JP2008151505A - インターフェロン療法の有効性判定方法及び判定用キット - Google Patents

インターフェロン療法の有効性判定方法及び判定用キット Download PDF

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Abstract

【課題】 C型肝炎患者におけるインターフェロン療法の有効性を事前に判定する。
【解決手段】 C型肝炎患者の体液中におけるマーカー物質の濃度を指標として、前記C型肝炎患者に対してインターフェロン療法が有効であるか否かを判定する。マーカー物質の濃度を測定する方法としては、イオン交換体や金属キレート体を固定化した基板等の担体にマーカー物質を捕捉し、質量分析により行なうことができる。前記マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を含むインターフェロン療法の有効性判定用キットによれば、より簡便かつ迅速に、C型肝炎患者に対してインターフェロン療法が有効であるか否かを判定することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はインターフェロン療法の有効性判定方法及び判定用キットに関し、さらに詳細には、C型肝炎患者の体液中におけるマーカー物質の濃度を指標として、当該C型肝炎患者に対してインターフェロン療法が有効であるか否かを判定するインターフェロン療法の有効性判定方法、及び当該判定方法に用いるための判定用キットに関する。
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus。以下、「HCV」と略記する。)の感染により発病するウイルス性肝炎である。C型肝炎は特別な症状が起こることなく徐々に進行し、治療せずにおくと10〜30年かけて肝硬変、さらに肝癌へと移行することが多い。
C型肝炎の治療法として、従来より、インターフェロンの投与(インターフェロン療法)が行なわれている。インターフェロンはHCVの増殖を抑える作用があり、治療が成功すれば、HCVは体内から消える。しかし、インターフェロンの単独投与(インターフェロン単独療法)が有効なC型肝炎患者は限定的であることがわかっている。そこで、インターフェロンと別の抗ウイルス剤であるリバビリンとの併用投与(インターフェロン・リバビリン併用療法)が開発され、インターフェロン単独療法に比較して高い効果をあげている。しかしながら、インターフェロン・リバビリン併用療法によっても治療効果が認められないC型肝炎患者はなお多い。
インターフェロンは、生体内で産生される生理活性物質の一つであり、抗ウイルス作用や抗ガン作用を有することが知られている。インターフェロンには、α、β、γの主要なサブタイプがあり、このうち、C型肝炎の治療に用いられているのはαとβである。インターフェロンαは筋肉注射で、インターフェロンβは静脈注射で主に投与され、C型肝炎に対する治療効果はほぼ同じといわれている。
一方、リバビリン(Ribavirin,1-β-ribofuranosyl-1,2,4-triazole-3-carboxamide)は、プリン骨格をもつ核酸アナログの一種であり、内服の抗ウイルス剤としてインフルエンザ、ヘルペス、麻疹等の治療に古くから用いられている。しかし、リバビリンの単独投与はC型肝炎の治療にほとんど効果がなく、リバビリンはインターフェロンと併用することでHCVの排除効果を高める効果を発揮する。
インターフェロン療法によりC型肝炎の治療を行なう場合は、40週程度の長期にわたる投与が必要である。しかし、インターフェロンには発熱、全身倦怠感、関節痛等の副作用があり、長期投与による患者の身体的負担は大きい。さらに、インターフェロンは高価な医薬であり、経済的負担も大きい。また、インターフェロン・リバビリン併用療法を行なう場合は、インターフェロン投与と同じ期間のリバビリン投与が必要であるが、リバビリンにも溶血を起こす副作用があり、患者の身体的・経済的負担はさらに大きい。そして、インターフェロン療法やインターフェロン・リバビリン併用療法による治療効果がないC型肝炎患者にとっては、これらの療法は副作用を引き起こすだけであり、何ら利益はない。したがって、C型肝炎患者に対するインターフェロン療法やインターフェロン・リバビリン併用療法の有効性を判定し、治療効果が期待できない患者をあらかじめ判別することが望ましい。
C型肝炎患者においてインターフェロン療法がC型肝炎の治療に有効か否かは、ウイルス側の要因と患者側の要因の2つが関与しているといわれている。ウイルス側の要因としては、HCVの遺伝子型とHCVの量の関与が指摘されている。すなわち、HCVには複数の遺伝子型があり、遺伝子型が1a、1bのHCVにはインターフェロンが効きにくく、それ以外の、例えば遺伝子型が2a、2bのHCVにはインターフェロンが効きやすい。また、HCVの量が多いほどインターフェロンが効きにくい。そして、感染しているHCVの遺伝子型をあらかじめ調べる(タイピング)ことによって、インターフェロン療法の有効性を判定する方法が提案されている(特許文献1)。一方、患者側の要因として、C型肝炎患者の一塩基多型(SNP)によってインターフェロン療法の有効性を判定する方法も提案されている(特許文献2、特許文献3)。さらに、C型肝炎患者の肝臓におけるインターフェロンレセプターの発現量を指標として、インターフェロン療法の有効性を判定する方法も提案されている(特許文献4)。
特開2001−238687号公報 特開2003−339380号公報 特開2004−298011号公報 特開2001−149076号公報
しかし、上記した方法は全て、患者から採取した検体からDNAやRNAを調製する必要があり、操作が煩雑である。また、インターフェロンレセプターの発現量によって判別する方法は、検体として肝組織を採取する必要があり、侵襲を伴う。一方、インターフェロン療法が有効な患者か否かを判別できるマーカー物質があれば、患者から採取した体液中のマーカー物質の濃度を測定するだけで、インターフェロン療法の有効性を判定することができる。しかし、そのようなマーカー物質は見出されていない。
本発明の目的は、C型肝炎患者においてインターフェロン療法が有効な患者と有効でない患者を判別することができる体液中のマーカー物質を特定し、当該マーカー物質を用いてインターフェロン療法の有効性を判定する方法、及び当該方法を簡便に行なうためのキットを提供することにある。
本発明者らは、インターフェロン療法が有効でないC型肝炎患者に特異的なマーカー物質を検索すべく、同療法が有効であったC型肝炎患者と有効でなかったC型肝炎患者の体液中のタンパク質を質量分析計スペクトルにより網羅的に比較し、特異的なマーカー物質を検索した。その結果、同療法が有効であったC型肝炎患者と有効でなかったC型肝炎患者との間で、統計的に有意差のある複数のタンパク質を見出した。そして、当該タンパク質の体液中における濃度を指標として、C型肝炎患者におけるインターフェロン療法の有効性を判定することができることを見出した。さらに、当該判定方法を簡便に実施することができる判定用キットを構築し、本発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
請求項1に記載の発明は、C型肝炎患者の体液中における下記マーカー物質(a)〜(c)の少なくとも1つの濃度を指標として、前記C型肝炎患者に対してインターフェロン療法が有効であるか否かを判定することを特徴とするインターフェロン療法の有効性判定方法である。
(a)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5880のイオンピークを生じるタンパク質、
(b)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH7.0かつ0.5MのNaCl濃度で銅イオン結合金属キレート体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5890のイオンピークを生じるタンパク質、
(c)pH9.0で強陰イオン交換体に結合し、有機溶媒で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約6870のイオンピークを生じるタンパク質。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法は、C型肝炎患者の体液中におけるマーカー物質の濃度を指標とするものである。そして、マーカー物質として上記マーカー物質(a)〜(c)のうちの少なくとも1つを用いる。本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法によれば、通常の臨床検査と同様に、患者から採取した体液を検査材料としてインターフェロン療法の有効性を判定できるので、簡便かつ迅速である。ここで、「インターフェロン療法」には、インターフェロン単独療法の他に、インターフェロンと他の薬剤との併用療法、例えばインターフェロン・リバビリン併用療法を含むものとする。また、質量/電荷比の「約5880」、「約5890」、「約6870」とは、質量分析における測定値の誤差範囲を考慮した値であり、約5880は概ね5880±0.2%、約5890は概ね5890±0.2%、約6870は概ね6870±0.2%を指す。また、これらのマーカー物質はいずれも主に血液中に存在するタンパク質である。なお、マーカー物質(a)と(b)は、インターフェロン療法が有効でないC型肝炎患者の体液において、高値を示す。また、マーカー物質(c)は、インターフェロン療法が有効でないC型肝炎患者の体液において、低値を示す。
請求項2に記載の発明は、前記体液は、血液であることを特徴とする請求項1に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法である。
かかる構成により、検査材料を簡単に採取でき、より簡便かつ迅速にC型肝炎患者におけるインターフェロン療法の有効性を判定することができる。
請求項3に記載の発明は、質量分析により体液中における前記マーカー物質の濃度を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法である。
かかる構成により、質量/電荷比のイオンピーク強度によってマーカー物質の濃度を測定することができる。
請求項4に記載の発明は、C型肝炎患者から体液を採取し、該体液又は体液成分を前記マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体に接触させて、前記マーカー物質を捕捉し、前記マーカー物質の濃度を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインターフェロン療法の有効性判定方法である。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法においては、検査材料となる体液又は体液成分をマーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を使用する。そして、該担体に体液又は体液成分を接触させて、体液又は体液成分に含まれるマーカー物質を、マーカー物質に対する親和性を有する物質を介して担体上に捕捉する。そして、担体上に捕捉されたマーカー物質の濃度を測定する。本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法によれば、検査材料の取り扱いが容易であり、かつ捕捉されたマーカー物質を測定対象とするので、より正確にマーカー物質の濃度を測定することができる。なお、体液成分の例としては、体液が血液である場合の血清又は血漿が挙げられる。
請求項5に記載の発明は、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、イオン交換体又は金属キレート体であることを特徴とする請求項4に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法である。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法においては、マーカー物質に対する親和性を有する物質としてイオン交換体又は金属キレート体を用い、イオン交換基又は金属キレート体を介して検査材料中のマーカー物質を担体上に捕捉する。イオン交換体又は金属キレート体は各種のものが入手容易であるので、本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法においては、マーカー物質を捕捉するための担体を容易に調製することができ、作業が容易である。
請求項6に記載の発明は、前記担体は平面部分を有し、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、該平面部分の一部に固定化されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法である。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法では、平面部分を有する担体を用い、マーカー物質に対する親和性を有する物質は該平面部分の一部に固定化されている。かかる構成により、マーカー物質に対する親和性を有する物質を、担体上の複数箇所にスポット的に固定化することができる。その結果、1個の担体で複数の検査材料を処理することができ、作業効率がよい。さらに、各スポットの面積を小さくすることにより、微量の検査材料からでもマーカー物質の濃度を測定することができる。なお、平面部分を有する担体の例としては、チップ等の基板が挙げられる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のインターフェロン療法の有効性判定方法に用いるためのキットであって、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を含むことを特徴とするインターフェロン療法の有効性判定用キットである。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定用キットは、マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を含む。かかる構成により、マーカー物質の濃度測定に際して当該担体を別途用意する必要がなく、きわめて簡便にマーカー物質の濃度を測定することができる。
請求項8に記載の発明は、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、イオン交換体又は金属キレート体であることを特徴とする請求項7に記載のインターフェロン療法の有効性判定用キットである。
かかる構成により、マーカー物質をより確実に担体上に捕捉することができる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法によれば、インターフェロン療法が有効な患者と有効でない患者を、より簡便かつ迅速に判別することができる。その結果、当該療法が有効でないC型肝炎患者に対してインターフェロン療法を行なうことを、事前に防ぐことができる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定用キットによれば、インターフェロン療法が有効な患者と有効でない患者を、より簡便かつ迅速に判別することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法は、患者体液における下記マーカー物質(a)〜(c)の少なくとも1個の濃度を指標とする。
(a)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5880のイオンピークを生じるタンパク質、
(b)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH7.0かつ0.5MのNaCl濃度で銅イオン結合金属キレート体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5890のイオンピークを生じるタンパク質、
(c)pH9.0で強陰イオン交換体に結合し、有機溶媒で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約6870のイオンピークを生じるタンパク質。
これらのマーカー物質は、いずれもインターフェロン療法が有効である患者と有効でない患者との間で、体液中における濃度が有意に差があるタンパク質である。すなわち、マーカー物質(a)と(b)は、インターフェロン療法が有効でない患者において有意に高値を示し、マーカー物質(c)は、インターフェロン療法が有効でない患者において有意に低値を示す。
好ましくは、マーカー物質(a)又はマーカー物質(b)と、マーカー物質(c)とを組み合わせて使用する。すなわち、マーカー物質(a)又はマーカー物質(b)と、マーカー物質(c)とは挙動が逆(高値と低値)であるので、マーカー物質(a)又はマーカー物質(b)と、マーカー物質(c)とを組み合わせて使用することで、さらに正確にインターフェロン療法の有効性を判定できると考えられる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法における好ましい実施形態の一つは、マーカー物質を担体上に捕捉し、その捕捉されたマーカー物質を測定対象とすることである。すなわち、マーカー物質に対する親和性を有する物質を担体に固定化し、その親和性を有する物質を介してマーカー物質を担体上に捕捉する。本実施形態によれば、試料中に含まれる夾雑物質の影響を低減させることができ、より高感度かつ高精度でマーカー物質の濃度を測定することができる。本実施形態において用いることができる担体の例としては、ビーズ、金属、ガラス、樹脂等のような一般的なものの他、基板のような、平面部分を有する担体を用いることができる。基板を用いる場合は、その平面部分の一部にマーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化することが好ましい。例としては、基板としてチップを用い、その表面の複数箇所にスポット的にマーカー物質に親和性を有する物質を固定化した担体が挙げられる。なお「親和性」の例としては、イオン結合、金属キレート体とタンパク質中のヒスチジン残基等とのアフィニティ、若しくは疎水性相互作用等の化学的な作用の他、抗原と抗体、酵素と基質、ホルモンとレセプターのようなバイオアフィニティ、が挙げられる。
イオン結合によってマーカー物質を担体に捕捉する場合は、イオン交換体を担体に固定化する。この場合、イオン交換体には陽イオン交換体、陰イオン交換体のいずれも用いることができ、さらに、強陽イオン交換体、弱陽イオン交換体、強陰イオン交換体、弱陰イオン交換体のいずれも用いることができるが、弱陽イオン交換体が好ましく用いられる。弱陽イオン交換体の例としては、カルボキシメチル(CM)等の弱陽イオン交換基を有するものが挙げられる。また、強陽イオン交換体の例としては、スルホプロピル(SP)等の強陽イオン交換基を有するものが挙げられる。また、弱陰イオン交換体の例としては、ジメチルアミノエチル(DE)、ジエチルアミノエチル(DEAE)等の弱陰イオン交換基を有するものが挙げられる。さらに、強陰イオン交換体の例としては、4級アンモニウム(トリメチルアミノメチル)(QA)、4級アミノエチル(ジエチル,モノ・2−ヒドロキシブチルアミノエチル)(QAE)、4級アンモニウム(トリメチルアンモニウム)(QMA)等の強陰イオン交換基を有するものが挙げられる。
金属キレート体を介してマーカー物質を捕捉する場合は、例えば、Cu2+、Zn2+、Ni2+、Co2+、Al3+、Fe3+、Ga3+等の金属キレート体を固定化した担体を用いることができるが、Cu2+が特に好ましい。
疎水性相互作用によってマーカー物質を担体に捕捉する場合は、担体に疎水基をもつ物質を固定化する。疎水基の例としては、C4〜C20のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法において、体液中のマーカー物質の濃度を測定する方法は、そのマーカー物質の濃度を特異的に測定できる方法であれば特に制限はなく、例えば、質量分析を用いることができる。すなわち、質量分析によって生じる各マーカー物質由来のイオンピークを特定し、そのイオンピーク強度をもって各マーカー物質の量(濃度)を測定することができる。質量分析によってマーカー物質の濃度を測定する場合のイオン化の方法としては、マトリクス支援レーザーイオン化(matrix−assisted laser desorption/ionization、MALDI)、エレクトロスプレーイオン化(electrospray ionization、ESI)のいずれも適用可能であるが、多価イオンの生成が少ないMALDIが好ましい。特に、飛行時間質量分析計(time−of−flight mass spectromer、TOF)と組み合わせたMALDI−TOF−MSによれば、より正確にマーカー物質由来のイオンピークを特定することができる。さらに、2台の質量分析計を用いたMS/MSによれば、より正確にマーカー物質の濃度を測定することができる。
特に好ましい実施形態では、担体として基板を用い、表面エンハンス型レーザー脱離イオン化(surface−enhanced laser desorption/ionization)−飛行時間質量分析(time−of−flight mass spectrometry)(以下、「SELDI−TOF−MS」と称する)を行うことにより、マーカー物質の濃度を測定する。本実施形態によれば、マーカー物質の濃度をより正確に測定することができる。使用できる基板の種類としては、陽イオン交換基板、陰イオン交換基板、順相基板、逆相基板、金属イオン基板、抗体基板等を用いることができるが、陽イオン交換基板、陽イオン交換基板、特に、弱陽イオン交換基板、並びに、金属イオン基板が好ましく用いられる。
質量分析以外の方法でマーカー物質の濃度を測定する方法としては、タンパク質の定量に一般的に用いられている方法が採用可能であり、各種のイムノアッセイ、液体クロマトグラフィー法、電気泳動法、ウエスタンブロット法等を使用することができる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法において使用する体液としては、血液が好ましく用いられる。すなわち、C型肝炎患者から採取した血液を検体とし、その血液から調製した血清又は血漿(体液成分)を検査材料とすることが好ましい。血清又は血漿は遠心分離等の公知の方法で血液から調製することができる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法によって実際にC型肝炎患者に対するインターフェロン療法の有効性を判定する手順の一例を、順を追って説明する。この例では、マーカー物質(a)、(b)、(c)全ての濃度を並行して測定する。まず、被験者であるC型肝炎患者から血液を採取し、検査材料となる血清を調製する。次に、この血清をpH9.0の条件でQAE等の強陰イオン交換樹脂に接触させる。このとき、マーカー物質(a)と(b)は捕捉されずに素通りし、マーカー物質(c)は捕捉される。ここで、素通り画分を確保する。次に、強陰イオン交換樹脂をpH3.0の溶出液で洗浄し、さらに、有機溶媒で溶出する。このとき、有機溶媒で溶出した画分にマーカー物質(c)が含まれるので、有機溶媒溶出画分を確保する。
まず、確保した素通り画分をCM等の弱陽イオン交換体を固定化した基板に接触させ、次いで、pH4.0の条件で洗浄する。このとき、マーカー物質(a)が基板上に捕捉される。また、確保した素通り画分を銅イオン結合金属キレート体を固定化した基板に接触させ、次いで、pH7.0かつ0.5M NaClの条件で洗浄する。このとき、マーカー物質(b)が基板上に捕捉される。また、有機溶媒溶出画分をCM等の弱陽イオン交換体を固定化した基板に接触させ、次いで、pH4.0の条件で洗浄する。このとき、マーカー物質(c)が基板上に捕捉される。最後に、各基板をSELDI−TOF−MSに供し、検出される各マーカー物質のイオンピークの強度を測定する。そして、各イオンピーク強度を基準値と比較し、インターフェロン療法の有効性を判定する。
なお、上記の例の基準値としては、例えば、インターフェロン療法によりHCVが消失した(効果があった)C型肝炎患者の血清と、インターフェロン療法によりHCVが消失しなかった(効果がなかった)C型肝炎患者の血清を用いて、同様のSELDI−TOF−MSをあらかじめ行い、両者を比較して設定したカットオフ値を採用することができる。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定方法は、従来技術であるHCVのタイピングやSNP解析と組み合わせて行ってもよい。
本発明のインターフェロン療法の有効性判定用キットは、マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を含むものである。本発明のインターフェロン療法の有効性判定用キットにおける好ましい実施形態では、CM等の弱陽イオン交換体を固定化した基板、又は銅イオン等の金属キレート基板を含む。本実施形態によれば、SELDI−TOF−MSによるマーカー物質の濃度測定を簡便に行なうことができる。なお、本キット中には他の試薬類、例えば、標準物質、前処理用の各種緩衝液等を含めてもよい。
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.プロテインチップを用いた候補タンパク質の検索
インターフェロンα・リバビリン併用療法を受けたC型肝炎患者で、効果があった患者(CR)8名、及び、効果がなかった患者(NR)8名について、治療前の血清サンプルを収集した。治療効果の確認は、血中におけるHCV数を測定することにより行なった。各血清サンプル20μLに、変性バッファー(9M 尿素、2% CHAPS、50mM Tris−HCl(pH9.0))30μLを加えて前処理を行い、タンパク質を変性させた。次に、前処理した各血清サンプルを強陰イオン交換樹脂カラム(Q Ceramic Hyper D、バイオセプラ社)にアプライした。次に、pH9.0の緩衝液(50mM Tris−HCl(pH9.0)、0.1%(w/v)1−o−N−オクチル−β−D−グルコピラノシド(以下、「OGP」と称する。))、pH7.0の緩衝液(50mM HEPES−NaOH(pH7.0)、0.1%(w/v)OGP)、pH5.0の緩衝液(100mM 酢酸ナトリウム(pH5.0)、0.1%(w/v)OGP)、pH4.0の緩衝液(100mM 酢酸ナトリウム(pH4.0)、0.1%(w/v)OGP)、pH3.0の緩衝液(50mM クエン酸ナトリウム(pH3.0)、0.1%(w/v)OGP)、及び有機溶媒(33.3%イソプロピルアルコール、16.7%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸からなる混合液)各200μLで順に溶出させ、画分1(pH9.0で溶出、素通り)、画分2(pH7.0で溶出)、画分3(pH5.0で溶出)、画分4(pH4.0で溶出)、画分5(pH3.0で溶出)、画分6(有機溶媒)の6つの画分を得た。
得られた各画分10μLをpH4.0のプロテインチップ結合バッファー(100mM 酢酸ナトリウム)で10倍希釈した後、陽イオン交換チップCM10(サイファージェン社)に添加した。同様に、得られた各画分10μLをpH7.0のプロテインチップ結合バッファー(100mM リン酸、0.5M NaCl)で10倍希釈した後、銅修飾チップIMAC30(サイファージェン社)に添加した。各プロテインチップを各結合バッファーで3回洗浄した後に脱イオン水で1回洗浄し、乾燥させた。次に、エネルギー吸収分子であるシナピン酸(SPA)を添加し、プロテインチップリーダーModel PBS IIc(サイファージェン社)を用いて、SELDI−TOF−MSを行なった。なお、測定分子量範囲(M/Z)は、3000〜200000の範囲で行なった。また、測定は2連で行い、M/Zの平均値を算出した。データ解析は、Protein Chip Software、CiphergenExpress Data Magnager、及びBiomarker Patterns Software(いずれもサイファージェン社)を用いて行なった。具体的には、ベースライン補正、分子量校正、スペクトルの正規化処理を行なった後、シングルマーカー解析及び数本のマーカーを組み合わせたマルチフロー解析を行なった。その結果、プロテインチップの種類、画分の種類、チップの洗浄条件等の組み合わせによって多数のピークが検出された。これらのピークのうち、CRとNRとの間で有意に強度が異なる複数のピークについて、p値、ROC面積、及びイオンピーク強度を算出した。その結果から、計3種のピークをピックアップした。
2.マーカー物質(a)の特定
陽イオン交換チップCM10(弱陽イオン交換体)を用い、画分1(pH9.0、素通り)についてSELDI−TOF−MSを行なった場合に、質量/電荷比が5880(平均値)のイオンピークが検出された。本ピークは、治療が有効であったCRでは低値を示し、治療が有効でなかったNRにおいて高値を示した。図1(a)に、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフを示す。また、図1(b)に、図1(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフを示す。さらに、図1(c)に本ピークのROC曲線を示す。なお、ROC面積が1に近いほど(曲線が左上に寄るほど)その測定系の精度が高いことを示す。その結果、ピークのp値は0.0001、ROC面積は0.891であった。このように、血液中のタンパク質でSELDI−TOF−MASSに供すると質量/電荷比が約5880のピークを生じるタンパク質が、C型肝炎患者におけるインターフェロンα・リバビリン併用療法の有効性の指標となることがわかった。すなわち、C型肝炎患者の血清を検査材料として、上記した条件のSELDI−TOF−MSを行い、質量/電荷比が約5880のイオンピーク強度が基準値より高い場合、そのC型肝炎患者にはインターフェロンα・リバビリン併用療法は有効でないと判断することができる。
3.マーカー物質(b)の特定
銅修飾チップIMAC30を用い、画分1(pH9.0、素通り)についてSELDI−TOF−MSを行なった場合に、質量/電荷比が5890(平均値)のイオンピークが検出された。本ピークは、治療が有効であったCRでは低値を示し、治療が有効でなかったNRにおいて高値を示した。図2(a)に、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフを示す。また、図2(b)に、図2(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフを示す。さらに、図2(c)に本ピークのROC曲線を示す。その結果、ピークのp値は0.00005、ROC面積は0.933であった。このように、血液中のタンパク質でSELDI−TOF−MASSに供すると質量/電荷比が約5890のピークを生じるタンパク質が、C型肝炎患者におけるインターフェロンα・リバビリン併用療法の有効性の指標となることがわかった。すなわち、C型肝炎患者の血清を検査材料として、上記した条件のSELDI−TOF−MSを行い、質量/電荷比が約5890のイオンピーク強度が基準値より高い場合、そのC型肝炎患者にはインターフェロンα・リバビリン併用療法は有効でないと判断することができる。
4.マーカー物質(c)の特定
陽イオン交換チップCM10(弱陽イオン交換体)を用い、画分6(有機溶媒)についてSELDI−TOF−MSを行なった場合に、質量/電荷比が6869(平均値)のイオンピークが検出された。本ピークは、治療が有効であったCRでは高値を示し、治療が有効でなかったNRにおいて低値を示した。図3(a)に、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフを示す。また、図3(b)に、図3(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフを示す。さらに、図3(c)に本ピークのROC曲線を示す。その結果、ピークのp値は0.0001、ROC面積は0.867であった。このように、血液中のタンパク質でSELDI−TOF−MASSに供すると質量/電荷比が約6870のピークを生じるタンパク質が、C型肝炎患者におけるインターフェロンα・リバビリン併用療法の有効性の指標となることがわかった。すなわち、C型肝炎患者の血清を検査材料として、上記した条件のSELDI−TOF−MSを行い、質量/電荷比が約6870のイオンピーク強度が基準値より低い場合、そのC型肝炎患者にはインターフェロンα・リバビリン併用療法は有効でないと判断できる。
1枚の弱陽イオン交換チップCM10、1枚の銅修飾チップIMAC30、500mLの変性バッファー、500mLの溶出バッファー(pH7.0)、500mLの溶出バッファー(pH4.0)、1gのSPAを1セットとして、インターフェロン療法の有効性判定用キットを構築した。本キットは、SELDI−TOF−MSによって被検者の体液中のマーカー物質の濃度を測定し、インターフェロン療法の有効性を判定するためのものである。
質量/電荷比が5880(平均値)のイオンピークについての測定結果を表し、図1(a)は、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフであり、図1(b)は、図1(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフであり、図1(c)はROC曲線を示す。 質量/電荷比が5890(平均値)のイオンピークについての測定結果を表し、図2(a)は、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフであり、図2(b)は、図2(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフであり、図2(c)はROC曲線を示す。 質量/電荷比が6869(平均値)のイオンピークについての測定結果を表し、図3(a)は、CRとNRに分けてピーク強度をプロットしたグラフであり、図3(b)は、図3(a)の結果を、最大値、75%値、中央値、25%値、及び最小値で示したグラフであり、図3(c)はROC曲線を示す。

Claims (8)

  1. C型肝炎患者の体液中における下記マーカー物質(a)〜(c)の少なくとも1つの濃度を指標として、前記C型肝炎患者に対してインターフェロン療法が有効であるか否かを判定することを特徴とするインターフェロン療法の有効性判定方法。
    (a)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5880のイオンピークを生じるタンパク質、
    (b)pH9.0で強陰イオン交換体に結合せず、pH7.0かつ0.5MのNaCl濃度で銅イオン結合金属キレート体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約5890のイオンピークを生じるタンパク質、
    (c)pH9.0で強陰イオン交換体に結合し、有機溶媒で強陰イオン交換体に結合せず、pH4.0で弱陽イオン交換体に結合し、かつ質量分析に供すると質量/電荷比が約6870のイオンピークを生じるタンパク質。
  2. 前記体液は、血液であることを特徴とする請求項1に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法。
  3. 質量分析により体液中における前記マーカー物質の濃度を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法。
  4. C型肝炎患者から体液を採取し、該体液又は体液成分を前記マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体に接触させて、前記マーカー物質を捕捉し、前記マーカー物質の濃度を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインターフェロン療法の有効性判定方法。
  5. 前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、イオン交換体又は金属キレート体であることを特徴とする請求項4に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法。
  6. 前記担体は平面部分を有し、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、該平面部分の一部に固定化されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のインターフェロン療法の有効性判定方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のインターフェロン療法の有効性判定方法に用いるためのキットであって、前記マーカー物質に対する親和性を有する物質を固定化した担体を含むことを特徴とするインターフェロン療法の有効性判定用キット。
  8. 前記マーカー物質に対する親和性を有する物質は、イオン交換体又は金属キレート体であることを特徴とする請求項7に記載のインターフェロン療法の有効性判定用キット。
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