JP2008147684A - 面発光型半導体レーザ素子の製造方法、該面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成した面発光型半導体レーザ素子、該面発光型半導体レーザ素子を用いた光送信モジュール、光送受信モジュール、光通信システム - Google Patents

面発光型半導体レーザ素子の製造方法、該面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成した面発光型半導体レーザ素子、該面発光型半導体レーザ素子を用いた光送信モジュール、光送受信モジュール、光通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 高品質で実用レベルのGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体基板(20)上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層(23)を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡(21,25)を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子において、前記活性層(23)はGa,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層(23)をMOCVD成長室で成長させ、前記反射鏡(21,25)のうち少なくとも下部反射鏡(21)を、別のMOCVD成長室またはMBE成長室で成長させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、面発光型半導体レーザ素子の製造方法、該面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成した面発光型半導体レーザ素子、該面発光型半導体レーザ素子を用いた光送信モジュール、光送受信モジュール、光通信システムに関する。
近年、インターネットの爆発的普及に見られるように扱われる情報量が飛躍的に増大しており、今後さらに加速すると考えられる。このため幹線系のみならず、各家庭やオフィスといった加入者系やLAN(Local Area Network)などのユーザに近い伝送路、さらには各機器間や機器内の配線へも光ファイバーが導入され、光による大容量情報伝送技術が極めて重要となる。
そして、安価で、距離を気にしないで、光ネットワーク,光配線の大容量化を図るためには、光源としてシリカファイバーの伝送ロスが小さく整合性の良い1.3μm帯、1.55μm帯の面発光型半導体レーザ素子(VCSEL: Vertical Cavity Surface Emitting Laser:垂直空洞面発光型半導体レーザ素子)は極めて有望である。面発光型半導体レーザ素子は、端面発光型レーザに比べて、低価格,低消費電力,小型化,2次元集積化に向き、実際にGaAs基板上に形成できる0.85μm帯ではすでに高速LANである1Gbit/sのイーサネット(登録商標)などで実用化されている。
1.3μm帯ではInP基板上の材料系が一般的であり、端面発光型レーザでは実績がある。しかし、この従来の長波長帯半導体レーザでは、環境温度が室温から80℃になると動作電流が3倍にも増加するという大きな欠点を持っている。また、面発光型半導体レーザ素子においては反射鏡に適した材料がないため高性能化は困難であり、実用レベルの特性が得られていないのが現状である。
このため、InP基板上の活性層とGaAs基板上のAlGaAs/GaAs反射鏡を直接接合で張り合わせた構造により、現状での最高性能が得られている(非特許文献1を参照)。
しかし、この方法はコスト上昇を避けられないので量産性の点で問題があると考えられる。そこで最近、GaAs基板上に1.3μm帯を形成できる材料系が注目され、(Ga)InAs量子ドット、GaAsSbやGaInNAs(例えば特許文献1を参照)が研究されている。新材料であるGaInNAsは、レーザ特性の温度依存性を極めて小さくすることができる材料として注目されている。
GaAs基板上のGaInNAs系半導体レーザは、窒素添加によりバンドギャップが小さくなるので、GaAs基板上に1.3μm帯など長波長帯を形成できるようになる。In組成10%のとき窒素組成は約3%で1.3μm帯を形成できるが、窒素組成が大きいほどしきい値電流密度が急激に上昇するという問題がある。図9は、しきい値電流密度の窒素組成依存性を示す図であり、横軸は窒素組成割合(%)を、縦軸はしきい値電流密度を示している。このようにしきい値電流密度が窒素組成が大きくなるに伴って急激に上昇する理由は、GaInNAs層の結晶性が窒素組成増加に伴い劣化するためである。
このため、如何にGaInNAsを高品質に成長するかが課題となる。このようなGaInNAsの結晶成長方法には、MOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金属化学気相成長法)やMBE法(MolecularBeam Epitaxy;分子線エピタキシャル成長法)が試みられている。
MOCVD法は、MBE法のような高真空を必要とせず、またMBE法では原料供給をセルの温度を変えて制御するのに対してMOCVD法は原料ガス流量を制御するだけでよく、また成長速度を高くすることができ、容易にスループットを上げられることから、極めて量産に適した成長方法である。実際に実用化されている0.85μm帯面発光型半導体レーザ素子の生産には全て(ほとんどの場合)MOCVD法が用いられている。
最近、この新規なGaInNAs系材料を用いた半導体レーザの報告が多数報告されるようになった。しかし、これらのほとんどの場合はMBE法によるものであった。また、ごく最近は面発光型半導体レーザ素子についても報告されるようになった。1998年に日立(1.18μm)より最初の報告(非特許文献2)があり、2000年にはStanford (1.215μm)、Sandia+Cielo(1.294μm)、東工大+リコー(1.262μm)、Infineon (1.285μm)から報告されている。
V. Jayaraman, J.C. Geske, M.H. MacDougal F.H. Peters, T.D. Lowes,and T.T. Char, Electron. Lett., 34, (14), pp. 1405-1406, 1998. 特開平6−37355号公報 M.C. Larson, M. Kondow, T. Kitatani, K. Nakahara, K. Tamura, H.Inoue, and K. Uomi, IEEE PhotonicsTechnol. Lett., 10, pp. 188-190,1998.
しかしながら、この新規なGaInNAs系面発光型半導体レーザ素子の報告は、量産に適したMOCVD法では1件報告があるのみで、その他は全てMBE法によって成長されたものであり、十分な特性を有するものとなっていない。特にMBE法により成長されたものはp側多層膜反射鏡の抵抗が極めて高いので、p側多層膜反射鏡を電流経路としない方法を用いたりしているが、結局、動作電圧が高くなってしまうなどの問題を有していた。このような問題を解消した新規なGaInNAs系面発光型半導体レーザ素子の製造方法,製造装置は未だ確立されていない。
本発明は、面発光半導体レーザ素子の製造技術を改良し、高品質で実用レベルのGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の製造方法、該面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成した面発光型半導体レーザ素子、該面発光型半導体レーザ素子を用いた光送信モジュール、光送受信モジュール、光通信システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、半導体基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために前記活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子の製造方法であって、前記活性層は、Ga,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層をMOCVD成長室で成長させ、前記下部反射鏡を、別のMOCVD成長室またはMBE成長室で成長させることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、半導体基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために前記活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子の製造方法であって、前記活性層は、Ga,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも一方の反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層と前記反射鏡とを、それぞれ別々のMOCVD成長室で成長させることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長しない成長室であることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長する場合がある成長室であり、Alを含んだ材料を成長した後、活性層を成長するまでの間に成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去する工程を設けたことを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または2または3または4記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長する成長室において、活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長することを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1または2または3または4または5記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、各成長間の界面である再成長界面を半導体分布ブラッグ反射鏡部分とすることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1または2または3または4または5記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、複数の結晶成長室が真空搬送路等で連結されており、大気中にさらすことなく被成長基板を搬送して結晶成長することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成されたことを特徴とする面発光型半導体レーザ素子である。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光送信モジュールである。
また、請求項10記載の発明は、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光送受信モジュールである。
また、請求項11記載の発明は、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光通信システムである。
本発明によれば、高品質で実用レベルのGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の製造方法、該面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成した面発光型半導体レーザ素子、該面発光型半導体レーザ素子を用いた光送信モジュール、光送受信モジュール、光通信システムを実現できる。
さらに詳しくは、
(1)請求項1記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、活性層をMOCVD成長室で成長させ、下部反射鏡を別のMOCVD成長室またはMBE成長室で成長させることにより、量産化に有利なMOCVD法で良好な品質のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の多層膜構造体を結晶成長できる。
(2)請求項2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、活性層と反射鏡とを、それぞれ別々のMOCVD成長室で成長させることにより、量産化に有利なMOCVD法で良好な品質のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の多層膜構造体を結晶成長できる。
(3)請求項3記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長しない成長室であることにより、活性層を成長させる成長室内には、Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが残留していないので、窒素を含んだ活性層にAlとともに酸素が取りこまれることを確実に防止でき、発光効率の高い、しきい値電流の低い面発光型半導体レーザ素子を得ることができる。
(4)請求項4記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長する場合がある成長室であり、Alを含んだ材料を成長した後、活性層を成長するまでの間に、成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去する工程を設けており、窒素を含む活性層を成長させる成長室で、成長前に、あらかじめ成長室内に残留しているAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去してあるので、活性層を成長させる成長室内には、Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが残留しておらず、窒素を含んだ活性層にAlとともに酸素が取りこまれることを確実に防止でき、発光効率の高い、しきい値電流の低い面発光型半導体レーザ素子を得ることができる。
(5)請求項5記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、活性層を成長するステップにおいて、活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長することにより、再成長界面による素子性能への影響をなくすことができる。
(6)請求項6記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、各成長間の界面である再成長界面を半導体分布ブラッグ反射鏡部分とすることにより、再成長界面による素子性能への影響をなくすことができる。
(7)請求項7記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法によれば、複数の結晶成長室が真空搬送路等で連結されており、大気中にさらすことなく被成長基板を搬送して結晶成長するようにしたことにより、大気にさらしたときに生じる再成長界面での酸化膜などの形成を抑制でき、良好な多層膜構造体を成長できる。
(8)請求項8記載の面発光半導体レーザ素子は、請求項1から7のいずれか一項に記載の製造方法を用いて形成されたものであり、低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流で動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子を容易に実現できる。
(9)請求項9記載の光送信モジュールは、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたものであり、冷却素子が不要な低コストな光送信モジュールを実現することができる。
(10)請求項10記載の光送受信モジュールは、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたものであり、冷却素子が不要な低コストな光送受信モジュールを実現することができる。
(11)請求項11記載の光通信システムは、請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたものであり、冷却素子不要な低コストな光ファイバー通信システム,光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(1)第1の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層(23)を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために活性層(23)の上部及び下部に設けられた反射鏡(21,25)を含んだ共振器構造を有し、活性層(23)の上部及び下部に設けられた反射鏡(21,25)のうちの1つがp側半導体の反射鏡である面発光型半導体レーザにおいて、前記活性層(23)はGa,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくともp側半導体の反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層(23)はMBE法で成長され、前記反射鏡のうち少なくともp側半導体の反射鏡はMOCVD法で成長されることを特徴としている。
まず、MOCVD法とMBE法の2つの成長方法について、図1および図2を用いて説明する。MOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金属化学気相成長法)は、少なくとも有機金属原料を一部に用い原料ガスの熱分解と被成長基板との表面反応により結晶成長させる気相成長方法である。
図1は、MOCVD装置の概略図である。MOCVD装置は、同図に示すように、原料ガスが供給される原料ガス供給部Aと、被成長基板を加熱するための加熱手段(図示無し)と、加熱部(加熱体)Bと、反応済みのガスを排気するための排気部C(排気ポンプなど)を有した構成である。通常、空気が成長室(反応室)12に入らないように基板は基板出し入れ口11から入れ、排気部Cによる真空引き後に成長室(反応室)12に搬送される。
成長室12の圧力は50Torr〜100Torr程度の減圧がよく用いられる。その原料には、III族原料として、Ga:TMG(トリメチルガリウム),TEG(トリエチルガリウム)、Al:TMA(トリメチルアルミニウム)、In:TMI(トリメチルインジウム)などの有機金属が用いられる。また、V族原料には、AsH(アルシン),TBA(ターシャルブチルアルシン)、PH(フォスフィン),TBP(ターシャルブチルアルシン)などの水素化物ガスや有機化合物が一般に用いられる。
キャリアガスには、水素ガス(H)が通常用いられ、通常、水素精製器を通して不純物を除去して供給している。そして、窒素の原料には、DMHy(ジメチルヒドラジン),MMHy(モノメチルヒドラジン)等の有機化合物を用いることができる。原料はこれに限られるものではない。有機金属や有機窒素化合物のような液体または固体の原料は、バブラー14に入れられてキャリアガスを通してバブリングすることで供給される。また、水素化物はガスシリンダー15に入れられ供給される。図1ではバブラー14(液体、固体原料バブラー#1、#2)とガスシリンダー15(ガスシリンダー#1、#2)はそれぞれ2種類の場合の例を示している。
原料ガスの経路はバルブ16で切り変え、供給量をMFC(マスフローコントローラー)等で制御することで必要な材料、組成を成長する。一般にダミーライン(図中、ダミーライン#1、#2参照)を設けてガス流が極力乱れないようにしている。成長の厚さは原料ガスを供給する時間で制御する。これにより必要な構造を成長できるので、スループットは良く、量産向きな方法といえる。
次に、MBE法について説明する。MBE法(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシャル成長法)は真空蒸着法の一種で、原料セルから放出させた原料分子,原子が高真空のチャンバー内の加熱した基板に到達して吸着し結晶格子に取りこまれることで成長する方法である。
MBE法は、原料供給の手法の違いからさまざまな呼び名がある。固体原料を用いる固体ソース(SS)−MBE、III族材料として有機金属を用いる有機金属(MO)−MBE、V族材料として水素化物を用いるガスソース(GS)−MBE、有機金属と水素化物を用いるCBE(ケミカルビームエピタキシー)がある。窒素の原料には、一般にラジカルセルを用い、Nを分解・活性化して用いる。
図2は、MBE装置の概略図である。図2では2種類の固体ソース(図中、原料の分子線セル1、原料の分子線セル2)と窒素原料(図中、窒素のラジカルセル)を用いた場合の例を示している。特に固体ソースMBEでは、炭素,水素を原料に含まないので、低い不純物濃度で成長できる。原理的に高真空なので、原料供給量を大きくできない。大きくすると排気系に負担がかかるデメリットがある。高真空排気系の排気ポンプを必要とするが、MBEチャンバー内の残留原料等を除去するなどのために排気系に負担がかかり故障しやすいことからスループットは悪い。
ここで、GaInNAsの高品質化は、MOCVD法に比べてMBE法の方が容易であることを見出した。GaInNAsは非混和性が極めて強い材料であり、低温成長などの非平衡成長が必要である。MOCVD法は各原料に化合物ガスを用い、被成長基板を加熱し原料ガスの熱分解と基板表面反応を利用して成長されるので、その分解温度以上での成長が必要である。実際にMBE法はMOCVD法に比べて100℃程度は低温成長可能である。また、MOCVD法における原料は炭素(C),水素(H)が含まれており、不純物として膜中に取りこまれ結晶性を落としやすいこと等が考えられる。
一方、面発光型半導体レーザ素子は、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域を半導体多層膜反射鏡で挟んで構成されている。端面発光型レーザの結晶成長層の厚さが3μm程度であるのに対して、例えば1.3μm波長帯面発光型半導体レーザ素子では10μmを超える厚さが必要になる。
活性領域の厚さは全体に比べて通常ごくわずかであり(10%以下)、ほとんどが多層膜反射鏡を構成する層である。半導体多層膜反射鏡はそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さ(λ/4の厚さ)で低屈折率層と高屈折率層を交互に積層して(例えば20〜40ペア)形成されている。
GaAs基板上の面発光型半導体レーザ素子では、AlGaAs系材料を用い、Al組成を変えて低屈折率層(Al組成大)と高屈折率層(Al組成小)としている。しかし実際には、特にp側は各層のヘテロ障壁により抵抗が大きくなるので、低屈折率層と高屈折率層の間に、Al組成が両者の間となる中間層を挿入して多層膜反射鏡の抵抗を低減している。
このように、面発光型半導体レーザ素子は、100層にも及ぶ組成の異なる半導体層を成長しなければならない他に、多層膜反射鏡の低屈折率層と高屈折率層の間にも中間層を設けるなど、瞬時に原料供給量を制御する必要がある素子である。しかしMBE法では原料供給を原料セルの温度を変えて供給量を制御しており臨機応変に組成をコントロールすることができない。よってMBE法により成長した半導体多層膜反射鏡は抵抗を低くするのは困難であり動作電圧が高い。
また、MBE法では高真空を必要とすることから原料供給量を高くすることができず、成長速度は1μm/h程度であり10μmの厚さを成長するには原料供給量を変えるための成長中断時間を設けないとしても最低10時間かかる。
一方、MOCVD法は原料ガス流量を制御するだけでよく、瞬時に組成をコントロールできるとともに、MBE法のような高真空を必要とせず、また成長速度を例えば3μm/h以上と高くでき、容易にスループットを上げられることから、極めて量産に適した成長方法であり、半導体多層膜反射鏡はMOCVD法で成長する方が容易であることを見出した。
よって本発明では、最初の第1ステップで下部半導体多層膜反射鏡をMOCVD法で成長し、次の第2ステップでGaInNAs活性層を含む活性領域をMBE法で成長し、第3ステップで上部多層膜反射鏡をMOCVD法で成長するようにした。これにより、容易に低抵抗の多層膜反射鏡を形成でき、また容易に高品質のGaInNAs活性層を形成できるようになった。
また、MBE法で成長するのはわずか(1μm程度以下)なので、装置への負担が小さく故障しにくくなるとともに、全てをMBE法で成長する従来の方法に比べて成長に要する時間を短縮できるという効果がある。ただし、n側(n側半導体)の多層膜反射鏡は低屈折率層と高屈折率層を交互に積層するだけでもキャリア濃度を1×1018cm−3程度の高濃度にするだけで特別なことをしなくても低抵抗化しやすいので、p側(p側半導体)の多層膜反射鏡のみをMOCVD法で成長してもよい。これによれば成長工程を簡略化できる。
(2)第2の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板(20)上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層(23)を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡(21,25)を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子において、前記活性層(23)はGa,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層(23)をMOCVD成長室で成長させ、前記反射鏡(21,25)のうち少なくとも下部反射鏡(21)を、別のMOCVD成長室またはMBE成長室で成長させることを特徴としている。
本願の発明者は、GaInNAsの高品質化が、MOCVD法に比べてMBE法の方が容易である理由の一つとして、MOCVD法では窒素の原料とAlの原料との反応が極めて強く、Alを含んだ層と窒素を含んだ層とを含んで構造体を形成する場合次のような不具合が生じる場合があることを見出した。
まず、その高い反応性である。図3は、Al組成20%のAlGaInNPとGaInNP(ここではp系材料での実験結果を示す)を成長したときのV族原料に対する窒素原料であるDMHyのモル比[DMHy]/([PH3]+[DMHy])と窒素取りこまれ量の関係を示す図であり、横軸がモル比[DMHy]/([PH3]+[DMHy])を、縦軸が窒素取りこまれ量を示している。ここで、AlGaInNPは700℃で成長させ(実験点を白丸で示す)て、GaInNPは650℃で成長させた(実験点を黒丸で示す)。
一般的に、窒素の取りこまれ量は成長温度が低い方が高く、また[DMHy]/([PH3]+[DMHy])が大きい方が高くなるはずであるが、図3に示す実験結果によると、成長温度が高く、[DMHy]/([PH3]+[DMHy])がごくわずかであるにもかかわらず、Alを含んだAlGaInNPの方(白丸参照)が圧倒的に窒素が取りこまれやすくなっていることがわかる。また、DMHy等の窒素原料である有機系窒素化合物は、その精製の過程で水を除外するのが難しくて、ある程度の水(HO)を含んでいる。Alは、非常に反応性が強く、特に水とはよく反応する。
GaInNAs面発光型半導体レーザ素子は、Alを含んだAlGaAs系材料からなる多層膜反射鏡と、窒素を含んだGaInNAsからなる活性層を含んだ構造体である。Alを含んだ層を含む下部多層膜反射鏡を成長したときに、もし反応管にAl原料が残留することがあると、活性層を成長するときに窒素原料と反応してしまい、活性層中にAlや酸素(O)を取りこみ、品質に影響を与えてしまったり、事前に窒素原料と反応してしまい、成長層への窒素取りこまれ量が減少したり、極めて大きな問題が生じる。特に、酸素の取りこみは、活性層中に深い不純物準位を作り、光学特性に悪影響を及ぼす。つまり、発光効率を落とし、レーザの場合しきい値電流が大きくなる。
具体的な実験結果について以下に示す。
図10は、本願の発明者のMOCVD装置で作製したGaInNAs量子井戸層とGaAsバリア層とからなるGaInNAs/GaAs 2重量子井戸構造からなる活性層からの室温フォトルミネッセンススペクトルを示す図である。図11は半導体発光素子の試料構造を示す図である。図11を参照すると、試料構造は、GaAs基板201上に、下部クラッド層202、中間層203、窒素を含む活性層204、中間層203、上部クラッド層205が順次積層されたものとなっている。図10において、符号AはAlGaAsクラッド層202上にGaAs中間層203をはさんで2重量子井戸構造を形成した試料の活性層204からの室温フォトルミネッセンススペクトルであり、符号BはGaInPクラッド層202上にGaAs中間層203をはさんで2重量子井戸構造を連続的に形成した試料の活性層204からの室温フォトルミネッセンススペクトルである。
図10に示すように、試料Aでは試料Bに比べてフォトルミネッセンス強度が半分以下に低下している。従って、1台のMOCVD装置を用いてAlGaAs等のAlを構成元素として含む半導体層上に、GaInNAs等の窒素を含む活性層を連続的に形成すると、活性層の発光強度が劣化してしまうという問題が生じた。そのため、AlGaAsクラッド層上に形成したGaInNAs系レーザの閾電流密度は、GaInPクラッド層上に形成した場合に比べて2倍以上高くなってしまう。
本願の発明者は、さらに、この原因解明について検討した。図12は、図11に示した半導体発光素子の一例として、クラッド層202,205をAlGaAsとし、中間層203をGaAsとし、活性層204をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子を1台のエピタキシャル成長装置(MOCVD装置)を用いて形成したときの、窒素(N)濃度と酸素(O)濃度の深さ方向分布を示す図である。測定はSIMSによって行った。次表(表1)に測定条件を示す。
Figure 2008147684
図12において、GaInNAs/GaAs2重量子井戸構造に対応して、活性層204中に2つの窒素(N)ピークが見られる。そして、活性層204において、酸素(O)のピークが検出されている。しかし、NとAlを含まない中間層203における酸素濃度は活性層204の酸素濃度よりも約1桁低い濃度となっている。
一方、クラッド層202,205をGaInPとし、中間層203をGaAsとし、活性層204をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子について、酸素(O)濃度の深さ方向分布を測定した場合には、活性層204中の酸素(O)濃度はバックグラウンドレベルであった。
すなわち、窒素化合物原料と有機金属Al原料を用いて、エピタキシャル成長装置により、基板201と窒素を含む活性層204との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発光素子を連続的に結晶成長すると、窒素を含む活性層204中に酸素が取り込まれることが本願の発明者の実験により明らかとなった。活性層204に取り込まれた酸素は非発光再結合準位を形成するため、活性層204の発光効率を低下させてしまう。この活性層204に取り込まれた酸素が、基板201と窒素を含む活性層204との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発光素子における発光効率を低下させる原因であることが新たに判明した。この酸素の起源は、装置内に残留している酸素を含んだ物質、または、窒素化合物原料中に不純物として含まれる酸素を含んだ物質と考えられる。
次に、酸素の取り込まれる原因について検討した。図13は、図12と同じ試料のAl濃度の深さ方向分布を示す図である。測定はSIMSによって行った。次表(表2)に測定条件を示す。
Figure 2008147684
図13から、本来Al原料を導入していない活性層204において、Alが検出されている。しかし、Alを含む半導体層(クラッド層202,205)に隣接した中間層(GaAs層)203においては、Al濃度は活性層よりも約1桁低い濃度となっている。これは、活性層204中のAlがAlを含む半導体層(クラッド層202,205)から拡散,置換して混入したものではないことを示している。
一方、GaInPのようにAlを含まない半導体層上に窒素を含む活性層を成長した場合には、活性層中にAlは検出されなかった。
従って、活性層204中に検出されたAlは、成長室内またはガス供給ラインに残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが、窒素化合物原料または窒素化合物原料中の不純物(水分,アルコール等)と結合して活性層204中に取りこまれたものである。すなわち、窒素化合物原料と有機金属Al原料を用いて、1台のエピタキシャル成長装置により、基板201と窒素を含む活性層204との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発光素子を連続的に結晶成長すると、窒素を含む活性層204中に自然にAlが取り込まれてしまうことが新たにわかった。
図12に示した同じ素子における、窒素(N)濃度と酸素(O)濃度の深さ方向分布と比較すると、2重量子井戸活性層中の2つの酸素ピークプロファイルは、窒素濃度のピークプロファイルと対応しておらず、図13のAl濃度プロファイルと対応している。このことから、GaInNAs井戸層中の酸素不純物は、窒素原料と共に取り込まれるというよりも、むしろ井戸層中に取り込まれたAlと結合して一緒に取り込まれることがわかった。すなわち、成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが窒素化合物原料と接触すると、Alと窒素化合物原料中に含まれる水分またはガスラインや反応室中に残留する水分などの酸素を含んだ物質とが結合して、活性層204中にAlと酸素が取り込まれる。この活性層204に取り込まれた酸素が活性層204の発光効率を低下させることが本願の発明者の実験により初めて明らかとなった。
よって、これを改善するためには、少なくとも成長室内の窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物が触れる場所に、Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、またはAlが存在しない状態で、窒素を含む活性層を成長することが好ましいことがわかった。
この方法として、Alを含んだ半導体層を成長後、別の反応室に基板を移動させて窒素を含む活性層を成長させることが好ましい。つまり、Alを含んだ半導体層を別のMOCVD成長室またはMBE成長室等の他の成長室で成長してから窒素を含む活性層をMOCVD成長することが好ましい。この方法によれば、窒素を含む活性層を成長するため成長室に窒素化合物原料を供給したときに、反応室に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alと、窒素化合物原料または窒素化合物原料中に含まれる不純物及び装置内に残留する酸素を含んだ物質とが反応して、活性層に取り込まれるAl及び酸素不純物の濃度を低減することができる。
例えば、窒素を含む活性層中のAl濃度を1×1019cm−3以下に低減することにより、室温連続発振が可能となった。さらに、窒素を含む活性層中のAl濃度を2×1018cm−3以下に低減することにより、Alを含まない半導体層上に形成した場合と同等の発光特性が得られた。
次表(表3)には、AlGaAsをクラッド層(Alを含む層)とし、GaInNAs2重量子井戸構造(窒素を含む層)を活性層としたブロードストライプレーザを試作して閾電流密度を評価した結果が示されている。
Figure 2008147684
Alを構成元素として含む半導体層に、窒素を含む活性層を連続的に形成した構造においては、活性層中に2×1019cm−3以上のAl及び1×1018cm−3以上の酸素が取り込まれており、閾電流密度は10kA/cm以上と著しく高い値となった。しかし、活性層中のAl濃度を1×1019cm−3以下に低減することにより、活性層中の酸素濃度が1×1018cm−3以下に低減され、閾電流密度2〜3kA/cmでブロードストライプレーザが発振した。ブロードストライプレーザの閾電流密度が数kA/cm以下の活性層品質であれば、室温連続発振が可能である。従って、窒素を含む活性層中のAl濃度を1×1019cm−3以下に抑制することにより、室温連続発振可能な半導体レーザを提供することが可能となる。
通常のMBE法のように、有機金属Al原料と窒素化合物原料を用いない結晶成長方法で作製した場合には、基板と窒素を含む活性層との間にAlを含む半導体層を設けた半導体発光素子における著しい発光効率低下については特に報告されていない。
MBE法は超減圧(高真空中)で結晶成長が行われるのに対して、MOCVD法は、通常数10Torrから大気圧程度と、MBE法に比べて反応室の圧力が高いため、平均自由行程が圧倒的に短く、供給された原料やキャリアガスがガスラインや反応室等で他と接触,反応するためと考えられる。よって、MOCVD法のように、反応室やガスラインの圧力が高い成長方法の場合、Alを含んだ半導体層を成長後、窒素を含んだ活性層を同じ反応室で成長するのではなく、別の反応室に基板を移動させて成長させることが好ましい。
上記のように本発明は、GaNAs,GaPN, GaNPAs,GaInNAs,GaInNP,GaNAsSb,GaInNAsSb等の窒素を含む活性層の場合に効果があることがわかった。
これにより量産化に有利なMOCVD法で良好な品質のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の多層膜構造体を結晶成長できる。
(3)第3の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、半導体基板(20)上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層(23)を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡(21,25)を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子において、前記活性層(23)はGa,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも一方の反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層(23)と前記反射鏡(21,25(両方が半導体多層膜反射鏡の場合))とを、それぞれ別々のMOCVD成長室で成長させることを特徴としている。
例えば下部及び上部反射鏡の両方が半導体多層膜反射鏡である場合には、これらを第1のMOCVD成長室で成長させ、活性層を第2の成長室で成長させる。また、下部反射鏡のみが半導体多層膜反射鏡である場合には、これを第1のMOCVD成長室で成長させ、活性層を第2の成長室で成長させる。また、上部反射鏡のみが半導体多層膜反射鏡である場合には、これを第1のMOCVD成長室で成長させ、活性層を第2の成長室で成長させる場合が考えられる。
このように、上記製造方法では、Alを含んだ材料系からなる多層膜反射鏡と、窒素を含んだ材料系からなる活性層とを、別々の成長室で成長するので、窒素を含んだ材料系からなる活性層を成長する反応室においてAlを含んだ材料を成長しないようにすることが可能であり、窒素を含んだ材料系からなる活性層中へAlとの反応に関係した酸素が取り込まれるのをを防止することが可能となる。すなわち、酸素の取り込みは活性層中に深い不純物準位を作り光学特性に悪影響を及ぼすが(つまり発光効率を落とし、レーザの場合しきい値電流が大きくなるが)、本発明では、窒素を含んだ材料系からなる活性層中へAlとの反応に関係した酸素が取り込まれるのをを防止することが可能となるので、これにより、量産化に有利なMOCVD法で良好な品質のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の多層膜構造体を結晶成長できる。
(4)第4の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、第2または第3の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長しない成長室であることを特徴としている。
第4の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法では、活性層を成長させる成長室内には、Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが残留していないので、窒素を含んだ活性層にAlとともに酸素が取りこまれることを確実に防止でき、発光効率の高い、しきい値電流の低い面発光型半導体レーザ素子を得ることができる。
(5)第5の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、第2または第3の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長する場合がある成長室であり、Alを含んだ材料を成長した後、活性層を成長するまでの間に、成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去する工程を設けたことを特徴としている。
第5の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法では、窒素を含む活性層を成長させる成長室で、成長前に、あらかじめ成長室内に残留しているAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去してあるので、活性層を成長させる成長室内には、Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alが残留しておらず、窒素を含んだ活性層にAlとともに酸素が取りこまれることを確実に防止でき、発光効率の高い、しきい値電流の低い面発光型半導体レーザ素子を得ることができる。
Al原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去する工程は、例えばガスラインや成長室の真空引き、またはキャリアガス(例えば水素ガス)を供給、またはキャリアガス(例えば水素ガス)を供給しながら成長室内の加熱体を加熱すると良いが、これに限るものではない。加熱体を加熱する場合、成長温度より高い温度で行なうのが好ましい。これらの工程は、被成長基板を成長室に導入する前に行なうのが好ましい。
(6)第6の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、第1または第2または第3または第4または第5の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、活性層を成長する成長室において、活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長することを特徴としている。
キャリアが注入される活性領域中を再成長界面とすると、酸化等により非発光再結合が生じ発光効率を落とす恐れがあるが、第4の形態のように成長室移動後、活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長すると、GaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)よりナローギャップの材料(例えばGaAs)で活性領域を形成することが可能となるので、上記発光効率低下の心配がなくなり、再成長界面による素子性能への影響をなくすことができる。なお、GaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層にはAlが含まれておらず、キャリアが主に注入される領域よりワイドギャップであれば良く、BN、Sb、等、他のIII-V族元素が含まれていても良い。
(7)第7の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、第1または第2または第3または第4または第5の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法において、各成長間の界面である再成長界面を半導体分布ブラッグ反射鏡部分とすることを特徴としている。
キャリアが注入される活性領域中を再成長界面とすると、酸化等により非発光再結合が生じ発光効率を落とす恐れがあるが、第5の形態のように再成長界面を反射鏡部分に設けると、成長界面と活性領域との間にワイドギャップである低屈折率層が存在するので、上記恐れがなくなり、再成長界面による素子性能への影響をなくすことができる。
(8)第8の形態の面発光型半導体レーザ素子の製造方法は、第1または第2または第3または第4または第5の形態の面発光半導体レーザ素子の製造方法において、複数の結晶成長室が真空搬送路等で連結されており、大気中にさらすことなく被成長基板を搬送して結晶成長することを特徴としている。
第8の形態の構成によれば、大気にさらすことがないので、大気にさらしたとき生じる再成長界面での酸化膜などの形成を抑制でき、良好な多層膜構造体を成長できる。
(9)第9の形態の結晶成長装置は、MBE成長室とMOCVD成長室とが大気中にさらすことなく被成長基板を搬送できる真空搬送路等で連結されていることを特徴としている。
第9の形態の構成によれば、大気にさらすことがないので、大気にさらしたとき生じる再成長界面での酸化膜などの形成を抑制できるとともに、MBE法、MOCVD法のそれぞれの長所を利用した理想的な多層膜構造体を結晶成長できる。
(10)第10の形態の結晶成長装置は、第1のMOCVD成長室と第2のMOCVD成長室とが大気中にさらすことなく被成長基板を搬送できる真空搬送路等で連結されていることを特徴としている。
第10の形態の構成によれば、大気にさらすことがないので、大気にさらしたときに生じる再成長界面での酸化膜などの形成を抑制できるとともに、相性の悪い原料ガス同士を出合わせることなく、それらを別々に用いた成長層を含んだ多層膜構造体を理想的に結晶成長できる。また、それぞれを縦型成長室、横型成長室と成長室の組合わせなど、それぞれ別々の層に合わせた形態の成長室にすることもでき、多層膜構造体をより最適に成長できる。
(11)第11の形態の面発光型半導体レーザ素子は、第1から第8の形態のいずれか1つの形態の製造方法、または、第9あるいは第10の形態の結晶成長装置を用いて形成されたことを特徴としている。
すなわち、GaAsよりも格子定数が大きいGaInAsにNを添加することで、GaInNAsはGaAsに格子整合させることが可能となるとともに、そのバンドギャップが小さくなり、1.3μm,1.55μm帯での発光が可能となる。GaAs基板格子整合系なので、ワイドギャップのAlGaAsやGaInPをクラッド層に用いることができる。
さらに、Nの添加により上記のようにバンドギャップが小さくなるとともに、伝導帯,価電子帯のエネルギーレベルがともに下がり、ヘテロ接合における伝導帯のバンド不連続が極めて大きくなる結果、レーザの動作電流の温度依存性を極めて小さくできる。
さらに、面発光型半導体レーザ素子は、小型,低消費電力及び2次元集積化による並列伝送に有利である。面発光型半導体レーザ素子は、従来のGaInPAs/InP系では実用化に絶え得る性能を得るのは困難であるが、GaInNAs系材料によるとGaAs基板を用いた0.85μm帯面発光型半導体レーザ素子などで実績のあるAl(Ga)As/(Al)GaAs系半導体多層膜分布ブラッグ反射鏡や、AlAsの選択酸化による電流狭さく構造が適用できるので、実用化が期待できる。
これを実現するためには、GaInNAs活性層の結晶品質の向上や、多層膜反射鏡の低抵抗化、面発光型半導体レーザ素子としての多層膜構造体の結晶品質や制御性の向上が重要であったが、本発明の第1から第8の形態による製造方法、第9、第10の形態の製造装置のいずれかまたは複数を用いることで、低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子を容易に実現できる。
(12)第12の形態の光送信モジュールは、第11の形態の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴としている。上記の如き低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子を用いることによって、冷却素子が不要な低コストな光送信モジュールを実現することができる。
(13)第13の形態の光送受信モジュールは、第11の形態の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴としている。上記の如き低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子を用いることによって、冷却素子が不要な低コストな光送受信モジュールを実現することができる。
(14)第14の形態の光通信システムは、第11の形態の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴としている。上記の如き低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子を用いることによって、冷却素子不要な低コストな光ファイバー通信システム,光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例1に係るGaInNAs面発光型半導体レーザ素子について説明する。
図4は、本発明の実施例1に係る面発光型半導体レーザ素子の構造を示す図である。図4に示すように、実施例1における面発光型半導体レーザ素子は、2インチの大きさの面方位(100)のn−GaAs基板20上に,それぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さでn−AlGa1−xAs(x=0.9)とn−GaAsを交互に35周期積層した周期構造からなるn−半導体分布ブラッグ反射鏡(下部半導体分布ブラッグ反射鏡:単に下部反射鏡ともいう)21が形成(図4では詳細は省略)されている。その上にアンドープ下部GaAsスペーサ層22,3層のGaIn1−xAs1−y(x、y)井戸層とGaAsバリア層15nmからなる多重量子井戸活性層23,アンドープ上部GaAsスペーサ層24が形成されている。
その上にp−半導体分布ブラッグ反射鏡(上部半導体分布ブラッグ反射鏡:単に上部反射鏡ともいう)25が形成されている。上部反射鏡25は、被選択酸化層となるAlAsをAlGaAsで挟んだ3λ/4厚さの低屈折率層(λ/4−15nmのCドープp−AlGa1−xAs(x=0.9)、30nmのCドープp−AlAs被選択酸化層251、2λ/4−15nmのCドープのp−AlGa1−xAs(x=0.9))と厚さλ/4のGaAs(1周期)、及びCドープのp−AlGa1−xAs(x=0.9)とp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造例えば、25周期から構成されている(図では詳細は省略)。
上部反射鏡25の最上部のGaAs層252は電極とコンタクトを取るコンタクト層を兼ねている。活性層23内の井戸層のIn組成xは37%,窒素組成は0.5%とした。井戸層の厚さは7nmとした。GaAs基板20に対して約2.5%の圧縮歪(高歪)を有していた。
実施例1における図4の面発光型半導体レーザ素子の各層の結晶成長は、図5に示すような結晶成長装置で行われる。図5に示すように、実施例1に係る結晶成長装置においては、MOCVD成長室31とMBE成長室32とが真空搬送路を通して結合されており、反射鏡をMOCVD成長室31で成長させ、GaInNAs活性層をMBE成長室32で成長させるように、GaAsスペーサ層の途中でGaAs基板20を移動した。結晶成長装置におけるMOCVD装置とMBE装置とをそれぞれ別々とし、GaAs基板20を一度大気中に取り出すようにしてもよいが、望ましくは図5のように一体化して大気にさらさないようにした方がよい。再成長界面に取り込まれてしまう酸素の濃度を低減できるからである。
本実施例において、MBE法でのGaInNAs成長には固体ソースのGa,In,As,そしてNガスをRFラジカルセルで分解した窒素を用いた。またMOCVD装置によるAlGaAs系成長にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH(アルシン)を用い、キャリアガスにはH(水素)を用いた。本実施例の素子の活性層のように歪が大きい場合は、非平衡となる低温成長が好ましい。本実施例ではGaInNAs層は430℃で成長させた。
所定の大きさのメサを少なくともp−AlAs被選択酸化層251の側面を露出させて形成し、側面の現れたAlAsを水蒸気で側面から酸化してAl電流狭さく層26を形成した。そして次にポリイミド27でエッチング部を埋め込んで平坦化し、pコンタクト層252と光出射部28のある上部反射鏡上のポリイミドを除去し、pコンタクト層252上の光出射部28以外にp側電極29を形成し、基板20の裏面にn側電極30を形成した。
作製した面発光型半導体レーザ素子の発振波長は約1.3μmであった。GaInNAsを活性層に用いたので、GaAs基板上に長波長帯の面発光型半導体レーザ素子を形成できた。また、AlとAsを主成分とした被選択酸化層の選択酸化により電流狭さくを行ったので、しきい値電流は低かった。被選択酸化層を選択酸化したAl酸化膜からなる電流狭さく層を用いた電流狭さく構造によると、電流狭さく層を活性層に近づけて形成することで電流の広がりを抑えられ、大気に触れない微小領域に効率良くキャリアを閉じ込めることができる。
さらに酸化してAl酸化膜となることで屈折率が小さくなり凸レンズの効果でキャリアの閉じ込められた微小領域に効率良く光を閉じ込めることができ、極めて効率が良くなり、しきい値電流は低減される。また、容易に電流狭さく構造を形成できることから製造コストを低減できる。このように本実施例によれば、低消費電力で低コストの1.3μm帯の面発光型半導体レーザ素子を実現できる。なお、移動回数を低減し製造時間を短縮するために、n側多層膜反射鏡21と活性層23をMBE成長室で成長し、p側多層膜反射鏡25のみをMOCVD成長室で成長することもできる。
本発明の実施例2に係るGaInNAs面発光型半導体レーザ素子について説明する。実施例2におけるGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の構造は、実施例1と同様に図4の通りであり、実施例1と異なる点は結晶成長方法である。実施例2での結晶成長は、2つのMOCVD成長室を有するMOCVD装置で行った。
図6は、実施例2でGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の結晶成長を行う2つのMOCVD成長室41,42を有するMOCVD装置の概要図である。
実施例2では、Alを含んだ層を用いた反射鏡(図4の下部反射鏡21と上部反射鏡25)は第1のMOCVD成長室41で成長させ、窒素を含んだ層を用いたGaInNAs活性層(図4のGaInNAs活性層23)は第2のMOCVD成長室42で成長させた。なお、実施例2では第1のMOCVD成長室41は縦型反応管を用い、第2のMOCVD成長室42は横型反応管を用いた。GaAsスペーサ層22の成長途中で基板を真空搬送路43を通して移動して成長させた。
MOCVD法によるGaInNAs活性層23の原料にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH(アルシン),そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。キャリアガスにはHを用いた。DMHyは、低温で分解するので600℃以下のような低温成長に適しており、特に低温成長の必要な歪みの大きい量子井戸層を成長する場合好ましい原料である。実施例2のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の活性層23のように歪が大きい場合は、非平衡となる低温成長が好ましい。実施例2ではGaInNAs層23は540℃で成長させた。また、窒素の原料とAl原料はガスライン中で出会わないようにした。具体的には、図6に示すON,OFFバルブの開け閉めで出会わないようにしている。
第1のMOCVD成長室41に用いた縦型反応管は均一性に優れており多層膜反射鏡の成長に適している。また、第2のMOCVD成長室42に用いた横型反応管は層流を作りやすいという特徴がある。また上流と下流が存在するので原料ガスの事前分解などもでき、低温成長化に有利であり、GaInNAsの成長に適している。図6のような縦型反応管と横型反応管の組み合わせに限らず、例えば複数の形態の違った縦型反応管の組み合わせ等、複数の成長室を有すると、それぞれの成長層に適した成長室形態にすることができ、様々な多層膜構造体を容易に最適化して成長できるメリットがある。
実施例2では、全てMOCVD装置を用い、しかも真空搬送路43で結合しているので、再成長界面の悪影響も無く、スループット良くGaInNAs面発光型半導体レーザ素子を製造できた。
また、再成長界面をGaAsスペーサ層の途中としたが、これに限るものではない(実施例1でも同様である)。キャリアが注入される活性領域中を再成長界面とすると酸化等により非発光再結合が生じ発光効率を落とす可能性があるので、反射鏡部分に設けるとよい。例えば反射鏡を構成する高屈折率層と低屈折率層を1ペア2nd成長(活性領域を成長するステップ)で成長するとよい。
この場合、Alを含まない層を再成長界面とするのが好ましいので(Alを含む層を再成長界面とすると真空搬送を行っても酸化による悪影響が問題になる場合がある)、高屈折率層をGaAsとし、低屈折率層をAl(Ga)Asとし、GaAs層中を再成長界面とするとよい。特にMOCVD法では、GaInNAsを成長する反応室でAlを含んだ層を成長すると問題が生じる場合(特に、基板と窒素を含む活性層との間にAlを含んだ層を成長する場合)があるので、低屈折率層にはGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)などAlを含まない材料を用いることが好ましい。
この例を図14に示す。図14では、活性領域を成長するステップ(2nd成長)においてGaInNAs活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長している。また、このGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層は、下部反射鏡を構成する低屈折率層のうちの1層となっている。なお、上部反射鏡は図4と同じ構成とし、下部反射鏡の低屈折率層のみがGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)となっている。活性領域を成長するステップ(2nd成長)で上部反射鏡を構成する低屈折率層部分(被選択酸化層となるAlAsをAlGaAsで挟んだ3λ/4厚さの低屈折率層)をAlGaAs系材料で構成したが、次回の窒素を含む活性層成長までに充分時間があるので、その間に装置を真空引き等でクリーニングすることでAl及び酸素の活性層への混入を防ぐことができる。なお、このクリーニングは通常でも行うので特に製造工程は増加しない。また、クリーニング方法としては、キャリアガスである水素ガスを供給しながら成長室内の加熱体を加熱すると効率が良い。加熱体を加熱する場合、成長温度より高い温度で行なうのが好ましい。望ましくは、活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長しない、つまりAl原料を供給しない成長室であると良い。確実にAlとともに酸素が窒素を含む活性層に取りこまれるのを防止できるからである。
図7は、本発明の実施例3を示す図で、実施例1に係る面発光型半導体レーザ素子と光ファイバーとを組み合わせた光送信モジュールの概要図である。実施例3では1.3μm帯GaInNAsの面発光型半導体レーザ素子51からのレーザ光53が石英系光ファイバー52に入力され、伝送される。発振波長の異なる複数の面発光型半導体レーザ素子を1次元または2次元にアレイ状に配置して、波長多重送信することにより伝送速度を増大することが可能となる。また、面発光型半導体レーザ素子を1次元または2次元にアレイ状に配置し、それぞれに対応する複数の光ファイバー52からなる光ファイバー束とを結合させて伝送速度を増大することもできる。
さらに、本発明による面発光型半導体レーザ素子を光通信システムに用いると、低コストで信頼性が高い光送信モジュールを実現できる他、これを用いた低コスト,高信頼の光通信システムを実現できる。また、GaInNAsを用いた面発光型半導体レーザ素子は温度特性が良いこと、及び低しきい値であることにより、発熱が少なく、高温まで冷却なしで使えるシステムを実現できる。
図8は、本発明の実施例4を示す図で、実施例2の面発光型半導体レーザ素子と、受信用フォトダイオードと、光ファイバーとを組み合わせた光送受信モジュールの概要図である。
本発明による面発光型半導体レーザ素子を光通信システムに用いる場合、面発光型半導体レーザ素子は低コストであるので、図8に示すように送信用の面発光型半導体レーザ素子(1.3μm帯GaInNAs面発光型半導体レーザ素子)61と、受信用フォトダイオード62と、光ファイバー63とを組み合わせた光送信モジュールを用いた低コスト高信頼性の光通信システムを実現できる。また、本発明に係るGaInNAsを用いた面発光型半導体レーザ素子の場合,温度特性が良いこと、動作電圧が低いこと、及び、低しきい値であることにより、発熱が少なく、高温まで冷却なしで使えるより低コストのシステムを実現できる。
さらに、1.3μm等の長波長帯で低損失となるフッ素添加POF(プラスチックファイバ)とGaInNAsを活性層に用いた面発光型レーザとを組み合わせるとファイバが低コストであること、ファイバの径が大きくてファイバとのカップリングが容易で実装コストを低減できることから、極めて低コストのモジュールを実現できる。
本発明に係る面発光型半導体レーザ素子を用いた光通信システムとしては光ファイバーを用いた長距離通信に用いることができるのみならず、LAN(Local Area Network)などのコンピュータ等の機器間伝送、さらにはボード間のデータ伝送、ボード内のLSI間、LSI内の素子間等、光インターコネクションとして短距離通信に用いることができる。
近年LSI等の処理性能は向上しているが、これらを接続する部分の伝送速度が今後ボトルネックとなる。システム内の信号接続を従来の電気接続から光インターコネクトに変えると、例えばコンピュータシステムのボード間、ボード内のLSI間、LSI内の素子間等を本発明に係る光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続すると、超高速コンピュータシステムが可能となる。
また、複数のコンピュータシステム等を本発明に係る光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続した場合、超高速ネットワークシステムが構築できる。特に面発光型半導体レーザ素子は端面発光型レーザに比べて桁違いに低消費電力化でき2次元アレイ化が容易なので並列伝送型の光通信システムに適している。
以上説明したように、GaInNAs系材料によるとGaAs基板を用いた0.85μm帯面発光型半導体レーザ素子などで実績のあるAl(Ga)As/(Al)GaAs系半導体多層膜分布ブラッグ反射鏡や、AlAsの選択酸化による電流狭さく構造が適用でき、実施例1や実施例2または後述の実施例5のように面発光型半導体レーザ素子を製造することにより、GaInNAs活性層の結晶品質の向上や、多層膜反射鏡の低抵抗化、面発光型半導体レーザ素子としての多層膜構造体の結晶品質や制御性の向上ができるので、実用レベルの高性能の1.3μm帯等の長波長帯面発光型半導体レーザ素子を実現でき、さらにこれらの素子を用いると、冷却素子不要で低コストの光ファイバー通信システム、光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
図15は実施例5の面発光型半導体レーザ素子の構成例を示す図である。なお、活性領域付近の拡大図も示されている。実施例2の素子(図14)との違いはGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層(第二スペーサ層)が共振器の中にあることである。実施例5では共振器部の厚さは1波長分の厚さとなっている。共振器部は3層からなるGaInNAs量子井戸層とGaAs障壁層とからなる活性層と、GaAsを第一スペーサ層、GaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y1)層を第二スペーサ層とした構造となっている。GaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層は、GaAs層よりバンドギャップが大きいので、キャリアが注入される活性領域は実質GaAs第一スペーサ層までとなり、実施例2の素子と同様な効果が得られる。
なお、成長室を移すための成長中断界面はGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層の途中に設けたが、GaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層とAlを含んだ層との間にGaAs層を設けてその層の途中などで行うこともできる。
また成長装置としてはMOCVD反応室とMBE反応室が真空搬送路で結合された装置を用いることもできる。この場合、n側の下部反射鏡をMBE反応室で成長し、窒素を含んだ活性層とp側反射鏡は連続してMOCVD成長室で成長することができる。このときには、基板の成長室間の移動は1回で済むので短時間で成長できる。この場合でもMOCVD成長による窒素を含んだ活性層中の酸素の取り込まれを低減できる。またp側反射鏡の抵抗を低減できる。
MOCVD装置の概略図である。 MBE装置の概略図である。 Al組成20%のAlGaInNPとGaInNPを成長したときのV族原料に対する窒素原料である[DMHy]/([PH3]+[DMHy])と窒素取りこまれ量の関係を示す図である。 本発明の実施例1に係る面発光型半導体レーザ素子の構造を示す図である。 本発明の実施例1に係る結晶成長装置の概念図である。 本発明の実施例2に係る2つのMOCVD成長室を有するMOCVD装置の概要図である。 本発明の実施例3に係る、面発光型半導体レーザ素子とファイバーとを組み合わせた光送信モジュールの概要図である。 本発明の実施例4に係る、面発光型半導体レーザ素子と受信用フォトダイオードと光ファイバーとを組み合わせた光送受信モジュールの概要図である。 しきい値電流密度の窒素組成依存性を示す図である。 本願の発明者のMOCVD装置で作製したGaInNAs量子井戸層とGaAsバリア層とからなるGaInNAs/GaAs 2重量子井戸構造からなる活性層からの室温フォトルミネッセンススペクトルを示す図である。 半導体発光素子の試料構造を示す図である。 図11に示した半導体発光素子の一例として、クラッド層をAlGaAsとし、中間層をGaAsとし、活性層をGaInNAs/GaAs2重量子井戸構造として構成した素子を1台のエピタキシャル成長装置(MOCVD装置)を用いて形成したときの、窒素(N)濃度と酸素(O)濃度の深さ方向分布を示す図である。 図12と同じ試料のAl濃度の深さ方向分布を示す図である。 実施例2の面発光型半導体レーザの構造を示す図である。 実施例5の面発光型半導体レーザの構造を示す図である。
符号の説明
11 基板出し入れ口
12 成長室(反応室)
13 水素精製機
14 液体、固体バブラー
15 ガスシリンダー
16 バルブ
A 原料ガス供給部
B 加熱部
C 排気部
20 n−GaAs基板
21 n−半導体分布ブラッグ反射鏡(下部半導体分布ブラッグ反射鏡)
22 下部GaAsスペーサ層
23 多重量子井戸活性層
24 上部GaAsスペーサ層
25 p−半導体分布ブラッグ反射鏡(上部半導体分布ブラッグ反射鏡)
251 被選択酸化層
252 p−GaAs層(コンタクト層)
26 Al電流狭さく部
27 ポリイミド
28 光出射部
29 p側電極
30 n側電極
31 MOCVD成長室
32 MBE成長室
41 第1のMOCVD成長室
42 第2のMOCVD成長室
43 真空搬送路
44 基板出し入れ室
45 ガス供給部
51 1.3μm帯GaInNAsの面発光型半導体レーザ素子
52 石英系光光ファイバー
53,64 レーザ光
61 1.3μm帯GaInNAs面発光型半導体レーザ素子
62 受信用フォトダイオード
63 光ファイバー
201 GaAs基板
202 下部クラッド層
203 中間層
204 活性層
205 上部クラッド層

Claims (11)

  1. 半導体基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために前記活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子の製造方法であって、前記活性層は、Ga,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも下部反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層をMOCVD成長室で成長させ、前記下部反射鏡を、別のMOCVD成長室またはMBE成長室で成長させることを特徴とする面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  2. 半導体基板上に、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域と、レーザ光を得るために前記活性層の上部及び下部に設けられた反射鏡を含んだ共振器構造を有する面発光型半導体レーザ素子の製造方法であって、前記活性層は、Ga,In,N,Asを主成分として含み、前記反射鏡のうち少なくとも一方の反射鏡は、屈折率が周期的に変化し入射光を光波干渉によって反射する半導体分布ブラッグ反射鏡を含み、前記活性層と前記反射鏡とを、それぞれ別々のMOCVD成長室で成長させることを特徴とする面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長しない成長室であることを特徴とする請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  4. 活性層を成長させる成長室は、Alを含んだ材料を成長する場合がある成長室であり、Alを含んだ材料を成長した後、活性層を成長するまでの間に成長室内に残留したAl原料、または、Al反応物、または、Al化合物、または、Alを除去する工程を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  5. 活性層を成長する成長室において、活性層を成長する前にGaIn1-xAs1−y(0<x≦1,0<y≦1)層を成長することを特徴とする請求項1または2または3または4記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  6. 各成長間の界面である再成長界面を半導体分布ブラッグ反射鏡部分とすることを特徴とする請求項1または2または3または4または5記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  7. 複数の結晶成長室が真空搬送路等で連結されており、大気中にさらすことなく被成長基板を搬送して結晶成長することを特徴とする請求項1または2または3または4または5記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザ素子の製造方法を用いて形成されたことを特徴とする面発光型半導体レーザ素子。
  9. 請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光送信モジュール。
  10. 請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光送受信モジュール。
  11. 請求項8記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いたことを特徴とする光通信システム。
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