JP2008163412A - 鉄系粉末材料及びその製法、並びに製鋼原料用ブリケット - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、有価物としてリサイクル処理することができる鉄系粉末材料および該鉄系粉末材料よりなる製鋼用原料ブリケットを提供する。
【解決手段】鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、粒径1〜3mmの生石灰及び水とを攪拌混合し、生石灰が水と反応して発熱し、この熱により泥状体中の水分が蒸発するとともに、反応により生成した消石灰が油分を包囲して泥状体は鉄系粉末材料となる。
【選択図】図1
【解決手段】鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、粒径1〜3mmの生石灰及び水とを攪拌混合し、生石灰が水と反応して発熱し、この熱により泥状体中の水分が蒸発するとともに、反応により生成した消石灰が油分を包囲して泥状体は鉄系粉末材料となる。
【選択図】図1
Description
本発明は鉄系粉末材料及びその製法、並びに製鋼原料用ブリケットに関する。さらに詳しくは、鉄系金属の研削時に発生する研削切粉を有効に利用する技術に関する。
軸受鋼や浸炭鋼等の鉄系金属を研削(以下、研磨、超仕上げ研磨及びラッピング等も含む概念として使用する)した際に生じる切粉は、水分及び油分を含有する研削液や砥粒等を含む綿状(繊維状)凝集体として回収されている。この綿状凝集体は、多量の純鉄を含むことからこれを製鋼原料として再利用することが試みられている。しかし、この綿状凝集体は多量の水分を含有していることから、これを溶鉱炉にそのまま投入すると、当該水分によって突沸(水蒸気爆発)が生じるという問題を引き起こす。そこで、綿状凝集体中の水分を遠心分離等によって除去することが考えられるが、この場合には、綿状凝集体に含まれる油分も水分とともに除去されて、綿状凝集体の自然発熱により研削切粉の成分である純鉄が酸化鉄に変質する。このため、これを製鋼原料として再利用するには還元する必要があり、還元剤の使用等によりコスト高になる。
また、前記油分の付着した研削切粉は相互に密着し難いことから、綿状凝集体をそのまま圧縮成形しても所望の強度に固形化するのが困難である。さらに、炭素の含有量が0.2重量%以上の鉄系金属の研削切粉を多量に含む綿状凝集体については、圧縮時のスプリングバックが大きいので、これを圧縮成形しても所望の強度に固形化するのが困難である。したがって、圧縮成形した綿状凝集体を溶鉱炉に投入しても、飛散しながら舞い上がって、集塵機によって大半が回収されてしまうという問題を生じる。
さらに、前記綿状凝集体に含まれる繊維状の研削切粉は、ハンマーミル等で粉砕することが困難であるので、綿状凝集体を細かくせん断することができない。このため、綿状凝集体をブリケット等に加工することも困難である。
したがって、従来、前記綿状凝集体は再利用されることなく廃棄物処理業者に委託して埋め立て処分されていた。
したがって、従来、前記綿状凝集体は再利用されることなく廃棄物処理業者に委託して埋め立て処分されていた。
これに対し、本出願人は、前記綿状凝集体を圧縮成形して、繊維状の研削切粉が粗せん断され且つ余剰の水分及び油分が除去された脆性成形体からなるブリケット及びその製法について、種々の提案を行っている(例えば、特許文献1〜3)。
例えば、特許文献1には、粉状の純鉄と油分とを含む乾燥したブリケットであって、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む綿状凝集体を圧縮成形して得られる余剰の水分及び油分を除去し純鉄の酸化防止用の油分を1〜5重量%保持した脆性成形体を、無機質の固形化補助剤を含浸させて固形化した製鋼原料用のブリケットが記載されている。
例えば、特許文献1には、粉状の純鉄と油分とを含む乾燥したブリケットであって、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む綿状凝集体を圧縮成形して得られる余剰の水分及び油分を除去し純鉄の酸化防止用の油分を1〜5重量%保持した脆性成形体を、無機質の固形化補助剤を含浸させて固形化した製鋼原料用のブリケットが記載されている。
この特許文献1記載のブリケットによれば、綿状凝集体を圧縮成形することで、従来せん断が困難であった繊維状の研削切粉を容易に粗せん断することができ、また脆性成形体中に酸化防止のための所定量の油分を含有させているので、研削切粉の成分である純鉄が酸化するのを防止することができる。したがって、綿状凝集体を高品質の製鋼原料として再利用することができ、環境保全に役立つとともに、研削切粉の廃棄コストを削減することができる。
ところで、前記綿状凝集体の圧縮成形は、例えば図4に示される圧縮成形機を用いて行われる。図4は綿状凝集体の圧縮成形に用いることができる圧縮成形機の説明図であり、この圧縮成形機21は、円筒状の圧縮部22と、この圧縮部22の一端側において当該圧縮部22の一端側開口を開閉し得るように配設されたゲート部23と、前記圧縮部22の他端側に配設され、そのプッシャー軸24aが前記圧縮部22のチャンバー22a内を摺動し得るように構成された油圧シリンダー24とを備えている。そして、前記圧縮部22の周壁に形成された開口(図示せず)を介して当該圧縮部22のチャンバー22a内に供給された綿状凝集体25は、プッシャー軸24aを前進駆動させることにより圧縮成形することができる。その際、綿状凝集体に含まれる余分の水分及び油分は、前記ゲート部23に形成された液体排出路26(この液体排出路は、ゲート部23付近の圧縮部22周壁に形成されることもある)より外部に排出される。これにより、余分の水分及び油分が除去されて所定割合の油分及び水分を含有した脆性成形体が得られる。
しかしながら、前記綿状凝集体の中には、含油率が13重量%以上と高いため、その粘度により研削切粉と研削油との分離が困難であることから、泥状を呈するもの(以下、「泥状体」ともいう)があり、この泥状体は、前述したような圧縮成形機では圧縮成形することが困難である。すなわち、前記泥状体では、研削液の油分と研削切粉との結びつきが非常に強く、圧縮時に研削液だけを絞り出すことができず、かかる泥状体を圧縮成形すると前記液体排出路から泥状の綿状凝集体自体が噴出し、圧縮成形することができない。このため、泥状の綿状凝集体については、専門の業者に委託してリサイクル処理せざるを得なかった。
これに対し、泥状体に含まれる油分及び水分を取り除き、当該泥状体を圧縮成形可能な程度の粉状体にする方法として、泥状体を洗浄して油分を取り除いたものを乾燥させる方法、又は泥状体を充分に乾燥せる方法が考えられる。
しかしながら、前者の方法は、泥状体の洗浄及びろ過設備が必要になり、また工程数が多くなるため手間がかかる。また、後者の方法は、前者ほど大きくはないが加温するための設備が必要であり、この加温のために大きなエネルギーを要するという問題がある。
しかしながら、前者の方法は、泥状体の洗浄及びろ過設備が必要になり、また工程数が多くなるため手間がかかる。また、後者の方法は、前者ほど大きくはないが加温するための設備が必要であり、この加温のために大きなエネルギーを要するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、有価物としてリサイクル処理することができる鉄系粉末材料及びその製法、並びに製鋼原料用ブリケットを提供することを目的としている。
本発明の鉄系粉末材料は、鉄系金属の研削切粉を含む鉄系粉末材料であって、
鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合してなることを特徴としている。
鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合してなることを特徴としている。
本発明の鉄系粉末材料は、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合して得られるが、その際、生石灰と水とが反応して水酸化カルシウム(消石灰)を生成するとともに大量の熱を発生する。この熱により、泥状体の温度が上昇して当該泥状体に含まれる水分の多くが蒸発するとともに、油分の多くが、生成された消石灰に包囲されるので、前記泥状体は前記生石灰と水との反応が進行するにつれて粉末状に変化する。この粉末状のもの(鉄系粉末材料)は、従来の圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、前記鉄系粉末材料からなる脆性成形体を作製することができる。
前記泥状体と、生石灰、アルミニウム粉末及び水とが攪拌混合されてなるのが好ましい。生石灰と水との反応にアルミニウム粉末を加えると、前述した発熱反応がより顕著になり、泥状体の粉末状化を短時間で効率的に行うことができる。アルミニウム粉末は、アルカリ性である消石灰の水溶液のもとで水と反応して水素を発生させるときに、非常に大量の熱を放出するからである。
前記生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなるのが好ましい。生石灰は反応性が高いことから、粒径の小さな粉末状であると、保管・運搬時に空気中の水蒸気と反応してしまい、使用時に充分な発熱反応をさせることができない。一方、サイズの大きいブロック状の生石灰であると、このような使用前の反応を抑制することができるが、そのままだと水との接触面積が小さく、必要な発熱量が得られないので、使用時に粉砕する必要があり、手間がかかる。その点、粒径1〜3mmの粒状体であると、保管・運搬時における無用の反応を抑制しつつ、実際の使用時における水との接触面積を大きくして当該水と充分な反応をさせることができる。
本発明の第1の観点に係る鉄系粉末材料の製法は、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体に、生石灰及び水を添加する工程と、
生石灰及び水が添加された前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴としている。
生石灰及び水が添加された前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴としている。
本発明の第1の観点に係る鉄系粉末材料の製法では、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体に、生石灰及び水を添加し、ついで生石灰及び水が添加された前記泥状体を攪拌しており、生石灰と水とが反応して消石灰を生成するとともに大量の熱を発生する。この熱により、泥状体の温度が上昇して当該泥状体に含まれる水分の多くが蒸発するとともに、油分の多くが、生成された消石灰に包囲されるので、前記泥状体は前記生石灰と水との反応が進行するにつれて粉末状に変化する。この粉末状のもの(鉄系粉末材料)は、従来の圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、前記鉄系粉末材料からなる脆性成形体を作製することができる。
前記と同様の理由により、生石灰及び水とともに、アルミニウム粉末が泥状体に添加されるのが好ましく、また、生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなるのが好ましい。
また、本発明の第2の観点に係る鉄系粉末材料の製法は、生石灰と水とを混合する工程と、
生石灰と水との混合物に、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体を加える工程と、
前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴としている。
生石灰と水との混合物に、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体を加える工程と、
前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴としている。
本発明の第2の観点に係る鉄系粉末材料の製法では、生石灰と水との混合物に、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体を加えた後に、前記泥状体を攪拌しており、生石灰と水とが反応して消石灰を生成するとともに大量の熱を発生する。この熱により、泥状体の温度が上昇して当該泥状体に含まれる水分の多くが蒸発するとともに、油分の多くが、生成された消石灰に包囲されるので、前記泥状体は前記生石灰と水との反応が進行するにつれて粉末状に変化する。この粉末状のもの(鉄系粉末材料)は、従来の圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、前記鉄系粉末材料からなる脆性成形体を作製することができる。
前記と同様の理由により、生石灰及び水とともに、さらにアルミニウム粉末が混合されるのが好ましく、また、生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなるのが好ましい。
さらに、本発明の製鋼原料用ブリケットは、前記鉄系粉末材料と、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む、非泥状の綿状凝集体との混合物を圧縮成形して得られる脆性成形体を乾燥させてなることを特徴としている。
本発明の製鋼原料用ブリケットは、前述した泥状体から作製された鉄系粉末材料と、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む、非泥状の綿状凝集体との混合物を圧縮成形して得られる脆性成形体を乾燥させてなるものである。前記鉄系粉末材料は、粉末化に伴い生成された消石灰など、製鋼原料となる鉄以外の成分割合が多いことから、そのままではリサイクル用の原料として使用することができないが、この鉄系粉末材料と、非泥状の綿状凝集体との混合物を圧縮成形することで、鉄の含有量を高めることができる。これにより、得られるブリケットを有価物としてリサイクルすることが可能になる。なお、本明細書において、「非泥状」とは、含油率が1〜12重量%程度で研削切粉と研削油との分離が容易であり、図4で示したような圧縮成形機による圧縮成形が可能な状態をいう。
本発明の鉄系粉末材料及びその製法、並びに製鋼原料用ブリケットによれば、圧縮成形機による圧縮成形が可能であり、有価物としてリサイクル処理することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の鉄系粉末材料及びその製法、並びに製鋼原料用ブリケットの実施の形態を詳細に説明する。
[鉄系粉末材料]
本発明の鉄系粉末材料は、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合してなる粉末状の材料であり、図4に示されるような圧縮成形機による圧縮成形が可能である。
前記「泥状体」は、含油率が13重量%以上と高いため、その粘度により研削切粉と研削油との分離が困難であることから、泥状を呈するものであり、この泥状体は、前述したような圧縮成形機では圧縮成形することが困難である。すなわち、前記泥状体では、研削液の油分と研削切粉との結びつきが非常に強く、圧縮時に研削液だけを絞り出すことができず、かかる泥状体を圧縮成形すると前記液体排出路から泥状の綿状凝集体自体が噴出し、圧縮成形することができない。
本発明の鉄系粉末材料は、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合してなる粉末状の材料であり、図4に示されるような圧縮成形機による圧縮成形が可能である。
前記「泥状体」は、含油率が13重量%以上と高いため、その粘度により研削切粉と研削油との分離が困難であることから、泥状を呈するものであり、この泥状体は、前述したような圧縮成形機では圧縮成形することが困難である。すなわち、前記泥状体では、研削液の油分と研削切粉との結びつきが非常に強く、圧縮時に研削液だけを絞り出すことができず、かかる泥状体を圧縮成形すると前記液体排出路から泥状の綿状凝集体自体が噴出し、圧縮成形することができない。
これに対し、本発明者らは、生石灰と水とが反応する際に発生する熱を利用することで、前記泥状体を効果的に粉末状にすることができることを見出した。この生石灰(CaO)は、水を加えると発熱し、水酸化カルシウム(消石灰)を生成する。
CaO + H2O → Ca(OH)2 + 熱
この発熱により、泥状体の温度が上昇して当該泥状体に含まれる水分の多くが蒸発するとともに、油分の多くが、生成された消石灰に包囲されるので、前記泥状体は前記生石灰と水との反応が進行するにつれて粉末状に変化する。この発熱反応を、継続、促進させるために、泥状体、生石灰及び水の混合物を攪拌する必要がある。このため、攪拌機構を備えた容器内で泥状体を粉末化させるのが好ましい。
CaO + H2O → Ca(OH)2 + 熱
この発熱により、泥状体の温度が上昇して当該泥状体に含まれる水分の多くが蒸発するとともに、油分の多くが、生成された消石灰に包囲されるので、前記泥状体は前記生石灰と水との反応が進行するにつれて粉末状に変化する。この発熱反応を、継続、促進させるために、泥状体、生石灰及び水の混合物を攪拌する必要がある。このため、攪拌機構を備えた容器内で泥状体を粉末化させるのが好ましい。
生石灰と水の添加量は、本発明において特に限定されるものではなく、泥状体の含水率などの状態に応じて適宜選定すればよいが、概ね泥状体100gに対し生石灰20〜40gが目安である。水は生石灰に対し1.5倍程度が目安であり、1.3〜1.7倍程度が好ましい。
また、前記生石灰と水とを反応させるに際し、アルミニウム粉末を添加すると、発熱反応がより顕著になり、泥状体の粉末状化を短時間で効率的に行うことができる。アルミニウム粉末は、アルカリ性である消石灰の水溶液のもとで水と反応して水素を発生させるときに、非常に大量の熱を放出するからである。このアルミニウム粉末の添加量は、生石灰100gに対し、概ね15gが目安である(生石灰の12〜18重量%が好ましい)。
Al + OH− + H2O → AlO2 + 1.5H2 + 熱
Al + OH− + H2O → AlO2 + 1.5H2 + 熱
前記生石灰のサイズは、本発明において特に限定されるものではないが、粒径1〜3mmの粒状体からなるのが好ましい。生石灰は反応性が高いことから、粒径の小さな粉末状であると、保管・運搬時に空気中の水蒸気と反応してしまい、使用時に充分な発熱反応をさせることができない。一方、サイズの大きいブロック状の生石灰であると、このような使用前の反応を抑制することができるが、そのままだと水との接触面積が小さく、必要な発熱量が得られないので、使用時に粉砕する必要があり、手間がかかる。その点、粒径1〜3mmの粒状体であると、保管・運搬時における無用の反応を抑制しつつ、実際の使用時における水との接触面積を大きくして当該水と充分な反応をさせることができる。
なお、泥状体と、生石灰、アルミニウム粉末及び水との関係について、泥状体に生石灰、又は生石灰とアルミニウム粉末の混合物を添加したのちに水を加えてもよいが、生石灰、又は生石灰とアルミニウム粉末の混合物に水を加え発熱反応を開始させた後に泥状体を投入する方が、より反応性を高めることができる。
図1は、生石灰単体と水との発熱反応、及び生石灰と水にアルミニウム粉末を添加したときの発熱反応をそれぞれ示す図である。生石灰及びアルミニウム粉末の量は、それぞれ300g及び50gであり、また加えた水の量は400ccである。
図1に示されるように、生石灰単体の発熱反応では最高温度が74〜76℃に達する発熱反応が起こるのに対し、生石灰にアルミニウム粉末を添加した場合は、最高温度が99〜100℃に達する発熱反応が起こることが分かる。いずれの場合も爆発的に反応が始まり、一気に温度を上昇させた。具体的には、反応開始時に23〜24℃程度であった温度が、反応開始後2〜3分程度で最高温度に達した。そして、生石灰単体の場合は、約10分間、60℃以上の温度が維持され、生石灰にアルミニウム粉末を添加した場合は、約10分間、80℃以上の温度が維持された。
なお、アルミニウム粉末の配合比によって発熱温度にあまり変化はないが、アルミニウム粉末の配合量が増加すれば反応時間を長く維持できることが判明している。
図1に示されるように、生石灰単体の発熱反応では最高温度が74〜76℃に達する発熱反応が起こるのに対し、生石灰にアルミニウム粉末を添加した場合は、最高温度が99〜100℃に達する発熱反応が起こることが分かる。いずれの場合も爆発的に反応が始まり、一気に温度を上昇させた。具体的には、反応開始時に23〜24℃程度であった温度が、反応開始後2〜3分程度で最高温度に達した。そして、生石灰単体の場合は、約10分間、60℃以上の温度が維持され、生石灰にアルミニウム粉末を添加した場合は、約10分間、80℃以上の温度が維持された。
なお、アルミニウム粉末の配合比によって発熱温度にあまり変化はないが、アルミニウム粉末の配合量が増加すれば反応時間を長く維持できることが判明している。
つぎに、本発明の鉄系粉末材料の実施例について説明する。使用した3種類の泥状体A、B、Cは、以下に示す実際の工程から排出されたものである。実施例1〜3は泥状体A、実施例4〜5は泥状体B、実施例6は泥状体Cをそれぞれ使用した。
各実施例について、表2に示される割合で生石灰及びアルミニウム粉末を混合し、この混合物に水を加えて発熱反応を開始させた直後に泥状体300gを投入し、攪拌混合した。
実施例1〜6のいずれの場合においても、反応開始後10〜15分程度で泥状体は粉末状に変化した。結果を以下に示す基準で評価したが、いずれも○又は◎であった。
評価基準
◎ : 粉体中に油分が全く見られない状態
○ : 粉体中に油分又は水が混入していてダマ状のものが見られる状態
なお、反応により得られた鉄系粉末材料は、生成された消石灰などを含むために30〜80%程度増量した。
評価基準
◎ : 粉体中に油分が全く見られない状態
○ : 粉体中に油分又は水が混入していてダマ状のものが見られる状態
なお、反応により得られた鉄系粉末材料は、生成された消石灰などを含むために30〜80%程度増量した。
また、発熱反応の前後における泥状体成分の変化を確認するために、実施例3について、成分分析を行った。結果を表3に示す。
泥状体に添加した生石灰及びアルミニウム粉末と、加えた水の量とから、発熱反応により生成される消石灰及びアルミニウム化合物(AlO2)の量の理論値は232.4gとなるが、これに発熱反応前から泥状体に含まれていた不純物の量85.7gを加えると318.2gとなり、この値は、測定された発熱反応後の不純物の量350.0gに近い値であり、ほぼ理論通りの発熱反応が行われたことが分かる。
また、発熱反応前の油分79.8gは、発熱反応後には32.3gになっており、約60%減量していることが分かる。このことからも、発熱反応が泥状体の油分を取り除くのに有効であることが確認できた。
また、発熱反応前の油分79.8gは、発熱反応後には32.3gになっており、約60%減量していることが分かる。このことからも、発熱反応が泥状体の油分を取り除くのに有効であることが確認できた。
ただし、発熱反応後は、生成された消石灰などで重量が増加することにより、当該泥状体に鉄分の比率が下がってしまい、有価物としての価値が小さくなり、そのままでは現状のリサイクルのルートに乗せることが困難である。これに対し、後述するように、本発明により得られる鉄系粉末材料と、非泥状の綿状凝集体との混合物を圧縮成形することで、鉄の含有量を高めることができ、これにより、得られるブリケットを有価物としてリサイクルすることが可能になる。
[製鋼原料用ブリケット]
図2は本発明の製鋼原料用ブリケット(以下、単に「ブリケット」ともいう)の製法例を示す工程図である。
図2に示される工程により製造されるブリケットPは、前述した鉄系粉末材料Mと、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む、非泥状の綿状凝集体Lとの混合物を圧縮成形して得られる脆性成形体Oに固形化補助剤10を含浸させ、ついでこの脆性成形体Oを乾燥させたものである。前記ブリケットPは、円柱状に形成されている。
図2は本発明の製鋼原料用ブリケット(以下、単に「ブリケット」ともいう)の製法例を示す工程図である。
図2に示される工程により製造されるブリケットPは、前述した鉄系粉末材料Mと、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む、非泥状の綿状凝集体Lとの混合物を圧縮成形して得られる脆性成形体Oに固形化補助剤10を含浸させ、ついでこの脆性成形体Oを乾燥させたものである。前記ブリケットPは、円柱状に形成されている。
本実施の形態に係るブリケットPの製造においては、まず鉄系金属を研削加工する際に発生する研削切粉の綿状凝集体L(図2(a)参照)を加圧圧縮して、当該綿状凝集体Lに含まれる研削液の成分である水分及び油分の含有量を予備的に調整する。この綿状凝集体Lの加圧圧縮は、例えばベルトコンベア1にて搬送しながら一対のロール2間に挟み込むことにより行う(図2(b)参照)。この際、綿状凝集体Lは、含水率が50重量%を超えない範囲に、含油率が10重量%を超えない範囲にそれぞれ調整するのが好ましく、これにより、綿状凝集体Bの搬送、貯蔵等の取り扱いが容易となる。なお、前記水分及び油分の予備調整法としては、単なるエアー吹き付けやエアー圧縮により行う方法、或いはマグネット式のセパレータを用いる方法もある。
ロール2を通過した綿状凝集体Lは、混合容器11中に排出されるが、この排出と同期して前記混合容器11に前述した鉄系粉末材料Mを所定量供給する。綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mの配合割合は、当該綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mの各組成、有価物としてのブリケットPに要求される鉄含有量により異なるが、概ね綿状凝集体L100gに対して、鉄系粉末材料M800〜850gが目安である。
つぎに綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mとの混合物を、成形型3を用いてプレスにより圧縮成形して脆性成形体Oを得る(図2(c)参照)。この圧縮成形によって、綿状凝集体Lに含まれるスパイラル繊維状の研削切粉が粗せん断される。また、余剰の水分及び油分が除去されて、前記脆性成形体Oの含水率が2〜12重量%に、含油率が1〜5重量%に調整される。これにより、最小限の残留油分によって研削切粉が酸化するのを効果的に防止することができる。また、前工程において綿状凝集体Lの含水率が50重量%、含油率が10重量%をそれぞれ超えない範囲に予め調整されているので、前記脆性成形体Oの水分及び油分の含有割合を圧縮成形のみによって容易かつ適正に調整することができる。
本発明では、綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mとの混合物を用いて圧縮成形をしているが、前記鉄系粉末材料Mに含まれる消石灰が綿状凝集体L中の油分及び水分を吸収することから、得られる脆性成形体Oの硬度が、綿状凝集体Lだけで成形された脆性成形体よりも大きくなるという効果が得られる。
前記脆性成形体Oは、取り扱いの容易な形状である円柱状に形成されているとともに、次工程への搬送時等に崩壊しない程度の強度に固められている。なお、円柱状以外にも、球形状、角柱状、ピロー形状など他の形状に成形してもよい。
前記脆性成形体Oは、取り扱いの容易な形状である円柱状に形成されているとともに、次工程への搬送時等に崩壊しない程度の強度に固められている。なお、円柱状以外にも、球形状、角柱状、ピロー形状など他の形状に成形してもよい。
つぎに、脆性成形体Oに、液状の固形化補助剤10を含浸させる。この固形化補助剤10の含浸は、例えば脆性成形体Oをベルトコンベア7にて搬送しながら、タンク8に注入した前記固形化補助剤10に浸漬させることにより行う(図3(d)参照)。この製法に用いる固形化補助剤10としては、コロイダルシリカ、珪酸ソーダ、燐酸アルミニウムから選択される少なくとも1種を用いるのが好ましく、これにより、脆性成形体Oを容易且つ強固に固形化することができる。
ついで、前記固形化補助剤10を含浸させた脆性成形体O(図3(e)参照)を養生(乾燥)して(図3(f)参照)、製鋼原料用のブリケットPを得る(図3(g)参照)。
以上により得られたブリケットPは、綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mの混合物を固形化した多孔質のものであるので、養生によって含有水分を容易且つ確実に除去することができる。このため、そのまま溶鉱炉に投入しても突沸が生じたり舞い上がって排出されたりするおそれがない。また、研削液の油分の一部を常に保持した状態で加工しているので、純鉄の酸化が効果的に防止されている。しかも、固形であり運搬その他の取り扱いが容易である。
以上により得られたブリケットPは、綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mの混合物を固形化した多孔質のものであるので、養生によって含有水分を容易且つ確実に除去することができる。このため、そのまま溶鉱炉に投入しても突沸が生じたり舞い上がって排出されたりするおそれがない。また、研削液の油分の一部を常に保持した状態で加工しているので、純鉄の酸化が効果的に防止されている。しかも、固形であり運搬その他の取り扱いが容易である。
図3は、本発明のブリケットの他の製法例を示す工程図である。この製法例が図2に示される製法例と主に異なる点は、一端成形した脆性成形体を固形化補助剤とともに粉体化し、得られた粉体を再度圧縮成形している点である。すなわち、図3に示される製法においては、図2に示される製法と全く同様にして、綿状凝集体Lと鉄系粉末材料Mの混合物から脆性成形体Oを得ている(図3(a)〜(c)参照)。
ついで、前記脆性成形体Oを固形化補助剤12とともに回転刃4を備えるチョッパーミル付きミキサー(又はヘンシェル型ミキサー)5に投入して粉砕する(図3(d)参照)。これにより脆性成形体Oの研削切粉をさらに細かくせん断(仕上げせん断)して、純鉄の粉と固形化補助剤12とを含む粉体Qを得ることができる(図3(e)参照)。前記綿状凝集体L中の純鉄の粉の長径は3〜1000μm程度のものである。この脆性成形体Oの粉砕に際しては、当該脆性成形体O中の繊維状の研削切粉が予め粗せん断されているので、これを支障なく仕上げせん断することができる。この脆性成形体O中の繊維状の研削切粉が粗せん断がされていない場合には、これを前記ミキサー5によって粉砕することが非常に困難であり、微細な粉体Qを得ることは不可能である。
前記固形化補助剤12としては、米糠(米糠の精)、サトウキビ等の廃糖蜜、芋澱粉やコーンスターチ等の澱粉類、生石灰、コロイダルシリカ、珪酸ソーダ、燐酸アルミニウム、酢酸ビニル汚泥、アスファルト乳剤、ベントナイトのうちから選択される1種又は2種以上が好適に使用される。このような固形化補助剤12は2〜30重量%含有するのが好ましい。特に、前記米糠及び廃糖蜜については、粉体Q中に多量に含まれる純鉄の粉が変質するのを効果的に防止できるとともに、その価格も安いことから固形化補助剤12としてきわめて好適である。また、アスファルト乳剤は混練後、アスファルトと水に分離すると粘結性が生じ、強度が発現する。このアスファルト乳剤としては、アニオン系アスファルトが好適に使用される。
つぎに、所定量の前記粉体Qを、成形型6を用いてプレスにより圧縮成形して(図3(f)参照)、多量の純鉄を含有するほぼピロー形状の含水ブリケットSを得る。この粉体Qの圧縮成形に際しては、前記固形化補助剤12と粉体Q中の水分とによって、油脂が付着した純鉄の粉どうしを強固に結合して固形化することができる。特に、粉体Qとして水分5〜6重量%、米糠4重量%及び廃糖蜜2重量%含むもの、並びに水分7〜15重量%、酢酸ビニル汚泥2〜10重量%含むものを用いる場合には、より強固に固形化された含水ブリケットRを得ることができる。
なお、前記「ほぼピロー形状」とは、周縁部に丸みを有し、周縁部から中央部に向かって肉厚が漸次厚くなる形状であって、卵形、アーモンド形、ラグビーボール形等を含む形状であり、このような形状に成形することにより、圧縮荷重に強く崩壊し難いとともに、角部等における部分的な破損が生じ難いブリケットSを得ることができる。
そして、圧縮成形直後の含水ブリケットRに常温又は冷却されたエアーを吹き付けてこれを急速冷却する(図3(g)参照)。これにより、当該含水ブリケットRを容易且つ安定的に固形化することができる。その後、含水ブリケットRを養生(乾燥)してその含有水分を除去することにより(図3(h)参照)、製鋼原料用のブリケットSを得ることができる(図3(i)参照)。この養生は2日間程度行うのが含有水分を確実に除去することができるので好ましい。
以上の工程により得られたブリケットSは、図2に示される製法により得られるブリケットPと同じ作用を奏することができる。
以上の工程により得られたブリケットSは、図2に示される製法により得られるブリケットPと同じ作用を奏することができる。
1 ベルトコンベア
2 ロール
3 成形型
4 回転刃
5 ミキサー
6 成形型
7 ベルトコンベア
8 タンク
10 固形化補助剤
11 混合容器
12 固形化補助剤
21 圧縮成形機
22 圧縮部
23 ゲート部
24 油圧シリンダー
25 綿状凝集体
L 非泥状綿状凝集体
M 鉄系粉末材料
N 混合物
O 脆性成形体
P ブリケット
S ブリケット
2 ロール
3 成形型
4 回転刃
5 ミキサー
6 成形型
7 ベルトコンベア
8 タンク
10 固形化補助剤
11 混合容器
12 固形化補助剤
21 圧縮成形機
22 圧縮部
23 ゲート部
24 油圧シリンダー
25 綿状凝集体
L 非泥状綿状凝集体
M 鉄系粉末材料
N 混合物
O 脆性成形体
P ブリケット
S ブリケット
Claims (10)
- 鉄系金属の研削切粉を含む鉄系粉末材料であって、
鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体と、生石灰及び水とを攪拌混合してなることを特徴とする鉄系粉末材料。 - 前記泥状体と、生石灰、アルミニウム粉末及び水とが攪拌混合されてなる請求項1に記載の鉄系粉末材料。
- 前記生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなる請求項1又は2に記載の鉄系粉末材料。
- 鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体に、生石灰及び水を添加する工程と、
生石灰及び水が添加された前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴とする鉄系粉末材料の製法。 - 前記生石灰及び水とともに、アルミニウム粉末が泥状体に添加される請求項4に記載の鉄系粉末材料の製法。
- 前記生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなる請求項4又は5に記載の鉄系粉末材料の製法。
- 生石灰と水とを混合する工程と、
生石灰と水との混合物に、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削油とからなる泥状体を加える工程と、
前記泥状体を攪拌する工程と
を含むことを特徴とする鉄系粉末材料の製法。 - 前記生石灰及び水とともに、さらにアルミニウム粉末が混合される請求項7に記載の鉄系粉末材料の製法。
- 前記生石灰が、粒径1〜3mmの粒状体からなる請求項7又は8に記載の鉄系粉末材料の製法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の鉄系粉末材料と、鉄系金属の研削切粉と油分及び水分を含有する研削液とを含む、非泥状の綿状凝集体との混合物を圧縮成形して得られる脆性成形体を乾燥させてなることを特徴とする製鋼原料用ブリケット。
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