JP2008149768A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 トレッド部にブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいて、静粛性を確保しつつ氷雪上性能を向上させる。
【解決手段】 センター陸部10のブロック100は、小ブロック100a,100bに二分されている。セカンド陸部12及び14のブロック120及び140は、小ブロック120a,120b及び140a,140bに二分されている。2個の小ブロックのタイヤ周方向の位相ずれを小ブロックのタイヤ周方向長の5%以上25%以下とし、隣り合う陸部のブロックのタイヤ周方向の位相ずれを小ブロックのタイヤ周方向長の30%以上45%以下とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、重荷重用のスタッドレスタイヤに好適な空気入りタイヤに関し、特に、トレッド部のタイヤ周方向に配列された複数列のブロックの間の位相ずれ量を工夫したことにより、静粛性を確保しつつ氷雪上性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
トレッド部の踏面にスパイクピンを設けずに氷雪路の走行を可能にしたスタッドレスタイヤでは、トレッド部にタイヤ周方向に延びる溝(周方向溝)が形成されると共に、この周方向溝と交差するようにラグ溝が設けられ、この周方向溝とラグ溝とにより区画された複数のブロックにサイプが形成されている。サイプは、路面とトレッド踏面との間に生ずる水膜の原因となる溶けた水を吸収して水膜をなくすこと、及びエッジ部によって路面水膜を切り裂き、路面に確実に接触させることで雪上トラクション性(雪道における発進時の加速性)をさらに高め、雪上での走行安定性を高める機能を有している。
図7はスタッドレスタイヤのトレッド部のパターンの一例を示す部分展開平面図である(特許文献1参照)。この図において、X軸はタイヤ幅方向(以下、幅方向と言う)であり、Y軸はタイヤ周方向(以下、周方向と言う)である。
このスタッドレスタイヤのトレッド部には、タイヤ赤道CL上に周方向に延びる中央主溝1が形成され、タイヤ赤道CLの左側及び右側には、それぞれ周方向に連続的に外側主溝3及び5が形成されている。
これら3本の主溝により、赤道CLの左側及び右側に各々略同じ幅の陸部7及び9からなる2列の陸部が区画される。陸部7は、一端が中央主溝1に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝11と、一端が外側主溝3に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝13と、ラグ溝11及びラグ溝13を結ぶ副溝15とにより、周方向に連なる複数のブロック70に分断されている。また、陸部9は、一端が中央主溝1に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝17と、一端が外側主溝5に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝19と、ラグ溝17及びラグ溝19を結ぶ副溝21とにより、周方向に連なる複数のブロック90に分断されている。ここで、ラグ溝11及び13はそれぞれ周方向に等間隔であり、かつ周方向位置が交互になるように配列されている。
また、陸部7の各ブロック70は、その幅方向の中央を周方向に延びる副溝23により、同じ大きさの左右の小ブロック70a及び70bに分断され、陸部9の各ブロック90は、その幅方向の中央を周方向に延びる副溝25により、同じ大きさの左右の小ブロック90a及び90bに分断されている。さらに、各小ブロックには、それぞれの幅方向の両側の溝に開口する2本のサイプ27及び29が形成されている。図7において、各陸部の1個ずつのブロックにハッチングを付与した。ここで、ブロックの左側の小ブロックには右上がりのハッチング、右側の小ブロックには左上がりのハッチングを付与した。
ここで、X軸の正方向を周方向前方とすると、ブロック70の周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝11の後端、ラグ溝13の前端である。また、ブロック90の周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝19の後端、ラグ溝17の前端である。ラグ溝11の周方向位置と、ラグ溝19の周方向位置とは略同じであり、ラグ溝13の周方向位置と、ラグ溝17の周方向位置とは略同じであるから、ブロック70と、ブロック90とは、それぞれの前端同士、後端同士の周方向位置が略同じである。換言すれば、ブロック70及びブロック90の周方向の位相ずれは略0である。
一方、ブロック70を構成する小ブロック70a及び70bの周方向の位相ずれについては、小ブロック70aの周方向の前端、後端がそれぞれラグ溝13の後端、そのラグ溝13の一つ後方のラグ溝13の前端であり、小ブロック70bの周方向の前端、後端がそれぞれラグ溝11の後端、そのラグ溝13の一つ後方のラグ溝13の前端であるから、小ブロック70aと70bの周方向の位相ずれは、図に示すように、小ブロック70a及び70bの周方向長の略55%である。ブロック90を構成する小ブロック90a及び90bの周方向の位相ずれについても同様である。
なお、外主溝3及び5の底部の周方向に延びる突起陸部31及び33は、その表面がタイヤ外輪郭に対して、タイヤ転動時に滑り接触するような段差となっており、これにより、偏磨耗を発生させる力を突起陸部31及び33に集中させ、その他の陸部にその力が発生することを抑制するためのものである。
このように、小ブロック同士の周方向の位相ずれを小ブロックの周方向長の略50〜60%にすることにより、大小全てのブロックの位相ずれを略0にした場合に助長されるパターンノイズ及びヒール・アンド・トウ摩耗を抑えることができる。
特開2002−127716号公報
しかしながら、小ブロック同士の周方向の位相ずれを上記の範囲に設定すると、タイヤの回転に伴ってエッジ成分が平均的に現れ、連続的な接線力(車両の駆動輪に装着されたタイヤが接地面で発生する駆動力)が得られるものの、断続的でピーキーな接線力の方が効果が高くなるブラックアイスバーンのような極めて摩擦係数μの低い氷雪路面では十分な制動性能や駆動性能が得られないという問題がある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、トレッド部にブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいて、パターンノイズを低減するとともに、氷雪上性能を向上させることである。
請求項1の発明は、周方向に延びる少なくとも3本の主溝と、該主溝と交差する複数の溝とにより少なくとも2列のブロックに区分されるとともに、該ブロックの幅方向中央部が周方向サイプ又は細溝によって、幅方向の2個の小ブロックに分割されているトレッドパターンを有する空気入りタイヤであって、前記2個の小ブロックの周方向の位相ずれが前記小ブロックの周方向長の5%以上25%以下であり、幅方向に隣り合う列のブロックの周方向の位相ずれが前記小ブロックの周方向長の30%以上45%以下であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の空気入りタイヤにおいて、前記周方向に延びるサイプ又は細溝が周方向に対し10°以上30°以下の角度をなすジグザグ形状であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の空気入りタイヤにおいて、前記周方向に延びるサイプ又は細溝の幅が0.4mm以上2.5mm以下であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、前記小ブロックには、1本以上4本以下の幅方向サイプが形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4記載の空気入りタイヤにおいて、前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50%以上80%以下であることを特徴とする。
(作用)
ブラックアイスバーンのような極めて摩擦係数μの低い氷雪路面では、連続的で平均的な接線力よりも断続的でピーキーな接線力の方が効果が高い。断続的でピーキーな接線力を得るためには、近接するブロックの周方向の位相ずれを小さくして、エッジ成分を集中させることが必要である。ところが、大小全てのブロックの位相ずれを0にすると、パターンノイズ及びヒール・アンド・トウ摩耗が助長されてしまう。逆に、位相ずれを大きくすると、パターンノイズは小さくなるが、氷雪路面上の性能が低下してしまう。
本発明では、小ブロック同士の位相ずれを極力小さくすることで氷雪上性能を向上させ、ブロック間の位相ずれをある程度大きくすることで、静粛性を確保する。
本発明によれば、トレッド部にブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいて、氷雪上性能を向上させるとともに、パターンノイズを低減して静粛性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッド部のパターンの部分展開平面図である。この図において、X軸は幅方向であり、Y軸は周方向である。
この図に示すように、このトレッドパターンは、タイヤ赤道CLの左側においてタイヤ周方向にジグザグ状に延びる中央主溝2及び外側主溝6と、タイヤ赤道CLの右側においてタイヤ周方向にジグザグ状に延びる中央主溝4及び外側主溝8とを備えている。これら4本の主溝の幅は略同じであり、タイヤ赤道CLから左右の中央主溝2,4までの距離、及び左右の外側主溝6,8までの距離も略同じである。
これらの4本の主溝により、左右の中央主溝2,4に挟まれて区画されたセンター陸部10と、左側の中央主溝2及び外側主溝6に挟まれて区画されたセカンド陸部12と、右側の中央主溝4及び外側主溝8に挟まれて区画されたセカンド陸部14とが形成される。なお、ここでは、4本の主溝により3列の陸部を形成しているが、少なくとも3本の主溝により、少なくとも2列の陸部を形成すればよい。
センター陸部10は、一端が中央主溝2に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝16と、一端が中央主溝4に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝18と、ラグ溝16及びラグ溝18の他端同士を結ぶサイプ(細溝)20とにより、周方向に連なる複数のブロック100に区分されている。また、タイヤ赤道CLの左側のセカンド陸部12は、一端が外側主溝6に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝22と、一端が中央主溝2に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝24と、ラグ溝22及びラグ溝24の他端同士を結ぶサイプ(細溝)26とにより、周方向に連なる複数のブロック120に区分されている。さらに、タイヤ赤道CLの右側のセカンド陸部14は、一端が中央主溝4に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝28と、一端が外側主溝8に開口し、他端が陸部内に終端するラグ溝30と、ラグ溝28及びラグ溝30の他端同士を結ぶサイプ(細溝)32とにより、周方向に連なる複数のブロック140に区分されている。ここで、ラグ溝16及び18はそれぞれ周方向に等間隔であり、かつ周方向位置が交互(互い違い)になるように配列されている。また、サイプ(細溝)20が結んでいるラグ溝16及びラグ溝18は、異なる主溝(ラグ溝16は中央主溝2、ラグ溝18は中央主溝4)に開口し、かつ周方向に最も近接している。サイプ(細溝)26が結んでいるラグ溝22,24、及びサイプ(細溝)32が結んでいるラグ溝28,30についても同じことが言える。
また、陸部10の各ブロック100は、その幅方向の中央を周方向に延びるサイプ(細溝)34により、同じ大きさの左右の小ブロック100a及び100bに分割され、陸部12の各ブロック120は、その幅方向の中央を周方向に延びるサイプ(細溝)36により、同じ大きさの左右の小ブロック120a及び120bに分割され、陸部14の各ブロック140は、その幅方向の中央を周方向に延びるサイプ(細溝)38により、同じ大きさの左右の小ブロック140a及び140bに分割されている。さらに、各小ブロックには、それぞれの幅方向の両側の溝に開口する2本のサイプ40及び42が形成されている。サイプ(細溝)34,36,38の幅は同じである。ブロック100を区画するサイプ20、及び小ブロック100a,100bを区画するサイプ34の関係を図2に示す。ブロック120及び140も、この図のブロック100と同様に構成されている。
各ブロックの周方向の位相は、各ブロックの周方向の前端、後端の位置で決まり、ブロック100の周方向の位相を基準とすると、ブロック120の周方向の位相ずれは、ブロック100の周方向の前端又は後端とブロック120の周方向の前端又は後端との差異であり、ブロック140の周方向の位相ずれは、ブロック100の周方向の前端又は後端とブロック140の周方向の前端又は後端との差異である。ここで、X軸の正方向を周方向前方とすると、ブロック100の周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝16の後端、ラグ溝18の前端である。また、ブロック120の周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝22の後端、ラグ溝24の前端である。さらに、ブロック140の周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝28の後端、ラグ溝30の前端である。
各小ブロックの位相は各ブロックの周方向の前端、後端の位置で決まり、幅方向に二分されている小ブロック(100aと100b、120aと120b、140aと140b)同士の位相ずれは、それらの二分されている小ブロックの前端同士又は後端同士の差異である。ここで、小ブロック100aの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝16の後端、そのラグ溝16の一つ後方のラグ溝16の前端であり、小ブロック100bの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝18の後端、そのラグ溝18の一つ後方のラグ溝18の前端である。また、小ブロック120aの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝22の後端、そのラグ溝22の一つ後方のラグ溝22の前端であり、小ブロック120bの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝24の後端、そのラグ溝24の一つ後方のラグ溝24の前端である。さらに、小ブロック140aの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝28の後端、そのラグ溝28の一つ後方のラグ溝28の前端であり、小ブロック140bの周方向の前端、後端は、それぞれラグ溝30の後端、そのラグ溝30の一つ後方のラグ溝30の前端である。
本実施形態では、幅方向に二分されている小ブロック(100aと100b、120aと120b、140aと140b)同士の位相ずれは、小ブロックの周方向長の5%以上25%以下とした。例えば、小ブロック100aと100bとの位相ずれについて、図2を基に説明すると、小ブロックの周方向長がL0、位相ずれがL1であるから、L1がL0の5%以上25%以下である。また、幅方向に隣り合うブロック間の位相ずれ、即ちブロック100とブロック120との位相ずれ、及びブロック100とブロック140との位相ずれを、各小ブロックの周方向長(図2のL0)の30%以上45%以下とした。
このように幅方向に二分されている小ブロック同士の位相ずれを小ブロックの周方向長の5%以上25%以下にするとともに、幅方向に隣り合うブロック間の位相ずれを小ブロックの周方向長の30%以上45%以下にすることにより、パターンノイズを抑えるとともに、及び極めて摩擦係数μの低い氷雪路面における性能を向上させることができる。以下、その理由を説明する。
パターンノイズを低減するには、隣り合うブロック間、及び幅方向に二分された小ブロック間の位相をずらしてエッジ部を分散させることにより、エッジが接地するときの衝撃音を緩和させることが有効とされている(図3に示す「位相ずれ対パターンノイズ特性」参照)。しかしながら、エッジを分散配置した場合、エッジ成分が平均的に現れ、連続的な接線力が得られないため、エッジを集中配置した場合と比べると、トレッド部全体の総エッジ長が同じであっても、氷雪上性能が低下してしまう。つまり、エッジの配置により、パターンノイズを低減することと、氷雪上性能を向上させることとは、トレードオフの関係となり、両立させることが困難である。
そこで、本実施形態では、タイヤの接地面の幅方向分布を考慮することで、パターンノイズの低減及び氷雪上性能の維持のバランスを取り、両立させている。一般的に、タイヤの接地面の幅方向接地圧分布は、図4に示すように、赤道CLで最大となり、赤道CLから離れるに従って低下する。この特性から、氷雪上性能の低下を抑えつつパターンノイズを低減するには、赤道CL付近で隣り合うブロック間の位相ずれを極力小さくし、赤道CLから離れて隣り合うブロック間の位相ずれを大きくすればよいことが分かる。本実施形態では、接地圧が相対的に高いセンター陸部10にて隣り合うブロックである小ブロック100a及び100bについては、氷雪上性能を考慮して、位相ずれを極力小さくした。一方、セカンド陸部12及び14は接地圧が相対的に低いため、氷雪上性能に対する位相ずれの変化の効果がセンター陸部10のそれよりも鈍感であることに着目して、ブロック100と120との間の位相ずれ、及びブロック100と140との間の位相ずれをある程度大きくして、パターンノイズを低減した。また、小ブロック120aと120bとの位相ずれ、及び小ブロック140aと140bとの位相ずれについては、氷雪上性能の低下を抑えるためには小さいことが望ましいので、小ブロック100aと100bとの位相ずれと同様に小さくした。ここで、小ブロック同士の位相ずれが小さ過ぎるとパターンノイズが大きくなり、ブロック100と120との間の位相ずれ、及びブロック100と140との間の位相ずれが大き過ぎると氷雪上性能の低下してしまうため、前記した数値範囲に設定した。
図5は、小ブロック間の位相ずれを小さくし、ブロック間の位相ずれを大きくした場合と、その反対にブロック間の位相ずれを小さくし、小ブロック間の位相ずれを大きくした場合の氷雪上性能である摩擦係数μの測定結果を示すグラフである。ここで、破線は、小ブロック間の位相ずれを0にし、ブロック間の位相ずれを横軸にとった場合の摩擦係数μであり、実線は、ブロック間の位相ずれを0にし、小ブロック間の位相ずれを横軸にとった場合の摩擦係数μである。このグラフから、氷雪上性能を向上させるには、上述した本実施形態のように、小ブロック間の位相ずれを小さくし、ブロック間の位相ずれを大きくした方が、その反対の場合よりも、効果的であることが分かる。なお、測定条件は後述する実施例の氷上制動試験と同じである。
サイプ34、36、及び38は、小ブロックに荷重が加わったときに、サイプ34、36、及び38のそれぞれを挟んで対向する小ブロック同士が接触してブロックの変形を抑制し、ブロックの剛性低下を抑制することで、氷上制動性能を確保する効果を発揮させるため、周方向に対し10°以上30°以下の角度をなすジグザグ形状とすることが好適である。この角度が10°に満たないと、上記効果が不十分となり、30°を超えると、小ブロック端の欠けや偏摩耗が発生し易くなる。よって、周方向に対し10°以上30°以下が好適である。
また、サイプ34、36、及び38の幅を0.4mm以上2.5mm以下にすることが好適である。この幅が0.4mmに満たないと、排水効果が十分に得られ得ないため氷上性能の向上が実現できず、2.5mmを超えると、ブロックの変形を抑制する効果が得られなくなる。よって、0.4mm以上2.5mm以下が好適である。
各小ブロックには、幅方向の両側に開口する2本のサイプ40及び42が形成されているが、幅方向の両側に開口するサイプは1本以上4本以下にすることが好適である。5本以上になると、ブロックの剛性が低下するためである。また、このサイプの深さを主溝2,4,6,8の深さの50%以上80%以下にすることが好適である。50%に満たないと、排水効果が十分に得られ得ないため氷上性能の向上が実現できず、80%を超えると、ブロックの剛性が低下するためである。
[実施例]
本発明の効果を確認するため、実施例タイヤ及び比較例タイヤを作成し、室内騒音試験、及び氷上制動試験を行った。実施例タイヤ及び比較例タイヤのサイズはともに12R22.5である。トレッド部のパターンは、実施例タイヤは図1に示すものであり、小ブロック間(100aと100b、120aと120b、140aと140b)の位相ずれは、小ブロックの周方向長の18.2%であり、ブロック間(100と120、100と140)の位相ずれは、小ブロックの周方向長の37.8%である。一方、比較例タイヤのトレッド部のパターンは、図6に示すように、図1に示すトレッドパターンにおいて、小ブロック間の位相ずれを小ブロックの周方向長の35.4%、ブロック間の位相ずれを小ブロックの周方向長の60.2%に変更したものである。つまり、比較例タイヤは、実施例タイヤに対し、小ブロック間の位相ずれを略1.9倍、ブロック間の位相ずれを略1.6倍に拡大したものである。
室内騒音試験及び氷上制動試験の試験条件は下記のとおりである。
室内騒音試験
リムサイズ:8.25×22.5
内圧:800kPa
直径3mのドラム試験機にタイヤを正規荷重で押し付けて60km/hの速度で回転させ、タイヤから50cm離れた位置に配置したマイクロホンで騒音を測定。
氷上制動試験
リムサイズ:8.25×22.5
内圧:800kPa
荷重:28.4kN
車両:2D4
20km/hの速度から制動を行い、停止するまでの距離を測定。
試験結果を表1に示す。
Figure 2008149768
この表の数値は、比較例タイヤを100とした指数で表したものであり、騒音試験の結果は小さいほど良く、氷上制動試験の結果は大きいほど良い。表より、実施例タイヤは、比較例タイヤと同じ静粛性を維持するとともに、氷上性能が20%向上しており、本発明の効果を確認することができた。
本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッド部のパターンの部分展開平面図である。 図1のブロックを区画するサイプ、及び小ブロックを区画するサイプの関係を示す図である。 位相ずれ対パターンノイズ特性を示す図である。 タイヤの接地面の幅方向接地圧分布を示す図である。 小ブロック間の位相ずれを小さくし、ブロック間の位相ずれを大きくした場合と、その反対にブロック間の位相ずれを小さくし、小ブロック間の位相ずれを大きくした場合の氷雪上性能を示すグラフである。 本発明の比較例の空気入りタイヤのトレッド部のパターンの部分展開平面図である。 従来の空気入りタイヤのトレッド部のパターンの部分展開平面図である。
符号の説明
2,4,6,8・・・主溝、10,12,14・・・陸部、16,18,22,24,28,30・・・ラグ溝、20,26,32,34,36,38,40,42・・・サイプ、100,120,140・・・ブロック、100aa,100b,120a,120b,140a,140b・・・小ブロック。

Claims (5)

  1. 周方向に延びる少なくとも3本の主溝と、該主溝と交差する複数の溝とにより少なくとも2列のブロックに区分されるとともに、該ブロックの幅方向中央部が周方向サイプ又は細溝によって、幅方向の2個の小ブロックに分割されているトレッドパターンを有する空気入りタイヤであって、
    前記2個の小ブロックの周方向の位相ずれが前記小ブロックの周方向長の5%以上25%以下であり、幅方向に隣り合う列のブロックの周方向の位相ずれが前記小ブロックの周方向長の30%以上45%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 請求項1記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記周方向に延びるサイプ又は細溝が周方向に対し10°以上30°以下の角度をなすジグザグ形状であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 請求項1又は2記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記周方向に延びるサイプ又は細溝の幅が0.4mm以上2.5mm以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記小ブロックには、1本以上4本以下の幅方向サイプが形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項4記載の空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプの深さが前記主溝の深さの50%以上80%以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
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