JP2008159356A - 密閉型電池の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

密閉型電池の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電池内の内部短絡などの懸念をなくし、かつ密閉型電池内の溶接の際における不具合が回避できる安定した密閉型電池の製造方法およびその製造装置を提供する。
【解決手段】密閉型電池内での例えば正極集電体7と電極群5などニッケルメッキを施した鉄や純ニッケルから成る構成部品同士を抵抗溶接する際に抵抗溶接用電極棒14a、14bとしてクロム銅または銅合金に、アルカリ性溶液に溶出し難い金属からなるメッキ層15が施されている抵抗溶接用電極棒14を用いて、構成部品同士を抵抗溶接する。
【選択図】図3

Description

本発明はニッケル水素電池などのアルカリ蓄電池における密閉型電池内での封口板とリード、リードと正極集電体、電極群と正極集電体または負極集電体、負極集電体と電池ケースの接続に適用する抵抗溶接用電極棒を用いた密閉型電池の製造方法およびその製造装置の改善に関するものである。
ニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル水素蓄電池に代表されるアルカリ蓄電池は、信頼性が高くそのメンテナンスも容易であることから、携帯電話やノートパソコン等の各種用途に幅広く用いられている。さらに近年においては電動工具をはじめ、動力補助付き自転車や電気自動車などの電源として大電流放電に適したアルカリ蓄電池の開発が要望されている。
アルカリ蓄電池は、図7に示すように帯状の正極板31と負極板32との間にセパレータ36を介して渦巻状に巻回して電極群35を形成し、電解液(図示せず)と共に金属製の電池ケース39に収納し、電池ケース39の開口部を封口体41で封口する構成となっている。
このような大電流用のアルカリ蓄電池は、帯状の正極板31および負極板32を一枚づつ隔離用のセパレータ36を間に介在させて渦巻状に巻回した電極群35が金属製の電池ケース39に収納されている。なお、大電流に適した電極群35からの出入力集電構造としては、電極群35の上下端面からそれぞれ外方へ突出した電極板の先端部分に各一枚づつの矩形状の正極集電体37および負極集電体38を複数個所で溶接し、電池ケース39と負極集電体38は電池ケース39の中央底部に溶接が施されている。そして正極集電体37と封口体41とを正極リード40で接続し、封口体41で電池ケース39を密閉する。
正極リード40と正極集電体37、電極群35と正極集電体37および負極集電体38、負極集電体38と電池ケース39、正極リード40と封口体41を接続する製造方法としては、抵抗溶接により行われ2本の抵抗溶接用電極棒の間に被溶接材を重ね合わせ抵抗溶接用電極棒間に電流を流しダイレクト抵抗溶接する製造方法や1対の抵抗溶接用電極棒を平行に配置し重ね合わせた被溶接材の表面から抵抗溶接用電極棒間に電流を流し抵抗溶接するシリーズ抵抗溶接する製造方法が一般的である。抵抗溶接用電極棒は電極棒ホルダに締結され、加圧ヘッドにより加圧できる構造となっており、電極棒ホルダは抵抗溶接用電極棒と同様に高導電性材料にて構成されている。
通常の材料を抵抗溶接する場合、抵抗溶接用電極棒の材料として、特に導電性が高く汎用的な銅や銅合金を採用するが、銅を使用した抵抗溶接用電極棒の場合、抵抗溶接用電極棒の表面が酸化しやすく電極棒ホルダとの接触抵抗が上昇するため、溶接電流のバラツキにより溶接強度が低下するという課題も発生している。また電池用構成部品の溶接の場合、スパッタが混入しても電解液に溶出することのない電気化学的に安定な材料を採用する必要がある。具体的には図8に示すように電槽49を挟んだ集電体47と集電体48との接合部50を溶接する際に使用する抵抗溶接用電極棒45および抵抗溶接用電極棒46にモリブデンなどの材料を採用し、これを用いてスポット溶接を行なう方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−031203号公報
しかしながら上述した特許文献1の従来技術では、図8に示すように抵抗溶接用電極棒45,46の材料を銅または銅合金からモリブデンなどに代えることにより、抵抗溶接時のスパッタの混入による電池の短絡の懸念は解消されるが、溶接時の発熱は高くなる傾向がある。特許文献1のように1点ずつスポット溶接する場合においては、熱の伝播による影響は支障ないが、連続生産を行った場合発熱が著しくなり、一定以上の発熱量に達した場合上述した抵抗溶接用電極棒45,46が被溶接材である集電体47,48と付着するため溶接ができなくなり、生産性が低下するとともに付着により溶接された被溶接材を引き剥がすことになり溶接品質が低下する課題があった。
また、モリブデンを材料とした抵抗溶接用電極棒45,46においても銅製の抵抗溶接用電極棒45,46と同様に抵抗溶接用電極棒45,46の表面の酸化が発生するため、電流値の低下、溶接状態のバラツキを削減するのは困難である。さらに、モリブデンは高価な材料で有り一般的に使用されるクロム銅、または銅合金製の電極棒と比較しコストが増加するという課題も発生する。
本発明は上述した課題を鑑みてなされたものであり、抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に耐アルカリ性のメッキを施した抵抗溶接用電極棒を押し当てて抵抗溶接して電池の構成部品同士を接続することにより、密閉型電池の内部で短絡などの懸念をなくし、かつ溶接時における不具合や品質の低下が回避できる安定したニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池の製造方法であり、さらに新規設備を導入することなく抵抗溶接用電極棒の表面にメッキ処理をすることで安価である密閉型電池の製造方法およびその製造装置を提供することを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために本発明は、密閉型電池内の封口板、リード、集電体、電極群、電池ケースの構成部品を抵抗溶接用電極棒を用いて、封口板とリード、リードと正極集電体、電極群と正極集電体または負極集電体、負極集電体と電池ケースを抵抗溶接する密閉型電池の製造方法であって、構成部品に抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に耐アルカリ性のメッキを施した抵抗溶接用電極棒を押し当てて抵抗溶接して接続することを特徴としている。
本発明によれば、構成部品に抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に耐アルカリ性のメッキを施した抵抗溶接用電極棒を押し当てて抵抗溶接して接続することにより、スパッタを抑制した抵抗溶接ができるので、密閉型電池の内部での内部短絡を抑え品質の向上した密閉型電池を安定して供給することができる密閉型電池の製造方法である。また、耐アルカリ性のメッキを施すことで抵抗溶接用電極棒の表面に酸化皮膜が形成するのを防ぐことができるため、溶接時の通電させる電流値が安定し溶接強度を確保することが可能となる。
本発明の第1の発明においては、密閉型電池内の封口板、リード、集電体、電極群、電池ケースの構成部品を抵抗溶接用電極棒を用いて、封口板とリード、リードと正極集電体、電極群と正極集電体または負極集電体、負極集電体と電池ケースを抵抗溶接する密閉型電池の製造方法であって、構成部品に抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に耐アルカリ性のメッキを施した抵抗溶接用電極棒を押し当てて抵抗溶接して接続することにより、溶接時に抵抗溶接用電極棒の表面からの抵抗溶接用電極棒の微粉の混入が防止でき、表面に施したメッキが混入してもアルカリ電解液によりに溶解しにくく、正極板と負極板の
短絡を抑制することが可能である。
本発明の第2の発明においては、抵抗溶接用電極棒に施した耐アルカリ性のメッキとして、無電解ニッケルまたは電解ニッケルからなるメッキを施したことにより、電池ケース内にスパッタとしてニッケルが混入した場合においても、アルカリ性の電解液中ではアルカリ濃度と電位によりに溶解しても析出することがなく、正極板と負極板の短絡を抑制することが可能である。
本発明の第3の発明においては、密閉型電池内の電気的接続する構成部品を抵抗溶接する密閉型電池の製造装置であって、構成部品を載せる台座と、通電して構成部品を抵抗溶接する抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に無電解ニッケルメッキまたは電解ニッケルメッキをした抵抗溶接用電極棒と、抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダと、抵抗溶接用電極棒に加圧力を負荷させる加圧駆動部と、加圧駆動部の加圧力を電極棒ホルダに伝達する加圧追従部と、抵抗溶接用電極棒を通電させる溶接電源部から構成したことにより、溶接時に抵抗溶接用電極棒の微粉の混入を抵抗溶接用電極棒の表面をメッキ処理して防止し、電池ケース内にスパッタとして抵抗溶接用電極棒の表面に施したニッケルメッキのニッケルが混入した場合においても、アルカリ性の電解液中ではアルカリ濃度と電位によりに溶解しても析出することがなく、正極板と負極板の短絡を抑制することが可能である。
本発明の第4の発明において、抵抗溶接用電極棒としてクロム銅または銅合金からなる材質で構成したことにより、ニッケルメッキの付着性もよく安価に製作ができる上、抵抗溶接用電極棒の先端端面部の研磨を行なうことで再利用をすることが可能となる。
本発明の第5の発明において、抵抗溶接用電極棒の横断面形状を丸形状または角形状としたことにより、複雑な形状を用いないため、電極棒ホルダでの保持性に優れ、抵抗溶接用電極棒の先端端面部の研磨も容易に行なうことで再利用し易くなる。
本発明の第6の発明において、抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダを銅または銅合金からなる材質で構成したことにより、電極棒ホルダから抵抗溶接用電極棒に電流を給電する際に電極棒ホルダ自身が発熱することなく安定して電流を供給できる。
本発明の第7の発明において、抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダの全表面または前記抵抗溶接用電極棒が接する個所に無電解ニッケルメッキまたは電解ニッケルメッキを施したことにより、電極棒ホルダと抵抗溶接用電極棒との接触面において酸化が生じないため抵抗溶接用電極棒と電極棒ホルダの接触状態を電気的に安定させることができ、安定した溶接電流で溶接を行なうことが可能となり、溶接強度低下を防ぐことができるとともに、抵抗溶接用電極棒が締結された際に、電極棒ホルダから銅微粉が脱落することが防止できる。
以下、図1から図6を参照しながら、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図2の模式断面図に示す本発明の密閉型電池である円筒形電池では、フェルト状またはスポンジ状の金属多孔体を基材とし、この基材の空隙に活物質を直接に塗布してなる帯状の正極板1および負極板2をこれらの間にセパレータ6を介在させて積層した状態で渦巻状に巻回してなる電極群5が、有底円筒状の金属製の電池ケース9内に収納されている。大電流放電に適した正極板1および負極板2からの出入力集電構造として、正極板1の端部3が電極群5の上方へ突出し、かつ負極板2の端部4が電極群5の下方に突出するように電極群5を構成している。
この構造において、正極板1または負極板2に各集電体を接続するリード片がないタブ
レス方式(リードレス方式)となり、正極板1の端部3に正極集電体7を複数箇所で溶接し、その正極集電体7に正極リード10の一端部を抵抗溶接し、かつ正極リード10の他端部を安全弁12が内蔵された正極端子を兼ねたキャップ13を持つ封口体11に抵抗溶接している。また、負極板2の端部4に負極集電体8を抵抗溶接し、その負極集電体8の舌片状の負極集電片(図示せず)を電池ケース9の底面に抵抗溶接している。その後、封口体11により電池ケース9の開口部が封口されている。
上記の密閉型電池を作製するにおいて、正極集電体7と正極板1の端部3との接続を一例として詳細に説明をする。図1は本発明である密閉型電池の製造装置の抵抗溶接用電極棒14を用いた抵抗溶接部の一例であり、抵抗溶接用電極棒14の締結された一対の電極棒ホルダ16を加圧追従部18に平行に固定している。
加圧追従部18は加圧駆動部19により下方向に移動し台座22上に設置された電極群5に加圧力を加えることが可能で、電極棒ホルダ16を介し一対の抵抗溶接用電極棒14に溶接電源部21より電流を流し、正極リード10が接続された正極集電体7を電極群5に溶接を行っている。
図3は、図1に示した溶接部における一対のプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aおよびマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bと事前に正極リード10が溶接された正極集電体7に電極群5の正極板1の端部3が溶接された状態を表した拡大模式図である。なお、電極群5は正極板1と負極板2とセパレータ6とをその間に介在して渦巻状に巻回し、下部端面には負極集電体8が溶接されている。
また、マイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bはマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bの表面にニッケルのメッキ層15を施し、プラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aも同様にプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aの表面にニッケルメッキ処理を施している。なお、ニッケルのメッキ層15の厚みを3μm〜5μmで施しており、メッキは無電解ニッケルでも電解ニッケルからなるメッキが好ましい。
図4(a)は抵抗溶接用電極棒14を給電経路を兼ねた電極棒ホルダ16に締結用ボルト17により締結した模式図であり、図4(b)は角形状の抵抗溶接用電極棒14を締結した模式図、図4(c)は丸形状の抵抗溶接用電極棒14を締結した模式図である。抵抗溶接用電極棒14の形状は単純な形状を用いており、電極棒ホルダ16での保持性に優れ、抵抗溶接用電極棒14の先端端面部の研磨も容易に行なうことで再利用し易く、本願の実施例では図4(b)に示される角形状の抵抗溶接用電極棒14を用いて述べている。
また、図5(a)は本発明の製造装置における抵抗溶接部の部分斜視図で、ニッケルのメッキ層15の施された一対の抵抗溶接用電極棒14を使用し溶接を行っており、プラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aはプラス極性で通電を行い、マイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bにはマイナス極性として通電を行なっている。さらに一例として正極リード10が事前に溶接された正極集電体7を電極群5に接続している。また、図5(b)は抵抗溶接時における抵抗溶接用電極棒14の圧接する場所を示す模式図であり、集電体溶接部20a,20b,20c,20dにプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aとマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bを圧接し溶接をしている。
集電体溶接部20a,20b,20c,20dに、2本の平行に圧接されたプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aとマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bにより正極集電体7に電流を流すことにより、抵抗溶接が行われる。このプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aとマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bは図1に示した給電経路を兼ねた電極棒ホルダ16に締結され、加圧追従部18により加圧できる構造となっている。
また、プラス極性側の抵抗溶接用電極棒14a、マイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bの締結された一対の電極棒ホルダ16を加圧追従部18に平行に固定し加圧追従部18は加圧駆動部19により下方向に移動し電極群5に加圧力を加えたのち、電極棒ホルダ16を介し一対の抵抗溶接用電極棒14に抵抗溶接電源部21より電流を流し正極リード10が事前に溶接された正極集電体7を電極群5に溶接をしている。
以下に、本発明の実施例における密閉型電池の図面を参照しながら、説明する。ただし、本発明は本実施例のみに限定されないのはいうまでもなく、例えばリチウム二次電池の溶接にも展開が可能であり、ダイレクト抵抗溶接にもメッキを施した抵抗溶接用電極棒を展開することが可能である。
図2に示すように内部に正極活物質を含有した厚さ1.0mmの焼結式ニッケルからなる帯状の正極板1の端部3を負極板2より上方へ1.50mm突出し、内部に負極活物質を含有した厚さ0.7mmのニッケルメッキを施した鉄製のパンチングメタルからなる帯状の負極板2の端部4を正極板1より下方へ1.50mm突出してセパレータ6を介して、渦巻状に巻回した電極群5を形成した。
この電極群5の上部方向にある正極板1の端部3に正極リード10が事前に溶接された板厚0.40mmの低炭素鋼からなる正極集電体7を無電解ニッケルメッキを全表面に施したクロム銅から成る電極棒ホルダで保持した図3に示す無電解ニッケルメッキのメッキ層15の厚みを5μmで施したクロム銅から成る抵抗溶接用電極棒14でシリーズ抵抗溶接にて接続し、正極集電体7を溶接した電極群5を実施例1とした。
(比較例1)
実施例1と比較するために、表面にニッケルメッキを施さないクロム銅の抵抗溶接用電極棒を使用し、実施例1と同様に正極リードが事前に溶接された正極集電体を溶接した電極群を比較例1とした。
(比較例2)
材質をモリブデンにし、ニッケルメッキを施さない抵抗溶接用電極棒を使用し、実施例1と同様に正極リードが事前に溶接された正極集電体を溶接した電極群を比較例2とした。
上記の実施例1、比較例1および比較例2で使用する抵抗溶接用電極棒を大気中に3日間放置した後に、その抵抗溶接用電極棒にて電極群と正極リードが事前に溶接された正極集電体を500ショットの連続溶接をした際の抵抗溶接用電極棒が正極集電体に付着した回数を検証した電極付着回数や溶接時に発生したスパッタの有無、溶接部における溶接強度、抵抗溶接用電極棒の表面温度、抵抗溶接用電極棒の電流値等にて比較を行なった。なお、溶接強度の測定においては、引張り試験機にて正極集電体を引っ張り、電極群より剥がれた時の荷重を測定した。
Figure 2008159356
(表1)に示されるように電極付着回数の違いが明らかになった。実施例1および比較例1においては、図5(b)に示す集電体溶接箇所20aから20dの4箇所のシリーズ溶接において、500ショットの連続溶接の中で抵抗溶接用電極棒が正極集電体7に付着するという不具合は発生しなかった。また、連続溶接後に実施例1のニッケルメッキを施した抵抗溶接用電極棒の表面を観察したところ、表面のニッケルメッキ層の剥がれもなく、抵抗溶接用電極棒の表面から銅微粉の脱落がなかった。
ニッケルメッキ処理を施さないモリブデンから成る抵抗溶接用電極棒を使用した比較例2では500ショットの連続溶接の中で52回の付着が発生した。このことは連続溶接時に電流値の測定結果をみると本発明のクロム銅を材質として使用した抵抗溶接用電極棒より低い値になっており、材質のモリブデン自身の固有抵抗が高く電流を流した際に抵抗発熱し、測定した抵抗溶接用電極棒の表面温度の結果からも分かるように、溶接時の抵抗溶接用電極棒の表面温度が上昇したことが原因で抵抗溶接用電極棒と正極集電体の接触面の温度が上昇し溶着したと判断できる。
さらに溶接強度においては、実施例1と同じ材質の抵抗溶接用電極棒を使用したにも関わらず比較例1のニッケルメッキを施さないクロム銅製の抵抗溶接用電極棒が最も低い。連続溶接時の電流値をみると、抵抗溶接時に流れる電流値は比較例1が最も低く、実施例1の電流値よりも74%まで低下しているのが分かる。これは実施例1と同じ材質の抵抗溶接用電極棒を使用しており、材質自体の固有抵抗は同じにも関わらず電流値が低い要因として、長時間大気中に放置したために比較例1の抵抗溶接用電極棒の表面に酸化被膜が形成されており、電極棒ホルダに締結した際に電極棒ホルダとの電気抵抗が上昇し、電流値が低下したものである。電流値が低いため、抵抗溶接する能力が低下し溶接強度が不足した。なお、比較例1のニッケルメッキを施さない抵抗溶接用電極棒の酸化皮膜を取り除いた場合に放置前と同等の電流が流れることは確認できている。
また、実施例1の人為的に施したニッケルメッキと違い、比較例1の場合においては酸化被膜が形成したり形成されなかったり、酸化被膜の状態で電流値のバラツキが発生したため、正極集電体と電極群との溶接強度のバラツキも確認できている。実施例1の抵抗溶接用電極棒では、長時間大気中に放置しても溶接時に流れる電流値に差が見られないため、抵抗溶接用電極棒の表面には酸化皮膜が形成しなかったことが分かる。
さらに、実施例1の抵抗溶接用電極棒では、抵抗溶接用電極棒の表面に施されたニッケルメッキの固有抵抗が高いため、電流を流した際に電流の立ち上りが鈍くなることで電流値のオーバーシュートが抑えられ溶接される金属の急激な溶融が起こらず抵抗溶接時に発生するスパッタの発生が低減できることも確認できている。また、ニッケルメッキが混入した場合においても、アルカリ性の電解液中ではアルカリ濃度と電位によりに溶解しても析出することがなく、正極板と負極板の短絡を抑制することが可能である。
なお、他の構成部品の抵抗溶接についても上記実施例1と同様の結果が得られ、他の構成部品の抵抗溶接について図を参照しながら説明する。図6(a)に示すように、抵抗溶接用電極棒14の先端端面部を除く表面に無電解ニッケルメッキを施したプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aとマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bからなる抵抗溶接用電極棒14を負極集電体8に押し当て、電極群5と負極集電体8を抵抗溶接し接続している。また、図6(b)に示すように負極集電体8が接続された電極群5を電池ケース9内に収納し、電極群5の中央部にある孔にマイナス極性側の抵抗溶接用電極棒14bを挿入し電池ケース9の外底面よりプラス極性側の抵抗溶接用電極棒14aを押し当て、負極集電体8と電池ケース9の内底面とを溶接し接続している。
さらに図6(c)に示すように正極集電体7に正極リード10を載置して、正極集電体10の溶接部10aに抵抗溶接用電極棒(図示せず)を押し当て正極集電体7と正極リード10を溶接し接続している。また、図6(d)に示すように電池ケース(図示せず)に収納された正極リード10が溶接され正極集電体7を溶接した電極群5の正極リード10に封口体11を設置し、正極リード10の溶接部10aに抵抗溶接用電極棒(図示せず)を押し当て封口体11と正極リード10を溶接し接続している。これらにおいても実施例1と同様の結果内容が得られた。
本発明により、クロム銅または銅合金からなる材質で構成した抵抗溶接用電極棒の表面にニッケルメッキを施すことで、銅の微粉が電池ケース内に混入することがなく電池の内部短絡などの懸念がない環境で、密閉形電池内の抵抗溶接が安定した電流値で行なえ、安定した溶接強度で種々の電池の電極製造技術として利用可能性が高く、かつ有用性も高い。
本発明の一実施の形態に係る製造装置における抵抗溶接部の模式図 本発明の一実施の形態に係る密閉型電池の縦断面概略図 本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接部の拡大模式図 (a)本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接用電極棒を電極棒ホルダに締結した模式図、(b)同角形状の抵抗溶接用電極を電極棒ホルダに締結した模式図、(c)同丸形状の抵抗溶接用電極を電極棒ホルダに締結した模式図 (a)本発明一実施の形態に係る製造装置における抵抗溶接部の部分状態図、(b)同抵抗溶接部の抵抗溶接用電極棒を圧接する場所を示す状態図 (a)本発明の一実施の形態に係る集電体を抵抗溶接する際の状態図、(b)同集電体の抵抗溶接時の状態図、(c)同正極リードの抵抗溶接後の状態図、(d)同封口体の抵抗溶接後の状態図 従来例における円筒形電池の縦断面概略図 従来例における抵抗溶接時の状態図
符号の説明
1 正極板
2 負極板
3 端部
4 端部
5 電極群
6 セパレータ
7 正極集電体
8 負極集電体
9 電池ケース
10 正極リード
10a,10b 溶接部
11 封口体
12 安全弁
13 キャップ
14 抵抗溶接用電極棒
14a プラス極性側の抵抗溶接用電極棒
14b マイナス極性側の抵抗溶接用電極棒
15 メッキ層
16 電極棒ホルダ
17 締結用ボルト
18 加圧追従部
19 加圧駆動部
20a,20b,20c,20d 集電体溶接部
21 溶接電源部
22 台座

Claims (7)

  1. 密閉型電池内の封口板、リード、集電体、電極群、電池ケースの構成部品を抵抗溶接用電極棒を用いて、封口板とリード、リードと正極集電体、電極群と正極集電体または負極集電体、負極集電体と電池ケースを抵抗溶接する密閉型電池の製造方法であって、前記構成部品に前記抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に耐アルカリ性のメッキを施した前記抵抗溶接用電極棒を押し当てて抵抗溶接して接続することを特徴とする密閉型電池の製造方法。
  2. 前記抵抗溶接用電極棒に施した耐アルカリ性のメッキとして、無電解ニッケルまたは電解ニッケルからなるメッキを施したことを特徴とする請求項1に記載の密閉型電池の製造方法。
  3. 密閉型電池内の電気的接続する構成部品を抵抗溶接する密閉型電池の製造装置であって、前記構成部品を載せる台座と、通電して前記構成部品を抵抗溶接する抵抗溶接用電極棒の先端端面部を除く表面に無電解ニッケルメッキまたは電解ニッケルメッキをした抵抗溶接用電極棒と、前記抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダと、前記抵抗溶接用電極棒に加圧力を負荷させる加圧駆動部と、前記加圧駆動部の加圧力を前記電極棒ホルダに伝達する加圧追従部と、前記抵抗溶接用電極棒を通電させる溶接電源部から構成したことを特徴とする密閉型電池の製造装置。
  4. 抵抗溶接用電極棒としてクロム銅または銅合金からなる材質で構成したことを特徴とする請求項3に記載の密閉型電池の製造装置。
  5. 抵抗溶接用電極棒の横断面形状を丸形状または角形状としたことを特徴とする請求項3に記載の密閉型電池の製造装置。
  6. 抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダを銅または銅合金からなる材質で構成したことを特徴とする請求項3に記載の密閉型電池の製造装置。
  7. 抵抗溶接用電極棒を保持する電極棒ホルダの全表面または前記抵抗溶接用電極棒が接する個所に無電解ニッケルメッキまたは電解ニッケルメッキを施したことを特徴とする請求項3に記載の密閉型電池の製造装置。
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