JP2008162768A - 逆入力遮断減速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一定以下の逆入力トルクをセルフロック機能により遮断するとともに、前記以上に大きい逆入力に対しては空転してトルクの入力側への伝達を遮断することである。
【解決手段】第1入力歯車14’と出力歯車16との間にセルフロック型の逆入力遮断減速部75を設けてなる逆入力遮断減速装置において、前記出力歯車16にトルクリミッタ23’を付加し、該トルクリミッタ23’の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定した構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、正逆両方向回転の駆動力を減速して出力させる一方、出力側からの逆入力を遮断し入力側に伝達できないようにした逆入力遮断減速装置に関するものであり、複写機の紙送り機構等において用いられる。
従来から知られている逆入力遮断クラッチとして、特許文献1に開示されたものがある。この装置は、複写機やプリンタの印刷時の紙詰まり解除機構として用いられる場合があり、入力部材としての外輪、出力部材としての内輪が内外に嵌合され、前記外輪と内輪の間に保持器によって保持されたローラが介在される。 前記保持器の位置決めを行うセンタリングばねが外輪と保持器の間に設けられ、ローラをクサビすき間から離れた初期位置に保持するようになっている。また、保持器に対して摺動抵抗を付与する摺動ばねが設けられる。外輪に回転トルクが入力されると、摺動ばねの摺動抵抗が保持器に付与され、センタリングばねを弾性変形させて保持器に回転遅れを生じさせローラをクサビすき間に係合させ、入力を内輪に伝達させる。内輪に逆入力が加えられた場合は、摺動ばねの摺動抵抗が発生せず、保持器がセンタリングされ、ローラが非係合となり外輪への逆入力の伝達が遮断される。
また、逆入力遮断機能と減速機能を併有した機構として、従来からウォーム歯車機構が知られている(特許文献2)。
特開2004−286225号公報(図1、図2、発明の詳細な説明) 「機械運動機構」昭和32年10月15日、株式会社技報堂、94頁、505「ウォーム・ギアによる減速機構」 URL http//www.khkgears.co/jp 「歯車入門編」
前掲の逆入力遮断クラッチ及びウォーム歯車機構は、いずれもセルフロック機能により、逆入力を遮断するものであるため、たとえば、紙詰まりを解消すべく紙を強制的に引き抜く際も、紙送りローラが逆転しないため、紙の除去に難渋する場合がある。
この発明は、逆入力の遮断を図る一方、一定以上に大きい逆入力が加えられた場合は、出力歯車を空転させるようにして、紙詰まりの除去に支障を来たさないようにすることを課題とする。
一方、前述の逆入力遮断クラッチは、センタリングばね、摺動ばね等が必要となり、構造的に非常に複雑である問題がある。また、ウォーム歯車機構は、摩擦係数の算出、軸受損失や潤滑油の攪拌損失などを正確に把握することが非常に困難である問題があり、そのためセルフロックするかしないかの判断が困難となる問題がある(非特許文献3)。
そこで、この発明の他の課題は、構造が簡単であり、しかも確実なセルフロック機構をもった逆入力遮断減速装置を提供することにある。
前記の課題を解決するために、この発明は、入力歯車14と出力歯車16との間に逆入力遮断減速部75を設けてなる逆入力遮断減速装置において、前記出力歯車16にトルクリミッタ23’を付加し、該トルクリミッタ23’の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定した構成とした。
上記構成によると、負荷トルク(例えば、紙送り機構における搬送ローラの駆動トルク)がトルクリミッタ23’の設定トルク値を越えない範囲で使用され、減速回転が出力される一方、逆入力は遮断される。また、紙詰まりが発生した場合等において、前記設定トルク値以上のトルクで強制回転された場合は、出力歯車16が空転して、紙詰まりの除去が円滑に行われる。
前記逆入力遮断減速部75は、図1に示したような差動歯車機構15と逆転歯車機構17の組み合わせにより構成される。差動歯車機構15及び出力歯車16が差動部支持軸12上に、また前記逆転歯車機構17が前記差動部支持軸12と平行の逆転部支持軸13上にそれぞれ設けられた構成をとることができる。
この発明は、入力歯車14と出力歯車16との間に逆入力遮断減速部75を設けてなる逆入力遮断減速装置において、前記出力歯車16にトルクリミッタ23’を付加し、該トルクリミッタ23’の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定したことを基本的構成としたことにより、通常の場合は負荷側へ減速回転が出力される。また、負荷側からの逆入力が遮断され、入力側への影響を回避することができる。また、紙詰まりの解除等に際し、トルクリミッタ23’の設定トルク値以上のトルクが負荷側から入力された場合は、出力歯車16が空転して紙詰まりの除去が円滑にできることができるとともに、そのトルクの入力側への伝達が遮断される。
以下、この発明に係る逆入力遮断減速装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1から図4に示した実施例1の逆入力遮断減速装置は、ケーシング11内に設けられた第1入力平歯車14’と出力歯車16との間に逆入力遮断減速部75を設け、前記出力歯車16にトルクリミッタ23’を付加し、該トルクリミッタ23’の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定したことを基本的構成とする。また、入力側にモータ18が固定され、そのモータ軸19に駆動歯車21が取り付けられ、また、固定軸22を介してトルク付与手段としての歯車付きの両方向性のトルクリミッタ23が設けられる。
前記の差動歯車機構15は、第1入力歯車10、差動部中間軸25に回転自在に支持された差動部傘歯車28及び第2入力歯車20から構成される。
前記の第1入力歯車10は、第1入力平歯車14’と、これと一体化された第1入力傘歯車24により構成される。また、前記第2入力歯車20は第2入力平歯車30及びこれと一体化された第2入力傘歯車26により構成される。第1入力歯車10と第2入力歯車20との間に、それぞれ第1入力傘歯車24と第2入力傘歯車26とが内向きに配置され、これらの間に差動部中間軸25に回転自在に支持された差動部中間傘歯車28が介在される。
差動部中間軸25は、図2に示したように、差動部支持軸12に嵌合されるボス部27の外径面に対称形に突き出して設けられ、差動部支持軸12に対し直交する軸線を有する。その差動部中間軸25の両端部分に前記の差動部中間傘歯車28、28が回転自在に嵌合され、それぞれ前記の第1入力傘歯車24と第2入力傘歯車26と噛み合わされる。
前記の第2入力平歯車30は、第1入力平歯車14’より若干小径に形成され、その分歯数が少なく形成される。
前記逆転歯車機構17は、順に噛み合った逆転部入力歯車31、逆転部中間傘歯車32’及び逆転部出力歯車33からなる。逆転部入力歯車31は逆転部入力平歯車31aと、その内面に一体化された逆転部入力傘歯車31bとからなる。前記逆転部出力歯車33も逆転部出力平歯車33aとその内面に一体化され逆転部出力傘歯車33bとからなる。前記逆転部中間傘歯車32’が、前記逆転部入力傘歯車31b及び逆転部出力傘歯車33bに噛み合わされる。
前記の逆転部中間傘歯車32’は、逆転部支持軸13に直交する軸線を有する逆転部中間軸34に回転自在に嵌合される。逆転部中間軸34はそのボス部35の軸穴に設けられたキー36(図2(b)参照)が、逆転部支持軸13のキー溝37に嵌合され回転不能となっている。
前記第1入力平歯車14’が前記逆転部入力平歯車31aに噛み合い、また、前記逆転部出力平歯車33aが前記第2入力平歯車30に噛み合う。逆転部出力平歯車33aは、逆転部入力平歯車31aより若干大径に形成される。
前記出力歯車16の内端面において軸穴38と同芯の筒状の連結軸39が設けられる(図1、図2(a)参照)。その連結軸39は前記第2入力歯車20の軸穴41に相対回転可能に挿通される。該連結軸39の先端に設けられた係合凹部42に、前記差動部中間軸25のボス部27の端面に設けられた係合凸部43が軸方向に嵌合一体化され、一体回転可能となっている。この連結軸39は、これをボス部27の端面に一体に設け、その先端部を出力歯車16に係合して一体化するようにしてもよい。
前記のトルクリミッタ23は、図3に示したようなコイルばね44を用いた摩擦式の両方向トルクリミッタであり、外輪45内に内輪46が相対回転可能に挿入され、外輪45と内輪46の間に設けられたばね収納部47に、内輪46に緊縛されたコイルばね44が収納される。コイルばね44は、その一端が自由端となり、他端に設けられたフック48が前記収納部47の蓋49の内面に係合される。前記外輪45の外径面に歯車50が一体に設けられる。
前記トルクリミッタ23は、固定軸22にキー構造51を介して内輪46が嵌合固定され、歯車50及びこれと一体の外輪45のいずれの回転方向に対しも内輪46に緊縛されたコイルばね44が摩擦抵抗をもって摺動回転することにより所定のトルクを発生する。
また、もう一つのトルクリミッタ23’が出力歯車16に内蔵される。この場合のトルクリミッタ23’は、図3(b)に示したように、前記のトルクリミッタ23と実質的に同一構成であり、外輪45に嵌合一体化された歯車50が出力歯車16となっている。また、出力歯車16のボス部29に内輪46が嵌合固定される。その他の構成は前記のトルクリミッタ23と同様であるので説明を省略する。
実施例1の逆入力遮断減速装置は以上のような構成であり、次にその作用について説明する。
モータ18の回転が出力歯車16に減速されて出力される作用は次のとおりである。即ち、モータ18及び駆動歯車21が、図1の一定の矢印B方向に回転した場合、これと噛み合った第1入力歯車10はこれと反対のA方向、さらにこれと噛み合った逆転部入力歯車31はB方向に回転する。また、逆転部中間傘歯車32’を介して逆転部出力歯車33がA方向に、さらに第2入力歯車20がB方向に回転する。また、逆転部出力歯車33と第2入力歯車20の歯数の差により、第1入力歯車10の回転に対し第2入力歯車20の回転が若干増速される。
前記のように、第2入力歯車20に入力される回転は、第1入力歯車10に入力される回転に対して方向反対、かつ相対的な速度差のある回転であるので、差動部中間軸25が回転速度の相対的に速い第2入力歯車20の回転方向(B方向)に、かつ両者の回転速度差に応じた速度に減速回転される。差動部中間軸25の減速回転が連結軸39を介して出力歯車16を減速回転させ、これにより、図示省略の負荷に対して減速回転が出力される。
前記の第2入力歯車20の回転によって、これに噛み合った歯車50を介してトルクリミッタ23が作動し、全体の回転に対し一定のトルクが付与され、モータ18と協働して負荷トルクを支持する。
一方、出力歯車16に内蔵されたトルクリミッタ23’は、連結軸39を通じて出力トルクがボス部29に加えられたとき、該トルクリミッタ23’の設定トルク値が通常の負荷トルクより大きく設定されているので、コイルばね44において滑りを生じることなくトルク伝達が行われ、出力歯車16に噛み合った負荷(例えば、紙送りローラ)を駆動させる。しかし、たとえば、紙詰まり等を除去する際に負荷側から前記設定値より大きなトルクが加えられた場合、トルクリミッタ23’のコイルばね44の部分において滑りが生じ、出力歯車16が空転する。その結果、紙詰まり等の除去を容易に行うことができる。
なお、以上は、モータ18がB方向に回転する場合の作用について説明したが、A方向に回転した場合も同様の作用が行われる。
次に、出力歯車16に負荷側から、トルクリミッタ23’の設定トルク値以下の一点鎖線矢印で示したB方向(以下、逆入力トルクの回転方向を一点鎖線矢印で示す。)の逆入力トルクが加えられたとすると、連結軸39を介して差動部中間軸25にB方向のトルクが加えられ、その差動部中間軸25を介して第1入力歯車10と第2入力車20にB方向のトルクが加えられる。
第1入力歯車10と第2入力歯車20とを介して、それぞれ逆転部入力歯車31と逆転部出力歯車33に対しいずれもA方向のトルクが加えられる。従って、例えば、逆転部中間傘歯車32’について見ると、その両側に同時にA方向のトルクが加えられることとなり、逆転部中間傘歯車32’は回転することができない。同様の現象は他の全ての歯車において発生するので、差動歯車機構15及び逆転歯車機構17の全体の歯車列がセルフロック状態となり、駆動歯車21及びモータ18に逆入力トルクが入力されることは回避される。
このとき、トルクリミッタ23のトルクは、第1入力歯車10側に作用するモータ18の逆トルクとバランスして歯車列のセルフロック状態を維持する作用を行う。即ち、モータ18の逆トルクに対向するような大きさのトルクが出力側に作用していないアンバランスな状態であるとすると、駆動歯車21に噛み合った第1入力歯車10とこれに噛み合った逆転部入力歯車31は停止する一方、これらに噛み合った差動部中間傘歯車28と逆転部差動歯車32、さらに第2入力歯車20と逆転部出力歯車33が空転するおそれがある。トルクリミッタ32のトルクが、モータ18の逆トルクとバランスする大きさに設定されることにより、前記の空転を阻止し、セルフロック状態を維持する。
なお、以上は逆入力の回転方向が出力歯車16に対しB方向に加えられる場合について説明したが、A方向の逆入力が加えられる場合も同様の作用によりセルフロック作用が働く。
図4及び図5に示した実施例2の逆入力遮断減速装置は、差動歯車機構15、出力歯車16及びトルクリミッタ23、23’の構造は、前記の実施例1の場合と同じであるので、その説明を省略する。逆転歯車機構17が相違するので、相違する部分を主として説明する。
この場合の逆転部支持軸13は回転自在の逆転部第1支持軸13aと、これに平行の固定軸である逆転部第2支持軸13bとから構成される。その逆転部第1支持軸13aに、逆転部第入力歯車31と逆転部中間傘歯車32’がキー構造53を介して取付けられる。また、逆転部第2支持軸13bに逆転部出力歯車33が取付けられる。逆転部出力歯車55は、逆転部中間傘歯車32’と第2入力平歯車30に噛み合う(図5参照)。
この場合の逆転歯車機構17は、逆転部入力歯車31がB方向に回転されると、逆転部中間歯車32が同方向に回転され、逆転部出力歯車33がA方向に回転する。このように、入力の回転方向と反対方向の回転を出力させる点で、前記実施例1の場合の逆転歯車機構17と同様の作用を行う。また、歯車比を適宜選定することにより第1入力歯車10と第2入力歯車20の間に相対的な速度差を生じさせることができる。
この実施例2の逆転歯車機構17の場合は、傘歯車を用いることがなく、平歯車により構成することができる点で低コスト化が図られるが、逆転部第1支持軸13aと逆転部第2支持軸13bの2本の支持軸が必要となる。
なお、逆入力が加えられた際のセルフロック作用は前記実施例1の場合と同様に行われる。
図6及び図7に示した実施例3の逆入力遮断減速装置も、ケーシング11内に設けられた第1入力平歯車14’と出力歯車16との間に逆入力遮断減速部75を設け、前記出力歯車16にトルクリミッタ23’を付加し、該トルクリミッタ23’の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定したことを基本的構成とする。また、逆入力遮断減速部75が、差動歯車機構15と逆転歯車機構17の組み合わせからなる点においても、前記実施例1及び2の場合と同様である。
具体的な構成としては、ケーシング11に回転自在に設けられた差動部支持軸12に第1入力平歯車14’、差動歯車機構15、出力歯車16が設けられる。また、入力側にモータ18が固定され、そのモータ軸19に駆動歯車21が取り付けられるとともにその駆動歯車21に第1入力平歯車14’が噛み合わされる。出力側に固定軸22を介してトルク付与手段としての歯車付きのトルクリミッタ23が設けられる。
前記差動部支持軸12に太陽歯車61が設けられ、これと同芯状態に内外両歯歯車62が回転自在に嵌合される。前記の第1入力平歯車14’と太陽歯車61は差動部支持軸12を介して一体化され、第1入力歯車10を構成する。また、内外両歯歯車62は第2入力歯車20を構成する。
内外両歯歯車62は、出力歯車16側に開放された収納凹部63を有し、その収納凹部63に前記太陽歯車61が収納される。内外両歯歯車62の外径面には外歯64が形成され、収納凹部63の内径面に内歯65が形成される。また、前記太陽歯車61と前記内歯65との間に形成された環状空間の中心対称の2個所に遊星歯車66が介在される。各遊星歯車66の支持軸67はそれぞれ出力歯車16の端面に固定される。遊星歯車66は「特許請求の範囲」にいう「差動歯車」を構成する。
出力歯車16は、遊星歯車66の自転が可能なようにその支持軸67を回転自在に支持するとともに、その回転によって該遊星歯車66が太陽歯車61の周りを公転するキャリヤーの機能を兼ねるものであり、「特許請求の範囲」でいう差動部回転体に相当する。
トルクリミッタ23の歯車50は、第2入力歯車20を構成する内外両歯歯車62の外歯64に噛み合わされる。
逆転歯車機構17は、実施例2の形式に類似した構造であり、逆転部支持軸13は、固定軸である逆転部第1支持軸13aと逆転部第2支持軸13bとからなり、その逆転部第1支持軸13aに逆転部入力歯車31が回転自在に取り付けられる。逆転部第2支持軸13bにそれぞれキー構造53により逆転部中間傘歯車32’と逆転部出力歯車33が取り付けられる。逆転部入力歯車31が逆転部中間傘歯車32’に噛み合わされ、また、逆転部出力歯車33が前記差動歯車機構部15の内外両歯歯車62の外歯64に噛み合わされる。
次に、実施例3の作用について説明する。モータ18及び駆動歯車21が、図6の矢印B方向に回転した場合、駆動歯車21と噛み合った第1入力平歯車14’及びこれと一体の差動部支持軸12は反対方向のA方向に回転し、さらに第1入力平歯車14’と噛み合った逆転部入力歯車31がB方向、逆転部中間歯車32と逆転部第2支持軸13b及び逆転部出力歯車33がA方向に回転する。さらに、逆転部出力歯車33と噛み合った内外両歯歯車62がB方向に回転する。
前記のように、逆転歯車機構17は回転方向を逆転させるほか、歯車比を適宜設定することにより、回転速度比も変えて出力させることができる。図示の場合は、第1入力平歯車14に対して内外両歯歯車62が増速されて出力されるものとする。
前記の太陽歯車61はA方向に回転するため、太陽歯車61と前記内外両歯歯車62の内歯65に噛み合った遊星歯車66は、図7(b)に示したように、両者の速度差に応じて相対的に速い方の歯車(図示の場合、内外両歯歯車64)の回転方向であるB方向に公転される。その公転が遊星歯車66の支持軸67を介して出力歯車16に伝達され、該出力歯車16がB方向に減速回転され、図示省略の負荷に対して出力される。
次に、出力歯車16に負荷側から一点鎖線矢印で示したB方向の逆入力が加えられたとすると、遊星歯車66に対しB方向のトルクが加えられ、さらに太陽歯車61と内外両歯歯車62にB方向のトルクが加えられる。太陽歯車61と一体の第1入力平歯車14’にB方向のトルクが加えられるとともに、内外両歯歯車62に噛み合った逆転部出力歯車33にA方向のトルクが加えられる。その結果、例えば、逆転部入力歯車31について見ると、両側に同時にA方向のトルクが加えられることとなり、その結果全体の歯車列がセルフロック状態となる。従って、逆入力がモータ18に影響を与えることが回避される。
なお、この場合もトルクリミッタ23は、内外両歯歯車62に対し所要のトルクを負荷することによりその空転を防止し、歯車列全体のセルフロック状態を維持する。
出力歯車16に対しA方向の逆入力が加えられた場合も同様の作用によりセルフロック作用が働く。
図8に示した実施例4の逆入力遮断減速装置は、入力歯車14と出力歯車16との間に、逆入力遮断減速部75を設けたものである。この逆入力遮断減速部75は、ギヤボックス76と、その内部に収納されたウォーム歯車77、ウォームホイール78からなり、ウォーム歯車77は入力歯車14と同じ入力軸79に取付けられる。入力軸79はフレーム11と、ギヤボックス76によって回転自在に支持される。ウォームホイール78を支持する出力軸80はギヤボックス76に回転自在に支持される。出力軸80に前記各実施例と同様の摩擦式両方向性のトルクリミッタ23’を介して出力歯車16が設けられる。トルクリミッタ23’は所定の設定トルク値を有する。
実施例4の逆入力遮断減速装置は以上のようなものであり、モータ18の駆動力によって駆動歯車21、入力歯車14を介してウォーム歯車77が回転され、これに噛み合ったウォームホイール78及び出力歯車16が減速回転される。逆入力に対してはウォーム歯車機構の特性によるセルフロック作用により、入力側への影響が回避される。トルクリミッタ23’の設定値を越える逆入力に対しては出力歯車16が空転して、紙詰まり等を円滑に解除させる一方、入力側への影響を遮断する。
実施例1の断面図 (a)同上差動歯車機構部分の分解斜視図、(b)同上の逆転歯車機構部分の分解斜視図 (a)同上のトルクリミッタ23の拡大断面図、(b)同上の他のトルクリミッタ23’の拡大断面図 実施例2の断面図 同上の図4におけるX−X線の断面図 実施例3の断面図 (a)実施例3の図6におけるX−X線の断面図、(b)同じくX−X線の断面図 実施例4の横断平面図
符号の説明
10 第1入力歯車
11 ケーシング
12 差動部支持軸
13 逆転部支持軸
13a 逆転部第1支持軸
13b 逆転部第2支持軸
14 入力歯車
14’ 第1入力平歯車
15 差動歯車機構
16 出力歯車
17 逆転歯車機構
18 モータ
19 モータ軸
20 第2入力歯車
21 駆動歯車
22 固定軸
23 トルクリミッタ
24 第1入力傘歯車
25 差動部中間軸
26 第2入力傘歯車
27 ボス部
28 差動部中間傘歯車
29 ボス部
30 第2入力平歯車
31 逆転部入力歯車
31a 逆転部入力平歯車
31b 逆転部入力傘歯車
32 逆転部中間歯車
32’ 逆転部中間傘歯車
33 逆転部出力歯車
33a 逆転部出力平歯車
33b 逆転部出力傘歯車
34 逆転部中間歯車
35 ボス部
36 キー
37 キー溝
38 軸穴
39 連結軸
41 軸穴
42 係合凹部
43 係合凸部
44 コイルばね
45 外輪
46 内輪
47 ばね収納部
48 フック
49 蓋
50 歯車
51 キー構造
53 キー構造
61 太陽歯車
62 内外両歯歯車
63 収納凹部
64 外歯
65 内歯
66 遊星歯車
67 支持軸
68 キー構造
75 逆入力遮断減速部
76 ギャボックス
77 ウォーム歯車
78 ウォームホイール
79 入力軸
80 出力軸

Claims (6)

  1. 入力歯車(14)と出力歯車(16)との間にセルフロック型の逆入力遮断減速部(75)を設けてなる逆入力遮断減速装置において、前記出力歯車(16)にトルクリミッタ(23’)を付加し、該トルクリミッタ(23’)の設定トルク値を所定の負荷トルクより大きい値に設定したことを特徴とする逆入力遮断減速装置。
  2. 前記逆入力遮断減速部(75)が、差動歯車機構(15)と逆転歯車機構(17)の組み合わせにより構成され、
    前記差動歯車機構(15)が、第1入力歯車(10)、第2入力歯車(20)、これらの両歯車間において両者に噛み合う差動部中間歯車及び差動部回転体からなり、該差動部回転体は前記差動部中間歯車のキャリヤーであり、かつ前記出力歯車(16)と一体化され、
    前記逆転歯車機構(17)が、逆転部入力歯車、逆転部中間歯車、逆転部出力歯車からなり、これら少なくとも2つの歯車が噛み合わされ、入力された回転を逆転させるとともに増速又は減速して出力させることができ、
    前記入力歯車(14)が、前記差動歯車機構(15)の第1入力歯車(10)と一体化されるとともに前記逆転部入力歯車(31)と噛み合わされ、前記逆転部出力歯車(33)が前記差動歯車機構(15)の第2入力歯車(20)に噛み合わされ、前記第2入力歯車(20)にトルク付与手段が付加されたことを特徴とする請求項1に記載の逆入力遮断減速装置。
  3. 前記差動歯車機構(15)の第1入力歯車(10)が、第1入力平歯車(14’)及びこれと一体化された第1入力傘歯車(24)により、また、前記第2入力歯車(20)が第2入力平歯車(30)及びこれと一体化された第2入力傘歯車(26)によってそれぞれ構成され、前記差動部中間歯車が、前記第1入力傘歯車(24)と第2入力傘歯車(26)に噛み合わされた一対の傘歯車(以下、「差動部中間傘歯車(28)」という。)によって構成され、前記差動部回転体が差動部支持軸(12)に対し直交し、かつ回転可能に嵌合された差動部中間軸(25)と、これに係合され前記出力歯車(16)と一体化された連結軸(39)からなり、前記差動部中間傘歯車(28)が該差動部中間軸(25)の両端部に回転自在に嵌合され、
    前記逆転歯車機構(17)の逆転部入力歯車(31)が、逆転部入力平歯車(31a)とこれと一体化された逆転部入力傘歯車(31b)とからなり、前記逆転部出力歯車(33)が、逆転部出力平歯車(33a)とこれと一体化された逆転部出力傘歯車(33b)からなり、前記逆転部中間歯車が傘歯車(以下、「逆転部中間傘歯車(32’)」と称する。)からなるとともに該逆転部中間傘歯車(32’)が前記逆転部入力傘歯車(31b)と逆転部出力傘歯車(33b)に噛み合わされ、
    前記第1入力平歯車(14’)が前記逆転部入力平歯車(31a)に、また、前記逆転部出力平歯車(33a)が前記第2入力平歯車(30)に噛み合わされ、
    前記トルク付与手段がトルクリミッタ(23)によって構成され、該トルクリミッタ(23)が前記第2入力平歯車(30)に噛み合わされたことを特徴とする請求項2に記載の逆入力遮断減速装置。
  4. 前記逆転歯車機構(17)が逆転部第1支持軸(13a)と逆転部第2支持軸(13b)を有し、前記逆転部第1支持軸(13a)が回転自在に支持され、該逆転部第1支持軸(13a)に逆転部入力歯車(31)と逆転部中間歯車(32)が取り付けられ、該逆転部中間歯車(32)が逆転部第2支持軸(13b)に取り付けられた逆転部出力歯車(33)に噛み合わされたことを特徴とする請求項2に記載の逆入力遮断減速装置。
  5. 前記差動歯車機構(15)の第1入力歯車(10)が、前記第1入力平歯車(14’)と、差動部支持軸(12)を介して一体化された太陽歯車(61)とにより構成され、前記第2入力歯車(20)が前記差動部支持軸(12)に回転自在に嵌合された内外両歯歯車(62)により構成され、前記差動部中間歯車が前記太陽歯車(61)と内外両歯歯車(62)の内歯(65)との間に噛みあわされた遊星歯車(66)により構成され、前記差動部回転体が該遊星歯車(66)を支持した前記出力歯車(16)により構成され、
    前記逆転歯車機構(17)が逆転部第1支持軸(13a)と回転自在に支持された逆転部第2支持軸(13b)を有し、該逆転部第1支持軸(13a)に逆転部入力歯車(31)が取り付けられ、前記逆転部第2支持軸(13b)に逆転部中間歯車(32)及び逆転部出力歯車(33)が取り付けられ、前記内外両歯歯車(62)にトルク付与手段が付加されたことを特徴とする請求項2に記載の逆入力遮断減速装置。
  6. 前記の逆入力遮断減速部(75)が、ウォーム歯車(77)及びウォームホイール(78)の組み合わせからなるウォーム歯車機構により構成されたことを特徴とする請求項1に記載の逆入力遮断減速装置。
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