JPWO2008023633A1 - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

カソード触媒層、アノード触媒層、プロトン伝導膜を有する膜電極接合体と、前記カソード触媒層に電気的に導通するカソード導電層と、前記アノード触媒層に電気的に導通するアノード導電層と、液体燃料を収容する液体燃料収容室と、液体燃料の気化した成分を液体燃料収容室からアノード触媒層に選択的に透過させる気液分離膜と、気液分離膜からアノード触媒層までの間に形成された気化燃料収容室と、を具備する燃料電池であって、気液分離膜13からアノード導電層9までの距離を2mm超え5mm以下とする燃料電池。

Description

本発明は、携帯機器の動作に有効な平面配置の燃料電池に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の各種電子機器は、半導体技術の発達と共に小型化され、燃料電池をこれらの小型機器用の電源に用いることが試みられている。燃料電池は、燃料と酸化剤を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補充・交換すれば連続して発電できるという利点を有している。このため、小型化が出来れば携帯電子機器の作動に極めて有利なシステムといえる。特に直接メタノール燃料電池(DMFC;Direct Methanol Fuel Cell)は、エネルギ密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出せるため、小型化が可能であり、また燃料の取り扱いも水素ガス燃料に比べて容易なことから小型機器用電源として有望であることから、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器に最適な電源としてその実用化が期待されている。
DMFCの燃料供給方法には、気化した液体燃料をブロワ等で燃料電池内に送り込む気体供給方式と、液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池内に送り込む液体供給方式とがある。さらに、後者の液体供給方式には、取り込んだ液体燃料を内部で気化して膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)のアノード触媒層において発電反応させる内部気化方式がある。内部気化型のDMFCは、例えば国際公開番号WO2005/112172 A1に開示されている。
しかし、従来の内部気化型のDMFCは、長時間にわたり連続使用すると、反応熱により内部の温度が上昇し、温度の上昇に伴って発電出力が低下する。このため、発電初期の高い出力を発電の中期から後期にかけて維持することができず、長時間の連続使用において出力が安定しないという問題点がある。また、従来のDMFCは、内蔵する液体燃料タンクの温度が上昇して、燃料の揮発量が増大し、過剰な気化燃料の供給によりクロスオーバーを生じやすくなる。また、従来のDMFCは、気化燃料収容室の容量が小さく、内圧が上昇しやすいので、電池の中央部分が膨れて変形するおそれもある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、長時間の連続使用において出力のばらつきを抑えて安定した運転を維持することができる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、カソード触媒層と、アノード触媒層と、前記カソード触媒層と前記アノード触媒層との間に配置されるプロトン伝導膜とを有する膜電極接合体と、前記カソード触媒層に電気的に導通するカソード導電層と、前記アノード触媒層に電気的に導通するアノード導電層と、液体燃料を収容する液体燃料収容室と、液体燃料の気化した成分を前記液体燃料収容室から前記アノード触媒層に選択的に透過させる気液分離膜と、前記気液分離膜から前記アノード触媒層までの間に形成された気化燃料収容室と、を具備する燃料電池であって、前記気液分離膜から前記アノード導電層までの距離を2mm超え5mm以下とすることを特徴とする。
図1は本発明の実施の形態に係る燃料電池を示す内部透視断面図。 図2は気化膜−導電層間の距離の測定位置を示す平面図。
以下、添付の図面を参照して本発明を実施するための好ましい実施の形態を説明する。
本発明の燃料電池は、図1に示すように気液分離膜13からアノード導電層9までの距離Lを2mm超え5mm以下(2mm<L≦5mm)とするので、空気層の断熱効果により初期発電時の反応熱がその後も保持されやすくなり、発電中期から後期に至るまで発電部の温度の低下が抑制され、出力の低下が最小限に抑えられる。これにより、発電初期の高い出力を発電の中期から後期にかけても実質的に維持され、長時間の連続使用においても発電出力が安定するようになる。なお、距離Lが5mmを超えると、電池サイズが大きくなって携帯機器の内蔵電源に用いるという目的に反するばかりでなく、気化燃料の供給量のばらつきや不足を生じるようになり、かえって出力が不安定化する。一方、燃料電池の出力特性はセル積層体の構造や運転条件に応じて種々異なるものではあるが、一般的には距離Lが2mm以下になると、発電部から液体燃料収容室15へ伝わる熱量が増えるため燃料の気化量およびこれによって発生する二酸化炭素ガス量が増大して内圧が上昇し、内装部品の位置ずれや外装ケースの変形を生じやすくなり、シール部材8,11によるシールが破れるおそれがある。このような理由から、本発明では、気液分離膜13からアノード導電層9までの距離Lを2mm超え5mm以下の範囲に規定した。
気化燃料収容室16の形状は、矩形状、円筒状、多角形筒状など種々のものとすることができるが、矩形状とすることが好ましい。携帯機器の内部レイアウトを容易にする形状であるからである。
複数の単電池12が一体的に形成され、これらの単電池のうちの少なくとも2つが同一平面上に配置されていることが望ましい。携帯機器では厚みサイズが厳しく制限されるため、それに内蔵される燃料電池にも同様の要求があり、複数の単電池を積み重ねるスタック構造を採用することが困難であるため、同一平面上に並べて配置する平置き配置構造を採用する。このように平置き配置する複数の単電池を直列に接続することにより、組電池を形成する。
気化燃料収容室16の気液分離膜13側およびアノード導電層9側と接する境界の側壁にシール部材8および剛体フレーム11をそれぞれ設けることができる。これにより気化燃料がカソード側へクロスオーバーすることを防ぐとともに、気化燃料の外部への漏洩を防止できる。シール部材には、硬質から軟質までの各種のゴム系材料、樹脂系材料または金属材料を用いることができるが、このうちゴム系材料(例えばEPDM(エチレンプロピレンゴム)、FKM(フッ素ゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム))が最も適している。
気化燃料収容室16の側壁の外面を保温用の断熱材18で覆うことができる。気化燃料収容室16の周囲を断熱材18で保温することにより、気化燃料収容室16が均熱化され、気化燃料の濃度のばらつきが抑えられ、安定した出力を得ることができる。
使用される液体燃料は、必ずしもメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化リチウム水溶液、もしくはその他の液体燃料であってもよい。いずれにしても燃料電池の種類に応じてそれに適した液体燃料が用いられる。
また、燃料の濃度は100モル%から数モル%までの範囲で種々の濃度のものを用いることができる。ここで、本発明においては、濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、またはメタノールの液体を用いることが望ましい。これらの燃料は、燃料電池内の限られた狭い空間における気化時の挙動や発電反応時の挙動が本発明者らにとってある程度明らかになっているからである。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
先ず、図1を参照して燃料電池の全体の概要について説明する。燃料電池1は、外側が外装ケース21、燃料収容室構造体14および断熱材18で覆われ、内部に平面配置され直列接続された複数の単電池12を備えている。燃料電池1は、例えば外装ケース21の端部23を燃料収容室構造体14の外面にかしめ加工することにより、複数の単電池12を直列に接続し一体化した1つのユニットとして構成されている。なお、外装ケース21と燃料収容室構造体14とをボルトとナット等で締め付けることにより、これらを一体化形成するようにしてもよい。
単電池12は、プロトン伝導膜6、カソード触媒層2、アノード触媒層3、カソードガス拡散層4およびアノードガス拡散層5が一体化された膜電極接合体10を有し、さらに集電体としてカソード導電層7とアノード導電層9を備えている。アノード触媒層3とカソード触媒層2はプロトン伝導膜6を間に挟んで対向配置されている。アノード触媒層3にはアノードガス拡散層5が貼り付けられている。
アノード触媒層3は、ガス拡散層5を介して供給される燃料を酸化して燃料から電子とプロトンとを取り出すものである。アノード触媒層3は、例えば、触媒を含む炭素粉末により構成されている。触媒には、例えば、白金(Pt)の微粒子、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)あるいはモリブデン(Mo)などの遷移金属あるいはその酸化物あるいはそれらの合金などの微粒子が用いられる。但し、触媒をルテニウムと白金との合金により構成するようにすれば、一酸化炭素(CO)の吸着による触媒の不活性化を防止することができるので好ましい。
また、アノード触媒層3は、プロトン伝導膜6に用いられる樹脂を含むほうがより望ましい。発生させたプロトンの移動を容易とするためである。アノードガス拡散層5は、例えば多孔質の炭素材料よりなる薄膜で構成され、具体的にはカーボンペーパーまたは炭素繊維などで構成されている。なお、アノードガス拡散層5に接触導通するアノード導電層9が負極リードとして外方に延び出している。
カソード触媒層2は、酸素を還元して、電子とアノード触媒層3において発生したプロトンとを反応させて水を生成するものであり、例えば上述のアノード触媒層3及びガス拡散層4と同様に構成されている。すなわち、カソードは、プロトン伝導膜6の側から順に触媒を含む炭素粉末よりなるカソード触媒層2と多孔質の炭素材料よりなるカソードガス拡散層4(ガス透過層)とが積み重ねられた積層構造をなしている。カソード触媒層2に用いられる触媒はアノード触媒層3のそれと同様であり、アノード触媒層2がプロトン伝導性膜6に用いられる樹脂を含む場合があることもアノード触媒層2と同様である。
プロトン伝導膜6は、アノード触媒層3において発生したプロトンをカソード触媒層2に輸送するためのものであり、電子伝導性を持たず、プロトンを輸送することが可能な材料により構成されている。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜、具体的には、デュポン社製のナフィオン膜、旭硝子社製のフレミオン膜、あるいは旭化成工業社製のアシプレックス膜などにより構成されている。なお、ポリパーフルオロスルホン酸系の樹脂膜以外にも、トリフルオロスチレン誘導体の共重合膜、リン酸を含浸させたポリベンズイミダゾール膜、芳香族ポリエーテルケトンスルホン酸膜、あるいは脂肪族炭化水素系樹脂獏などプロトンを輸送可能なプロトン伝導膜6を構成するようにしてもよい。
液体燃料収容室15の内部には図示しない液体燃料含浸層が設けられている。液体燃料含浸層として、例えば多孔質ポリエステル繊維、多孔質オレフィン系樹脂等多硬質繊維や、連続気泡多孔質体樹脂が好ましい。ポリエステル繊維以外にも、アクリル酸系の樹脂などの各種吸水性ポリマーにより構成してもよく、スポンジまたは繊維の集合体など液体の浸透性を利用して液体を保持することができる材料により構成する。本液体燃料含浸部は,本体の姿勢に関わらず適量の燃料を供給するのに有効である。なお、液体燃料としては、例えばメタノール水溶液、純メタノール、エタノール水溶液、純エタノール、プロパノール水溶液、ギ酸水溶液、ギ酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、エチレングリコール水溶液、ジメチルエーテルなどの水素を含む有機系の水溶液が用いられる。中でもメタノール水溶液は、炭素数が1で反応の際に発生するのが炭酸ガスであると共に、低温での発電反応が可能であり、産業廃棄物からも比較的容易に製造することができるので好ましい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
気化燃料収容室16は、膜電極接合体10、気液分離膜13、外装ケース21などによって周囲を規定されている。液体燃料収容室15内の液体燃料の一部が気化すると、その気化燃料は気液分離膜13を通って気化燃料収容室16に入り、さらに気化燃料収容室16から膜電極接合体10のアノード側に導入され、発電反応に寄与する。
カソード導電層7は、カソードガス拡散層4の主面に接触導通し、発電出力を取り出すための正極リードとして機能する。アノード導電層9は、アノードガス拡散層5の主面に接触導通し、発電出力を取り出すための負極リードとして機能する。カソード導電層7とアノード導電層9には複数の孔(図示せず)がそれぞれ開口し、前者の孔を通って外装ケースの通気孔22からの空気がカソードガス拡散層4に供給され、後者の孔を通って気化燃料収容室16からの気化燃料がアノードガス拡散層5に供給されるようになっている。
これらカソード導電層7およびアノード導電層9は、例えば、金、ニッケルなどの金属材料からなる多孔質(例えばメッシュ)または箔、あるいはステンレス鋼などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材料などをそれぞれ使用することができる。
ガス拡散層4,5は、所望の平均密度や平均気孔率をもつカーボンペーパーや炭素繊維シートでつくられている。ガス拡散層4,5の平均密度や平均気孔率は所定の測定器を用いて測定される。
保湿板19は、外装カバー21の通気孔22を通って導入される空気の通過を阻害せず、かつ、カソード触媒層2で発生した水をアノード触媒層3での反応に有効に利用するために、カソード触媒層2で発生した水をアノード触媒層3へプロトン伝導膜6を介して効率的に送るためのものである。この保湿板19には好ましくは気孔率が例えば20〜60%の多孔性フィルムなどが用いられる。
燃料電池1の内部は複数のシール部材8としてのOリングや剛体フレーム11によってによって液密にシールされ、これらシール部材8や剛体フレーム11等により種々のスペースや間隙が形成されている。それらのスペースや間隙のうち、アノード側のスペースは液体燃料収容室15および気化燃料収容室16としてそれぞれ用いられ、カソード側のスペースは保湿板19が収納された空気供給部として用いられる。保湿板19には好ましくは気孔率が例えば20〜60%の多孔性フィルムが用いられる。液体燃料収容室15には液受入口に連通する燃料供給流路(図示せず)が適所に開口している。液受入口には例えばバイオネット式のカプラーが取り付けられ、このカプラーに図示しない燃料カートリッジのノズルが差し込まれ、液体燃料が液体燃料収容室15に補給されるようになっている。
断熱材18は、少なくとも気化燃料収容室16の側壁外面を覆うように設けられている。断熱材18には炭素繊維、ガラス繊維、樹脂などの材料を用いる。断熱材18の厚みは1mm程度から数mmまでを限度とする。
アノード導電層9と燃料収容室構造体14との間には気液分離膜13が設けられている。気液分離膜13の周縁部は構造体14のフランジとアノード導電層9との間に挟まれ、剛体フレーム11によって液密にシールされている。この気液分離膜13とアノード導電層9と剛体フレーム11とで気化室13が規定されている。気化室13は液体燃料収容室15に隣接して設けられ、両室13,15の間は気液分離膜13により仕切られている。気液分離膜13は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートからなり、液体燃料(メタノール液又はその水溶液)を遮断し、燃料ガス(メタノールガス)を透過させる性質を有するものである。
なお、液体燃料には、メタノール水溶液、純メタノール、エタノール水溶液、純エタノール、プロパノール水溶液、ギ酸水溶液、ギ酸ナトリウム水溶液、酢酸水溶液、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化リチウム水溶液、エチレングリコール水溶液、ジメチルエーテルなどの水素を含む有機系の水溶液が用いられる。中でもメタノール水溶液は、炭素数が1で反応の際に発生するのが炭酸ガスであると共に、低温での発電反応が可能であり、産業廃棄物からも比較的容易に製造することができるので好ましい。
なお、アノード側には図示しない排気流路が設けられ、該排気流路を通って副生成物であるCO2ガスが反応系外に排出されるようになっている。また、アノード導電層9は多くの孔9aと間隙を有し、燃料気化成分や副生成ガス(CO2)の拡散を阻害しない形状とされている。
液体燃料収容室15は、燃料収容室構造体14と気液分離膜13とによって周囲を規定される所定容量のスペースからなり、このスペースの適所に図示しない燃料供給口が開口している。燃料供給口には例えばバイオネット式カプラーが取り付けられ、燃料を補給するときを除いて、カプラーにより燃料供給口が閉鎖されている。
外装ケース21は、ステンレス鋼やニッケル金属などの耐食性に優れた金属材料でつくるようにしてもよいし、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、などの液体燃料で膨潤等を生じいくい硬質のプラスチックでつくるようにしてもよい。外装ケース21を金属材料とする場合は、同一電池容器内に配置されているそれぞれの負極同士が短絡しないように図示しない絶縁部材を負極相互間に挿入する必要がある。
カソード側の外装ケース21の主面には複数の通気孔22が所定ピッチ間隔ごとに開口している。これらの通気孔22は空気供給部としての保湿板19にそれぞれ連通している。これらの通気孔22は、外気が通過する開口を形成するが、外気の通過を阻害せずに、外部からカソードガス拡散層15への微小あるいは針状の異物の浸入・接触を防止しうるような形状の工夫がされていることが好ましい。
外装ケース21の材料には、ステンレス鋼やニッケル金属などの耐食性に優れた金属材料を用いることが望ましいが、金属材料に限られることなく樹脂材料を用いることもでき、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK:ヴィクトレックス ピーエルシー社の商標)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの液体燃料で膨潤等を生じにくい硬質の樹脂を用いてもよい。
液体燃料収容室15内には液体燃料含浸層(図示せず)が収容されている。液体燃料含浸層には例えば多孔質ポリエステル繊維、多孔質オレフィン系樹脂等多硬質繊維や、連続気泡多孔質体樹脂を用いることが好ましい。液体燃料含浸層は、気液分離膜13と燃料供給口21が形成されたタンク構造体14との間に配置され、燃料タンク15内の液体燃料が減少した場合や燃料電池本体が傾斜して載置され燃料供給が偏った場合においても、気液分離膜13に均等に燃料が供給され、その結果、アノード触媒層14に均等に気化燃料を供給することが可能となる。ポリエステル繊維以外にも、アクリル酸系の樹脂などの各種吸水性ポリマーにより構成してもよく、スポンジまたは繊維の集合体など液体の浸透性を利用して液体を保持することができる材料により構成する。液体燃料含浸部は,本体の姿勢に関わらず適量の燃料を供給するのに有効である。
以上、種々の実施の形態を挙げて説明したが、本発明は上記各実施の形態のみに限定されるものではなく、種々変形および組み合わせることが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜の組合せにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記の説明では、燃料電池の構成として膜電極接合体(MEA)の下部に燃料貯蔵部を有する構造で説明したが、燃料収容部からMEAへの燃料の供給は流路を介するものであってもよい。また、上記実施形態ではパッシブ型の燃料電池の例について説明したが、アクティブ型またはセミパッシブ型の燃料電池にも本発明を適用することができる。ここでセミパッシブ型の燃料電池とは、毛管力および機械的駆動力を利用して液体燃料を供給する方式の燃料電池のことをいう。セミパッシブ型の燃料電池においては、燃料は、燃料収容部からMEAに供給され、MEAで発電反応に消費されてしまい、再び燃料収容部へ戻されることはない。このようにセミパッシブ型の燃料電池では、燃料をシステム内で循環させないことから、アクティブ型とは異なる。また、セミパッシブ型の燃料電池は、装置の小型化を損なうものではない。また、セミパッシブ型の燃料電池は、燃料の供給にポンプを使用しており、純パッシブ型(毛管力のみで燃料を供給する方式)の燃料電池とも異なる。なお、このセミパッシブ型の燃料電池では、燃料収容部からMEAへの燃料供給が行われる構成であればよく、ポンプの代わりに遮断バルブを用いることも可能である。遮断バルブは、毛管力による液体燃料の通流をON/OFF制御するものである。また、MEAへ供給される燃料の蒸気は、全て燃料の蒸気を供給するようにしてもよいが、その一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる。
次に、表1および図2を参照して種々の実施例を比較例と比べて説明する。
(実施例1)
実施例1として、室温にて一定電圧で発電を行い、その際の電池出力の経時変化を測定するとともに、温度および内圧を同時にモニタリングした。ここで、温度はアノード導電層9の直下の位置で、圧力は気化燃料収容室16の中央部の位置でそれぞれ測定した。
<条件>
単電池の有効面積:70×10mm
単電池の数:6直列
電解質膜の厚さ:45μm
アノード触媒層の厚み:100μm
カソード触媒層の厚み:100μm
アノードガス拡散層の厚み:350μm
カソードガス拡散層の厚み:350μm
アノード導電層の厚み:80μm
カソード導電層の厚み:80μm
距離L:5mm
発電時間:50時間
但し、各層の厚みは、測定点を10点とする平均値でそれぞれ表示した。
また、距離Lは、図2に示す9つの測定点(1)〜(9)の平均値で表示した。すなわち、距離Lの測定点は、アノード導電層9の4つの隅角部(1),(3),(7),(9)、4辺の中点部(2),(4),(6),(8)、および1つの中央部(5)に対応する位置で得られた値の平均値である。距離Lは、例えば切断方法で切断した断面を測定することで得ることができる。
その結果を表1に相対値で示した。
(実施例2)
実施例2として下記の条件を満たす燃料電池をそれぞれ連続的に発電動作させて、膜電極接合体の温度と内圧を測定するとともに、長期出力を測定した。その結果を表1に相対値で示した。
<条件>
単電池の有効面積:70×10mm
単電池の数:6直列
電解質膜の厚さ:45μm
アノード触媒層の厚み:100μm
カソード触媒層の厚み:100μm
アノードガス拡散層の厚み:350μm
カソードガス拡散層の厚み:350μm
アノード導電層の厚み:80μm
カソード導電層の厚み:80μm
距離L:2.5mm
発電時間:50時間
(実施例3)
実施例3として下記の条件を満たす燃料電池をそれぞれ連続的に発電動作させて、膜電極接合体の温度と内圧を測定するとともに、長期出力を測定した。その結果を表1に相対値で示した。
<条件>
単電池の有効面積:70×10mm
単電池の数:6直列
電解質膜の厚さ:45μm
アノード触媒層の厚み:100μm
カソード触媒層の厚み:100μm
アノードガス拡散層の厚み:350μm
カソードガス拡散層の厚み:350μm
アノード導電層の厚み:80μm
カソード導電層の厚み:80μm
距離L:3mm
発電時間:50時間
(実施例4)
実施例4として下記の条件を満たす燃料電池をそれぞれ連続的に発電動作させて、膜電極接合体の温度と内圧を測定するとともに、長期出力を測定した。その結果を表1に相対値で示した。
<条件>
単電池の有効面積:70×10mm
単電池の数:6直列
電解質膜の厚さ:45μm
アノード触媒層の厚み:100μm
カソード触媒層の厚み:100μm
アノードガス拡散層の厚み:350μm
カソードガス拡散層の厚み:350μm
アノード導電層の厚み:80μm
カソード導電層の厚み:80μm
距離L:4mm
発電時間:50時間
(比較例1)
比較例1として下記の条件を満たす燃料電池をそれぞれ連続的に発電動作させて、膜電極接合体の温度と内圧を測定するとともに、長期出力を測定した。その結果を表1に相対値で示した。
<条件>
単電池の有効面積:70×10mm
単電池の数:6直列
電解質膜の厚さ:45μm
アノード触媒層の厚み:100μm
カソード触媒層の厚み:100μm
アノードガス拡散層の厚み:350μm
カソードガス拡散層の厚み:350μm
アノード導電層の厚み:80μm
カソード導電層の厚み:80μm
距離L:2mm
発電時間:50時間
Figure 2008023633
実施例1において膜電極接合体の温度は1.25と比較例1のそれを上回り、内圧は0.8と比較例1のそれを下回った。これから、実施例1では内圧の上昇を抑えつつ、発電初期の熱量が中期〜後期においても保持されることが認められた。
実施例1の結果を基準値の100として、他の実施例2〜4と比較例1の結果を相対値でそれぞれ示した。距離Lが増大するに従って長期出力が増大することが認められた。また、距離Lが2mm超え5mm以下の範囲で良好な長期出力が得られることが確認できた。
本発明によれば、良好な電池性能が長時間にわたり安定して得られるようになり、ノートパソコン、携帯電話、携帯オーディオ、携帯ゲーム機などのコードレス携帯機器などの電源として連続使用中にばらつきの少ない安定した出力特性を得ることができる。

Claims (6)

  1. カソード触媒層と、アノード触媒層と、前記カソード触媒層と前記アノード触媒層との間に配置されるプロトン伝導膜とを有する膜電極接合体と、前記カソード触媒層に電気的に導通するカソード導電層と、前記アノード触媒層に電気的に導通するアノード導電層と、液体燃料を収容する液体燃料収容室と、液体燃料の気化した成分を前記液体燃料収容室から前記アノード触媒層に選択的に透過させる気液分離膜と、前記気液分離膜から前記アノード触媒層までの間に形成された気化燃料収容室と、を具備する燃料電池であって、前記気液分離膜から前記アノード導電層までの距離を2mm超え5mm以下とすることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記気化燃料収容室の形状が矩形状であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 複数の単電池が一体的に形成され、前記単電池のうちの少なくとも2つが同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記気化燃料収容室の前記気液分離膜側および前記アノード導電層側と接する境界の側壁にシール部材がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記気化燃料収容室の側壁の外面が保温用の断熱材で覆われていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  6. 前記液体燃料は、濃度が50モル%を超えるメタノール水溶液、またはメタノールの液体であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
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