JP2008163850A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射弁において、噴射ノズルと弁体の衝突を緩和するゴム部材が配置されていても、噴射する燃料量の変化を抑制することができる。
【解決手段】 弁体26が第2の位置(バルブシート38と最も離間する位置)にあるとき、ゴム部材34の突起部34aがバルブシート38の対向面と離間して噴射ノズル30と弁体26の両対向面の間に第2噴射孔40aへ燃料を導く燃料通路39が形成される。燃料通路39の流路断面積はゴム部材34の突起部34aの位置で最小となっている。燃料通路39の最小流路断面積S1が、ゴム部材34が燃料によって膨潤した状態で、第2噴射孔40aの断面積S2よりも大きくなるように設定されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は燃料噴射弁に関する。特に、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁が知られている。この燃料噴射弁は、燃料を噴射するための噴射孔を有する噴射ノズルと、噴射ノズルに対向して配置された弁体を備えている。この燃料噴射弁では、弁体が噴射ノズルから離間すると、噴射ノズルと弁体の両対向面を通って噴射孔に燃料が流れ、噴射孔から燃料が噴射される。燃料の噴射を終了するときは、弁体が噴射ノズルと当接する位置に戻り、弁体によって噴射孔が封止される。弁体が噴射ノズルに当接する際の衝撃を緩和するために、弁体にゴム等の弾性体が配置された燃料噴射弁が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の燃料噴射弁は、燃料を噴射するための噴射孔を有する噴射ノズルと、噴射ノズルに当接可能とされた弁体を備えている。弁体の噴射ノズルと対向する面には、噴射孔よりも径の大きい環状の弾性体が取り付けられている。弾性体は、噴射孔と同軸に配置されている。弁体が噴射ノズルから離間した状態、即ち、燃料噴射弁が開弁した状態では、弁体と弾性体の間隔は、弁体と噴射ノズルの両対向面の間隔よりも小さい。したがって、弁体が噴射ノズルから離間した状態から当接する状態に移動する場合、まず、弁体に取り付けられた弾性体が噴射ノズルに当接し、次いで、弁体と噴射ノズルの両対向面が当接する。そのため、弁体が噴射ノズルと当接するときの衝撃を緩和することができる。
特開2000−87826号
内燃機関を最適な状態で運転するためには、燃料噴射弁から噴射される燃料量を適切に制御しなければならない。しかしながら、特許文献1の燃料噴射弁を長時間使用すると、燃料の噴射量が変化してしまうことがある。
本発明者は、種々の検討を行った結果、上記した燃料噴射量の変化が、弁体に取り付けられた弾性体の変形に起因することがわかった。すなわち、特許文献1の燃料噴射弁では、弁体が噴射ノズルから離間した状態では、噴射ノズルの対向面と弾性体との間隔の方が弁体と噴射ノズルの両対向面の間隔よりも小さい。したがって、噴射ノズルの噴射孔から噴射される燃料量は、弁体と噴射ノズルの両対向面の間隔よりも弾性体と噴射ノズルの対向面の間隔の影響を強く受ける。そのため、弾性体が燃料によって膨潤して弾性体と噴射ノズルの対向面との間隔が小さくなったり、弾性体が劣化して体積が減少して弾性体と噴射ノズルの対向面との間隔が大きくなったりすると、燃料噴射量が変化してしまう。
本発明は上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、噴射ノズルと弁体の衝突を緩和するゴム部材が配置されていても、噴射する燃料量の変化を抑制することができる燃料噴射弁を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の燃料噴射弁は、燃料を噴射する噴射孔を有する噴射ノズルと、噴射ノズルに対向して配置されており、噴射ノズルと当接して噴射孔を封止する第1の位置と、噴射ノズルから離間して噴射孔から燃料を噴射させる第2の位置の間を移動可能とされた弁体を備えている。噴射ノズルと弁体の両対向面のいずれか一方には、噴射孔よりも径の大きい環状の突起部を有するゴム部材が取り付けられている。
このゴム部材は、弁体が第1の位置にあるときは、その突起部が噴射孔の外周側を一巡するように他方の対向面に当接している。一方、弁体が第2の位置にあるときは、ゴム部材の突起部が他方の対向面と離間して、噴射ノズルと弁体の両対向面の間に噴射孔へ燃料を導く燃料通路が形成される。この燃料通路は、その流路断面積はゴム部材の突起部の位置で最小となっている。そして、燃料通路の最小流路断面積S1が、ゴム部材が燃料によって膨潤した状態で、噴射ノズルの噴射孔の断面積S2よりも大きくなるように設定されていること特徴とする。
この燃料噴射弁から噴射される燃料は、噴射ノズルの対向面と弁体の対向面の間に形成された燃料通路を通過し、噴射孔から噴射される。この燃料噴射弁では、弁体が第2の位置にあるときに、燃料通路の最小流路断面積S1が噴射ノズルの噴射孔の断面積S2よりも大きくなっている。このため、燃料噴射弁からの燃料の噴射量は、燃料通路の最小流路断面積S1よりも噴射孔の断面積S2の大きさの影響を強く受けることとなる。したがって、ゴム部材が燃料によって膨潤したり、劣化したりして、燃料通路の最小流路断面積S1が変化したとしても、断面積S1が断面積S2よりも大きいため、ゴム部材の変形による燃料の噴射量の変化を抑制することができる。
この燃料噴射弁では、最小流路断面積S1と噴射孔の断面積S2は、ゴム部材の体積が初期状態から変化していない状態で、断面積S1/断面積S2が3.1以上となるように設定されていることが好ましい。
燃料噴射弁は、自動車等に載置される内燃機関に燃料を供給するために用いられる。したがって、燃料噴射弁は、所定の期間(例えば、自動車の耐用年数)において安定して使用可能であることを保証しなければならない。そこで、本発明者は、本発明の燃料噴射弁が所定の期間内において好適に使用できる断面積S1と断面積S2の条件を検討した。その結果、断面積S1/断面積S2が3.1以上であることが好ましいことがわかった。断面積S1/断面積S2が3.1以上であると、所定の期間におけるゴム部材の変形による燃料噴射量の変化が抑えられ、燃料噴射弁を安定して使用することができる。
この燃料噴射弁では、噴射ノズルと弁体の両対向面のいずれか一方には、弁体が第1の位置にあるときに他方の当接面と当接する当接部が形成されており、ゴム部材の突起部とその当接部が当接する対向面との間隔は、前記当接部とその当接部が当接する対向面との間隔よりも小さくなるように設定されていることが好ましい。
この構成では、弁体が第2の位置から第1の位置に移動する場合、まず、ゴム部材とゴム部材が取り付けられていない噴射ノズル又は弁体のいずれか他方の対向面が当接する。その後、当接部と当接部が形成されていない噴射ノズル又は弁体の他方の対向面とが当接する。したがって、噴射ノズルと弁体とが当接するときの衝撃を緩和することができる。また、当接部において噴射ノズルと弁体の両対向面が当接することによって、ゴム部材が過大に変形することが防止できる。そのため、ゴム部材の耐久性を高めることができる。
下記の実施例に記載の技術の主要な特徴について列記する。
(形態1) ゴム部材は、フッ素ゴム製である。
(形態2) 弁体にゴム部材が取り付けられている。
(形態3) 噴射ノズルは、弁体が当接する当接面が形成されたバルブシートと、バルブシートの外面に取り付けられたオリフィスプレートを有している。
本発明を具現化した燃料噴射弁を図面に基づいて説明する。図1は、燃料噴射弁10の縦断面図であり、弁体26が第1の位置に位置している状態(閉弁状態)を示している。る。図1に示すように、燃料噴射弁10は、本体13と弁体26と噴射ノズル30とバルブ支持部材28を備えている。
本体13は、筒状の部材であって、磁性材料によって形成されている。本体13には、軸方向に貫通する貫通孔13aが形成されており、この貫通孔13a内を燃料が流れるようになっている(以下、貫通孔13aを第1燃料流路13aという)。本体13の上流端(図1の右端)には燃料配管(図示省略)が接続され、この燃料配管は燃料タンク(図示省略)に接続されている。燃料配管を流れる燃料は、本体13の第1燃料流路13aに流入する。本体13の上流端には、フィルタ14が取り付けられている。フィルタ14は、燃料配管から第1燃料流路13aに流入する燃料から大きな異物を除去する。
本体13の第1燃料流路13aの中間部には、アジャスタ20が圧入されている。アジャスタ20は、スプリング24の上流端を支持している。スプリング24の下流側には、弁体26が配置されている。スプリング24は、弁体26を噴射ノズル30方向(図1の左方向)に付勢している。
弁体26は、バルブボディ27とバルブ先端部32を備えている。バルブボディ27は、バルブ支持部材28の貫通孔28aに収容され、バルブ支持部材28に対して摺動可能に支持されている。バルブボディ27は磁性材料によって形成されている。バルブボディ27の上流端は、本体13の下流端と対向している。バルブボディ27の上流端と本体13の下流端の外周には、非磁性材からなるスリーブ25が配されている。スリーブ25の外周にはコイル22が配されている。
バルブボディ27は、スプリング24の下流端を支持している。弁体26が第1の位置にある場合、バルブボディ27の上流端は、本体13の下流端と所定の距離を隔てて位置している。バルブボディ27には、バルブボディ27を上流から下流に貫通する第2燃料流路27aが形成されている。バルブボディ27の外周面には、第2燃料流路27aの軸方向に対して垂直に伸びる連通孔27bが形成されている。連通孔27bは、第2燃料流路27aと弁体26と後述するバルブシート38との間に形成された第3燃料流路36とを連通する。
バルブボディ27の左端(図1の左端)には、バルブ先端部32が接合されている。バルブ先端部32は、第2燃料流路27aの下流端を閉じている。
図2は、図1のバルブ先端部32近傍を拡大して示す図である。図2に示すように、バルブ先端部32の先端面(図2の下面)には、その外周に沿って環状のシート当接部32aが形成されている。シート当接部32aは、バルブ先端部32の先端面のその他の部分よりも下流側(図2の下側)に突出している。したがって、弁体26が第1の位置にあると、シート当接部32aが噴射ノズル30のバルブシート38の当接面38bに当接している。バルブ先端部32の先端面の中央には、凹部32bが形成されている。凹部32bには、ゴム部材34が取り付けられている。ゴム部材34は、フッ素ゴムで作製されている。ゴム部材34は、後述するバルブシート38の噴射孔38aの外径よりも大きい径を有する環状の突起部34aを有する。突起部34aは、噴射孔38aと同軸上に配されている。弁体26が第1の位置にあると、ゴム部材34の突起部34aがバルブシート38の当接面38bに当接している。
図2に示すように、噴射ノズル30は、バルブシート38とオリフィスプレート40を備えている。バルブシート38は有底円筒形状の部材である。バルブシート38は、バルブ支持部材28の貫通孔28aに固定されている。バルブシート38の内面と弁体26の外面との隙間に第3燃料流路36が形成されている。バルブシート38の当接面38bの中心には、第1噴射孔38aが形成されている。バルブシート38の下流側の外面(図2の下側)には、オリフィスプレート40が固定されている。オリフィスプレート40は薄板の有底円筒形状である。オリフィスプレート40の中心部には、第2噴射孔40aが形成されている。
本体13、コイル22及びバルブ支持部材28の外側には、本体支持部18が樹脂で成形されている。本体支持部18の外周面には、外部電源(図示省略)を接続するコネクタ17が形成されている。コネクタ17は、外部電源から入力された電力をコイル22に供給する。
次に、燃料噴射弁10の動作について説明する。燃料噴射弁10の本体13には、燃料配管から燃料が流入する。本体13の第1燃料流路13aに流入した燃料は、アジャスタ20を通過してバルブボディ27の第2燃料流路27aに至る。第2燃料流路27a内の燃料は、連通孔27bを通過して第3燃料流路36に流入する。弁体26が第1の位置にある状態では、バルブシート38の第1噴射孔38aは、シート先端部32とゴム部材34によって封止されている。したがって、第3燃料流路36内の燃料は、第3燃料流路36内に留まった状態となる。
図1に示すように、弁体26が第1の位置にある状態で、外部電源からコネクタ17を介してコイル22に電力を供給すると、コイル22から磁束が発生し、弁体26が本体13方向に吸引される。弁体26が本体13方向に移動すると、まず、バルブ先端部32のシート当接部32aがバルブシート38から離間する。シート当接部32aが離間してからさらに弁体26が本体13方向に移動すると、ゴム部材34の突起部34aがバルブシート38から離間する。この状態から弁体26はさらに移動して、弁体26は本体13の下流端(図1の左端)に当接する位置まで移動する。弁体26が本体13に当接した位置が第2の位置である。
ゴム部材34の突起部34aがバルブシート38から離間すると、第3燃料流路36内の燃料は、突起部34aとバルブシート38の当接面38bとの隙間に形成された燃料通路39(図3参照)と第1噴射孔38aを通過して、第2噴射孔40aから内燃機関(図示省略)に噴射される。燃料流路13a,27a,36内の燃料は、燃料タンク内の燃料ポンプ(図示省略)によって昇圧されている。そのため、燃料は、第2噴射孔40aから勢いよく噴射される。
図3は、弁体26が第2の位置にあるときのバルブ先端部32近傍を拡大して示す図である。弁体26が第2の位置にあるとき、バルブ先端部32のシート当接部32aとバルブシート38の当接面38bとの間隔は、ゴム部材34の突起部34aとバルブシート38の当接面38bとの間隔よりも大きい。また、突起部34aの先端とバルブシート38の当接面38bとの隙間(すなわち、燃料通路39)の流路断面積S1は、第2噴射孔40aの断面積S2よりも大きくされている。そのため、第2噴射孔40aから噴射される燃料の噴射量は、燃料の通過する断面積がより小さい第2噴射孔40aの影響が大きい。本実施例の燃料噴射弁10では、ゴム部材34が燃料によって膨潤して突起部34aとバルブシート38の隙間が小さくなっても、断面積S1が断面積S2よりも大きくなるように作製されている。したがって、ゴム部材34が膨潤しても、燃料の噴射量に及ぼす影響を抑制することができる。
外部電源からの電力が停止されると、弁体26は、スプリング24の付勢力により、第2の位置から第1の位置に移動する。図4は、弁体26が第2の位置から第1の位置に移動する途中の状態を示す図である。図4に示すように、弁体26が第2の位置から第1の位置に向かって移動すると、まず、ゴム部材34の突起部34aがバルブシート38に当接する。さらに、弁体26が移動すると、突起部34aが弾性変形する。そして、バルブ先端部32のシート当接部32aがバルブシート38に当接し、突起部34aの弾性変形が停止する。これにより、バルブ先端部32のシート当接部32aがバルブシート38に当接するときの衝撃が緩和される。また、図2に示す状態では、シート当接部32aがバルブシート38と当接しているため、ゴム部材34に不要な圧力が作用することが防止される。これにより、ゴム部材34の劣化を抑制することができる。また、ゴム部材34が劣化して体積が減少しても、断面積S1は断面積S2よりも大きいため、燃料の噴射量の変化を抑制することができる。
次に、本実施例の燃料噴射弁10において、断面積S1と断面積S2の比(断面積S1/断面積S2)を変化させて行った耐久実験の結果を説明する。ただし、断面積S1/断面積S2は、ゴム部材が膨潤する前の状態で測定した値に基づいている。
図5は、断面積S1/断面積S2を変化させながら、所望の流量特性を維持できた時間(すなわち、燃料噴射弁10の耐久時間)を計測した実験の結果を示すグラフである。図5の横軸は耐久時間を示しており、縦軸は断面積S1/断面積S2の値を示している。また、図5のグラフの上下方向に引かれた太線100で示される時間は、自動車に使用される燃料噴射弁が要求される耐久時間の最低値を示している。つまり、太線よりも右側の領域が、要求される耐久時間を満たすことのできる領域である。燃料噴射弁10を自動車等に設置して使用すると、ゴム部材34は燃料によって膨潤して体積が増加し、その一方で、ゴム部材34は経年劣化して体積が減少する。ゴム部材34の体積が変化すると、燃料噴射弁10の噴射量が変動してしまうことがある。燃料噴射弁10の噴射量が変動してしまうと、エンジンのアイドリング時の回転数を不安定にしたり、自動車のアクセルを踏み込んだ時のエンジンの応答性を低下させるといったドライバビリティ特性を悪化させる要因となる。上記した耐久時間とは、ドライバビリティ特性が悪化するまでの燃料噴射弁10の作動累積時間である。
図5に示すように、断面積S1/断面積S2の値が増加するに従って、耐久時間は長くなる。そして、断面積S1/断面積S2の値が3.1以上であると、耐久時間が太線100より右側の領域となる。また、断面積S1/断面積S2の値が3.1以上であると、要求される耐久時間を越える実験時間において、ドライバビリティ特性の悪化が見られなかった。すなわち、断面積S1/断面積S2の値が3.1以上であると、要求される耐久時間を超えることができる。
なお、ゴム部材の形状は、上記した実施例のゴム部材34の形状に限定されない。例えば、図6に示すように、第1噴射孔38aの孔径よりも径の大きい環状のゴム部材50をバルブ先端部32に取り付けてもよい。この場合でも、バルブ26が第2の位置にあるときに、突起部50aとバルブシート38の間に形成される燃料通路52の通路断面積S1を第2噴射孔40aの断面積S2よりも大きく設定する。
また、ゴム部材は、バルブシート38に取り付けてもよい。図7に示すゴム部材60は、第1噴射孔38aよりも径が大きく、第1噴射孔38aと同軸に配置されている。この場合でも、バルブ26が第2の位置にあるとき、ゴム部材60の突起部60aとバルブシート38の間に形成される燃料通路62の通路断面積S1は、第2噴射孔40aの断面積S2よりも大きく設定する。
本実施例の燃料噴射弁10では、バルブ26が第2の位置にある状態で、断面積S1が断面積S2よりも大きく、その比である断面積S1/断面積S2が3.1よりも大きい。これにより、ゴム部材34の体積変化によって断面積S1が変化しても、燃料噴射弁10の燃料の噴射量に及ぼす影響を抑えることができる。
ゴム部材34,50,60は、フッ素ゴム製である。これにより、他のゴム(例えば、NBR等)で作製するよりもゴム部材34の経年劣化を抑えることができる。
燃料噴射弁10では、オリフィスプレート40を備えている。オリフィスプレート40は薄板で形成されている。そのため、第2噴射孔40aを穴抜きプレス加工をすることによって、容易に寸法精度の高い噴射孔を形成することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
燃料噴射弁の縦断面図。 図1の要部抜粋図。 バルブが第2の位置にある場合の燃料噴射弁の縦断面図の要部抜粋図。 バルブが第2の位置から第1の位置に移動する途中の燃料噴射弁の縦断面図の要部抜粋図。 ゴム部材の耐久時間と断面積S1/断面積S2との関係を示すグラフ。 燃料噴射弁のその他の形状のゴム部材を有する実施例を示す要部抜粋図。 ゴム部材の取り付け部位を変更した燃料噴射弁を示す要部抜粋図。
符号の説明
10:燃料噴射弁
13:本体
14:フィルタ
20:アジャスタ
24:スプリング
26:弁体
27:バルブボディ
28:バルブ支持部材
30:噴射ノズル
32:バルブ先端部
32a:シート当接部
34:ゴム部材
38:バルブシート
40:オリフィスプレート

Claims (3)

  1. 燃料を噴射する噴射孔を有する噴射ノズルと、
    噴射ノズルに対向して配置されており、噴射ノズルと当接して噴射孔を封止する第1の位置と、噴射ノズルから離間して噴射孔から燃料を噴射させる第2の位置との間を移動可能とされた弁体を備える燃料噴射弁であって、
    噴射ノズルと弁体の両対向面のいずれか一方には、噴射孔よりも径の大きい環状の突起部を有するゴム部材が取り付けられており、
    弁体が第1の位置にあるときは、ゴム部材の突起部が噴射孔の外周側を一巡するように他方の対向面に当接しており、
    弁体が第2の位置にあるときは、ゴム部材の突起部が他方の対向面と離間して噴射ノズルと弁体の両対向面の間に噴射孔へ燃料を導く燃料通路が形成され、その燃料通路の流路断面積はゴム部材の突起部の位置で最小となっており、
    前記燃料通路の最小流路断面積S1が、ゴム部材が燃料によって膨潤した状態で、噴射ノズルの噴射孔の断面積S2よりも大きくなるように設定されていること特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記最小流路断面積S1と噴射孔の断面積S2が、ゴム部材の体積が初期状態から変化していない状態で、断面積S1/断面積S2が3.1以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記噴射ノズルと弁体の両対向面のいずれか一方には、弁体が第1の位置にあるときに他方の当接面と当接する当接部が形成されており、
    前記ゴム部材の突起部とその当接部が当接する対向面との間隔は、前記当接部とその当接部が当接する対向面との間隔よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射弁。
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