JP2008153133A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電層と発電部との良好な電気的接触を得ることができ、安定な出力特性を有する燃料電池を提供する。
【解決手段】カソード触媒層とアノード触媒層との間にプロトン伝導膜を配置した膜電極接合体と、膜電極接合体のカソード触媒層側に配置されたカソード導電層と、膜電極接合体のカソード触媒層とカソード導電層との間に設けられたカソードガス拡散層と、膜電極接合体のアノード触媒層側に配置されたアノード導電層と、膜電極接合体のアノード触媒層とアノード導電層との間に設けられたアノードガス拡散層と、を具備する燃料電池であって、カソード導電層およびアノード導電層のうちの少なくとも一方がカソードガス拡散層またはアノードガス拡散層に接触する側の面に凸部31,31Bを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯機器の動作に有効な平面配置の燃料電池に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に直接メタノール燃料電池(DMFC;Direct Methanol Fuel Cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、また燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望であることから、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器に最適な電源としてその実用化が期待されている。
DMFCの燃料の供給方法としては、液体燃料を気化してからブロア等で燃料電池内に送り込む気体供給型DMFCと、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給型DMFC、液体燃料をセル内で気化させる内部気化型DMFC等が知られている。
例えば特許文献1に記載された内部気化型DMFCでは、液注入口を介して外部カートリッジから燃料収容室内に液体燃料を注入し、燃料収容室内で液体燃料を気化させ、その気化成分を気液分離膜に透過させて気化室へ送り込み、供給孔を通して気化室から膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)に気化燃料を供給する。燃料収容室は、単数または複数の単位セルに隣接して設けられ、単位セルとともに外装ケースにより全体が覆われている。外装ケースは、端部を収容室構造体の外面にかしめて取り付けるか、またはボルトとナットで締め付けることにより、燃料収容室から液体燃料が外部に漏れ出さないようにしている。また、セル内部においても、外装ケースの押圧力を利用して気液分離膜を間に挟み込み、単位セル積層体を収容室構造体のフランジに押し付け、収容室と気化室との間で液体と気体が自由に移動できないように液密にシールしている。
特許第3413111号公報
DMFCのカソード側では触媒の存在下で燃料のメタノールと酸素とを反応させているが、この反応は水と二酸化炭素を生成する燃焼反応(発熱反応)であるため、その反応熱により電池の内圧が上昇し、その内圧によって導電層と発電部との良好な接触がとれなくなるおそれがある。
また、燃料電池発電部のガス拡散層にはカーボン多孔体(カーボンペーパー、炭素繊維)や多孔質材が多く用いられるため、これに導電層の平らな面を押し付けたときに相互に接触する接点が特定部位のみに限られ、接触抵抗が増大して両者の良好な接触導通が得られない可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、導電層と発電部との良好な電気的接触を得ることができ、安定な出力特性を有する燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、カソード触媒層とアノード触媒層との間にプロトン伝導膜を配置した膜電極接合体と、前記膜電極接合体のカソード触媒層側に配置されたカソード導電層と、前記膜電極接合体のカソード触媒層と前記カソード導電層との間に設けられたカソードガス拡散層と、前記膜電極接合体のアノード触媒層側に配置されたアノード導電層と、前記膜電極接合体のアノード触媒層と前記アノード導電層との間に設けられたアノードガス拡散層と、を具備する燃料電池であって、前記カソード導電層および前記アノード導電層のうちの少なくとも一方が前記カソードガス拡散層または前記アノードガス拡散層に接触する側の面に凸部を有することを特徴とする。
本発明によれば、良好な発電出力が安定して得られるようになり、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器などの電源としてバラツキの少ない出力特性を得ることができる。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の燃料電池は、カソード導電層およびアノード導電層のうちの少なくとも一方がカソードガス拡散層またはアノードガス拡散層に接触する側の面に凸部を有するので、組立時に押圧力を加えると導電層側の凸部がガス拡散層(カーボンペーパー)のなかに食い込み、両者の接点が増加して良好な電気的接触が得られる。
カソード導電層およびアノード導電層のうちの少なくとも一方は、絶縁性フィルムを基材とし、該絶縁性フィルム上に凸部をパターン形成することができる。絶縁性フィルムには、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルナフタレート(PEN)などを用いることができる。特に、アノード導電層の基材には、液体燃料で膨潤等を生じにくい硬質の樹脂を用いることが好ましい。凸部の材料には金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの高導電率の導体を用いることができる。凸部のパターン形成には、フォトリソグラフィ法やスクリーン印刷法などを用いることができる。
カソード導電層およびアノード導電層の厚さは100μm以下とすることが望ましい。これら導電層の厚さには凸部の高さを含むものとする。導電層の厚さが100μmを超えて厚くなりすぎると、発電部への燃料および空気の円滑な供給が阻害されやすくなるからである。さらに、これら導電層の厚さを20〜50μmとすることがより好ましい。厚さを50μm以下にすると可撓性がさらに高くなり、ガス拡散層(カーボンペーパー)に対する密着性が向上するからである。しかし、厚さを20μm未満にすると、強度が不足して導電層が破れやすくなるので、20μm以上の厚さが必要である。
凸部の高さは10〜30μmとすることが好ましい。凸部の高さが10μm未満になると導電層と発電部との電気的接触が不十分になり、本発明の効果が得られなくなるからである。一方、凸部の高さが30μmを超えると、凸部の全部を発電部のガス拡散層に食い込ませることが困難になり、導電層の全面がガス拡散層に密着されなくなり、両者の電気的接触がかえって不良になるおそれがあるからである。
アノード側絶縁性フィルムとアノード導電層には燃料供給孔がそれぞれ穿設され、必要量の燃料をアノード触媒層に円滑に供給するようにしている。また、カソード側絶縁性フィルムおよびカソード導電層には空気通流孔がそれぞれ穿設され、必要量の空気をカソード触媒層に円滑に供給するようにしている。
アノード側絶縁性フィルムの材料として、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの液体燃料で膨潤等を生じにくい硬質の樹脂を用いることが望ましい。
なお、液体燃料には、例えばメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料、エタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、もしくはその他の液体燃料を用いることができる。また、燃料の濃度は100%から数%までの範囲で種々の濃度のものを用いることができる。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
(第1の実施の形態)
先ず、図1を参照して燃料電池の全体概要について説明する。燃料電池1は、全体が外装カバー22および燃料収容室構造体14等で覆われ、内部に平面配置され直列接続された複数の単位セルを有している。燃料電池1は、例えば外装カバー21の端部23を燃料収容室構造体14の外面にかしめ加工することにより、複数の単位セルを一体化した1つのユニットとして構成されている。なお、外装カバー21と燃料収容室構造体14とをボルトとナットで締め付けることにより、これらを一体化形成するようにしてもよい。
燃料電池1内の単位セルはシール部材8a,8b,11によって液密にシールされ、燃料電池1の内部には種々のスペースや間隙が形成されている。それらのスペースや間隙のうち、例えばアノード側のスペースは液体燃料収容室15および気化室13として用いられ、カソード側のスペースは保湿板19が収納された空気供給部として用いられる。
アノードガス拡散層5から負極リードとしてのアノード導電層9に電子を取り出して、発電エネルギーの効率良い利用を可能とするために、アノード導電層9のガス拡散層側の面に複数の凸部31がパターン形成されている。これらの凸部31はカーボンペーパーからなるアノードガス拡散層5のなかに食い込んでいる。アノード導電層9には複数の燃料供給孔9aが開口し、気化室13から燃料の気化成分が孔9aを通って発電部のガス拡散層5に供給されるようになっている。
アノード導電層9と燃料収容室構造体14との間には気化膜としての気液分離膜16が設けられている。気液分離膜16の周縁部は構造体14のフランジとアノード導電層9との間に挟まれ、シール部材11によって液密にシールされている。この気液分離膜16とアノード導電層9とシール部材11とで気化室13が規定されている。気化室13は液体燃料収容室15に隣接して設けられ、両室13,15の間は気液分離膜16により仕切られている。気液分離膜16は、多数の細孔を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートからなり、液体燃料(メタノール液又はその水溶液)を遮断し、燃料ガス(メタノールガス)を透過させる性質を有するものである。
なお、アノード側には図示しない排気流路が設けられ、該排気流路を通って副生成物であるCO2ガスが反応系外に排出されるようになっている。また、アノード導電層9は多くの孔9aと間隙を有し、燃料気化成分や副生成ガス(CO2)の拡散を阻害しない形状とされている。
液体燃料収容室15は、燃料収容室構造体14と気液分離膜16とによって周囲を規定される所定容量のスペースからなり、このスペースの適所(例えば燃料タンク10の側面)において液受入口(図示せず)が開口している。液受入口には例えばバイオネット式カプラーが取り付けられ、燃料を補給するときを除いて、カプラーにより燃料供給口が閉鎖されている。
カソードガス拡散層4から正極リードとしてのカソード導電層7に電子を取り出して、発電エネルギーの効率良い利用を可能とするために、カソード導電層7のガス拡散層側の面に複数の凸部31がパターン形成されている。これらの凸部31はカーボンペーパーからなるカソードガス拡散層4のなかに食い込んでいる。カソード導電層7には複数の空気供給孔7aが開口し、空気供給部としての保湿板19を通過した空気が孔7aを通って発電部のガス拡散層4へ供給されるようになっている。
保湿板19は、外装カバー21の通気孔22を通って導入される空気の通過を阻害せず、かつ、外部からの埃や異物の混入、さらには接触などを防止するものである。この保湿板19には好ましくは気孔率が例えば20〜60%の多孔性フィルムなどが用いられる。
燃料電池の単位セルは、固体電解質膜からなるプロトン伝導膜6、アノード触媒層3およびカソード触媒層2を備えている。アノード触媒層3とカソード触媒層2は電解質膜6を間に挟んで対向配置されている。アノード触媒層3にはアノードガス拡散層5が貼り付けられている。アノード触媒層3は、ガス拡散層15を介して供給される燃料を酸化して燃料から電子とプロトンとを取り出すものである。アノード触媒層3は、例えば、触媒を含む炭素粉末により構成されている。触媒には、例えば、白金(Pt)の微粒子、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)あるいはモリブデン(Mo)などの遷移金属あるいはその酸化物あるいはそれらの合金などの微粒子が用いられる。但し、触媒をルテニウムと白金との合金により構成するようにすれば、一酸化炭素(CO)の吸着による触媒の不活性化を防止することができるので好ましい。
また、アノード触媒層3は、固体電解質膜6に用いられる樹脂の微粒子を含むほうがより望ましい。発生させたプロトンの移動を容易とするためである。アノードガス拡散層5は、例えば多孔質の炭素材料よりなる薄膜で構成され、具体的にはカーボンペーパーまたは炭素繊維などで構成されている。なお、アノードガス拡散層5に接触導通するアノード導電層9が負極リードとして外方に延び出している。
カソードはカソード触媒層2とカソードガス拡散層4を有する。カソード触媒層2は、酸素を還元して、電子とアノード触媒層3において発生したプロトンとを反応させて水を生成するものであり、例えば上述のアノード触媒層3及びガス拡散層4と同様に構成されている。すなわち、カソードは、プロトン伝導膜6の側から順に触媒を含む炭素粉末よりなるカソード触媒層2と多孔質の炭素材料よりなるカソードガス拡散層4(ガス透過層)とが積み重ねられた積層構造をなしている。カソード触媒層2に用いられる触媒はアノード触媒層3のそれと同様であり、アノード触媒層2が固体電解質膜6に用いられる樹脂の微粒子を含む場合があることもアノード触媒層2と同様である。
プロトン伝導膜6は、アノード触媒層3において発生したプロトンをカソード触媒層2に輸送するためのものであり、電子伝導性を持たず、プロトンを輸送することが可能な材料により構成されている。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜、具体的には、デュポン社製のナフィオン膜、旭硝子社製のフレミオン膜、あるいは旭化成工業社製のアシプレックス膜などにより構成されている。なお、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜以外にも、トリフルオロスチレン誘導体の共重合膜、リン酸を含浸させたポリベンズイミダゾール膜、芳香族ポリエーテルケトンスルホン酸膜、あるいは脂肪族炭化水素系樹脂獏などプロトンを輸送可能な電解質膜6を構成するようにしてもよい。
液体燃料収容室15の内部には図示しない液体燃料含浸層が設けられている。液体燃料含浸層として、例えば多孔質ポリエステル繊維、多孔質オレフィン系樹脂等多硬質繊維や、連続気泡多孔質体樹脂が好ましい。ポリエステル繊維以外にも、アクリル酸系の樹脂などの各種吸水性ポリマーにより構成してもよく、スポンジまたは繊維の集合体など液体の浸透性を利用して液体を保持することができる材料により構成する。本液体燃料含浸部は,本体の姿勢に関わらず適量の燃料を供給するのに有効である。
本実施の形態によれば、アノード導電層のガス拡散層側の面に複数の凸部をパターン形成するとともに、カソード導電層のガス拡散層側の面にも複数の凸部をパターン形成しているので、これらの凸部がカーボンペーパーからなるアノードガス拡散層のなかに食い込み、導電層と発電部との電気的接触が良好になり、発電出力が安定する。
(第2の実施の形態)
次に、図2と図3を用いて第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態が上記第1の実施の形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態ではセル積層体を二つ折り構造としている。本実施形態に係る燃料電池は、1枚の金属板7Aを二つ折りにしてカソード導電層7aおよびアノード導電層7bを形成しており、二つ折りにされた絶縁性フィルム17の内側空間に膜電極接合体10が収容され、両側を挟み込まれている。さらに、カソード導電層7およびアノード導電層9を一体に貼り付けた絶縁性フィルム17には、カソード触媒層2に空気を供給するための空気流通孔7aおよびアノード触媒層3に燃料を供給するための燃料供給孔9aがそれぞれ穿設される。
発電エネルギーの効率良い取り出しを可能とするために、触媒層2,3及び導電層7a,7bの各々がカーボンペーパーからなるガス拡散層4,5のなかに少し食い込むように、折り曲げ角度を180°より若干大きくして金属板7Aを曲げプレス加工する。各導電層7a,7bには複数の孔18がそれぞれ開口している。カソード導電層7aの
、気化室13から燃料の気化成分が孔9aを通って発電部のガス拡散層5に供給されるようになっている。
また、カソードガス拡散層4から正極リードとしてのカソード導電層7に電子を取り出して、発電エネルギーの効率良い利用を可能とするために、カソード導電層7のガス拡散層側の面に複数の凸部31がパターン形成されている。これらの凸部31はカーボンペーパーからなるカソードガス拡散層4のなかに食い込んでいる。カソード導電層7には複数の空気供給孔7aが開口し、空気供給部としての保湿板19を通過した空気が孔7aを通って発電部のガス拡散層4へ供給されるようになっている。カソード導電層7及びアノード導電層9を構成する材料としては、例えば、金などの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)または箔体をそれぞれ使用することができる。
矩形枠状のカソードシール材8aは、カソード導電層7とプロトン伝導性電解質膜6との間に位置すると共に、カソード触媒層2及びカソードガス拡散層4の周囲を気密に囲んでいる。一方、矩形枠状のアノードシール材8bは、アノード導電層9とプロトン伝導性電解質膜6との間に位置すると共に、アノード触媒層3及びアノードガス拡散層5の周囲を気密に囲んでいる。カソードシール材8a及びアノードシール材8bは、膜電極接合体10からの燃料漏れ及び酸化剤漏れを防止するためのオーリングである。
例えば、所定のパターン形状に形成した金箔等から成るカソード導電層7およびアノード導電層9を、上記1枚の絶縁性フィルム17上に接着剤で貼り付けて固定する。なお、カソード導電層7およびアノード導電層9は、スパッタリング法や蒸着法によって形成するようにしてもよい。
また、カソード導電層7およびアノード導電層9は、カソード触媒層2およびアノード触媒層3の形状に対応して複数の導電パターンから成るように構成してもよい。この構成によれば、発電特性に応じて触媒層を複雑形状に形成した場合においても、その触媒層に合わせた形状を有する導電層(集電体)を形成することが容易であり、燃料が通過する集電体部分の面積を制御することが容易になる。そのために、アノード触媒層3に供給する燃料を一定に制御することができ、安定した電池特性を発揮させることができる。
本実施形態に係る燃料電池によれば、カソード導電層7およびアノード導電層9が1枚の絶縁性フィルム17上に貼り付けられた状態で形成されているため、カソード導電層7およびアノード導電層9を個別に形成する場合と比較して導電層の形成工程を大幅に簡略化させることができる。
さらに、カソード導電層7およびアノード導電層9を貼り付けた1枚の絶縁性フィルム17が二つ折りにされており、この二つ折りにされた内部空間に膜電極接合体1が収容される構造であるため、膜電極接合体10のカソード触媒層2およびアノード触媒層3に高い位置精度で対向するようにカソード導電層7およびアノード導電層9を配置することが可能になり、また位置決めが容易になり導電層7、9間の位置ずれによる短絡などによる電池の不良率を低減することができる。
なお、上記の実施の形態では絶縁フィルム上にカソード導電層およびアノード導電層が形成された状態について説明したが、導電層のみで同様の構成を形成することも可能である。例えば、比較的機械的強度の高い導電材(ステンレス鋼等)に金(Au)等の導電材をめっきした構成のものを採用することができる。
以下、本発明の種々の実施例について説明する。
(実施例1)
<アノード極の作製>
アノード用触媒(Pt:Ru=1:1)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを添加し、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層5としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより厚さが450μmのアノード触媒層3を有するアノード極を作製した。
<カソード極の作製>
カソード用触媒(Pt)担持カーボンブラックにパーフルオロカーボンスルホン酸溶液と水及びメトキシプロパノールを加え、前記触媒担持カーボンブラックを分散させてペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層4としての多孔質カーボンペーパーに塗布することにより厚さが400μmのカソード触媒層2を有するカソード極を作製した。
アノード触媒層3とカソード触媒層2との間に、プロトン伝導性電解質膜として厚さが30μmで、含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜6(nafion膜、デュポン社製)を配置し、これらにホットプレスを施すことにより膜電極接合体(MEA)10を得た。
さらに、基材30としてポリエチレンテレフタレート(PET)の可撓性絶縁性フィルムを用意し、カソード用およびアノード用の導電層を平面上で隣接するように展開した形状に切り出した。
次に、図4の(a)に示すように、各導電層用フィルム30上に、厚さ100μmのCu膜32をコーティング形成し、さらに、膜電極接合体(MEA)10に形成したカソード触媒層2およびアノード触媒層3の形状に対応する所定パターン形状を有し、かつエッチングにより高さ25μm、底辺の直径50μmの凸部31のパターンをそれぞれ形成した。凸部31パターンは厚さ5μmのAuめっき33によりコーティングされ、図示のように断面三角形状に積層形成した。カソード導電層7の絶縁性フィルム30には複数の空気流通口7aを穿設した。また、アノード導電層9の絶縁性フィルム30には複数の空気流通口9aを穿設した。
次に、図2に示すように、カソード導電層7およびアノード導電層9を貼り付け固定した1枚の絶縁性フィルム17を中心部で折り曲げて二つ折りにし、二つ折りにされて形成された内部空間に膜電極接合体10を収容して、発電部を構成した。このとき対向するカソード導電層7とカソード触媒層2およびアノード導電層9とアノード触媒層3の各パターンの相対位置は、図3に示すように絶縁性フィルム17の折り曲げ位置によって一義的に規定されるため、組み合わせの位置決め精度が高い。
次に、ステンレス鋼(SUS304)から成り、発電部に供給する空気を取り入れる複数の空気導入口22を穿設した外装カバー21を準備した。発電部の上部に外部カバー21を一体的に固定する一方、下部に燃料収容室構造体14を装着した。さらに、燃料注入口から燃料収容室15に、純度が99.9重量%の純メタノールを2mL注入することにより、内部気化型の実施例1のDMFCを組み立てた。
(実施例2)
図4の(b)に示すように、絶縁性フィルム30B上に、厚さ100μmのCu膜32Bをコーティング形成し、さらに、膜電極接合体(MEA)10に形成したカソード触媒層2およびアノード触媒層3の形状に対応する所定パターン形状を有し、かつエッチングにより高さ25μm、縦50μm、横50μmの凸部31Bのパターンをそれぞれ形成した。凸部31Bパターンは厚さ5μmのAuめっき33Bにより図示のように断面矩形状に積層形成した。
(比較例)
比較例として、上記実施例1および実施例2で用いたものと同様の絶縁性フィルム上に、厚さ100μmのCu膜をコーティング形成し、さらに、膜電極接合体(MEA)10に形成したカソード触媒層2およびアノード触媒層3の形状に対応する所定パターン形状を有し、凸部を形成しない状態で厚さ5μmのAuめっきを施した。
以上、実施例1、実施例2および比較例で作成したMEAを用いてDMFCを作成し、1kHzのインピーダンス(直流抵抗成分)を測定したところ、実施例1は48mΩ、実施例2は62mΩ、比較例は90mΩの値が得られた。
この結果から明らかなように、本発明のMEAを用いたDMFCは、直流抵抗成分を低減することができた。
以上、種々の実施の形態を挙げて説明したが、本発明は上記各実施の形態のみに限定されるものではなく、種々変形および組み合わせることが可能である。
燃料電池を模式的に示す内部透視断面図。 組み立て前の集電体と膜電極接合体を示す分解断面図。 組み立て後の集電体と膜電極接合体を示す断面図。 (a)(b)は各種材料および形状を組み合わせた集電体をそれぞれ示す断面図。
符号の説明
1…燃料電池、2…カソード触媒層、3…アノード触媒層、
4…カソードガス拡散層、5…アノードガス拡散層、
6…プロトン伝導膜(固体電解質膜)、
7…カソード導電層、7a…空気通流孔、
8a,8b…Oリング、
9…アノード導電層、9a…燃料供給孔、
10…膜電極接合体(MEA)、
11…押え部材(シール部材)、
13…気化室、14…燃料収容室構造体、
15…液体燃料収容室、16…気液分離膜、
19…空気供給部(保湿板)、21…外装ケース、
22…通気孔、23…かしめ部、
30…フィルム、31,31B…凸部、
32,32B…Cu膜、33,33B…Auめっき。

Claims (4)

  1. カソード触媒層とアノード触媒層との間にプロトン伝導膜を配置した膜電極接合体と、前記膜電極接合体のカソード触媒層側に配置されたカソード導電層と、前記膜電極接合体のカソード触媒層と前記カソード導電層との間に設けられたカソードガス拡散層と、前記膜電極接合体のアノード触媒層側に配置されたアノード導電層と、前記膜電極接合体のアノード触媒層と前記アノード導電層との間に設けられたアノードガス拡散層と、を具備する燃料電池であって、
    前記カソード導電層および前記アノード導電層のうちの少なくとも一方が前記カソードガス拡散層または前記アノードガス拡散層に接触する側の面に凸部を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記カソード導電層および前記アノード導電層のうちの少なくとも一方は、絶縁性フィルムを基材とし、該絶縁性フィルム上に前記凸部がパターン形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記カソード導電層および前記アノード導電層の厚さが100μm以下であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の燃料電池。
  4. 前記アノード側絶縁性フィルムおよび前記アノード導電層には燃料を前記アノード触媒層に供給させるための燃料供給孔が穿設され、かつ、前記カソード側絶縁性フィルムおよび前記カソード導電層には空気を前記カソード触媒層に供給させるための空気通流孔が穿設されていることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項記載の燃料電池。
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