JP2013133676A - 建築用木材の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築用縦材と建築用横材との連結部位にガタつきのない建築用木材の接合構造を提供すること。
【解決手段】建築用縦材1の側面部にボルト通し孔4を設け、建築用横材2の端部に横材側金具収納穴5を設け、この横材側金具収納穴5に連結金具6を収納し、この連結金具6に形成した係止孔7とこの係止孔7に連通する建築用横材2の側面部に形成した挿通孔8とに係止体9を差込係止して横材側金具収納穴5に連結金具6を固定し、この連結金具6の挿入基端側に連結ボルト3を螺着可能な螺着部11を設け、この螺着部11に、ボルト通し孔4に挿通配設した連結ボルト3を螺着して締付することで、連結金具6と共に建築用横材2の端部を建築用縦材1の側面部に引き寄せて接合する。
【選択図】図10

Description

本発明は、例えば、木製の柱などの建築用縦材と、木製の梁などの建築用横材とを接合する建築用木材の接合構造に関するものである。
従来の建築用木材の接合構造としては、例えば特開2000−104343号(特許文献1)にあるように、断面コ字型若しくはU字型の接合金具を用いる構造がある。
具体的には、建築用縦材に当接固定する縦材固定部と、この縦材固定部から突出して建築用横材の端部の仕口部に接合連結される左右一対の横材連結板部とから成る断面コ字型若しくはU字型の接合金具を用いる。
この接合金具の縦材固定部には、前記縦材の側面より貫通突出する連結ボルトを挿通するボルト孔を上下方向に複数並設状態に設け、一方この接合金具の左右の横材連結板部には夫々、前記横材の端部にして仕口部に形成された挿通孔に挿通固定する係止体(ドリフトピン)を挿通する為の係止孔や、前記仕口部の挿通孔に挿通固定した最も上側位置の係止体を掛け止め状態に連結する為のあご掛け凹部を設ける。
そして、例えば、先ず縦材の対向側面間に貫通状態に設けたボルト挿通孔に貫通した連結ボルトにより、この縦材の側面に接合金具の縦材固定部を当接固定する。
次いで、この接合金具の横材連結板部を横材の仕口部内に挿入配設しつつ、この仕口部の最も上側の挿通孔に予め挿通固定しておいた係止体を前記横材連結板部のあご掛け凹部に上方から載置支承させて掛け止め状態に連結する。
その後、この仕口部の残余の挿通孔と、前記横材連結板部の係止孔とを連通させて係止体を打ち込み固定して、この横材連結板部を前記横材の仕口部に接合連結し、これにより縦材と横材とを直角若しくは傾斜状態に接合する構成である。
特開2000−104343号公報
上記のような接合金具は、係止体を打ち込みする際の施工性向上を目的として、係止孔の孔径寸法が、係止体の外径寸法よりやや径大に設定されている。
しかし、この寸法差によって係止孔と係止体とに生じる隙間がガタつきを生み、このガタつきが建築用縦材に対する建築用横材の連結位置の精度不良や構造強度低下の要因となる懸念がある。
そこで、このような懸念を解消するために、「引き寄せ」と称される手法が従来から実施されている。
この「引き寄せ」を簡単に説明すると、例えば、横材の端部に形成する前記挿通孔を、前記係止孔と前記係止体との径寸法差に応じて通常より横材の内側(横材の長さ方向の中央側)に位置するように形成し、これにより挿通孔に係止体を打ち込んで係止体を係止孔に差込係止すると、係止孔の前記横材連結板部の先端側の孔縁に係止体の側部外周面が当接して、横材が縦材の側面部に引き寄せられるようにするもので、この構成によれば、係止孔と係止体とにガタつきが生じず、上記のような懸念は解消される。
しかし、この「引き寄せ」は、前記横材の端部への挿通孔の形成位置に高精度を要する上、この挿通孔の位置精度を確保できても、横材が乾燥によって収縮してしまうと挿通孔と係止孔との位置関係に狂いが生じてしまうため、収縮しにくい品質の木材を使用する必要があった。
本発明は、このような現状に鑑みて商品開発を進めた末に完成したもので、建築用横材への挿通孔の形成位置に高精度を要したり横材の品質に左右されることなく横材を縦材に引き寄せて接合でき、これにより建築用縦材と建築用横材との連結部位(挿通体と係止孔)にガタつきがなく、優れた耐力を発揮する画期的な建築用木材の接合構造を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
木製の建築用縦材1と木製の建築用横材2とを直角若しくは傾斜状態に接合する建築用木材の接合構造であって、前記建築用縦材1の前記建築用横材2を接合する接合側面部とは反対側の反対側面部から接合側面部へ、連結ボルト3を挿通するボルト通し孔4を前記建築用縦材1に設け、前記建築用横材2の端部に横材側金具収納穴5を設け、この横材側金具収納穴5に連結金具6を引き寄せ移動自在に配設し、この連結金具6に、前記建築用縦材1に設けた前記ボルト通し孔4を通って前記接合側面部から貫通突出する前記連結ボルト3の螺子部10が螺着する螺着部11を設けて、この連結ボルト3を回動することでこの連結ボルト3に螺着している前記連結金具6を前記横材側金具収納穴5から引き出す方向に引き寄せ移動するように構成し、前記建築用縦材1の前記連結ボルト3が貫通突出する前記接合側面部に、前記引き寄せ移動する前記連結金具6の一部が収納する縦材側金具収納穴12を設け、この縦材側金具収納穴12に前記連結金具6を引き寄せ移動して収納させた後、前記建築用横材2に設けた挿通孔8から挿通する係止体9を差し込み係止する係止孔7を前記連結金具6に設けたことを特徴とする建築用木材の接合構造に係るものである。
また、前記建築用横材2の端部に前記横材側金具収納穴5を凹設すると共に、前記建築用縦材1の前記接合側面部に前記縦材側金具収納穴12を対向状態に凹設し、前記横材側金具収納穴5に前記連結金具6を挿入配設し、前記建築用縦材1の前記接合側面部に前記建築用横材2の端部を突き合わせ配設し、前記連結ボルト3の前記建築用縦材1から貫通突出する前記螺子部10を前記連結金具6の端部に設けた前記螺着部11に螺着し、この連結ボルト3を回動することで前記連結金具6を螺動してこの連結金具6の端部を前記縦材側金具収納穴12に引き寄せ収納し、前記連結金具6に設けた前記係止孔7に、前記建築用横材2の前記挿通孔8から挿通した前記係止体9を差し込み係止して、前記建築用縦材1と前記建築用横材2とを接合する構成としたことを特徴とする請求項1記載の建築用木材の接合構造に係るものである。
また、前記建築用縦材1の前記接合側面部に前記縦材側金具収納穴12を凹設し、この縦材側金具収納穴12の上部の接合側面部を前記建築用横材2の端部の突き当て面16とし、前記縦材側金具収納穴12の下部に、前記建築用横材2の端部下面を支承する支承面17を有する形状に前記建築用縦材1を構成したことを特徴とする請求項2記載の建築用木材の接合構造に係るものである。
また、前記建築用縦材1に、前記縦材側金具収納穴12と隣接状態にして前記係止体9を差し込み係止する差込孔30を設けるか、若しくは前記建築用横材2に、前記横材側金具収納穴5と隣接状態にして前記係止体9を差し込み係止する差込孔30を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建築用木材の接合構造に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、ボルト通し孔に挿通した連結ボルトを建築用横材端部の横材側横材側金具収納穴に収納固定した連結金具の螺着部に螺着して締付することにより、建築用縦材に対し連結金具と共に建築用横材を引き寄せて接合することができ、また、連結金具を、建築用横材の端部に設けた横材側金具収納穴と、建築用縦材の接合側面部に設けた縦材側金具収納穴とに架け渡すように収納して接合するから、連結金具に対して建築用横材と建築用縦材とが位置ズレしにくい強固な接合構造となると共に、横材側金具収納穴に収納した連結金具を引き寄せて縦材側金具収納穴に収納する構造であるから、建築用横材の端部を建築用縦材の接合側面部に突き合わせる際には、横材側金具収納穴に収納した連結金具が邪魔にならず、この突き合わせ作業を容易に行うことができ、しかも、この連結金具の引き寄せにより、連結金具の係止孔とこの係止孔に建築用横材の挿通孔を介して差込係止する係止体との固定ガタを除去できるので、建築用縦材と建築用横材の接合部位のガタつきを確実に解消できて接合位置の精度不良や構造強度低下を生じにくい上、地震や強風の影響で建物が揺れて建築用縦材に対する建築用横材の交差角度を変化させようとする荷重が生じても、直ちにこの荷重に対する耐力を発揮できる極めて実用性に優れた画期的な建築用木材の接合構造となる。
また、請求項2記載の発明においては、連結金具に対して位置ズレしにくい横材側金具収納穴と縦材側金具収納穴とを、建築用横材の端部と建築用縦材の接合側面部とに簡易に設計実現可能となる一層実用性に優れた建築用木材の接合構造となる。
また、請求項3記載の発明においては、縦材側金具挿入穴の上部の接合側面部を建築用横材の端部の突き当て面としたから、連結金具が上方へも位置ズレしにくい縦材側金具収納穴となり、しかも、建築用縦材の支承面に建築用横材の端部下面を支承させて仮止め状態にできるので、この仮止め状態で連結ボルトの螺子部を連結金具の螺着部に容易に螺着して引き寄せすることができ、一層施工性に優れ、その上、建築用縦材と建築用横材の接合状態で支承面と建築用横材の端部下面とが当接していることによって、地震や強風の影響で建物が揺れて建築用縦材に対する建築用横材の交差角度を変化させようとする荷重に抗する強度が向上するので一層接合強度の高い実用性に優れた建築用木材の接合構造となる。
また、請求項4記載の発明においては、例えば、地震や強風の影響で建築用横材が建築用縦材を押動するような荷重が作用すると、縦材側金具収納穴内と横材側金具収納穴内で連結金具が動いて縦材側金具収納穴や横材側金具収納穴にめり込もうとするが、建築用縦材若しくは建築用横材に設けた差込孔に差し込み係止した係止体が、連結金具の縦材側金具収納穴若しくは横材側金具収納穴へのめり込みに対して強い抵抗力を発揮することになるので、一層強固な建築用木材の接合構造が実現することとなる。
実施例1の連結金具を示す分解斜視図である。 実施例1の連結金具を示す一部を切り欠いた側面図である。 実施例1の、建築用横材端部の横材側金具収納穴に連結金具を収納固定しようとする様子を示す説明斜視図である。 実施例1の、建築用縦材の接合側面部に建築用横材の端部を突き合わせようとする様子を示す説明斜視図である。 図4に続いて、建築用縦材の支承面に建築用横材の端部下面を支承し、ボルト通し孔に連結ボルトを挿通配設しようとする様子を示す一部を切り欠いた説明斜視図である。 図5に続いて、ボルト通し孔に連結ボルトを挿通して螺子部を連結金具の螺着部に螺着した状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 図6に続いて、連結ボルトを締付回動して連結金具の移動部を建築用縦材の接合側面部の縦材側金具収納穴に引き寄せて収納した状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 図7に続いて、移動部の引き寄せ伝達用係止部が固定部の係合部に係止するまで連結ボルトを締付回動した状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 図8に続いて、連結ボルトを少し緩めて移動部の係止孔と固定部の係止孔とを位置合わせした状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 図9に続いて、位置合わせして連通させた移動部と固定部の係止孔及び固定部の残余の係止孔に、建築用横材の挿通孔から係止体を差し込み係止すると共に、残余のボルト通し孔に連結ボルトを挿通しようとする様子を示す一部を切り欠いた説明斜視図である。 図10に続いて、連結ボルトを締付回動して係止孔と係止体の固定ガタを除去した様子(建築用縦材と建築用横材との接合状態)を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 実施例1の別使用状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。 実施例1の別使用状態を示す一部を切り欠いた説明平面図である。 実施例2の建築用横材と建築用横材との接合状態を示す一部を切り欠いた説明側面図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
例えば、予め建築用横材2の端部に設けた横材側金具収納穴5に連結金具6を引き寄せ移動自在に収納配設しておく。
この建築用横材2の端部を建築用縦材1の接合側面部に突き合わせるが、この際、連結金具6は横材側金具収納穴5に収納配設されているため、例えば、予め設置された建築用縦材1間に建築用横材2を架設状態に配設して建築用横材2の端部を建築用縦材1の接合側面部に突き合わせる場合であっても連結金具6が邪魔にならず、容易に突き合わせることができる。
次いで、例えば、この建築用縦材1に設けたボルト通し孔4に、前記接合側面部とは反対側の反対側面部から接合側面部へ連結ボルト3を挿通し、このボルト通し孔4を介して接合側面部から貫通突出する連結ボルト3の螺子部10を連結金具6に設けた螺着部11に螺着し、この連結ボルト3を締付回動すると、連結ボルト3に螺着している連結金具6が横材側金具収納穴5から引き出す方向に引き寄せられて移動し、建築用縦材1の接合側面部に設けた縦材側金具収納穴12にこの連結金具6の一部が収納されることになる。尚、予め建築用縦材1のボルト通し孔4に連結ボルト3を挿通しておくようにしても良い。
即ち、突き合わせた建築用縦材1の接合側面部と建築用横材2の端部とに架け渡されるようにして連結金具6が配されることになる。
また、連結ボルト3の回動調整により、建築用横材2に設けた挿通孔8と、連結金具6に設けた係止孔7とを位置合わせし、挿通孔8から位置合わせした係止孔7に係止体9を差し込み係止すると、横材側金具収納穴5に収納された連結金具6が固定される(連結金具6が建築用横材2に固定される)と共に、連結金具6を介して建築用縦材1の接合側面部に建築用横材2の端部が接合することになる。
そして、この接合状態では、連結金具6が建築用横材2の端部の横材側金具収納穴5と建築用縦材1の接合側面部の縦材側金具収納穴12とに架け渡されるように収納されているので、この連結金具6に対して建築用縦材1と建築用横材2とが位置ズレしにくい(建築用縦材1の接合側面部の面方向に建築用横材2が位置ズレしにくい)接合状態となる。
また、連結ボルト3を締め付け回動して、連結金具6を横材側金具収納穴5から引き出す方向に引き寄せ移動させると、係止孔7の孔縁の一部を係止体9の外周面の一部に隙間なく接触させることができ、係止孔7に対する係止体9の固定ガタを除去できる。
従って、たとえ本発明の連結金具6の係止孔7が係止体9より径大であったとしても、本発明の接合構造によれば、建築用横材2への挿通孔8の形成位置に高精度を要したり建築用横材2の品質に左右されたりすることなく、建築用縦材1に対して建築用横材2をガタつきなく且つ位置精度良く接合することができ、しかも、地震や強風の影響で建物が揺れて建築用縦材1と建築用横材2とを引き離そうとする荷重や、建築用縦材1に対する建築用横材2の交差角度を変化させようとする荷重が生じても、ガタつきのない接合部位が直ちにこの荷重に対する耐力を発揮できる高強度の接合構造が実現することになる。
本発明の具体的な実施例1について図1〜図13に基づいて説明する。
本実施例は、木製の建築用縦材1と木製の建築用横材2とを直角に接合する建築用木材の接合構造に係るものである。
本実施例の建築用縦材1は、図4に示すように断面長方形状の角材を採用し、この角材の上部の一側の側面部を側面視で略L字状に切欠形成し、この切欠部分の垂直面を前記建築用横材2の端部を接合する接合側面部とし、この接合側面部より下部の水平面を建築用横材2の端部下面を支承する支承面17として、この支承面17上に建築用横材2の端部下面を面接状態で支承できるように構成している。
また、この建築用縦材1の接合側面部には、連結ボルト3を挿通配設してボルト先端の螺子部10を建築用縦材1の側面部より突出させるボルト通し孔4を設けている。
具体的には、図5〜図11に示すように、建築用縦材1の接合側面部と、この接合側面部とは反対側の反対側面部との対向側面部間を貫通するようにして前記ボルト通し孔4を設け、このボルト通し孔4に前記反対側面部から前記連結ボルト3を挿通してこの連結ボルト3のボルト先端の螺子部10を接合側面部から貫通突出させる構成としている。
また、このボルト通し孔4は、建築用縦材1の接合側面部と反対側面部の横幅方向の中央位置に配設すると共に、この中央位置に上下方向に一定の小間隔を置いて複数(図面では上下四箇所)並設状態に設けている。
また、この建築用縦材1の接合側面部に、後述する連結金具6の一部が挿入収納する縦材側金具収納穴12を凹設している。
具体的には、建築用縦材1の接合側面部の、前記複数のボルト通し孔4が存する箇所に座刳り加工を施すことで凹設部を形成し、この凹設部を前記縦材側金具収納穴12としている。
また、この縦材側金具収納穴12は、上下方向に連続する縦長方形状であって比較的奥行の浅い(水平方向の穴長が短い)穴に形成し、この縦材側金具収納穴12内に前記ボルト通し孔4を介して前記連結ボルト3のボルト先端部が突出するように構成している。また、この縦材側金具収納穴12の好ましい穴長は、建築用縦材1と建築用横材2の接合部に発生する曲げ変形量より長い穴長であり、概ね建築用横材2の高さの1/20程度の穴長が良い。
また、この縦材側金具収納穴12の開口部の全周を囲む前記接合側面部を前記建築用横材2の端部を面接当接させる突き当て面16としている。即ち、この縦材側金具収納穴12は、上下左右四方が全て囲まれた穴に形成したため、この縦材側金具収納穴12に後述する連結金具6の一部を挿入収納すると、連結金具6が上下左右方向に位置ズレしにくい構成としている。
また、この縦材側金具収納穴12内の奥側面に隣接状態にして、前記ボルト通し孔4の孔長と直交する方向に孔長を有する差込孔30を、ボルト通し孔4を避けた建築用縦材1の複数箇所(図面では上下方向に間隔を置いた四箇所)に貫通形成し、この各差込孔30に係止体9としてのドリフトピン9を差し込み係止することにより、後述する連結金具6の移動部14が縦材側収納穴12内の奥側面に深くめり込むことをこの複数の係止体9が防止する構成としている。即ち、建築用横材2の端部が建築用縦材1の接合側面部を押動するような荷重が加わると、縦材側金具収納穴12に収納した連結金具6の移動部14が縦材側金具収納穴12内で回転するように動いて移動部14の突出先端部が縦材側金具収納穴12内の奥側面にめり込もうとするが、このめり込もうとする移動部14の突出先端部を複数の係止体9が支持してめり込みに強固に抵抗する接合構造としている。
また、この建築用縦材1は、図5に示すように、反対側面部の前記複数のボルト通し孔4が存する箇所にも座刳り加工を施すことで座刳り部25を形成し、この座刳り部25に長尺な六角ボルトを採用した前記連結ボルト3のボルト頭部と共に座金26を収めつつ連結ボルト3をボルト通し孔4に挿通配設し得るように構成している。
また、この座刳り部25は、上下方向に連続する形状に形成してこの座刳り部25に全てのボルト通し孔4が配置する構成とし、一方、前記座金26も、上下方向に長さを有し且つ上下方向に複数(図面では四箇所)のボルト孔27を有する帯板状に形成して、この上下方向に長さを有する一枚の座金26が複数の連結ボルト3全てに対しての機能を賄う構成としている。
従って、上下方向に長さを有するこの座金26が建築用縦材1に広い面積で面接重合するため、連結ボルト3の締付力が建築用縦材1の広い範囲に分散して作用して建築用縦材1にめり込みにくく、建築用縦材1を傷付けにくい構成としている。
また、本実施例では、前記ボルト通し孔4と前記支承面17と前記縦材側金具収納穴12と前記差込孔30と前記座刳り部25とがプレカットされた建築用縦材1を使用する構成としている。
本実施例の建築用横材2は、断面長方形状の角材を採用し、その端部に後述する連結金具6が挿入収納する横材側金具収納穴5を設けている。
また、この横材側金具収納穴5は、建築用横材2の軸心位置に、反対側にまで貫通しない横穴5を凹設して構成すると共に、この横穴5は、建築用横材2の外形に同調し且つ建築用横材2の外形より一回り径小な縦長方形状を呈する角穴に形成している。即ち、この横材側金具収納穴5は、上下左右四方が全て囲まれた穴に形成したため、この横材側金具収納穴5に後述する連結金具6を挿入収納すると、連結金具6が上下左右方向に位置ズレしにくい構成としている。
更に詳しくは、この横材側金具収納穴5は、前記建築用縦材1の前記縦材側金具収納穴12と同形状の角穴であって、前記縦材側金具収納穴12より奥行の深い(水平方向の穴長が長い)穴に形成している。
即ち、前記建築用横材2の端部に前記横材側金具収納穴5を凹設すると共に、前記建築用縦材1の前記接合側面部に前記縦材側金具収納穴12を対向状態に凹設し、この建築用横材2の端部を建築用縦材1の接合側面部に突き合わせて建築用横材2の端部下面を建築用縦材1の支承面17に支承すると、同形状で且つ穴長の異なる横材側金具収納穴5と縦材側金具収納穴12との位置が丁度合致し連通状態となって、後述する連結金具6の収納空間が形成されるように構成している。
また、図3〜図5に示すように、建築用横材2の端部の側面部に、対向側面部間を水平方向に貫通し且つ前記横材側金具収納穴5に連通するようにして挿通孔8を複数散在状態に形成すると共に、この各挿通孔8は、後述する固定部13および移動部14の各係止孔7と数と配置が対応するようにして複数形成し、この各挿通孔8に係止体9としてのドリフトピン9を差し込み挿通して圧入係止し得るように構成している。
また、本実施例の建築用横材2は、前記横材側金具収納穴5と前記挿通孔8とがプレカットされたものを使用する構成としている。
本実施例は、前記建築用横材2の端部に設けた前記横材側金具収納穴5に連結金具6を引き寄せ移動自在に配設し、この連結金具6に、前記建築用縦材1に設けた前記ボルト通し孔4を通って前記接合側面部から貫通突出する前記連結ボルト3の螺子部10が螺着する螺着部11を設けて、この連結ボルト3を回動することでこの連結ボルト3に螺着している前記連結金具6を前記横材側金具収納穴5から引き出す方向に引き寄せ移動するように構成している。
具体的には、本実施例の連結金具6は、図1〜図3に示すように、前記横材側金具収納穴5に挿入可能な厚みのある長方形平板状に形成している。
また、この連結金具6は、その長辺方向が上下方向となるようにして立てた状態で横材側金具収納穴5に挿入し得るように構成し、この連結金具6を横材側金具収納穴5に奥まで挿入配設すると、その挿入基端側面が横材側金具収納穴5の開口部に臨設して建築用横材2の端部と略面一状態となるように、この連結金具6の形状並びに横材側金具収納穴5の穴長を設定構成している。
また、この連結金具6について更に詳しく説明すると、予め前記建築用横材2の前記横材側金具収納穴5内の奥側に収納して固定する固定部13と、この固定部13に対して引き寄せ移動自在に設ける移動部14とから構成し、この移動部14に前記螺着部11を設け、この移動部14の螺着部11に螺着した前記連結ボルト3を回動することで、回り止め状態に前記横材側金具収納穴5内に収納されている前記移動部14が前記固定部13に対して引き寄せ移動する際、この引き寄せ力を前記固定部13に伝達する引き寄せ伝達用係止部15を、移動部14に設けている。
また、この連結金具6の前記固定部13は、前記建築用横材2の端部に設けた前記横材側金具収納穴5に挿入配設される左右一対の板材体18で構成し、この左右一対の板材体18を前記移動部14の(後述する肉薄部22の)左右側面部に夫々沿設重合すると、各板材体18が連結金具6の外面として露出する構成としている。
また、この左右一対の板材体18は、図1に示すように、縦長方形状の金属製薄板で構成し、この各板材体18の上下端部を対向内側に向けて略直角に折曲することで、前記移動部14の(後述する肉薄部22の)上下面部に沿設重合するガイド部19を形成している。即ち、この上下のガイド部19をスライドガイドとして、前記移動部14が固定部13(左右一対の板材体18)に対し水平スライド移動可能となるように構成している。また、この上下のガイド部19は、板材体18の(後述する係止孔7の)変形防止のための補強リブとしても機能する構成としている。
また、各板材体18は、横材側金具収納穴5に対する挿入先端側部も対向内側に向けて略直角に折曲して、各板材体18の(後述する係止孔7の)変形防止のための補強リブ部20としている。
また、上下の各ガイド部19は、横材側金具収納穴5に対する挿入先端側縁を、後述する引き寄せ伝達用係止部15が係止する係合部21としている。
また、この左右一対の板材体18には、前記建築用横材2に設けた前記挿通孔8から挿入される前記係止体9を差し込み係止する係止孔7を、各板材体18を板厚方向に貫通するようにして複数散在状態に設けている。
また、この複数の係止孔7のうち、本実施例では左右一対の板材体18の前記横材側金具収納穴5に対する挿入先端側に存するものの数箇所(図面では、板材体18の上下方向中ほどの二箇所)の係止孔7を初期固定用係止孔7Aとし、この各初期固定用係止孔7Aに前記建築用横材2に設けた前記挿通孔8から挿入される前記係止体9を差し込み係止することで予め固定部13が前記建築用横材2の前記横材側金具収納穴5内に固定される構成とし、前記連結金具6の前記移動部14は、この固定状態の固定部13に対して横材側金具収納穴5内から突出する方向に引き寄せ移動自在に設けられる構成としている。
また、固定部13は、横材側金具収納穴5内の最も奥側位置に配設固定されるように前記挿通孔8の建築用横材2への形成位置を設定構成し、これにより固定部13が木材同士の接合部分から離れた位置で固定されて、建築用横材2の交差角度を変化させようとする荷重に対して強い抵抗力を発揮する構成としている。
また、この連結金具6の前記移動部14は、厚みのある縦長方形状の金属製板で構成し、前記横材側金具収納穴5内から突出しようとする突出先端側の一部を残してこれより基端側(横材側金具収納穴5に対する挿入基端側の一部を残してこれより先端側)を一回り外径が径小となる肉薄部22に形成し、この肉薄部22の左右側面部に外側から前記左右一対の板材体18を被嵌して沿設重合させると、この左右一対の板材体18の外面が移動部14の挿入基端部の外面と略面一状態となって、前記横材側金具収納穴5に挿入可能な厚みのある長方形平板状の連結金具6が完成する構成としている。
また、この移動部14の、横材側金具収納穴5からの突出先端部は、この移動部14の引き寄せ移動によって前記縦材側金具収納穴12内に収納させるものとし、図2に示すように、この移動部14の突出先端側面に前記連結ボルト3のボルト先端の螺子部10を螺着する螺着部11としての雌螺子孔11を設けている。
また、この螺着部11は、前記複数のボルト通し孔4に位置を対応させて上下方向に複数(図面では四箇所)並設状態に設けている。
また、本実施例では、建築用縦材1の前記支承面17に建築用横材2の端部下面を支承して仮止めした際に、前記各ボルト通し孔4と横材側金具収納穴5に収納した連結金具6(移動部14)の前記各螺着部11とが略同一直線上に位置することとなって、この仮止め状態で連結ボルト3の螺子部10を螺着部11に簡単に螺着することができるようにボルト通し孔4,横材側金具収納穴5,螺着部11,縦材側金具収納穴12,支承面17の各部への形成位置を設定構成し、この螺着部11に螺着した連結ボルト3を更に締付回動させると、前記移動部14は、固定状態の固定部13に対して横材側金具収納穴5内から突出する方向に引き寄せられるように移動して、この移動部14の挿入基端部の一部が前記縦材側金具収納穴12に収納する構成としている。
また、この移動部14の肉薄部22に、この移動部14の引き寄せ移動に際して係止して前記固定部13に引き寄せ力を伝達して前記係止孔7と前記係止体9との固定ガタを除去する前記引き寄せ伝達用係止部15を設けると共に、この固定部13の固定ガタを除去した後、前記建築用横材2の前記挿通孔8に挿通した前記係止体9を差し込み係止する前記係止孔7を、この肉薄部22を板厚方向に貫通するようにして複数散在状態に設けた構成としている。
更に詳しくは、前記肉薄部22の、前記横材側金具収納穴5に対する挿入先端部の上部と下部とに夫々爪形の前記引き寄せ伝達用係止部15を一体的に突設して、移動部14が前記固定部13に対して引き寄せ方向にスライド移動していくと、この引き寄せ移動途中で上下の引き寄せ伝達用係止部15が前記板材体18の前記係合部21に係止する構成としている。
また、この移動部14に設ける各係止孔7は、その数と配置を前記固定部13の横材側金具収納穴5に対する挿入基端側に設けた各係止孔7に対応させて形成すると共に、この移動部14を固定部13に対し引き寄せ方向に移動させて前記引き寄せ伝達用係止部15が係合部21に係止する直前の位置で、固定部13の挿入基端側に設けた各係止孔7と丁度連通状態となるように形成位置を設定構成している。
また、この移動部14は、横材側金具収納穴5からの突出先端部と反対側に存する肉薄部22の固定部13側の端面の上下方向の中ほど位置を、突出先端側へ向かって凹となる凹部23に形成し、図6に示すように、この凹部23に固定部13の前記各初期固定用係止孔7Aに差し込み係止した係止体9が位置することとなって、この各初期固定用係止孔7Aに差し込み係止した係止体9が移動部14の引き寄せ方向への移動の障害とならないように構成している。
また、本実施例の前記各係止孔7は、その孔径寸法を、この係止孔7に差し込んで挿通させる係止体9(ドリフトピン9)の外径寸法よりもやや径大に設定して、この係止孔7に対して係止体9を抵抗なく差し込み挿通させることができるように構成している。
また、移動部14を引き寄せ移動させて、移動部14の係止孔7を固定部13の挿入基端側に設けた各係止孔7と丁度連通状態とした際(移動部14の各係止孔7と固定部13の各係止孔7とを位置合わせした際)に、前記縦材側金具収納穴12内に収納した移動部14の突出先端側面と、この縦材側金具収納穴12内の奥側面との間に、前記係止孔7の孔径寸法と前記係止体9の外径寸法との寸法差と同じかあるいは寸法差よりやや大きな隙間が生じるように、この係止孔7の連結金具6への形成位置と、前記挿通孔8の建築用横材2の側面部への形成位置とを設定構成している。
従って、丁度連通状態となっている固定部13の挿入基端側に設けた各係止孔7と移動部14の係止孔7とに係止体9を差し込み係止した後、連結ボルト3を締付回動すると、移動部14が更に引き寄せ方向に移動することによって移動部14の係止孔7の孔縁が係止体9の外周面に隙間なく接触すると共に、係止体9の反対側の外周面に固定部13の係止孔7の孔縁が隙間なく接触することになり、この各係止孔7と各係止体9との固定ガタ(連結金具6の固定ガタ)が除去された状態になる構成としている。
また、ここで本実施例の連結ボルト3を詳しく説明すると、その先端部の小範囲だけを前記螺着部11に螺着する螺子部10に形成し、この螺子部10よりボルト頭部側は、無螺子部24に形成している。また、この螺子部10と無螺子部24とは、前記ボルト通し孔4の孔径と略同径寸法を有する構成としている。
次に、本実施例の建築用縦材1と建築用横材2の接合方法を説明する。
予め、建築用横材2の端部の横材側金具収納穴5内に縮めた状態(固定部13に対して移動部14が引き寄せ方向に移動していない状態)の連結金具6を挿入収納し、この建築用横材2の端部が最も離れた位置にあって且つ連結金具6の固定部13の初期固定用係止孔7Aに対応する挿通孔8から係止体9を差し込み係止して、横材側金具収納穴5内に固定部13を固定しておく(図3参照。)。
また、図面では、移動部14の突出先端側寄りの肉薄部22の上下部に仮止め体28を差し込みするための仮止め用係止孔29を形成し、この仮止め用係止孔29に対応させて建築用横材2に形成した前記挿通孔8からボルト28を採用した仮止め体28を差し込んで、移動部14が固定部13に対して移動しないようにし(移動部14が横材側金具収納穴5内に収納した状態が維持されるようにし)、これにより建築用横材2の端部を建築用縦材1の接合側面部に突き合わせる際に連結金具6が支障とならないようした場合を示している。
また、予め、建築用縦材1の前記差込孔30に係止体9を差し込み固定しておく。
建築用縦材1に対し上方から建築用横材2の端部を下ろしてこの建築用横材2の端部下面を建築用縦材1の支承面17に支承すると、縦材側金具収納穴12と横材側金具収納穴5とが連通状態となると共に、建築用縦材1のボルト通し孔4と連結金具6の移動部14の前記螺着部11とが略同一直線状に位置することになるので、座金26(ボルト孔27)を介して建築用縦材1の反対側面部からボルト通し孔4に連結ボルト3を挿通して、螺子部10を螺着部11に螺着する(図4,図5参照。)。尚、図面では、上下二箇所のボルト通し孔4にだけ連結ボルト3を挿通して螺着部11に螺着した場合を示している。
次いで、各連結ボルト3を締付回動すると、連結金具6の移動部14が固定部13に対して横材側金具収納穴5内から突出する方向に引き寄せられるように移動することになり、この移動部14の一部が建築用縦材1の接合側面部の前記縦材側金具収納穴12に収納されることになる(図6,図7参照。)。
即ち、突き合わせた建築用縦材1の接合側面部と建築用横材2の端部とに架け渡されるようにして連結金具6が配されることになる。
引き続き、連結ボルト3を締付回動していくと、引き寄せ移動途中で移動部14の引き寄せ伝達用係止部15が固定部13の係合部21に係止し、移動部14の引き寄せ力が固定部13にも伝達されて(固定部13も引き寄せられて)、固定部13の前記初期固定用係止孔7Aとこれに差し込み係止している係止体9との間の固定ガタが除去された状態となると共に、やがて建築用横材2から引き寄せられて建築用横材2の端部が建築用縦材1の接合側面部にぴったりと面接することになり、これ以上連結ボルト3を締付回動できなくなる(図8参照。)。
しかし、この引き寄せ伝達用係止部15が係合部21に係止している状態では、移動部14の係止孔7と固定部13の挿入基端側の係止孔7とが位置ずれしていて係止体9を差し込み係止することができないので、少し連結ボルト3を緩めて移動部14の係止孔7と固定部13の挿入基端側の係止孔7とが丁度連通状態となるようにし、この連通状態となっている全ての係止孔7と、固定部13の残余の係止孔7とに、建築用横材2の挿通孔8から係止体9を打ち込んで差し込み係止する(図9,図10参照。)。
次いで、連結ボルト3を締付回動して再度移動部14を引き寄せると、各係止孔7の孔縁の一部が各係止体9の外周面の一部に対して接近移動し、この係止孔7の孔縁の一部が係止体9の外周面の一部に隙間なく接触するまで連結ボルト3を締付回動して(固定部13と移動部14の固定ガタを除去して)施工(接合)完了となる(図11参照。)。
尚、移動部14の引き寄せ伝達用係止部15が固定部13の係合部21に係止するまで連結ボルト3を回動させてから一度緩めるようにせずとも、建築用横材2の挿通孔8から覗いて連結ボルト3を締付回動しながら移動部14と固定部13の係止孔7が丁度連通状態となるのを確認し、連通する係止孔7と固定部13の残余の係止孔7とに挿通孔8から係止体9を差し込み係止してから、連結ボルト3を再度締付回動して係止孔7と係止体9との固定ガタを除去するようにしても良い。
この本実施例の接合構造は、各係止孔7に対する各係止体9の固定ガタ(連結金具6の建築用横材2に対する固定ガタ)が除去されているので、極めて強固な接合構造となる。そして、この接合状態では、前記したように係止孔7と係止体9との固定ガタが除去されていると共に、連結金具6が建築用横材2の端部の横材側金具収納穴5と建築用縦材1の縦材側金具収納穴12とに架け渡し状態に収納されているので、この連結金具6に対して建築用縦材1と建築用横材2とが位置ズレしにくい(建築用縦材1の接合側面部の面方向に建築用横材2が位置ズレしにくい)強固な接合状態となる。また、連結金具6が引き寄せられて移動する構造でありながら、連結金具6は固定部13に対して移動部14が引き寄せ移動するものであるから、横材側金具収納穴5内に連結金具6が移動することによる隙間が生じず、従って横材側金具収納穴5の形成範囲に係止体9を多数係止して強固に固定できることとなった。
また、図12,図13は、本実施例の別使用例を示している。
具体的には、本実施例の建築用木材の接合構造に、前記特許文献1と同等の断面コ字型の接合金具31を併用して、建築用縦材1に対し複数の建築用横材2を別々の方向へ接合した場合である。
具体的には、建築用縦材1の反対側面部に前記座刳り部25を設けず、この反対側面部に接合金具31の縦材固定部32を当接し、この接合金具31を座金26を介して前記連結ボルト3により反対側面部に固定し、この縦材固定部32から突出する左右一対の横材連結板部33に他の建築用横材2の端部の仕口部35を係止体9によって接合している。
また、建築用縦材1の接合側面部と直交する側面部にも、金具取付ボルト34により前記接合金具31を固定し、この接合金具31により他の建築用横材2の端部の仕口部35を係止体9によって接合している。
このように本接合構造は、既存のコ字型接合金具31を用いた接合構造とも併用が可能である。
本発明の具体的な実施例2について図14に基づいて説明する。
本実施例は、前記実施例1において、前記建築用縦材1に前記差込孔30を形成せずに、前記建築用横材2に差込孔30を設けた場合である。尚、図示していないが、建築用縦材1と建築用横材2の双方に前記差込孔30を形成する構成としても良い。
具体的には、建築用横材2の前記横材側金具収納穴5内の奥側面に隣接状態にして、前記挿通孔8の孔長と平行方向に孔長を有する差込孔30を建築用横材2の複数箇所(図面では上下方向に間隔を置いた四箇所)に貫通形成し、この各差込孔30に係止体9としてのドリフトピン9を差し込み係止することにより、前記連結金具6の前記固定部13が横材側金具収納穴5内の奥側面に深くめり込むことをこの複数の係止体9が防止する構成としている。即ち、建築用横材2の端部が建築用縦材1の接合側面部を押動するような荷重が加わると、横材側金具収納穴5に収納した連結金具6の固定部13が横材側金具収納穴5内で回転するように動いて固定部13の挿入先端部が横材側金具収納穴5内の奥側面にめり込もうとするが、このめり込もうとする固定部13の挿入先端部を複数の係止体9が支持してめり込みに強固に抵抗する接合構造としている。
他の構成は、前記実施例1と同様である。
尚、本発明は、実施例1,2に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 建築用縦材
2 建築用横材
3 連結ボルト
4 ボルト通し孔
5 横材側金具収納穴
6 連結金具
7 係止孔
8 挿通孔
9 係止体
10 螺子部
11 螺着部
12 縦材側金具収納穴
16 突き当て面
17 支承面
30 差込孔

Claims (4)

  1. 木製の建築用縦材と木製の建築用横材とを直角若しくは傾斜状態に接合する建築用木材の接合構造であって、前記建築用縦材の前記建築用横材を接合する接合側面部とは反対側の反対側面部から接合側面部へ、連結ボルトを挿通するボルト通し孔を前記建築用縦材に設け、前記建築用横材の端部に横材側金具収納穴を設け、この横材側金具収納穴に連結金具を引き寄せ移動自在に配設し、この連結金具に、前記建築用縦材に設けた前記ボルト通し孔を通って前記接合側面部から貫通突出する前記連結ボルトの螺子部が螺着する螺着部を設けて、この連結ボルトを回動することでこの連結ボルトに螺着している前記連結金具を前記横材側金具収納穴から引き出す方向に引き寄せ移動するように構成し、前記建築用縦材の前記連結ボルトが貫通突出する前記接合側面部に、前記引き寄せ移動する前記連結金具の一部が収納する縦材側金具収納穴を設け、この縦材側金具収納穴に前記連結金具を引き寄せ移動して収納させた後、前記建築用横材に設けた挿通孔から挿通する係止体を差し込み係止する係止孔を前記連結金具に設けたことを特徴とする建築用木材の接合構造。
  2. 前記建築用横材の端部に前記横材側金具収納穴を凹設すると共に、前記建築用縦材の前記接合側面部に前記縦材側金具収納穴を対向状態に凹設し、前記横材側金具収納穴に前記連結金具を挿入配設し、前記建築用縦材の前記接合側面部に前記建築用横材の端部を突き合わせ配設し、前記連結ボルトの前記建築用縦材から貫通突出する前記螺子部を前記連結金具の端部に設けた前記螺着部に螺着し、この連結ボルトを回動することで前記連結金具を螺動してこの連結金具の端部を前記縦材側金具収納穴に引き寄せ収納し、前記連結金具に設けた前記係止孔に、前記建築用横材の前記挿通孔から挿通した前記係止体を差し込み係止して、前記建築用縦材と前記建築用横材とを接合する構成としたことを特徴とする請求項1記載の建築用木材の接合構造。
  3. 前記建築用縦材の前記接合側面部に前記縦材側金具収納穴を凹設し、この縦材側金具収納穴の上部の接合側面部を前記建築用横材の端部の突き当て面とし、前記縦材側金具収納穴の下部に、前記建築用横材の端部下面を支承する支承面を有する形状に前記建築用縦材を構成したことを特徴とする請求項2記載の建築用木材の接合構造。
  4. 前記建築用縦材に、前記縦材側金具収納穴と隣接状態にして前記係止体を差し込み係止する差込孔を設けるか、若しくは前記建築用横材に、前記横材側金具収納穴と隣接状態にして前記係止体を差し込み係止する差込孔を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建築用木材の接合構造。
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