JP2008174045A - 車両用ドアの緩衝部材 - Google Patents

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真一 柴崎
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Abstract

【課題】傷害値が効果的に低減する緩衝部材を提供する。
【解決手段】EAパッド70(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82)は、車体前方側ほど低硬度となり、車体後方側ほど高硬度となっている。更に、EAパッド70は、車体上方側ほど低硬度となり、車体下方側ほど高硬度となっている。よって、EAパッド70は、乗員の体格や人体部位に適した硬度で車体幅方向内側に押す。したがって、傷害値をより効果的に低減させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車体側部のサイドドア内に設けられる車両用ドアの緩衝部材に関する。
従来の車体のサイドドアは、ドアアウタパネルの車体幅方向内側にドアインナパネルが配置され、このドアインナパネルの車室内側にドアトリムが固定されている。また、ドアアウタパネルとドアトリムとの間に車両用ドアの緩衝部材を設定したものもある。そして、側面衝突(以降、単に「側突」と記すことがある)の際、ドアアウタパネルの車体幅方向内側への変形に伴い、乗員とドアアウタパネルとの間に、ドアトリムを介して緩衝部材が挟まれる。そして、緩衝部材が潰れることによって乗員の二次衝突時のエネルギーを吸収すると共に、乗員を車体幅方向内側に押すことで、乗員の障害値を効果的に低減させている。
また、低硬度と高硬度の緩衝部材を車体幅方向に重ねた構成の車両用ドアの緩衝部材が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平4−293640号公報
さて、乗員の体格や人体部位等によって、傷害値がより効果的に低減する緩衝部材の硬度が異なっている。例えば、腹部のような柔らかい人体部位を車体幅方向内側に押す場合は、腰部のような硬い人体部位を車体幅方向内側に押す場合よりも、低硬度の緩衝部材が適している。或いは、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員(例えば、小柄な女性)を車体幅方向内側に押す場合は、大柄で頑丈な体格の乗員(例えば、大柄な男性)を車体幅方向内側に押す場合よりも、低硬度の緩衝部材が適している。しかし、従来、このようなことを考慮して、傷害値をより効果的に低減させることがなされていなかった。
上記事実を考慮し、本発明は、乗員の体格や人体部位等に応じて、傷害値を効果的に低減させることができる車両用ドアの緩衝部材を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1に記載の車両用ドアの緩衝部材は、車体側部のサイドドア内に設けられ、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に、硬度が異なっていることを特徴としている。
請求項1に記載の車両用ドアの緩衝部材は、車体側部のサイドドア内に設けられている。そして、側面衝突の際、サイドドアの、例えばアウタパネルと乗員との間に、ドアトリムを介して、緩衝部材が挟まれる。そして、緩衝部材が潰れることによって乗員の二次衝突時のエネルギーを吸収すると共に、乗員を車体幅方向内側に押すことで、傷害値を低減させている。
さて、最も傷害値が効果的に低減する緩衝部材の硬度は、乗員の体格や人体部位等によって異なっている。したがって、例えば、車体幅方向内側に押す人体部位等に適した硬度となるように、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に、緩衝部材の硬度を異ならせることで、傷害値をより効果的に低減させることができる。
請求項2に記載の車両用ドアの緩衝部材は、請求項1に記載に記載の構成において、車体上方側の部分が車体下方側の部分よりも低硬度に設定されていることを特徴としている。
請求項2に記載の車両用ドアの緩衝部材では、車体上方側の部分が車体下方側の部分よりも低硬度に設定されている。
さて、乗員の腰部の上方に位置する腹部は、乗員の腰部よりも柔らかいので、腰部よりも低硬度の緩衝部材で車体幅方向内側に押す方が傷害値はより効果的に低減する。逆に、腰部は、高硬度の緩衝部材で車体幅方向内側に押す方が、傷害値はより効果的に低減する。
緩衝部材は、車体上方側の部分が車体下方側の部分よりも低硬度に設定されているので、緩衝部材の車体上方側の低硬度部分で腹部を車体幅方向内側に押すと共に、緩衝部材の車体下方側の高硬度部分で腰部を車体幅方向内側に押す。よって、傷害値がより効果的に低減する。
請求項3に記載の車両用ドアの緩衝部材は、請求項1、又は請求項2に記載の構成において、車体前方側の部分が車体後方側の部分よりも低硬度に設定されていることを特徴としている。
請求項3に記載の車両用ドアの緩衝部材では、車体前方側の部分が車体後方側の部分よりも低硬度に設定されている。
さて、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員(例えば、小柄な女性)は、大柄で頑丈な体格の乗員(例えば、大柄な男性)よりも、低硬度な緩衝部材で車体幅方向内側に押す方が傷害値はより効果的に低減する。逆に、大柄で頑丈な乗員は、高硬度な緩衝部材で車体幅方向内側に押す方が傷害値はより効果的に低減する。
また、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員は、大柄で頑丈な体格の乗員よりも、シートポジションが車体前方側になる。
よって、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員は、シートポジションが車体前方側となり、緩衝部材の車体前方側の低硬度部分で車体幅方向内側に押されるので、傷害値がより効果的に低減する。
逆に、大柄で頑丈な体格の乗員は、シートポジションが車体後方側となり、緩衝部材の車体後方側の高硬度部分で車体幅方向内側に押されるので、傷害値がより効果的に低減する。
請求項4に記載の車両用ドアの緩衝部材は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構成において、異なる硬度のパッドが積層されて構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の車両用ドアの緩衝部材では、異なる硬度のパッドが積層された構成となっている。よって、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に硬度を異ならせることが、例えば、単一のパッド構成よりも容易である。
請求項5に記載の車両用ドアの緩衝部材は、請求項4に記載の構成において、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に対して、積層された前記パッドの厚さが異なることを特徴としている。
請求項5に記載の車両用ドアの緩衝部材では、積層されたパッドの厚さが、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に異なる構成とすることで、パッドの数を増やすことなく、硬度を容易に異ならせることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両用ドアの緩衝部材によれば、傷害値をより効果的に低減させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用ドアの緩衝部材によれば、人体部位に応じた適当な硬度で車体幅方向内側に押すので、傷害値をより効果的に低減させることができる、という優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用ドアの緩衝部材によれば、乗員の体格に応じた適当な硬度で車体幅方向内側に押すので傷害値をより効果的に低減させることができる、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の車両用ドアの緩衝部材によれば、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に硬度を容易に異ならせることができる、という優れた効果を有する。
請求項5に記載の車両用ドアの緩衝部材によれば、パッド数を増やすことなく、硬度を容易に異ならせることができる、という優れた効果を有する。
以下、図1から図3を用いて、本発明の車両用ドアの緩衝部材としてのEAパッドを備えるサイドドアについて説明する。なお、各図において、矢印UPは車体上方向を示し、矢印INは車体幅方向内側を示し、矢印FRは車体前方向を示している。
図1に示すように、サイドドア10は、ドア外板を構成するドアアウタパネル12と、このドアアウタパネル12の車体幅方向内側に配置され、ドア内板を構成するドアインナパネル14と、を備えている。更に、このドアインナパネル14の車体幅方向内側には、サイドドア10の車室側面(内装)を構成しているドアトリム16が配置されている。
ドアアウタパネル12は、車体上下方向両端から中央にかけて車体幅方向外側へ膨らむように湾曲している。また、ドアアウタパネル12とドアインナパネル14とは、周縁部分でヘミング加工により結合されている。
ドアトリム16は、パネル状に形成されていると共に、図示しない樹脂製のクリップ等でドアインナパネル14に固定されている。ドアトリム16の下部は、車体幅方向内側に張り出しており、その段差部分の略水平面がドアアームレスト17となっている。なお、このドアアームレスト17上に、サイトドア10に設けられたサイドガラス(図示略)を昇降させるためのパワーウィンドスイッチ(図示略)などが設けられている。
また、ドアアウタパネル12とインナパネル14との間には、ウレタン等からなるドアアウタパネル側EA(エネルギー吸収)パッド80が設けられている(例えば、インパクトビーム(図示略)にブラケットを介してアアウタパネル側EAパッド80を取り付ける)。更に、ドアトリム16の車体幅方向外側面16Aには、同様にウレタン等からなるドアトリム側EAパッド82が取り付けられている。ドアアウタパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82は、いずれも略直方体形状に形成されている。
ドアアウタパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とは、車体上下方向及び車体前後方向ともに略同じ位置に配置されている。また、車体前後方向に沿った垂直断面も略同じ大きさである。なお、車体上下方向の配置位置は、ドアアームレスト17よりも若干下方に位置している。
また、図2に示すように、ドアアウタパネル側EAパッド80及びドアトリム側EAパッド82は、側面視で、車体前後方向を長手方向とする略矩形状に形成されている。なお、ドアアウタパネル側EAパッド80及びドアトリム側EAパッド82の配置位置は、乗員300がシート350(図1参照)に着座した状態における腰部から腹部にわたる位置に相当する。
なお、乗員300が着座するシート350は、図示しないシートスライド装置によって、車体前後方向にスライド可能となっている。そして、乗員300が自分の体格に応じてシート350を車体前後方向にスライドさせて適当な位置(シートポジション)にロックすることが可能となっている。よって、例えば、小柄な乗員はシート350を車体前方側に移動させ、大柄な乗員300はシート350を車体後方側に移動させることができる。
図1に示すように、ドアインナパネル14には、ドアアウタパネル側EAパッド80及びドアトリム側EAパッド82と対向する位置に、車体前後方向に沿った垂直断面が、これらEAパッドよりも大きな孔15が形成されている。よって、ドアパネル側EAパッド80が車体幅方向内側に移動すると、ドアインナパネル14の孔15を通って、ドアトリム側EAパッド82と当接可能な構造となっている。なお、ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とが当接した状態を一つのEAパッドと見たて、EAパッド70と記載することがある(図3(B)を参照)。
つぎに、ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82について、図3を用いて更に詳しく説明する。
図3(A)は、EAパッド70(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82)における水平断面図である。また、図3(B)は、EAパッド70における車体幅方向に沿った垂直断面図である。
図3(A)と図3(B)とに示すように、ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82は、それぞれ低硬度パッド80A,82Aと、これら低硬度パッド80A,82Bよりも高硬度の高硬度パッド80B,82Bと、を接合して構成されている。つまり、ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82は、荷重圧縮特性が異なる緩衝部材が組み合わされて構成されている。なお、低硬度パッド80Aと低硬度パッド82Aとは同じ硬度であり、高硬度パッド80Bと高硬度82Bとは同じ硬度である。
また、図3(B)に示すように、ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とが当接した状態を一つのEAパッドと見たて、EAパッド70と記載することがあると共に、低硬度パッド80Aと低硬度パッド82Aとの両方を合わせて低硬度パッド70A、高硬度パッド80Bと高硬度パッド82Bとの両方を合わせて高硬度パッド70Bと記載することがある。
図3(A)に示すように、EAパッド70(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82)は、車体前方側に向かうに従って車体幅方向外側に傾斜した接合線Zを境界に、高硬度パッド70A(低硬度パッド80A,82A)と低硬度パッド70B(低硬度パッド80B,82B)とが接合されて構成されている。(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とが当接すると、境界線Zは一致する。)
つまり、低硬度パッドEAパッド70Aは、車体前方に向かうに従って、車体幅方向の厚さが厚くなり、高硬度パッドEAパッド70Bは、車体後方に向かうに従って、車体幅方向の厚さが厚くなっている。よって、車体前方側ほど低硬度パッド70A(80A,82A)の割合が増え、車体後方側ほど高硬度パッド70B(80B,82B)の割合が増えている。したがって、EAパッド70は、車体前方側に向かって徐々に低硬度となり、車体後方側に向かって徐々に高硬度となっている。
一方、図3(B)に示すように、EAパッド70(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82)は、車体幅方向外側に向かうに従って上方に傾斜した接合線Zを境界に、高硬度パッド80A,82Aと低硬度パッド80B,82Bとが接合されて構成されている(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とが当接すると、境界線Zは一致する。)
つまり、低硬度パッドEAパッド70Aは車体上方側に向かうに従って、車体上下方向の厚さが厚くなり、高硬度パッドEAパッド70Bは車体下方側に向かうに従って車体上下方向の厚さが厚くなっている。よって、車体上方側ほど低硬度パッド70A(80A,82A)の割合が増え、車体下方側ほど高硬度パッド70B(80B,82B)の割合が増えている。したがって、EAパッド70は、車体上方側に向かって徐々に低硬度となり、車体下方側に向かって徐々に高硬度となっている。
なお、図8は、上述したようなEAパッド70の構成例を模式的に示した図である。なお、図8(A)は、低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bの全体形状を模式的に示す斜視図である。図8(B)は(A)のB−B断面に沿った断面図(先端部の車体幅方向の垂直断面図)であり、図8(C)は(A)のC−C断面に沿った断面図(中央部の車体幅方向の垂直断面図)であり、図8(D)は(A)のB−B断面に沿った断面図(後端部の車体幅方向の垂直断面図)である。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
まず、サイドドア10の側突時における挙動について、図4を用いて説明する。
図4(A)と図4(B)とに示すように、加害車両500がサイドドア10に側突することによって、ドアアウタパネル12が車体幅方向内側に変形する。ドアアウタパネル12の車体幅方向内側への変形に伴い、ドアアウタパネル側EAパッド80が、ドアインナパネル14の孔15を通って、車体幅方向内側に移動し、ドアトリム側EAパッド82に当接する。更にドアアウタパネル12が車体幅方向内側に変形すると、ドアトリム16が車室方向に移動すると共に、ドアトリム16を介して、ドアアウタパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82とが、すなわち、EAパッド70が、シート350に着座している乗員300とドアアウタパネル12との間に挟まれる。そして、EAパッド70が潰れることによって、乗員300の二次衝突時のエネルギーを吸収すると共に、乗員300を車体幅方向内側に押すことで、乗員300の障害値を効果的に低減させている。
さて、既に説明したように、EAパッド70は、車体前方側ほど低硬度となり、車体後方側ほど高硬度となっていると共に、車体上方側ほど低硬度となり、車体下方側ほど高硬度となっている。よって、EAパッド70は、当接位置によって変形量と荷重との関係(荷重圧縮特性)が異なる。
例えば、EAパッド70の車体前方側端部は、低硬度パッド70Aの割合が殆どである。よって、EAパッド70の車体前方側端部における変形量と荷重との関係は図5のグラフのようになる。すなわち、EAパッド70の車体前方側端部においては、低荷重領域で弾性変形(荷重と変形量とが比例しているグラフの傾斜部分K)し、それ以上は、変形量が増加しても荷重は上がらない特性を示している。
逆にEAパッド70の車体後側端部は高硬度パッド70Bの割合が殆どである。よって、EAパッド70の車体前方側端部における変形量と荷重との関係は図6のグラフのようになる。すなわち、EAパッド70の車体後方側端部においては、高荷重領域まで弾性変形し、それ以上は、変形量が増加しても荷重は上がらない特性を示している。
また、EAパッド70の車体前後方向の中央部分は、低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bの割合は略半分ずつとなるので、EAパッド70の車体前後方向の中央部分における変形量と荷重との関係は図7のグラフのようになる。すなわち、EAパッド70の車体前後方向の中央部分は低荷重領域では低硬度パッド70A部分が支配的に潰れ、高荷重領域では高硬度パッド70B部分が支配的に潰れる。なお、この低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bとの割合は、車体前後方向によって異なるので、それに応じて支配的に潰れる割合も異なる。
同様に、EAパッド70の車体上方側端部は、低硬度パッド70Aの割合が殆どであるので、変形量と荷重との関係は図5のグラフのようになる。逆にEAパッド70の車体下方側端部は高硬度パッド70Bの割合が殆どであるので、変形量と荷重との関係は図6のグラフのようになる。また、EAパッド70の車体上下方向の中央部分は、低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bの割合は略半分ずつとなるので、変形量と荷重との関係は図7のグラフのようになる。
さて、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員(例えば、小柄な女性)は、シートポジションは車体前方側になるので、EAパッド70の車体前方側端部で主に車体幅方向内側に押される。つまり、小柄で華奢(きゃしゃ)な体格の乗員にとって、傷害値がより効果的に低減する軟らかい低硬度パッド70Aで主に車体幅方向内側に押される(図5のグラフ)。
これに対して、大柄で頑丈な体格の乗員(例えば、大柄な男性)は、シートポジションは車体後方側になるので、EAパッド70の車体後方側端部で主に車体幅方向内側に押される。つまり、大柄で頑丈な体格の乗員にとって、傷害値がより効果的に低減する硬い高硬度パッド70Bで主に車体幅方向内側に押される(図6のグラフ)。
また、標準的な体格の乗員は、シートポジションは体前後方向中央となるので、EAパッド70の車体前後方向中央部分で主に車体幅方向内側に押される。つまり、低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bの両方で車体幅方向内側に押される(図7のグラフ)。
また、腰部はEAパッド70の下部側端部の高硬度パッド70Bで主に車体幅方向内側に押される(図5参照)。これに対し、腰部よりも上方位置すると共に、腰部よりも柔らかい腹部は、EAパッド70の上部側端部の高硬度パッド70Aで車体幅方向内側に押される(図6参照)。
このように、本実施形態のEAパッド70(ドアパネル側EAパッド80とドアトリム側EAパッド82)は、乗員の体格や人体部位に適した硬度で車体幅方向内側に押す。したがって、傷害値をより効果的に低減させることができる。
また、低硬度パッド80A,82Aと高硬度パッド80B,82Bとを積層させた構成とすることで、硬度を容易に異ならせている。更に、低硬度パッド80A,82Aと高硬度パッド80B,82Bの厚さを車体幅方向、及び車体上下方向で異ならせているので、硬度が車体前後方向、及び車体上下方向にパッド数を増やすことなく硬度を異ならせている。しかも、接合線Zを斜めにすることで連続的に徐々に硬度を異ならせている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、低硬度パッド70Aと高硬度パッド70Bの二層構造であってあったがこれに限定されない。三つ以上の異なる硬度のパッドを積層した構造(例えば、三層構造)であっても良い。或いは、層状でなく単一のパッド構成で硬度が異なる構成であっても良い。
また、例えば、上記実施形態は、車体前後方向、及び車体上下方向の両方向共に硬度を異ならせていたがこれに限定されない。車体前後方向、及び車体上下方向のいずれかの方向のみに、硬度を異ならせた構成としても良い。
また、上記実施形態では、車体前方側が車体後方側よりも低硬度に設定され、車体上方側が車体下方側よりも低硬度に設定されていたが、これに限定されない。例えば、上記実施形態よりも車体上方側に幅広となったEAパッドの場合、EAパッドの上端部分は乗員の胸部を車体幅方向内側に押す。この場合、胸部は腹部よりも硬いので、腹部よりも高硬度のEAパッドで車体幅方向内側に押すことが望ましい。よって、EAパッドの硬度は、車体下方側から車体上方側に向かって、高硬度・低硬度・中硬度に異なる構成が望ましい。
本発明の実施形態のEAパッドを備えるサイドドアを模式的に示す車体幅方向の垂直断面図である。 本発明の実施形態のEAパッドを模式的に示す車体幅方向外側から見た側面図である。 本発明の実施形態のEAパッドを模式的に示す、(A)は水平断面図であり、(B)は車体幅方向の垂直断面図である。 サイドドアへの側面衝突時における挙動を示す説明図であり、(A)は側突直前の状態を示す図1に対応する垂直断面図であり、(B)は側突後の状態を示す図1に対応する垂直断面図である。 EAパッドの車体前方側端部及び車体上方側端部のEAパッド特性(荷重と変形量との関係)を示すグラフである。 EAパッドの車体後方側端部及び車体下方側端部のEAパッド特性(荷重と変形量との関係)を示すグラフである。 EAパッドの車体前後方向の中央部分及び車体上下方向の中央部分のEAパッド特性(荷重と変形量との関係)を示すグラフである。 EAパッド70の構成例を模式的に示す、(A)は低硬度パッドと高硬度パッドの全体形状を模式的に示す斜視図であり、(B)は(A)のB−B断面に沿った断面図であり、(C)は(A)のC−C断面に沿った断面図であり、(D)は(A)のD−D断面に沿った断面図である。
符号の説明
10 サイドドア
80 ドアアウタパネル側EAパッド(緩衝部材)
82 ドアトリム側EAパッド(緩衝部材)

Claims (5)

  1. 車体側部のサイドドア内に設けられ、車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に、硬度が異なることを特徴とする車両用ドアの緩衝部材。
  2. 車体上方側の部分が車体下方側の部分よりも低硬度に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアの緩衝部材。
  3. 車体前方側の部分が車体後方側の部分よりも低硬度に設定されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の車両用ドアの緩衝部材。
  4. 異なる硬度のパッドが積層されて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ドアの緩衝部材。
  5. 車体前後方向、及び車体上下方向の少なくとも一方に、積層された前記パッドの厚さが異なることを特徴とする請求項4に記載の車両用ドアの緩衝部材。
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