JP2008173997A - 車両用ステアリングコラムの支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ステアリングコラム12を、車両前方の第1コラム12aと、第1コラムにコラム軸方向に摺動自在に嵌合された車両後方の第2コラム12bとで構成し、第1コラムの車両前方端部はトーボード19の支持孔20に車両後方側から差込み挿入して支持され、第2コラムは手動式チルトテレスコ機構27を介して車体側部材に支持されている。手動式チルトテレスコ機構は、第1コラム及び車体側部材22に固定した車体側ブラケット31の間に連結し、第1コラムを上昇させる方向にバネ力が作用するバネ部材35を備えている。バネ部材は、コラム軸P1に対して直交する仮想線K1に対してバネ力の作用する方向(S1)が車両前方に傾くように配置されている。
【選択図】図1
Description
手動式チルトテレスコ機構21として、例えば特許文献1に記載の機構が知られている。
また、特許文献1の手動式チルトテレスコを採用すると、傾動(チルト)動作、或いは伸縮(テレスコ)動作を行なうために操作レバーを緩めると、固定ブラケットと可動ブラケットとの間に隙間が生じてアッパコラムが回転しやすくなり、アッパコラムの回転方向のガタ付きにより運転者に違和感を与えるおそれがある。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造において、前記締付け手段の締結解除を行なったときに、前記第2コラムの回転を規制する回転規制部を設けている。
図1から図3は、本発明に係るステアリングコラムの支持構造の1実施形態を示すものであり、図1は1実施形態を示す側面図、図2は1実施形態を示す平面図、図3は図1のA−A線矢視図である。
ステアリングコラム12は、ロアコラム12aと、このロアコラム12aに摺動自在に外嵌されたアッパコラム12bとで構成されている。ロアコラム12aの車両前方端部の外周に、合成樹脂製のキャップ25が装着されており、このキャップ25をトーボード19の支持孔20に内嵌したゴム製の筒状弾性体26に車体後方側から差込み挿入することで、ロアコラム12aの車両前方端部がトーボード19に支持されている。
チルトテレスコ機構27は、アッパコラム12bの車両前方側に形成されてロアコラム12aの外周を包持しているコラム側ブラケット30と、車体側部材22に固定されてコラム側ブラケット30を車幅方向の外方から挟み込んでいる車体側ブラケット31と、コラム側ブラケット30及び車体側ブラケット31の互いに対向する車幅方向の側面の間に配置されている第1及び第2摩擦板32a,32bと、これら第1及び第2摩擦板32a,32bの間に配置されている第3摩擦板32cと、車体側ブラケット31をコラム側ブラケット30側に締結する締付け部34と、車体側ブラケット31及びロアコラム12aの間に連結している一対のコイルスプリング35とを備えている。
車体側ブラケット31は、図3に示すように、車体側部材22に固定されるフランジ31aと、このフランジ31aから下方に延在して車幅方向に離間配置されている一対の側板31b,31cとを備えている。フランジ31aには、車両後方側の端部に離脱用カプセル36が嵌め込まれており、この離脱用カプセル36にはボルト貫通孔36aが形成されている。一対の側板31b,31cには、長軸が上下方向に延在するチルト長孔37が形成されている。また、離脱用カプセル36の下方からボルト貫通孔36aに貫通した固定ボルト(不図示)を車体側部材22にねじ込むことで、フランジ31aが車体側部材22に取付けられている。
次に、本実施形態の車両用ステアリング装置10の動作及び作用効果について、図1から図4を参照して説明する。
ここで、本実施形態は、図1で示したように、車体側ブラケット31のフランジ31aと、ロアコラム12aの下部との間に連結したコイルスプリング35が、コラム軸P1に上下方向に直交する方向に延在する仮想線K1に対して車両前方に角度θだけ傾く方向にバネ軸S1が延在するように配置されていることから、コイルスプリング35のバネ力をFsとすると、Fs×Sinθのバネ力の分力が車両前方に向けて作用する。
また、本実施形態の締付け部34は、操作レバー34eを回動して筒状部30aのロアコラム12aに対する締付けを解除すると(車体側ブラケット31に対するロアコラム12a及びアッパコラム12bの締結を解除すると)、コラム側ブラケット30及び車体側ブラケット31の間に配置されている第1〜第3摩擦板32a〜32cの間に隙間が発生するので、ロアコラム12aに対してアッパコラム12bが相対的に回転しやすくなる。
なお、本実施形態では、ロアコラム12aがアッパコラム12bに摺動自在に内嵌されているが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、アッパコラム12bがロアコラム12aに摺動自在に内嵌されている構造であってもよい。その場合には、ロアコラム12aにスリットを形成し、アッパコラム12bに、スリット内に突出する回転規制ネジを固定する。
Claims (4)
- ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムを、車両前方に位置する第1コラムと、この第1コラムにコラム軸方向に摺動自在に嵌合されて車両後方に位置する第2コラムとで構成し、前記第1コラムの車両前方端部は、トーボードに形成した支持孔に車両後方側から差込み挿入することで支持され、前記第2コラムは、手動式チルトテレスコ機構を介して車両上方に配置した車体側部材に支持されてなる車両用ステアリングコラムの支持構造において、
前記手動式チルトテレスコ機構は、前記第2コラムの外周を囲むように前記車体側部材に固定され、車幅方向を向く側面にチルト長孔を形成した車体側ブラケットと、前記第2コラムに固定されて前記車体側ブラケットの内側に配置され、前記車体側ブラケットの側面に形成した前記チルト長孔に対応する位置にテレスコ長孔を形成したコラム側ブラケットと、前記チルト長孔及びテレスコ長孔に締付けロッドを挿通し、この締付けロッドの回動により前記車体側ブラケットに対する前記第1コラム及び第2コラムの締結、或いは締結解除を行なう締付け手段と、前記第1コラム及び前記車体側ブラケットの間に連結し、前記第1コラムを上昇させる方向にバネ力が作用するバネ部材と、を備え、
前記コラム軸に対して上下方向に直交する方向に延在する方向を仮想線とすると、前記バネ部材を、バネ力の作用する方向が前記仮想線に対して車両前方に傾く方向に延在するように配置したことを特徴とする車両用ステアリングコラムの支持構造。 - 前記バネ部材は、前記第1コラム及び前記車体側ブラケットの間に互いに車幅方向に離間して連結されていることを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
- 前記締付け手段の締結解除を行なったときに、前記第2コラムの回転を規制する回転規制部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
- 前記回転規制部は、互いに摺動自在に嵌合している前記第1コラム及び前記第2コラムの嵌合部の外筒に前記コラム軸方向に沿って形成したスリットと、前記嵌合部の内筒から前記スリット内に突出する突出部とで構成したことを特徴とする請求項3記載の車両用ステアリングコラムの支持構造。
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