JP2008167854A - 放射線撮像装置 - Google Patents

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JP2008167854A JP2007002543A JP2007002543A JP2008167854A JP 2008167854 A JP2008167854 A JP 2008167854A JP 2007002543 A JP2007002543 A JP 2007002543A JP 2007002543 A JP2007002543 A JP 2007002543A JP 2008167854 A JP2008167854 A JP 2008167854A
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Abstract

【課題】被曝線量を低減させることができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】FPDは、高電圧値に応じたX線と低電圧値に応じたX線とを一回の撮像で検出して、高電圧値に応じたX線検出信号および低電圧値に応じたX線検出信号を出力する。高低圧画像取得部9aは、検出された高電圧値に応じたX線検出信号に基づいて高圧画像を取得し、検出された低電圧値に応じたX線検出信号に基づいて低圧画像を取得する。階調変換部9bは、高圧画像に対して階調変換を行い、サブトラクション処理部9cは、高圧画像および低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行う。階調変換部9bで処理された高圧画像をX線画像とするとともに、サブトラクション処理部9cで処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像でX線画像およびサブトラクション画像を出力する。その結果、被曝線量を低減させることができる。
【選択図】図5

Description

この発明は、医用画像機器などに用いられる放射線撮像装置に関する。
エネルギーサブトラクションでは、2回撮像法を採用している(例えば、特許文献1参照)。2回撮像法とは、高圧画像および低圧画像を取得するのにそれぞれ1回ずつ、合計2回曝射する手法である。2回撮像法では、高圧画像および低圧画像を1回の曝射で取得する1回撮像法と比較して高圧・低圧画像のエネルギー分離がよいという利点がある。
特開2004−261489号公報(第1−4頁、図1,2)
その一方で、2回曝射法では被曝線量が多くなるという問題がある。また、エネルギーサブトラクション撮影が、エネルギーサブトラクション以外の通常の放射線撮影とは別の検査で行われるのであれば、検査時間が延長する、被検体の被曝線量が増加するという問題が生じる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被曝線量を低減させることができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段と、前記被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段とを備え、検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、前記放射線照射手段が高電圧値に応じた放射線とそれよりも低い低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で照射するように構成するとともに、前記放射線検出手段が前記高電圧値に応じた放射線と前記低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で検出して、高電圧値に応じた放射線検出信号および低電圧値に応じた放射線検出信号を出力するように構成し、前記装置は、検出された高電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて高圧画像を取得する高圧画像取得手段と、検出された低電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて低圧画像を取得する低圧画像取得手段と、前記高圧画像取得手段で取得された高圧画像に対して画像処理を行う画像処理手段と、高圧画像取得手段で取得された高圧画像および前記低圧画像取得手段で取得された低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行うサブトラクション処理手段とを備え、前記画像処理手段で処理された高圧画像を前記放射線画像とするとともに、前記サブトラクション処理手段で処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像で放射線画像およびサブトラクション画像を出力することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、放射線照射手段は、高電圧値に応じた放射線とそれよりも低い低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で照射し、放射線検出手段は、上述した高電圧値に応じた放射線と低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で検出して、高電圧値に応じた放射線検出信号および低電圧値に応じた放射線検出信号を出力する。高圧画像取得手段は、検出された高電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて高圧画像を取得するとともに、低圧画像取得手段は、検出された低電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて低圧画像を取得する。ここで、画像処理手段は、上述した高圧画像取得手段で取得された高圧画像に対して画像処理を行い、一方で、サブトラクション処理手段は、同じく高圧画像取得手段で取得された高圧画像および上述した低圧画像取得手段で取得された低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行う。画像処理手段で処理された高圧画像を放射線画像とするとともに、サブトラクション処理手段で処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像で放射線画像およびサブトラクション画像を出力する。これによって、サブトラクション以外の通常の放射線撮影とサブトラクションに関する撮影とを一回の検査、すなわち一回の撮像で行うことができ、高電圧値に応じた放射線検出信号が通常の放射線撮影およびサブトラクションに関する撮影のためのデータを兼用することができるので、被曝線量を低減させることができる。
上述した発明において、放射線検出手段で検出された放射線検出信号を増幅する信号増幅手段を備え、低電圧値に応じた放射線を照射する際に放射線照射手段から照射される放射線の蓄積線量を減らして、低圧画像取得手段で低圧画像を取得するための低電圧値に応じた放射線検出信号を信号増幅手段によって増幅するのが好ましい(請求項2に記載の発明)。すなわち、低圧画像取得手段で低圧画像を取得するための低電圧値に応じた放射線検出信号を信号増幅手段によって増幅することで、低電圧値に応じた放射線を照射する際に放射線照射手段から照射される放射線の蓄積線量を減らすことが可能になる。したがって、被検体の被曝線量を低減させることができる。このとき、高圧画像の方では放射線の蓄積線量を減らないので、放射線画像の画質を保つことができる。なお、放射線照射手段の電流値と照射時間との積に蓄積線量は比例するので、蓄積線量を減らすには、放射線照射手段に電流値を小さくしてもよいし、照射時間を短くしてもよい。
この発明に係る放射線撮像装置によれば、画像処理手段で処理された高圧画像を放射線画像とするとともに、サブトラクション処理手段で処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像で放射線画像およびサブトラクション画像を出力する。その結果、被曝線量を低減させることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線撮像装置のブロック図である。本実施例では放射線検出手段としてフラットパネル型X線検出器(以下、「FPD」と略記する)を例に採るとともに、放射線撮像装置としてX線撮像装置を例に採って説明する。
X線撮像装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体Mに向けてX線を照射するX線管2と、被検体Mを透過したX線を検出するFPD3とを備えている。X線管2は、この発明における放射線照射手段に相当し、FPD3は、この発明における放射線検出手段に相当する。
X線撮像装置は、他に、天板1の昇降および水平移動を制御する天板制御部4や、FPD3の走査を制御するFPD制御部5や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部6を有するX線管制御部7や、FPD3から電荷信号であるX線検出信号をディジタル化して取り出すA/D変換器8や、A/D変換器8から出力されたX線検出信号に基づいて種々の処理を行う画像処理部9や、これらの各構成部を統括するコントローラ10や、処理された画像などを記憶するメモリ部11や、オペレータが入力設定を行う入力部12や、処理された画像などを表示するモニタ13などを備えている。
天板制御部4は、天板1を水平移動させて被検体Mを撮像位置にまで収容したり、昇降、回転および水平移動させて被検体Mを所望の位置に設定したり、水平移動させながら撮像を行ったり、撮像終了後に水平移動させて撮像位置から退避させる制御などを行う。FPD制御部5は、FPD3を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御などを行う。高電圧発生部6は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与え、X線管制御部7は、X線管2を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御や、X線管2側のコリメータ(図示省略)の照視野の設定の制御などを行う。なお、X線管2やFPD3の走査の際には、X線管2から照射されたX線をFPD3が検出できるようにX線管2およびFPD3が互いに対向しながらそれぞれの移動を行う。
コントローラ10は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部11は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部12は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。X線撮像装置では、被検体Mを透過したX線をFPD3が検出して、検出されたX線に基づいて画像処理部9で画像処理を行うことで被検体Mの撮像を行う。
画像処理部9は、後述する高圧画像や低圧画像を取得する高低圧画像取得部9aと、高圧画像に対して階調変換を行う階調変換部9bと、高圧画像および低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行うサブトラクション処理部9cと、後述するサブトラクション画像に対して種々の画像処理(例えばRSM処理やスムージング処理)を行うサブトラクション画像用後処理部9dとを備えている。高低圧画像取得部9aは、この発明における高圧画像取得手段および低圧画像取得手段に相当し、階調変換部9bは、この発明における画像処理手段に相当し、サブトラクション処理部9cは、この発明におけるサブトラクション処理手段に相当する。なお、高低圧画像取得部9aは、この発明における高圧画像取得手段および低圧画像取得手段を兼用している。高低圧画像取得部9aや階調変換部9bやサブトラクション処理部9cやサブトラクション画像用後処理部9dの具体的な機能については、図4〜図6で後述する。
メモリ部11は、画像処理部9で処理された各々の画像を書き込んで記憶するように構成されている。具体的には、メモリ部11は、高低圧画像取得部9aでそれぞれ取得された高圧画像や低圧画像を書き込んで記憶する高低圧画像メモリ部11aと、階調変換部9bで階調変換された階調変換後の高圧画像をX線画像として書き込んで記憶する処理済高圧画像メモリ部11bと、サブトラクション処理部9cでサブトラクション処理された画像をサブトラクション画像として書き込んで記憶するサブトラクション画像メモリ部11cと、サブトラクション画像用後処理部9dで画像処理された画像処理後のサブトラクション画像を記憶する処理済サブトラクション画像メモリ部11dとを備えている。高低圧画像メモリ部11aや処理済高圧画像メモリ部11bやサブトラクション画像メモリ部11cや処理済サブトラクション画像メモリ部11dの具体的な機能についても、図4〜図6で後述する。
次に、フラットパネル型X線検出器(FPD)3の構造について、図2および図3を参照して説明する。図2は、側面視したフラットパネル型X線検出器(FPD)の等価回路であり、図3は、平面視したフラットパネル型X線検出器(FPD)の等価回路である。
FPD3は、図2に示すように、ガラス基板31と、ガラス基板31上に形成された薄膜トランジスタTFTとから構成されている。薄膜トランジスタTFTについては、図2、図3に示すように、縦・横式2次元マトリクス状配列でスイッチング素子32が多数個(例えば、1024個×1024個)形成されており、キャリア収集電極33ごとにスイッチング素子32が互いに分離形成されている。すなわち、FPD3は、2次元アレイ放射線検出器でもある。
図2に示すようにキャリア収集電極33の上にはX線感応型半導体34が積層形成されており、図2、図3に示すようにキャリア収集電極33は、スイッチング素子32のソースSに接続されている。ゲートドライバ35からは複数本のゲートバスライン36が接続されているとともに、各ゲートバスライン36はスイッチング素子32のゲートGに接続されている。一方、図3に示すように、電荷信号を収集して1つに出力するマルチプレクサ37には増幅器38を介して複数本のデータバスライン39が接続されているとともに、図2、図3に示すように各データバスライン39はスイッチング素子32のドレインDに接続されている。増幅器38は、この発明における信号増幅手段に相当する。
図示を省略する共通電極にバイアス電圧を印加した状態で、ゲートバスライン36の電圧を印加(または0Vに)することでスイッチング素子32のゲートがONされて、キャリア収集電極33は、検出面側で入射したX線からX線感応型半導体34を介して変換された電荷信号(キャリア)を、スイッチング素子32のソースSとドレインDとを介してデータバスライン39に読み出す。なお、スイッチング素子がONされるまでは、電荷信号はキャパシタ(図示省略)で暫定的に蓄積されて記憶される。各データバスライン39に読み出された電荷信号を増幅器38で増幅して、マルチプレクサ37で1つの電荷信号にまとめて出力する。出力された電荷信号をA/D変換器8でディジタル化してX線検出信号として出力する。
次に、高低圧画像取得部9aや階調変換部9bやサブトラクション処理部9cやサブトラクション画像用後処理部9dの具体的な機能について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、高電圧値および低電圧値に応じた各X線の照射のタイミングチャートであり、図5は、画像処理部およびメモリ部に関するデータの流れを示した概略図であり、図6は、階調変換を説明するための模式図である。
高電圧発生部6(図1を参照)は管電圧のうち高電圧(例えば120kV)およびそれよりも低い低電圧(例えば60kV)をX線管2(図1を参照)に付与する。X線管2は、図4に示すように、上述した高電圧値に応じたX線と低電圧値に応じたX線とを一回の撮像で連続的に照射する。FPD3(図1〜図3を参照)は、高電圧値に応じたX線と低電圧値に応じたX線とを一回の撮像で連続的に検出して、高電圧値に応じたX線検出信号および低電圧値に応じたX線検出信号を出力する。各X線検出信号をA/D変換器8(図1、図3を参照)でそれぞれディジタル化する。なお、X線を連続的に照射する必要はなく、X線を間欠的に照射してもよい。また、X線を連続的に検出する必要はなく、X線を間欠的に検出してもよい。
図5に示すように、X線高低圧画像取得部9aは、A/D変換器8でそれぞれディジタル化されたX線検出信号のうち、高電圧値に応じたX線検出信号に基づいて高圧画像を取得するとともに、低電圧値に応じたX線検出信号に基づいて低圧画像を取得する。具体的には、X線検出信号の信号値に応じて画素値を求める。したがって、高電圧値に応じたX線検出信号では低電圧に応じたX線検出信号よりも信号値が高くなるので、高電圧値に応じたX線検出信号に基づいて取得された高圧画像の画素値は、低電圧値に応じたX線検出信号に基づいて取得された低圧画像の画素値よりも高くなる。このように、高圧画像では内蔵などの軟部組織以外にも骨などの組織が撮像された高周波成分の画像が取得され、低圧画像では軟部組織のみが撮像された低周波成分の画像が取得される。高低圧画像取得部9aでそれぞれ取得された高圧画像や低圧画像を、高低圧画像メモリ部11aにそれぞれ書き込んで記憶する。
図5に示すように、高低圧画像メモリ部11aにそれぞれ記憶された高圧画像や低圧画像のうち高圧画像を読み出して、読み出された高圧画像に対して階調変換部9bは階調変換を行う。階調変換は「ガンマ補正」とも呼ばれており、図6に示すような変換を行う。図6では、横軸として変換前の入力を示す画素値をとるとともに、縦軸として変換後の出力を示すモニタ13(図1を参照)のウインドウの輝度値をとる。入力を示す画素値と出力を示す輝度値とが比例関係にあるとして、画素値の最小値MUを最小輝度階調レベルLB(例えば“0”)とし、画素値の最大値MXを最大輝度階調レベルHB(例えば“1023”)とする。最小値MUと最大値MXとの間にある画素値については、画素値に比例するように輝度値を割り当てる。このような階調変換を行うことで、モニタ13で閲覧表示したい画素値の範囲MU〜MXをモニタ13のウインドウの表示可能な範囲LB〜HBの区間全体に引き伸ばすことができる。このように、高圧画像の画素値を入力として、図6に示すような変換を行うことで、輝度値に出力として変換される。階調変換部9bで階調変換された階調変換後の高圧画像をX線画像として、処理済高圧画像メモリ部11bに書き込んで記憶する。
図5に示すように、一方で高低圧画像メモリ部11aにそれぞれ記憶された高圧画像や低圧画像をそれぞれ読み出して、それぞれ読み出された高圧画像および低圧画像に基づいてサブトラクション処理部9cはサブトラクション処理を行う。具体的には、軟部組織や骨が撮像された高圧画像から軟部組織のみが撮像された低圧画像を減算することで減算結果であるサブトラクション画像には、軟部組織を減算して除去した骨が撮像された画像が取得される。なお、高圧画像の基となる高電圧値と低圧画像の基となる低電圧値とのレベルを合わせるために、サブトラクション処理の際に、高圧画像または低圧画像のいずれかに重み付けなどの係数を掛けてから減算を行ってもよい。サブトラクション処理部9cでサブトラクション処理された画像をサブトラクション画像として、サブトラクション画像メモリ部11cに書き込んで記憶する。
ところで、高圧画像の基となる高電圧値に応じたX線および低圧画像の基となる低電圧値に応じたX線をX線管2がそれぞれ照射する際には、高電圧値に応じたX線の照射時間(すなわち高圧画像の撮像時間)(例えば10ms)よりも、図4の破線に示すように、低電圧に応じたX線の照射時間(すなわち低圧画像の撮像時間)(例えば50〜100ms)を長くする。このような照射の場合には、低圧画像を取得する場合には、長くなった照射時間によって被検体Mの被曝線量が増加してしまう。そこで、被曝線量を低減させるためには低電圧値に応じたX線を照射する際にX線管2から照射されるX線の蓄積線量を減らすのが好ましい。ここで、蓄積線量は、X線管2の管電流値[mA]と照射時間[s]との積に比例し、「mAs値」とも呼ばれている。この「mAs値」を減らすには、例えば管電流値を小さくする、あるいは図4の実線に示すように照射時間を短くする。
しかし、低電圧値に応じたX線を照射する際の「mAs値」を減らすと、それで取得された低圧画像では、「mAs値」を減らさなかった場合に取得された低圧画像と比較すると画像のS/N比が劣化する。その結果、「mAs値」を減らして取得された低圧画像によって取得されたサブトラクション画像でも、「mAs値」を減らさずに取得された低圧画像によって取得されたサブトラクション画像と比較すると画像のS/N比が劣化する。
そこで、被曝線量を低減させ、かつ画質を保つために、低電圧値に応じたX線を照射する際にX線管2から照射されるX線の蓄積線量(mAs値)を減らして、高低圧画像取得部9aで低圧画像を取得するための低電圧値に応じたX線検出信号を増幅器38(図3を参照)によって増幅するのが好ましい。すなわち、高低圧画像取得部9aで低圧画像を取得するための低電圧値に応じたX線検出信号を増幅器38によって増幅することで、増幅に伴って低圧画像での画素値が増幅された(低圧画像の画質が保たれた)状態で、低電圧値に応じたX線を照射する際にX線管2から照射されるX線の蓄積線量(mAs値)を減らすことが可能になる。したがって、被検体Mの被曝線量を低減させることができる。このとき、高圧画像の方ではX線の蓄積線量(mAs値)を減らないので、低圧画像やサブトラクション画像の画質を保つことができる。
図5の説明に戻って、サブトラクション画像メモリ部11cに記憶されたサブトラクション画像を読み出して、読み出されたサブトラクション画像に対してサブトラクション画像用後処理部9dはRSM(Realtime Smoothed Mask)処理やスムージング処理といった平滑化処理を行う。平滑化処理については、周知の一様重み平滑化フィルタやガウスフィルタやメディアンフィルタなどの空間フィルタを用いて行えばよい。平滑化処理によってノイズの振幅を減弱させ、画像が粒状にざらついて出力される画像の粒状性を向上させることができる。サブトラクション画像用後処理部9dで画像処理された画像処理後のサブトラクション画像を、処理済サブトラクション画像メモリ部11dに書き込んで記憶する。
なお、高低圧画像メモリ部11aや処理済高圧画像メモリ部11bやサブトラクション画像メモリ部11cや処理済サブトラクション画像メモリ部11dでそれぞれ記憶された画像を読み出して、モニタ13に表示出力あるいはプリンタ(図示省略)に印刷出力する。
本実施例に係るX線撮像装置によれば、X線管2は、図4に示すように、高電圧値に応じたX線とそれよりも低い低電圧値に応じたX線とを一回の撮像で連続的に照射し、フラットパネル型X線検出器(FPD)3は、上述した高電圧値に応じたX線と低電圧値に応じたX線とを一回の撮像で連続的に検出して、高電圧値に応じたX線検出信号および低電圧値に応じたX線検出信号を出力する。高低圧画像取得部9aは、検出された高電圧値に応じたX線検出信号に基づいて高圧画像を取得するとともに、検出された低電圧値に応じたX線検出信号に基づいて低圧画像を取得する。
ここで、階調変換部9bは、上述した高低圧画像取得部9aで取得された高圧画像に対して画像処理(本実施例では階調変換処理)を行い、一方で、サブトラクション処理部9cは、同じく高低圧画像取得部9aで取得された高圧画像および低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行う。階調変換部9bで処理された高圧画像をX線画像とするとともに、サブトラクション処理部9cで処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像でX線画像およびサブトラクション画像を出力する。これによって、サブトラクション以外の通常のX線撮影とサブトラクションに関する撮影とを一回の検査、すなわち一回の撮像で行うことができ、高電圧値に応じたX線検出信号が通常のX線撮影およびサブトラクションに関する撮影のためのデータを兼用することができるので、被曝線量を低減させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、放射線撮像装置としてX線撮像装置を例に採って説明したが、PET(Positron Emission Tomography)装置やSPECT(Single Photon Emission CT)装置などに代表されるECT(Emission Computed Tomography)装置のように、X線以外の放射線(PET装置の場合にはγ線)を検出して、検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置に適用してもよい。
(2)上述した実施例では、図1に示すようなX線撮像装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線撮像装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(3)上述した実施例では、放射線検出手段としてフラットパネル型X線検出器を例に採って説明したが、イメージインテンシファイア(I.I)のように、通常において用いられるX線検出手段であれば特に限定されない。また、上述した変形例(1)のようにECT装置に適用した場合のように、通常において用いられる放射線検出手段であれば特に限定されない。
(4)上述した実施例では、高圧画像に対して画像処理を行う画像処理手段として、階調変換を行う階調変換部9bを例に採って説明したが、通常において用いられる画像処理であれば、例えば、ラグ補正やゲイン補正や、上述した平滑化処理のように特に限定されない。同様に、サブトラクション画像に対して行う画像処理として平滑化処理を例に採って説明したが、通常において用いられる画像処理であれば、例えば、ラグ補正やゲイン補正や、上述した階調変換処理のように特に限定されない。
(5)上述した実施例では、被曝線量を低減させ、かつ画質を保つために、低電圧値に応じたX線を照射する際にX線管2から照射されるX線の蓄積線量を減らして、高低圧画像取得部9aで低圧画像を取得するための低電圧値に応じたX線検出信号を増幅器38によって増幅したが、被曝線量を低減させる必要がない、または画質を保つ必要がない場合には、必ずしもX線の蓄積線量を減らしたり、あるいは増幅器38によって増幅する必要はない。被曝線量を低減させる必要がない場合には、低電圧値に応じたX線を照射する際にX線管2から照射されるX線の蓄積線量を必ずしも減らす必要はない。画質を保つ必要がない場合には、高低圧画像取得部9aで低圧画像を取得するための低電圧値に応じたX線検出信号を必ずしも増幅器38によって増幅する必要はない。
(6)上述した各実施例では、高低圧画像取得部9aは、この発明における高圧画像取得手段および低圧画像取得手段を兼用していたが、高圧画像取得手段と低圧画像取得手段との機能を別々の画像取得部がそれぞれ独立して行ってもよい。
実施例に係るX線撮像装置のブロック図である。 側面視したフラットパネル型X線検出器(FPD)の等価回路である。 平面視したフラットパネル型X線検出器(FPD)の等価回路である。 高電圧値および低電圧値に応じた各X線の照射のタイミングチャートである。 画像処理部およびメモリ部に関するデータの流れを示した概略図である。 階調変換を説明するための模式図である。
符号の説明
2 … X線管
3 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
9a … 高低圧画像取得部
9b … 階調変換部
9c … サブトラクション処理部
38 … 増幅器
M … 被検体

Claims (2)

  1. 被検体に向けて放射線を照射する放射線照射手段と、前記被検体を透過した放射線を検出する放射線検出手段とを備え、検出された放射線に基づいて放射線画像を得ることで放射線撮像を行う放射線撮像装置であって、前記放射線照射手段が高電圧値に応じた放射線とそれよりも低い低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で照射するように構成するとともに、前記放射線検出手段が前記高電圧値に応じた放射線と前記低電圧値に応じた放射線とを一回の撮像で検出して、高電圧値に応じた放射線検出信号および低電圧値に応じた放射線検出信号を出力するように構成し、前記装置は、検出された高電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて高圧画像を取得する高圧画像取得手段と、検出された低電圧値に応じた放射線検出信号に基づいて低圧画像を取得する低圧画像取得手段と、前記高圧画像取得手段で取得された高圧画像に対して画像処理を行う画像処理手段と、高圧画像取得手段で取得された高圧画像および前記低圧画像取得手段で取得された低圧画像に基づいてサブトラクション処理を行うサブトラクション処理手段とを備え、前記画像処理手段で処理された高圧画像を前記放射線画像とするとともに、前記サブトラクション処理手段で処理された画像をサブトラクション画像とすることで、一回の撮像で放射線画像およびサブトラクション画像を出力することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の放射線撮像装置において、前記放射線検出手段で検出された放射線検出信号を増幅する信号増幅手段を備え、前記低電圧値に応じた放射線を照射する際に前記放射線照射手段から照射される放射線の蓄積線量を減らして、前記低圧画像取得手段で低圧画像を取得するための前記低電圧値に応じた放射線検出信号を前記信号増幅手段によって増幅することを特徴とする放射線撮像装置。
JP2007002543A 2007-01-10 2007-01-10 放射線撮像装置 Pending JP2008167854A (ja)

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