JP2008154532A - 移植機の苗取り出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 苗取り爪の移動による苗根鉢の土崩しを小さくするとともに、苗トレイのポット部の奥近くまで進入してから根を摘むことができるようにする。
【解決手段】 苗爪台33に枢支されかつ先端間隔Lが拡縮可能な左右一対の苗取り爪32と、苗爪台33を苗突き刺し方向に移動させる手段と、左右苗取り爪32に先端が嵌合している苗取り補助具34と、ポット部Pに進入したときに苗取り補助具34を苗取り爪32の先端側から基部側へ移動し、ポット部Pの外で苗取り爪32から苗Nを押し出すべく苗取り補助具34を苗取り爪32の基部側から先端側への移動させる補助具作動手段39とを有する。左右苗取り爪32は、長手方向先端32aから中途部32bまで爪左右中心線Hと略平行の先端部32ASと、中途部32bから基部まで末広がり状の収縮部32AKとを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、玉葱、レタス、キャベツ、タバコ等のソイルブロック苗を、苗トレイのポット部から1つずつ取り出して移植する移植機の苗取り出し装置に関する。
移植機は、走行機体に、縦横に多数のポット部を備えた苗トレイを載置する苗載せ台と、畝に苗を植え付ける植付部と、苗載せ台上の苗トレイのポット部から苗を1つずつ取り出して植付部へと供給する苗取出装置とを備え、畝に沿って走行しながら畝長手方向に間隔をおいて順次自動的に苗を植え付ける。
この種の従来技術は、苗爪台と、この苗爪台に基部が枢支されかつ先端間隔Lが拡縮可能に取り付けられた左右一対の苗取り爪と、この苗取り爪を苗トレイのポット部に進退させて苗を突き刺して取り出すべく前記苗爪台を移動させる手段と、前記左右苗取り爪に先端が嵌合しかつ苗爪台に苗取り爪長手方向相対移動自在に支持されている苗取り補助具と、前記左右苗取り爪をポット部に進入したときに左右苗取り爪の先端間隔を収縮させるべく前記苗取り補助具を苗取り爪の先端側から基部側へ移動し、ポット部の外で苗取り爪から苗を押し出すべく前記苗取り補助具を苗取り爪の基部側から先端側への移動させる補助具作動手段とを有している。
前記苗取り補助具は左右一対の苗取り爪を挿通する孔を有するメガネ形状であり、苗取り爪は基部側から先端側まで苗取り補助具が嵌合する部分は直線形状であり、その部分は基部側に末広がりのハの字状に配置されていて、不変間隔の孔を有する苗取り補助具を基部側に移動することにより、左右苗取り爪の先端間隔を収縮させるように構成されている。
特開2004−81162号公報
前記従来技術においては、苗取り爪を苗トレイのポット部に進退させて苗根鉢を突き刺すとき、左右苗取り爪は先端間隔よりも中途部間隔が広く、その末広がり状態で苗トレイのポット部に対して先端を閉じながら侵入する。
そのため、苗取り爪の移動による苗根鉢の土崩し(容積)が大きく、挟む根の量も少なくなり、また、苗根鉢では苗取り爪の先端と中途部とが通った余分な孔が形成されることになる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした移植機の苗取り出し装置を提供することを目的とする。
本発明は、左右苗取り爪の先端部を爪左右中心線と略平行に形成して、苗取り爪の移動による苗根鉢の土崩しを小さくするとともに、苗トレイのポット部の奥近くまで進入してから根を摘むことにより挟む根の量を多くできるようにした移植機の苗取り出し装置を提供することを目的とする。
第1に、苗爪台33と、この苗爪台33に基部が枢支されかつ先端間隔が拡縮可能に取り付けられた左右一対の苗取り爪32と、この苗取り爪32を苗トレイTのポット部Pに進退させて苗Nを突き刺して取り出すべく前記苗爪台33を移動させる手段と、前記左右苗取り爪32に先端が嵌合しかつ苗爪台33に苗取り爪32長手方向相対移動自在に支持されている苗取り補助具34と、前記左右苗取り爪32をポット部Pに進入したときに左右苗取り爪32の先端間隔Lを収縮させるべく前記苗取り補助具34を苗取り爪32の先端側から基部側へ移動し、ポット部Pの外で苗取り爪32から苗Nを押し出すべく前記苗取り補助具34を苗取り爪32の基部側から先端側への移動させる補助具作動手段39とを有しており、
前記左右苗取り爪32は、長手方向先端32aから中途部32bまで爪左右中心線Hと略平行の先端部32ASと、中途部32bから基部まで末広がり状の収縮部32AKとを有することである。
第2に、前記左右各苗取り爪32は先端部32ASと収縮部32AKの間の中途部32bで屈曲されていることである。
第3に、前記左右苗取り爪32の先端部32ASの長手方向長さQ1は、収縮部32AKの長さQ2より長く、2倍以上であることである。
第4に、前記左右各苗取り爪32の先端部32ASは先端側へ左右幅Wが次第に小さくなっており、中途部32bと先端32aの中間から先端32aにかけて上下幅Zが次第に小さくなっていることである。
このような構成によって、次のような作用を奏する。
苗爪台33を移動させて、苗取り爪32を苗トレイTのポット部Pの奥近くまで侵入させるとき、苗取り補助具34は苗取り爪32の先端32a側から中途部32bまで移動する。このとき、苗取り補助具34に案内されるのは左右苗取り爪32の先端部32ASであり、この先端部32ASは爪左右中心線Hと略平行であるため、苗取り補助具34による苗取り爪32の先端間隔Lを収縮させる作用は生じなく、苗取り爪32の移動による苗根鉢の土崩しが発生し難く、苗トレイTのポット部Pの奥近くまで進入できる。
苗爪台33が奥近くまで進入した後にさらに移動しかつ苗取り補助具34が苗取り爪32の中途部32bから基部側へ移動するとき、末広がり状の収縮部32AKが苗取り補助具34に案内されるので、苗取り爪32の先端間隔Lは急速に収縮され、苗Nの根を多量に摘むことになる。
前記左右苗取り爪32の先端部32ASの長手方向長さQ1が、収縮部32AKの長さQ2の2倍以上であると、先端部32ASは苗トレイTのポット部Pの可及的奥まで侵入してから収縮することになり、摘む苗Nの根の量を可及的に多くできる。
また、前記左右各苗取り爪32の先端部32ASは先端側へ左右幅Wが次第に小さくなっており、しかも中途部32bと先端32aの中間から先端32aにかけて上下幅Zが次第に小さくなっているので、苗Nへの突き刺さり及び苗Nの根の摘みが良好となる。
以上詳述した本発明によれば、苗取り爪の移動による苗根鉢の土崩しを小さくできるとともに、苗トレイのポット部の奥近くまで進入してからより多くの根を確実に摘むことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4において、移植機1は、走行機体2の後部に移植装置3及び操縦ハンドル4を備えた2条植え4輪歩行型を例示しており、畝Rを跨いだ状態で畝長手方向(図4の左右方向)に前進走行しながら、ソイルブロック苗(根鉢付きの苗。以下、苗Nという)を畝Rに所定間隔をおいて自動的に植え付ける。
走行機体2は、ミッションケース5の前部に架台6を前方突出状に固定し、この架台6にエンジン、燃料タンク、バッテリー等の車両機器を搭載し、かつ左右一対の前輪9及び後輪(駆動輪)10を縣架している。
前記前輪9は、架台6の前部に枢支された前輪支軸11の左右端部に支持アーム12を介して設けられ、後輪10は、ミッションケース5の左右両側から外方突出した後輪支軸13の外端部に、後下方へ傾斜した伝動ケース14を介して設けられている。
左右同側にある前輪支軸11と後輪支軸13とは連動ロッド15及びアームを介して連動連結されており、架台6に支持したアクチュエータ(油圧シリンダ)16を作動することで、連動部17及び前記連動ロッド15等を介して前輪支軸11と後輪支軸13とが連動して回動し、これにより左右の前後輪9、10が同時に昇降して、走行機体2を畝Rに対して高さ調整できるように構成されている。
エンジンの動力はミッションケース5から左右の後輪支軸13内の伝動軸及び伝動ケース14内の伝動手段等を介して後輪10に伝動される。また、ミッションケース5からは、後方に突出された第1PTO軸18と、左右両側に突出した第2PTO軸19とから動力が取り出せるようになっている。
前記前輪支軸11の左右両側又は左右一側(右側)及び後輪支軸13の左右両側又は左右一側は、伸縮自在に構成されており、畝Rの左右幅に対応してトレッド調整可能とされている。
従って、移植機1は、左右一側の前輪支軸11及び後輪支軸13を伸長させることにより、移植装置3が畝Rの左右他側(左側)にオフセットされ、この状態で移植機1を畝Rの長手方向に往復移動させることによって、4条分の苗が畝Rに植え付けられるように構成されている。
前記移植装置3は、走行機体2の後部に装着された移植フレーム21に設けられており、苗Nを畝Rに植え付ける植付機構22と、苗トレイTを載置して縦横に送る苗供給機構23と、この苗供給機構23上の苗トレイTから苗Nを取り出して植付機構22へ供給する苗取出機構24とから主構成されている。
移植フレーム21は、前部がミッションケース5に固定された固定フレーム21Aと、前部が第2PTO軸19に軸心回りに回動自在に取り付けられた可動フレーム21Bとを有し、固定フレーム21Aに苗供給機構23と苗取出機構24(両者で苗供給部が構成される)が備えられていると共にハンドル4が固定され、可動フレーム21Bに植付機構22が備えられている。28は苗取出機構24を覆うカバーである。
図1、2、4において、前記苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成されていて可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列された多数のポット部Pを備えている。
苗トレイTは正面視でポット部縦配列方向に長い長方形に形成されており、ポット部Pに床土を充填し、そこへ播種し育苗することでソイルブロック苗Nが育成されており、例えば、ポット部Pの数は、10×20=200個、12×24=288個等となっており、苗トレイTの大きさは一定であるので、ポット部数が異なると、1つのポット部Pの大きさは異なり、図7には2種類の大きさを示している。
前記ポット部Pは、奥に行くに従って次第に狭くなる略四角錐形状(又は円錐形状)で、角部はR面取りが施されており、底壁には通気、排水用の奥底孔Paが形成されている。従って、苗トレイTを送り姿勢にしたときのポット部Pの上下側壁Pbは奥細りテーパ面となる。ポット部Pの中心線を符号Sで示している。
苗供給機構23には、苗トレイTを上部を後方へ倒した状態に載置する苗載せ台25と、この苗載せ台25を左右方向に往復移動自在に支持する支持手段と、苗載せ台25を1つのポット部Pづつ間欠的に横配列方向(左右方向)に横送りする横送り手段と、苗載せ台25上の苗トレイTを1列づつ上から下へ縦送りする縦送り手段とを有する。
前記苗供給機構23は、苗載せ台25を横送りしながら、苗トレイTのポット部Pから苗取出機構24により苗Nを取り出し、横一列の総てのポット部Pから苗Nを取り出した後、縦送り手段によってポット部Pの1ピッチ分だけ苗トレイTを縦送りをし、次の横一列のポット部Pから苗Nを取り出し可能としている。
前記苗取出機構24は苗載せ台25の前方側に配置されており、2条植えに対応するべく1つの苗トレイTに対して左右一対の苗取出装置30を備えており、左右苗取出装置30は、1つの苗トレイTの横配列方向のポット部Pの数の半分のピッチ分の間隔をおいて並設されている。
各苗取出装置30は、第1PTO軸18からの動力で駆動されており、先端部に左右一対の苗取り爪32(苗取出部材)を備えていて、この苗取り爪32をポット部P内の床土を有する苗鉢に突き刺して苗Nを保持し、この苗Nをポット部Pから取り出し、植付機構22の植付カップ26に供給するように構成している。
植付機構22は、畝Rに植え穴を形成すると共にそこに苗Nを放出する植付カップ26と、この植付カップ26を上下移動させる植付駆動機構と、植え穴に放出された苗Nの左右両側から株際に土を押圧して苗Nの床土を埋める覆土手段27とを有しており、前記植付カップ26は植付駆動機構によって、前後に幅のある上下に長い楕円軌跡を描いて、上部の苗供給位置と下部の苗放出位置との間を昇降する。
図1〜9において、左右苗取出装置30の一方は、固定フレーム21Aに装着された支持台57にギヤボックス58を装着し、このギヤボックス58に第1PTO軸18からの動力が伝達される伝動軸59を支持し、この伝動軸59の両端をギヤボックス58から突出して一端を太陽軸43とし、他端からギヤ伝動手段又はチェーン伝動手段等を介して、他方の苗取出装置30の太陽軸43に動力を伝達するように構成されており、前記ギヤボックス58からは苗供給機構23へ伝達する動力も取り出されている。
各苗取出装置30は、左右一対の苗取り爪32と、左右苗取り爪32に先端が嵌合した苗取り補助具34と、前記苗取り爪32及び苗取り補助具34を支持した苗爪台33と、この苗爪台33を苗トレイTのポット部Pに略対向する方向に沿う往復運動をさせて苗取り爪32にポット部P内の苗Nを取り出させる往復動手段36と、前記苗爪台33に苗取り爪32の姿勢をポット部Pに対向する姿勢から略下向きに姿勢変更させる姿勢変更手段37とを有し、往復動手段36及び姿勢変更手段37の作動によって、苗取り爪32の先端32aに略楕円軌跡Dと略円弧軌跡Eとを合成した総合軌跡Mを描く運動をさせる。
前記左右各苗取り爪32は、爪部材32Aの基部32ACに設けた縦軸32Bを介して先端間隔拡縮自在に苗爪台33に枢支されており、爪部材32Aは縦軸32Bから直径方向に延びており、左右の爪部材32Aの基部32ACにはその先端を収縮方向に付勢するバネ製の収縮部材60が設けられている。
両苗取り爪32の爪部材32Aは平面視Sの字状に屈曲した丸棒材(針形状)で形成しており、長手方向先端32aから中途部32bまでの先端部32ASと、縦軸32Bに装着された基部32ACと、中途部32bから基部32ACまでの収縮部32AKとを有する。
前記爪部材32Aは先端部32ASと収縮部32AKの間の中途部32bで屈曲されており、苗突き刺し時には平面視において、先端部32ASは爪左右中心線Hと略平行に位置し、中途部32bから基部32ACまでは外方向に山形に屈曲されていて、先端部32ASと繋がる傾斜部分が末広がり状の収縮部32AKとなっている。
なお、収縮部32AKは傾斜部分の一部であり、苗取り補助具34が中途部32bから引き続いて摺動する範囲であり、左右苗取り爪32に収縮作用を与える部分をいう。
前記左右苗取り爪32の先端部32ASの長手方向長さQ1は、収縮部32AKの長さQ2より長く、2倍以上、3〜5倍程度になっている。但し、収縮部32AKの傾斜角度は苗取り補助具34の摺動を阻害しない角度に設定されている。
また、左右各苗取り爪32の爪部材32Aの先端部32ASの形状は、先端32a側へ左右幅Wが次第に小さくなり、収縮部32AKと先端32aとの中間から先端32aにかけて上下幅Zが次第に小さくなっており、先端32aにいくほど平べったくなっている。この苗取り爪32は、棒材を切削して先端部32ASを形成し、中途部32b及ぶ基部32ACを屈曲することにより形成している。
前記苗取り爪32の爪部材32Aは、径を根の切断に影響がでない程度の太さ(例えば、直径3〜6mm好ましくは4〜5mm)であり、外周円弧面を削って平坦な2面を形成することにより根との接触面積を拡大し、根鉢に挿入したときに根や土と接触した摩擦力を利用して苗Nを保持し、従来の苗取り爪では取り出しできなかった根鉢の崩れやすい苗Nでも取り出し可能にしている。
左右苗取り爪32は、平面視において先端部32ASがポット部P内にその中心線Sと平行に進入して、側面視において苗Nの根鉢を中心線Sより下側で最深部まで突き刺して、左右から強制的に挟み込んで抱きかかえるように挟持する。
前記苗爪台33は、爪支軸61に回動自在に支持された台本体33Aに支持ブロック33Bを設けて構成されている。支持ブロック33Bは台本体33Aに装着され、苗取り爪32の長手方向と平行に位置調整自在になっている。この支持ブロック33Bに両苗取り爪32の縦軸32Bが枢支されており、前後位置調整により爪支軸61から苗取り爪32の先端32aまでの距離を調整できる。
苗爪台33の前記支持ブロック33Bには貫通孔が形成され、苗取り補助具34の押動杆34Aが摺動自在に挿通支持されており、この押動杆34Aの先端に左右爪部材32Aに同時に嵌合する嵌合部材34Bが設けられている。この嵌合部材34Bの先端面は、苗取り爪32に突き刺した苗Nを押し出す押出面34aとなっている。
前記嵌合部材34Bは、左右爪部材32Aに嵌合する左右一対の孔34bを有しており、この孔34bの間隔は進入前の左右先端部32ASの間隔と略同一に設定され、従って、収縮部32AKの間隔より狭く設定され、この苗取り補助具34を前後相対移動することにより、左右収縮部32AKと摺接するときに苗取り爪32の先端間距離Lを拡縮できるように構成されている。嵌合部材34Bが苗取り爪32の先端部32AS側に位置するとき、距離Lは拡大されて最大(L1)になり、苗取り爪32の収縮部32AK側に位置するとき、距離Lは縮小されて最小(L2)になる。
なお、左右爪部材32A及び嵌合部材34Bは距離Lの異なるものを複数用意して、ポット部Pの大きさに合わせて取り替えて、爪部材32Aがポット部P内に適正に進入できるようにしてもよい。
前記苗爪台33の台本体33Aには揺動アーム40が支軸65を介して揺動自在に支持され、この揺動アーム40の先端がリンク66を介して押動杆34Aの後端に連結され、揺動アーム40の中途部に設けらカムフォロア67がカム体41の外周のカム面に当接している。
苗爪台33の台本体33Aに設けたピン73と揺動アーム40に固定のブラケット74に設けた調整ピン75との間には、嵌合部材34Bを爪部材32Aの先端方向へ弾発するコイルスプリング製の付勢手段62が設けられている。
前記ブラケット74は板材をL字形状に形成されたもので、その先端辺にはピン73からの距離を異ならせた位置に頭付きピンで形成された前記調整ピン75が複数本設けられており、付勢手段62の張力を調整して嵌合部材34Bの弾発力を変更可能にしている。
即ち、移植する苗Nの葉が大きい時、長い時は、付勢手段62の張力を強くして、苗Nの放出力を高めて植付けカップ26内に深く確実に入るようにし、苗Nの葉が小さい時、短い時は、放出時に苗Nの放出姿勢が変化し易いので、付勢手段62の張力を弱くして、安定姿勢で植付けカップ26内に入るようにする。
前記複数本の調整ピン75は揺動アーム40に設けてもよく、頭付きピンの代わりにブラケット74又は揺動アーム40に複数のスプリング係合孔を形成してもよい。ピン73はブラケットを介して支持ブロック33Bに取り付けてもよい。また、付勢手段62は、コイルスプリングを支持ブロック33Bと嵌合部材34Bとの間で押動杆34Aに嵌装して構成してもよい。
前記揺動アーム40、リンク66、カム体41及び付勢手段62等は、苗取り補助具34を駆動するための補助具作動手段39を構成しており、苗爪台33とカム体41との相対回動により、揺動アーム40は支軸65を中心に往復揺動し、押動杆34Aを直線移動させる。
苗取り爪32でポット部Pの苗Nを突き刺すときは、嵌合部材34Bが苗取り爪32の基部側へ移動し、補助具作動手段39は先端間距離Lを収縮させる爪拡縮手段となり、苗取り爪32がポット部Pから取り出した苗Nを放出するときは、カム体41の小径部をカムフォロア67に急激に移行させて、付勢手段62の弾発力で嵌合部材34Bを苗取り爪32の先端側へ急激に移動する苗放出手段となる。
前記カム体41の立ち上がりカム面は、立ち上がり始めよりも後半が急激に立ち上がった急速揺動カム面41aを形成しており、苗取り爪32をポット部Pに進入するときの苗取り補助具34の移動速度を、進入初期よりも進入終期に急激に行わせ、苗取り爪32が進入終期になったときに苗Nを挟持するように構成されている。
急速揺動カム面41aに続く円弧カム面が、苗取り補助具34を苗取り爪32の基部側へ移動した位置に保持する作用面41bとなっており、この作用面41bの後端は急激に落ちていて小径のカム凹部41cを形成しており、苗取り爪32の基部側での苗取り補助具34の保持を解除して、付勢手段62で苗取り爪32先端側へ弾発できるようにしている。
前記爪支軸61とギヤボックス58との間には往復動手段36が設けられている。ギヤボックス58から突出した支持筒体83に太陽歯車42を固定するとともに軸受84を介してギヤケース47を回転自在に支持し、これらの内部に挿通した太陽軸43の外端に廻り止め状態で固定板85を嵌合し、この固定板85をギヤケース47に固定して、ギヤケース47を太陽軸43に一体回転自在に装着し、前記ギヤケース47に互いに噛合したアイドラ歯車44と遊星歯車45とを回転自在に支持させ、前記アイドラ歯車44を太陽歯車42に噛合している。
前記遊星歯車45は遊星軸46に固定されており、この遊星軸46はギヤケース47から突出していてその端部には回動アーム48の一端が着脱自在に装着され、この回動アーム48の他端に前記爪支軸61が固定されている。爪支軸61は苗爪台33の回動中心となっている。
前記往復動手段36は遊星歯車機構となっており、伝動軸59からの動力で太陽軸43が自転するとギヤケース47が一体回転し、太陽歯車42に噛合しているアイドラ歯車44が太陽歯車42の廻りを公転しながら自転し、アイドラ歯車44の自転によって遊星歯車45が逆方向に自転して、回動アーム48の遊星軸46側端部を太陽歯車42の廻りで公転させながら、回動アーム48を遊星軸46を中心に回転させる。
図3において、遊星軸46から太陽軸43までの距離(遊星歯車45の公転半径)K1に対して、遊星軸46から爪支軸61までの距離(回動アーム48の長さ)K2は短く設定されており、爪支軸61の運動軌跡は往路と復路とが上下に乖離した略楕円軌跡Dを描くことになる。
前記距離K1対距離K2は18対17、又はその前後のリンク比率に設定されており、距離K1対距離K2が1対1の場合(従来技術)、爪支軸61の軌跡は直線状になるが、長さに差が有る場合、往動と復動とでは爪支軸61の通る点が異なり、軌跡の両端でリターンし、途中で上下に離れていて、中央で厚みのある楕円を扁平にしたような軌跡となる。
即ち、ギヤケース47が図3矢印方向(反時計方向)に回転する場合、爪支軸61は略楕円軌跡Dの下側軌跡Ddを通って中心線Daのポット部P側端部に至り、中心線Da上から上側軌跡Duを通って中心線Daのポット部Pから最遠の端部に至ることになる。これによって、苗取り爪32には苗トレイTのポット部Pに略対向する方向の略楕円軌跡Dの運動が与えられ、苗取り爪32はその略楕円軌跡Dの運動の一端下側でポット部Pに進入して苗Nに突き刺さり、その後にリターンして略楕円軌跡Dの一端上側でポット部Pから後退して突き刺さした苗Nを取り出す。
前記距離K1は距離K2より短く設定することもでき、その場合は、太陽歯車42を時計方向に回転させれば、爪支軸61に略楕円軌跡Dのポット部P側端部で下側軌跡Ddから上側軌跡Duへ移行するように運動させることができる。
前記略楕円軌跡Dの中心線Daは、水平線に対して角度Jだけ後下向きに傾斜している。この傾斜角度Jは、苗供給機構23上の苗トレイTの苗取り出し位置にあるポット部Pの下側の側壁Pbと略平行に配置されており、また、苗取り爪32及び押動杆34Aとも略平行になっている。
中心線Daは、太陽軸43と遊星軸46と爪支軸61とが一直線上に並ぶときの中心線であり、図3は苗取り爪32が苗Nを突き刺してポット部P内に最大に突入する状態であり、苗取り爪32を苗取り出し位置にあるポット部Pの下側の側壁Pbと略平行にするために、前記傾斜角度Jが設定されている。
しかし、苗取り爪32を苗取り出し位置にあるポット部Pの下側の側壁Pbに対して上向き又は下向きに傾斜させる場合は、後述するカム部材50の位置又は姿勢を変更することにより、傾斜角度Jを所要角度に変更設定することができる。
図1〜3、5〜8において、苗爪台33の台本体33Aには爪支軸61を境にして苗取り爪32と反対側に連動部33Cが突出しており、前記姿勢変更手段37は連動部33Cの先端の軸49Bに設けたコロ49Aをカム部材50に係合することにより構成されている。このカム部材50にはコロ49Aを案内する略円弧形状のカム面50Aを形成しており、取り付け具69を介してギヤボックス58に固定の取り付け板70に前後位置、上下位置或いは傾斜角度調整自在に固定されている。
この姿勢変更手段37は、苗爪台33を介して苗取り爪32の姿勢を制御するものであり、前記苗取り爪32がポット部Pの外側から略楕円軌跡Dの往復運動の遠方端側(苗トレイTから遠い側)との間にあるときに、連動部33Cの先端のコロ49Aを略円弧軌跡Eで案内して、苗取り爪32の姿勢をポット部Pに対向する姿勢から略下向きに姿勢変更するように、前記苗爪台33の姿勢を変更する。
前記略円弧軌跡Eの下部を形成するカム部材50のカム面50Aには、苗取り爪32がポット部P内に突入する略楕円軌跡Dの往復運動の近傍端側にあるときにも苗爪台33の姿勢を制御する部分50Aaを形成しているが、この部分50Aaは略直線形状で、ポット部Pの下側の側壁Pb、苗取り爪32及び押動杆34A等と略平行に形成されており、先端32aがポット部P内にあるときに苗取り爪32の姿勢を可及的に変化させないようになっている。
しかし、カム面50Aの部分50Aaの形状を、苗取り爪32の下縁32bがポット部P内でより最適な軌跡で移動するように苗取り爪32の姿勢を制御する形状に形成してもよい。
前記略円弧軌跡Eの上部を形成するカム部材50のカム面50Aには、苗取り爪32が略下向きの姿勢になったときに、その姿勢を可及的に変更しないように維持する部分50Abを形成しており、この部分50Abは略円弧軌跡Eから逆方向に曲がった円弧を経て直線に近い形状となっている。苗取り爪32は下向き姿勢にしたまま、略楕円軌跡Dの遠方端側で可及的に静止させることが好ましく、前記部分50Abでそのように苗取り爪32を姿勢制御している。
前記往復動手段36による略楕円軌跡Dの往復運動と、前記姿勢変更手段37による略円弧軌跡Eの往復運動とによって、苗取り爪32の先端32aは合成された苗取り出し軌跡Mを描く運動をする。
前記ギヤボックス58に固定の取り付け板70と苗爪台33との間には付勢手段76が設けられている。この付勢手段76は、取り付け板70に固定のステー77と、このステー77と苗爪台33との間に架設されたスプリング78とを有する。このスプリング78は苗爪台33から左右にずれているが、苗爪台33の真上に配置することが好ましい。
前記ステー77は板77aに棒材77bを溶着したものであり、取り付け板70に長孔及びボルトを介して上下位置調整自在に設けられており、スプリング78は両端に上下連結片79、80を有し、棒材77b及び苗爪台33に揺動自在に連結され、苗爪台33の爪支軸61を常に上方向へ付勢している。即ち、苗爪台33の苗取り爪32側は付勢手段76によって弾力的に吊り上げられていて、爪支軸61は下側軌跡Ddにあるとき、スプリング78によって略楕円軌跡Dの端部側へ弾圧される。
前記スプリング78の上連結片79のステー77側の取り付け端部は、太陽軸43から略楕円軌跡Dの中心線Daと略直交する方向Yに位置しており、爪支軸61が苗取り出し時の位置にあっても、苗放出時の位置にあっても、略同様に上向き付勢ができるようになっている。
次に、前述した苗取出装置30における苗取り出し方法を説明する。
図9A(図9の状態A)及び図10は苗取り爪32がポット部Pに進入する直前の状態であり、往復動手段36が作動して、太陽軸43及びギヤケース47の回転によって太陽歯車42の廻りで遊星軸46を自転しながら公転させ、苗取り爪32を取り付けた苗爪台33の爪支軸61を、苗トレイTのポット部Pに略対向する方向に沿う略楕円軌跡Dを描きながら往復運動をさせて、その略楕円軌跡Dの下側軌跡Ddを通って略楕円軌跡Dの長手方向の略中央に位置する状態になっている。
また、姿勢変更手段37が作動して、連動部33C及びカム部材50を介して苗取り爪32の姿勢を略下向きから略横向きのポット部Pに略向く姿勢に変更してきている。そしてこのような姿勢で、苗取り爪32は取り出し位置のポット部Pに近づいて行き、苗Nの茎葉をすくい込むように、上昇しながら茎葉の下側に近づいてきている。
このような状態から更に太陽軸43が回転すると、爪支軸61は略楕円軌跡Dの運動のポット部P側端部の下側軌跡Ddに入り、連動部33Cのコロ49Aはカム部材50の部分50Aaに達し、図9B〜9D、11に示すように、苗取り爪32の姿勢は略楕円軌跡Dの下側軌跡Ddと略平行で、下縁32bはポット部Pの下側の側縁Pbと略平行(僅かに傾斜)になり、ポット部P内の苗Nの根鉢に突き刺さり始める(部分軌跡M1を描く)。
また、これと同時に図9に示すように、補助具作動手段39が作動を開始しており、カム体41が揺動アーム40を付勢手段62に抗して揺動し、苗取り補助具34をポット部Pから引き離す方向に移動させ、苗取り爪32が苗Nの根鉢に突き刺さり始めるのを妨害しない状態に移行させていく。
苗取り補助具34の嵌合部材34Bは、図9B〜9D、11の状態又はその前後に達するまで、即ち、苗取り爪32の先端32aから中途部まで移動する間は、苗取り爪32の先端部32ASが爪中心線Hと略平行であるので、左右苗取り爪32の先端間距離Lを縮小することはなく、苗取り爪32はポット部Pに略向く姿勢で略直線的にポット部P内へ進入し、苗Nに突き刺さる。
前記図11の状態から太陽軸43が回転すると、図1〜3、9E、12の状態に移行することになり、爪支軸61は略楕円軌跡Dの運動のポット部P側端部の下側軌跡Ddを先端側まで移動し、連動部33Cのコロ49Aはカム部材50の部分50Aa内を移動する。図11の状態又はその前後から図12の状態に移行(図9Aから図9Dまで移行)するときに、苗取り補助具34の嵌合部材34Bは苗取り爪32の収縮部32AKと摺接するので、左右苗取り爪32の先端間距離Lを大きく収縮させ、苗Nの根鉢の底部分まで挟む。
即ち、苗爪台33を移動させて、苗取り爪32を苗トレイTのポット部Pの奥近くまで侵入させるとき、苗取り補助具34の嵌合部材34Bは苗取り爪32の先端側から中途部まで移動する。このとき、苗取り補助具34に案内されるのは左右苗取り爪32の先端部32ASであり、この先端部32ASは爪左右中心線Hと略平行であるため、苗取り補助具34による苗取り爪32の先端間隔Lを収縮させる作用は生じなく、苗Nの表面には苗取り爪32が突き刺さるだけで余分な孔は形成されなく、左右苗取り爪32の先端は広い間隔で苗Nの根を挟む。
苗爪台33がさらに移動しかつ苗取り補助具34が苗取り爪32の中途部32bから基部32AC側へ移動するとき、末広がり状の収縮部32AKが苗取り補助具34の嵌合部材34Bに案内されるので、苗取り爪32の先端間隔Lは急速に収縮され、苗Nの根を多量に摘むことになる(図9Eの状態)。
苗Nの根鉢上面に対する爪部材32Aの先端32aの突入開始位置は、根鉢の上面中央に対して左右両側で若干下方であり、四角形ポット部Pの左右コーナ部近傍であり、先端32aの突入完了位置は根鉢の底の中央近くとなる。
また、補助具作動手段39の作動は、カム体41の急速揺動カム面41aが揺動アーム40を揺動することになり、苗取り補助具34はポット部Pから離れる方向に急速移動され、苗取り爪32が苗Nの根鉢に完全に突き刺さるとき、又はその若干手前から収縮部材60に抗して左右苗取り爪32の先端32aを収縮し、先端間距離Lは収縮して距離L1となり、苗Nの根鉢を挟持することになる。即ち、苗取り補助具34は苗取り爪32によるポット部Pへの進入初期よりも進入終期で移動が高速化され、苗取り爪32を突き刺しの略最終時で急激に収縮させて苗Nの挟持を確実かつ安定的に行わせる。
苗取り爪32が苗Nの根鉢に完全に挿入された後は、往復動手段36の作動による苗爪台33の爪支軸61の運動は、略楕円軌跡Dのポット部P側端部の上側軌跡Duを通ることになり、図12、13に示すように、略楕円軌跡Dの下側軌跡Ddから上側軌跡Duへ側面視略V字状に移動することにより(部分軌跡M2を描く)、苗取り爪32はポット部Pに略向いた姿勢のまま、若干持ち上がりながらポット部Pから抜け出すことになる。
前記部分軌跡M2は、ポット部Pの奥側で上側の側壁Pbと略平行になっており、ポット部Pの口側で上下方向中央に近づいており、そのため、苗Nの根鉢はポット部Pの下側の側壁Pbと摺接することも上側の側壁Pbと摺接することも殆どなく、下側の側壁Pbから上方へ分離しながら上側の側壁Pbとも分離することができる。
これによって、苗Nがポット部Pから抜け出るときの抵抗が小さくなり、根鉢の土が崩壊されることなく、苗Nをポット部Pから取り出せる。そして、爪支軸61が略楕円軌跡Dの中央にくるころには、姿勢変更手段37の略円弧状カム面50Aの作用によって姿勢変更が開始される。
往復動手段36においては、苗爪台33を苗トレイTのポット部Pに略対向する方向に往動させて、略楕円軌跡Dの一端下側で苗取り爪32をポット部Pに進入させた後に、苗爪台33を略楕円軌跡Dの一端上側で苗取り爪32をポット部Pから後退させて苗Nを取り出すとき(図10〜12)、遊星軸46に基部が装着された回動アーム48は苗爪台33の爪支軸61を下側から支持しながら略楕円軌跡Dの一端側へ突っ張るように移動させ、その一端で折り返すと、遊星軸46は爪支軸61より上側へ移動し、回動アーム48は爪支軸61を引っ張って太陽軸43側へ移動させる(図12〜14)。
前記爪支軸61が苗Nを取り出すための略楕円軌跡Dの一端下側にあるときだけでなく、上側にあるときも、爪支軸61は付勢手段76によって上向きに付勢されているので、爪支軸61から回動アームを回動する力が働かなく、太陽歯車42とアイドラ歯車44及びアイドラ歯車44と遊星歯車45とは歯当たりが常に同じ面となり、バックラッシによる苗取り爪32をガタつかせることはなくなり、ポット部Pに進入させたときの苗取り爪先端32aの下向き揺動が防止される。
図14〜16において、爪支軸61が略楕円軌跡Dの中央からポット部Pから遠い側の端部まで移動する間(部分軌跡M3を描く)に、姿勢変更手段37は苗取り爪32を大きくかつ急激に姿勢変更し、苗取り爪32が略下向きになったとき、又はその前後にカムフォロア67がカム体41の作用面41bから外れてカム凹部41cに落ち、揺動アーム40の戻り揺動が許容される状態になり、これにより付勢手段62の弾発力で補助具作動手段39の苗取り補助具34を苗取り爪32先端側へ突出し、押出面34aで苗取り爪32に突き刺している苗Nを下方に待機している植付カップ26へ放出する。
このとき、連動部33Cのコロ49Aはカム部材50の部分50Ab内を移動することになり、苗取り爪32は苗トレイTから離れる方向の移動が停止された状態になり、略下向き姿勢になった状態が僅かな時間でも静止されることにより、コロ49Aがカム部材50の略円弧軌跡Eを移動するときの姿勢変更(前方移動)の慣性力が減少し、苗取り爪32が取り出した苗Nを慣性力を減少させた状態で、苗取り補助具34による下方放出を可能にする。
苗Nの供給を受けた植付カップ26は、苗受領待機位置から畝Rまで下降して、孔を開けながら苗Nを植え付ける。
前記苗取り爪32がポット部Pの外側から前記略楕円軌跡Dの他端側との間にあって、苗取り爪32の姿勢をポット部Pに対向する姿勢から略下向きに姿勢変更するとき、遊星軸46は爪支軸61より上側から下側へ移動する。そして回動アーム48は遊星軸46からぶら下がりながら爪支軸61を突っ張り移動させる状態から、爪支軸61を下側から支持しながら引っ張るように移動させる(図15〜17)。
図16に示す略楕円軌跡Dの他端で爪支軸61が折り返すとき、回動アーム48による爪支軸61を下側から支持する状態の変化があるが、このときも苗爪台33を介して爪支軸61を付勢手段76による弾力的な吊り持ちによって上向きに付勢されているので、爪支軸61から回動アームを回動する力が働かなく、太陽歯車42とアイドラ歯車44及びアイドラ歯車44と遊星歯車45とは歯当たりが常に同じ面となり、バックラッシによる苗取り爪32をガタつかせることはなくなり、ポット部Pに進入させたときの苗取り爪先端32aの上下揺動が防止される。
苗放出後の苗取り爪32は、図17に示すように、略楕円軌跡Dの下側軌跡Ddを通ってポット部Pに近づく戻り動作(部分軌跡M4を描く)をし、姿勢変更手段37によって略下向き姿勢から横向き姿勢(緩い角度の後下向き傾斜姿勢)に変更され、図10の状態に戻り、苗取り爪32の先端32aは総合軌跡Mを完成する1サイクルを終了する。
なお、本発明は前記各実施の形態における各部材の形状、構造及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜17に示すように構成することが最良である。しかし、各実施形態の構成に限定されるものではなく、種々変形したり、構成の組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、苗取り爪32の爪部材32Aは帯板から加工してもよく、断面L字状の板材を使用してもよい。
本発明の実施形態を示す全体側面図である。 苗突き刺し完了時の要部の側面図である。 往復動手段の説明図である。 移植機の全体を示す側面図である。 苗取出装置の側面図である。 苗取出装置の平面図である。 苗取り爪の平面図である。 苗取出装置の一部断面正面図である。 苗取り爪及び苗取り補助具の動作を示す平面説明図である。 苗突き刺し前の苗取出装置の要部の側面図である。 苗突き刺し中の苗取出装置の要部の側面図である。 苗突き刺しかつ挟持完了時の苗取出装置の要部の側面図である。 苗取り出し開始時の苗取出装置の要部の側面図である。 苗取り出し移動時の苗取出装置の要部の側面図である。 苗放出直前の苗取出装置の要部の側面図である。 苗放出時の苗取出装置の要部の側面図である。 苗放出直後の苗取出装置の要部の側面図である。
符号の説明
1 移植機
30 苗取出装置
32 苗取り爪
32A 爪部材
32B 縦軸
32AS 先端部
32AK 収縮部
33 苗爪台
36 往復動手段
37 姿勢変更手段
38 姿勢制御手段
39 補助具作動手段
40 揺動アーム
41 カム体
42 太陽歯車
43 太陽軸
44 アイドラ歯車
45 遊星歯車
47 ギヤケース
48 回動アーム
61 爪支軸
76 付勢手段
77 ステー
78 スプリング
D 略楕円軌跡
M 苗取り出し軌跡
N 苗

Claims (4)

  1. 苗爪台(33)と、この苗爪台(33)に基部が枢支されかつ先端間隔(L)が拡縮可能に取り付けられた左右一対の苗取り爪(32)と、この苗取り爪(32)を苗トレイ(T)のポット部(P)に進退させて苗(N)を突き刺して取り出すべく前記苗爪台(33)を移動させる手段と、前記左右苗取り爪(32)に先端が嵌合しかつ苗爪台(33)に苗取り爪(32)長手方向相対移動自在に支持されている苗取り補助具(34)と、前記左右苗取り爪(32)をポット部(P)に進入したときに左右苗取り爪(32)の先端間隔(L)を収縮させるべく前記苗取り補助具(34)を苗取り爪(32)の先端側から基部側へ移動し、ポット部(P)の外で苗取り爪(32)から苗(N)を押し出すべく前記苗取り補助具(34)を苗取り爪(32)の基部側から先端側への移動させる補助具作動手段(39)とを有しており、
    前記左右苗取り爪(32)は、長手方向先端(32a)から中途部(32b)まで爪左右中心線(H)と略平行の先端部(32AS)と、中途部(32b)から基部まで末広がり状の収縮部(32AK)とを有することを特徴とする移植機の苗取り出し装置。
  2. 前記左右各苗取り爪(32)は先端部(32AS)と収縮部(32AK)の間の中途部(32b)で屈曲されていることを特徴とする請求項1に記載の移植機の苗取り出し装置。
  3. 前記左右苗取り爪(32)の先端部(32AS)の長手方向長さ(Q1)は、収縮部(32AK)の長さ(Q2)より長く、2倍以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移植機の苗取り出し装置。
  4. 前記左右各苗取り爪(32)の先端部(32AS)は先端側へ左右幅(W)が次第に小さくなっており、中途部(32b)と先端(32a)の中間から先端(32a)にかけて上下幅(Z)が次第に小さくなっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか項1に記載の移植機の苗取り出し装置。
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