JP2008174735A - ポリ乳酸樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた耐熱性、耐衝撃性及び柔軟性を有し、成形性が良好、特に低い金型温
度で優れた成形性を示すポリ乳酸樹脂組成物の提供。
【解決手段】 ポリ乳酸樹脂と可塑剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂の光学純度が99%以上で、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であるポリ乳酸樹脂組成物、並びにこのポリ乳酸樹脂組成物を成形してなるポリ乳酸樹脂成形体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリ乳酸樹脂組成物及びポリ乳酸樹脂成形体に関する。
生分解性樹脂の中でポリ乳酸樹脂は、トウモロコシ、芋などからとれる糖分から、発酵法によりL−乳酸が大量に作られ安価になってきたこと、原料が自然農作物なので総酸化炭素排出量が極めて少ない、また得られた樹脂の性能として剛性が強く透明性が良いという特徴があるので、現在その利用が期待されている。しかしポリ乳酸樹脂の場合、脆く、硬く、可撓性に欠ける特性のためにいずれも硬質成形品分野に限られ、射出成形体などに成形した場合は、柔軟性、耐衝撃性が不足したり、折り曲げたとき白化やヒンジ特性が劣るなどの問題があり、軟質又は半硬質分野に使用されていないのが現状である。また、ポリ乳酸樹脂は結晶化速度が遅く、延伸などの機械的工程を行わない限り成形後は非晶状態である。しかし、ポリ乳酸樹脂のガラス転移温度(Tg)は60℃と低く耐熱性に劣るため、温度が55℃以上となる環境下では使用できない問題があった。
ポリ乳酸樹脂を軟質、半硬質分野に応用する技術として、可塑剤を添加する方法や、あるいは耐熱性を向上させるため結晶核剤を添加して結晶化させる方法が種々提案されている(例えば特許文献1)が、更なる成形性、耐熱性、耐衝撃性、柔軟性が良好なポリ乳酸樹脂組成物の開発が求められている。
国際公開第2005/108501号パンフレット
本発明の課題は、優れた耐熱性、耐衝撃性を有し、成形性が良好、特に低い金型温度で優れた成形性を示すポリ乳酸樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、ポリ乳酸樹脂と可塑剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂の光学純度が99%以上で、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であるポリ乳酸樹脂組成物、並びにこのポリ乳酸樹脂組成物を成形してなるポリ乳酸樹脂成形体を提供する。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、耐熱性、耐衝撃性に優れ、更に低い金型温度でも優れた成形性を示す。
[ポリ乳酸樹脂]
本発明に用いられるポリ乳酸樹脂は、成形性の観点から、光学純度が99%以上、即ち、L−乳酸又はD−乳酸いずれかの単位が99モル%以上とそれぞれの対掌体の乳酸単位1モル%以下からなるものであり、L−乳酸単位の含量が99モル%以上のものが好ましい。
また、本発明におけるポリ乳酸樹脂としては、L−乳酸単位99〜100モル%と、D−乳酸等の単位0〜1モル%とにより構成されるポリ乳酸(A)と、D−乳酸単位99〜100モル%と、L−乳酸等の単位0〜1モル%とにより構成されるポリ乳酸(B)との混合物からなり、(A)/(B)(重量比)が10/90〜90/10である、ステレオコンプレックスポリ乳酸を用いることもできる。ステレオコンプレックスポリ乳酸を構成する各ポリ乳酸(A)及び(B)に使用することができる乳酸以外の共重合成分は、2個以上のエステル結合を形成可能な官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等及びこれら種々の構成成分が挙げられ、未反応のカルボキシル基及び/又はヒドロキシル基を分子内に2つ以上有するポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等が挙げられる。
また、ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量は、成形体の機械的物性の観点から、100,000以上であることが好ましく、成形時の流動性の観点から400,000以下であることが好ましく、300,000以下であることがより好ましく、200,000以下であることが更に好ましい。
尚、ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、溶媒にクロロホルム、カラムに東ソー(株)製高温SECカラム(GMHHR−Hシリーズ)、流量1.0mL/min、カラム温度40℃、検出器に示差屈折率検出器(RI)、リファレンスとして既知の分子量を有するスチレンを用いて換算して求めることができる。
これらのポリ乳酸樹脂は、L−乳酸、D−乳酸の中から必要とする構造のものを選んで原料とし、脱水重縮合することにより得ることができる。好ましくは、乳酸の環状二量体であるラクチドを開環重合することにより得ることができる。ラクチドにはL−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラクチド及びD−ラクチドとL−ラクチドとのラセミ混合物であるDL−ラクチドがあるが、本発明ではD−ラクチド又はL−ラクチドを用い開環重合することが好ましい。
また、成形体の耐久性の観点から、ポリ乳酸樹脂に関わる残存モノマー量は、5000ppm以下が好ましく、2000ppm以下がより好ましく、1000ppm以下であることがさらに好ましく、500ppm以下であることが特に好ましい。
尚、ポリ乳酸樹脂中の残存モノマー量は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準 第3版改訂版 2004年6月追補 第3部 衛生試験法 P13」記載のラクチド量の測定方法に従って求めることができる。具体的には、ポリ乳酸樹脂をジクロロメタンに均一に溶解し、アセトン/シクロヘキサン混合溶液を加えてポリマーを再沈させた上澄み液を、水素炎検出器(FID)付ガスクロマトグラフ(GC)に供し、残存モノマー(ラクチド)を分離、内部標準法により定量することによりポリ乳酸樹脂中の残存モノマー量を測定することができる。
尚、GCの測定は以下の条件で行うことができる。
<GC測定条件>
カラム :キャピラリーカラム
〈例〉J&W製DB−17MS(長さ30m×内径2.25膜厚0.25μm)
内部標準 :2,6−ジメチル−γピロン
カラム流量:1.8ml/分
カラム温度:50℃1分保持。25℃/分で定速昇温して320℃5分保持。
検出器 :水素炎イオン化法(FID)
本発明においては、市販されている光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂を用いることができる。このようなポリ乳酸樹脂としては、例えば、トヨタ自動車(株)製、商品名エコプラスチックU'z S−12(光学純度99.6%)、商品名エコプラスチックU'z S−17(光学純度99.7%)等が挙げられる。
尚、ポリ乳酸樹脂の光学純度は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準 第3版改訂版 2004年6月追補 第3部 衛生試験法 P12-13」記載のD体含有量の測定方法に従って求めることができる。具体的には、ポリ乳酸樹脂の光学純度の測定方法は以下の通りである。
まず、精秤したポリ乳酸に水酸化ナトリウム/メタノールを加え、65℃に設定した水浴振とう器にセットして、樹脂分が均一溶液になるまで加水分解を行い、さらに加水分解が完了したアルカリ溶液に希塩酸を加え中和し、その分解溶液を純水にて定溶した後、一定容量をメスフラスコに分液して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)移動相溶液により希釈し、pHが3〜7の範囲になるように調整してメスフラスコを定量、メンブレンフィルター(0.45μm)によりろ過する。この調整溶液をHPLCにてD−乳酸、L−乳酸を定量することによってポリ乳酸樹脂の光学純度を求めることができる。
尚、HPLCの測定は以下の条件で行うことができる。
<HPLC測定条件>
カラム :光学分割カラム
〈例〉スミキラルOA6100(46mmφ×150mm、5μm)、(株)住化分析センター製
プレカラム:光学分割カラム
〈例〉スミキラルQA6100(4mmφ×10mm、5μm)、(株)住化分析センター製
カラム温度:25℃
移動相 :2.5%メタノール含有1.5mM硫酸銅水溶液
移動相流量:1.0ml/分
検出器 :紫外線検出器(UV254nm)
注入量 :20μl
[可塑剤]
本発明に用いられる可塑剤は、可塑化効率の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物が好ましく、分子中に2個以上のエステル基を有する多価アルコールエステル又は多価カルボン酸エーテルエステルで、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たりエチレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物がより好ましく、エチレンオキサイドを1〜4モル付加した化合物が更に好ましい。エステルを構成するアルコール成分は、ポリ乳酸樹脂との相溶性と可塑化効率、耐揮発性の観点から、好ましくは炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均1〜4モル、さらに好ましくは2〜3モル付加した化合物である。また、可塑化効率の観点からアルキレンオキサイドはエチレンオキサイドが好ましい。可塑剤に含まれるアルキル基、アルキレン基等の炭化水素基の炭素数、例えばエステル化合物を構成する多価アルコールや多価カルボン酸の炭化水素基の炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。また可塑剤のエステル化合物を構成するモノカルボン酸、モノアルコールの炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましく、1〜2がさらにより好ましい。
本発明に用いられる可塑剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明に用いられる可塑剤が多価カルボン酸エーテルエステルの場合は、パラトルエンスルホン酸一水和物、硫酸等の酸触媒や、ジブチル酸化スズ等の金属触媒の存在下、炭素数3〜5の飽和二塩基酸又はその無水物と、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとを直接反応させるか、炭素数3〜5の飽和二塩基酸の低級アルキルエステルとポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルとをエステル交換することにより得られる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、飽和二塩基酸、及び触媒としてパラトルエンスルホン酸一水和物を、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル/飽和二塩基酸/パラトルエンスルホン酸一水和物(モル比)=2〜4/1/0.001〜0.05になるように反応容器に仕込み、トルエンなどの溶媒の存在下又は非存在下に、常圧又は減圧下、温度100〜130℃で脱水を行うことにより得ることができる。溶媒を用いないで、減圧で反応を行う方法が好ましい。
また、本発明に用いられる可塑剤が多価アルコールエステルの場合は、例えばグリセリンに、アルカリ金属触媒存在下、オートクレーブを用い温度120〜160℃で炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを、グリセリン1モルに対し3〜9モル付加させる。そこで得られたグリセリンアルキレンオキサイド付加物1モルに対し、無水酢酸3モルを110℃で滴下し、滴下終了後から110℃、2時間熟成を行い、アセチル化を行う。その生成物を減圧下で水蒸気蒸留を行い、含有する酢酸および未反応無水酢酸を留去して得ることができる。
また、本発明に用いられる可塑剤がヒドロキシカルボン酸エーテルエステルの場合は、乳酸等のヒドロキシカルボン酸に、アルカリ金属触媒存在下、オートクレーブを用い温度120〜160℃で炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを、ヒドロキシカルボン酸1モルに対し2〜5モル付加させる。そこで得られた乳酸アルキレンオキサイド付加物1モルに対し、無水酢酸1モルを110℃で滴下し、滴下終了後から110℃、2時間熟成を行い、アセチル化を行う。その生成物を減圧下で水蒸気蒸留を行い、含有する酢酸および未反応無水酢酸を留去する。次にその生成物/ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル/パラトルエンスルホン酸一水和物(触媒)(モル比)=1/1〜2/0.001〜0.05になるように反応容器に仕込み、トルエンなどの溶媒の存在下又は非存在下に、常圧又は減圧下、温度100〜130℃で脱水を行うことにより、得ることができる。
本発明に用いられる可塑剤は、分子中に2個以上のエステル基を有していれば、ポリ乳酸樹脂との相溶性に優れ、分子中に2〜4個のエステル基を有することが好ましい。また、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5モル以上付加したものであれば、ポリ乳酸樹脂に対して十分な可塑性を付与することができ、平均5モル以下付加したものであれば、耐ブリード性の効果が良好となる。また、定かではないが、本発明に用いられる可塑剤は、光学純度が99%以上のポリ乳酸樹脂と併用することによって、成形性が良好で、特に低い金型温度で優れた成形性を発現できる。
本発明に用いられる可塑剤は、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性及び可塑性、並びに可塑剤の耐ブリード性の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9の化合物が好ましく、コハク酸又はアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、および酢酸とグリセリン又はエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、コハク酸又はアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルが更に好ましい。
尚、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの平均付加モル数は、1H−NMR法によって測定することができる。
また、耐揮発性の観点から、本発明に用いられる可塑剤で2個以上のエステル基のうち、平均0〜1.5個は芳香族アルコールから構成されるエステル基を含有してもよい。同じ炭素数の脂肪族アルコールに比べて芳香族アルコールの方がポリ乳酸樹脂に対する相溶性に優れるため、耐ブリード性を保ちつつ、分子量を上げることができる。可塑化効率の観点から平均0〜1.2個、更に0〜1個が芳香族アルコールから構成されるエステル基であることが好ましい。芳香族アルコールとしてはベンジルアルコール等が挙げられ、可塑剤としては、アジピン酸と、ジエチレングリコールモノメチルエーテル/ベンジルアルコール=1/1混合ジエステル等が挙げられる。
本発明に用いられる可塑剤の平均分子量は耐ブリード性及び耐揮発性の観点から、好ましくは250〜700であり、より好ましくは300〜600であり、更に好ましくは350〜550であり、特に好ましくは400〜500である。尚、平均分子量は、JIS K0070に記載の方法で鹸化価を求め、次式より計算で求めることができる。
平均分子量=56108×(エステル基の数)/鹸化価
本発明に用いられる可塑剤の具体例としては、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐衝撃性に優れる観点から、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜9モル付加物とのエステル、酢酸とジグリセリンのプロピレンオキサイド平均4〜12モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜9のポリエチレングリコールとのエステル等の多価アルコールのアルキルエーテルエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜4のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル等の多価カルボン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがより好ましい。ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐衝撃性及び可塑剤の耐ブリード性に優れる観点から、コハク酸、アジピン酸又は1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、及び酢酸とグリセリン又はエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜6モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜6のポリエチレングリコールとのエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがさらに好ましい。ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐衝撃性並びに、可塑剤の耐ブリード性、耐揮発性及び耐刺激臭の観点から、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルが特に好ましい。
尚、本発明のエステルは、可塑剤としての機能を十分発揮させる観点から、全てエステル化された飽和エステルであることが好ましい。
特定の可塑剤によって、本発明の効果が向上する理由は定かではないが、可塑剤が、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物、好ましくは分子中に2個以上のエステル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜9のポリオキシエチレン鎖を有する化合物(更にメチル基を有していることが好ましく、2個以上有していることが好ましい。)であると、その耐熱性及びポリ乳酸樹脂に対する相溶性が良好となる。そのため耐ブリード性が向上するととともに、ポリ乳酸樹脂の軟質化効果も向上する。このポリ乳酸樹脂の軟質化向上により、ポリ乳酸樹脂が結晶化するときはその成長速度も向上すると考えられる。その結果、低い金型温度でもポリ乳酸樹脂が柔軟性を保持しているため、短い金型保持時間でポリ乳酸樹脂の結晶化が進み良好な成形性を示すものと考えられる。
[有機核剤]
本発明の組成物は更に有機核剤を含有することが好ましい。
本発明に用いられる有機核剤は、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び有機核剤の耐ブルーム性の観点から、ヒドロキシ脂肪酸エステル、及び分子中に水酸基とアミド基とを有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下結晶核剤(1)という)が好ましい。
本発明においてヒドロキシ脂肪酸エステルとしては、結晶化速度及びポリ乳酸樹脂との相溶性を向上させる観点から、脂肪酸の炭素数が12〜22のヒドロキシ脂肪酸エステルが好ましく、分子中に水酸基を2つ以上有し、エステル基を2つ以上有するヒドロキシ脂肪酸エステルがより好ましい。また、ヒドロキシ脂肪酸エステルの融点は、結晶化速度向上の観点から、65℃以上が好ましく、70℃〜200℃がより好ましい。尚、ヒドロキシ脂肪酸エステルの融点は、JIS−K7121に基づく示差走査熱量測定(DSC)の昇温法による結晶融解吸熱ピーク温度より求められる。
ヒドロキシ脂肪酸エステルの具体例としては、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸ジグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸モノグリセライド、ペンタエリスリトール−モノ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−ジ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−トリ−12−ヒドロキシステアレート等のヒドロキシ脂肪酸エステルが挙げられる。ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び有機核剤の耐ブルーム性の観点から、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドが好ましい。
分子中に水酸基とアミド基とを有する化合物としては、ポリ乳酸樹脂との相溶性を向上させる観点から、水酸基を有する脂肪族アミドが好ましく、水酸基を2つ以上有し、アミド基を2つ以上有する脂肪族アミドがより好ましい。また、分子中に水酸基とアミド基とを有する化合物の融点は、混練時の有機核剤の分散性を向上させ、また結晶化速度を向上させる観点から、65℃以上が好ましく、70〜220℃がより好ましく、80〜190℃が更に好ましい。
分子中に水酸基とアミド基とを有する化合物の具体例としては、12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミド等のヒドロキシ脂肪酸モノアミド、メチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のヒドロキシ脂肪酸ビスアミド等が挙げられる。ポリ乳酸樹脂組成物の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び耐ブルーム性の観点から、メチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のアルキレンビスヒドロキシステアリン酸アミドが好ましく、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミドがより好ましい。
本発明に用いられる有機核剤は、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び有機核剤の耐ブルーム性の観点から、結晶核剤(1)と、フェニルホスホン酸金属塩、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩及びウラシル類からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下結晶核剤(2)という)を併用することがより好ましい。
本発明に用いられる結晶核剤(2)の具体例としては、フェニルホスホン酸亜鉛塩等のフェニルホスホン酸金属塩;ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、アルミニウムビス(2,2’−メチレンビス−4,6−ジ−t−ブチルフェニルホスフェート)等のリン酸エステルの金属塩;5−スルホイソフタル酸ジメチル二バリウム、5−スルホイソフタル酸ジメチル二カルシウム等の芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩;メチルデヒドロアビエチン酸カリウム等のロジン酸類の金属塩;トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)、m−キシリレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリシクロヘキシルアミド等の芳香族カルボン酸アミド;p−キシリレンビスロジン酸アミド等のロジン酸アミド;デカメチレンジカルボニルジベンゾイルヒドラジド等のカルボヒドラジド類;キシレンビスステアリル尿素等のN−置換尿素類;メラミンシアヌレート等のメラミン化合物の塩;6−メチルウラシル等のウラシル類が挙げられる。
本発明に用いられる結晶核剤(2)の中では、結晶化速度の観点から、フェニルホスホン酸金属塩が好ましい。
本発明に用いられるフェニルホスホン酸金属塩は、置換基を有しても良いフェニル基とホスホン基(−PO(OH)2)を有するフェニルホスホン酸の金属塩であり、フェニル基の置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基の炭素数が1〜10のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。フェニルホスホン酸の具体例としては、無置換のフェニルホスホン酸、メチルフェニルホスホン酸、エチルフェニルホスホン酸、プロピルフェニルホスホン酸、ブチルフェニルホスホン酸、ジメトキシカルボニルフェニルホスホン酸、ジエトキシカルボニルフェニルホスホン酸等が挙げられ、無置換のフェニルホスホン酸が好ましい。
フェニルホスホン酸の金属塩としては、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、バリウム、銅、亜鉛、鉄、コバルト、ニッケル等の塩が挙げられ、亜鉛塩が好ましい。
本発明において有機核剤として、結晶核剤(1)と、結晶核剤(2)、好ましくはフェニルホスホン酸金属塩とを併用する場合、これらの割合は、本発明の効果を発現する観点から、結晶核剤(1)/結晶核剤(2)(重量比)=20/80〜80/20が好ましく、30/70〜70/30がより好ましく、40/60〜60/40が更に好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果を有する。本発明の格別優れた効果が発現できる理由は定かではないが、光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂および特定の可塑剤の存在下、それらの相乗効果で著しく結晶化速度が向上するものと考えられる。更に、結晶核剤(1)がポリ乳酸樹脂組成物の溶融混練時に溶解し、成形時の冷却工程において多数の結晶核を生成できる点と、結晶核剤(2)が化合物中に金属イオン、アミド基、NH基等を有することによって、ポリ乳酸樹脂との相互作用(吸着性)が優れる点から、相乗的に本発明の結晶化速度が良好で、耐熱性に優れるという格別の効果が発現するものと考えられる。
[ポリ乳酸樹脂組成物]
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂と、上記特定の可塑剤を含有するものであり、更に、有機核剤を含有することが好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、70℃以下の金型温度で優れた成形性を示す観点から、70℃における半結晶化時間が1分以下であることが好ましく、0.8分以下であることがより好ましく、0.6分以下であることが更に好ましい。なお、70℃における半結晶化時間は、実施例に示す方法により求めた値である。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物中の、ポリ乳酸樹脂の含有量は、本発明の目的を達成する観点から、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上である。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物における可塑剤の含有量は、十分な結晶化速度と耐衝撃性を得る観点から、ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、5〜50重量部が好ましく、7〜30重量部より好ましく、8〜30重量部がさらに好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物における有機核剤の含有量は、十分な結晶化速度を得る観点から、ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.05〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量部が更に好ましく、0.2〜2重量部が特に好ましい。
本発明の組成物は、剛性等の物性向上の観点から、更に無機充填剤を含有することが好ましい。本発明で使用する無機充填剤としては、通常熱可塑性樹脂の強化に用いられる繊維状、板状、粒状、粉末状のものを用いることができる。具体的には、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維及び硼素繊維などの繊維状無機充填剤、ガラスフレーク、非膨潤性雲母、膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、有機変性ベントナイト、モンモリロナイト、有機変性モンモリロナイト、ドロマイト、スメクタイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト及び白土などの板状や粒状の無機充填剤が挙げられる。これらの無機充填剤の中では、特に炭素繊維、ガラス繊維、ワラステナイト、マイカ、タルク及びカオリンが好ましく、タルク又はマイカがより好ましく、タルクが特に好ましい。また、繊維状無機充填剤のアスペクト比は5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることがさらに好ましい。
上記の無機充填剤は、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆又は集束処理されていてもよく、アミノシランやエポキシシランなどのカップリング剤などで処理されていても良い。
無機充填剤の平均粒径は、良好な分散性を得る観点から、0.1〜20μmが好ましく、0.1〜10μmがより好ましい。
尚、無機充填剤の平均粒径は、回折・散乱法によって体積基準のメジアン系を測定することにより求めることができる。例えば市販の装置としてはコールター社製レーザー回折・光散乱法粒度測定装置LS230等が挙げられる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物における無機充填剤の含有量は、十分な結晶化速度、成形性と耐熱性及び耐衝撃性を得る観点から、ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、1〜200重量部が好ましく、3〜50重量部が更に好ましく、5〜40重量部が特に好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、更に、加水分解抑制剤を含有することができる。加水分解抑制剤としては、ポリカルボジイミド化合物やモノカルボジイミド化合物等のカルボジイミド化合物が挙げられ、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性の観点からポリカルボジイミド化合物が好ましく、ポリ乳酸樹脂成形体の耐熱性、成形性、流動性、耐衝撃性及び有機核剤の耐ブルーム性の観点から、モノカルボジイミド化合物がより好ましい。
ポリカルボジイミド化合物としては、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド等が挙げられ、モノカルボジイミド化合物としては、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド等が挙げられる。
上記カルボジイミド化合物は、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性、耐熱性、耐衝撃性及び有機核剤の耐ブルーム性を満たすために、単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)はカルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)を、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド及びポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミドはスタバクゾールP及びスタバクゾールP−100(Rhein Chemie社製)を、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドはスタバクゾール1(Rhein Chemie社製)をそれぞれ購入して使用することができる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物における加水分解抑制剤の含有量は、ポリ乳酸樹脂成形体の成形性の観点から、ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、更に難燃化剤を含有することができる。難燃化剤の具体例としては、臭素又は塩素を含有するハロゲン系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、無機水和物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物)及びリン化合物などが挙げられる。安全性の観点から、無機水和物が好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、剛性、柔軟性、耐熱性、耐久性等の物性向上の観点から、その他の樹脂を含んでもよい。その他の樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミドなど、あるいはエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレン/プロピレンターポリマー、エチレン/ブテン−1共重合体などの軟質熱可塑性樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられるが、中でもポリ乳酸樹脂との相溶性の観点からアミド結合、エステル結合、カーボネート結合等のカルボニル基を含む結合を有する樹脂が、構造的にポリ乳酸樹脂と親和性が高い傾向があるため好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、上記以外に、更にヒンダードフェノール又はフォスファイト系の酸化防止剤、又は炭化水素系ワックス類やアニオン型界面活性剤である滑剤等の他の成分を含有することができる。酸化防止剤、滑剤のそれぞれの含有量は、ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.05〜3重量部が好ましく、0.1〜2重量部が更に好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、上記以外の他の成分として、帯電防止剤、防曇剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、発泡剤等を、本発明の目的達成を妨げない範囲で含有することができる。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、加工性が良好で、例えば200℃以下の低温で加工することができるため、可塑剤の分解が起こり難い利点があり、フィルムやシートに成形して、各種用途に用いることができる。
[ポリ乳酸樹脂成形体及びその製造法]
本発明のポリ乳酸樹脂成形体は、本発明のポリ乳酸樹脂組成物を成形することにより得られる。具体的には、例えば、押出し機等を用いてポリ乳酸樹脂を溶融させながら、可塑剤、必要により有機核剤や無機充填剤を混合し、次に得られた溶融物を射出成形機等により金型に充填して成形する。
金型温度は、特に限定されないが、80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましく、10〜50℃が更に好ましい。
本発明のポリ乳酸樹脂成形体の好ましい製造方法は、光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂及び可塑剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物を溶融混練する工程(以下工程(1)という)、得られた溶融物を70℃以下の金型内に充填して成形する工程(以下工程(2)という)からなる方法である。
本発明においては、工程(1)を経た後、冷却して非晶状態(すなわち高角X線回折法で測定される結晶化度が1%以下となる条件)とした後、工程(2)を行う方法や、工程(1)を経た後、冷却して直ちに工程(2)を行う方法が好ましく、本発明の結晶化速度向上効果発現の観点から、工程(1)を経た後、冷却して直ちに工程(2)を行う方法がより好ましい。
工程(1)の具体例としては、通常の方法によって行う事ができ、例えば、押出し機等を用いてポリ乳酸樹脂を溶融させながら、可塑剤、有機核剤等を混合する方法等が挙げられる。工程(1)の温度は、可塑剤、有機核剤等の分散性の観点から、ポリ乳酸樹脂の融点(Tm)以上であり、好ましくはTm〜Tm+100℃の範囲であり、より好ましくはTm〜Tm+50℃の範囲である。例えば、好ましくは170〜240℃であり、より好ましくは170〜220℃である。
本発明の成形体の製造法における、工程(2)の具体例としては、例えば、射出成形機等によりポリ乳酸樹脂組成物を70℃以下の金型内に充填し、成形する方法等が挙げられる。工程(2)における金型温度は、結晶化速度向上及び作業性向上の観点から、好ましくは、10〜70℃であり、より好ましくは10〜50℃であり、更に好ましくは15〜50℃である。
尚、ポリ乳酸樹脂の融点(Tm)は、JIS−K7121に基づく示差走査熱量測定(DSC)の昇温法による結晶融解吸熱ピーク温度より求められる値である。
本発明の工程(2)における金型内での保持時間は、相対結晶化度60%以上を達成し、かつ生産性向上の観点から、5〜60秒が好ましく、8〜50秒がより好ましく、10〜45秒がさらに好ましい。
例中の部は、特記しない限り重量部である。
実施例1〜8、比較例1〜8
ポリ乳酸樹脂組成物として、表1に示す本発明品(A〜H)及び比較品(a〜h)を、ニーダー((株)森山製作所製 DS3-20MWB-E)にて180℃、10分間溶融混練し、その後直ちに80℃の8インチロール(日本ロール製造(株)製)で約5mmの厚さに引き延ばし、縦×横=8cm×8cm程度の大きさに裁断した後、40℃以下で粉砕機(ダイコー精機(株)製 S-20)にて粉砕し、ポリ乳酸樹脂組成物の粉砕品を得た。
得られた粉砕品は、70℃減圧下で1日乾燥し、水分量を500ppm以下とした。
Figure 2008174735
<ポリ乳酸樹脂>
*1:ポリ乳酸樹脂(トヨタ自動車(株)製、エコプラスチックU'z S−12)
(光学純度99.6%、重量平均分子量112000、残存モノマー173ppm)
*2:ポリ乳酸樹脂(トヨタ自動車(株)製、エコプラスチックU'z S−17)
(光学純度99.7%、重量平均分子量110000、残存モノマー327ppm)
*3:ポリ乳酸樹脂(三井化学(株)製、LACEA H−400)
(光学純度98.5%、重量平均分子量142000、残存モノマー1200ppm)
<可塑剤>
*4:コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのジエステル
*5:グリセリンのエチレンオキサイド6モル付加物のトリアセテート
*6:ポリエチレングリコール(平均分子量300)のジアセテート
*7:カプリル酸/カプリン酸混合モノグリセライドジアセテート(理研ビタミン(株)製、リケマールPL−019)
*8:ジオクチルセバケート
*9:コハク酸とメタノールのエチレンオキサイド6モル付加物とのジエステル
<有機核剤>
*10:エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド(日本化成(株)製、スリパックス H)
*11:無置換のフェニルホスホン酸亜鉛塩(日産化学工業(株)製)
*12:12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド(花王(株)製、カオーワックス85P)
<無機充填剤>
*13:タルク(日本タルク(株)製、MicroAceP−6)
<加水分解抑制剤>
*14:カルボジライトLA−1(日清紡績(株)製)
*15:スタバクゾール1−LF(ラインケミージャパン(株)製)
次に、このようにして得られた粉砕品を、シリンダー温度を200℃とした射出成形機(日本製鋼所製 J75E-D)を用いて射出成形し、表2及び表3に示す金型温度におけるテストピース〔平板(70mm×40mm×3mm)、角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)及び角柱状試験片(63mm×12mm×5mm)〕の離型に必要な金型保持時間を下記の基準で評価した。これらの結果を表2及び表3に示す。
<離型に必要な金型保持時間の評価基準>
表2及び表3に示す金型温度において、各テストピースの変形がなく、取り出しが容易と判断されるまでに有する時間を、離型に必要な金型保持時間とした。金型保持時間が150秒以上必要とされる場合、離型不可と評価した。
尚、金型内部及びランナー部分でテストピースの溶融結晶化速度が速いほど、離型に必要な金型保持時間は短くなる。
Figure 2008174735
Figure 2008174735
表2及び表3の結果から、光学純度99%以上のポリ乳酸及び特定の可塑剤を含有した本発明のポリ乳酸樹脂組成物(A〜H)は、30〜80℃の金型温度において短い金型保持時間で成形が可能であった。一方、光学純度が99%未満のポリ乳酸を使用した比較のポリ乳酸樹脂組成物(a、c、e)、光学純度99%以上のポリ乳酸を使用しても特定の可塑剤を含有しないポリ乳酸樹脂組成物(b、d、f〜h)は、60〜80℃の金型温度で短い金型保持時間での成形が不可能であった。
実施例9〜16、比較例9〜16
ポリ乳酸樹脂組成物として前記表1に示す本発明品(A〜H)及び比較品(a〜h)を用い、実施例1と同様にしてポリ乳酸樹脂組成物の粉砕品を得た。このポリ乳酸樹脂組成物について下記の方法で半結晶化時間を測定した。結果を表4及び表5に示す。
<半結晶化時間>
500μmのシート状にしたポリ乳酸樹脂組成物の試験片から7.5mg精秤し、アルミパンに封入後、DSC装置(パーキンエルマー社製ダイアモンドDSC)を用い、200℃で5分間溶融し、−500℃/分の速度で保持温度(30℃、50℃、70℃、110℃)まで降温し、結晶飽和となる半分の時間(半結晶化時間;t1/2)を求めた。t1/2は、サンプル温度が保持温度に達したときの時間を0分として算出した。また表4における半結晶化時間0分は、200℃から保持温度まで−500℃/分の速度で急冷時に結晶化が終了して計測不能であることを表し、著しく結晶化速度が高いことを示す。
Figure 2008174735
Figure 2008174735
表4及び表5の結果から、本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、比較のポリ乳酸樹脂組成物に比べて半結晶化時間が短いことがわかる。
実施例17〜24、比較例17〜25
ポリ乳酸樹脂組成物として前記表1に示す本発明品(A〜H)及び比較品(a〜h)を用い、実施例1と同様にしてポリ乳酸樹脂組成物の粉砕品を得た。
得られた粉砕品を、表6に示す金型温度および金型保持時間で射出成形機(日本製鋼所製 J75E-D)を用いて射出成形した。得られたテストピース〔平板(70mm×40mm×3mm)及び角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)〕について、金型離型性を下記の基準で評価した。また、角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)は熱変形温度及び耐衝撃性を、平板(70mm×40mm×3mm)は結晶化度及び耐ブリード性を、それぞれ下記の方法で評価した。これらの結果を表6に示す。
<金型離型性の評価基準>
○:非常に離れ易い(テストピースの変形がなく、取り出しが容易。)
△:若干離れ難い(テストピースの変形が若干あり、取り出しが困難。)
×:離れない(テストピースの変形が大きく、ランナー部から離れない。)
尚、金型離型性は、金型内部及びランナー部分でテストピースの溶融結晶化速度が速いほど成形性が良好となる。
<熱変形温度>
角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)について、JIS-K7191に基づいて、熱変形温度測定機(東洋精機製作所製 B-32)を使用して、荷重0.45MPaにおいて0.025mmたわむときの温度を測定した。この温度が高い方が耐熱性に優れていることを示す。
<耐衝撃性>
角柱状試験片(125mm×12mm×6mm)について、JIS-K7110に基づいて、衝撃試験機(株式会社上島製作所製 863型)を使用して、Izod衝撃強度を測定した。
<絶対結晶化度>
射出成形後の平板(70mm×40mm×3mm)について、テストピースを広角X線回折測定装置(理学電機製 RINT2500VPC,光源CuKα,管電圧40kV,管電流120mA)を使用し、2θ=5〜30°の範囲の非晶及び結晶のピーク面積を解析して結晶化度を求めた。
<相対結晶化度>
射出成形後の平板(70mm×40mm×3mm)のテストピースを粉砕し、7.5mg精秤し、アルミパンに封入後、DSC装置(パーキンエルマー社製ダイアモンドDSC)を用い、1stRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、降温速度−20℃/分で200℃から20℃まで降温し、20℃で1分間保持した後、さらに2ndRUNとして、昇温速度20℃/分で20℃から200℃まで昇温した。1stRUNに観測されるポリ乳酸樹脂の冷結晶化エンタルピーの絶対値ΔHcc、2ndRUNに観測される結晶融解エンタルピーΔHmを求め、得られた値から、下記式により相対結晶化度(%)を求めた。
相対結晶化度(%)={((ΔHm−ΔHcc)/ΔHm×100)}
<耐ブリード性>
射出成形後の平板(70mm×40mm×3mm)について、50℃/80%Rhの高温高湿度下で1ヶ月放置し、その表面における可塑剤のブリードの有無を肉眼で観察した。
Figure 2008174735
表6の結果から、光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂及び特定の可塑剤を含有した本発明のポリ乳酸樹脂組成物(A〜H)は、30〜80℃の金型温度においても短い金型保持時間で成形が可能であり、その成形品は95℃以上の耐熱性、50J/m以上の耐衝撃強度を示し、耐ブリード性も優れていた。一方、光学純度が99%未満のポリ乳酸を使用した比較のポリ乳酸樹脂組成物(a、c、e)、光学純度99%以上のポリ乳酸を使用しても特定の可塑剤を含有しないポリ乳酸樹脂組成物(b、d、f〜h)は良好な成形品を得るために80℃または110℃の金型温度で長い金型保持時間を必要とし、金型温度を70℃とすると、長い金型時間でも結晶化が不完全であり脱型性の低下も見られた。また、得られた成形品は優れた耐熱性または耐衝撃性を示すことができなかった。さらに比較品において30℃の金型で成形した場合には、結晶化が進行せず、脱型時間が長くなるばかりか、耐熱性、耐衝撃性の劣る物性を示した。
以上の結果から、光学純度99%以上のポリ乳酸樹脂及び特定の可塑剤を含有する本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、低い金型温度で優れた成形性を示し、その成形品は優れた耐熱性および耐衝撃性をを示すものであることが分かる。
また、実施例21と実施例24について射出圧を測定したところ、それぞれ89kgf/cm2、75kgf/cm2であった。このことから、加水分解抑制剤においてポリカルボジイミドを使用した樹脂組成物よりもモノカルボジイミドを使用した樹脂組成物の方が、流動性に優れることがわかる。

Claims (8)

  1. ポリ乳酸樹脂と可塑剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂の光学純度が99%以上で、可塑剤が分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であるポリ乳酸樹脂組成物。
  2. 可塑剤が、コハク酸またはアジピン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、および酢酸とグリセリンまたはエチレングリコールのエチレンオキサイド付加物とのエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  3. 更に有機核剤を含有する請求項1又は2記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  4. 有機核剤が、ヒドロキシ脂肪酸エステル、及び分子中に水酸基とアミド基とを有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  5. 有機核剤が更にフェニルホスホン酸金属塩、リン酸エステルの金属塩、芳香族スルホン酸ジアルキルエステルの金属塩、ロジン酸類の金属塩、芳香族カルボン酸アミド、ロジン酸アミド、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩及びウラシル類からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項4記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  6. 更に、無機充填剤を含有する請求項1〜5いずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  7. 無機充填剤が、タルクである請求項6記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7いずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物を成形してなるポリ乳酸樹脂成形体。
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