JP2008148372A - 電機子用磁心、電機子、回転電機、電機子の製造方法 - Google Patents

電機子用磁心、電機子、回転電機、電機子の製造方法 Download PDF

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能成 浅野
Shin Nakamasu
伸 中増
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Abstract

【課題】巻線のティースからの抜けを防止することが目的とされる。
【解決手段】電機子は、ティース1とヨーク4とを有する電機子用磁心と、巻線2とを備える。ティース1は、中心軸91の周りで周方向92に沿って環状に複数配置されており、それぞれ第1及び第2の側面11,12を有する。第1の側面11は、周方向92とは反対側にあって凸に湾曲する。第2の側面12は、周方向92側にあって凹に湾曲する。ヨーク4は、配置された前記ティース1に対して中心軸91に沿う一方向93とは反対側に設けられる。巻線2は、中心軸91に直交する面に沿ってティース1のそれぞれに巻回される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電機子及びその製造方法に関し、特にアキシャルギャップ型の回転電機に適用できる。
回転電機は電機子と界磁子とを有する。特にアキシャルギャップ型の回転電機では、回転軸に直交する面に沿って拡がるエアギャップを介して、電機子と界磁子とが対向する。
電機子は、界磁子側へと延びるティースと、当該ティースに巻回された巻線とを有する。巻線の巻回方式には例えば集中巻や分布巻が採用される。特に集中巻を採用することは、巻線同士が回転軸に沿う方向において互いに重ならないので、当該方向についての電機子のサイズを小さくすることができる。
なお、本発明に関連する技術が特許文献1に開示されている。
特開2006−14565号公報
しかし、ティースに巻回された巻線は、その断面積がゼロでないため、当該巻線にかかる張力によってもティースよりも膨らみやすい。巻線が膨らむと、巻線の占積率が低下するだけでなく、巻線がティースから抜けやすくなる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、巻線のティースからの抜けを防止することが目的とされる。
この発明の請求項1にかかる電機子用磁心は、中心軸(91)の周りで周方向(92)に沿って環状に配置されるティース(1)の複数を備え、前記ティースはいずれも、前記周方向とは反対側にあって凸に湾曲する第1の側面(11)と、前記周方向側にあって凹に湾曲する第2の側面(12)とを有する。
この発明の請求項2にかかる電機子は、請求項1に記載の電機子用磁心と、前記中心軸(91)に直交する面に沿って前記ティース(1)のそれぞれに配置される巻線(2)を更に備える。
この発明の請求項3にかかる電機子は、請求項2記載の電機子であって、配置された前記巻線(2)は、前記第1及び第2の側面(11,12)のいずれにも沿う。
この発明の請求項4にかかる電機子は、請求項2または請求項3記載の電機子であって、前記ティース(1)のそれぞれに、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から設けられる磁性体板(31)を更に備え、前記磁性体板の前記方向(93)に対する断面積は、前記ティースの前記方向に対する断面積よりも大きく、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれに設けられる前記磁性体板同士は、磁気的に分離している。
この発明の請求項5にかかる回転電機は、請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の電機子と、前記電機子の前記ティース(1)に、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から対向する界磁子とを備える。
この発明の請求項6にかかる電機子の製造方法は、中心軸(91)の周りで周方向(92)に沿って環状に配置されるティース(1)の複数と、前記中心軸に直交する面に沿って前記ティースのそれぞれに配置される巻線(2)とを備え、前記ティースはいずれも、前記周方向とは反対側にあって凸に湾曲する第1の側面(11)と、前記周方向側にあって凹に湾曲する第2の側面(12)とを有する電機子を製造する方法であって、(a)前記ティースを環状に配置する前に、前記ティースのそれぞれに前記巻線を配置する工程と、(b)工程(a)の後、一の前記ティースに対して、当該ティースの前記第2の側面側から順に他の前記ティースを環状に配置する工程とを備え、前記工程(b)では、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのうち後から配置される前記ティースに属する前記第1の側面(11)に配置された前記巻線で、先に配置された前記ティースに属する前記第2の側面に配置された前記巻線を、当該第2の側面に向けて押し込む。
この発明の請求項7にかかる電機子の製造方法は、請求項6記載の電機子の製造方法であって、前記工程(a)では、前記巻線(2)に張力をかけながら前記巻線を前記ティース(1)に巻回する。
この発明の請求項8にかかる電機子の製造方法は、請求項6または請求項7記載の電機子の製造方法であって、前記工程(a)は、(a−1)前記ティース(1)のそれぞれについて、前記第2の側面(12)にスペーサを設ける工程と、(a−2)前記工程(a−1)の実行後、前記ティースのそれぞれに前記巻線を巻回する工程と、(a−3)前記工程(a−2)の実行後、前記巻線が巻回されたティースから前記スペーサを取り外す工程とを有し、前記スペーサは、自身が設けられる前記第2の側面とは反対側にあって凸に湾曲する面を有する。
この発明の請求項9にかかる電機子の製造方法は、請求項8記載の電機子の製造方法であって、前記方向(93)から見て前記スペーサの前記面は、当該スペーサが設けられる前記第2の側面(12)の極率と同じ極率を呈する。
この発明の請求項10にかかる電機子の製造方法は、請求項6記載の電機子の製造方法であって、前記工程(a)では、予め巻回された前記巻線が前記ティースに嵌め込まれる。
この発明の請求項11にかかる電機子の製造方法は、請求項10記載の電機子の製造方法であって、(x)前記工程(a)の実行前に、芯に予め前記巻線を巻回する工程を更に備え、前記芯は、ある一方向側にあって前記第1の側面と略同一の形状を呈する第1の面と、前記一方向とは反対側にあって凸に湾曲する第2の面とを有し、前記工程(x)では、前記巻線は前記第1及び前記第2の面に巻回される。
この発明の請求項12にかかる電機子の製造方法は、請求項11記載の電機子の製造方法であって、前記第2の面は、前記第2の側面の極率の同じ極率を呈する。
この発明の請求項13にかかる電機子の製造方法は、請求項6または請求項12記載の電機子の製造方法であって、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から見て、前記第2の側面(12)の中央の部分の形状は、前記第1の側面(11)の中央の部分の形状を相似拡大した形状に略同一である。
この発明の請求項14にかかる電機子の製造方法は、請求項13記載の電機子の製造方法であって、前記中心軸(91)に沿う前記方向(93)から見て、前記第2の側面(12)の全体の形状が、前記第1の側面(11)の全体の形状を相似拡大した形状と略同一である。
この発明の請求項15にかかる電機子の製造方法は、請求項14記載の電機子の製造方法であって、前記工程(b)において配置された前記ティース(1)について、前記第1の側面(11)のいずれの位置においても、当該第1の側面が属する前記ティースに対して前記周方向(92)とは反対側から隣接する前記ティースに属する前記第2の側面(12)との距離(d2)が同じである。
この発明の請求項16にかかる電機子の製造方法は、請求項6乃至請求項15のいずれか一つに記載の電機子の製造方法であって、(c)工程(b)の後で、前記ティース(1)のそれぞれに前記中心軸(92)に沿う方向(93)から、前記方向に対する断面積が当該ティースの前記方向に対する断面積よりも大きい磁性体板(31)を設ける工程を更に備え、前記工程(c)では、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれには、前記磁性体板が互いに磁気的に分離して設けられる。
この発明の請求項17にかかる電機子の製造方法は、請求項6乃至請求項15のいずれか一つに記載の電機子の製造方法であって、前記電機子は、前記ティース(1)のそれぞれに、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から設けられる磁性体板(31)を更に備え、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれに設けられる前記磁性体板同士は、互いに離間しており、前記工程(a)では、前記磁性体板の設けられた前記ティースに前記巻線(2)が配置され、前記工程(b)では、前記ティースはいずれも前記方向において同じ側に磁性体板を向けて配置される。
この発明の請求項18にかかる電機子の製造方法は、請求項6乃至請求項17のいずれか一つに記載の電機子の製造方法であって、前記電機子は、前記中心軸(91)の周りで前記周方向(92)に沿って配置して連結される、前記ティース(1)の数と同数の部分(41)を有するヨーク(4)を更に備え、前記ヨークの前記部分のいずれの一つについても、前記中心軸に沿う方向(93)から前記ティースの一つが設けられ、前記工程(a)では、前記ヨークの前記部分が設けられた前記ティースに前記巻線(2)が配置され、前記工程(b)では、前記ヨークの前記部分同士が互いに連結される。
この発明の請求項1にかかる電機子用磁心によれば、中心軸に直交する面に沿ってティースに巻回された巻線は、その張力により、中心軸に沿う方向から見た第2の側面の両端部分を、ティースの側面の他の部分に比べて大きな力で押す。よって、当該両端部分と巻線との間で大きな摩擦が生じ、以って巻線がティースから抜けにくい。
この発明の請求項2にかかる電機子によれば、巻線がティースから抜けにくい。
この発明の請求項3にかかる電機子によれば、巻線の占積率を高めることができる。
この発明の請求項4にかかる電機子によれば、磁性体板のティースとは反対側の表面に現れる磁極の形状に、所望の形状が採用できる。しかも磁束の短絡が防止される。
この発明の請求項5にかかる回転電機によれば、電機子において巻線の占積率が高いので、回転電機の効率及び出力が高めることができる。
この発明の請求項6にかかる電機子の製造方法によれば、工程(a)で巻回された巻線は、その断面積がゼロでないため、当該巻線にかかる張力によってもティースよりも膨らみやすい。工程(b)において、第2の側面側でティースとは反対側へと湾曲した巻線を、これに対して周方向に隣接するティースに巻回された巻線で当該第2の側面に向けて押し込むことで、ほとんど撓むことなく第2の側面に沿わせることができる。よって、周方向において同じ側及び反対側のいずれにおいても巻線はティースに密着しやすく、以って巻線の占積率が高まる。
この発明の請求項7にかかる電機子の製造方法によれば、巻線の緩みを防止できる。
この発明の請求項8または請求項11にかかる電機子の製造方法によれば、工程(b)の実行後において、巻線の撓みを低減することができる。
この発明の請求項9または請求項12にかかる電機子の製造方法によれば、工程(b)の実行後においての巻線の撓みがない。
この発明の請求項10にかかる電機子の製造方法によれば、予め巻回された巻線を用いるので、巻線のティースへの配置が容易である。
この発明の請求項13にかかる電機子の製造方法によれば、工程(b)において、第2の側面側でティースとは反対側へと湾曲した巻線を、当該第2の側面に向けて押し込みやすい。
この発明の請求項14にかかる電機子の製造方法によれば、工程(b)において、第2の側面側でティースとは反対側へと湾曲した巻線を、当該第2の側面に向けて押し込みやすく、しかも当該第2の側面に沿わせやすい。
この発明の請求項15にかかる電機子の製造方法によれば、周方向に沿って隣接するティースのそれぞれに巻回された巻線同士を密着させやすく、以って巻線の占積率を高めることができる。
この発明の請求項16にかかる電機子の製造方法によれば、磁性体板のティースとは反対側の表面に現れる磁極の形状に、所望の形状が採用できる。しかも、工程(b)でティースを配置した後で、工程(c)で磁性体板を設けるので、全ての磁性体板を一体で成形することができる。
この発明の請求項17にかかる電機子の製造方法によれば、磁性体板のティースとは反対側の表面に現れる磁極の形状に、所望の形状が採用できる。しかも、工程(a)において磁性体板を含めて一体で成形されたティースを用いることができる。
この発明の請求項18にかかる電機子の製造方法によれば、ヨークを設けることで、電機子の出力が高まる。しかも、ヨークの部分を連結することで、ティースを配置することができる。
第1の実施の形態.
図1は、本実施の形態にかかる電機子を概念的に示す。当該電機子は、ティース1とヨーク4とを有する電機子用磁心と、巻線2とを備える。
ティース1は、中心軸91の周りで周方向92に沿って環状に複数配置されており、それぞれ第1及び第2の側面11,12を有する。なお、ティース1は、例えば圧粉磁心で成形される。
第1の側面11は、周方向92とは反対側にあって凸に湾曲する。第2の側面12は、周方向92側にあって凹に湾曲する。
ティース1は、第1及び第2の側面11,12の他に、内周側及び外周側のそれぞれにも側面を有する。そして、これらの側面は滑らかに繋がっている。このため、当該側面同士が繋がった部分の近傍では、第1及び第2の側面11,12の中央付近に比べて極率半径が大きい。当該極率半径は、ティース1に巻線2を巻回した場合の巻線2の外径の数倍、例えば6倍程度であることが望ましい。
ヨーク4は、配置された前記ティース1に対して中心軸91に沿う一方向93とは反対側に設けられる。ヨーク4を設けることで、電機子の出力が高まる。なお、ヨーク4は、電磁鋼板を一方向93に積層することで得ることができる。ヨーク4は、例えば圧粉磁心で成形されても良い。
巻線2は、中心軸91に直交する面に沿ってティース1のそれぞれに巻回される。
かかる電機子用磁心によれば、巻線2は、その張力により、一方向93から見た第2の側面12の両側部分121を、ティース1の側面の他の部分(例えば第1の側面11)に比べて大きな力で押す。よって、当該両側部分121と巻線2との間で大きな摩擦が生じ、以って巻線2がティース1から抜けにくい。
ティース1に巻回された巻線2は、第1及び第2の側面11,12のいずれにも沿うことが望ましい。なぜなら、巻線2の占積率を高めることができるからである。
図2及び図3は、図1に示される電機子であって磁性体板31を更に備えるものを概念的に示す。
磁性体板31は、ティース1のそれぞれに一方向93から設けられる。図2では、周方向92に沿って隣接するティース1のそれぞれに設けられた磁性体板31が互いに離間している。すなわち、当該磁性体板31同士は磁気的に分離し、以って磁束の短絡が防止される。
図3では、周方向92に沿って隣接するティース1のそれぞれに設けられる磁性体板31同士は、外周側及び内周側のみが連結部311によって連結されている。連結部311に磁性体を採用することで、連結部311で連結された磁性体板31を一体で成形することができる。連結部311に磁性体を採用した場合には、連結部311の磁気抵抗は高い方が望ましい。なぜなら、当該磁性体板31同士が磁気的に分離され、以って磁束の短絡が防止されるからである。例えば、当該連結部311の周方向92に対する断面積を小さくすることで、連結部311の磁気抵抗を高めることができる。
磁束の短絡を防止するという観点からは、周方向92に沿って隣接する磁性体板31の間隔d1は、電機子に界磁子を設けて得た回転電機(図4)のエアギャップ長Lgの2倍以上であることが望ましい。なお、図4では、当該回転電機の断面が示されており、界磁子は、ヨーク51と、ヨーク51に対して電機子側に設けられる磁石52と、磁石に対してヨーク51とは反対側に設けられる磁性体板53とを備える。
また、コギングトルクを低減するという観点からは、周方向92に沿って隣接する磁性体板31の間の空隙5が延びる方向を径方向に対して傾けることが、スキューが設けられる点で望ましい。
図2及び図3にいずれにおいても、磁性体板31の一方向93に対する断面積は、ティース1の一方向93に対する断面積よりも大きい。
かかる磁性体板31を設けることで、磁性体板31のティース1とは反対側の表面に現れる磁極の形状を所望の形状にすることができる。具体的に図2及び図3では、磁性体板31のそれぞれが、周方向92に沿ってアーチ状である場合が示されている。
本実施の形態で説明したいずれの電機子においても、当該電機子に属するティース1に、一方向93から対向して界磁子を設けることで、回転電機(図5)を得ることができる。かかる回転電機によれば、効率及び出力が高い。なお、図5では、図4に示される回転電機において、磁性体板31を備えない電機子を採用した場合が示されている。
第2の実施の形態.
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した電機子の製造方法を説明する。図6〜図8は、当該電機子の製造方法を工程順に示す。なお、ヨーク4は、ティース1の数と同数の部分41を有する。
ティース1を環状に配置する前に、ティース1のそれぞれに巻線2を巻回する(工程(a))。なおティース1は、いずれの一つについても、ヨーク4の部分41の一つに一方向93から設けられている。
工程(a)では、巻線2に張力をかけながら巻線2をティース1に巻回することが望ましい。なぜなら、巻線2の緩みを防止できるからである。
工程(a)の後、一のティース1に対して、当該ティース1の第2の側面12側から順に他のティース1を環状に配置する(工程(b))。具体的には、ヨーク4の部分41を周方向92に沿って順に環状に連結していくことで、ティース1を環状に配置することができる。
図6では、既に周方向92に沿って環状に配置された4つのティース1に対して、さらにティース1の一つが工程(b)に従って配置される前の状態が示されている。そして、配置された後の状態が図7に示されている。図8では、すべてのティース1が環状に配置された後の状態が示されている。
工程(a)で巻回された巻線2は、その断面積がゼロでないため、当該巻線2にかかる張力によってもティース1よりも膨らみやすい。具体的には、第2の側面12側でティース1とは反対側へと巻線2は湾曲しやすい。
そこで工程(b)では、周方向92に沿って隣接するティース1のうち後から配置されるティース1に属する第1の側面11に巻回された巻線2で、先に配置されたティース1に属する第2の側面12に巻回された巻線2を、当該第2の側面12に向けて押し込む(図7)。これにより、ほとんど撓むことなく巻線2を第2の側面12に沿わせることができる。
他方、第1の側面11が凸に湾曲しているので、ティース1に巻回された巻線2は第1の側面11に沿いやすい。
撓みを低減するという観点からは、工程(a)での巻線2の巻回の際に、第2の側面12にスペーサを設けることが望ましい。具体的にはスペーサは、自身が設けられる第2の側面12とは反対側にあって凸に湾曲する面を有する。
特に、当該面は、第2の側面12の極率と同じ極率を呈することが望ましい。かかるスペーサを設けることで、工程(a)で第2の側面12に巻回された巻線2は、当該第2の側面12と同じ極率を呈する。よって、巻線2が巻回されたティース1からスペーサを取り外した後に、工程(b)において巻線2を第2の側面12側へと押し込むことで、巻線2は、撓むことなく第2の側面12に沿う。
工程(a)では、予め巻回された巻線2をティース1に嵌め込むことで、巻線2をティース1に配置しても良い。かかる態様によれば、巻線2のティース1への配置が容易である。
具体的には芯を用意し、当該芯に予め巻線2を巻回する。当該芯は、ある一方向側にあって第1の側面11と略同一の形状を呈する第1の面と、当該一方向とは反対側にあって凸に湾曲する第2の面とを有する。そして、巻線2は、当該第1及び第2の面に巻回される。かかる態様によれば、工程(b)の実行後において、巻線の撓みが低減できる。
当該第2の面は、ティース1の第2の側面12の極率と同じ極率を呈することが特に望ましい。なぜなら、工程(b)の実行後においての巻線の撓みがなくなるからである。
上述した電機子の製造方法によれば、周方向92において同じ側及び反対側のいずれにおいても、巻線2はティース1に密着しやすく、以って巻線2の占積率が高まる。
なお、ティース1に巻線2を配置した後に、当該ティース1をヨーク4に設けても良い。
工程(b)において、湾曲した巻線2を第2の側面12に向けて押し込やすくするという観点からは、一方向93から見た第2の側面12の中央の部分の形状は、第1の側面11の中央の部分の形状を相似拡大した形状に略同一であることが望ましい。一方向93から見た第2の側面12の全体の形状が、第1の側面11の全体の形状を相似拡大した形状と略同一であっても良い(態様A)。特に態様Aによれば、巻線2を第2の側面12に沿わせやすい。
上記態様Aの場合には、第1の側面11のいずれの位置においても、第1の側面11が属するティース1に対して周方向92とは反対側から隣接するティース1に属する第2の側面12との距離d2が同じになるように(図6)、工程(b)においてティース1を配置することができる。かかる配置によれば、周方向92に沿って隣接するティース1のそれぞれに巻回された巻線2同士が互いに密着するので、巻線2の占積率を向上することができる。
第1の実施の形態で説明した磁性体板31は、工程(b)の実行後に、ティース1のそれぞれに対して一方向93から設けることができる。この場合、全ての磁性体板31を一体で成形したものが採用できるので、製造が簡略化される。かかる態様で電機子を製造することで、図3に示される電機子が得られる。
工程(a)の実行前に、ティース1のそれぞれに磁性体板31を設けておいても良い。この場合、工程(b)では、ティース1はいずれも一方向93において同じ側に磁性体板31を向けて配置される。かかる態様によれば、一つのティース1と一つの磁性体板31とを一体で成形することできるので、製造が簡略化される。かかる態様で電機子を製造することで、図2に示される電機子が得られる。
図6〜図8では、ヨーク4の部分41を連結してティース1を環状に配置したが、例えば一体のヨーク4にティース1を順に環状に配置しても良い。この場合、ティース1は、モールド等によりヨーク4に固定される。
本実施の形態では、工程(b)の実行により巻線2を第1及び第2の側面11,12のいずれにも沿わせたが、例えば次の態様で巻線を配置してもよい。すなわち、ティース1の側面形状と同じ側面形状を有する枠を用いて、当該枠の側面に沿って巻線2を予め巻回しておく。そして、予め巻回された当該巻線2をティース1に嵌め込む。当該巻線2には、例えば自己融着線が採用できる。
第1の実施の形態で説明される電機子を概念的に示す上面図である。 磁性体板31を備える電機子を概念的に示す上面図である。 磁性体板31を備える電機子を概念的に示す上面図である。 回転電機を概念的に示す断面図である。 回転電機を概念的に示す断面図である。 第2の実施の形態で説明される電機子の製造方法を工程順に示す図である。 第2の実施の形態で説明される電機子の製造方法を工程順に示す図である。 第2の実施の形態で説明される電機子の製造方法を工程順に示す図である。
符号の説明
1 ティース
2 巻線
4 ヨーク
11 第1の側面
12 第2の側面
31 磁性体板
41 部分
91 中心軸
92 周方向
93 一方向
d2 距離

Claims (18)

  1. 中心軸(91)の周りで周方向(92)に沿って環状に配置されるティース(1)の複数を備え、
    前記ティースはいずれも、
    前記周方向とは反対側にあって凸に湾曲する第1の側面(11)と、
    前記周方向側にあって凹に湾曲する第2の側面(12)と
    を有する、
    電機子用磁心。
  2. 請求項1に記載の電機子用磁心と、
    前記中心軸(91)に直交する面に沿って前記ティース(1)のそれぞれに配置される巻線(2)を更に備える、
    電機子。
  3. 配置された前記巻線(2)は、前記第1及び第2の側面(11,12)のいずれにも沿う、請求項2記載の電機子。
  4. 前記ティース(1)のそれぞれに、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から設けられる磁性体板(31)を更に備え、
    前記磁性体板の前記方向(93)に対する断面積は、前記ティースの前記方向に対する断面積よりも大きく、
    前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれに設けられる前記磁性体板同士は、磁気的に分離している、
    請求項2または請求項3記載の電機子。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載の電機子と、
    前記電機子の前記ティース(1)に、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から対向する界磁子と
    を備える、回転電機。
  6. 中心軸(91)の周りで周方向(92)に沿って環状に配置されるティース(1)の複数と、
    前記中心軸に直交する面に沿って前記ティースのそれぞれに配置される巻線(2)と
    を備え、
    前記ティースはいずれも、
    前記周方向とは反対側にあって凸に湾曲する第1の側面(11)と、
    前記周方向側にあって凹に湾曲する第2の側面(12)と
    を有する電機子を製造する方法であって、
    (a)前記ティースを環状に配置する前に、前記ティースのそれぞれに前記巻線を配置する工程と、
    (b)工程(a)の後、一の前記ティースに対して、当該ティースの前記第2の側面側から順に他の前記ティースを環状に配置する工程と
    を備え、
    前記工程(b)では、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのうち後から配置される前記ティースに属する前記第1の側面(11)に配置された前記巻線で、先に配置された前記ティースに属する前記第2の側面に配置された前記巻線を、当該第2の側面に向けて押し込む、
    電機子の製造方法。
  7. 前記工程(a)では、前記巻線(2)に張力をかけながら前記巻線を前記ティース(1)に巻回する、請求項6記載の電機子の製造方法。
  8. 前記工程(a)は、
    (a−1)前記ティース(1)のそれぞれについて、前記第2の側面(12)にスペーサを設ける工程と、
    (a−2)前記工程(a−1)の実行後、前記ティースのそれぞれに前記巻線を巻回する工程と、
    (a−3)前記工程(a−2)の実行後、前記巻線が巻回されたティースから前記スペーサを取り外す工程と
    を有し、
    前記スペーサは、自身が設けられる前記第2の側面とは反対側にあって凸に湾曲する面を有する、
    請求項6または請求項7記載の電機子の製造方法。
  9. 前記方向(93)から見て前記スペーサの前記面は、当該スペーサが設けられる前記第2の側面(12)の極率と同じ極率を呈する、
    請求項8記載の電機子の製造方法。
  10. 前記工程(a)では、予め巻回された前記巻線が前記ティースに嵌め込まれる、請求項6記載の電機子の製造方法。
  11. (x)前記工程(a)の実行前に、芯に予め前記巻線を巻回する工程を
    更に備え、
    前記芯は、
    ある一方向側にあって前記第1の側面と略同一の形状を呈する第1の面と、
    前記一方向とは反対側にあって凸に湾曲する第2の面と
    を有し、
    前記工程(x)では、前記巻線は前記第1及び前記第2の面に巻回される、
    請求項10記載の電機子の製造方法。
  12. 前記第2の面は、前記第2の側面の極率の同じ極率を呈する、請求項11記載の電機子の製造方法。
  13. 前記中心軸(91)に沿う方向(93)から見て、前記第2の側面(12)の中央の部分の形状は、前記第1の側面(11)の中央の部分の形状を相似拡大した形状に略同一である、請求項6乃至請求項12のいずれか一つに記載の電機子の製造方法。
  14. 前記中心軸(91)に沿う前記方向(93)から見て、前記第2の側面(12)の全体の形状が、前記第1の側面(11)の全体の形状を相似拡大した形状と略同一である、請求項13記載の電機子の製造方法。
  15. 前記工程(b)において配置された前記ティース(1)について、前記第1の側面(11)のいずれの位置においても、当該第1の側面が属する前記ティースに対して前記周方向(92)とは反対側から隣接する前記ティースに属する前記第2の側面(12)との距離(d2)が同じである、請求項14記載の電機子の製造方法。
  16. (c)工程(b)の後で、前記ティース(1)のそれぞれに前記中心軸(92)に沿う方向(93)から、前記方向に対する断面積が当該ティースの前記方向に対する断面積よりも大きい磁性体板(31)を設ける工程
    を更に備え、
    前記工程(c)では、前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれには、前記磁性体板が互いに磁気的に分離して設けられる、
    請求項6乃至請求項15のいずれか一つに記載の電機子の製造方法。
  17. 前記電機子は、前記ティース(1)のそれぞれに、前記中心軸(91)に沿う方向(93)から設けられる磁性体板(31)を更に備え、
    前記周方向(92)に沿って隣接する前記ティースのそれぞれに設けられる前記磁性体板同士は、互いに離間しており、
    前記工程(a)では、前記磁性体板の設けられた前記ティースに前記巻線(2)が配置され、
    前記工程(b)では、前記ティースはいずれも前記方向において同じ側に磁性体板を向けて配置される、
    請求項6乃至請求項15のいずれか一つに記載の電機子の製造方法。
  18. 前記電機子は、前記中心軸(91)の周りで前記周方向(92)に沿って配置して連結される、前記ティース(1)の数と同数の部分(41)を有するヨーク(4)を更に備え、
    前記ヨークの前記部分のいずれの一つについても、前記中心軸に沿う方向(93)から前記ティースの一つが設けられ、
    前記工程(a)では、前記ヨークの前記部分が設けられた前記ティースに前記巻線(2)が配置され、
    前記工程(b)では、前記ヨークの前記部分同士が互いに連結される、
    請求項6乃至請求項17のいずれか一つに記載の電機子の製造方法。
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