JP2008157078A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気密度が変化してもエンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止することができるエンジン制御装置を提供する。
【解決手段】車両のエンジンを制御するエンジン制御装置であって、このエンジン制御装置1は、エンジンに要求される出力と吸気密度とから、そのときの最良燃費ないし最良燃費に最も近いエンジン回転速度を決定するエンジン回転速度決定手段312〜314と、決定されたエンジン回転速度でエンジン動作点を設定したときの目標トルクを出力させるように、エンジンのスロットルバルブ開度を吸気密度に基づいて調整する出力制御手段317と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン制御装置に関する。
従来から、アクセル開度(アクセルペダルの踏込量)と車速とからエンジンに要求される駆動パワーを算出し、その駆動パワーを最良燃費で実現できるように制御するエンジン制御装置がある(特許文献1参照)。
特開平9−308012号公報
ところで、上記したエンジン制御装置では、車両が高地走行して大気圧が低下したり、外気温度が高くなって吸気温度が上昇したりする場合には、吸気密度が小さくなってエンジンに導入される実質的な空気量が少なくなる。そうすると、エンジンで燃焼させられる燃料量が低下するので、エンジンに要求される駆動パワー(以下「エンジン要求パワー」という)に基づいてエンジン動作点を制御しても、実際にエンジンから出力される駆動パワー(以下「実パワー」という)はエンジン要求パワーよりも低下してしまい、運転者に違和感を与え、乗り心地が悪化するという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、吸気密度が変化してもエンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止することができるエンジン制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、車両のエンジンを制御するエンジン制御装置であって、このエンジン制御装置(1)は、エンジンに要求される出力と吸気密度とから、そのときの最良燃費ないし最良燃費に最も近いエンジン回転速度を決定するエンジン回転速度決定手段(312〜314)と、決定されたエンジン回転速度でエンジン動作点を設定したときの目標トルクを出力させるように、エンジンのスロットルバルブ開度を吸気密度に基づいて調整する出力制御手段(317)と、を備える。
本発明よれば、エンジンに要求される出力と吸気密度から最良燃費ないし最良燃費に最も近いエンジン回転速度を決定し、そのエンジン回転速度でエンジン動作点を設定したときのトルクを出力するように、その運転時の吸気密度に基づいてスロットルバルブ開度を調整するので、吸気密度が低下してもエンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止できるとともに燃費の悪化を抑制することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照にして本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、ハイブリッド車のエンジン制御装置1を示す図である。
図1に示すように、ハイブリッド車のエンジン制御装置1は、車両を走行させる駆動系10と、車両の運転状態を制御する制御系20とから構成される。
ハイブリッド車の駆動系10は、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、出力スプロケットOSと、動力分割機構TMとを備える。
エンジンEは、ガソリンエンジンなど予混合燃焼エンジンである。このエンジンEの出力は、後述するエンジンコントローラ40によって制御され、車両の走行に必要な駆動力を発生したり、第1モータジェネレータMG1を駆動して発電を行って第2モータジェネレータMG2やバッテリ61に電力を供給したりする。
第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設し、ステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータである。この第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2は、後述するモータコントローラ50からの制御指令に基づいてそれぞれ独立に制御され、バッテリ61からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作(力行)する。また、第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2のロータが外力によって回転する場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ61を充電(回生)することもできる。
動力分割機構TMは、図示しない単純遊星歯車により構成されている。この動力分割装置TMには、エンジンEからの駆動力がエンジンダンパEDを介して伝達されるとともに第1モータジェネレータMG1や第2モータジェネレータMG2からの駆動力も伝達される。動力分割装置TMは、伝達された駆動力を車両の運転状態に応じて動力分割装置TMに連結された出力スプロケットOSに出力する。この出力スプロケットOSは、チェーンベルトCBや図示しないディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右前輪に連結されている。
一方、ハイブリッド車の制御系20は、統合コントローラ30と、エンジンコントローラ40と、モータコントローラ50と、パワーコントローラ60と、ブレーキコントローラ70とから構成されている。
統合コントローラ30は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるために備えられる。この統合コントローラ30には、エンジンEのアクセル開度を検出するアクセル開度センサ31、車速センサ32、エンジン回転速度センサ33、第1モータジェネレータ回転速度センサ34、第2モータジェネレータ回転速度センサ35、スロットルバルブ開度センサ36、大気圧センサ37、吸気温度センサ38、ブレーキセンサ39などからの出力信号が入力する。
そして、統合コントローラ30は、上記した入力信号に基づいて所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令をエンジンコントローラ40、モータコントローラ50及びブレーキコントローラ70へ出力する。統合コントローラ30は、ハイブリッド車両の運転時に、エンジンコントローラ40への制御指令によりエンジン動作点制御(エンジン回転速度とトルクの制御)を行うとともにモータコントローラ50への制御指令によりモータジェネレータ動作点制御を行う。さらに、統合コントローラ30はハイブリッド車両の制動時に、ブレーキコントローラ80への制御指令によりブレーキ制御を行う。
エンジンコントローラ40は、統合コントローラ30から入力したエンジンパワー指令値とエンジン回転速度センサ33からのエンジン回転速度とに基づいて、エンジン要求パワーを出力できるエンジン動作点に制御する。
モータコントローラ50は、統合コントローラ30に入力した第1モータジェネレータ回転速度センサ34と第2モータジェネレータ回転速度センサ35からの入力信号に基づいて、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点と第2モータジェネレータMG2のモータ動作点とをそれぞれ独立に制御する指令をパワーコントローラ60へ出力する。
パワーコントローラ60は、パワーケーブルによって第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2と接続する。このパワーコントローラ60は、ハイブリッド車両の運転状態に基づいて第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2をそれぞれ独立に制御する。なお、パワーコントローラ60には、第2モータジェネレータMG2による力行時に放電し、回生時に充電するバッテリ61が接続される。
ブレーキコントローラ70には、ブレーキセンサ39からの各車輪の車輪速信号などの出力信号が入力され、この入力情報に基づいて所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令を統合コントローラ30やブレーキ液圧ユニット80へ出力する。このブレーキコントローラ70は、急制動時等にはブレーキ液圧ユニット80へ制御指令を出力し、車両の各車輪のブレーキ液圧を独立に制御してABS制御を行う。また、ブレーキコントローラ70は、制動時には統合コントローラ30への制御指令とブレーキ液圧ユニット70への制御指令を出力し、回生ブレーキ協調制御を行う。この回生ブレーキ協調制御では、エンジンブレーキやフットブレーキによる制動時に、モータとして作動している第2モータジェネレータMG2を発電機として作動させることにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ61に回収する。
このようなハイブリッド車両では、イグニッションキーを回すとエンジンEが始動し、エンジンEが暖機されるとエンジンEは停止する。そして、発進時や軽負荷時など、エンジン効率の悪い領域では燃料をカットしてエンジンEを停止し、第2モータジェネレータMG2によって走行する。また、通常走行時には、動力分割機構TMによってエンジンEの駆動力の一部は車両の車輪を直接駆動し、残りは第1モータジェネレータMG1によって発電を行わせ、発生した電力によって第2モータジェネレータMG2が走行用の駆動力を発生する。また、減速時や制動時には、車輪の回転によって第2モータジェネレータMG2を駆動して回生発電を行う。そして、回収した電気エネルギをバッテリ61に蓄える。バッテリ61の充電量が少なくなった場合には、第1モータジェネレータMG1をエンジンEによって駆動し、バッテリ61を充電する。
次に、第1実施形態との対比のために、従来のハイブリッド車両のエンジン制御について説明する。
従来のハイブリッド車両では、アクセル開度とエンジン回転速度とに基づいてエンジンEの目標駆動パワーを算出し、バッテリ61の充電状態を示すSOC(State Of Charge)に基づいてバッテリ61への充放電パワーを算出する。そして、目標駆動パワーと充放電パワーとからエンジンEへのエンジン要求パワーを決定する。そして、このエンジン要求パワーを最良燃費で実現できるようにエンジン回転速度を決定してエンジン動作点を制御する。
ところで、外気温度が高い場合や車両が高地走行している場合には、吸気温度の上昇や大気圧の低下によって吸気密度が小さくなるので、エンジンEの燃焼性能が低下し、エンジンEから発生するトルクが低減してしまう。
図6(A)は、標高の変化に伴うトルク変化を示す図である。横軸は車両が走行している標高を示し、縦軸は目標トルクに対する実トルクの割合を示す図である。
従来のハイブリッド車両では、低地走行時を基準にしてエンジン動作点を設定しているので、図6(A)に示すように、低地走行時にエンジンEの実トルクは目標トルクとほぼ同じになり、目標トルクに対する実トルクの割合は100%となる。しかしながら、車両が標高の高い高地を走行している場合には、標高が高くなるにつれて大気圧は低下し、吸気密度も小さくなる。そうすると、エンジンEに導入される吸気量が低地走行時と同じであっても実空気量は少なくなるので、エンジンEから発生する実トルクが目標トルクよりも小さくなってしまう。そのため、図6(A)に示すように、標高が高くなって吸気密度が低下するほど目標トルクに対する実トルクの割合が低下する。
図6(B)は、外気温度の変化に伴うトルク変化を示す図である。
従来のハイブリッド車両では、所定温度T0を基準にしてエンジン動作点を設定しているので、図6(B)に示すように、外気温度が所定温度T0である場合にエンジンEの実トルクは目標トルクとほぼ同じになり、目標トルクに対する実トルクの割合は100%となる。しかしながら、外気温度が基準温度T0よりも高くなる場合には、エンジンEに導入される吸気の吸気温度が高くなるので、吸気密度は小さくなる。そうすると、基準温度T0である場合と同じ吸気量がエンジンEに導入されても、実空気量が少なくなるので、エンジンEの出力が低下し、エンジンEの実トルクが目標トルクよりも小さくなってしまう。そのため、図6(B)に示すように、外気温度が所定温度T0よりも高くなって吸気密度が低下するほど目標トルクに対する実トルクの割合が低下する。なお、外気温度が所定温度T0よりも低くなると、吸気密度が大きくなるので、目標トルクに対する実トルクの割合が増加する。
このように、吸気密度が小さくなって目標トルクに対する実トルクの割合が低下すると、エンジンから実際に出力される実パワーがエンジン要求パワーよりも低下してしまう。
図7は、エンジン要求パワーに対する実パワーの低下を示す図である。横軸はエンジン回転速度Neを示し、縦軸はトルクTを示す。F1は所定温度T0及び低地走行時(以下、「通常走行時」という。)におけるエンジンEの最良燃費線を示し、Eは等燃費線を示す。また、P1〜P3はエンジンEから出力される駆動パワーの等パワー線を示し、P1からP3に向かうほど駆動パワーは大きくなる。
エンジン要求パワーがP2である場合には、従来のハイブリッド車では、エンジンEの動作点は図7に示すように、等パワー線P2と最良燃費線F1とから点A(Nea、Ta)に決定される。しかしながら、車両が高地を走行している場合など、吸気密度が小さくなる場合には、目標トルクに対する実トルクが低下するので、エンジン動作点が点B(Nea、Tb)になって、エンジン要求パワーはP2であるのに対して実パワーはP1に低下してしまう。このように吸気密度が低下して、運転者が要求するエンジン要求パワーに対して実パワーが不足すると、運転者に違和感を与え、乗り心地が悪化するという問題がある。
このような吸気密度の低下に起因する実パワーの不足を抑制するために、吸気密度が低下する運転条件のときには、運転者が要求するエンジン要求パワーよりもさらに大きいエンジン要求パワー(以下、「仮想要求パワー」という)を設定するように制御する方法が考えられる。つまり、P3を仮想要求パワーとして、この等パワー線P3と最良燃費線とから、図7の点C(Nec、Tc)に示すようにエンジン動作点を決定する。このようにエンジン動作点を決定すれば、吸気密度の低下によってトルクが低下し、エンジン動作点が点D(Nec、Td)に移動したとしても、実パワーはP2となって、もともと要求されているエンジン要求パワーP2を満たすことができ、エンジン要求パワーに対する実パワーの不足を防止することができる。
しかしながら、吸気密度が低下したときに上記のように仮想要求パワーに基づいて、エンジン要求パワーに対して実パワーを確保するようにした場合には、エンジン動作点(点D)が最良燃費線から大きくずれてしまうので、車両の乗り心地の悪化が防止できても燃費が悪化するという問題がある。
そこで、第1実施形態に係るエンジン制御装置1では、吸気密度が低下した場合でもエンジン要求パワーに対して実パワーが低下するのを防止するとともに燃費の悪化をできる限り抑制する。
図2は、統合コントローラ30とエンジンコントローラ40の制御内容を示すブロック図である。
統合コントローラ30は、エンジンEに要求されるエンジン要求パワーとエンジン回転速度を決定し、エンジンコントローラ40はエンジン要求パワーとエンジン回転速度からスロットルバルブ開度を決定する。
図2に示すように、統合コントローラ30の加算部311では、アクセル開度と車速とから算出される目標駆動パワーと、バッテリSOCから算出される充放電パワーとからエンジン要求パワー指令値を算出する。
統合コントローラ30は、最良燃費エンジン回転速度算出部312において、エンジン要求パワーから図3に示す最良燃費線マップを参照することによって最良燃費エンジン回転速度を決定する。同時に、統合コントローラ30は、最大トルクエンジン回転速度算出部313において、エンジン要求パワーと吸気密度とから、図3の最大トルク線マップを参照することによって最大トルクエンジン回転速度を算出する。
統合コントローラ30は、選択部314において、最良燃費エンジン回転速度と最大トルクエンジン回転速度とを比較し、その値が大きい方をエンジン回転速度指令値として選択(セレクトハイ)する。そして、統合コントローラ30は、上記のように決定したエンジン要求パワー指令値とエンジン回転速度指令値とをエンジンコントローラ40に出力する。
エンジンコントローラ40は、入力したエンジン要求パワー指令値とエンジン回転速度指令値とから除算部315によってトルク目標値を算出する。エンジンコントローラ40は、吸気温度や大気圧から決定される吸気密度に基づいてトルク目標値と実際のトルクが一致するようにエンジンEに導入される吸気量を吸気密度補正演算部316で算出する。例えば、検出した大気圧や吸気温度から目標トルクに対する実トルクの低下率を算出し(図6参照)、その低下率に基づいてトルク目標値を出力するために必要な吸気量を決定する。
そして、このよう決定された吸気量からスロットルバルブの開度をスロットルバルブ開度演算部317で算出し、スロットルバルブ開度指令値として、エンジンEに導入される吸気量を調整する。
図3(A)は、エンジンEの最良燃費線と、吸気密度に応じて設定された最大トルク線とを示す図である。横軸はエンジン回転速度Neを示し、縦軸はトルクTを示す。F1は通常走行時の最良燃費線を示し、W1〜W3は3段階の吸気密度に応じて決定される最大トルク線を示す。また、P1〜P3は等パワー線を示す。
最大トルク線は、吸気密度に基づいて設定され、スロットルバルブ開度を全開にしたときのエンジンEの最大トルクを示す。この最大トルク線のうちW1は、通常運転時の吸気密度におけるエンジンEの最大トルク線を示している。吸気密度が低下するにしたがって、エンジンEの最大トルク線はW2、W3と低下し、吸気密度が最小になる場合にはW3で示される最大トルク線となる。なお、吸気密度に応じた最大トルク線W1〜W3は、大気圧と吸気温度とに基づいて実験などによって得られたマップから決定する。
エンジン要求パワーがP2である場合には、まず図3(A)の実線F1で示される最良燃費線に基づいて最良燃費エンジン回転速度を決定する。つまり、最良燃費線F1と等パワー線P2との交点から最良燃費エンジン回転速度Ne1を決定する。そして、そのときの吸気密度に基づいて選択された最大トルク線W1〜W3と等パワー線P2とに基づいて最大トルクエンジン回転速度を決定する。
例えば、吸気密度が低下して最大トルク線W2が選択された場合には、この最大トルク線W2と等パワー線P2との交点から最大トルクエンジン回転速度Ne2を決定する。そして、上記のように決定された最良燃費エンジン回転速度Ne1と最大トルクエンジン回転速度Ne2とのうち大きい方をエンジン回転速度指令値として選択する。
つまり、最良燃費エンジン回転速度Ne1でのトルクが最大トルクエンジン回転速度Ne2でのトルクよりも小さい場合には、最良燃費で車両を運転するために最良燃費エンジン回転速度Ne1を選択する。しかしながら、最良燃費エンジン回転速度Ne1に基づいてエンジン動作点を設定しても、吸気密度が低下しているのでエンジン要求パワーP2に対して実パワーが低下してしまう。そこで、そのときの吸気密度に基づいてトルク目標値と実際のトルクが一致するように吸気量を算出し、算出された吸気量からエンジンコントローラ40がスロットルバルブ開度を調整(出力制御手段)する。したがって、吸気密度が低下している場合には、通常運転時よりもスロットルバルブ開度を大きくし、エンジンEに導入される吸気量を増大してエンジン回転速度Ne1を維持したままエンジン要求パワーP2に対する実パワーの低下を防止する。これにより、エンジン要求パワーP2を維持することができ、さらに最良燃費で車両を運転することができる。
一方、大気圧と吸気温度とから決定された吸気密度が非常に小さく、最大トルク線W3が選択された場合には、エンジン要求パワーP2では最良燃費線F1でのトルクまでトルクを上昇できないので、最大トルク線W3と等パワー線P2との交点から最大トルクエンジン回転速度Ne3を決定する。この場合には、上記のように決定された最良燃費エンジン回転速度Ne1と最大トルクエンジン回転速度Ne3とのうち大きい方、つまりエンジン回転速度Ne3をエンジン回転速度指令値として選択する。吸気密度が非常に小さくなった場合には、スロットルバルブ開度を全開としても最良燃費線までには達しないので、エンジンEを最大トルクで運転してエンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止する。このように最大トルクエンジン回転速度Ne3に基づいてエンジン動作点を設定する場合には、従来のハイブリッド車のように仮想要求パワーを設定し(パワー線P3)、実パワー(パワー線P2)を確保するようにエンジン回転速度Ne4を決定してエンジン動作点を設定する場合と比較して、エンジン動作点の最良燃費線からのずれは小さくなるので燃費の悪化は抑制される。
図3(B)は、エンジン要求パワーとエンジン回転速度との関係を示す図である。横軸はエンジン要求パワーPを示し、縦軸はエンジン回転速度Neを示す。実線は所定温度T0及び低地走行時における最良燃費線を示し、破線は吸気密度に基づいて決定される最大トルク線W1〜W3を示す。
図3(B)においても、図3(A)と同様に、エンジン要求パワーから最良燃費エンジン回転速度と最大トルクエンジン回転速度とを決定することができ、その値が大きい方をエンジン回転速度として選択することができる。そして、最良燃費線からエンジン回転速度を決定した場合には、スロットルバルブ開度を吸気密度に応じて調整して、エンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止するとともに最良燃費で車両を運転する。また、吸気密度に基づいて設定された最大トルク線からエンジン回転速度を決定する場合には、スロットルバルブ開度を全開にすることでエンジン要求パワーを出力する。
以上により、第1実施形態のエンジン制御装置1は、下記の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、通常運転時の最良燃費線と、吸気密度に基づいて設定された最大トルク線とからそれぞれエンジン回転速度を決定し、そのエンジン回転速度のうち大きい方に基づいてエンジン動作点を設定する。
最良燃費エンジン回転速度に基づいてエンジン動作点を設定する場合には、吸気密度に応じてスロットルバルブ開度を調整するので、エンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止でき、さらに最良燃費で車両を運転することができる。また、最大トルクエンジン回転速度に基づいてエンジン動作点を設定する場合には、スロットルバルブ開度を全開にすることでエンジン要求パワーを出力することができ、燃費の悪化をできる限り抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態のエンジン制御装置1の制御内容を示すブロック図である。
第2実施形態のエンジン制御装置1の構成は、第1実施形態と基本構成はほぼ同様であるが、エンジン回転速度の決定の仕方において一部相違する。つまり、エンジン回転速度を吸気密度に基づいて設定された最良燃費線によって決定するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
図4に示すように、統合コントローラ30はエンジンEに要求されるエンジン要求パワーとエンジン回転速度を決定し、エンジンコントローラ40はエンジン要求パワーとエンジン回転速度からスロットルバルブ開度を決定する。
統合コントローラ30は、加算部321において、運転者がアクセルペダル踏み込んだ場合などに、アクセル開度と車速とから算出される目標駆動パワーと、バッテリSOCから算出される充放電パワーとからエンジン要求パワーを算出する。この算出されたエンジン要求パワーをエンジン要求パワー指令値とする。そして、統合コントローラ30は、エンジン回転速度算出部322において、加算部321で算出されたエンジン要求パワーから、吸気密度に基づいて設定された最良燃費線マップを参照することによってエンジン回転速度を決定し、エンジン動作点を設定する。そして、統合コントローラ30は、上記のように決定したエンジン要求パワー指令値とエンジン回転速度指令値とをエンジンコントローラ40に出力する。
エンジンコントローラ40は、入力したエンジン要求パワー指令値とエンジン回転速度指令値とから除算器315によってトルク目標値を算出する。そして、エンジンコントローラ40は、吸気温度や大気圧から決定される吸気密度に基づいてトルク目標値と実際のトルクが一致する吸気量を吸気密度補正演算部316で算出する。算出された吸気量に基づいてスロットルバルブの開度をスロットルバルブ開度演算部317で算出し、スロットルバルブ開度指令値とする。
図5(A)は、吸気密度に応じて設定されたエンジンEの最良燃費線を示す図である。横軸はエンジン回転速度Neを示し、縦軸はトルクTを示す。また、F1〜F3は最良燃費線を示す。なお、W1〜W3は、第1実施形態において吸気密度に基づいて設定される最大トルク線を示す。
図5(A)に示すように、エンジンEの最良燃費線F1〜F3は、吸気密度から設定される最大トルク線W1〜W3に対応して設定されており、各々の吸気密度において車両を運転する場合に最良の燃費となるように設定されている。F1は車両が通常運転している場合の最良燃費線となる。そして、吸気密度が小さくなるにしたがって最良燃費線はF2、F3のように設定される。
ここで、最良燃費線F1と最大トルク線W1とは同じ吸気密度のときの特性であり、同様に最良燃費線F2と最大トルク線W2、最良燃費線F3と最大トルク線W3もそれぞれ同じ吸気密度となっている。そして、最良燃費線F1は最大トルク線W1に対してある程度の余裕トルクを持って設定されている。また、最良燃費線F2は、高エンジン回転速度においては最大トルク線W2と一致するように設定されているが、低エンジン回転速度においては最大トルク線W2に対してある程度の余裕トルクを持って設定されている。さらに、最良燃費線F3は、高エンジン回転速度においては最大トルク線W3と一致するように設定されているが、低エンジン回転速度においては最大トルク線W3に対して若干の余裕トルクを持って設定されている。
第2実施形態のエンジン制御装置1では、エンジン要求パワーと、吸気密度から設定される最大トルク線に対応して定められた最良燃費線とから、エンジン回転速度を決定する。そして、その最良燃費線から決定されたエンジン回転速度において、そのときの吸気密度に基づいてトルク目標値と実際のトルクが一致するように吸気量を算出し、算出された吸気量からエンジンコントローラ40がスロットルバルブ開度を調整(出力制御手段)する。これにより、エンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止するとともに最良燃費で車両を運転する。また、最良燃費線から決定されたエンジン回転速度におけるトルクが、そのときの吸気密度における最大トルクと一致する場合には、スロットルバルブ開度を全開にすることでエンジン要求パワーを出力する。
例えば、吸気密度が非常に小さく、その時の最良燃費線がF3であって、エンジン要求パワーがP4である場合には、最良燃費線F3と等パワー線P4との交点からエンジン回転速度Ne5を決定する。そして、エンジン回転速度Ne5を維持しつつ、吸気密度に応じて通常運転時よりもスロットルバルブ開度を大きくすることで吸気量を増大して、吸気密度の低下によって生じるエンジン要求パワーP4に対する実パワーの低下を防止する。これにより、エンジン要求パワーP4を維持するとともに燃費の悪化を防止する。
一方、吸気密度が非常に小さく、その時の最良燃費線がF3であって、エンジン要求パワーがP5である場合には、最良燃費線F3と等パワー線P5との交点から最良燃費エンジン回転速度Ne6を決定する。この最良燃費エンジン回転速度Ne6では、最大トルク線F3と一致しているので、スロットルバルブは全開状態でエンジンEから最大トルクを発生させることでエンジン要求パワーを出力する。
図5(B)は、エンジン要求パワーとエンジン回転速度との関係を示す図である。横軸はエンジン要求パワーPを示し、縦軸はエンジン回転速度Neを示す。F1〜F3は、吸気密度に応じて設定された最良燃費線を示す。
図5(B)においても、図5(A)と同様に、エンジン要求パワーと、吸気密度から設定される最大トルク線に基づいて定められた最良燃費線とからエンジン回転速度を決定することができ、決定されたエンジン回転速度に基づいて同様の制御を行うことができる。
以上により、第2実施形態のエンジン制御装置1は、下記の効果を得ることができる。
第2実施形態によれば、吸気密度から設定された最大トルク線に基づいて定められた最良燃費線によって、所定の吸気密度におけるエンジン回転速度が決定するので、第1実施形態よりも簡素な構成でエンジン要求パワーに対する実パワーの低下を防止でき、さらに燃費の悪化を抑制することが可能となる。
本発明は上記した実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。例えば、本発明のエンジン制御装置1はハイブリッド車におけるエンジンの制御だけでなく、ハイブリッド車以外の車両のエンジンの制御に適用するようにしてもよい。
ハイブリッド車のエンジン制御装置を示す図である。 第1実施形態のエンジン制御装置の制御内容を示すブロック図である。 エンジンの最良燃費線と吸気密度に応じて設定された最大トルク線とを示す図である。 第2実施形態のエンジン制御装置の制御内容を示すブロック図である。 吸気密度に対応して設定されたエンジンの最良燃費線を示す図である。 吸気密度の変化によるトルク変化を示す図である。 エンジン要求パワーに対する実パワーの低下を示す図である。
符号の説明
E エンジン
MG1、MG2 モータジェネレータ
TM 動力分割装置
10 駆動系
20 制御系
30 統合コントローラ
40 エンジンコントローラ
50 モータコントローラ
60 パワーコントローラ
61 バッテリ
70 ブレーキコントローラ
312 最良燃費エンジン回転速度算出部(第1エンジン回転速度算出手段)
313 最大トルクエンジン回転速度算出部(第2エンジン回転速度算出手段)
314 選択部
317 スロットルバルブ開度演算部(出力制御手段)
322 エンジン回転速度算出部

Claims (4)

  1. 車両のエンジンを制御するエンジン制御装置において、
    前記エンジンに要求される出力と吸気密度とから、そのときの最良燃費ないし最良燃費に最も近いエンジン回転速度を決定するエンジン回転速度決定手段と、
    前記決定されたエンジン回転速度でエンジン動作点を設定したときの目標トルクを出力させるように、前記エンジンのスロットルバルブ開度を吸気密度に基づいて調整する出力制御手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記エンジン回転速度決定手段は、
    前記エンジンに要求される出力と、車両の通常運転時の最良燃費線とからエンジン回転速度を算出する第1エンジン回転速度算出手段と、
    前記エンジンに要求される出力と、吸気密度に応じて設定された最大トルク線とからエンジン回転速度を算出する第2エンジン回転速度算出手段と、を備え、
    前記第1エンジン回転速度算出手段と第2エンジン回転速度算出手段とによってそれぞれ算出されたエンジン回転速度のうち大きい方をエンジン回転速度として決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記エンジン回転速度決定手段は、
    前記エンジンに要求される出力と、吸気密度に対応して決定される最大トルク線に基づいて吸気密度ごとに設定される最良燃費線とからエンジン回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記吸気密度は、大気圧と吸気温度とに基づいて決定される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のエンジン制御装置。
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