JP2020056492A - ロックタイプ双方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
Description
図9の昇降装置は、上下に配置したプーリP1、P2の間にベルトBを掛け渡し、ベルトBに移送する物品Wを固着した装置であって、上方のプーリP1には、これを回転駆動する正・逆回転可能なモーターMが、双方向クラッチDCを介して連結されている。双方向クラッチDCは、モーターMに連なる入力軸IS、プーリP1に連なる出力軸OS及び固定のハウジングHGを有している。
これに対し、出力軸OSが回転したときは、図10(b)に示されるように、ローラRがV字状凹所の斜面に押し上げられて外方に移動し、ハウジングHGと出力軸OSの突起部との間に挟み込まれる。これにより、出力軸OSがロックされてその位置で停止し、入力軸ISに回転が伝達されることはない。つまり、図9の昇降装置では、モーターMによる駆動を停止しても、物品Wが自重により落下するのを自動的に阻止することができる。このようなロックタイプの双方向クラッチは、本出願人の創案に係る特許第4850653号公報に開示されている。
物品Wを下降させるためモーターMを逆回転させた場合に、物品Wに作用する重力により、出力軸OSが入力軸ISよりも速く回転(オーバーラン)することがあり、オーバーランが起こると、図10(b)の状態となってローラRとハウジングHGとが噛み合い、出力軸OSがロックする。このロック状態は、入力軸ISの回転でローラRが押されたときに解除されるが、噛み込みと解除の繰り返しは、出力軸OSの速度に細かな変動を与えることとなる。なお、ロック状態の解除には、ローラに働く摩擦力に打ち勝つトルク(モーメント)を付与する必要があるが、この点は、停止状態にある物品Wを上昇させるときも同じであって、モーターMには、物品Wを上昇させる負荷トルクに加えて噛み込み解除のためのトルクも要求される。
「回転不能のハウジングと、共通の回転軸の回りに回転可能な入力歯車及び出力歯車とを備え、前記入力歯車からの正・逆方向の回転は前記出力歯車に伝達するとともに、前記出力歯車からの前記入力歯車への回転の伝達は、前記出力歯車を回転不能にさせて遮断するロックタイプ双方向クラッチであって、
前記ハウジングには固定歯車が固着され、前記ハウジングの内側には、共に前記回転軸に対して偏心し且つ軸方向に並列して配置された作動歯車体及び制御歯車体と、前記制御歯車体に対する前記作動歯車体の公転を規制する規制部材とが設置され、
前記作動歯車体には第一の作動歯車及び第二の作動歯車が同軸に固着されると共に、前記制御歯車体には第一の制御歯車及び第二の制御歯車が同軸に固着され、前記第一の作動歯車の歯数と前記第一の制御歯車の歯数は同一であり、
前記第一の作動歯車及び前記制御歯車が共通して前記入力歯車と噛み合うと共に、前記第二の作動歯車が前記出力歯車と噛み合い、前記第二の制御歯車が前記固定歯車と噛み合う」
ことを特徴とするロックタイプ双方向クラッチとなっている。
前記規制部材は円筒形状であるのが好ましい。
前記ハウジング内に配置された全ての歯車の歯形はトロコイド歯形であって、前記第二の作動歯車と前記出力歯車との歯数の差、及び、前記第二の制御歯車と前記固定歯車との歯数の差は共に1であってもよい。
前記入力歯車及び前記出力歯車の一方は外歯歯車であって、他方は内歯歯車であるのが好適である。
図4の中央縦断面図において矢印で示すとおり、入力軸(入力軸部24)が、例えば駆動源のモーターにより回転軸oの周りを反時計方向(軸方向の右方から見て)に回転したときは、まず、A−A断面図において矢印で示すとおり、入力軸部24と一体の入力歯車4が回転軸oの周りを反時計方向に回転する。そうすると、制御歯車体10にあっては、中心軸o´は共通の回転軸oに対して偏心し、その周りを回動可能であって、第一の制御歯車30が入力歯車4と噛み合い第二の制御歯車34が固定歯車20と噛み合っていることから、制御歯車体10は入力歯車4の自転方向と同一方向(つまり反時計方向)に公転しながらその反対方向(つまり時計方向)に自転する。また、作動歯車体8にあっては、第一の作動歯車30が第一の制御歯車34と共通して入力歯車4と噛み合うと共に、両方の歯車の歯数が同一であり、さらに、規制部材12によって制御歯車体10に対する公転が規制されてこれと同一回転数で公転することから、作動歯車体8と制御歯車体10とは同一の作動をする。ここで、作動歯車体8は、その第二の作動歯車32が出力歯車6と噛み合っており、上述したとおり、作動歯車体8が入力歯車4の回転により入力歯車4の自転方向と同一方向(つまり反時計方向)に公転しながらその反対方向(つまり時計方向)に自転する。このことから、第二の作動歯車32と噛み合う出力歯車6も回転され、入力歯車4から出力歯車6へ回転が伝達される。
第2実施形態では、基本的な構造及び作動は第1実施形態のロックタイプ双方向クラッチと変わるものではないが、ハウジング2´内に配置された全ての歯車において内歯歯車と外歯歯車との関係が入れ替わっている。図示の実施形態においては、出力歯車6´の内側にはベアリング42´が嵌め込まれており、かかるベアリング42´には入力歯車4´の中心において入力軸部24´と同軸上に延びる突出部44´が相対回転可能に嵌め込まれている。これにより、入力歯車4´及び出力歯車6´が一体となって回転する際の両者間の芯ぶれが防止される。さらに、第2実施形態では、ハウジング2´内に配置された全ての歯車の歯形をトロコイド歯形とし、第二の作動歯車32´と出力歯車6´の歯数の差、及び、第二の制御歯車36´と固定歯車20´の歯数の差を共に1としている。このように、ハウジング2´内に配置された全ての歯車の歯形をトロコイド歯形とすることで、上述したとおり相互に噛み合う2つの歯車における歯数の差を小さくすることが可能となり、装置全体をコンパクトにすることが可能となる。所望ならば、図7に示す変形例のように、第一の作動歯車30´と第二の作動歯車32´とを軸方向に変位させると共に、入力歯車4´と入力軸部24´とを別体で構成することもできる。入力歯車4´と入力軸部24´とは、図8に示すとおり、入力歯車4´が内周面に配設された円筒壁46´の軸方向端部に形成された円弧状の切欠き48´と、入力軸部24´が固着された入力円板50´の外周縁部に形成された円弧状の突起52´との係合により結合される。図示の変形例においては、切欠き48´及び突起52´は共に周方向に等間隔をおいて3個ずつ形成されている。
4:入力歯車
6:出力歯車
8:作動歯車体
10:制御歯車体
12:規制部材
20:固定歯車
30:第一の作動歯車
32:第二の作動歯車
34:第一の制御歯車
36:第二の制御歯車
Claims (5)
- 回転不能のハウジングと、共通の回転軸の回りに回転可能な入力歯車及び出力歯車とを備え、前記入力歯車からの正・逆方向の回転は前記出力歯車に伝達するとともに、前記出力歯車からの前記入力歯車への回転の伝達は、前記出力歯車を回転不能にさせて遮断するロックタイプ双方向クラッチであって、
前記ハウジングには固定歯車が固着され、前記ハウジングの内側には、共に前記回転軸に対して偏心し且つ軸方向に並列して配置された作動歯車体及び制御歯車体と、前記制御歯車体に対する前記作動歯車体の公転を規制する規制部材とが設置され、
前記作動歯車体には第一の作動歯車及び第二の作動歯車が同軸に固着されると共に、前記制御歯車体には第一の制御歯車及び第二の制御歯車が同軸に固着され、前記第一の作動歯車の歯数と前記第一の制御歯車の歯数は同一であり、
前記第一の作動歯車及び前記第一の制御歯車が共通して前記入力歯車と噛み合うと共に、前記第二の作動歯車が前記出力歯車と噛み合い、前記第二の制御歯車が前記固定歯車と噛み合う、ことを特徴とするロックタイプ双方向クラッチ。 - 前記作動歯車体及び前記制御歯車体は、軸方向に間隔をおいて配置されている、請求項1に記載のロックタイプ双方向クラッチ。
- 前記規制部材は円筒形状である、請求項1又は2に記載のロックタイプ双方向クラッチ。
- 前記ハウジング内に配置された全ての歯車の歯形はトロコイド歯形であって、前記第二の作動歯車と前記出力歯車との歯数の差、及び、前記第二の制御歯車と前記固定歯車との歯数の差は共に1である、請求項1乃至3のいずれかに記載のロックタイプ双方向クラッチ。
- 前記入力歯車及び前記出力歯車の一方は外歯歯車であって、他方は内歯歯車である、請求項1乃至4のいずれかに記載のロックタイプ双方向クラッチ。
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Cited By (3)
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WO2021193727A1 (ja) | 2020-03-26 | 2021-09-30 | 住友大阪セメント株式会社 | 分散液、組成物、封止部材、発光装置、照明器具、表示装置および分散液の製造方法 |
JP2022021584A (ja) * | 2020-07-22 | 2022-02-03 | 株式会社オリジン | 動力伝達装置 |
JP2022124830A (ja) * | 2021-02-16 | 2022-08-26 | 株式会社オリジン | 弁及びこれを用いた流路切替装置 |
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JP2010158994A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両のアライメント調整装置 |
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