JP2008157265A - 一方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーシングを除く部品を組み立てた状態で、ころを脱落させることなく持ち運ぶことができる一方向クラッチを提供することである。
【解決手段】保持器4の柱部7にころ2のクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部7bを設けるとともに、外輪1に環状部6と反対の側へのころ2の脱落を阻止する蓋5を取り付けることにより、ケーシングを除く各部品をユニットとして組み立てた状態で持ち運べるようにしたのである。これにより、ケーシングをユニットから外して仕様数を少なく設定することができ、しかもユニットで保管、搬送、販売することができるようになる。
【選択図】図2
【解決手段】保持器4の柱部7にころ2のクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部7bを設けるとともに、外輪1に環状部6と反対の側へのころ2の脱落を阻止する蓋5を取り付けることにより、ケーシングを除く各部品をユニットとして組み立てた状態で持ち運べるようにしたのである。これにより、ケーシングをユニットから外して仕様数を少なく設定することができ、しかもユニットで保管、搬送、販売することができるようになる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ころを係合子として用いた一方向クラッチに関する。
ころを係合子として用いた一方向クラッチとしては、外輪の内周に複数のカム面を設けて、各カム面と対向する位置に配される複数のころと、これらの各ころをカム面と係合する方向に押圧する弾性体を一つずつ保持器のポケットに収容した構造のものがよく知られている。この種の一方向クラッチには、その保持器として、外輪内に挿入される柱部を環状部の一側面に周方向に所定の間隔で設けて、周方向で隣り合う柱部と環状部とでポケットを形成したものを用い、この保持器を外輪に取り付けるとともに、保持器のポケットの環状部と反対の側を蓋部で閉塞するケーシングを外輪外周に嵌め込んで、ころのクラッチ軸方向の脱落を防止しているものが多い(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−162027号公報
ところで、上記のようにケーシングを外輪外周に嵌め込んでころのクラッチ軸方向の脱落を防止する構造の一方向クラッチは、組立状態で販売しようとすると、搬送時等のころ脱落を防止するため、ころのクラッチ内周側への脱落を阻止する機構を設けたうえ、このクラッチを組み込む装置のギア等とトルク伝達可能な形状のケーシングを装着したものをユニットとして取り扱う必要がある。このため、ケーシング形状の違いによってクラッチの仕様数が増え、組み立てや保管、搬送の際の管理が煩雑になる。一方、ケーシングをクラッチのユニットから外してクラッチの装置への組込時にケーシングを装着するようにすれば、クラッチの仕様は減らせるが、組立状態でも搬送時等にころが脱落するおそれがあるため、各部品を別々に保管、搬送、販売せざるをえなくなり、取り扱いが面倒になる。
本発明の課題は、ケーシングを除く部品を組み立てた状態で、ころを脱落させることなく持ち運ぶことができる一方向クラッチを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明は、内周に複数のカム面が設けられた外輪と、前記各カム面と対向する位置に配される複数のころと、これらの各ころを前記カム面と係合する方向に押圧する弾性体と、環状部の一側面に周方向に所定の間隔で設けられた柱部が前記外輪内に挿入され、周方向で隣り合う柱部と環状部とで形成されるポケットに前記ころおよび弾性体を収容した状態で外輪に取り付けられる保持器とを備えた一方向クラッチにおいて、前記保持器の柱部に、前記ポケットへ突出して前記ころのクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部を設けるとともに、前記外輪に、前記保持器の環状部と反対の側へのころの脱落を阻止する蓋を取り付けた構成を採用した。
すなわち、保持器の柱部にころのクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部を設けるとともに、外輪に蓋を取り付けて、従来の蓋部を有するケーシングを装着しなくてもころがクラッチ軸方向に脱落しないようにすることにより、ケーシングを除く各部品をユニットとして組み立てた状態で持ち運べるようにしたのである。
上記の構成において、前記保持器および蓋を、スナップフィット機構により前記外輪に取り付けられるものとすれば、クラッチの組み立てが簡単になる。
また、前記保持器を合成樹脂で形成し、その柱部のクラッチ内周側面をクラッチに通される軸の外周面に摺接させることにより、軸または外輪が空転する際にも軸の摩耗を生じさせることなく、軸に負荷されるラジアル荷重を保持器の柱部で受けられるようになり、クラッチが組み込まれる装置のスペックを向上させることができる。このとき、前記保持器の柱部のクラッチ内周側面に凹部を設けて、柱部と軸との接触面積を小さくすれば、軸または外輪が空転する際の空転トルクを低減することができる。
本発明の一方向クラッチは、上述したように、保持器の柱部にころのクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部を設け、外輪にころのクラッチ軸方向の脱落を阻止する蓋を取り付けて、ケーシングを除く各部品をユニットとして組み立てた状態で持ち運べるようにしたものであるから、形状の種類が多いケーシングをユニットから外すことにより仕様数を少なく設定できるとともに、ユニットで保管、搬送、販売することができ、管理や取り扱いが容易である。
以下、図1および図2(a)、(b)に基づき、本発明の実施形態を説明する。この一方向クラッチは、外輪カムタイプのもので、内周に5つのカム面1aが設けられた外輪1と、各カム面1aと対向する位置に配される5個のころ2と、これらの各ころ2をカム面1aと係合する方向に押圧するばね(弾性体)3と、ころ2およびばね3を収容した状態で外輪1に取り付けられる保持器4と、保持器4と同じく外輪1に取り付けられる蓋5とからなり、ころ2を挟んでカム面1aと対向する円筒面を有する軸Aの外周に装着される。そして、図2(a)において外輪1が時計回りに回転するか、軸Aが反時計回りに回転すると、各ころ2がカム面1aと係合してトルクが伝達され、外輪1が反時計回りに回転するか、軸Aが時計回りに回転した場合には、各ころ2とカム面1aとの係合が解除されて、外輪1または軸Aが空転するようになっている。
前記外輪1は、焼結合金製で、外周に5つの軸方向溝1bが形成され、これらの各軸方向溝1bが図示省略した筒状ケーシングの内周突条とガタツキなく嵌合することにより、ケーシングとトルク伝達可能となっている。また、外輪1の両端部は中央部よりも大きい内径に形成されており、この両端部と中央部との段差を利用して、後述するように保持器4および蓋5が外輪1に取り付けられる。
前記保持器4は、外径が外輪1とほぼ同じで内径が軸A直径よりも大きい環状部6と、環状部6の一側面に周方向に所定の間隔で設けられた5本の柱部7と、そのうちの2本の柱部7の基端部から柱部7に沿って延びるアーム部8とが、合成樹脂で一体成形されたものである。そのアーム部8は、柱部7のクラッチ外周側面に設けられた軸方向溝7aの内側に設けられている。そして、柱部7およびアーム部8が外輪1内に挿入されて、周方向で隣り合う柱部7と環状部6とで形成されるポケット9に前記ころ2およびばね3を一つずつ収容するとともに、柱部7のクラッチ内周側面が軸Aの外周面に摺接するようになっている。
保持器4の各柱部7には、その一側面のクラッチ内周側からポケット9へ突出する突出部7bが全長にわたって設けられており、突出部7bの先端と隣の柱部7の他側面との間の距離がころ2の直径よりも狭く形成されて、ころ2およびばね3のクラッチ内周側への脱落が阻止されている。また、各柱部7のクラッチ内周側面には、軸Aとの接触面積を低減するための凹部7cが形成されている。
そして、保持器4の各アーム部8の先端に、クラッチ外周側へ突出して外輪1一端部の段差面と係合する係合部8aを設けることにより、保持器4を外輪1の他端側から圧入するだけで外輪1に取り付けられるスナップフィット機構が形成されている。
前記蓋5は、外径が外輪1とほぼ同じで内径が軸A直径よりも大きい環状部10と、環状部10の一側面から突出する3本のアーム部11とを合成樹脂で一体成形したもので、各アーム部11は、保持器4のアーム部8のない位置の柱部7の軸方向溝7a内に挿入されるように設けられている。また、各アーム部11の先端には、クラッチ外周側へ突出して外輪1他端部の段差面と係合する係合部11aが設けられている。これにより、蓋5を外輪1の一端側から圧入するだけで外輪1に取り付けられるスナップフィット機構が形成され、外輪1に取り付けられた蓋5が保持器4の環状部6と反対の側へのころ2の脱落を阻止するようになっている。
また、前記保持器4および蓋5の環状部6、10は、それぞれの外周に、外輪1外周の軸方向溝1bに連続するように切欠き6a、10aが形成され、前記ケーシングと嵌合するようになっている。
この一方向クラッチは、上記の構成であり、保持器4の柱部7にころ2のクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部7bを設けるとともに、外輪1にころ2のクラッチ軸方向の脱落を阻止する蓋5を取り付けたので、前記ケーシングを除く各部品をユニットとして組み立てた状態で持ち運ぶことができる。従って、ケーシングをユニットから外して仕様数を少なく設定することができ、しかもユニットで保管、搬送、販売することができる。
また、保持器4および蓋5をスナップフィット機構により外輪1に取り付けることができるので、クラッチの組み立てが非常に簡単である。
さらに、保持器4が合成樹脂で形成され、その柱部7が軸A外周面に摺接しているので、軸Aまたは外輪1が空転する際にも軸Aの摩耗を生じさせることなく、軸Aに負荷されるラジアル荷重を受けることができる。しかも、保持器4および蓋5の環状部6、10を軸Aと接触しない内径に形成するとともに、保持器4の柱部7のクラッチ内周側面に凹部7cを設けて柱部7と軸Aとの接触面積を小さくしたので、軸Aや外輪1の空転トルクも抑えられる。
なお、上述した実施形態では、蓋のスナップフィット機構を形成するアーム部は先端に直方体形の係合部を有するものとしたが、係合部の形状はこれに限定されず、例えば、図3(a)〜(e)に示すように圧入しやすい形状とすることができる。このうち、図3(a)はアーム部11の係合部11a外周側面を凸曲面とした例、図3(b)は外周側面を半円筒面とした例である。また、図3(c)〜(e)は、係合部11aを先端側ほど外周側への突出量が小さくなるように形成して、より圧入しやすくしたもので、図3(c)は楔形とした例、図3(d)は外周側面を球面とした例、図3(e)は半球形とした例である。同様に、保持器のアーム部先端の係合部も、図3(a)〜(e)に示したような形状に形成することができる。
1 外輪
1a カム面
2 ころ
3 ばね(弾性体)
4 保持器
5 蓋
6 環状部
7 柱部
7a 溝
7b 突出部
7c 凹部
8 アーム部
8a 係合部
9 ポケット
10 環状部
11 アーム部
11a 係合部
A 軸
1a カム面
2 ころ
3 ばね(弾性体)
4 保持器
5 蓋
6 環状部
7 柱部
7a 溝
7b 突出部
7c 凹部
8 アーム部
8a 係合部
9 ポケット
10 環状部
11 アーム部
11a 係合部
A 軸
Claims (4)
- 内周に複数のカム面が設けられた外輪と、前記各カム面と対向する位置に配される複数のころと、これらの各ころを前記カム面と係合する方向に押圧する弾性体と、環状部の一側面に周方向に所定の間隔で設けられた柱部が前記外輪内に挿入され、周方向で隣り合う柱部と環状部とで形成されるポケットに前記ころおよび弾性体を収容した状態で外輪に取り付けられる保持器とを備えた一方向クラッチにおいて、前記保持器の柱部に、前記ポケットへ突出して前記ころのクラッチ内周側への脱落を阻止する突出部を設けるとともに、前記外輪に、前記保持器の環状部と反対の側へのころの脱落を阻止する蓋を取り付けたことを特徴とする一方向クラッチ。
- 前記保持器および蓋が、スナップフィット機構により前記外輪に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
- 前記保持器を合成樹脂で形成し、その柱部のクラッチ内周側面をクラッチに通される軸の外周面に摺接させたことを特徴とする請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
- 前記保持器の柱部のクラッチ内周側面に凹部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の一方向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006343163A JP2008157265A (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | 一方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006343163A JP2008157265A (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | 一方向クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008157265A true JP2008157265A (ja) | 2008-07-10 |
Family
ID=39658413
Family Applications (1)
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JP2006343163A Pending JP2008157265A (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | 一方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008157265A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010054042A (ja) * | 2007-10-23 | 2010-03-11 | Nsk Ltd | 一方向クラッチ及びその製造方法 |
CN110914565A (zh) * | 2017-07-18 | 2020-03-24 | 株式会社捷太格特 | 单向离合器 |
-
2006
- 2006-12-20 JP JP2006343163A patent/JP2008157265A/ja active Pending
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