電気めっき層が形成されないという問題(いわゆる不めっき)が生じ、歩留りの低下を招く。
この不めっきを防止するためには、定期的に搬送用ロールを清掃しなければならない。しかし、作業員が手入れ治具を用いて異物を除去する際には、安全性の観点から操業を停止せざるを得ないので、生産性が低下するのは避けられない。
たとえば特許文献1には、ブライドルロールを対象に、その表面に洗浄液を吹き付けるとともにワイパで異物を除去する技術が開示されている。この技術では、ブライドルロールが鋼帯に接触していない部位にて、洗浄液の噴射とワイパによる除去とを行なう。しかし、ワイパの損耗は必ずしも一定ではなく、局部的に損耗した部分では異物を除去できなくなる。ワイパを頻繁に交換すれば、異物を安定的に除去することは可能であるが、ワイパを交換する際には、安全性の観点から操業を停止せざるを得ないので、生産性が低下するのは避けられない。
本発明の電気めっき設備および電気めっき方法は、電気錫めっきに適用した場合、また、メタンスルフォン酸の水溶液をめっき液として使用した場合に、多大な効果を発揮する。洗浄水には軟水または純水を使用する。ただしコスト面から軟水を使用することが好ましい。洗浄水の流量は、搬送用ロールの鋼帯に接触する部分の単位面積あたり毎分1ml/m2以上が好ましい。また、搬送用ロールがゴムで被覆されたものに適用することが好ましい。
本発明で使用する鋼帯1は冷間圧延,焼鈍,調質圧延の工程によって得たものであり、その上下両表面にはスケールが生成しているので、酸洗装置2にてそのスケールを除去する。酸洗液に溶解する酸は特に限定せず、従来から知られている硫酸,塩酸等を使用する。
これに対して本発明を適用すれば、鋼帯1の表面に異物が強固に付着するのを簡便な手段で防止し、メタンスルフォン酸を錫めっき液として電気錫めっきを施す場合にも、均一かつ良好な電気めっきを施すことが可能となる。したがって本発明は、メタンスルフォン酸を錫めっき液として鋼帯1に電気めっきを施す場合に適用することによって多大な効果が得られる。
洗浄水の流量は、鋼帯1が接触する搬送用ロール4の表面の単位面積(1m2)あたり、毎分1ml/m2以上が好ましい。その理由は、洗浄水の流量が少な過ぎると異物の付着,堆積を防止できないからである。より好ましくは毎分1.5 ml/m2以上である。洗浄水の流量の上限は特に限定しない。ただし洗浄水を過剰に供給すると、鋼帯1が搬送用ロール4から浮き上がって搬送中にスリップが発生し、さらに悪い場合には蛇行する惧れがある。したがって鋼帯1や搬送用ロール4の寸法等に応じて、鋼帯1の蛇行を防止できる範囲で洗浄水の流量を設定する。
次いで鋼帯1は、表面に電気めっきを施す電気めっき装置へ送給される。図1は、片面ずつ電気めっきを施す例を示す。図1では、下表面に電気めっきを施す電気めっき装置7(以下、下面電気めっき装置という)へ搬送される。このとき鋼帯1の下表面にはFe水酸化物の強固な付着はないので、不めっきは発生せず、均一な電気めっき層を鋼帯1の下表面に形成できる。
発明例と比較例について、それぞれ2日間連続して操業し、不めっきの有無を目視で調査した。その結果、発明例の不めっき発生率はゼロ(すなわち不めっきは皆無)であったのに対して、比較例の不めっき率は2.1%であった。
不めっき率(%)=100×不めっき重量(ton)/全めっき重量(ton) ・・・(1)
2 酸洗装置
3 水洗装置
4 搬送用ロール
5 水噴射ノズル
6 蛇行矯正装置
7 下面電気めっき装置
Claims (12)
- 鋼帯に電気めっきを連続的に施す電気めっき設備であって、酸洗装置と、水洗装置と、前記水洗装置の出側に配設されて前記鋼帯に接触する搬送用ロールと、前記搬送用ロールが前記水洗装置から排出された前記鋼帯に接触する部位に前記鋼帯の入側から洗浄水を吹き付ける水噴射ノズルと、前記搬送用ロールから搬送される前記鋼帯の表面に電気めっきを施す電気めっき装置と、を有することを特徴とする鋼帯の電気めっき設備。
- 前記電気めっきが、電気錫めっきであることを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の電気めっき設備。
- 前記電気錫めっきで使用する錫めっき液が、メタンスルフォン酸の水溶液であることを特徴とする請求項2に記載の鋼帯の電気めっき設備。
- 前記搬送用ロールが、ゴムで被覆されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき設備。
- 前記洗浄水が、軟水または純水であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき設備。
- 前記洗浄水の流量が、前記搬送用ロールの鋼帯に接触する部分の単位面積あたり毎分1ml/m2以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき設備。
- 鋼帯に電気めっきを連続的に施す電気めっき方法において、鋼帯の酸洗を行ない、次いで水洗を施して、さらに搬送用ロールが水洗した鋼帯に接触する部位に前記鋼帯の入側から洗浄水を吹き付けた後、前記鋼帯の表面に電気めっきを施すことを特徴とする鋼帯の電気めっき方法。
- 前記電気めっきが、電気錫めっきであることを特徴とする請求項7に記載の鋼帯の電気めっき方法。
- 前記電気錫めっきで使用する錫めっき液として、メタンスルフォン酸の水溶液を使用することを特徴とする請求項8に記載の鋼帯の電気めっき方法。
- 前記搬送用ロールが、ゴムで被覆されてなることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき方法。
- 前記洗浄水として、軟水または純水を使用することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき方法。
- 前記洗浄水の流量が、前記搬送用ロールの鋼帯に接触する部分の単位面積あたり毎分1ml/m2以上であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の鋼帯の電気めっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007006652A JP4952265B2 (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007006652A JP4952265B2 (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008174765A true JP2008174765A (ja) | 2008-07-31 |
JP4952265B2 JP4952265B2 (ja) | 2012-06-13 |
Family
ID=39701994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007006652A Expired - Fee Related JP4952265B2 (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4952265B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103834982B (zh) * | 2012-11-22 | 2016-10-05 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种水平式电镀槽及其电镀区阴阳极间隙自动补偿方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH059787A (ja) * | 1991-07-01 | 1993-01-19 | Nkk Corp | ロ−ル洗浄装置 |
JPH11293491A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-26 | Nippon Steel Corp | めっき鋼帯のアークスポット防止方法 |
JP2000199098A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-18 | Canon Inc | 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を用いた光起電力素子 |
JP2001038306A (ja) * | 1999-07-29 | 2001-02-13 | Fuji Photo Film Co Ltd | ウエブの除塵方法及び装置 |
JP2006193818A (ja) * | 2005-01-17 | 2006-07-27 | Nisshin Steel Co Ltd | 電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造装置 |
-
2007
- 2007-01-16 JP JP2007006652A patent/JP4952265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH059787A (ja) * | 1991-07-01 | 1993-01-19 | Nkk Corp | ロ−ル洗浄装置 |
JPH11293491A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-26 | Nippon Steel Corp | めっき鋼帯のアークスポット防止方法 |
JP2000199098A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-18 | Canon Inc | 酸化亜鉛膜の形成方法及び該酸化亜鉛膜を用いた光起電力素子 |
JP2001038306A (ja) * | 1999-07-29 | 2001-02-13 | Fuji Photo Film Co Ltd | ウエブの除塵方法及び装置 |
JP2006193818A (ja) * | 2005-01-17 | 2006-07-27 | Nisshin Steel Co Ltd | 電気亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4952265B2 (ja) | 2012-06-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4032319B2 (ja) | クロム含有合金鉄からスケールを除去する方法 | |
JP4830513B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板の洗浄方法および洗浄装置 | |
US10689765B2 (en) | Method for cleaning wire and device therefor | |
JP2011021240A (ja) | 鋼帯のスケール除去方法及びその実施に使用する設備 | |
JP4762633B2 (ja) | 溶融メッキ鋼板の製造方法 | |
JP4952265B2 (ja) | 鋼帯の電気めっき設備および電気めっき方法 | |
JP3808239B2 (ja) | 鋼帯の脱脂方法 | |
JP4604918B2 (ja) | 冷延鋼板の製造方法 | |
JP5706837B2 (ja) | 洗浄方法及びその装置 | |
CN109877092B (zh) | 喷砂清理后金属带材的表面清理系统及表面处理方法 | |
JP3022273B2 (ja) | 連続焼鈍設備における冷延鋼帯の洗浄方法および装置 | |
JP7207357B2 (ja) | 金属板の酸洗方法および金属板の製造方法 | |
JP2007029846A (ja) | 処理液回収装置及び処理液回収方法 | |
JP7441023B2 (ja) | 被処理体の処理方法及び処理装置 | |
JP2001149881A (ja) | メカニカルデスケーリング用リンガーロールへのスケール片付着防止方法及び装置 | |
JP3823736B2 (ja) | 鋼板の処理設備及び鋼板の製造方法 | |
US20040079398A1 (en) | Process and apparatus for pickling metal strips | |
JPH059787A (ja) | ロ−ル洗浄装置 | |
JP2000140929A (ja) | 熱延コイルのスケール飛散防止法およびその装置 | |
JPH09164416A (ja) | 圧延によるディスケーリング方法及び装置 | |
JP4862424B2 (ja) | ステンレス鋼帯酸洗ラインの排液処理方法 | |
JP2023065059A (ja) | 金属帯の脱脂方法及び脱脂装置 | |
JPS60433B2 (ja) | ストリップル−パ−におけるル−パ−デンツ原因物質の除去方法 | |
JPH07224365A (ja) | めっき浴浸漬機器の付着ドロス洗浄除去装置 | |
JPH01319693A (ja) | 連続焼鈍設備における金属ストリップの洗浄方法及びその連続焼鈍設備 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090727 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100520 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120214 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120227 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4952265 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |