JP2008174718A - 生分解性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 結晶化速度が良好で、耐熱性に優れる生分解性樹脂組成物の提供。
【解決手段】 生分解性樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有する生分解性樹脂組成物であって、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、結晶核剤が、ヒドロキシ脂肪酸エステルから選ばれる結晶核剤(1)と、フェニルホスホン酸金属塩、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩及びウラシル類から選ばれる結晶核剤(2)の混合物である生分解性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、生分解性樹脂組成物に関する。
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの石油を原料とする汎用樹脂は、良好な加工性及び耐久性等の性質から、日用雑貨、家電製品、自動車部品、建築材料あるいは食品包装などの様々な分野に使用されている。しかしながらこれらの樹脂製品は、役目を終えて廃棄する段階で良好な耐久性が欠点となり、自然界における分解性に劣るため、生態系に影響を及ぼす可能性がある。
このような問題を解決するために、熱可塑性樹脂で生分解性を有する樹脂として、ポリ乳酸及び乳酸と他の脂肪族ヒドロキシカルボン酸とのコポリマー、脂肪族多価アルコールと脂肪族多価カルボン酸から誘導される脂肪族ポリエステル等の生分解性樹脂が開発されている。
これらの生分解性樹脂の中でもポリ乳酸樹脂は、トウモロコシ、芋などからとれる糖分から、発酵法によりL−乳酸が大量に作られ安価になってきたこと、原料が自然農作物なので総酸化炭素排出量が極めて少ない、また得られた樹脂の性能として剛性が強く透明性が良いという特徴があるので、現在その利用が期待され、フラットヤーン、ネット、育苗用ポット等の農業土木資材分野、窓付き封筒、買い物袋、コンポストバッグ、文具、雑貨等に使用されている。しかしながらポリ乳酸樹脂の場合は、脆く、硬く、可撓性に欠ける特性のためにいずれも硬質成形品分野に限られ、射出成形体などに成形した場合は、柔軟性、耐衝撃性が不足したり、折り曲げたとき白化やヒンジ特性が劣るなどの問題があり、軟質又は半硬質分野においては十分に普及していないのが現状である。
ポリ乳酸樹脂を軟質、半硬質分野に応用する技術として可塑剤を添加する方法が種々提案されている。例えばアセチルクエン酸トリブチル、ジグリセリンテトラアセテート等の可塑剤を添加する技術が開示されている。これら可塑剤をポリ乳酸に添加し、押出成形等でフィルム又はシートを成形した場合、良好な柔軟性が得られるが、その樹脂が非晶状態であるためにガラス転移点付近の温度変化による柔軟性の変化が著しく(感温性)、また高温時の耐熱性が不足しているため、季節によって物性が著しく変化し、高温環境下での使用が困難となる問題があった。この問題を解決するためにタルク等(特許文献1)の結晶核剤を添加することによって、ポリ乳酸を結晶化させ、耐熱性等を改善する方法が提案されている。しかしながら成形後の熱処理による結晶化速度が不足し、またタルク等の結晶核剤を多量に添加すると熱成形後のシート、フィルムの透明性を低下させ、成形品を高温高湿下で放置すると可塑剤がブリードする問題があった。
これらの問題を解決するため、特許文献2には、結晶核剤として分子中にエステル基、水酸基及びアミド基から選ばれる少なくとも1種の基を2つ以上有する脂肪族化合物を含有する生分解性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献3には、リン化合物の金属塩を含有するポリ乳酸樹脂組成物が開示されている。しかし、これらの組成物は結晶化速度において、まだ十分満足できず、さらなる結晶化速度の向上が求められている。
特許第3410075号公報 特開2006−176747号公報 国際公開第2005/097894号パンフレット
本発明の課題は、結晶化速度が良好で、耐熱性に優れる生分解性樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、生分解性樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有する生分解性樹脂組成物であって、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、結晶核剤が、次の結晶核剤(1)と結晶核剤(2)の混合物である生分解性樹脂組成物を提供する。
結晶核剤(1):ヒドロキシ脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種
結晶核剤(2):フェニルホスホン酸金属塩、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩及びウラシル類からなる群から選ばれる少なくとも1種
本発明の生分解性樹脂組成物は、結晶化速度が良好で、低い金型温度で優れた成形性を示し、耐熱性も良好である。
[生分解性樹脂]
本発明で使用される生分解性樹脂としては、JIS K6953(ISO14855)「制御された好気的コンポスト条件の好気的かつ究極的な生分解度及び崩壊度試験」に基づいた生分解性を有するポリエステル樹脂が好ましい。
本発明で使用される生分解性樹脂は、自然界において微生物が関与して低分子化合物に分解される生分解性を有していればよく、特に限定されるものではない。例えば、ポリヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸樹脂、ポリリンゴ酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリ(2−オキセタノン)等の脂肪族ポリエステル;ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート/テレフタレート等の脂肪族芳香族コポリエステル;デンプン、セルロース、キチン、キトサン、グルテン、ゼラチン、ゼイン、大豆タンパク、コラーゲン、ケラチン等の天然高分子と上記の脂肪族ポリエステルあるいは脂肪族芳香族コポリエステルとの混合物等が挙げられる。
これらのなかで加工性、経済性、大量に入手でき、かつ物性の点からポリ乳酸樹脂が好ましい。ここで、ポリ乳酸樹脂とは、ポリ乳酸、又は乳酸とヒドロキシカルボン酸とのコポリマーである。ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸等が挙げられ、グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸が好ましい。好ましいポリ乳酸の分子構造は、L−乳酸又はD−乳酸いずれかの単位80〜100モル%とそれぞれの対掌体の乳酸単位0〜20モル%からなるものである。また、乳酸とヒドロキシカルボン酸とのコポリマーは、L−乳酸又はD−乳酸いずれかの単位85〜100モル%とヒドロキシカルボン酸単位0〜15モル%からなるものである。これらのポリ乳酸樹脂は、L−乳酸、D−乳酸及びヒドロキシカルボン酸の中から必要とする構造のものを選んで原料とし、脱水重縮合することにより得ることができる。好ましくは、乳酸の環状二量体であるラクチド、グリコール酸の環状二量体であるグリコリド及びカプロラクトン等から必要とする構造のものを選んで開環重合することにより得ることができる。ラクチドにはL−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラクチド及びD−ラクチドとL−ラクチドとのラセミ混合物であるDL−ラクチドがある。本発明ではいずれのラクチドも用いることができる。但し、主原料は、D−ラクチド又はL−ラクチドが好ましい。
生分解性樹脂の重量平均分子量は、成形体の機械的物性の観点から、100,000以上であることが好ましく、成形時の流動性の観点から400,000以下であることが好ましい。
尚、生分解性樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、溶媒にクロロホルム、カラムに東ソー(株)製高温SECカラム(GMHHR−Hシリーズ)、流量1.0mL/min、カラム温度40℃、検出器に示差屈折率検出器(RI)、リファレンスとして既知の分子量を有するスチレンを用いて換算して求めることができる。
市販されている生分解性樹脂としては、例えば、デュポン社製、商品名バイオマックス;BASF社製、商品名Ecoflex;EastmanChemicals社製、商品名EasterBio;昭和高分子(株)製、商品名ビオノーレ;日本合成化学工業(株)製、商品名マタービー;トヨタ自動車(株)製、商品名エコプラスチックU’z;三井化学(株)製、商品名レイシア;日本触媒(株)製、商品名ルナーレ;チッソ(株)製、商品名ノボン;ネイチャーワークス社製、商品名Nature works等が挙げられる。
これらの中では、好ましくはポリ乳酸樹脂(例えば三井化学(株)製、商品名レイシア;トヨタ自動車(株)製、商品名エコプラスチックU’z;ネイチャーワークス社製、商品名Nature works)が挙げられる。
[可塑剤]
本発明に用いられる可塑剤は、可塑化効率の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物が好ましく、分子中に2個以上のエステル基を有する多価アルコールエステル又は多価カルボン酸エーテルエステルで、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たりエチレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物がより好ましい。エステルを構成するアルコール成分は、生分解性樹脂との相溶性と可塑化効率、耐揮発性の観点から、好ましくは炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均1〜4モル、さらに好ましくは2〜3モル付加した化合物である。また、可塑化効率の観点からアルキレンオキサイドはエチレンオキサイドが好ましい。可塑剤に含まれるアルキル基、アルキレン基等の炭化水素基の炭素数、例えばエステル化合物を構成する多価アルコールや多価カルボン酸の炭化水素基の炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。また可塑剤のエステル化合物を構成するモノカルボン酸、モノアルコールの炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましく、1〜2がさらにより好ましい。
本発明に用いられる可塑剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明に用いられる可塑剤が多価カルボン酸エーテルエステルの場合は、パラトルエンスルホン酸一水和物、硫酸等の酸触媒や、ジブチル酸化スズ等の金属触媒の存在下、炭素数3〜5の飽和二塩基酸又はその無水物と、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとを直接反応させるか、炭素数3〜5の飽和二塩基酸の低級アルキルエステルとポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとをエステル交換することにより得られる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、飽和二塩基酸、及び触媒としてパラトルエンスルホン酸一水和物を、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル/飽和二塩基酸/パラトルエンスルホン酸一水和物(モル比)=2〜4/1/0.001〜0.05になるように反応容器に仕込み、トルエンなどの溶媒の存在下又は非存在下に、常圧又は減圧下、温度100〜130℃で脱水を行うことにより得ることができる。溶媒を用いないで、減圧で反応を行う方法が好ましい。
また、本発明に用いられる可塑剤が多価アルコールエステルの場合は、例えばグリセリンに、アルカリ金属触媒存在下、オートクレーブを用い温度120〜160℃で炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを、グリセリン1モルに対し3〜9モル付加させる。そこで得られたグリセリンアルキレンオキサイド付加物1モルに対し、無水酢酸3モルを110℃で滴下、滴下終了後から110℃、2時間熟成を行い、アセチル化を行う。その生成物を減圧下で水蒸気蒸留を行い、含有する酢酸および未反応無水酢酸を留去して得ることができる。
また、本発明に用いられる可塑剤がヒドロキシカルボン酸エーテルエステルの場合は、乳酸等のヒドロキシカルボン酸に、アルカリ金属触媒存在下、オートオートクレーブを用い温度120〜160℃で炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを、ヒドロキシカルボン酸1モルに対し2〜5モル付加させる。そこで得られた乳酸アルキレンオキサイド付加物1モルに対し、無水酢酸1モルを110℃で滴下し、滴下終了後から110℃、2時間熟成を行い、アセチル化を行う。その生成物を減圧下で水蒸気蒸留を行い、含有する酢酸および未反応無水酢酸を留去する。次にその生成物/ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル/パラトルエンスルホン酸一水和物(触媒)(モル比)=1/1〜2/0.001〜0.05になるように反応容器に仕込み、トルエンなどの溶媒の存在下又は非存在下に、常圧又は減圧下、温度100〜130℃で脱水を行うことにより、得ることができる。
本発明に用いられる可塑剤は、分子中に2個以上のエステル基を有していれば、生分解性樹脂との相溶性に優れ、分子中に2〜4個のエステル基を有することが好ましい。また、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5モル以上付加したものであれば、生分解性樹脂に対して十分な可塑性を付与することができ、平均5モル以下付加したものであれば、耐ブリード性の効果が良好となる。また、定かではないが、本発明に用いられる可塑剤は、光学純度が99%以上のポリ乳酸樹脂と併用することによって、成形性が良好で、特に低い金型温度で優れた成形性を発現できる。
本発明に用いられる可塑剤は、成形性、可塑性、耐ブリード性の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9の化合物が好ましく、コハク酸又はアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、及び酢酸とグリセリン又はエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、コハク酸又はアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルが更に好ましい。
また、耐揮発性の観点から、本発明に用いられる可塑剤で2個以上のエステル基のうち、平均0〜1.5個は芳香族アルコールから構成されるエステル基を含有してもよい。同じ炭素数の脂肪族アルコールに比べて芳香族アルコールの方が生分解性樹脂に対する相溶性に優れるため、耐ブリード性を保ちつつ、分子量を上げることができる。可塑化効率の観点から平均0〜1.2個、更に0〜1個が芳香族アルコールから構成されるエステル基であることが好ましい。芳香族アルコールとしてはベンジルアルコール等が挙げられ、可塑剤としては、アジピン酸と、ジエチレングリコールモノメチルエーテル/ベンジルアルコール=1/1混合ジエステル等が挙げられる。
本発明に用いられる可塑剤の平均分子量は耐ブリード性及び耐揮発性の観点から、好ましくは250〜700であり、より好ましくは300〜600であり、更に好ましくは350〜550であり、特に好ましくは400〜500である。尚、平均分子量は、JIS K0070に記載の方法で鹸化価を求め、次式より計算で求めることができる。
平均分子量=56108×(エステル基の数)/鹸化価
本発明に用いられる可塑剤としては、生分解性樹脂組成物の成形性及び耐衝撃性に優れる観点から、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜9モル付加物とのエステル、酢酸とジグリセリンのプロピレンオキサイド平均4〜12モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜9のポリエチレングリコールとのエステル等の多価アルコールのアルキルエーテルエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜4のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル等の多価カルボン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがより好ましい。生分解性樹脂組成物の成形性、耐衝撃性及び可塑剤の耐ブリード性に優れる観点から、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜6モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜6のポリエチレングリコールとのエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがさらに好ましい。生分解性樹脂組成物の成形性、耐衝撃性及び可塑剤の耐ブリード性、耐揮発性及び耐刺激臭の観点から、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルが特に好ましい。
尚、本発明のエステルは、可塑剤としての機能を十分発揮させる観点から、全てエステル化された飽和エステルであることが好ましい。
特定の可塑剤によって、本発明の効果が向上する理由は定かではないが、可塑剤が、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9のポリオキシエチレン鎖を有する化合物(更にメチル基を有していることが好ましく、2個以上有していることが好ましい。)であると、その耐熱性及び生分解性樹脂に対する相溶性が良好となる。そのため耐ブリード性が向上するととともに、生分解性樹脂の軟質化効果も向上する。この生分解性樹脂の軟質化向上により、生分解性樹脂が結晶化するときはその成長速度も向上すると考えられる。その結果、低い金型温度でも生分解性樹脂が柔軟性を保持しているため、短い金型保持時間で生分解性樹脂の結晶化が進み良好な成形性を示すものと考えられる。
[結晶核剤]
本発明の結晶核剤は、前記結晶核剤(1)と前記結晶核剤(2)の混合物である。本発明において結晶核剤(1)としては、結晶化速度及び生分解性樹脂との相溶性を向上させる観点から、脂肪酸の炭素数が12〜22のヒドロキシ脂肪酸エステルが好ましく、分子中に水酸基を2つ以上有し、エステル基を2つ以上有するヒドロキシ脂肪酸エステルがより好ましい。また、結晶核剤(1)の融点は、結晶化速度向上の観点から、65℃以上が好ましく、70℃〜200℃がより好ましい。尚、ヒドロキシ脂肪酸エステルの融点は、JIS−K7121に基づく示差走査熱量測定(DSC)の昇温法による結晶融解吸熱ピーク温度より求められる。
結晶核剤(1)の具体例としては、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸ジグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸モノグリセライド、ペンタエリスリトール−モノ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−ジ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−トリ−12−ヒドロキシステアレート等のヒドロキシ脂肪酸エステルが挙げられる。生分解性樹脂成形体の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び結晶核剤の耐ブルーム性の観点から、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドが好ましい。
本発明に用いられる結晶核剤(2)の具体例としては、フェニルホスホン酸亜鉛塩等のフェニルホスホン酸金属塩;ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、アルミニウムビス(2,2’−メチレンビス−4,6−ジ−t−ブチルフェニルホスフェート)等のリン酸エステルの金属塩;5−スルホイソフタル酸ジメチル二バリウム、5−スルホイソフタル酸ジメチル二カルシウム等の芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩;メチルデヒドロアビエチン酸カリウム等のロジン酸類の金属塩;トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)、m−キシリレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリシクロヘキシルアミド等の芳香族カルボン酸アミド;p−キシリレンビスロジン酸アミド等のロジン酸アミド;デカメチレンジカルボニルジベンゾイルヒドラジド等のカルボヒドラジド類;キシレンビスステアリル尿素等のN−置換尿素類;メラミンシアヌレート等のメラミン化合物の塩;6−メチルウラシル等のウラシル類が挙げられる。
本発明に用いられる結晶核剤(2)の中では、結晶化速度の観点から、フェニルホスホン酸金属塩が好ましい。フェニルホスホン酸金属塩は、置換基を有しても良いフェニル基とホスホン基(−PO(OH)2)を有するフェニルホスホン酸の金属塩であり、フェニル基の置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基の炭素数が1〜10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。フェニルホスホン酸の具体例としては、無置換のフェニルホスホン酸、メチルフェニルホスホン酸、エチルフェニルホスホン酸、プロピルフェニルホスホン酸、ブチルフェニルホスホン酸、ジメトキシカルボニルフェニルホスホン酸、ジエトキシカルボニルフェニルホスホン酸等が挙げられ、無置換のフェニルホスホン酸が好ましい。
フェニルホスホン酸の金属塩としては、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、バリウム、銅、亜鉛、鉄、コバルト、ニッケル等の塩が挙げられ、亜鉛塩が好ましい。
本発明において結晶核剤として用いられる結晶核剤(1)と結晶核剤(2)との割合は、本発明の効果を発現する観点から、結晶核剤(1)/結晶核剤(2)(重量比)=20/80〜80/20が好ましく、30/70〜70/30がより好ましく、40/60〜60/40が更に好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果を有する。本発明の格別優れた効果が発現できる理由は定かではないが、特定の可塑剤の存在下、結晶核剤(1)が生分解性樹脂組成物の溶融混練時に溶解し、成形時の冷却工程において多数の結晶核を生成できる点と、結晶核剤(2)が化合物中に金属イオン、アミド基、NH基等を有することによって、生分解性樹脂との相互作用(吸着性)が優れる点から、相乗的に本発明の結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果が発現するものと考えられる。
[生分解性樹脂組成物]
本発明の生分解性樹脂組成物は、生分解性樹脂、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有する多価アルコールエステル又は多価カルボン酸エーテルエステルで、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たりエチレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、より好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9の化合物からなる可塑剤、および上記結晶核剤(1)と結晶核剤(2)好ましくはフェニルホスホン酸金属塩との混合物からなる結晶核剤を含有するものである。本発明の生分解性樹脂組成物における生分解性樹脂、可塑剤、結晶核剤の特に好ましい組合せとしては、生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂、可塑剤がコハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、結晶核剤が12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドとフェニルホスホン酸亜鉛塩との混合物である。
本発明の生分解性樹脂組成物中の、生分解性樹脂の含有量は、本発明の目的を達成する観点から、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上である。
本発明の生分解性樹脂組成物における可塑剤の含有量は、十分な結晶化速度と耐衝撃性を得る観点から、生分解性樹脂100重量部に対し、5〜30重量部が好ましく、7〜30重量部より好ましく、8〜30重量部がさらに好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物における、結晶核剤(1)の含有量は、本発明の効果発現の観点から、生分解性樹脂100重量部に対し、0.1〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましく、0.2〜2重量部が特に好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物における結晶核剤(2)の含有量は、本発明の効果発現の観点から、生分解性樹脂100重量部に対し、0.1〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましく、0.2〜2重量部が特に好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、上記の本発明の可塑剤及び結晶核剤以外に、更に、加水分解抑制剤を含有することができる。加水分解抑制剤としては、ポリカルボジイミド化合物やモノカルボジイミド化合物等のカルボジイミド化合物が挙げられ、生分解性樹脂組成物の成形性の観点からポリカルボジイミド化合物が好ましく、生分解性樹脂組成物の耐熱性、耐衝撃性及び結晶核剤の耐ブルーム性の観点から、モノカルボジイミド化合物が好ましい。
ポリカルボジイミド化合物としてはポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド等が挙げられ、モノカルボジイミド化合物としては、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド等が挙げられる。
上記カルボジイミド化合物は、生分解性樹脂組成物の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び結晶核剤の耐ブルーム性を満たすために、単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)はカルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)を、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド及びポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミドはスタバクゾールP及びスタバクゾールP−100(Rhein Chemie社製)を、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドはスタバクゾールI(Rhein Chemie社製)をそれぞれ購入して使用することができる。
本発明の生分解性樹脂組成物における加水分解抑制剤の含有量は、生分解性樹脂組成物の成形性の観点から、生分解性樹脂100重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、更に剛性等の物性向上の観点から、無機充填剤を含有することが好ましい。本発明で使用する無機充填剤としては、通常熱可塑性樹脂の強化に用いられる繊維状、板状、粒状、粉末状のものを用いることができる。具体的には、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維及び硼素繊維などの繊維状無機充填剤、ガラスフレーク、非膨潤性雲母、膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、有機変性ベントナイト、有機変性モンモリロナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト及び白土などの板状や粒状の無機充填剤が挙げられる。これらの無機充填剤の中では、特に炭素繊維、ガラス繊維、ワラステナイト、マイカ、タルク及びカオリンが好ましい。また、繊維状充填剤のアスペクト比は5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることがさらに好ましい。
上記の無機充填剤は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆又は集束処理されていてもよく、アミノシランやエポキシシランなどのカップリング剤などで処理されていても良い。また、無機充填剤の配合量は、生分解性樹脂100重量部に対して、1〜100重量部が好ましく、5〜50重量部がさらに好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、更に難燃化剤を含有することができる。難燃化剤の具体例としては、臭素又は塩素を含有するハロゲン系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、無機水和物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物)及びリン化合物などが挙げられる。安全性の観点から、無機水和物が好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、剛性、柔軟性、耐熱性、耐久性等の物性向上の観点から、その他の樹脂を含んでもよい。その他の樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミドなど、あるいはエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレン/プロピレンターポリマー、エチレン/ブテン−1共重合体などの軟質熱可塑性樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられるが、中でも生分解性樹脂との相溶性の観点からアミド結合、エステル結合、カーボネート結合等のカルボニル基を含む結合を有する樹脂が、構造的に生分解性樹脂と親和性が高い傾向があるため好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、上記以外に、更にヒンダードフェノール又はホスファイト系の酸化防止剤、又は炭化水素系ワックス類やアニオン型界面活性剤である滑剤等を含有することができる。酸化防止剤、滑剤のそれぞれの含有量は、生分解性樹脂100重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、上記以外の他の成分として、本発明の目的を損なわない範囲で、通常の添加剤、例えば紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、芳香族ベンゾエート系化合物、蓚酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物及びヒンダードアミン系化合物)、熱安定剤(ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物)、帯電防止剤、防曇剤、光安定剤、発泡剤、離形剤、染料及び顔料を含む着色剤、防カビ剤、抗菌剤などの1種又は2種以上をさらに含有することができる。
本発明の生分解性樹脂組成物は、加工性が良好で、例えば200℃以下の低温で加工することができるため、可塑剤の分解が起こり難い利点もあり、フィルムやシートに成形して、各種用途に用いることができる。さらに高い結晶化速度により、射出成形において、低い金型温度で、かつ短時間での成形が可能となる。
実施例1〜9、比較例1〜9
生分解性樹脂組成物として、表1に示す本発明品(A〜I)及び表2に示す比較品(a〜i)を、ニーダー((株)森山製作所製 DS3-20MWB-E)にて180℃、10分間溶融混練し、その後直ちに80℃の8インチロール(日本ロール製造(株)製)で約5mmの厚さに引き延ばし、縦×横=8cm×8cm程度の大きさに裁断した後、40℃以下で粉砕機(ダイコー精機(株)製 S-20)にて粉砕し、生分解性樹脂組成物の粉砕品を得た。
得られた粉砕品は、70℃減圧下で1日乾燥し、水分量を500ppm以下とした。
Figure 2008174718
Figure 2008174718
*1:ポリ乳酸樹脂(三井化学(株)製、LACEA H−400、重量平均分子量142000)
*2:コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル(合成品)
*3:12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド(花王(株)製、カオーワックス85P)
*4:無置換のフェニルホスホン酸亜鉛塩(日産化学工業(株)製 PPA−Zn)
*5:カルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)
*6:デカメチレンジカルボニルジベンゾイルヒドラジド((株)アデカ製T−1287)
*7:5−スルホイソフタル酸ジメチル二バリウム(合成品)
*8:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリシクロヘキシルアミド(合成品)
*9:リン酸エステルの金属塩((株)アデカ製 アデカスタブNA−21)
*10:6−メチルウラシル(和工純薬工業(株)製、試薬)
*11:メラミンシアヌレート(日産化学工業(株)製 MC−6000)
*12:ロジン酸金属塩(荒川化学(株)製、パインクリスタルKM−1500)
次に、このようにして得られた粉砕品を、シリンダー温度を200℃とした射出成形機(日本製鋼所製 J75E-D)を用いて射出成形し、表3及び表4に示す金型温度におけるテストピース〔平板(70mm×40mm×3mm)、角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)及び角柱状試験片(63mm×12mm×5mm)〕の離型に必要な金型保持時間を下記の基準で評価した。また、得られた平板(70mm×40mm×3mm)の耐ブリード性を下記の方法で評価した。これらの結果を表3及び表4に示す。
<離型に必要な金型保持時間の評価基準>
表3及び表4に示す金型温度において、各テストピースの変形がなく、取り出しが容易と判断されるまでに有する時間を、離型に必要な金型保持時間とした。金型保持時間が240秒以上必要とされる場合、離型不可と評価した。
尚、金型内部及びランナー部分でテストピースの溶融結晶化速度が速いほど、離型に必要な金型保持時間は短くなる。
<耐ブリード性>
射出成形後の平板(70mm×40mm×3mm)について、50℃/80%Rhの高温高湿度下で3ヶ月放置し、その表面における可塑剤のブリードの有無を肉眼で観察した。
Figure 2008174718
Figure 2008174718
表3及び表4の結果から、特定の可塑剤及び特定の結晶核剤、更に加水分解抑制剤を含有した本発明の生分解性樹脂組成物(A〜I)は、80℃の金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であった。さらに生分解性樹脂組成物(A〜B)は、70℃及び60℃の低い金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であった。
一方、結晶核剤として結晶核剤(1)及び結晶核剤(2)をそれぞれ単独で使用した生分解性樹脂組成物(a〜i)は、80℃の金型温度では短い金型保持時間での成形が不可能であった。また、70℃及び60℃の低い金型温度でも短い金型保持時間では成形が不可能であった。
実施例10〜11、比較例10〜11
生分解性樹脂組成物として前記表1に示す本発明品(A〜B)及び前記表2に示す比較品(a〜b)を用い、実施例1と同様にして生分解性樹脂組成物の粉砕品を得た。
得られた粉砕品を、80℃の金型温度及び表5に示す金型保持時間で射出成形機(日本製鋼所製 J75E-D)を用いて射出成形した。得られたテストピース〔平板(70mm×40mm×3mm)、角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)及び角柱状試験片(63mm×12mm×5mm)〕について、金型離型性を下記の基準で評価した。また、角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)は熱変形温度を、平板(70mm×40mm×3mm)は結晶化度を、それぞれ下記の方法で評価した。これらの結果を表5に示す。
<金型離型性の評価基準>
○:非常に離れ易い(テストピースの変形がなく、取り出しが容易。)
△:若干離れ難い(テストピースの変形が若干あり、取り出しが困難。)
×:離れない(テストピースの変形が大きく、ランナー部から離れない。)
尚、金型離型性は、金型内部及びランナー部分でテストピースの溶融結晶化速度が速いほど成形性が良好となる。
<熱変形温度>
角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)について、JIS-K7191に基づいて、熱変形温度測定機(東洋精機製作所製 B-32)を使用して、荷重0.45MPaにおいて0.025mmたわむときの温度を測定した。
<結晶化度>
射出成形後の平板(70mm×40mm×3mm)について、テストピースを広角X線回折測定装置(理学電機製 RINT2500VPC,光源CuKα,管電圧40kV,管電流120mA)を使用し、2θ=5〜30°の範囲の非晶及び結晶のピーク面積を解析して結晶化度を求めた。
Figure 2008174718
表5の結果から、特定の可塑剤及び結晶核剤、更に加水分解抑制剤を含有した本発明の生分解性樹脂組成物(A〜B)は、80℃の金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であり、その成形品は77℃以上の耐熱性を示す優れたものであった。
一方、結晶核剤として、結晶核剤(1)及び結晶核剤(2)をそれぞれ単独で使用した生分解性樹脂組成物(a〜b)は、良好な成形品を得るために80℃の金型温度では長い金型保持時間を必要とした。また、得られた成形品は優れた耐熱性を示すことができなかった。
以上の結果から、特定の可塑剤を用い、結晶核剤として結晶核剤(1)及び結晶核剤(2)を併用した本発明の生分解性樹脂組成物は、低い金型温度で優れた成形性を示し、その成形品は高温高湿下における耐ブリード性も良好であり、優れた耐熱性を示すものであることが分かる。
結晶核剤(1):ヒドロキシ脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種
結晶核剤(2):フェニルホスホン酸金属塩から選ばれる少なくとも1種
本発明に用いられる結晶核剤(2)の具体例としては、フェニルホスホン酸亜鉛塩等のフェニルホスホン酸金属塩が挙げられる。
本発明に用いられる結晶核剤(2)は、結晶化速度の観点から、フェニルホスホン酸金属塩から選ばれる少なくとも1種である。フェニルホスホン酸金属塩は、置換基を有しても良いフェニル基とホスホン基(−PO(OH)2)を有するフェニルホスホン酸の金属塩であり、フェニル基の置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基の炭素数が1〜10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。フェニルホスホン酸の具体例としては、無置換のフェニルホスホン酸、メチルフェニルホスホン酸、エチルフェニルホスホン酸、プロピルフェニルホスホン酸、ブチルフェニルホスホン酸、ジメトキシカルボニルフェニルホスホン酸、ジエトキシカルボニルフェニルホスホン酸等が挙げられ、無置換のフェニルホスホン酸が好ましい。
本発明の生分解性樹脂組成物は、結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果を有する。本発明の格別優れた効果が発現できる理由は定かではないが、特定の可塑剤の存在下、結晶核剤(1)が生分解性樹脂組成物の溶融混練時に溶解し、成形時の冷却工程において多数の結晶核を生成できる点と、結晶核剤(2)が化合物中に金属イオン等を有することによって、生分解性樹脂との相互作用(吸着性)が優れる点から、相乗的に本発明の結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果が発現するものと考えられる。
[生分解性樹脂組成物]
本発明の生分解性樹脂組成物は、生分解性樹脂、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有する多価アルコールエステル又は多価カルボン酸エーテルエステルで、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たりエチレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、より好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9の化合物からなる可塑剤、および上記結晶核剤(1)と結晶核剤(2)との混合物からなる結晶核剤を含有するものである。本発明の生分解性樹脂組成物における生分解性樹脂、可塑剤、結晶核剤の特に好ましい組合せとしては、生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂、可塑剤がコハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、結晶核剤が12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドとフェニルホスホン酸亜鉛塩との混合物である。
実施例1〜、比較例1〜
生分解性樹脂組成物として、表1に示す本発明品(A〜)及び表2に示す比較品(a〜)を、ニーダー((株)森山製作所製 DS3-20MWB-E)にて180℃、10分間溶融混練し、その後直ちに80℃の8インチロール(日本ロール製造(株)製)で約5mmの厚さに引き延ばし、縦×横=8cm×8cm程度の大きさに裁断した後、40℃以下で粉砕機(ダイコー精機(株)製 S-20)にて粉砕し、生分解性樹脂組成物の粉砕品を得た。
Figure 2008174718
Figure 2008174718
*1:ポリ乳酸樹脂(三井化学(株)製、LACEA H−400、重量平均分子量142000)
*2:コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル(合成品)
*3:12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド(花王(株)製、カオーワックス85P)
*4:無置換のフェニルホスホン酸亜鉛塩(日産化学工業(株)製 PPA−Zn)
*5:カルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)
Figure 2008174718
Figure 2008174718
表3及び表4の結果から、特定の可塑剤及び特定の結晶核剤、更に加水分解抑制剤を含有した本発明の生分解性樹脂組成物(A〜)は、80℃の金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であった。さらに生分解性樹脂組成物(A〜B)は、70℃及び60℃の低い金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であった。
一方、結晶核剤として結晶核剤(1)及び結晶核剤(2)をそれぞれ単独で使用した生分解性樹脂組成物(a〜)は、80℃の金型温度では短い金型保持時間での成形が不可能であった。また、70℃及び60℃の低い金型温度でも短い金型保持時間では成形が不可能であった。
実施例3〜4、比較例3〜4
生分解性樹脂組成物として前記表1に示す本発明品(A〜B)及び前記表2に示す比較品(a〜b)を用い、実施例1と同様にして生分解性樹脂組成物の粉砕品を得た。
Figure 2008174718

Claims (7)

  1. 生分解性樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有する生分解性樹脂組成物であって、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、結晶核剤が、次の結晶核剤(1)と結晶核剤(2)の混合物である生分解性樹脂組成物。
    結晶核剤(1):ヒドロキシ脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種
    結晶核剤(2):フェニルホスホン酸金属塩、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩及びウラシル類からなる群から選ばれる少なくとも1種
  2. 結晶核剤(1)と結晶核剤(2)との割合が、結晶核剤(1)/結晶核剤(2)(重量比)=20/80〜80/20である、請求項1記載の生分解性樹脂組成物。
  3. 結晶核剤(1)が、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドである請求項1又は2記載の生分解性樹脂組成物。
  4. 結晶核剤(2)が、フェニルホスホン酸金属塩である請求項1〜3いずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  5. 可塑剤が、コハク酸又はアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、及び酢酸とグリセリン又はエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4いずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  6. 生分解性樹脂100重量部に対し、可塑剤の含有量が5〜30重量部、結晶核剤(1)の含有量が0.1〜3重量部、結晶核剤(2)の含有量が0.1〜3重量部である、請求項1〜5いずれかに記載の生分解性樹脂組成物。
  7. 生分解性樹脂が、ポリ乳酸樹脂である請求項1〜6いずれか記載の生分解性樹脂組成物。
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