JP2013189048A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EV走行中のエンジン始動の際のショックや違和感の発生を確実に防止もしくは抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】バッテリのSOCに対する内燃機関の始動の要否を判断するための閾値として、第1の閾値αと、第1の閾値αよりも値が低い第2の閾値βとを設定し、EV走行時に、SOCが第1の閾値αと第2の閾値βとの間である場合は、要求駆動力が内燃機関の始動を判断するための閾値として定めた所定値δ以下になった場合に、実駆動力を低下目標値εまで低下させ、SOCが第2の閾値βよりも低い場合には、直ちに、実駆動力を低下目標値εまで低下させる低下手段(ステップS2,S3,S4,S5)と、低下手段により実駆動力を低下目標値εまで低下させた後に、第1電動機の出力により内燃機関の回転数を上昇させて始動させる始動手段(ステップS6)とを設けた。
【選択図】図3

Description

この発明は、走行のための駆動力源として内燃機関および発電機能のある電動機を備えているハイブリッド車両の走行を制御する制御装置に関し、特に、内燃機関の運転を停止した状態で電動機のみを駆動力源として走行するEV走行が可能なハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
ハイブリッド車両は、駆動力源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関、およびモータ・ジェネレータなどの発電機能のある電動機を搭載した車両であり、内燃機関と電動機とが持つそれぞれの特性を生かすことにより、燃費を向上させることができ、また排気ガスの低減を図ることができる車両である。例えば、内燃機関を燃焼効率の良い運転点で運転し、かつ車両に要求される駆動トルクを電動機で付加することができる。さらに、減速時にエネルギ回生を行いその際に発生させた電力を走行のために使用することもできる。そのため、走行に対する要求を満たしつつ、燃費を向上させ、かつ排ガスの低減を図ることが可能である。そのようなハイブリッド車両に関する発明の一例が特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたハイブリッド車両は、内燃エンジンと、その内燃エンジンからのトルクが入力される発電機モータと、電力が供給されて駆動される電気モータと、サンギヤ、リングギヤ、およびキャリアの3個の歯車要素から構成されるプラネタリギヤユニットとを備えていて、サンギヤと発電機モータとが連結され、リングギヤと出力軸とが連結され、キャリアと内燃エンジンとが連結された構成となっている。そして、キャリアの回転を停止させるためのワンウェイクラッチあるいはブレーキなどの制動手段が設けられている。
また、この特許文献1には、一般に、発電機モータの出力による駆動力は車速が低いほど大きいことから、例えば、車速が30km/hより低い場合は、内燃エンジンを停止し、発電機モータの出力によって車両の駆動力を発生させ、車速が30km/h以上の場合には、内燃エンジンの駆動力によって車両の駆動力の不足分を補うようにした制御例が記載されている。
特開平8−295140号公報
一般にハイブリッド車両は、内燃エンジンおよび電動機の両方の出力により走行するいわゆるHV走行と、内燃エンジンを停止させ電動機の出力のみで走行するいわゆるEV走行とが可能である。特に、上記の特許文献1に記載されているハイブリッド車両では、プラネタリギヤユニットのキャリアの回転、すなわち内燃エンジンの出力軸の回転を固定する制動手段が設けられていることから、その制動手段により内燃エンジンの出力軸の回転を停止させた状態で、発電機モータおよび電気モータの2つの電動機の出力により、EV走行を行うことができる。
そのようなEV走行の状態は、プラネタリギヤユニットのサンギヤをS、リングギヤをR、キャリアをCとし、また、発電機モータをMG1、電気モータをMG2、そして内燃エンジンをENGとすると、図7,図8の共線図のように表すことができる。すなわち、図7に示す状態は、MG2の出力のみで走行するEV走行であり、MG2を正転方向(エンジンの出力軸の回転方向と同じ方向)に力行させ、そのMG2の出力トルクのみにより駆動力を発生させて車両を走行させている。そして、図8に示す状態は、MG1およびMG2の2つの電動機の出力で走行するEV走行であり、MG2を正転方向に力行させるとともに、MG1を逆転方向(エンジンの出力軸の回転方向と反対方向)に力行させ、それらMG1およびMG2の出力トルクにより駆動力を発生させて車両を走行させている。
このうち図8に示すMG1およびMG2の出力トルクによるEV走行では、キャリアに設けられたブレーキもしくはワンウェイクラッチによってエンジン出力軸の回転数を0に固定して反力を発生させることにより、MG2の出力トルクの回転方向と逆向きに発生させたMG1の出力トルクを、MG2の出力トルクに付加することができる。そのため、それらMG1およびMG2の出力トルクによる大きな駆動力で車両を走行させることができる。
ところで、ハイブリッド車両が上記のようなEV走行している際に、電動機に電力を供給する蓄電装置の充電状態(SOC;State Of Charge)が低下した場合には、エンジンを起動し、そのエンジンの出力により電動機を発電機として駆動して電力を発生させ、バッテリを充電する必要がある。バッテリのSOCが過度に低下すると、バッテリの充放電性能や耐久性が低下してしまうからである。そのために、従来のハイブリッド車両では、例えば、EV走行時にバッテリのSOCが下限として定めた閾値よりも低下した場合に、エンジンを始動し、そのエンジンの出力によって発電機を駆動してバッテリを充電するように構成されている。
上記のようなEV走行時におけるエンジンの始動は、例えば図9の共線図に示すように、MG1で反力を発生させることによって行うことができる。すなわち、前述の図8に示したEV走行の状態から、エンジン出力軸の回転数を0に固定していたブレーキを解放するとともに、MG2で走行のためのトルクを出力しつつ、MG1を回生させ、MG2の出力トルクの回転方向と逆方向の回生トルクを反力として発生させる。その結果、エンジン出力軸の回転数を引き上げて、エンジンを始動させることができる。
あるいは、キャリアの制動手段としてワンウェイクラッチが用いられている場合には、上記のようにワンウェイクラッチによってエンジン出力軸の逆転方向への回転が規制され、かつMG2が走行のためのトルクを出力している状態で、MG1を回生させ、MG2の出力トルクの回転方向と逆方向の回生トルクを反力として発生させる。その結果、ワンウェイクラッチによるエンジン出力軸の逆転方向への回転に対する規制が解除され、エンジン出力軸の回転数が正転方向に引き上げられるので、エンジンを始動させることができる。
しかしながら、車両がMG1およびMG2の両方の電動機の出力によってEV走行している際に、例えば上記のようにバッテリのSOCが低下したことにより、MG1の出力でエンジンを始動させる場合には、車両の駆動力が一時的に低下し、それに起因して運転者にショックや違和感を与えてしまう可能性がある。すなわち、MG1によってエンジンを始動する際に、MG1は、逆転方向の回生トルクを出力するように制御されるので、既にEV走行のための駆動トルクを出力しているMG1は、制御状態が力行から回生へ切り替えられることになる。したがって、その制御状態の切り替えの過程では、MG1の駆動トルクは一時的にかつ不可避的に0になる。そのため、EV走行時におけるエンジン始動の際に、MG1による駆動トルクが一時的に0まで低下することから、それに伴いエンジン始動時に車両の駆動力が低下し、その結果、運転者にショックや違和感を与えてしまうおそれがあった。
なお、上記のようなMG1のトルクの一時的な低下は、MG2の出力トルクを増大させることによって補償することが可能である。しかしながら、それは、MG2に補償分のトルクを出力する余裕が残っている場合に限られる。すなわち、MG2も既にEV走行のための駆動トルクを出力している状態であるため、EV走行中の車両に対する要求駆動力が大きい場合には、補償分のトルクを更に出力する余裕がなくなり、MG2によるトルク補償を行うことができない場合がある。したがって、MG2の出力トルクによって補償するとしても、上記のようなEV走行中のエンジン始動時における車両駆動力の低下を完全に防止することはできない。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、EV走行中におけるSOCの過度の低下を回避するためのエンジン始動を確実に行うとともに、そのエンジン始動の際のショックや違和感の発生を防止もしくは抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関および複数の電動機を駆動力源とするハイブリッド車両であって、第1回転要素、第2回転要素、および第3回転要素を有する差動歯車装置からなる動力分割機構と、前記各電動機に対する駆動電力を供給しかつ前記各電動機で発電された発電電力を蓄電するバッテリと、前記内燃機関の出力軸の回転を固定もしくは制限する固定手段とを備え、前記出力軸と前記第1回転要素とが連結され、前記複数の電動機のうち第1電動機の回転軸と前記第2回転要素とが連結され、第2電動機の回転軸と前記第3回転要素および駆動軸とがそれぞれ連結されたハイブリッド車両の制御装置において、前記バッテリの充電状態の程度を示すSOCに対する前記内燃機関の始動の要否を判断するための閾値として、第1の閾値と、前記第1の閾値よりも値が低い第2の閾値とを設定し、前記内燃機関の運転を停止しかつ前記固定手段により前記出力軸の回転を停止させた状態で前記電動機のみを駆動力源として走行するEV走行時に、前記SOCが前記第1の閾値と前記第2の閾値との間である場合は、前記EV走行時における前記ハイブリッド車両の実駆動力を予め設定した低下目標値まで低下させる低下手段と、前記低下手段により前記実駆動力を前記低下目標値まで低下させた後に、前記第1電動機の出力により前記出力軸の回転数を上昇させて前記内燃機関を始動させる始動手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記低下手段が、前記要求駆動力の大きさに応じて設定される低下目標量だけ前記実駆動力を低下させる手段を含むことを特徴とする制御装置である。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記低下手段が、前記ハイブリッド車両への要求駆動力が前記内燃機関の始動を判断するための閾値として定めた所定値以下になった場合に、前記実駆動力を前記低下目標値まで低下させる手段を含むことを特徴とする制御装置である。
そして、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記低下手段が、前記SOCが前記第2の閾値よりも低い場合に、前記実駆動力を前記低下目標値まで徐々に低下させる手段を含むことを特徴とする制御装置である。
請求項1の発明では、内燃機関の運転を停止して電動機のみの出力によりハイブリッド車両を走行させるEV走行時に、バッテリのSOC低下に伴う内燃機関の始動の要否を判断するための閾値として第1の閾値と、その第1の閾値よりも値が小さい第2の閾値とが設定されている。すなわち、内燃機関の始動の必要性を判断するための閾値が、第1の閾値と第2の閾値との間の所定の幅を持った値の範囲として設定されている。そして、EV走行中にバッテリのSOCが第1の閾値と第2の閾値との間の範囲内になった場合に、要求駆動力に基づいて実際に発生している車両の実駆動力が、低下目標値まで低下させられる。そしてその後、内燃機関が始動される。
したがって、請求項1の発明によれば、EV走行中にバッテリのSOCが低下し、内燃機関を始動してバッテリを充電する必要性が生じた場合に、SOCが未だ第2の閾値以上であっても、実駆動力が低下目標値まで低下させられた後に、内燃機関が始動される。そのため、EV走行時に内燃機関を始動する際の実駆動力の落ち込みを少なくすることができ、その実駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を防止もしくは抑制することができる。
また、請求項2の発明によれば、実駆動力を低下させる場合に、その実駆動力を低下させる際の低下目標量が、要求駆動力の大きさに応じて設定される。例えば、要求駆動力が大きいほど低下目標量が多くなるように、要求駆動力の大きさに基づいて低下目標量が設定される。そのため、その実駆動力の低下量と内燃機関を始動する際の駆動トルクの落ち込みとを総合的に考慮して、ショックや違和感の低減のために最も有利なように、低下目標量を設定することができる。その結果、EV走行時に内燃機関を始動する際の駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を確実に防止もしくは抑制することができる。
また、請求項3の発明によれば、EV走行中にバッテリのSOCが第1の閾値と第2の閾値との間の範囲内になり、かつEV走行における要求駆動力が所定値以下になった場合に、要求駆動力に基づいて実際に発生している車両の実駆動力が、低下目標値まで低下させられる。そしてその後、内燃機関が始動される。そのため、EV走行時に内燃機関を始動する際の実駆動力の落ち込みを可及的に少なくすることができ、その実駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を適切に防止もしくは抑制することができる。
そして、請求項4の発明によれば、EV走行中にバッテリのSOCが第2の閾値よりも低くなった場合は、直ちに実駆動力が低下目標値まで低下させられた後に、内燃機関が始動される。そのため、バッテリのSOCが第2の閾値よりも低くなり、バッテリのSOCの余裕がないと判断される場合に、内燃機関を確実に始動してバッテリのSOCを速やかに上昇させることができる。そのため、バッテリのSOCが過度に低下してしまうことによるバッテリ性能の低下を回避することができる。
この発明で制御の対象とするハイブリッド車両のドライブトレーンおよび制御系統の一例を示す模式図である。 この発明で制御の対象とするハイブリッド車両のドライブトレーンの他の例を示す模式図である。 この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートである。 図3に示すこの発明の制御装置による制御を実行する場合に実駆動力の低下のさせ方を説明するためのタイムチャートである。 図3に示すこの発明の制御装置による制御を実行した場合のハイブリッド車両の挙動を説明するためのタイムチャートである。 この発明の制御装置による他の制御例を説明するためのタイムチャートであって、その制御を実行した場合のCDモードからCSモードへのモード遷移期間の詳細を説明するためのタイムチャートである。 従来およびこの発明で制御の対象とするハイブリッド車両におけるEV走行(MG2・単独駆動)状態を説明するための共線図である。 従来およびこの発明で制御の対象とするハイブリッド車両におけるEV走行(MG1,MG2・両駆動)状態を説明するための共線図である。 従来およびこの発明で制御の対象とするハイブリッド車両におけるEV走行(MG1,MG2・両駆動)時にMG1でエンジンを始動させる状態を説明するための共線図である。
つぎに、この発明を図を参照して具体的に説明する。この発明で制御の対象とするハイブリッド車両のドライブトレーンおよび制御系統を図1に示してある。すなわち、この図1に示す車両Veは、いわゆる2モータタイプのハイブリッド車両であって、駆動力源としてエンジン1と2基のモータ・ジェネレータ2,3とを備え、エンジン1が出力する動力を第1モータ・ジェネレータ(MG1)2と駆動軸4とに分割するとともに、第2モータ・ジェネレータ(MG2)3の出力する動力を直接駆動軸4に伝達できるように構成されている。
エンジン(ENG)1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関である。この図1では、スロットル開度や燃料噴射量などの負荷を電気的に制御することが可能な電子制御式のスロットルバルブや電子制御式の燃料噴射装置等を備えていて、所定の負荷に対して回転数を電気的に制御することにより燃費が最も良好な最適運転点に設定できるガソリンエンジンが搭載された例を示している。
第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3は、いずれも、駆動電力が供給されることによりトルクを出力するモータとしての機能と、トルクが与えられることにより発電電力を発生する発電機としての機能との両方を兼ね備えた電動機である。それら第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3としては、例えば、永久磁石式同期モータ(PM)あるいは誘導モータ(IM)などの交流モータが用いられる。
エンジン1が出力する動力を第1モータ・ジェネレータ2と駆動軸4とに分割するための動力分割機構5が設けられている。この動力分割機構5は、第1回転要素、第2回転要素、および第3回転要素の3つの回転要素を有する差動歯車装置により構成されていて、この図1に示す例では、サンギヤ5sとリングギヤ5rとの間に配置したピニオンギヤをキャリア5cによって自転および公転が可能に保持したシングルピニオン型の遊星歯車機構が採用されている。
動力分割機構5のキャリア5cにエンジン1の出力軸1aが連結され、サンギヤ5sに第1モータ・ジェネレータ2の回転軸2aが連結され、そしてリングギヤ5rに駆動軸4および第2モータ・ジェネレータ3の回転軸3aがそれぞれ互いに連結されている。すなわち、この図1に示す例では、キャリア5cがこの発明における第1回転要素に相当し、サンギヤ5sがこの発明における第2回転要素に相当し、そしてリングギヤ5rがこの発明における第3回転要素に相当している。このような遊星歯車機構から構成される動力分割機構5の各回転要素が差動機構として機能することにより、サンギヤ5sすなわち第1モータ・ジェネレータ2の回転数に応じて、キャリア5cすなわちエンジン1の回転数が変化するようになっている。したがって、第1モータ・ジェネレータ2の出力を制御することにより、エンジン1のエンジン回転数を制御できるように構成されている
上記の動力分割機構5に対して駆動軸4が連結されている。具体的には、動力分割機構5のリングギヤ5rに、駆動軸4がカウンタギヤ6およびデファレンシャル7を介して動力伝達可能に連結されている。カウンタギヤ6は、共に一体回転するようカウンタ軸6aに固定された大径ギヤ6bと、その大径ギヤ6bよりも径が小さい小径ギヤ6cとから構成されていて、大径ギヤ6bと動力分割機構5のリングギヤ5rとが噛み合わされ、小径ギヤ6cと駆動軸4が組み込まれたデファレンシャル7のリングギヤ7aとが噛み合わされている。したがって、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2は、それぞれ、動力分割機構5、カウンタギヤ6、およびデファレンシャル7を介して、駆動軸4と互いに動力伝達可能に連結されている。
上記のように、第1モータ・ジェネレータ2が、動力分割機構5、カウンタギヤ6、およびデファレンシャル7を介在させて駆動軸4との間で動力伝達を行うように構成されているのに対して、第2モータ・ジェネレータ3は、動力分割機構5を介さずに、カウンタギヤ6およびデファレンシャル7のみを介在させて駆動軸4との間で直接動力伝達を行うように構成されている。すなわち、第2モータ・ジェネレータ3の回転軸3aには、その回転軸3aと一体に回転するドライブギヤ3bが固定されていて、そのドライブギヤ3bとカウンタギヤ6の大径ギヤ6bとが噛み合わされている。したがって、第2モータ・ジェネレータ3は、カウンタギヤ6およびデファレンシャル7を介して、駆動軸4と互いに動力伝達可能に連結されるとともに、カウンタギヤ6を介して、動力分割機構5のリングギヤ5rに対しても互いに動力伝達可能に連結されている。
なお、第2モータ・ジェネレータ3のドライブギヤ3bは、カウンタギヤ6の大径ギヤ6bよりも径が小さい歯車により構成されていて、それらドライブギヤ3bと大径ギヤ6bとのギヤ対は、第2モータ・ジェネレータ3に対する減速機構(リダクションギヤ)となっている。したがって、第2モータ・ジェネレータ3の出力トルクを増幅させてデファレンシャル7および駆動軸4へ伝達することができ、第2モータ・ジェネレータ3の出力トルクによる大きな駆動力を発生させることができる。
さらに、この発明における車両Veのギヤトレーンでは、動力分割機構5のキャリア5cの回転すなわちエンジン1の出力軸1aの回転を固定する固定手段として、キャリア5cおよび出力軸1aの回転を選択的に固定するブレーキ装置8が設けられている。このブレーキ装置8としては、例えば、ディスクブレーキやドラムブレーキなどの摩擦式の係合装置、あるいはドグクラッチ・ブレーキやスプラインなどの噛み合い式の係合装置を用いることができる。この図1では、シンクロメッシ機構などの同期連結装置を備えたドグブレーキを採用した例を示している。
なお、この発明における固定手段としては、上記のようなドグブレーキあるいは摩擦ブレーキなどのブレーキ装置8の他に、図2に示すような、ワンウェイクラッチ9を用いることも可能である。この場合のワンウェイクラッチ9は、外輪9aがギヤトレーンのケーシング(図示せず)などに、その回転が不可能なように固定されていて、内輪9bがエンジン1の出力軸1aと一体回転するように取り付けられている。そして出力軸1aおよびキャリア5cの正転方向(すなわちエンジン1の回転方向と同じ方向)への回転を許容し、出力軸1aおよびキャリア5cの逆転方向(すなわちエンジン1の回転方向と反対方向)への回転を制止するように構成されている。したがって、このワンウェイクラッチ9は、エンジン1の出力軸1aおよび動力分割機構5のキャリア5cの回転を正転方向の一方向のみに制限するものであって、この発明における固定手段となっている。
前述のように、第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3は、いずれも、モータと発電機との両方の機能を有する周知の交流モータにより構成されている。したがって、それら第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3は、それぞれ、インバータ(図示せず)を介してバッテリ10に連結されている。すなわち、インバータによって第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3とバッテリ10との間で授受される電力を制御することにより、それら各モータ・ジェネレータ2,3がモータとして機能させられる場合の回転数やトルクを制御し、あるいはそれら各モータ・ジェネレータ2,3が発電機として機能させられる場合の発電量を制御するように構成されている。
また、上記の第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3は、インバータを介して、それらの間で電力を相互に供給できるように構成されている。すなわち、第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3のいずれか一方により発生させた電力を、他方のモータ・ジェネレータで消費できるようになっている。例えば、エンジン1の出力により第1モータ・ジェネレータ2が駆動されて発電機として機能させられた場合に、その第1モータ・ジェネレータ2で発生させた電力を第2モータ・ジェネレータ3へ供給し、第2モータ・ジェネレータ3をモータとして機能させることができる。したがって、エンジン1が出力した動力の一部を、第1モータ・ジェネレータ2により電力に一旦変換した後、第2モータ・ジェネレータ3により再び動力に変換して、その動力を駆動軸4に伝達することができるようになっている。
上記のエンジン1、および各モータ・ジェネレータ2,3の動作状態を制御するための電子制御装置(ECU)11が設けられている。この電子制御装置11には、車両Veの車速を検出する車速センサ12、例えばアクセルペダルやアクセルレバーなどによる運転者のアクセル操作を検出するアクセル開度センサ13、バッテリ10のSOCを検出するSOCセンサ14、あるいは、エンジン1の出力軸の回転速度を検出するエンジン回転数センサ(図示せず)や、各モータ・ジェネレータ2,3の回転軸の回転速度を検出するためのレゾルバ(図示せず)などの各種センサ装置類からの検出信号が入力される。これに対して、電子制御装置11からは、エンジン1を制御する(すなわち、エンジン1のスロットルバルブあるいは燃料噴射装置等を制御する)信号、各モータ・ジェネレータ2,3を制御する(すなわち、インバータおよびバッテリ10を制御する)信号などが出力されるように構成されている。
上記のように構成された車両Veでは、エンジン1と、第1モータ・ジェネレータ2および/または第2モータ・ジェネレータ3との両方の出力により走行するいわゆるHV走行と、エンジン1の運転を停止させ、第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3の出力のみ、もしくは第2モータ・ジェネレータ3の出力のみで走行するいわゆるEV走行とが可能である。
第2モータ・ジェネレータ3のみの出力によるEV走行では、前述の図7に示した従来例と同様に、第2モータ・ジェネレータ3を正転方向に力行させ、その第2モータ・ジェネレータ3が出力する駆動トルクによって車両Veが走行させられる。また、第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3によるEV走行では、前述の図8に示した従来例と同様に、ブレーキ装置8を係合させてエンジン1の出力軸1aの回転を停止させた状態で、第2モータ・ジェネレータ3を正転方向に力行させるとともに、第1モータ・ジェネレータ2を逆転方向に力行させ、それら第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3が出力する駆動トルクによって車両Veが走行させられる。
なお、図2に示した車両Veの構成例のように、固定手段としてワンウェイクラッチ9を用いた場合には、上記のように第2モータ・ジェネレータ3を正転方向に力行させつつ、第1モータ・ジェネレータ2を逆転方向に力行させることにより、ワンウェイクラッチ9が自ら係合し、エンジン1の出力軸1aの回転が固定される。したがって、ワンウェイクラッチ9を用いる場合でも、上記のようなブレーキ装置8を用いる場合と同様に、第2モータ・ジェネレータ3の駆動トルクの回転方向と逆向きに出力させた第1モータ・ジェネレータ2の駆動トルクを、第2モータ・ジェネレータ3の駆動トルクに付加することができる。そのため、それら第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3の出力による大きな駆動力で車両Veを走行させることができる。
そして、上記のような第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3の出力によるEV走行から、エンジン1を始動させてHV走行へ移行する場合には、前述の図9に示した従来例と同様に、第1モータ・ジェネレータ2によってエンジン1の始動が行われる。すなわち、第2モータ・ジェネレータ3でEV走行のための駆動トルクを出力しつつ、第1モータ・ジェネレータ2を回生させて、逆転方向の回生トルクを反力として発生させることにより、エンジン1の回転数を引き上げて、エンジン1を始動させることができる。
上記のようなEV走行中に第1モータ・ジェネレータ2によってエンジン1を始動させる場合には、EV走行時に車両Veの駆動力の増大に寄与していた第1モータ・ジェネレータ2の駆動トルクが回生トルクに切り替えられるので、その駆動トルクがなくなる分、車両Veの駆動力が一時的に低下して落ち込むことになる。この発明におけるハイブリッド車両の制御装置では、上記のような駆動力の落ち込みによるショックや違和感の発生を防止するために、以下の制御を実行するように構成されている。その制御の一例を、図3のフローチャートに示してある。このフローチャートで示されるルーチンは、所定の短時間毎に繰り返し実行される。図3において、先ず、車両Veの走行状態がCD(Charge
Depleting)モードであるか否か、すなわち車両VeがEV走行していて、バッテリ10に蓄えられた電力が消費されている状態であるか否かが判断される(ステップS1)。これは、エンジン1、第1モータ・ジェネレータ2、および第2モータ・ジェネレータ3の制御状態から総合的に判断することができる。
車両Veの走行状態がCDモードでないこと、すなわち車両VeがEV走行していないことにより、このステップS1で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。
これに対して、車両Veの走行状態がCDモードであること、すなわち車両VeがEV走行していることにより、ステップS1で肯定的に判断された場合には、ステップS2へ進み、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値α以下であるか否かが判断される。このエンジン始動閾値αは、EV走行時に、バッテリ10のSOCがエンジン1の始動の要否を判断するための上限側の閾値として予め設定されたものであり、この発明における第1の閾値に相当する閾値である。
バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値αよりも高いことにより、このステップS2で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。この場合は、EV走行中であっても、バッテリ10は未だ十分に充電量が残っている状態であり、直ちにエンジン1の出力により第1モータ・ジェネレータ2を駆動して発電させる必要はないと判断できるためである。
これに対して、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値α以下であることにより、ステップS2で肯定的に判断された場合には、ステップS3へ進み、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値β以上であるか否かが判断される。このエンジン始動閾値βは、EV走行時に、バッテリ10のSOCがエンジン1の始動の要否を判断するための下限側の閾値として予め設定されたものであり、上記のエンジン始動閾値αよりも低い値に設定されている。したがって、このエンジン始動閾値βが、この発明における第2の閾値に相当する閾値である。
バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値β以上であることにより、このステップS3で肯定的に判断された場合は、ステップS4へ進み、要求駆動トルクが所定値δ以下であるか否かが判断される。要求駆動トルクは、車速およびアクセル開度などに基づいて決まる車両Veの要求駆動力をトルクに換算したものであり、この場合は、EV走行時に第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3に対して出力することが要求されるトルクである。そして所定値δは、EV走行中にバッテリ10のSOCが低下した場合に、エンジン1の始動の開始を判断するための閾値として設定されるものであって、EV走行中にエンジン1を始動させる際に生じる第1モータ・ジェネレータ2の駆動トルクの落ち込みが許容し得るものであるか否かを判断するための閾値である。したがって、この所定値δが、この発明における所定値に相当する閾値である。
なお、この所定値δは、EV走行中にバッテリ10のSOCが低下した場合にエンジン1の始動の開始を判断するために予め設定した既定値としてもよいが、ここでは、バッテリ10のSOCの大きさに応じて決められる可変値として設定される。すなわち、この所定値δは、EV走行中にバッテリ10のSOCが低下した場合に、エンジン1の始動の開始を判断するための閾値として、バッテリ10のSOCの大きさに応じて随時設定されるものであって、SOCの大きさを考慮して、EV走行中にエンジン1を始動させる際に生じる第1モータ・ジェネレータ2の駆動トルクの落ち込みが許容し得るものであるか否かを判断するための閾値となっている。
具体的には、上記の所定値δは、バッテリ10のSOCが低いほど大きな値となるように、そのSOCの大きさに応じて設定される。すなわち、バッテリ10のSOCが相対的に高い場合は、所定値δは相対的に小さい値に設定される。反対に、バッテリ10のSOCが相対的に低い場合には、所定値δは相対的に大きい値に設定される。したがって、バッテリ10のSOCが相対的に高い場合は、エンジン1の始動開始を判断する要求駆動トルクの基準が相対的に小さくなる。反対に、バッテリ10のSOCが相対的に低い場合には、エンジン1の始動開始を判断する要求駆動トルクの基準が相対的に大きくなり、相対的にエンジン1の始動開始が判断され易くなる。
なお、所定値δは、上記のようにバッテリ10のSOCの大きさに応じて決められることに加えて、車速の大きさに応じて決められる可変値とすることもできる。例えば、所定の車速毎に、上記のようにバッテリ10のSOCの大きさに応じて決められる可変値とすることができる。そうすることにより、より精度の良い制御を実行することができる。
要求駆動トルクが所定値δよりも大きいことにより、このステップS4で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。これは、EV走行中にバッテリ10のSOCがエンジン始動閾値α以下に低下した場合であっても、要求駆動トルクが相対的に大きいことから、仮にその状態で第1モータ・ジェネレータ2によるエンジン1の始動を行った場合には、それ以前のEV走行における第1モータ・ジェネレータ2の駆動トルクが0になることによる駆動力の落ち込みが大きくなり、運転者にショックや違和感を与えてしまう可能性があるからである。したがって、このステップS4で実行される制御は、運転者に対するショックや違和感の発生を防止するために、EV走行中の第1モータ・ジェネレータ2によるエンジン1の始動を、要求駆動トルクが小さくなる状況を待って実行させるためのものである。
これに対して、要求駆動トルクが所定値δ以下であることにより、ステップS4で肯定的に判断された場合には、ステップS5へ進み、要求駆動トルクに基づいて実際に発生させられるEV走行中の車両Veの実駆動力が、低下目標値εまで徐々に低下させられる。この低下目標値εは、EV走行中にエンジン1を始動する際の駆動トルクの落ち込みを可及的に少なくするように設定される値であり、この発明における低下目標値に相当するものである。
上記のステップS4で要求駆動トルクが所定値δ以下になる状況を待った場合であっても、車両Veの実駆動力は依然として所定の大きさを持っているため、その状態でエンジン1を始動すれば、不可避的に駆動トルクの落ち込みによるショックが発生する。そこでこのステップS5では、エンジン1の始動時のショックをより適切に防止するために、そのエンジン1の始動に先立って、車両Veの実駆動力が低下目標値εまで漸減させられる。
車両Veの実駆動力を低下目標値εまで低下させる場合、図4のタイムチャートにおいて一点鎖線で示すように、第1モータ・ジェネレータ2エンジン1の始動反力分を、第2モータ・ジェネレータ3によって補償することが可能なトルクを考慮した所定値ε1まで実駆動力を徐々に低下させることにより、駆動トルクの落ち込みによるショックを発生させることなく、エンジン1を始動させることができる。ただし、この場合は、比較的長時間にわたり、また比較的多くの低下量Δε1で実駆動力を漸減させることになる。そのため、実駆動力の漸減に伴う違和感を運転者に与えてしまう可能性がある。したがって、実駆動力を低下させる際には、駆動トルクの落ち込みによるショックの影響度と、実駆動力を漸減させる際の違和感の影響度とのバランスを考慮して、運転者に与える影響が可及的に小さくなるように低下させるのが好ましい。
例えば、図4のタイムチャートにおいて実線で示すように、エンジン1を始動する際の多少のショックは許容しつつ、駆動トルクの落ち込みを抑制するために、実駆動力が第1モータ・ジェネレータ2による駆動力の負担分を考慮した所定値ε2まで徐々に低下させられる。この場合、エンジン1を始動する際に若干の駆動トルクの落ち込みは発生するものの、実駆動力が所定値ε2まで低下させられていることから、駆動トルクの落ち込みによるショックは抑制され、運転者に与える影響は小さい。またこの場合は、実駆動力を漸減する時間も比較的短くて済み、また比較的少ない低下量Δε2で漸減させることになるので、その実駆動力の漸減に伴う違和感の影響も小さくなる。
一方、前述のステップS3において、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値βよりも低いことにより否定的に判断された場合には、ステップS4の制御を飛ばして、上記のステップS5へ進み、同様に、EV走行中の車両Veの実駆動力が、低下目標値εまで徐々に低下させられる。すなわち、この場合は、バッテリ10にSOCがエンジン始動閾値βよりも低く、速やかにバッテリ10を充電する必要があるので、要求駆動トルクが所定値δ以下になる状況を待つことなく、直ちに、実駆動力の漸減が実行される。
なお、この図3のフローチャートに示す一連の制御において、前述のステップS4の制御は省略することもできる。すなわち、前述のステップS3で、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値β以上であることにより肯定的に判断された場合であっても、ステップS4を飛ばし、上記のステップS5の制御を実行してもよい。
そして、上記のようにして、ステップS5で実駆動力が低下目標値εまで低下させられると、エンジン1が始動され、車両Veの走行状態が、CDモードからCS(Charge
Sustaining)モードへ移行する(ステップS6)。すなわち、EV走行していた車両Veが、そのエンジン1が始動されてHV走行することになる。そしてその後、このルーチンを一旦終了する。なお、このCSモードでは、車両Veは基本的にHV走行することになるが、例えば軽負荷の場合にはEV走行することもある。したがって、CSモード中にエンジン1の運転停止および再始動が行われる場合もあるが、その場合は、バッテリ10のSOCが充電が必要になるまで低下することはないので、この発明の制御の対象にはしていない。
なお、この発明では、バッテリ10のSOCが低下したことを運転者に認識させるための告知手段を設けておくことが好ましい。例えば、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値αやエンジン始動閾値βの近くまで低下した場合に、音声や効果音を発してSOCの低下を運転者に知らせる警告装置や、光や文字を表示してSOCの低下を運転者に知らせる表示装置などを装備することができる。そのような告知手段を装備することにより、SOCの低下を早期に運転者に認識させることができ、例えば運転者の意志によってエンジン1を始動させ、SOCの過度の低下を未然に防止することができる。また、運転者がSOCの低下を早期に認識できることにより、その後のエンジン1の始動時に生じる駆動力低下を、運転者に予見させておくことができ、エンジン1を始動する際の駆動力低下をショックや違和感に感じさせずに済ませることができる。すなわち、ドライバビリティの低下を回避することができる。
上記のように図3のフローチャートに示す制御を実行した場合の車両Veの挙動を、図5のタイムチャートに示してある。車両Veは、EV走行中にバッテリ10の電力を消費することにより、バッテリ10のSOCが徐々に低下する。そして、この図5のタイムチャートにおいて一点鎖線で示すように、時刻t1でバッテリ10のSOCがエンジン始動閾値α以下になると、そのSOCがエンジン始動閾値β以上であるか否かが判断され、未だSOCがエンジン始動閾値βまで低下していない場合には、要求駆動トルクが所定値δ以下である場合に、実駆動力が徐々に低下するように制御される。
この場合は、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値αとエンジン始動閾値βとの間の範囲内で、すなわちSOCがエンジン始動閾値β以下まで低下する以前に、実駆動力の漸減が開始され、続いて、エンジン1が始動されてバッテリ10の充電が再開される。したがって、未だSOCがエンジン始動閾値β以下まで低下する以前の、バッテリ10に比較的余裕がある状態で充電が再開されるため、バッテリ10のSOCが過度に低下してしまうことはない。そして、第1モータ・ジェネレータ2によるエンジン1の始動は、車両Veの実駆動力が低下目標値εまで低下させられた後に行われる。そのため、始動時の駆動力の落ち込みを少なくすることができ、その駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を確実に防止もしくは抑制することができる。
また、この図5のタイムチャートにおいて実線で示すように、時刻t2でバッテリ10のSOCがエンジン始動閾値βよりも低くなると、この場合は要求駆動トルクが所定値δ以下になる状況を待つことなく、直ちに、実駆動力が徐々に低下するように制御される。そしてその後、エンジン1が始動されてバッテリ10の充電が再開される。すなわち、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値βよりも低い場合は、バッテリ10は余裕が少ないと判断できるので、速やかにバッテリ10の充電が再開されるように制御される。そのため、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値βよりも低い状態が速やかに解消され、SOCが過度に低下してしまうことによるバッテリ性能の低下を確実に回避することができる。
なお、エンジン1が始動された後、すなわち、車両Veの走行状態がCDモード(EV走行)からCSモード(HV走行)へ移行された後は、バッテリ10はSOC制御中心値Tを目標値として制御される。図5のタイムチャートからも分かるように、このSOC制御中心値Tは、エンジン始動閾値αとエンジン始動閾値βとのほぼ中間の値となっている。言い換えれば、エンジン始動閾値αおよびエンジン始動閾値βは、それぞれ、このSOC制御中心値Tを基準値として、SOC制御中心値Tの上下にそれぞれ所定の幅を持った値として設定されている。
(他の制御例)
上記のように車両Veの実駆動力を漸減させる制御の他の制御例を、図6のタイムチャートに示して説明する。上記のようにこの発明では、EV走行時には、第1モータ・ジェネレータ2によるエンジン1の始動に先立って、車両Veの実駆動力が低下目標値εまで漸減される。この実駆動力の漸減は、既定値として予め一律に設定された低下目標値εに基づいて行うことができるが、例えば、要求駆動トルクの大きさに応じた可変値として随時設定される低下目標量に基づいて行うこともできる。
図6のタイムチャートにおいて、要求駆動トルクが高い場合を実線で示し、要求駆動トルクが低い場合を一点鎖線で示している。この図6のタイムチャートに示す例では、実駆動力を漸減させる際の低下目標量が、要求駆動トルクが大きくなるほど低下量が多くなるように設定されている。具体的には、要求駆動トルクが相対的に大きい場合は、低下量が相対的に多くなるように低下目標量Δε3が設定され、要求駆動トルクが相対的に小さい場合は、低下量が相対的に少なくなるように低下目標量Δε4が設定されている。したがって、要求駆動トルクが相対的に大きく、エンジン1を始動させる際の駆動力の落ち込みが大きくなることが予測される状態では、相対的に多い低下量で実駆動力が漸減される。そして、要求駆動トルクが相対的に小さく、エンジン1を始動させる際の駆動力の落ち込みが比較的小さいことが予測される状態では、相対的に少ない低下量で、実駆動力が漸減される。
このように実駆動力を漸減させる際の低下目標量Δε3,Δε4を、要求駆動トルクの大きさに応じた可変値として設定することにより、その実駆動力の漸減量とエンジン1を始動する際の実駆動力の低下量とを総合的に考慮し、ショックや違和感の低減のために最も有利なように、低下目標量Δε3,Δε4を設定して実駆動力を漸減させることができる。例えば、運転者は、実駆動力の漸減させる際の実駆動力の変化よりも、エンジン1を始動する際の実駆動力の落ち込みの方が、ショックとして感じ易い。エンジン1を始動する際の実駆動力の落ち込みの方が、実駆動力の漸減させる際の変化よりも加速度の変化率、すなわちジャークが大きいからである。したがって、実駆動力を漸減させる際のジャークと、エンジン1の始動時の実駆動力の落ち込みの際のジャークとを比較することにより、あるいは、実駆動力の全低下量に対して、漸減の際の低下量と、エンジン1の始動時の実駆動力の落ち込みの際の低下量との割合や配分を考慮することにより、ショックや違和感の低減のために最も有利なように、低下目標量Δε3,Δε4を設定することができる。そのため、EV走行時にエンジン1を始動する際の駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を確実に防止もしくは抑制することができる。
なお、上記の低下目標量Δε3,Δε4は、上記のように要求駆動トルクの大きさに応じて決められることに加えて、車速の大きさに応じて決められる可変値とすることもできる。例えば、所定の車速毎に、上記のように要求駆動トルクの大きさに応じて決められる可変値とすることができる。そうすることにより、より精度の良い制御を実行することができる。
以上のように、この発明に係るハイブリッド車両の制御装置によれば、EV走行中にバッテリ10のSOCが第1の閾値であるエンジン始動閾値αと第2の閾値であるエンジン始動閾値βとの間の範囲内に低下し、かつEV走行における要求駆動トルクが所定値δ以下になった場合に、エンジン1の始動に先立って、要求駆動トルクに基づいて車両Veの実駆動力が、低下目標値εまで、もしくは低下目標量Δε分、徐々に低下させられる。また、バッテリ10のSOCがエンジン始動閾値βよりも低い値に低下した場合には、直ちに、車両Veの実駆動力が、低下目標値εまで、もしくは低下目標量Δε分、徐々に低下させられる。そしてその後、エンジン1が始動される。そのため、EV走行時にエンジン1を始動する際の実駆動力の落ち込みを可及的に少なくすることができ、その実駆動力の落ち込みに起因するショックや違和感の発生を防止もしくは抑制することができる。
ここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、ステップS2,S3,S4,S5を実行する機能的手段が、この発明における「低下手段」に相当し、ステップS6を実行する機能的手段が、この発明における「始動手段」に相当する。
なお、上述した具体例では、この発明における駆動力制御の対象とするハイブリッド車両として、内燃機関としてエンジン1と、電動機として第1モータ・ジェネレータ2および第2モータ・ジェネレータ3とを備えた、いわゆる2モータタイプのハイブリッド車両の構成を例に挙げて説明したが、例えば、エンジンと、3基以上の複数のモータ・ジェネレータとを備えたハイブリッド車両であってもよい。また、外部電源から直接バッテリを充電することが可能ないわゆるプラグインハイブリッド車両であってもよい。
1…エンジン(ENG;内燃機関)、 1a…出力軸、 2…第1モータ・ジェネレータ(MG1;電動機)、 2a…回転軸、 3…第2モータ・ジェネレータ(MG2;電動機)、 3a…回転軸、 4…駆動軸、 5…動力分割機構、 5c…キャリア(第1回転要素)、 5s…サンギヤ(第2回転要素)、 5r…リングギヤ(第3回転要素)、 8…ブレーキ装置(固定手段)、 9…ワンウェイクラッチ(固定手段)、 10…バッテリ、 11…電子制御装置(ECU)、 14…SOCセンサ、 Ve…ハイブリッド車両。

Claims (4)

  1. 内燃機関および複数の電動機を駆動力源とするハイブリッド車両であって、第1回転要素、第2回転要素、および第3回転要素を有する差動歯車装置からなる動力分割機構と、前記各電動機に対する駆動電力を供給しかつ前記各電動機で発電された発電電力を蓄電するバッテリと、前記内燃機関の出力軸の回転を固定もしくは制限する固定手段とを備え、前記出力軸と前記第1回転要素とが連結され、前記複数の電動機のうち第1電動機の回転軸と前記第2回転要素とが連結され、第2電動機の回転軸と前記第3回転要素および駆動軸とがそれぞれ連結されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記バッテリの充電状態の程度を示すSOCに対する前記内燃機関の始動の要否を判断するための閾値として、第1の閾値と、前記第1の閾値よりも値が低い第2の閾値とを設定し、前記内燃機関の運転を停止しかつ前記固定手段により前記出力軸の回転を停止させた状態で前記電動機のみを駆動力源として走行するEV走行時に、前記SOCが前記第1の閾値と前記第2の閾値との間である場合は、前記EV走行時における前記ハイブリッド車両の実駆動力を予め設定した低下目標値まで低下させる低下手段と、
    前記低下手段により前記実駆動力を前記低下目標値まで低下させた後に、前記第1電動機の出力により前記出力軸の回転数を上昇させて前記内燃機関を始動させる始動手段と
    を備えていることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記低下手段は、前記要求駆動力の大きさに応じて設定される低下目標量だけ前記実駆動力を低下させる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記低下手段は、前記ハイブリッド車両への要求駆動力が前記内燃機関の始動を判断するための閾値として定めた所定値以下になった場合に、前記実駆動力を前記低下目標値まで低下させる手段を含むことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記低下手段は、前記SOCが前記第2の閾値よりも低い場合に、前記実駆動力を前記低下目標値まで徐々に低下させる手段を含むことを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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