JP2008157023A - 扉開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定部材2に対する扉体4の左右方向の調整による移動に際しては、調整ボルト11の進退に伴って取付プレート10が、連結部材13の位置を支点として図中の矢印方向に移動するが、この移動のときに受ける取付プレート10の荷重を、連結部材13で支持する構造としているので、十分な支持力を持たせることが可能となる。しかも、この連結部材13を、調整プレート9の薄板状部9aの両側縁寄りで、且つ、その折曲部9bの張出部の直下に位置するところにそれぞれ設けられた挿通孔9e及びこれら挿通孔9eに対応して折曲部9bの張出部にそれぞれ設けられた挿通孔9b2に取り付ける構造としているので、当該連結部材13に対する支持強度を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
図9に示すように、特許文献1の扉開閉装置100は、一方の係合部材101が固定部材102に位置決めして配設され、また、他方の係合部材である取付プレート103が扉体(図示せず)に位置決めして配設され、そして、この例では、係合部材101が取付本体104及び取付プレート105で、更に、取付本体104がケース体106及び調整プレート107で構成されている。このうちの調整プレート107には、同図に示すように、その一方の端部を折り曲げて折曲部107aが設けられ、この折曲部107aに取付プレート105を緩挿させるための矩形状孔107bが設けられており、これにより、取付プレート105が、例えば扉体に対して左方向又は右方向から荷重が加わり、この荷重を取付プレート103を介して受けても(同図中の矢印方向を左右方向と称する)、この荷重を調整プレート107の折曲部107aで均等に分散して支持することができる。
また、調整プレート107の他方の端部に設けられたネジ穴107cに螺合させて調整ボルト108を進退させると、これに伴って取付プレート105は、折曲部107aを支持点として左方向又は右方向に移動し、固定部材102に対する扉体の左右方向の調整が可能になるが、このような左右方向の調整に際して取付プレート105が取付プレート103からの左右方向からの荷重を受けても、上述のようにこの荷重を調整プレート107の折曲部107aで均等に分散して支持できる。尚、109は、調整後、ケース体106に調整プレート107及び取付プレート105を固定するための固定ボルトである。
本扉開閉装置1は、本実施の形態では、図1,2に示すように、家具の固定部材2に位置決めして配設される一方の係合部材3と、家具の扉体4に位置決めして配設される取付プレート(他方の係合部材)5とを備え、更に、これら係合部材3及び取付プレート5に付設される付設部材6を備えており、係合部材3と取付プレート5とはこの付設部材6を介して連設され、これらが協働することによって扉体4を自在開閉させることができる。そして、係合部材3は、本実施の形態では、ケース体8及び調整プレート9で構成される取付本体7と取付プレート10とを備えている。
また、基部8aの底板には、小長円8d1及び大長円8d2の位置から両側に等距離隔てて挿通孔8fがそれぞれ穿設されており、これら挿通孔8fには、後に詳述する、本実施の形態では円筒状の鍔付き連結部材13が挿通される。そして、各挿通孔8fの近傍には、上記左右方向の調整等が完了した後、調整プレート9及び取付プレート10をケース体8に固定するための固定ボルト14が螺着するネジ孔がそれぞれ螺刻されている。
また、ガイド部8cの底板8hは、固定部材2に対する扉体4の左右方向の調整に際しての取付プレート10の左右方向の移動を考慮して、中心線X−X方向に沿う態様でテーパ加工が施されており、このテーパは当該ガイド部8cの開口口に向かって漸増して行くように形成されている(図3も参照)。
ところで、各フランジ部8bに設けられた貫通孔等は、ケース体8を固定部材2の凹部2aに嵌合した後に、固定部材2に固着するための止めビス(図示せず)の挿通孔等である。
更に、板状部10aの幅狭部には、中心線Z−Zを隔てて適宜な位置で、当該板状部10aの他方端寄りのところに中心線Z−Z方向に長軸を有する長円10eがそれぞれ設けられており、かかる長円10eは、固定ボルト14の挿通孔であり、上述した長円9fと同様に、固定部材2に対する扉体4の前後方向の調整に際し当該固定ボルト14との干渉を防止すべく楕円状に形成されている。また、これら長円10eの、当該板状部10aの他方端とは反対側に位置する近傍には上記連結部材13が緩挿される挿通孔10fがそれぞれ設けられている。
一方、取付プレート10の円筒状部10bは、後述するように、取付プレート5の円筒状部5bに、これら円筒状部10b及び円筒状部5bに付設される付設部材6を介して連設される。
上述したカシメによる連結に際しては、調整プレート9に対し取付プレート10を左右方向に移動可能なように、例えばいくらかの遊びを持たせて当該調整プレート9と取付プレート10と間を連結する。尚、連結完了後の連結部材13の鍔部は、挿通孔9eの下部孔縁に形成されたテーパ溝に係合するようになるので、調整プレート9の前後方向の移動を害することはない(図4参照)。ところで、鍔付き連結部材13の代わりに円筒状ピン部材を用いこれを挿通孔8f等に挿入した後、当該ピン部材の両端をカシメるようにしてもよい。
また、カム操作部12bについては、当該カム操作部12bを挿通孔10dから挿通するとともに、その径小軸を嵌合孔9cに嵌合し、この径小軸に垂下された下軸をカム本体12aの偏心孔に圧入する。尚、固定ボルト14は、長円10e及び長円9fを挿通してケース体8のネジ孔に仮止め状態にして螺着されるようにする。
取付プレート5は板状部5aと円筒状部5bとからなり、板状部5aが扉体4にビスにより固着される一方、円筒状部5bには、図2に示すような付設部材6が配設される。即ち、円筒状部5bの上端部にブッシュ(付設部材)15aが圧入された下記軸棒17の一部が緩嵌される一方、円筒状部5bの下端部にブッシュ(付設部材)15bが圧入され、ブッシュ15aが圧入された軸棒17の下端面とブッシュ15b間にスプリング(付設部材)16が介装される一方、このスプリング16に載置する態様にして上記軸棒(付設部材)17が配設され、当該軸棒17の残りの部分が円筒状部5bの上端から突出状態にして配設される。この場合、スプリング16は軸棒17を当該軸棒17の突出方向に付勢している。このように軸棒17等が配設された円筒状部5bに、取付プレート10の円筒状部10bを、軸受(付設部材)18及びスリーブ(付設部材)19を介して連設する。即ち、その下端に鍔18aを有する中空円筒状の上記軸受18を、取付プレート10の円筒状部10b内に挿入して当該円筒状部10b内の適宜位置に静止させる。このとき、軸受18は、当該軸受18の上端に突設された一対の弾性片18bにより上記静止状態を保つ。そして、軸受18の中空部内に軸棒17の上記突出部を挿入するとともに、軸受18を上下移動させつつ当該軸受18の鍔18aを円筒状部5bの上端面に当接させ、しかる後、スリーブ19を円筒状部10bの上方から外挿して軸受18の鍔18aに当接させ、係合部材3の取付プレート5への連設が完了する。
固定部材2に対する扉体4の左右方向の調整による移動に際しては、上述のようにして係合部材3を取付プレート5に連設した後、ドライバ等の操作具で調整ボルト11を連結部材13の軸心方向と同一方向の適宜な方向に進退させると、調整ボルト11の進退に伴って取付プレート10は、連結部材13の、当該連結部材13の軸心方向の中間部を支点として図3中の矢印方向に示すような調整ボルト11の進退方向とは逆方向に移動する。この移動のときに、取付プレート10は、取付プレート5から荷重を受けるが、かかる荷重を連結部材13で支持するようにしているので、十分な支持力を持たせることが可能となる。尚、取付プレート10を移動させて左右方向の調整が完了したら、固定ボルト14により、調整プレート9及び取付プレート10をケース体8に固定し、この後で、ケース体8を覆う態様で化粧カバー30を当該ケース体8に装着する。
また、調整後の扉体4の開閉時に当該扉体4に加わる大きな荷重に対しては、かかる荷重が取付プレート5を介して取付プレート10に伝達され、当該取付プレート10が図3中の矢印方向に荷重を受けるが、かかる荷重を上述の固定ボルト14とともに連結部材13で支持するようにしているので、十分な支持力を持たせることが可能となる。
ところで、本扉開閉装置1における固定部材2に対する扉体4の前後方向の調整のしかたを簡単に説明すると、カム操作部12bをドライバ等の操作具で適宜方向に回転させると、カム本体12aが偏心して回転するために、調整プレート9及び取付プレート10は、ケース体8に対し前後方向に移動するので、上記前後方向の調整が可能になる。
本扉開閉装置20は、図5,6に示すように、家具の固定部材2に位置決めして配設される係合部材21と、家具の扉体4に位置決めして配設される上記取付プレート5とを備え、更に、これら係合部材21及び取付プレート5に付設される付設部材6を備えており、係合部材21と取付プレート5とはこの付設部材6を介して連設され、これらが協働することによって扉体4を自在開閉させることができる。但し、本扉開閉装置20が上記扉開閉装置1と異なるところは、係合部材21が、取付本体をケース体22のみとし、かかるケース体22と取付プレート23とで構成されている点である。
また、基部22aの底板には、小長円22c1及び大長円22c2の位置から両側に等距離隔てて挿通孔22eが穿設されており、これら挿通孔22eには、後に詳述する、本実施の形態では円筒状の鍔付き連結部材24が挿通される。かかる連結部材24は、この鍔部の裏座面が、後述する取付プレート23の湾曲部23gに合わせた円弧状形態をなすとともに、その表面がフラットな平面をなしている。そして、各挿通孔22eの近傍には、左右方向の調整等が完了した後、取付プレート23をケース体22に固定するための固定ボルト14が螺着するネジ孔がそれぞれ螺刻されている。
ところで、各フランジ部22bに設けられた貫通孔は、ケース体22を固定部材2の凹部に嵌合した後に、固定部材2に固着するための止めビス(図示せず)の挿通孔である。
更に、板状部23aには、中心線Z−Zを隔てて適宜な位置で、当該板状部23aの他方端寄りのところに中心線Z−Z方向に長軸を有する長円23eがそれぞれ設けられており、かかる長円23eは、固定ボルト14の挿通孔であり、固定部材2に対する扉体4の前後方向の調整に際し当該固定ボルト14との干渉を防止すべく楕円状に形成されている。また、これら長円23eの、当該板状部23aの他方端とは反対側に位置する近傍には連結部材24が緩挿される挿通孔23fがそれぞれ設けられ、これら挿通孔23fが穿設されている部位には、中心線Z−Zに垂直で当該挿通孔23fの中心軸を含む平面内に円弧中心を持つ湾曲部23gが、取付プレート23の、ケース体22の底板に対向する面側に凸状をなす態様で部分的に形成されている。かかる湾曲部23gは、上記左右方向の調整に際し、取付プレート23の左右方向への移動を滑らかにできる効果がある(図7参照)。
一方、取付プレート23の円筒状部23bは、上述同様に、取付プレート5の円筒状部5bに、これら円筒状部23b及び円筒状部5bに付設される付設部材6を介して連設される。
そして、係合部材21を取付プレート5に付設部材6を介して、係合部材3の場合と全く同様にして連設する。
上述のようにして係合部材21を取付プレート5に連設した後、ドライバ等の操作具で調整ボルト11を適宜方向に進退させると、調整ボルト11の進退に伴って取付プレート23は、連結部材24の位置を支点として図7中の矢印方向に移動する。この移動のときに、取付プレート23は、取付プレート5から荷重を受けるが、かかる荷重を連結部材24で支持するようにしているので、本扉開閉装置20においても十分な支持力を持たせることが可能となる。取付プレート23を移動させて左右方向の調整を終えたところで、固定ボルト14により、取付プレート23をケース体22に固定し、化粧カバー30を当該ケース体22に装着する。
また、調整後の扉体4の開閉時に当該扉体4に加わる大きな荷重に対しては、かかる荷重が取付プレート5を介して取付プレート23に伝達され、当該取付プレート23が図7中の矢印方向に荷重を受けるが、上述同様に、かかる荷重を連結部材24で支持するようにしているので、十分な支持力を持たせることが可能となる。
ところで、本扉開閉装置20における固定部材2に対する扉体4の前後方向の調整については、カム操作部12bをドライバ等の操作具で適宜方向に回転させると、カム本体12aが偏心して回転するために、取付プレート23は、ケース体22の基部22aの底板上を前後方向に移動するので、上記前後方向の調整が可能になる。
2 固定部材
3 係合部材
4 扉体
7 取付本体
8 ケース体
8g1 案内溝(第1案内溝)
8g2 案内溝(第2案内溝)
9 調整プレート
9a 薄板状部
9b 折曲部
9a3 スリット孔
9a4 舌片
9b2 挿通孔(第2挿通孔)
9d ネジ孔
9e 挿通孔(第1挿通孔)
9f 長円(第3挿通孔)
10 取付プレート
10a 板状部
10b 円筒状部
10c 長溝
10c1 突条受け
10f 挿通孔
10e 長円(挿通孔)
13 連結部材
14 固定ボルト
Claims (1)
- 固定部材又は扉体のいずれか一方に配設される係合部材がケース体と調整プレートと取付本体とで構成され、前記調整プレートに対し取付プレートが当該取付プレートに係止される調整ボルトの、連結部材の軸心方向と同一方向への進退によって前記調整プレートに取り付けられる前記連結部材の軸心方向の中間部を支点として前記調整ボルトの進退方向と逆方向に調整移動可能で、調整時に及び調整後には固定ボルトとともに前記連結部材が荷重を受ける扉開閉装置であって、
前記ケース体には、断面略U字状の基部の側面の両内壁面に第1案内溝がそれぞれ設けられるとともに、この第1案内溝に平行に第2案内溝がそれぞれ設けられ、また、前記調整プレート及び当該調整プレートに重ねて組み付けられる取付プレートを固定するための前記固定ボルトが螺着するネジ孔が設けられ、
前記調整プレートは、薄板状部とこの薄板状部の一方端に立設された垂直部及びこの垂直部の上端からこの薄板状部に平行に当該薄板状部上に張り出された張出部からなる折曲部とを有する部材で、この薄板状部の両側縁が前記ケース体の第1案内溝に緩挿され、前記折曲部の張出部に突設された舌片が前記ケース体の第2案内溝に緩挿される一方、前記折曲部の垂直部に設けられたスリット孔に前記取付プレートの板状部が挿入され、また、この薄板状部の両側縁寄りのところで、且つ、前記折曲部の張出部の直下に位置するところにそれぞれ設けられた第1挿通孔及びこれら第1挿通孔に対応して前記折曲部の張出部にそれぞれ設けられた第2挿通孔に、前記調整プレート及び取付プレートをこれら調整プレートと取付プレートとの間で前記調整移動が可能なように前記連結部材がそれぞれ取り付けられ、更に、この薄板状部の他方端寄りのところに設けられたネジ孔に前記調整ボルトが螺合する一方、このネジ孔を挟んで当該ネジ孔から等しく離隔して設けられた2つの第3挿通孔に前記固定ボルトがそれぞれ挿通し、
前記取付プレートは、略矩形状の前記板状部と、この板状部の一方端側を湾曲加工して形成された円筒状部とを有する部材で、当該板状部の他方端側に当該他方端に開口する態様で設けられた長溝に前記調整ボルトの首下が係止される突条受けが形成され、この取付プレートの板状部には、当該取付プレートを前記調整プレートのスリット孔に差し込んで当該調整プレートに重ねて組み付けたときに、この調整プレートの第1挿通孔及び第2挿通孔に対応して設けられた挿通孔に前記連結部材がそれぞれ緩挿される一方、この調整プレートの2つの第3挿通孔に対応して設けられた挿通孔に前記固定ボルトがそれぞれ緩挿されてなることを特徴とする扉開閉装置。
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