JP2008163118A - 難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法は、水性懸濁液中のポリスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させる前又は含浸中に、粉末状難燃剤を水性媒体中に分散させてなる難燃剤分散液を水性懸濁液中に供給して、ポリスチレン系樹脂粒子中に粉末状難燃剤を含浸させて難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を製造する製造方法であって、難燃剤分散液は、水性媒体100重量部、粉末状難燃剤5〜40重量部、界面活性剤0.005〜0.10重量部及び可塑剤を含有し且つ粉末状難燃剤量と可塑剤量との比が0.4〜7であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
内容積100リットルの攪拌機付オートクレーブに、第三リン酸カルシウム(大平化学社製)120g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.4g、ベンゾイルパーオキサイド(純度75重量%)140g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート30g、イオン交換水40kg及びスチレン単量体40kgを供給して攪拌羽を100rpmの回転速度にて回転させて撹拌して水性懸濁液を形成した。
難燃剤分散液の作製において、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに440gとした以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに220gとした以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに660gとした以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、テトラブロモシクロオクタンの代わりにテトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)を用いた以外は実施例1と同様の要領で難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチル308gの代わりにトルエン(東燃ゼネラル石油社製 商品名「トルエン」)308gを、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに528g用いたこと以外は、実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
実施例1のシード重合で得られたポリスチレン粒子をオートクレーブから取り出して洗浄、脱水を複数回に亘って繰り返し行い、乾燥工程を経た後、ポリスチレン粒子を分級して、粒子径が0.85〜1.2mm、平均粒子径が1.1mm、重量平均分子量が30万のポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、複分解法で得られたピロリン酸マグネシウムを用いなかったこと以外は実施例1と同様の要領で難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の代わりに粉末状のテトラブロモシクロオクタン330gをオートクレーブ内に直接、供給したこと以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチル及びピロリン酸マグネシウムを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。なお、難燃剤分散液を調整後、難燃剤が沈降したため、オートクレーブ添加直前に再度、難燃剤分散液を攪拌した上でオートクレーブ内に添加した。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチルを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。なお、難燃剤分散液を調整後、難燃剤が沈降したため、オートクレーブ添加直前に再度、難燃剤分散液を攪拌した上でオートクレーブ内に添加した。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチルを308gの代わりに88gに、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに440gとしたこと以外は、実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。なお、難燃剤分散液を調整後、難燃剤が沈降したため、オートクレーブ添加直前に再度、難燃剤分散液を攪拌した上でオートクレーブ内に添加した。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチルを308gの代わりに1100gに、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに1100gとしたこと以外は、実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液の作製において、アジピン酸ジイソブチルを308gの代わりに1100gに、テトラブロモシクロオクタンを330gの代わりに132gとしたこと以外は、実施例1と同様にして難燃性発泡性ポリスチレン粒子を得た。
難燃剤分散液を作製してから30分間に亘って静置した後、オートクレーブ内に供給する前に、難燃剤分散液中に難燃剤が沈降しているか否かを目視観察した。
測定装置(ベックマンコールター社製 商品名「コールターマルチサイザーIII」)を用いて、内径が400μmのアパチャー・チューブ及び電解液(ベックマンコールター社製商品名「アイソトン−II」)を用いて、難燃剤分散液中の難燃剤の平均粒子径を測定し、その結果を表1に示した。なお、難水溶性無機塩を用いている場合には、塩酸にて難水溶性無機塩を分解した上で測定した。
得られた難燃性発泡性ポリスチレン粒子40kg、並びに、表面処理剤としてポリエチレングリコール20g、ステアリン酸亜鉛60g、脂肪酸トリグリセライド(理研ビタミン社製 商品名「リケマールVT−50」)40g及び脂肪酸モノグリセライド(理研ビタミン社製 商品名「リケマールS−100P」)20gをタンブラーミキサーに供給し、30分間に亘って撹拌して難燃性発泡性ポリスチレン粒子の表面に表面処理剤を被覆した。
上述の要領で得られたポリスチレン予備発泡粒子をW1g用意し、このポリスチレン予備発泡粒子を目開きが1cmの篩でふるい、篩上に残ったポリスチレン予備発泡粒子の重量W2を測定して、下記式に基づいて予備発泡粒子の結合度を算出し、その結果を表1、2に示した。
予備発泡粒子の結合度(重量%)=100×W2/W1
上述の要領で得られた難燃性ポリスチレン発泡成形体を長辺1840mmで且つ短辺930mmの面が下となるようにしてニクロムカット機の台上に載置し、直径が0.4mmのニクロム線を高さ方向に50mm間隔で互いに平行に10本、張設し、ブロック送り速度600mm/分、電流3A/本の条件下にて難燃性ポリスチレン発泡成形体をその高さ方向に50mm間隔毎にニクロムカットして平板形状のスライス品を得た。
得られた難燃性ポリスチレン発泡成形体から縦200mm×横25mm×高さ10mmの直方体形状の試験片5個をバーチカルカッターにて切り出し、60℃オーブンで1日間養生後、JIS A9511−2006の測定方法Aに準じて測定を行い、5個の試験片の平均値を求め、消炎時間とし、下記基準に基づいて総合的に評価し、その結果を表1、2に示した。なお、上記JIS規格では消炎時間が3秒以内である必要があり、2秒以内であれば好ましく、1秒以内であればより好ましい。
×・・・消炎時間が3秒を超えているか、又は、試験片の1個でも残じんがあるか若し
くは燃焼限界指示線を超えて燃焼する。
○・・・消炎時間が3秒以内であり、5個のサンプル全てにおいて、残じんがなく燃焼
限界指示線を超えて燃焼しない。
◎・・・消炎時間が1秒以内であり、5個のサンプル全てにおいて、残じんがなく燃焼
限界指示線を超えて燃焼しない。
ニクロムカットにより得られた下から6枚目のスライス品(縦1840mm×横930mm×厚み50mm)の上面における長辺方向の中央部分に、短辺方向に沿ってカッターナイフで深さ5mmの切り込み線を入れた後、この切り込み線に沿ってスライス品を手で二分割して縦920mm×横930mm×厚み50mmの分割片を得た。
融着率(%)=100×粒子数(a)/(粒子数(a)+粒子数(b))
Claims (3)
- 水性懸濁液中に分散させたポリスチレン系樹脂粒子に発泡剤を含浸させる前又は含浸中に、粉末状難燃剤を水性媒体中に分散させてなる難燃剤分散液を上記水性懸濁液中に供給して、上記ポリスチレン系樹脂粒子中に上記粉末状難燃剤を含浸させて難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を製造する製造方法であって、上記難燃剤分散液は、水性媒体100重量部、上記粉末状難燃剤5〜40重量部、界面活性剤0.005〜0.10重量部及び可塑剤を含有し且つ上記粉末状難燃剤量と上記可塑剤量との比(可塑剤量/粉末状難燃剤量)が0.4〜7であることを特徴とする難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 難燃剤分散液中に分散した粉末状難燃剤の平均粒子径が100μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
- 難燃剤分散液中に難水溶性無機塩を含有させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の難燃性発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
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