JP2008155677A - パワーステアリング制御装置、および方法 - Google Patents

パワーステアリング制御装置、および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パワーステアリング制御装置において、オフセット電流の経年変化、温度変化を検出する。
【解決手段】モータにおける駆動電流を検出し、電流検出値を出力する電流検出手段と、モータの伝達関数を表すノミナルモデルを記憶する記憶手段と、電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に基づきオフセット電流を算出するとともに、当該オフセット電流を補正するためのオフセット補正値を算出するオフセット補正手段とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、検出電流のオフセット補正を行うことのできるパワーステアリング制御装置、および方法に関する。
自動車用の補助操舵装置として、電動モータのトルクを用いた電動パワーステアリング装置が利用されている。このパワーステアリング装置は、ドライバによるハンドルの操作を検出するトルクセンサと、トルクセンサからの検出信号に基づき補助操舵力を演算するパワーステアリング制御装置(ECU)と、ECUからの出力信号に基づき回転トルクを発生する電動モータと、回転トルクをステアリング機構に伝える減速ギア等を備えて構成されている。
上述のECUは例えば、図7のように構成されていた。この図において、ECU90にはトルクセンサ91および車速センサ92からの信号が入力されており、ECU90はこれらの信号に基づき電動モータ93を制御する機能を有している。ECU90は、電流指令値演算部901、加算器902、電流制御部903、駆動回路904、電流検出回路905を備えて構成されている。電流指令値演算部901は、トルクセンサ91および車速センサ92からの信号に基づき電流指令値Iを演算するものである。加算器903は電流値指令値Iと電流検出回路905によって検出された検出電流iとの偏差電流ΔIを算出するものであり、電流制御部903は誤差電流ΔIがゼロとなるようなモータ制御信号を算出するためのものである。モータ駆動回路904は、モータ制御信号に基づき三相電流を電動モータ93に供給する機能を備えている。電流検出回路905は2つの電流センサを有しており、三相電流のうちの1つを基準とした他の2つの電流値を検出するものである。検出された電流iは上述の加算器902に負信号として入力される構成となっている。
このように構成されたECU90において、検出電流iが電流指令値Iに等しくなるように負帰還制御が行われる。ところが、例えば電流検出回路905等の検出系に誤差が存在する場合には、当該誤差は三相電流にそのまま表れてしまう。電流検出回路905を構成する2つの電流センサにおいてオフセット電流または検出利得の誤差が存在する場合、駆動回路904から出力される三相電流の各電流値に誤差が生じ、この結果、電動モータ93のトルクリップルが発生してしまう。かかるトルクリップルはハンドルフィーリング等に悪影響を与えるものである。特に、近年の高出力タイプのパワーステアリング装置においては、駆動電流の大容量化に伴い、オフセット電流の影響は体感できる程度にまで現れることがある。
かかる問題を回避するために、パワーステアリング装置の工場出荷時において一台毎にオフセットの測定および調整を行うことが行われている。しかしながら、工場出荷時にオフセット調整を行ったとしても、温度変化若しくは経年変化により、オフセット誤差が変化し、必ずしも正しいオフセット補正を行うことができない。このため、アシスト動作時あるいは初期化処理実行時においてオフセット電流を検出することにより、オフセット補正を自動的に実行することが試みられている。しかしながら、アシスト動作時においては、電流検出回路によって検出された電流値にはオフセット電流のみならず駆動電流の成分も含まれているため、オフセット電流のみを正確に検出することは困難である。
上述の問題を解決するための従来技術として、例えば特開2003−312492号公報に記載のパワーステアリング制御装置が案出されている。この装置は、ホール素子型の非接触電流センサに電流を流さない状態での残留磁束を記憶することにより、オフセット電流を検出しようとしている。しかしながら、電流センサから出力された電流値にオフセット電流および駆動電流の両成分が含まれていた場合には、オフセット電流のみを検出することはできず、アシスト動作時におけるオフセット補正を行うことはできない。また、この装置は、電流センサのオフセットを検出するにすぎず、検出信号の増幅回路に存するオフセットまでを補正することは不可能である。
さらに、他の従来技術として、特開2002−234457号公報に記載の電動パワーステアリング制御装置が案出されている。この公報には、モータ電流推定値とモータ実電流値とを比較することにより駆動系の異常を監視する装置が開示されている。しかしながら、この装置は、オフセット電流を検出するために、モータ電流推定値とモータ実電流推定値との差分を算出するものではなく、本発明とは目的を異にするものである。また、この引例においては、初期診断時に高周波電流を流しているが、本発明のようにモータとノミナルモデルとのモデル誤差の影響を除去することを目的としているものではない。
特開2000−234457号公報 特開2003−312492号公報
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、経年変化、温度ドリフト等に起因するオフセット電流を正確に検出することが可能なパワーステアリング制御装置および方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明は、ステアリングに印加された操舵トルクに基づき操舵補助トルク発生用のモータを駆動するためのパワーステアリング制御装置であって、前記モータにおける駆動電流を検出し、電流検出値を出力する電流検出手段と、前記操舵トルクおよび前記電流検出値に基づき、電流指令値を算出する制御手段と、前記電流指令値に基づく駆動電圧を前記モータに与える駆動手段と、少なくとも前記モータおよび前記電流検出手段の伝達関数を表すノミナルモデルを記憶する記憶手段と、前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に基づきオフセット電流を算出するとともに、当該オフセット電流を補正するためのオフセット補正値を算出するオフセット補正手段とを備える。
また、前記オフセット補正手段は、前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に含まれる高域成分を除去するためのローパスフィルタを備える。
また、本発明は、始動時において前記ローパスフィルタの遮断周波数よりも高い周波数でモータが回転しない振幅の高周波電圧をモータに印加する。
前記制御手段は、始動時において前記ローパスフィルタの遮断周波数よりも高い周波数の電流指令値を出力する。
さらに、前記オフセット補正手段は、前記電流検出値が略ゼロである場合に、前記オフセット電流および前記オフセット補正値を算出する。
本発明によれば、モータの伝達関数を表すノミナルモデルを予め記憶しておき、モータにおける電流検出値とノミナルモデルとの差分に基づきオフセット電流を算出することにより、モータの経年変化、温度ドリフトに起因するオフセット電流を検出することができる。また、このオフセット電流に基づきオフセット補正値を算出することにより、高精度のオフセット補正が可能となる。
また、電流検出値とノミナルモデルとの差分に含まれる高域成分を除去することにより、高周波の外乱成分を除去することができ、オフセット電流を高精度に検出することができる。さらに、始動時においてローパスフィルタの遮断周波数よりも高い周波数でモータが回転しない振幅の高周波電圧をモータに印加することにより、モータとモータノミナルモデルとのモデル誤差の影響を除去することができる。この結果、高精度のオフセット補正が可能となる。また、電流検出値が略ゼロである場合に、オフセット電流およびオフセット補正値を算出することにより、アシスト動作中においてもオフセット補正を行うことができる。
以下に、図面を参照しながら本発明の最良の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略図である。この図において、ステアリング61はステアリングシャフト62、ユニバーサルジョイント63、64、シャフト65を介してラック&ピニオン66に連結されている。さらに、ラック&ピニオン66には車輪のタイロッド67が設けられており、ハンドル61の回転運動はタイロッド67の軸方向の運動に変換される構造となっている。
シャフト65にはトルクセンサ4が設けられており、トルクセンサ4はステアリング61に印加された操舵トルクを検出し、トルク信号を出力可能である。さらに、シャフト65には減速ギア31、モータ3が取り付けられており、モータ3の回転トルクが減速ギア31を介してシャフト65に伝達される構成となっている。
ECU1は上述のようにトルクセンサ4からのトルク信号、車速センサ2からの車速信号に基づき補助操舵トルクを算出し、この算出結果に基づく駆動電流をモータ3に送出するものである。ECU1には電源5から直接に電力が供給されると共に、並列にイグニッションキー5aを介して電源5が接続されており、イグニッションキー5aをオンにすることによりECU1内部のリレーがオンとなり電源が供給される構成となっている。
図2はECU1のハードウェア構成を表すブロック図である。ECU1は、バス100、不揮発性メモリ109、A/Dコンバータ110,インタフェース111,クロック発生回路112,CPU113,ROM114,RAM115、RDコンバータ116,PWMコントローラ117,モータ駆動回路118、モータ電流検出回路120、121、増幅回路122,123を備えて構成されている。
バス100はA/Dコンバータ110、I/F111、クロック発生回路112、CPU113、ROM114、RAM115等の間でデータの送受信を行うためのものである。A/Dコンバータ110は、トルクセンサ4から出力されたメイントルク信号およびサブトルク信号、モータ電流検出回路120、121からの検出電流、RDコンバータ116からのモータ回転角信号、モータ3の端子間電圧を入力し、ディジタル信号に変換するためのものである。
上述のトルクセンサ4は、メイントルク信号、サブトルク信号の2つの出力信号を備え、これらの信号の合計電圧は一定電圧(例えば5V)であるクロス特性となるように設定されている。すなわち、ステアリングにトルクが印加されない場合には、メイントルク信号およびサブトルク信号はそれぞれトルク中立電圧2.5Vとなり、ステアリングに何らかのトルクが印加された場合には、メイントルク信号およびサブトルク信号は中立電圧2.5Vを基準として互いに逆方向に変動する。
インタフェース111は車速センサ2からの車速パルスをカウントしディジタル信号に変換するものである。ROM114はモータ3の制御プログラム、PWMの演算プログラム、フェールセーフプログラム等を記憶するためのメモリとして使用され、RAM115は当該プログラムを動作させるためのワークメモリとして使用される。不揮発性メモリ109は、EEPROM、フラッシュメモリ等により構成され、イグニッションキー5aがオフになった後においてもメモリ内容を保持可能なものである。この不揮発性メモリ109は、後述するオフセット補正テーブル等のデータを記録するために用いられる。
PWMコントローラ117はモータ3のトルクを表す信号をパルス幅変調されたデューティ指令値W,V,U,Wb,Vb,Ubに変換するためのものである。ここで、パルス信号W,V,Uは正相の三相信号を表し、パルス信号Wb,Vb,Ubは逆相の三相信号を表している。
モータ駆動回路118は、WVUの三相電流を発生させるための3つのインバータ回路より構成され、各インバータ回路は電源電圧側(上段)のスイッチングトランジスタと接地電位側(下段)のスイッチングトランジスタを有している。上段のスイッチングトランジスタのゲートには、正相のデューティ指令値W,V,Uが入力され、下段のスイッチングトランジスタには逆相のデューティ指令値Wb,Vb,Ubが入力されている。すなわち、上段、下段のスイッチングトランジスタは相補接続されており、交互にオン、オフ動作を繰り返すことにより、所望のパルス幅の駆動電流Iu、Iv、Iwを生成する。なお、上段のスイッチングトランジスタと下段のスイッチングトランジスタとが同時にオンにならないように、両者がオフになる時間(デッドタイム)が正相のデューティ指令値W,V,Uと逆相のデューティ指令値Wb,Vb,Ubのオンの時間の前後に設けられている。このように、デッドタイムを設けることにより、上段、下段のスイッチングトランジスタの短絡を回避することができる。RDコンバータ116は、励磁電流をレゾルバ31に与えるとともに、レゾルバ31からの出力信号を回転角信号としてA/Dコンバータ110に出力する機能を有している。
モータ電流検出回路120、121は抵抗等の電流−電圧変換素子から構成され、モータ3への駆動電流Iu、Iwを検出し、電流に応じた電圧を有する電流検出値を出力するためのものである。電流検出値は図示されていない電源電圧補正回路によって電圧変動補正がなされた後、増幅回路122,123に入力されている。さらに、増幅回路122,123によって増幅された電流検出値は、A/Dコンバータ110に入力され、ディジタル信号に変換される構成となっている。すなわち、モータ電流検出回路120,121におけるオフセット電流は極めて小さいため、オフセット電流はA/Dコンバータ110の±0〜3LSB程度で変化するにすぎない。このため、本実施形態においては、増幅回路122,123によりオフセット電流を例えば10倍程度に増幅し、A/Dコンバータ110に入力している。
図3に、ECU1の機能ブロック図を示す。この図において、電流指令値演算部11,電流指令値制限部12,ベクトル制御部13、加算器14、電流制御部15、加算器16、オフセット補正部20,ローパスフィルタ21,モータノミナルモデル22,加算器23、モータノミナルモデル補正部24の各機能はCPU113によって実現されるものである。
電流指令値演算部11には、トルクセンサ4からのメイントルク信号、サブトルク信号がA/D変換された後に入力されている。電流指令値演算部11は、トルク信号、車速信号に基づき電流指令値を演算する機能を有している。また、電流指令値演算部12は、ハンドル戻り補償、モータ最大電流制御を有している。例えば、ハンドル戻り補償は、ハンドル61を中立位置に復元させるための制御を行うものである。一般に、電動パワーステアリング装置においては、減速ギア31等の影響によりセルフアライニングトルクが弱くなり易く、このためにハンドル61が中立位置に戻り難くなってしまう。そこで、セルフアライニングトルクの作用によってモータ3が回転させられる際のモータの端子間電圧およびモータ電流を検出することによりモータ角速度を検出し、または角度センサの角度差分からモータ角速度を検出することにより、ハンドルを中立位置に復元させるための補償電流値を算出することが可能である。
電流指令値制限部12はモータ回転数に基づき電流指令値を制限し、ベクトル制御部13はモータ角度に基づきUVWの各相の電流指令値を表す三相電流指令値を出力する。この電流指令値は加算器14に入力され、電流検出値と電流指令値とが一致するように負帰還制御が行われる。
モータ電流検出回路120、121はモータ3に供給されたU相、W相の電流を検出し、電流値に応じた電圧値を有する電流検出値を出力する。電流検出値はアナログの増幅回路122,123によって増幅されているが、A/D変換の後に、さらに乗算器によって増幅しても良い。このようにして増幅された電流検出値は加算器16およびオフセット補正部20に入力される。本実施形態によれば、電流検出値の利得を増加し、平均化処理を行うことにより、電流検出値の1LSBあたりの分解能を高めることができる。また、利得増加処理と電流制御部15における積分処理とを組み合わせることにより、電流検出値の1LSBあたりの分解能を高めても良い。
モータノミナルモデル22は、モータ3の伝達関数をモデル化したものであり、電圧指令値Vを入力、電流検出値Iを出力とした場合における伝達関数PN(s)を表している。すなわち、モータ3と等価な伝達関数PN(s)がモータノミナルモデル22として表されている。モータノミナルモデル22はモータ3等の周波数応答の実測値、または、理論値等によって生成される。
加算器23は電流検出回路120,121からの電流検出値からモータノミナルモデル22の出力PN(s)・Vと電流検出回路120,121からの電流検出値との差分を算出するためのものである。すなわち、加算器23からは、次式の出力が得られる。
IL=(PN(s)−P(s))V+P(s)d+Ioffset 式(1)
ここで、P(s)はモータの実際の伝達関数を表しており、P(s)Vは電流検出値Iとして得られるものである。また、dは高周波入力外乱を表しており、例えばステアリング操舵に伴う駆動トルクの高周波成分等が含まれる。Ioffsetは電流検出値Iに含まれるオフセット成分を表しており、電流検出回路120,121,増幅回路122,123に起因するものである。式(1)において、モータノミナルモデル22がモータ3等の伝達関数を正確に表していれば、PN(s)−P(s)=0となり、式(1)の右辺第1項はゼロとなり、加算器23からはIL=P(s)d+Ioffsetが出力されることになる。
ローパスフィルタ21は式(1)のP(s)d、すなわち、高周波入力外乱の成分を除去するためのものである。ローパスフィルタ21は、例えば、IIR型、FIR型のディジタルフィルタにより構成可能である。ローパスフィルタ21の遮断周波数は外乱成分を除去できるだけの十分に低い周波数であることが望ましい。例えば、モータの時定数以上の周波数を遮断するように設定する。
上述のように、オフセット電流は電流検出回路120,121、増幅回路122,123における素子の経年変化、温度変化により発生するものであり、高周波成分は殆ど含まれていない。そこで、ローパスフィルタ21により、検出電流値に含まれる高周波外乱成分P(s)dを除去することにより、オフセット電流Ioffsetのみを抽出することが可能となる。
オフセット補正部20はローパスフィルタ21によって抽出されたIoffsetをオフセット補正値として補正テーブルに記憶するためのものである。加算器16はU、W相のオフセット補正値Eを電流検出値Iから減算し、オフセット成分が含まれない電流検出値Iをフィードバックループを構成する加算器14に出力する。U、W相の電流検出値は加算器14において電流指令値と比較され、制御偏差Δiが電流制御部15に与えられる。電流制御部15は制御偏差Δiに基づき、比例制御および積分制御を組み合わせたいわゆるPI制御を行うためのものである。電流制御部15からの出力信号は駆動回路117に出力され、三相の駆動電流がモータ3に出力される。
故障判断部18はトルク信号、電源電圧等を監視することにより、パワーステアリング装置の初期診断、フェールセーフ処理を行うためのものである。例えば、故障診断部18が、モータ3、トルクセンサ4等の異常を検出した場合には、補助トルクの漸減処理を行うように電流指令値演算部11に指示を与えることができる。
図4は、オフセット補正部20のブロック図である。オフセット補正部20は補正テーブル200、検出条件判定部201、オフセット算出部202を備えて構成されている。検出条件判定部201は、オフセット電流値を検出可能な条件が満たされているか否か、すなわち、電流検出値、モータ指令値等に基づきモータ駆動電流が少ない状態を検出するためのものである。検出条件が充足した場合には、電流検出値に基づき新たなオフセット電流の検出が実行される。
オフセット算出部202は検出されたオフセット電流Ioffsetに基づきオフセット補正値を算出するためのものである。オフセット算出部202によって新たに算出されたオフセット補正値は、補正テーブル200に書き込まれる。オフセット補正時には、補正テーブル200からオフセット補正値が読み出され、電流検出値からオフセット補正値が減算されることによりオフセット補正が行われる。
また、経年変化、湿度変化により、モータの抵抗が変化する。これにより、モータノミナルモデルPN(s)と実際のモータモデルP(s)に差異が生じる。本発明では、オフセット算出時にローパスフィルタのカットオフ周波数より高く、モータが回転しない振幅の高周波電圧Vを追加する。モータノミナルモデル補正部24は、高周波電圧Vの振幅aとこの高周波電圧によりモータに流れる高周波電流Iの振幅b、および高周波電圧Vと高周波電流Iの位相差φを観測し、R=a/b*|cosφ|の式により抵抗値を算出し、モータノミナルモデルの抵抗値を補正する。これにより、モータノミナルモデルを実際のモータモデルへと近づけることができる。
続いて、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置の動作を説明する。図5はパワーステアリング制御装置の動作を表すメインフローチャートである。先ず、イグニッションスイッチ5aをオンにすると、ECU1は動作を開始し、パワーステアリング装置の初期診断等の初期設定を実行する(ステップS51)。次に、ECU1は電圧指令値Vの平均値をゼロとするとともに、ローパスフィルタ21の遮断周波数よりも高い信号を電圧指令値Vに重畳する(ステップS52)。駆動回路117からは高周波の駆動電流がモータ3に印加される。印加された高周波電圧Vにより高周波電流Iが流れ、この高周波電流Iと高周波電圧指令値Vの振幅、位相差をモータノミナルモデル補正部24により観測することで、モータの抵抗Rを算出し、モータノミナルモデルを補正する。これにより、モータ3とモータノミナルモデルとのモデル誤差の影響を除去することが可能となる。
電流検出回路120、121から出力された電流検出値は、加算器23においてモータノミナルモデルとの減算処理がなされた後、ローパスフィルタ21によって高周波成分が除去される。オフセット補正部20はこのようにして得られた電流検出値をオフセット電流Ioffsetとして検出する(ステップS53)。また、オフセット補正部20は検出されたオフセット電流Ioffsetに基づき、オフセット補正値としてオフセット補正部20内の補正テーブル200に書き込まれる。
初期診断が正常に終了し、ECU1がパワーステアリングのアシスト動作を許可すると(ステップS54でYES)、アシストの制御を開始する(ステップS55)。すなわち、電流指令値演算部11はトルク信号等に基づき、電流指令値を算出し、ベクトル制御部13は三相の電流指令値を出力する。電流検出回路120,121はモータ3への駆動電流を検出し、電流検出値を出力する。電流制御部15は電流検出値が電流指令値に等しくなるように駆動回路117にPWM信号を出力し、PWM駆動回路117は三相の駆動電流をモータ3に供給し、補助操舵トルクがステアリング61に印加される。
また、オフセット補正部20からのオフセット補正値は加算器16に出力され、加算器16において電流検出値からオフセット補正値の減算処理がなされる。これにより、オフセット補正された電流検出値が加算器14を介して電流制御部15に与えられる。
オフセット補正部20は電流検出値等を監視しながら、オフセット検出条件が成立すれば、電流検出値に基づきオフセット電流の検出を行う(ステップS56)。イグニッションスイッチ5aがオフになるまで(ステップS57でYES)、ECU1は上述の処理を繰り返し実行する。
図6は、上述のオフセット検出処理(ステップS53,S56)の詳細を表すフローチャートである。先ず、ECU1は電流検出回路120,121から出力された電流検出値を取得する(ステップS61)。電圧指令値をVとした場合、このときの電流検出値は、P(s)V+P(s)d+Ioffsetで表される。次に、ECU1は検出条件が満たされるか否かを判断する(ステップS62)。すなわち、ECU1は検出電流値が所定範囲内であること等の検出条件を判断し、検出条件が満たされない場合(ステップS62でNO)には、図5のメインフローチャートに戻る。一方、検出条件が満たされている場合(ステップS62でYES)には、ECU1はステップS63以降のオフセット検出処理を実行する。
ステップS63において、ECU1はモータノミナルモデル22からモータの伝達関数PN(s)を取得し、この伝達関数PN(s)および電圧指令値Vに基づき電流値PN(s)Vを算出する(ステップS63)。電圧指令値Vは現時点において電流制御部15から駆動回路117に与えられた電圧指令値を表している。なお、初期診断時の補正と同様に、電圧指令値Vに高周波信号を重畳しても良い。すなわち、電圧指令値Vにローパスフィルタ21の遮断周波数よりも高い高周波信号を重畳することにより、モータとモータノミナルモデルとのモデル誤差を除去することが可能となる。
加算器23はモータ検出回路120,121の電流検出値からモータノミナルモデル22に基づく電流値PN(s)Vを減算する(ステップS64)。モータノミナルモデル22は、モータ駆動回路117,電流検出回路120,121、モータ3を含む伝達関数をモデル化したものであるため、上述の式(1)の第1項、すなわち(PN(s)−P(s))Vはゼロとなる。このため、加算器23から出力された電流検出値はP(s)d+Ioffsetで表される。
ローパスフィルタ21は、電流検出値P(s)d+Ioffsetにおける高周波成分P(s)dを除去し、この結果、検出電流値にはオフセット電流Ioffsetのみが含まれることになる(ステップS65)。
このようにして得られたオフセット電流Ioffsetは、オフセット補正部20に入力され、オフセット補正部20はオフセット電流Ioffsetを打ち消すオフセット補正値を算出する(ステップS66)。オフセット補正値は補正テーブル200に記録され、補正テーブル200の更新が行われる(ステップS67)。以上の処理が終了すると、ECU1は図6のメインフローチャートに戻る。
上述したように、本実施形態によれば、検出電流値からモータノミナルモデル22に基づく電流値を減算することにより、オフセット電流を正確に検出することができる。
また、オフセット電流の経年変化、温度変化は時定数が大きいため、ステアリング操作、外乱等の高周波成分を電流検出値から除去することにより、オフセット電流の成分のみを抽出することができる。このため、正確なオフセット電流の検出が可能となる。
以上、本実施形態を説明したが、本発明は上述の構成に拘泥されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、本実施形態に係るパワーステアリング制御装置はコラムタイプ、ラックタイプを問わず、また、油圧式パワーステアリング装置にも適用可能である。さらに、プログラムの形態は上述のフローチャートに限定されず、同様の機能を実現できるものであれば変更可能である。
本発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の概略図である。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング制御装置のブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング制御装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るオフセット補正部のブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング制御装置のメインフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るパワーステアリング制御装置のオフセット検出処理の詳細を表すフローチャートである。 従来のパワーステアリング制御装置を説明するための図である。
符号の説明
1 ECU
3 モータ
4 トルクセンサ
11 電流指令値演算部
13 ベクトル制御部
15 電流制御部
20 オフセット補正部
21 ローパスフィルタ
22 モータノミナルモデル
24 モータノミナルモデル補正部
120,121 電流検出回路

Claims (10)

  1. ステアリングに印加された操舵トルクに基づき操舵補助トルク発生用のモータを駆動するためのパワーステアリング制御装置であって、
    前記モータにおける駆動電流を検出し、電流検出値を出力する電流検出手段と、
    前記操舵トルクおよび前記電流検出値に基づき、電流指令値を算出する制御手段と、
    前記電流指令値に基づく駆動電圧を前記モータに与える駆動手段と、
    少なくとも前記モータの伝達関数を表すノミナルモデルを記憶する記憶手段と、
    前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に基づきオフセット電流を算出するとともに、当該オフセット電流を補正するためのオフセット補正値を算出するオフセット補正手段とを備えたパワーステアリング制御装置。
  2. 前記オフセット補正手段は、前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に含まれる高域成分を除去するためのローパスフィルタを備えたことを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング制御装置。
  3. 前記オフセット補正手段は、始動時において前記オフセット電流および前記オフセット補正値を算出することを特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング制御装置。
  4. 始動時において前記ローパスフィルタの遮断周波数よりも高い周波数でモータが回転しない振幅の高周波電圧をモータに印加することを特徴とする請求項3に記載のパワーステアリング制御装置。
  5. 前記オフセット補正手段は、前記電流検出値が略ゼロである場合に、前記オフセット電流および前記オフセット補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング制御装置。
  6. ステアリングに印加された操舵トルクに基づき操舵補助トルク発生用のモータを駆動するためのパワーステアリング制御方法であって、
    前記モータにおける駆動電流を電流検出回路によって検出し、電流検出値を出力するステップと、
    前記操舵トルクおよび前記電流検出値に基づき、電流指令値を算出するステップと、
    前記電流指令値に基づく駆動電圧を前記モータに与えるステップと、
    少なくとも前記モータの伝達関数を表すノミナルモデルを予め記憶し、前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に基づきオフセット電流を算出するとともに、当該オフセット電流を補正するためのオフセット補正値を算出するステップとを備えたパワーステアリング制御方法。
  7. 前記電流検出値と前記ノミナルモデルとの差分に含まれる高域成分を除去するステップとをさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載のパワーステアリング制御方法。
  8. 始動時において前記オフセット電流および前記オフセット補正値を算出することを特徴とする請求項7に記載のパワーステアリング制御方法。
  9. 始動時において前記ローパスフィルタの遮断周波数よりも高い周波数でモータが回転しない振幅の高周波電圧をモータに印加することを特徴とする請求項8に記載のパワーステアリング制御方法。
  10. 前記電流検出値が略ゼロである場合に、前記オフセット電流および前記オフセット補正値を算出することと特徴とする請求項6に記載のパワーステアリング制御方法。
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