JP2008150618A - フォギング性の良好なオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及びそれを成形して得られる自動車内装部品 - Google Patents

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雄一 伊藤
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Abstract

【課題】フォギング性に優れた成形体、特に自動車内装部品を提供することができる熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】エチレン系共重合体ゴム(A)42.9〜80重量部、オレフィン系樹脂(B)50〜15重量部及び軟化剤(C)5〜40重量部[成分(A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部とする]を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理した後、以下の条件:
Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
(但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
で静的に熱処理して得られ、10gのペレットを用いてDIN 75201のA法に基づき100℃、3時間の条件でフォギング試験した時のガラス板のグロス値が80%以上であり、かつヘーズ値が10%以下であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物、並びにそれを成形して得られる成形体、特に自動車内装部品。
【選択図】なし

Description

本発明は、フォギング性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及びそれを成形して得られる成形体、特に自動車内装部品に関する。
自動車のインストゥルメンタルパネル、ドアトリム等の内装表皮材は、従来は軟質塩化ビニル樹脂が主流であったが、近年材料の軽量化が求められる観点等からオレフィン系熱可塑性エラストマーが使われ始めている。
乗用車の場合、特に夏の炎天下では閉めきった車内の温度がかなり高温になるが、特にインストゥルメンタルパネルの表皮はガラスを介してではあるが直射日光にさらされるためかなりの温度に達する。このような状況では、フォギング、即ち、インストゥルメンタルパネル表皮中の低分子量の揮発性有機物質が高温下で揮発、昇華し、フロントガラス等に付着してガラスを曇らせる現象が問題となる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、従来使用されていた軟質塩化ビニルに比べればフォギング性はよいといわれているものの、最近では乗用車のデザインにおいてフロントガラス等が大型化する傾向にあり、それに伴って、夏の炎天下における閉めきった車内の温度も高くなりつつあること等から、なお一層のフォギング性の改良が求められていた。
本発明の目的は、前述した状況に鑑み、フォギング性に優れた成形体、特に自動車内装部品を提供することができる熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1)エチレン系共重合体ゴム(A)40〜85重量部、オレフィン系樹脂(B)60〜15重量部及び軟化剤(C)45重量部以下[成分(A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部とする]を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られ、10gのペレットを用いてDIN 75201のA法に基づき100℃、3時間の条件でフォギング試験した時のガラス板のグロス値が80%以上であり、かつヘーズ値が10%以下であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(2)動的熱処理の後に、以下の条件:
Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
(但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
で静的に熱処理することにより得られる前記(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(3)架橋剤が1分子内に2つのペルオキシド結合を有する2官能性の有機過酸化物であって、その分解物であるジオールがペレット中に残存している濃度が30ppm以下である前記(1)又は(2)に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形体。
(5)自動車内装部品である前記(4)に記載の成形体。
(6)エチレン系共重合体ゴム(A)40〜85重量部、オレフィン系樹脂(B)60〜15重量部及び軟化剤(C)45重量部以下[成分(A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部とする]を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理した後、以下の条件:
Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
(但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
で静的に熱処理することを特徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
本発明によれば、フォギング性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供することができ、更にはそれを成形することでフォギング性の良好な自動車内装部品を提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、エチレン系共重合体ゴム(A)、オレフィン系樹脂(B)、及び必要に応じて軟化剤(C)を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られる。
[エチレン系共重合体ゴム(A)]
本発明で用いられるエチレン系共重合体ゴム(A)は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを主成分とする弾性共重合体ゴムであり、好ましくは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンからなる無定形ランダムな弾性共重合体ゴム、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体ゴムが挙げられる。
前記α−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは、単独で、又は2種以上混合して用いられる。
エチレン系共重合体ゴム(A)におけるエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとのモル比は、通常55/45〜85/15であり、好ましくは60/40〜83/17である。
前記非共役ポリエンとしては、具体的には、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン(例えば、5−メチレン−2−ノルボルネン)、エチリデンノルボルネン(例えば、5−エチリデン−2−ノルボルネン)、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン等の環状ジエン;1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オクタジエン、6−メチル−1,6−ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエン、6−メチル−1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン等のトリエン等が挙げられる。これらの非共役ポリエンのうち、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等が好ましく、5−エチリデン−2−ノルボルネンが更に好ましい。
エチレン系共重合体ゴム(A)としては、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合体ゴムが好ましく、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、中でもエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムが、適度な架橋構造を有する熱可塑性エラストマーが得られる点で特に好ましい。
エチレン系共重合体ゴム(A)のムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は、通常50〜300、好ましくは100〜160である。
また、エチレン系共重合体ゴム(A)のヨウ素価は、通常3〜30、好ましくは5〜25である。エチレン系共重合体ゴム(A)のヨウ素価がこのような範囲にあると、バランスよく架橋され、成形性とゴム弾性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
エチレン系共重合体ゴム(A)の配合量は、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、40〜85重量部、好ましくは60〜80重量部である。
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲で、ゴム成分として、エチレン系共重合体ゴム(A)の他に、エチレン系共重合体ゴム(A)以外のゴム、例えばスチレン・ブタジエンゴム又はその水添品、スチレン・イソプレンゴム又はその水添品、ニトリルゴム、ブチルゴム、天然ゴム、シリコーンゴム等を用いることができる。ここで、「水添品」とは、水素添加処理をして、二重結合の全部又は一部を飽和させたものをいう。
[オレフィン系樹脂(B)]
本発明で用いられるオレフィン系樹脂(B)は、通常、1種又は2種以上のモノオレフィンを高圧法又は低圧法により重合して得られる高分子量固体生成物からなる。このような樹脂としては、例えばアイソタクチック及びシンジオタクチックのモノオレフィン重合体樹脂が挙げられる。これらの代表的な樹脂は商業的に入手できる。
前記オレフィン系樹脂(B)の適当な原料オレフィンとしては、好ましくは炭素数2〜20のα−オレフィン、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、2−メチル−1−プロペン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン等が挙げられる。これらのオレフィンは、単独で、又は2種以上混合して用いられる。重合様式は、樹脂状物が得られれば、ランダム型でもブロック型でもよい。これらのオレフィン系樹脂は、単独でも、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらのオレフィン系樹脂の中でも、プロピレン系重合体、具体的には、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体等が特に好ましい。
本発明で用いられるオレフィン系樹脂(B)は、MFR(ASTM D1238−65T、230℃、2.16kg)が通常0.01〜100g/10分、特に0.05〜50g/10分の範囲にあることが好ましい。
前記オレフィン系樹脂(B)は、組成物の流動性及び耐熱性を向上させる役割を持っている。
本発明において、オレフィン系樹脂(B)の配合量は、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、15〜60重量部、好ましくは20〜50重量部である。前記のような割合でオレフィン系樹脂(B)を用いると、柔軟性、ゴム弾性に優れるとともに、成形加工性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
[軟化剤(C)]
本発明においては、必要に応じて軟化剤(C)を用いることができる。軟化剤は、エチレン系共重合体ゴム(A)に油展してもよいし、油展せずに後から加えてもよい。
軟化剤としては、通常ゴムに使用される軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油;トール油;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸又はその金属塩;テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アタクチックポリプロピレン等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系軟化剤;マイクロクリスタリンワックス、サブ(ファクチス)、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状チオコール等が挙げられる。これらの軟化剤の中でも、パラフィン系のプロセスオイルが好ましく、揮発しやすい低分子量成分の含有量が少ない高粘度タイプのパラフィン系プロセスオイルが特に好ましい。ここで高粘度タイプとは、40℃における動粘度が200〜1000センチストークスの範囲にあるものをいう。
本発明において、軟化剤の配合量は、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性の点から、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、45重量部以下であることが必要であり、好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは10〜30重量部である。
また、油展せずに後から加える場合には、軟化剤の配合量は、油展分と併せて、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)の合計量100重量部に対し、通常100重量部以下、好ましくは3〜80重量部、更に好ましくは5〜50重量部である。
軟化剤を前記のような割合で用いると、得られる熱可塑性エラストマー組成物は成形時の流動性に優れ、その成形体の機械的物性を低下させることもない。
[その他の成分]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、エチレン系共重合体ゴム(A)、オレフィン系樹脂(B)及び軟化剤(C)に加えて、無機充填剤等を配合することができる。
前記無機充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー等が挙げられる。
本発明においては、無機充填剤は、得られる熱可塑性エラストマー組成物のゴム弾性、成形加工性の点から、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは2〜30重量部の割合で用いられる。
更に、本発明においては、熱可塑性エラストマー組成物中に、従来公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤;金属セッケン、ワックス等の滑剤等を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前述したエチレン系共重合体ゴム(A)とオレフィン系樹脂(B)と、必要に応じて配合される軟化剤及び/又は無機充填剤等とを混合した後、架橋剤の存在下に動的に熱処理することによって得られる。ここで、「動的に熱処理する」とは、溶融状態で混練することをいう。
本発明で用いられる架橋剤としては、有機過酸化物、フェノール樹脂、硫黄、ヒドロシリコーン系化合物、アミノ樹脂、キノン又はその誘導体、アミン系化合物、アゾ系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート等、熱硬化型ゴムで一般に使用される架橋剤が挙げられる。これらの架橋剤の中でも有機過酸化物が特に好ましい。
本発明で用いられる有機過酸化物としては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(tert-ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシベンゾエート、tert-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert-ブチルクミルペルオキシド等が挙げられる。
これらのうち、反応性、臭気性、スコーチ安定性の点で、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(tert-ブチルペルオキシ)バレレート等の1分子内に2つのペルオキシド結合(−O−O−)を有する2官能性の有機過酸化物が好ましく、なかでも、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサンが最も好ましい。
このような有機過酸化物は、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐熱性、引張特性、ゴム弾性、成形性の点で、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、通常0.02〜3重量部、好ましくは0.05〜1重量部となるような量で用いられる。
前記有機過酸化物による架橋処理に際し、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'- ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N-4-ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン-N,N'-m-フェニレンジマレイミド、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレートのような架橋助剤、あるいはエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー;ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーを配合することができる。
前記のような化合物を用いることにより、均一かつ緩和な架橋反応が期待できる。特に、本発明においては、ジビニルベンゼンが最も好ましい。ジビニルベンゼンは、取扱い易く、前記の被架橋処理物の主成分であるエチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)との相溶性が良好であり、かつ、有機過酸化物を可溶化する作用を有し、有機過酸化物の分散剤として働くため、熱処理による架橋効果が均質で、流動性と物性とのバランスのとれた熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
前記のような架橋助剤又は多官能性ビニルモノマー等の化合物は、エチレン系共重合体ゴム(A)及びオレフィン系樹脂(B)、並びに必要に応じて用いられるその他の成分の合計量100重量部に対して、通常5重量部以下、好ましくは0.3〜3重量部となるような量で用いられる。
また、有機過酸化物の分解を促進するために、トリエチルアミン、トリブチルアミン、2,4,6-トリ(ジメチルアミノ)フェノール等の三級アミンや、アルミニウム、コバルト、バナジウム、銅、カルシウム、ジルコニウム、マンガン、マグネシウム、鉛、水銀等のナフテン酸塩等の分解促進剤を用いてもよい。
本発明における動的な熱処理は、非開放型の装置中で行うことが好ましく、また窒素、炭酸ガス等の不活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。熱処理の温度は、オレフィン系樹脂(B)の融点から300℃の範囲であり、通常150〜270℃、好ましくは170〜250℃である。混練時間は、通常1〜20分間、好ましくは1〜10分間である。また、加えられる剪断力は、剪断速度で10〜50,000sec-1、好ましくは100〜20,000sec-1の範囲である。
混練装置としては、ミキシングロール、インテンシブミキサー(例えばバンバリーミキサー、ニーダー)、一軸又は二軸押出機等を用いることができるが、非開放型の装置が好ましく、二軸押出機が特に好ましい。
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造に際しては、前記のような動的熱処理の後に熱風中で静的に熱処理することが好ましい。ここで、「静的に熱処理する」とは、静置又は撹拌した状態で融点以下の温度に一定時間おくことをいう。
その際、静的熱処理を以下の条件:
Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
(但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
で行うことにより、低分子量成分の大部分が除去され、よりフォギング性の良好なオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
更に、架橋剤として前述した2官能性の有機過酸化物を用いる場合には、その分解物であるジオールの残存量を前記の動的熱処理及び/又は静的熱処理によって30ppm以下にすることがフォギング性の点で好ましい。
以上のようにして、10gのペレットを用いてDIN(ドイツ工業規格;Deutsche Industrie Norm)75201のA法に基づき100℃、3時間の条件でフォギング試験した時のガラス板のグロス値が80%以上、好ましくは85%以上であり、かつヘーズ値が10%以下、好ましくは7%以下であるフォギング性の良好な熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
[自動車内装部品]
本発明の成形体は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られるものであり、自動車内装部品として用いるのに最適である。
本発明の自動車内装部品は、通常、以下の常法に従って製造される。
(1)T-ダイ付き押出成形機、カレンダー成形機等のプラスチック加工機に供給してシート状等の所望の形状に成形する。
(2)射出成形により、所望の形状に成形する。
このようにして得られる自動車内装部品は、前記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対して、オレフィン系樹脂20〜200重量部を含有することができる。ここで用いられるオレフィン系樹脂としては、前記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造で用いられたオレフィン系樹脂が挙げられる。特に、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン・エチレンブロック共重合体、ポリブテン−1、結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体(例えば、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体)等が好ましい。
また、本発明の自動車内装部品の表皮層には、ポリウレタン、飽和ポリエステル、アクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル及びイソシアネート樹脂から選ばれる少なくとも1つの化合物からなる表面層を設けることができる。
このような表面層を形成するために用いられる飽和ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びその誘導体等が用いられる。また、アクリル酸エステル樹脂としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリイソブチル(メタ)アクリレート、ポリ2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が用いられる。更に、イソシアネート樹脂としては、ポリヘキサメチレンジイソシアネート、ポリイソホロンジイソシアネート等が用いられる。
このような表面層は、300μm以下であることが好ましい。表皮層とこのような表面層との間にはプライマー層を介することができる。
更に、本発明の自動車内装部品は、ポリオレフィン発泡体との積層体、或いはポリオレフィン樹脂との積層体を構成することができる。ここで用いられるポリオレフィンとしては、前記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造で用いられたオレフィン系樹脂が挙げられる。特に、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
このような積層体は、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物をT-ダイ付き押出機によって押出し、押し出された溶融状態にあるシート状の熱可塑性エラストマー組成物をポリオレフィン発泡体シートと積層させた状態で一対のロール間を通したり、或いは、ポリオレフィン樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーとの逐次射出成形により製造される。
本発明の自動車内装部品は、主にドアトリム、インストゥルメンタルパネル、天井、ハンドル、コンソールボックス、座席シート等の表皮層として用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造に当たって使用した原料は以下のとおりである。
(A−1)油展されたエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム:エチレンから導かれる単位とプロピレンから導かれる単位とのモル比(エチレン/プロピレン)81/19、5−エチリデン−2−ノルボルネンに基づくヨウ素価13、ムーニー粘度ML1+4(100℃)140のポリマー100重量部にパラフィン系プロセスオイル(C−1,出光興産(株)製PW−380;40℃における動粘度382センチストークス)を40重量部油展
(A−2)油展されたエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体ゴム:エチレンから導かれる単位とプロピレンから導かれる単位とのモル比(エチレン/プロピレン)77/23、ジシクロペンタジエンに基づくヨウ素価8、ムーニー粘度ML1+4(100℃)140のポリマー100重量部にパラフィン系プロセスオイル(C−1,出光興産(株)製PW−380;40℃における動粘度382センチストークス)を40重量部油展
(B−1)プロピレン単独重合体;MFR(ASTM D1238−65T、230℃、2.16kg)5(g/10分)
(B−2)プロピレン・エチレンブロック共重合体;MFR(ASTM D1238−65T、230℃、2.16kg)10(g/10分)、エチレン含量8モル%
(B−3)エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体;MFR(190℃、2.16kg)20、エチレン含量97モル%
(実施例1)
油展されたエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(A−1)のペレット75重量部(ゴムのポリマー53.6重量部、パラフィン系プロセスオイル21.4重量部)プロピレン単独重合体(B−1)のペレット25重量部、有機過酸化物[2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン]0.3重量部及びジビニルベンゼン(DVB)0.5重量部をヘンシェルミキサー中で充分混合した後、2軸押出機にフィードして以下の条件で動的熱処理を行い、熱可塑性エラストマーのペレットを得た。
動的熱処理条件
押出機:ウェルナー&フライデル社製ZSK−53、スクリュー径53mm
温度設定:C1/C2/C3/C4/C5/D=140/160/180/220/220/200(℃)
最高剪断速度:2800(sec−1
押出量:50(kg/時)
次いで、得られたペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.8(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:2(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:115(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いてDIN 75201のA法に基づいて100℃、3時間の条件でフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、以下の方法でペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
<ジオール成分の測定方法>
ペレット25gをメチルエチルケトン150mlで5時間ソックスレー抽出した後、窒素をバブリングして10ml以下に濃縮した。更に、クロロホルムで25mlに希釈した溶液についてガスクロマトグラフィーで濃度を測定した。濃度の決定には、既知濃度の標準試料で作製した検量線を使用した。
また、得られた熱可塑性エラストマーのペレットから、基材であるプロピレン単独重合体との2色射出成形によってシボ模様付きインストゥルメンタルパネルを成形した。成形性等に特に問題はなく、製品外観も良好であった。
(実施例2)
油展されたエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体ゴム(A−2)のペレット60重量部(ゴムのポリマー42.9重量部、パラフィン系プロセスオイル17.1重量部)、プロピレン・エチレンブロック共重合体(B−2)のペレット25重量部、エチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体(B−3)のペレット15重量部、有機過酸化物[2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン]0.2重量部及びジビニルベンゼン(DVB)0.3重量部から実施例1と同様にして熱可塑性エラストマーのペレットを得た。
次いで、得られたペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.5(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:3(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:110(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いて実施例1と同様にフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、実施例1と同様にペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
また、得られた熱可塑性エラストマーのペレット80重量部、プロピレン・エチレンブロック共重合体(MFR(ASTM D1238−65T、230℃、2.16kg)0.5(g/10分)、エチレン含量8モル%)のペレット5重量部及びエチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体(MFR(190℃、2.16kg)2、エチレン含量97モル%)のペレット15重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、Tダイ付き押出機で押し出し、エンボスロールでシボ模様をつけて、厚さ0.7mmのシボ付きシートを作製した。更に、そのシートとポリプロピレンの発泡体(東レ、PEF;PPKM15030)と熱ラミネーションし、その複合シートをオス引きインストゥルメンタル金型を用いて140℃で真空成形した後、ポリプロピレン製の基材に固定しインストゥルメンタルを作製した。成形性等に特に問題はなく、製品外観も良好であった。
(比較例1)
実施例1と同様の原料から実施例1と同様に作製した熱可塑性エラストマーのペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.05(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:2(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:115(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いて実施例1と同様にフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、実施例1と同様にペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様の原料から実施例1と同様に作製した熱可塑性エラストマーのペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.8(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:0.5(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:115(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いて実施例1と同様にフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、実施例1と同様にペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1と同様の原料から実施例1と同様に作製した熱可塑性エラストマーのペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.8(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:2(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:90(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いて実施例1と同様にフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、実施例1と同様にペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例2と同様の原料から実施例1と同様にして作製した熱可塑性エラストマーのペレット10.0kgを100メッシュのステンレス金網製の篭に入れ、篭ごと熱風乾燥機に入れて以下の条件で静的熱処理を行った。
熱風量Q:0.5(m3/(時間・kg))
熱処理時間t:3(時間)、
ペレットに当たる直前の熱風の温度T:90(℃)
次いで、静的熱処理されたペレット10gを用いて実施例1と同様にフォギング試験を行い、試験したガラス板のグロス値とヘーズ値を測定した。また、実施例1と同様にペレット中に残留しているジオール成分(2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロキシヘキサン)の量を測定した。それぞれの結果を表1に示す。
Figure 2008150618

Claims (10)

  1. エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体ゴムから選ばれるエチレン系共重合体ゴム(A)42.9〜80重量部、オレフィン系樹脂(B)50〜15重量部及び軟化剤(C)5〜40重量部[成分(A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部とする]を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理した後、以下の条件:
    Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
    (但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
    で静的に熱処理して得られ、10gのペレットを用いてDIN 75201のA法に基づき100℃、3時間の条件でフォギング試験した時のガラス板のグロス値が80%以上であり、かつヘーズ値が10%以下であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 架橋剤が1分子内に2つのペルオキシド結合を有する2官能性の有機過酸化物であって、その分解物であるジオールがペレット中に残存している濃度が30ppm以下である請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. エチレン系共重合体ゴム(A)がエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム又はエチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体ゴムである請求項1又は2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. オレフィン系樹脂(B)がプロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体及びエチレン・4−メチル−1−ペンテンランダム共重合体から選ばれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 軟化剤(C)がパラフィン系プロセスオイルである請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. エチレン系共重合体ゴム(A)が軟化剤(C)で油展されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を成形して得られる成形体。
  8. 自動車内装部品である請求項7記載の成形体。
  9. エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体ゴムから選ばれるエチレン系共重合体ゴム(A)42.9〜80重量部、オレフィン系樹脂(B)50〜15重量部及び軟化剤(C)5〜40重量部[成分(A)、(B)及び(C)の合計量は100重量部とする]を含む混合物を、架橋剤の存在下で動的に熱処理した後、以下の条件:
    Q≧0.1 かつ t≧2-(T-110)/10
    (但し、Qは乾燥時に供給される被処理物単位重量当たりの熱風の量(m3/(時間・kg))、tは熱処理時間(時間)、Tは被処理物に当たる直前の熱風の温度(℃)を表す。)
    で静的に熱処理することを特徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  10. エチレン系共重合体ゴム(A)が軟化剤(C)で油展されている請求項9記載の製造方法。
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