JP2009089552A - モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置を使用した電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御装置を使用した電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2相以上の電流センサに故障が発生した場合でもモータ電流の推定を正確に行う。
【解決手段】モータ電流検出手段19の異常を検出する異常検出手段38と、電動モータ8とモータ駆動制御手段24を含む抵抗−インダクタンスモデルを用いてモータ電流を推定する電流オブザーバ36と、異常検出手段38で前記モータ電流検出手段19の異常を検出していないときには当該モータ電流検出手段19のモータ電流検出値を前記モータ駆動制御手段24に供給し、前記モータ電流検出手段19の異常を検出したときには前記電流オブザーバ36で推定したモータ電流推定値を前記モータ駆動制御手段24に供給するモータ電流選択手段39とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータに流れるモータ電流を検出して電動モータを駆動制御するモータ駆動制御装置及びこれを使用した電動パワーステアリング装置に関する。
従来、直流無整流子モータの駆動制御装置において、各相の電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段の異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段によって異常が検出された相以外の相の電流値に基づいて、異常が検出された相の電流値を推定する電流値推定手段とを設けた直流無整流しモータの駆動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、直流無整流子モータが3相モータである場合には、3相の電流センサうちの1相の電流センサが故障したことを検知した場合、残り2相の電流センサの電流検出値により、電流センサが故障した相の電流値を推定し、推定した電流値に基づいてモータ駆動を行うことができる。
特開2005−184966号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、各相で故障していない相の電流検出値に基づいて故障した相の電流を推定するようにしているので、2相以上の電流センサに故障が発生した場合には、モータ電流の推定を行うことができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、2相以上の電流センサに故障が発生した場合でもモータ電流の推定を正確に行うことができるモータ駆動制御装置及びこれを使用した電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係るモータ駆動制御装置は、電動モータを駆動する電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記電動モータを流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記電流指令値演算手段で演算した電流指令値と前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ駆動制御手段とを備えたモータ駆動制御装置であって、
前記モータ電流検出手段の異常を検出する異常検出手段と、前記電動モータと前記モータ駆動制御手段を含む抵抗−インダクタンスモデルを用いてモータ電流を推定する電流オブザーバと、前記異常検出手段で前記モータ電流検出手段の異常を検出していないときには当該モータ電流検出手段のモータ電流検出値を前記モータ駆動制御手段に供給し、前記モータ電流検出手段の異常を検出したときには前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値を前記モータ駆動制御手段に供給するモータ電流選択手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項2に係るモータ駆動制御装置は、請求項1に係る発明において、前記電流オブザーバは、前記モータの抵抗−インダクタンスモデルのパラメータを温度変化を考慮して推定するように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係るモータ駆動制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記電流オブザーバは、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値及びその微分値の何れかが所定値より小さい領域で前記モータの抵抗−インダクタンスモデルのパラメータを同定するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係るモータ駆動制御装置は、請求項1乃至3の何れか1つに係る発明において、前記電流オブザーバは、前記異常検出手段で、前記モータ電流検出手段の異常を検出していないときに、当該モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と、当該モータ電流検出値の微分値とを用いて前記抵抗−インダクタンスモデルを同定するように構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係るモータ駆動制御装置は、請求項1乃至4の何れか1つに係る発明において、前記異常検出手段は、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値との偏差が所定閾値以上となったときに当該モータ電流検出手段が異常であると判断するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項6に係るモータ駆動制御装置は、請求項1乃至5の何れか1つに係る発明において、前記異常検出手段は、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値との偏差の微分値が所定閾値以上となったときに当該モータ電流検出手段が異常であると判断するように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項7に係る電動パワーステアリング装置は、操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータを前記請求項1乃至6の何れか1項に記載のモータ駆動制御装置で駆動制御するようにしたことを特徴としている。
本発明によれば、電流オブザーバによって、電動モータとモータ駆動手段を含む抵抗−インダクタンスモデルを用いてモータ電流を推定し、モータ電流検出手段の異常を異常検出手段で検出したときに、モータ電流選択手段で、電流オブザーバで推定したモータ電流推定値を選択してモータ駆動制御手段に供給することにより、モータ電流検出手段に異常が発生しても電動モータの駆動制御を正確に継続することができるという効果が得られる。
しかも、電流オブザーバでモータ電流推定値を求めるので、電動モータの相数に応じた数の電流検出手段を用いる必要がなく、電動モータの相数から1を減じた数の電流検出手段を設けるだけで、全ての相の電流検出値を得ることができ、異常となった電流検出手段の数にかかわらず正確なモータ電流推定値を得ることができる。
また、モータ電流検出手段が正常である状態で、モータ電流検出値を用いて電流オブザーバの同定を行うことにより、電流オブザーバで正確なモータ電流推定値を得ることができる。
さらに、正確なモータ電流推定値を得ることができる電流オブザーバを使用したモータ駆動制御装置を操舵補助力を発生させる電動モータとして使用することにより、モータ電流検出手段に異常が発生した場合にも、操舵補助制御を継続することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す全体構成図であって、図中、1はステアリング機構であり、このステアリング機構1はステアリングホイール2が装着されたステアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3のステアリングホイール2とは反対側に連結されたラックピニオン機構4と、このラックピニオン機構4にタイロッド等の連結機構5を介して連結された左右の転舵輪6とを備えている。
そして、ステアリングシャフト3には、減速機7を介して電動モータ8が連結されている。この電動モータ8は、例えば三相交流駆動されるスター(Y)結線されたブラシレスモータで構成され、電動パワーステアリング装置の操舵補助力を発生する操舵補助力発生用モータとして動作する。
そして、電動モータ8は、車両に搭載されたバッテリ11から出力される大電流がヒューズ12を介して直接供給されると共に、小電流がイグニッションスイッチ71を介して供給される制御装置13によって駆動制御される。
この制御装置13には、ステアリングシャフト3に配設された操舵トルク検出部としての操舵トルクセンサ16で検出されたステアリングホイール2に入力される操舵トルクTが入力されていると共に、電動モータ8に配設されたレゾルバなどのモータ角度検出器17で検出されたモータ回転角θmが入力され、さらに車速センサ18で検出した車速検出値Vsが入力されると共に、モータ電流検出部19で検出した電動モータ8の各相電流Ima、Imb及びImcが入力されている。
ここで、操舵トルクセンサ16は、ステアリングホイール2に付与されてステアリングシャフト3に伝達された操舵トルクTを検出するもので、例えば、操舵トルクを図示しない入力軸及び出力軸間に介挿したトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気信号で検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。
モータ電流検出部19は、電動モータ8に供給される3相のモータ電流の全てを検出してもよいし、3相のモータ電流のうちの2相分例えばA相及びB相のモータ電流Ima及びImbを検出すると共に、検出したモータ電流Ima及びImbに基づいて残りのモータ電流Imcを演算するようにしてもよく、検出した各相電流検出値Ima、Imb及びImcを制御装置13に入力する。
制御装置13は、図2に示すように、モータ角度検出器17の検出信号に基づいて電気角θe及びモータ角速度ωmを演算する角速度演算部20と、操舵トルクセンサ16で検出した操舵トルクT及び車速センサ18で検出した車速Vsが入力されこれらに基づいて電動モータ8に対する電流指令値Irefを生成し、生成した電流指令値及びモータ角速度に基づいて電動モータ8のd−q軸座標系のd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefを演算する電流指令値生成部21と、この電流指令値生成部21で生成したd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefを電気角θeに基づいて2相/3相変換して各相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefを算出する2相/3相変換部23と、この2相/3相変換部23から出力される相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefと後述する電流選択部39で選択された各相電流Isa、Isb及びIscとに基づいて電動モータ8の駆動制御するモータ駆動制御手段としてのモータ駆動制御部24とを備えている。
角速度演算部20の一例としては、図3に示すように、モータ角度検出器17の出力信号が入力されてモータ回転角θmを検出するモータ回転角検出部20aと、このモータ回転角検出部20aで検出したモータ回転角θmに基づいて電気角θeを算出する電気角演算部20bと、モータ回転角検出部20aで算出したモータ回転角θmを微分してモータ角速度ωmを算出するモータ角速度演算部20cとを備えている。
電流指令値生成部21は、操舵トルクセンサ16から入力される操舵トルクTと車速検出値Vsとに基づいて図4に示す電流指令値Irefを算出する電流指令値算出用記憶テーブルを参照して電流指令値Irefを算出し、算出した電流指令値Iref及びモータ角速度ωmに基づいて電動モータ8のd−q軸座標系のd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefを演算する。
ここで、電流指令値算出用記憶テーブルは、図4に示すように、横軸に操舵トルクTをとり、縦軸に電流指令値Irefをとると共に、車速Vsをパラメータとした放物線状の曲線で表される特性線図で構成され、操舵トルクTが“0”からその近傍の設定値Ts1までの間は電流指令値Irefが“0”を維持し、操舵トルクTが設定値Ts1を超えると最初は電流指令値Irefが操舵トルクTの増加に対して比較的緩やかに増加するが、さらに操舵トルクTが増加すると、その増加に対して電流指令値Irefが急峻に増加するように設定され、この特性曲線が車速の増加に従って傾きが小さくなるように設定されている。
また、モータ駆動制御部24は、2相/3相変換部23から出力される相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefから電流選択部39で選択された選択電流Isa、Isb及びIscを減算して電流偏差ΔIa、ΔIb及びΔIcを算出する減算部25と、この減算部25から出力される電流偏差ΔIa、ΔIb及びΔIcに基づいて比例積分制御を行って電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefを算出する電流制御部26と、この電流制御部26から出力される電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefに基づいてパルス幅変調(PWM)信号を形成するPWM制御部27と、図5に示すように、PWM制御部27から出力されるパルス幅変調信号によって6個の電界効果トランジスタQau〜Qcdのゲートが制御されて、2相/3相変換部23で変換された相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefに応じた相電流Ima、Imb及びImcを電動モータ8に供給するインバータ回路28とを備えている。
ここで、PWM制御部27は、電流制御部26から出力される各相電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefに基づいて決定されるデューティ比Da、Db及びDcのPWM(パルス幅変調)信号によって後述するインバータ回路28の電界効果トランジスタQau〜QcdをON/OFFすることにより、実際に電動モータ8に流れる電流Ima、Imb及びImcの大きさが制御される。ここで、デューティ比Da、Db及びDcの大きさに伴って上アームを構成する電界効果トランジスタQau、Qbu及びQcuと下アームを構成する電界効果トランジスタQad、Qbd及びQcdは、夫々アームショートを避けるためのデッドタイムを持ってPWM駆動される。
さらに、インバータ回路28は、図5に示すように、2つの電界効果トランジスタQau及びQadが直列に接続された直列回路と、この直列回路と並列に接続された同様に2つの電界効果トランジスタQbu及びQbdの直列回路、電界効果トランジスタQcu及びQcdの直列回路とで構成されている。このインバータ回路28の電界効果トランジスタQau及びQadの接続点、電界効果トランジスタQbu及びQbdの接続点並びに電界効果トランジスタQcu及びQcdの接続点が電動モータ8のスター結線された各励磁コイルLa、Lb並びにLcに接続されている。さらにインバータ回路28の電界効果トランジスタQad及びQbdと接地との間にモータ駆動電流Ima及びImbを検出し、これらモータ駆動電流Ima及びImbに基づいて残りのImcを演算するモータ電流検出部19が配設されている。
また、インバータ回路28及び電動モータ8間の端子電圧Vma、Vmb及びVmcが端子電圧検出部30で検出され、この端子電圧検出部30で検出された端子電圧Vma、Vmb及びVmcと電流選択部39で選択された選択電流Isa、Isb及びIscとが逆起電圧算出部31に供給されて、各相の逆起電圧EMFa、EMFb及びEMFcが算出され、算出された逆起電圧EMFa、EMFb及びEMFcが電流制御部26から出力される電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefに加算部32で加算されて逆起電圧補償が行われる。
ここで、逆起電圧算出部31は、例えばA相について説明すると、図6に示すように、端子電圧検出部30で検出された端子電圧Vmaをローパスフィルタ処理する1次のローパスフィルタ33aと、電流選択部39で選択された選択電流Isaが入力される伝達関数部34aと、ローパスフィルタ33aから出力されるフィルタ出力から伝達関数部34aの出力を減算して逆起電圧EMFaを算出する減算器35aとで構成されている。
ここで、ローパスフィルタ33aは、その伝達関数が1/(T・s+1)に設定されている。ここに、sはラプラス演算子、Tは時定数である。
また、伝達関数部34aは、その伝達関数が(L・s+R)/(T・s+1)に設定されている。ここに、Rはモータ巻線抵抗、sはラプラス演算子、Lはモータの巻線インダクタンス、Tは時定数である。
同様に、B相及びC相についても、図示しないがローパスフィルタ33aと同様のローパスフィルタ、伝達関数部34aと同様の伝達関数部及び減算器35aと同様の減算器とを夫々備えている。
一方、電流制御部26から出力される逆起電圧補償値を含まない電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefが電流オブザーバ36に入力されて、この電流オブザーバ36でモータ電流推定値Ima^、Imb^及びImc^を算出する。
この電流オブザーバ36は、逆起電圧が完全に補償されていることを前提とし、電動モータ8の抵抗−インダクタンス電流推定モデルを用いてモータ電流imj(j=a,b,c)の推定値imj^を算出する。
すなわち、電動モータ8に入力する印加電圧から逆起電圧補償値を除いたモータ電圧指令値Vjref(j=a,b,c)をシステムの入力ujとしたとき、通電等による温度変化の影響を考慮したモータ実モデルは下記(1)式で表すことができる。
uj=L(T)(di/dt)+R(T)imj …………(1)
但し、
L(T)=L(T20)(1+KLt*(T−T20))
R(T)=R(T20)(1+KRt*(T−T20))
L(T)は温度変化後のモータインダクタンス、L(T20)は標準温度でのモータインダクタンス、KLtはインダクタンスの温度変化係数、R(T)は温度変化後のモータ抵抗、R(T20)は標準温度でのモータ抵抗、KRtは抵抗の温度変化係数、T20はパラメータの測定時の標準室温20℃、Tはモータ温度である。
以下、説明に用いる記号の簡略化のため、L(T)をL、R(T)をRと記述する。
このモータ実モデルに対し、電流推定オブザーバ36の抵抗−インダクタンスモデルを下記(2)式のように構成する。
u=L^(di^/dt)+R^*imj^ …………(2)
但し、L^はインダクタンス推定値、R^は抵抗推定値、imj^はモータ電流推定値である。
ここで、上記インダクタンス及び抵抗の推定値L^及びR^は、初期値を各定格値とし、後述する補正方法を用いて補正された値である。
次に、実モータは製造バラツキ等により、定格値に対して誤差を持つ。推定値L^及びR^からの抵抗及びインダクタンスの誤差を夫々ΔL及びΔRと定義すると、これら誤差ΔL及びΔRは、下記(3)式及び(4る)式のように表される。
L=L^+ΔL …………(3)
R=R^+ΔR …………(4)
上記誤差ΔL及びΔRが大きいと、モータ電流推定が誤推定を起こし、トルクリップルの増加を引き起こす可能性がある。また、電流推定値imj^をモータ電流検出値imjの異常判定に使用する場合は、誤検知を引き起す可能性がある。
よって、上記誤差ΔL及びΔRを正確に推定することにより、電流オブザーバ36のモデルパラメータを同定し、推定値L^及びR^を補正する必要がある。この補正を考慮すると、前記(2)式は下記(5)式で表せる。
uj=(L^+ΔL)(di/dt)+(R^+ΔR)imj …………(5)
なお、抵抗及びインダクタンスの推定誤差ΔR及びΔLは定格値に対して十分小さいものとする。
したがって、電流オブザーバ36で、上記(5)式で表される抵抗−インダクタンスモデルを使用してモータ電流推定値imj^を算出する。
ここで、上記(5)式における抵抗及びインダクタンスの推定誤差ΔR及びΔLを小さい値に維持するは、これら推定誤差ΔR及びΔLを最適状態に補正する必要があり、これら推定誤差ΔR及びΔLを補正するために、推定誤差算出部37が設けられている。
この推定誤差算出部37では、モータ電流検出部19で検出されたモータ電流検出値imjが入力されており、このモータ電流検出値imjに基づいて電流オブザーバ36の推定誤差ΔR及びΔLを補正する。
すなわち、前記(5)式を展開すると下記(6)式が得られる。
uj=L^(di/dt)+ΔL(di/dt)+R^imj+ΔRimj……(6)
条件(1)
モータ電流検出値imjが十分大きく、その微分値di/dtか十分小さくなるときは右辺第2項は無視できるほど十分小さくなる(ΔL(di/dt)→0)。
よって、以下の式で抵抗の推定誤差ΔRを求めることができる。
ΔR={uj−L^(di/dt)−R^imj}/imj
ΔR={uj+L^(di/dt)}/imj−R^ …………(7)
実際に使う抵抗補正値は上記(7)式で求めた抵抗の推定誤差ΔRの積分値ΔRfb=ΔR(gR/s)を用いる。これは、モータ電流検出値imjの検出ノイズ等による修正誤差の影響をなくすためである。なお、sはラプラス演算子、誤差積分器ゲインgRはチューニングパラメータである。
上記で求めた抵抗補正値ΔRfbを用いて抵抗推定値R^を補正し、次回の補正は補正された抵抗推定値を用いて上記と同様に補正処理を実行する。
条件(2)
モータ電流検出値imjが十分小さく、その微分値di/dtが十分大きいとき、前記(5)式の右辺第4項は無視できるほど十分小さくなる(ΔRimj→0)。
よって、以下の式でインダクタンスの推定誤差ΔLを求めることが可能となる。
ΔL={uj−L^(di/dt)−R^imj}/(di/dt)
ΔL=(uj−R^imj)/(di/dt)−L^ …………(8)
実際に使うインダクタンス補正値は上記(8)式で求めた値の積分値ΔLfb=ΔL(gL/s)を用いる。これは、モータ電流検出値imjの検出ノイズ等による修正誤差の影響をなくすためである。なお、誤差積分器ゲインgLはチューニングパラメータである。
このインダクタンス補正値ΔLfbでインダクタンス推定値L^を補正する。上記で求めたインダクタンス補正値ΔLfbを用いてインダクタンス推定値L^を補正し、次回の補正は補正されたインダクタンス推定値L^を用いて上記同様に補正処理を実行する。
一方、モータ電流検出部19の異常を異常検出手段としての異常検出部38で検出する。この異常検出部38には、モータ電流検出部19で検出したモータ電流検出値imjと電流オブザーバ36で算出したモータ電流推定値imj^とが入力され、両者の偏差Δij(=imj−imj^)が予め設定された閾値Δis以上であるか否かを判定することにより、モータ電流検出値imjが異常であるか否かを判定し、モータ電流検出値imjが正常であるときに論理値“0”、異常であるときに論理値“1”の電流選択信号SLを電流選択手段としての電流選択部39に出力する。
この電流選択部39には、モータ電流検出部19で検出されたモータ電流検出値ima、imb及びimcと電流オブザーバ36で推定したモータ電流推定値ima^、imb^及びimc^とが入力され、異常検出部38から入力される電流選択信号SLが論理値“0”であるときにはモータ電流検出値ima、imb及びimcが正常であると判断してモータ電流検出値ima、imb及びimcを選択して制御装置13に供給し、電流選択信号SLが論理値“1”であるときにはモータ電流検出値ima、imb及びimcが異常であると判断してモータ電流推定値ima^、imb^及びimc^を選択して制御装置13に供給する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、図1及び図5に示すイグニッションスイッチ71をオン状態とすることにより、制御装置13にバッテリ11からの電源が投入されて、制御装置13での操舵補助制御処理が開始されると共に、図5に示すリレー72が通電状態となってインバータ回路28にバッテリ電圧Vbが供給されて電動モータ8を駆動可能な状態となる。
このとき、電流指令値生成部21では、操舵トルクセンサ16で検出した操舵トルクTを読込み、この操舵トルクTと車速センサ18から入力される車速Vsとに基づいて図4に示す電流指令値算出マップを参照して電流指令値Irefを算出し、算出した電流指令値Iref及びモータ角速度ωmに基づいてd−q軸座標系のd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefを算出する。
一方、角速度演算部20では、モータ回転角検出部20aでモータ回転角θmを検出し、検出したモータ回転角θmに基づいて電気角演算部20bで電気角θeを算出すると共に、モータ角速度演算部20cでモータ回転角θmを微分することによりモータ角速度ωmを算出する。
そして、電流指令値生成部21で生成したd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefが2相/3相変換部23に供給されて3相の相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefを算出する。
モータ駆動制御部24では、減算部25で、2相/3相変換部23から出力される相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefから電流選択部39で選択された選択電流Isa、Isb及びIscが減算されて電流偏差ΔIa、ΔIb及びΔIcが算出され、これら電流偏差ΔIa、ΔIb及びΔIcが電流制御部26に供給されてこの電流制御部26で比例、積分処理を行って電圧指令値Varef、Vbref及びVcrefを算出する。
一方、逆起電圧算出部31で選択電流Isa〜Iscとモータ端子電圧Va〜Vcとに基づいて逆起電圧EMFa〜EMFcを算出し、算出した逆起電圧EMFa〜EMFcを加算部32に供給して、電圧指令値Varef〜Vcrefに加算することにより逆起電圧補償を行い、逆起電圧補償が行われた電圧指令値Varef′〜Vcref′がPWM制御部27に入力される。
このため、PWM制御部27で逆起電圧補償された各相電圧指令値Varef′〜Vcref′に応じた6個のパルス幅変調(PWM)信号を形成し、これらパルス幅変調信号をインバータ回路28の各電界効果トランジスタQau〜Qcdに供給することにより、このインバータ回路28から電動モータ8に3相の駆動電流Ima〜Imcが供給されて電動モータ8が回転駆動され、ステアリングホイール2に加えられた操舵トルクT及び車速Vsに応じた操舵補助力を発生する。
この電動モータ8で発生された操舵補助力は、減速機7を介してステアリングシャフト3に伝達されることにより、ステアリングホイール2を軽い操舵力で操舵することができる。
このとき、車両が停車している状態でステアリングホイール2を操舵する所謂据え切り状態では、車速Vsが零であって、図4に示す電流指令値算出用記憶テーブルの特性線の勾配が大きいことにより、小さい操舵トルクTで大きな電流指令値Irefを算出するので、電動モータ8で大きな操舵補助力を発生して軽い操舵を行うことができる。
この車両の停車状態から車両を発進させて走行状態とし、この状態でステアリングホイール2を操舵する通常操舵状態では、車速の増加に応じて操舵補助トルクが小さくする必要がある。ステアリングホイール2に伝達される操舵トルクが操舵トルクセンサ16で検出されて制御装置13の電流指令値生成部21に入力される。図4に示すように、高い車速の記憶テーブルを参照することになるため、電流指令値Irefも小さい値となり、電動モータ8で発生される操舵補助トルクは据切り時の操舵補助トルクに比較して小さくなる。
ところで、モータ電流検出部19で検出されるモータ電流検出値ima、imb及びimcが正常である場合には、これらモータ電流検出値ima、imb及びimcと電流オブザーバ36で算出されるモータ電流推定値ima^、imb^及びImc^との電流偏差Δia、Δib及びΔicが予め設定した所定閾値Δis以下となることにより、異常検出部38でモータ電流検出値ima、imb及びimcが正常であると検出されて、論理値“0”の電流選択信号SLが電流選択部39に供給される。
このため、電流選択部39では、論理値“0”の電流選択信号SLが入力されることにより、モータ電流検出部19で検出したモータ電流検出値ima、imb及びimcを選択して制御装置13に供給する。したがって、制御装置13のモータ駆動制御部24の減算部25で2相/3相変換部23から出力される相電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefからモータ電流検出値ima、imb及びimcが減算されて電流偏差ΔIa、ΔIb及びΔIcが算出されて、通常のモータ駆動制御が行われる。
このモータ電流検出値ima、imb及びimcが正常である状態で、推定誤差算出部37では、正常なモータ電流検出値ima、imb及びimcを使用して前述した(7)式及び(8)式の演算を行って、抵抗の推定誤差ΔR及びインダクタンスの推定誤差ΔLを算出し、これら抵抗の推定誤差ΔR及びインダクタンスの推定誤差ΔLを夫々積分し、ゲインを乗算された値ΔRfb及びΔLfbを補正値として抵抗推定値R^及びインダクタンス推定値L^を補正して抵抗−インダクタンスモデルのパラメータの同定をモータ電流検出値ima〜imcが正常である間継続して行う。このため、電流オブザーバ36で算出されるモータ電流推定値ima^〜imc^は正常なモータ電流検出値ima〜imcに近似した値となる。
その後、異常検出部38で、モータ電流検出値ima〜imcとモータ電流推定値ima^〜imc^との電流偏差Δia〜Δicの絶対値の少なくもと何れか1つが所定閾値Δisを超える状態となると、モータ電流検出値ima〜imcの何れかが異常と判断して、論理値“1”の電流選択信号SLを電流選択部39に出力する。このため、電流選択部39で電流オブザーバ36から出力される直前までモータ電流検出値ima〜imsで同定されていたモータ電流推定値ima^〜imc^のうち異常と判定された電流値ima〜imcに替わって選択され、これらを制御装置13の減算部25に供給する。
このため、モータ電流検出部19で異常が発生した場合でも、電流オブザーバ36で正確なモータ電流推定値ima^〜imc^を演算して、モータ駆動制御を継続することができる。
このとき、異常となったモータ電流検出部19のモータ電流検出値ima〜imcの数にかかわらず即ち1つ又は2つのモータ電流検出値に異常が発生した場合や全てのモータ電流検出値に異常が発生した場合でも、電流オブザーバ36で正確なモータ電流推定値ima^〜imc^を算出することができ、運転者に違和感を与えることなくモータ駆動制御を継続することができる。
なお、上記実施形態においては、抵抗誤差ΔLを求める場合に、ΔL(di/dt)→0の条件が必要であるが、実際上、ΔL(di/dt)→0という範囲を正確に把握することは困難であるという場合がある。
この問題を解決するために、di/dtが0クロスする前後の適当な範囲を指定し、di/dtを積分すると、∫ΔLdi→0という結果を得ることができる。
これにより、前記(6)式の両側を積分して、
∫ΔR=∫{(uj−L^di/dt)/imj−R^}dt …………(9)
を求め、この抵抗誤差ΔRの積分値∫ΔRを用いて、抵抗推定値R^を補正することにより、抵抗推定値R^の補正を正確に行うことができる。
同様に、インダクタンスの補正についても、適当にモータ電流検出値imjの0クロス前後の適当な範囲を指定し、前記(6)式の両側を積分することで、∫ΔRimt→0を得、前記(8)式の両側を積分することにより、下記(10)式で表されるようにインダクタンス推定値L^の補正値∫ΔLを算出することができる。
∫ΔL=∫{(uj−R^imj)/(di/dt)−L^} …………(10)
なお、上記実施形態においては、抵抗推定値R^及びインダクタンス推定値L^の補正をモータ電流検出値imjに基づいて行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、モータ電流推定値imj^との電流偏差Δiを使用して行うようにしてもよい。
すなわち、推定誤差算出部37では、以下のようにして抵抗及びインダクタンスの推定誤差ΔR及びΔLを算出する。
ここで、記述を簡単にするために、以下、モータ電流検出値imjを単にiと表記し、モータ電流推定値imj^を単にi^と表記する。
先ず、モータ電流検出値iとモータ電流推定値i^との関係は、下記(11)式で表すことができる。
i^=i+Δi …………(11)
ここで、Δiはモータ電流推定値i^からモータ電流検出値iを減算した電流偏差である。
この(11)式を前述した(2)式に代入すると下記(12)式が得られる。
u=(L−ΔL)d(i+Δi)/dt+(R−ΔR)+(i+Δi) ……………(12)
この(12)式に前記(1)式を代入すると下記(13)式が得られる。
L(dΔi/dt)−ΔL(di^/dt)+RΔi−ΔRi^=0…………(13)
この(13)式でモータ電流推定値i^が十分小さいとき、ΔRi^→0とみなすことができ、推定誤差ΔLを下記(14)式で算出することができる。
ΔL=(LdΔi/dt+RΔi)/(di^/dt) …………(14)
また、前記(13)式でモータ電流推定値i^の微分値di^/dtが十分小さいとき、ΔLdi^/dt→0とみなすことができ、推定誤差ΔRを下記(15)式で算出することができる。
ΔR=(LdΔi/dt+RΔi)/i^ …………(15)
したがって、推定誤差算出部37で上記(14)式及び(15)式に従って推定誤差ΔL及びΔRを算出し、これらを電流オブザーバ36に供給することにより、インダクタンス推定値L^及び抵抗推定値R^を補正することができ、電流オブザーバ36で正確なモータ電流推定値imj^を算出することができる。
また、上記実施形態においては、電動モータ8の温度変化を考慮しない場合について説明したが、電動モータ8の温度変化を考慮する場合には、電流オブザーバ36に用いる抵抗−インダクタンスモデルのパラメータも温度によって変動するパラメータとする必要がある。
すなわち、基準温度を20℃とした場合、温度による各パラメータの変化は下記(16)式及び(17)式で表される。
L(T)=L(T20)(1+RLt*(T−T20)) …………(16)
R(T)=R(T20)(1+RRt*(T−T20)) …………(17)
ただし、L(T)は現温度したのインダクタンス、L(T20)は標準温度下のインダクタンス、R(T)は現温度下の抵抗、R(T20)は標準温度下の抵抗、RLtはインダクタンスの温度係数、RRtは抵抗の温度係数、Tは現温度情報、T20は基準温度(20℃)である。
よって、標準室温下のインダクタンスと抵抗を各パラメータ推定値R^及びL^に基づいて下記(18)式及び(19)式より求めることができる。
L^(T20)=L^(T)/(1+RLt*(T−T20)) …………(18)
R^(T20)=R^(T)/(1+RRt*(T−T20)) …………(19)
なお、現温度情報Tは電動モータ8の温度を温度センサで検出することが望ましいが、例えば推定温度であってもよい。
そして、算出した基準温度での基準パラメータL^(T20)及びR^(T20)をRAM、ROM等の記憶領域に記憶しておき、電流推定オブザーバ36に用いる抵抗推定値R^及びインダクタンス推定値L^を、基準パラメータL^(T20)及びR^(T20)より現温度時のパラメータL^(T)及びR^(T)を算出した値を用いることで、温度変化の影響を除去する。
また、上記実施形態においては、モータ電流検出部19で電動モータ8のA,B相のモータ電流Ima,Imbを検出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、A〜C相におけるモータ電流のうちの2相分を検出し、残りの1相分を検出した2相分から推定するようにしてもよく、さらには全ての相のモータ電流を検出するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、モータ角速度ωmをモータ角度検出器17の回転角検出信号に基づいて算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ8の端子電圧から逆起電圧算出部31で算出したモータ逆起電圧に基づいてモータ角速度ωmを推定するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、異常検出部38で、モータ電流検出値imjとモータ電流推定値imj^との電流偏差Δiの絶対値が所定閾値Δis以上となったときにモータ電流検出値imjが異常であると判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電流偏差Δiの微分値すなわち電流偏差Δiの変化量の絶対値が所定閾値以上となったときにモータ電流検出値imjが異常であると判断するようにしてもよく、さらには電流偏差Δiの絶対値が所定閾値Δis以上となるか又は電流偏差Δiの微分値が所定閾値以上となったときにモータ電流検出値imjが異常であると判断するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動ブレーキ装置、電動テレスコ装置、電動チルト装置等の車載機器や、車載機器以外の任意の機器に使用する電動モータの駆動制御に本発明を適用することができる。
本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。 第1の実施形態における制御装置の具体的構成を示すブロック図である。 図2のモータ角速度検出部の具体的構成を示すブロックである。 操舵補助電流指令値生成部で使用する操舵トルクと電流指令値との関係を表す電流指令値算出用記憶テーブルを示す説明図である。 インバータ回路を示す回路図である。 逆起電圧算出部の具体的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…ステアリング機構、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、7…減速機、8…電動モータ、13…制御装置、16…操舵トルクセンサ、17…モータ角度検出器、18…車速センサ、19…モータ電流検出部、20…角速度演算部、21…電流指令値生成部、22…d−q軸電流指令値生成部、23…2相/3相変換部、24…モータ駆動制御部、25…減算部、26…電流制御部、27…PWM制御部、28…インバータ回路、31…逆起電圧算出部、36…電流オブザーバ、37…推定誤差算出部、38…異常検出部、39…電流選択部

Claims (7)

  1. 電動モータを駆動する電流指令値を演算する電流指令値演算手段と、前記電動モータを流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記電流指令値演算手段で演算した電流指令値と前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流とに基づいて前記電動モータを駆動制御するモータ駆動制御手段とを備えたモータ駆動制御装置であって、
    前記モータ電流検出手段の異常を検出する異常検出手段と、前記電動モータと前記モータ駆動制御手段を含む抵抗−インダクタンスモデルを用いてモータ電流を推定する電流オブザーバと、前記異常検出手段で前記モータ電流検出手段の異常を検出していないときには当該モータ電流検出手段のモータ電流検出値を前記モータ駆動制御手段に供給し、前記モータ電流検出手段の異常を検出したときには前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値を前記モータ駆動制御手段に供給するモータ電流選択手段とを備えたことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 前記電流オブザーバは、前記モータの抵抗−インダクタンスモデルのパラメータを、温度変化を考慮して推定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記電流オブザーバは、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値及びその微分値の何れかが所定値より小さい領域で前記モータの抵抗−インダクタンスモデルのパラメータを同定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記電流オブザーバは、前記異常検出手段で、前記モータ電流検出手段の異常を検出していないときに、当該モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と、当該モータ電流検出値の微分値とを用いて前記抵抗−インダクタンスモデルを同定するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記異常検出手段は、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値との偏差が所定閾値以上となったときに当該モータ電流検出手段が異常であると判断するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  6. 前記異常検出手段は、前記モータ電流検出手段で検出したモータ電流検出値と前記電流オブザーバで推定したモータ電流推定値との偏差の微分値が所定閾値以上となったときに当該モータ電流検出手段が異常であると判断するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のモータ駆動制御装置。
  7. 操舵系に対して操舵補助力を発生する電動モータを前記請求項1乃至6の何れか1項に記載のモータ駆動制御装置で駆動制御するようにしたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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