JP2008146762A - 光ディスク装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】光ディスク1からの反射光に基づいてフォーカスエラー信号102aとトラッキングエラー信号102bとを生成するアナログ信号処理部11と、フォーカスエラー信号102aに基づいて対物レンズ5をフォーカス方向に駆動するフォーカス駆動信号106aを生成するサーボ処理部12と、を具備し、サーボ処理部12は、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数成分108に基づいて光ディスク1の一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分108を用いてトラッキングエラー信号102bの変動を補正するものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置及びその制御方法に関するものである。
従来の光ディスク装置において、面ぶれを有する光ディスクにおけるトラッキングエラー信号の変動の補正について説明する。
面ぶれのない理想的な光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束はセンサ上の所定位置に入射する。この場合、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して平行に推移する。しかし、半径方向の傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束は、光ディスクの傾きの方向に合わせてセンサ上を左右方向に動く。光束自体がセンサ上を動くと、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して上下に変動する。図19にこの様子を示す。
図19は、従来の光ディスク装置におけるトラッキングエラー信号を示す図である。図19において、(a)は光ディスクの回転位相を示すスピンドルFG信号を示し、(b)はトラッキングエラー信号を示す。回転位相角Φfまでの期間に示されるように、半径方向の傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、図19(b)に示されるように基準電位TE0に対して上下に変動する。このトラッキングエラー信号の振幅の中心が情報トラックの中心を示す。トラッキング制御時に対物レンズは、基準電位TE0に追従するように制御されるため、トラッキングエラー信号の変動を補正しないまま回転位相角Φfにおいてトラッキング制御を開始すると、対物レンズはトラック中心から左右にずれながら追従制御されていた。
そこで、トラッキングエラー信号の変動を補正するために、発光素子とこれを挟む光ディスクの半径方向に配置した2つの受光素子とで構成されるディスク傾きの検出器を設け、発光素子から出射した光の光ディスクでの反射光を2つの受光素子で受光し、その差動出力を光ディスクの傾き量として検出し、差動増幅器にて、ディスク傾きに相当して生じるトラッキングエラー信号の変動量を出力し、トラッキングエラー信号とディスク傾きに相当して生じる変動量とを符号を考慮して結合し、トラッキングエラー信号の変動を取り除いて補正されたトラッキングエラー信号を得るものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開平05−174407号公報
しかしながら、上記従来の光ディスク装置では、以下のような問題が生じていた。
即ち、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を補正するために、発光素子と2つの受光素子とで構成され光ディスクの傾きを検出する特別なディスク傾きの検出器を設けるので、光ディスク装置を構成する部品点数が増え、さらに発光素子とこれを挟む光ディスクの半径方向に配置した2つの受光素子とを設けるためのスペースが必要になり、光ディスク装置自体がその分大型になってしまう可能性があった。しかしながら、部品点数を減らし、光ディスク装置を小型化するためにトラッキングエラー信号の変動の補正を行わないままトラッキング制御を開始すると、図19の回転位相角Φf以降の期間に示されるように、対物レンズは情報トラックの中心から左右にずれながら追従制御され、光ディスクの情報の読取り品質や記録品質が低下するおそれがあった。
そこで、本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
本発明は上記構成により、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の光ディスク装置は、光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成する信号処理部と、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するフォーカス駆動信号を生成するサーボ処理部と、を具備し、サーボ処理部は、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分は、光ディスクの一回転中の高さの変動を示す。一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有し、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると考えられる。光ディスクの高さと傾きにはこのような対応関係があるので、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分から光ディスク一回転中の傾きの変化を推測することができる。
また、面ぶれのない理想的な光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束はセンサ上の所定位置に入射する。この場合、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して平行に推移する。しかし、半径方向の傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束は、光ディスクの傾きの方向に合わせてセンサ上を左右方向に動く。光束自体がセンサ上を動くと、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して上下に変動する。トラッキング制御は、トラッキングエラー信号を基準電位に近づけるように対物レンズが駆動されて行われるので、仮に光ディスクの情報トラックの中心を表すトラッキングエラー信号の所定の振幅の中心が、基準電位に対して上下に変動している状態でトラッキング制御を開始すると、対物レンズは情報トラックの中心から左右にずれながら追従制御されることになる。この場合、光ディスクの情報の読取り品質や記録品質が低下するおそれがあった。
そこで、本発明は、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、光ディスク装置に光ディスクの傾きを検出するための特別なディスク傾きの検出器を設ける必要がないので、光ディスク装置の部品点数の増加と光ディスク装置自体の大型化を抑制することができる。
また、請求項2に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出するものである。
本発明によれば、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカス駆動信号を入力するだけでフォーカス駆動信号から光ディスクの回転周波数成分を抽出することができるので、簡単な構成でトラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカス駆動信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、請求項3に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出するものである。
本発明によれば、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカス駆動信号において最も低い交流周波数成分は、光ディスクの回転周波数成分であるので、光ディスク装置に低域通過フィルタを設ける簡単な構成で、トラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカス駆動信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、帯域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分と低い帯域成分を遮断する処理を行うが、低域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分を遮断する処理を行うだけであるので、サーボ処理部での計算の負荷を軽減することができる。
また、請求項4に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の駆動量を示すフォーカス駆動信号の回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカス駆動信号の回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
また、請求項5に記載の光ディスク装置は、請求項4に記載の光ディスク装置において、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定するものである。
対物レンズを、面ぶれを有する光ディスクの情報記録面に追従させる場合、一般的に光ディスクの半径方向の外周側になるほど光ディスクはフォーカス方向に大きく変動するようになるので、対物レンズもそれに合わせてフォーカス方向に大きく駆動する必要がある。つまり、光ディスクの半径位置によってフォーカス駆動信号の回転周波数成分の変動の状態が変化する。
一方、トラッキングエラー信号の変動は光ディスクの傾きによって生じるため、例えば光ディスクの面ぶれが、反りのない光ディスクが回転軸に対して斜めに装着されたような面ぶれである場合、トラッキングエラー信号の変動の状態は、光ディスクの全周にわたって略一定になると考えられる。
つまり、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化するフォーカス駆動信号の回転周波数成分を、光ディスクの全周にわたって一定の増幅率で増幅して、光ディスクの全周にわたって変動の状態が略一定のトラッキングエラー信号に加算しても、トラッキングエラー信号の変動は適切に補正できない可能性がある。
そこで、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することにより、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスクの半径方向の位置に応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することができるので、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
また、請求項6に記載の光ディスク装置は、請求項5に記載の光ディスク装置において、対物レンズの位置が光ディスクの内周側であるほど、所定の増幅率を大きく設定し、対物レンズの位置が光ディスクの外周側であるほど、所定の増幅率を小さく設定するものである。
本発明によれば、対物レンズの位置が光ディスクの内周側であるほど、所定の増幅率を大きく設定し、対物レンズの位置が光ディスクの外周側であるほど、所定の増幅率を小さく設定することにより、フォーカス駆動信号の回転周波数成分の変動の状態が小さい光ディスク内周側では大きな増幅率で回転周波数成分を増幅し、フォーカス駆動信号の回転周波数成分の変動の状態が大きい光ディスク外周側では小さな増幅率で回転周波数成分を増幅することで、増幅後の回転周波数成分の変動の状態を、光ディスクの半径位置によらず略一定にすることができるので、光ディスクの半径方向のどの位置においてもトラッキングエラー信号の変動を一定に小さく保つことができる。
また、請求項7に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、複数の所定の増幅率で回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を複数の所定の増幅率から選出し、選出した補正増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の駆動量を示すフォーカス駆動信号の回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカス駆動信号の回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
また、複数の所定の増幅率で回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を複数の所定の増幅率から選出し、選出した補正増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、複数の増幅率で増幅した回転周波数成分を、それぞれ実際にトラッキングエラー信号と加算し、加算して得られた複数の予備トラッキングエラー信号の中から、実際に波形の変動が最小となった予備トラッキングエラー信号を選出して、その予備トラッキングエラー信号を生成した増幅率を特定するので、トラッキングエラー信号の変動を最小にするフォーカス駆動信号の回転周波数成分の増幅率を精度良く選出することができる。
また、請求項8に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、トラッキングエラー信号を所定の状態に収束させるものである。
面ぶれの極めて大きな光ディスクでは、トラッキングエラー信号の変動も極めて大きくなるため、トラッキング制御を開始しても、対物レンズを情報トラックへ追従させることができない場合がある。
そこで、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、トラッキングエラー信号の変動を所定の状態に収束させることにより、面ぶれの極めて大きな光ディスクの場合には、トラッキングエラー信号の変動を十分に収束させた後に、トラッキング制御を開始させるので、トラッキング制御を行った場合に、対物レンズの情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
また、請求項9に記載の光ディスク装置は、請求項8に記載の光ディスク装置において、所定の状態とは、トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態であるものである。
面ぶれの極めて大きな光ディスクでは、一回転中のある時点で、トラッキングエラー信号のトラック横断成分が基準電位と交点を持たない状態が発生する。その時点で制御部からトラッキング制御を開始する命令が出された場合、サーボ処理部は、対物レンズから出射されたレーザ光の情報トラックに対する位置とは関係なく対物レンズを駆動するので、対物レンズの情報トラックへの追従が開始できない可能性がある。
そこで、請求項8に記載の発明において、所定の状態を、トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態とし、トラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動を補正してトラック横断成分が常に基準電位と交点をもつ状態に収束させることにより、サーボ処理部は、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックの中心に追従するように対物レンズを駆動するので、対物レンズの情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
また、請求項10に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項11に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項12に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項13に記載の光ディスク装置の制御方法は、光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するフォーカス駆動信号を生成し、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
本発明によれば、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、請求項14に記載の光ディスク装置は、光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成する信号処理部と、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するサーボ処理部と、を具備し、サーボ処理部は、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分は、光ディスクの一回転中の高さの変動を示す。一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有し、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると考えられる。光ディスクの高さと傾きにはこのような対応関係があるので、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分から光ディスク一回転中の傾きの変化を推測することができる。
また、面ぶれのない理想的な光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束はセンサ上の所定位置に入射する。この場合、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して平行に推移する。しかし、半径方向の傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行わずにレーザ光を照射すると、光ディスクで反射してきた光束は、光ディスクの傾きの方向に合わせてセンサ上を左右方向に動く。光束自体がセンサ上を動くと、レーザ光が情報トラックを横断することにより生じる所定の振幅を有するトラッキングエラー信号は、基準電位に対して上下に変動する。トラッキング制御は、トラッキングエラー信号を基準電位に近づけるように対物レンズが駆動されて行われるので、仮に光ディスクの情報トラックの中心を表すトラッキングエラー信号の所定の振幅の中心が、基準電位に対して上下に変動している状態でトラッキング制御を開始すると、対物レンズは情報トラックの中心から左右にずれながら追従制御されることになる。この場合、光ディスクの情報の読取り品質や記録品質が低下するおそれがあった。
そこで、本発明は、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、光ディスク装置に光ディスクの傾きを検出するための特別なディスク傾きの検出器を設ける必要がないので、光ディスク装置の部品点数の増加と光ディスク装置自体の大型化を抑制することができる。
また、請求項15に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出するものである。
本発明によれば、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカスエラー信号を入力するだけでフォーカスエラー信号から光ディスクの回転周波数成分を抽出することができるので、簡単な構成でトラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカスエラー信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、請求項16に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出するものである。
本発明によれば、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカスエラー信号において最も低い交流周波数成分は、光ディスクの回転周波数成分であるので、光ディスク装置に低域通過フィルタを設ける簡単な構成で、トラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカスエラー信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、帯域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分と低い帯域成分を遮断する処理を行うが、低域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分を遮断する処理を行うだけであるので、サーボ処理部での計算の負荷を軽減することができる。
また、請求項17に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の情報記録面とのずれ量を示すフォーカスエラー信号の回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカスエラー信号の回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
また、請求項18に記載の光ディスク装置は、請求項17に記載の光ディスク装置において、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定するものである。
対物レンズを、面ぶれを有する光ディスクの情報記録面に追従させる場合、一般的に光ディスクの半径方向の外周側になるほど光ディスクはフォーカス方向に大きく変動するようになるので、対物レンズもそれに合わせてフォーカス方向に大きく駆動する必要がある。つまり、光ディスクの半径位置によってフォーカスエラー信号の回転周波数成分の変動の状態が変化する。
一方、トラッキングエラー信号の変動は光ディスクの傾きによって生じるため、例えば光ディスクの面ぶれが、反りのない光ディスクが回転軸に対して斜めに装着されたような面ぶれである場合、トラッキングエラー信号の変動の状態は、光ディスクの全周にわたって略一定になると考えられる。
つまり、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化するフォーカスエラー信号の回転周波数成分を、光ディスクの全周にわたって一定の増幅率で増幅して、光ディスクの全周にわたって変動の状態が略一定のトラッキングエラー信号に加算しても、トラッキングエラー信号の変動は適切に補正できない可能性がある。
そこで、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することにより、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスクの半径方向の位置に応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することができるので、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
また、請求項19に記載の光ディスク装置は、請求項18に記載の光ディスク装置において、対物レンズの位置が光ディスクの内周側であるほど、所定の増幅率を大きく設定し、対物レンズの位置が光ディスクの外周側であるほど、所定の増幅率を小さく設定するものである。
本発明によれば、対物レンズの位置が光ディスクの内周側であるほど、所定の増幅率を大きく設定し、対物レンズの位置が光ディスクの外周側であるほど、所定の増幅率を小さく設定することにより、フォーカスエラー信号の回転周波数成分の変動の状態が小さい光ディスク内周側では大きな増幅率で回転周波数成分を増幅し、フォーカスエラー信号の回転周波数成分の変動の状態が大きい光ディスク外周側では小さな増幅率で回転周波数成分を増幅することで、増幅後の回転周波数成分の変動の状態を、光ディスクの半径位置によらず略一定にすることができるので、光ディスクの半径方向のどの位置においてもトラッキングエラー信号の変動を一定に小さく保つことができる。
また、請求項20に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、複数の所定の増幅率で回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を複数の所定の増幅率から選出し、選出した補正増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の情報記録面とのずれ量を示すフォーカスエラー信号の回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカスエラー信号の回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
また、複数の所定の増幅率で回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を複数の所定の増幅率から選出し、選出した補正増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、複数の増幅率で増幅した回転周波数成分を、それぞれ実際にトラッキングエラー信号と加算し、加算して得られた複数の予備トラッキングエラー信号の中から、実際に波形の変動が最小となった予備トラッキングエラー信号を選出して、その予備トラッキングエラー信号を生成した増幅率を特定するので、トラッキングエラー信号の変動を最小にするフォーカス駆動信号の回転周波数成分の増幅率を精度良く選出することができる。
また、請求項21に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、トラッキングエラー信号を所定の状態に収束させるものである。
面ぶれの極めて大きな光ディスクでは、トラッキングエラー信号の変動も極めて大きくなるため、トラッキング制御を開始しても、対物レンズを情報トラックへ追従させることができない場合がある。
そこで、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、トラッキングエラー信号の変動を所定の状態に収束させることにより、面ぶれの極めて大きな光ディスクの場合には、トラッキングエラー信号の変動を十分に収束させた後に、トラッキング制御を開始させるので、トラッキング制御を行った場合に、対物レンズの情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
また、請求項22に記載の光ディスク装置は、請求項21に記載の光ディスク装置において、所定の状態とは、トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態であるものである。
面ぶれの極めて大きな光ディスクでは、一回転中のある時点で、トラッキングエラー信号のトラック横断成分が基準電位と交点を持たない状態が発生する。その時点で制御部からトラッキング制御を開始する命令が出された場合、サーボ処理部は、対物レンズから出射されたレーザ光の情報トラックに対する位置とは関係なく対物レンズを駆動するので、対物レンズの情報トラックへの追従が開始できない可能性がある。
そこで、請求項21に記載の発明において、所定の状態を、トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態とし、トラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動を補正してトラック横断成分が常に基準電位と交点をもつ状態に収束させることにより、サーボ処理部は、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックの中心に追従するように対物レンズを駆動するので、対物レンズの情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
また、請求項23に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項24に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項25に記載の光ディスク装置は、請求項14に記載の光ディスク装置において、サーボ処理部は、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始するものである。
本発明によれば、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
また、請求項26に記載の光ディスク装置の制御方法は、光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動し、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正するものである。
本発明によれば、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、各図に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態における光ディスク装置のブロック図である。図1において、1は光ディスク、2はピックアップモジュール、3はスピンドルモータ、4はレンズホルダ、5は対物レンズ、6はアクチュエータ、7はキャリッジ、8は光ピックアップ、9はフィード部、10はフィードモータ、11はアナログ信号処理部、12はサーボ処理部、13はモータ駆動部、14はコントローラ、15はROM、16はRAMである。また、図1において、101は光ピックアップ8からアナログ信号処理部11に出力されるピックアップ出力信号、102はアナログ信号処理部11からサーボ処理部12に出力されるサーボエラー信号、103はピックアップモジュール2からコントローラ14に出力されるスピンドルFG信号、104はサーボ処理部12からコントローラ14に出力される加算トラッキングエラー信号、105はコントローラ14からサーボ処理部12に出力される制御信号、106はサーボ処理部12からモータ駆動部13に出力されるピックアップモジュール制御信号、107はモータ駆動部13からピックアップモジュール2に出力されるピックアップモジュール駆動信号である。
光ディスク1にレーザの発光パターンを利用して情報の記録または再生の少なくとも一方を行うピックアップモジュール2は、光ディスク1を保持し回転させるスピンドルモータ3と、光ディスク1の情報記録面にレーザを集光する対物レンズ5と、キャリッジ7に対して移動可能に設けられ、対物レンズ5を保持するレンズホルダ4と、レンズホルダ4が搭載されたキャリッジ7を光ディスク1の半径方向に移動させるフィードモータ10を備えたフィード部9とによって構成されたものである。レンズホルダ4やキャリッジ7には、図示しないコイルやマグネット等が設けられており、コイルに電流を流すことによりレンズホルダ4をフォーカス方向やトラッキング方向に駆動するアクチュエータ6を構成している。対物レンズ5は、レンズホルダ4を介して駆動される。アナログ信号処理部11は光ピックアップ8内部の図示しない分割光センサからの出力信号であるピックアップ出力信号101に基づいて、対物レンズ5のフォーカス制御やトラッキング制御に用いるフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等のサーボエラー信号102を生成しサーボ処理部12に出力する。ここで、サーボエラー信号102のうちフォーカスエラー信号は、光スポットと光ディスク1の情報トラックのある記録面との光ディスク1厚さ方向のずれを示し、サーボエラー信号102のうちトラッキングエラー信号は、光スポットと光ディスク1の情報トラックとの光ディスク1半径方向のずれを示す。
サーボ処理部12は、アナログ信号処理部11からのサーボエラー信号102に基づいて、対物レンズ5のフォーカス動作の制御を行うフォーカス駆動信号やトラッキング動作の制御を行うトラッキング駆動信号を含むピックアップモジュール制御信号106を生成し、モータ駆動部13に出力する。また、生成されたフォーカス駆動信号とサーボエラー信号102のうちトラッキングエラー信号とに基づいて、加算トラッキングエラー信号104を生成し、コントローラ14に出力する。なお、サーボ処理部12はデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部である。
モータ駆動部13は、サーボ処理部12から送られてきたピックアップモジュール制御信号106に基づいて、対物レンズ5のフォーカス動作を行うためのフォーカス駆動電流信号や、対物レンズ5のトラッキング動作を行うためのトラッキング駆動電流信号を含むピックアップモジュール駆動信号107を生成し、その信号を出力することにより、対物レンズ5のサーボ動作を行う。言い換えると、ドライバICであるモータ駆動部13は、サーボ処理部12からのピックアップモジュール制御信号106に基づいて、スピンドルモータ3とアクチュエータ6とフィードモータ10とに電流を流して駆動する。また、サーボエラー信号102のうちトラッキングエラー信号の低域成分を用いて対物レンズ5が概略中立位置を保持するようにフィード制御を行う。フィード部9は、フィードモータ10と図示しないギヤやスクリューシャフト等から構成され、フィードモータ10が回転することによってキャリッジ7が移動するようになっている。
制御手段であるコントローラ14には、ピックアップモジュール2やアナログ信号処理部11等の各部から信号が入力され、これらの信号の演算処理等を行い、この演算処理の結果(信号)を各部に送出し、各部にて駆動、処理を実行させ、各部の制御を行うものである。なお、コントローラ14は、少なくとも、演算機能を備えたCPU、MPU等の演算処理装置や、ROM15、RAM16等の記憶部を備える。なお、コントローラ14はデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部である。
以上のような構成の光ディスク装置の特徴部について、図2を用いてさらに詳細に説明する。
図2は、実施の形態1の光ディスク装置における詳細ブロック図である。図2において、1101はフォーカスエラー信号生成部、1102はトラッキングエラー信号生成部、1201はフォーカスフィルタ、1202は低域通過フィルタ、1203は増幅器、1204は加算器、1205はトラッキングフィルタ、1301はフォーカスドライバ、1302はトラッキングドライバである。フォーカスエラー信号生成部1101とトラッキングエラー信号生成部1102はアナログ信号処理部11に設けられ、フォーカスフィルタ1201、低域通過フィルタ1202、増幅器1203、加算器1204、及びトラッキングフィルタ1205はサーボ処理部12に設けられ、フォーカスドライバ1301とトラッキングドライバ1302はモータ駆動部13に設けられている。
図2に示される各信号について説明する。
101は光ピックアップ8からアナログ信号処理部11に出力されるピックアップ出力信号であり、光ピックアップ8からフォーカスエラー信号生成部1101とトラッキングエラー信号生成部1102とに出力される。
102aはアナログ信号処理部11からサーボ処理部12に出力されるサーボエラー信号102のうちフォーカスエラー信号であり、フォーカスエラー信号生成部1101からフォーカスフィルタ1201に出力される。
102bはアナログ信号処理部11からサーボ処理部12に出力されるサーボエラー信号102のうちトラッキングエラー信号であり、トラッキングエラー信号生成部1102から加算器1204に出力される。
106aはサーボ処理部12からモータ駆動部13に出力されるピックアップモジュール制御信号106のうちフォーカス駆動信号であり、フォーカスフィルタ1201からフォーカスドライバ1301に出力される。
107aはモータ駆動部13からピックアップモジュール2に出力されるピックアップモジュール駆動信号107のうちフォーカス駆動電流信号であり、フォーカスドライバ1301から光ピックアップ8に出力される。
また、フォーカス駆動信号106aはサーボ処理部12において低域通過フィルタ1202にも出力される。
108はサーボ処理部12において低域通過フィルタ1202から増幅器1203に出力されるフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分である。
109は増幅器1203から加算器1204に出力される増幅回転周波数成分である。
104は加算器1204からトラッキングフィルタ1205とコントローラ14とに出力される加算トラッキングエラー信号である。
105はコントローラ14からサーボ処理部12に出力される制御信号であり、ここではコントローラ14から増幅器1203に出力される。
106bはサーボ処理部12からモータ駆動部13に出力されるピックアップモジュール制御信号106のうちトラッキング駆動信号であり、トラッキングフィルタ1205からトラッキングドライバ1302に出力される。
107bはモータ駆動部13からピックアップモジュール2に出力されるピックアップモジュール駆動信号107のうちトラッキング駆動電流信号であり、トラッキングドライバ1302から光ピックアップ8に出力される。
また、図2における各部の働きの観点から説明する。
フォーカスエラー信号生成部1101は、ピックアップ出力信号101からフォーカスエラー信号102aを生成し、フォーカスフィルタ1201に出力する。
フォーカスフィルタ1201は、フォーカスエラー信号102aを所定の周波数特性で増幅してフォーカス駆動信号106aを生成し、フォーカスドライバ1301に出力する。
フォーカスドライバ1301は、フォーカス駆動信号106aに基づいて、対物レンズ5のフォーカス動作を行うためのフォーカス駆動電流信号を生成し、その信号を光ピックアップ8に出力することにより、対物レンズ5をフォーカス方向に駆動するフォーカス動作を行う。
フォーカスフィルタ1201はまた、生成したフォーカス駆動信号106aを低域通過フィルタ1202に出力する。
低域通過フィルタ1202は、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むフィルタであり、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
なお、ここでは回転周波数成分108を低域通過フィルタ1202を用いて抽出したが、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むフィルタであれば、帯域通過フィルタを用いて回転周波数成分108を抽出することも同様に実施可能である。
光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカス駆動信号を入力するだけでフォーカス駆動信号から光ディスクの回転周波数成分を抽出することができるので、簡単な構成でトラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカス駆動信号の回転周波数成分を抽出することができる。
図2においては、回転周波数成分108を低域通過フィルタ1202を用いて抽出した。
このように、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカス駆動信号において最も低い交流周波数成分は、光ディスクの回転周波数成分であるので、光ディスク装置に低域通過フィルタを設ける簡単な構成で、トラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカス駆動信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、帯域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分と低い帯域成分を遮断する処理を行うが、低域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分を遮断する処理を行うだけであるので、サーボ処理部での計算の負荷を軽減することができる。
増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
トラッキングエラー信号生成部1102はピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
加算器1204は、入力された増幅回転周波数成分109とトラッキングエラー信号102bとを加算して加算トラッキングエラー信号104を算出し、制御部であるコントローラ14に出力する。
コントローラ14は、加算トラッキングエラー信号104の最大値や最小値などを測定し、測定結果に応じて増幅器1203に所定の増幅率を設定する制御信号105を出力する。
加算器1204はまた、算出した加算トラッキングエラー信号104をトラッキングフィルタ1205に出力する。
トラッキングフィルタ1205は、トラッキングエラー信号102bを所定の周波数特性で増幅してトラッキング駆動信号106bを生成し、トラッキングドライバ1302に出力する。
トラッキングドライバ1302は、トラッキング駆動信号106bに基づいて、対物レンズ5のトラッキング動作を行うためのトラッキング駆動電流信号を生成し、その信号を光ピックアップ8に出力することにより、対物レンズ5をトラッキング方向に駆動するトラッキング動作を行う。
以上のような構成の光ディスク装置におけるトラッキングエラー信号の変動補正の原理について、図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態1の光ディスク装置に面ぶれディスクが装着された場合の模式図である。
図3に示す光ディスク装置では、光ディスク1の情報記録面に対してフォーカス方向に対物レンズ5を追従させるフォーカス制御が行われており、光ディスク1の情報トラックに対してトラッキング方向に対物レンズ5を追従させるトラッキング制御は行われていない。図3において、(a)は光ディスク1の回転位相角Φ(k)=Φbにおける状態を示し、(b)は(a)の状態から光ディスク1が4分の1周回転した回転位相角Φ(k)=Φfにおける状態を示し、(c)は(b)の状態から光ディスク1が4分の1周回転した回転位相角Φ(k)=Φjにおける状態を示し、(d)は(c)の状態から光ディスク1が4分の1周回転した回転位相角Φ(k)=Φnにおける状態を示している。なお、(d)の状態から光ディスク1が4分の1周回転すると再び(a)の状態となる。
また、図3において、1は光ディスク、3はスピンドルモータ、3aはスピンドルモータ3の回転軸、3bはスピンドルモータ3のディスク装着面、5は対物レンズ、8aは光ピックアップ8に設けられた受光センサ、8bは光ディスク装置のレーザ光源から出射され光ディスク1で反射し受光センサ8aに入射するレーザ光の光束である。ディスク装着面3bは、光ディスク装置において記録や再生が行われる光ディスク1が装着される面であり、回転軸3aに対して略垂直になっている。
図3に示す光ディスク装置において、光ディスク1は、スピンドルモータ3の回転軸3aに対して傾いて装着されているような光ディスク1である。つまり、スピンドルモータ3に装着された状態において、その記録面が回転軸3aに対して非垂直であり、ディスク装着面3bに対して非平行であるような光ディスク1である。この光ディスク1は、反りと面ぶれの両方を有していると考えることができる。
図3(a)において、光ディスク1は一回転の中で半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きが最大となった状態を示しており、光束8bは光ディスク1の傾きに対応して受光センサ8aの中心よりもトラッキング方向の内周側に入射する。光束8bが受光センサ8aの中心よりもトラッキング方向の内周側に入射すると、アナログ信号処理部11で生成されるトラッキングエラー信号102bは、トラッキングエラー信号102bの基準電位からシフトした位置に振幅の中心を持つような信号となる。また同時に図3(a)において、光ディスク1の対物レンズ5に対向する領域はディスク装着面3bよりも低い状態となっており、光ディスク1の一回転中の高さ変動を示すフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108は低出力となる。
図3(b)及び図3(d)において、光ディスク1は半径方向に関しては傾きのない状態となっており、光束8bはトラッキング方向に関しては受光センサ8aの略中心に入射する。光束8bが受光センサ8aの略中心に入射すると、アナログ信号処理部11で生成されるトラッキングエラー信号102bは、トラッキングエラー信号102bの基準電位の位置に振幅の中心を持つような信号となる。また同時に図3(b)及び図3(d)において、光ディスク1の対物レンズ5に対向する領域はディスク装着面3bと略同じ高さになっており、光ディスク1の一回転中の高さ変動を示すフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108は中出力となる。
図3(c)において、光ディスク1は一回転中で半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きが最大となった状態を示しており、光束8bは光ディスク1の傾きに対応して受光センサ8aの中心よりもトラッキング方向の外周側に入射する。光束8bが受光センサ8aの中心よりもトラッキング方向の外周側に入射すると、アナログ信号処理部11で生成されるトラッキングエラー信号102bは、トラッキングエラー信号102bの基準電位から図3(a)の状態とは逆方向にシフトした位置に振幅の中心を持つような信号となる。また同時に図3(c)において、光ディスク1の対物レンズ5に対向する領域はディスク装着面3bよりも高い状態となっており、光ディスク1の一回転中の高さ変動を示すフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108は高出力となる。
このように、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分は、光ディスクの一回転中の高さの変動を示す。一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスク1において、光ディスク1の高さがディスク装着面3bよりも高い領域では、光ディスク1は半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有し、逆に、光ディスク1の高さがディスク装着面3bよりも低い領域では、光ディスク1は半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると考えられる。光ディスク1の高さと傾きにはこのような対応関係があるので、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数成分108から光ディスク1の一回転中の傾きの変化を推測することができる。
そこで、実施の形態1の光ディスク装置においては、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数成分108に基づいて光ディスク1の一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分108を用いてトラッキングエラー信号102bの変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスク1に対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の傾きの変化を推測可能な光ディスク1の回転周波数成分108を用いてトラッキングエラー信号102bの変動を補正し、光ディスク1の傾きによって生じるトラッキングエラー信号102bの変動を打ち消すことができるので、光ディスク1の傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスク1についても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、光ディスク装置に光ディスク1の傾きを検出するための特別なディスク傾きの検出器を設ける必要がないので、光ディスク装置の部品点数の増加と光ディスク装置自体の大型化を抑制することができる。
次に、実施の形態1の光ディスク装置における光ディスク1の回転と各信号の関係について、図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図である。図4において、(a)はスピンドルFG信号103を示し、(b)はフォーカス駆動信号106aを示し、(c)は対物レンズ5のフォーカス方向の高さを示し、(d)は回転周波数成分108を示し、(e)増幅回転周波数成分109を示し、(f)はトラッキングエラー信号102bを示す。
なお、図4(a)は、一回転のうちに8個のパルスを出力するようなスピンドルFG信号103であり、コントローラ14は、スピンドルモータ3に装着された光ディスク1の一回転をそれぞれのパルスの立上りと立下りとで16分割して把握している。ここでは、16分割された光ディスク1の回転位相角をΦa〜Φpとし、対物レンズ5に対向する位置における光ディスク1の回転位相角をΦ(k)で表す。
図4を用いて、図3において説明したような面ぶれを有する光ディスク1が、図1の光ディスク装置に装着され、光ディスク1に対して情報の記録や再生が行われる場合のトラッキングエラー信号の変動補正について説明する。
実施の形態1の光ディスク装置においては、フォーカスフィルタ1201において図4(b)に示されるフォーカス駆動信号106aが生成される。このフォーカス駆動信号106aを低域通過フィルタ1202に入力することにより、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分であり、図4(d)に示される回転周波数成分108を抽出する。さらに、この回転周波数成分108を増幅器1203に入力して、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(r)で回転周波数成分108を増幅することにより、図4(e)に示される増幅回転周波数成分109を算出する。そして加算器1204において、図4(e)に示される増幅回転周波数成分109と図4(f)に示されるトラッキングエラー信号102bとを加算することによって加算トラッキングエラー信号104を算出し、トラッキングエラー信号102bの変動補正を行う。
このように、一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の駆動量を示すフォーカス駆動信号の回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカス駆動信号の回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
なお、図4においては、回転位相角Φj0の時のように、光ディスク1の外周側が図4(c)に示されるようにフォーカス方向に持ち上がったときに、トラッキングエラー信号102bが図4(f)に示されるように基準電位TE0よりもマイナス側へ変動し、回転位相角Φb1の時のように、光ディスク1の外周側が図4(c)に示されるようにフォーカス方向に下がったときに、トラッキングエラー信号102bが図4(f)に示されるように基準電位TE0よりもプラス側へ変動するような光ディスク装置について示している。しかし、トラッキングエラー信号102bの生成方法によっては逆に、光ディスク1の外周側がフォーカス方向に持ち上がったときにトラッキングエラー信号102bが基準電位TE0よりもプラス側へ変動し、光ディスク1の外周側がフォーカス方向に下がったときにトラッキングエラー信号102bが基準電位TE0よりもマイナス側へ変動することもあり得る。
また、以下、混同を避けるために、光ディスク装置を起動し、増幅率α(r)を求める学習処理時に算出される加算トラッキングエラー信号104のことを予備トラッキングエラー信号104aと称し、増幅率α(r)の学習後に、光ディスク1に対して実際に情報の記録や再生を行うときに算出される加算トラッキングエラー信号104のことを補正トラッキングエラー信号104bと称する。
図4においては、回転位相角Φf1の時に、所定の増幅率α(r)(≠0)で増幅された回転周波数成分108、つまり図4(e)に示される増幅回転周波数成分109と、図4(f)の回転位相角Φf1以前に示されるトラッキングエラー信号102bとの加算が開始され、加算器1204から図4(f)の回転位相角Φf1以後に示される補正トラッキングエラー信号104bを算出し、トラッキングエラー信号102bの変動補正を行っている。
また、図4においては、回転位相角Φf1の時にトラッキングエラー信号102bの変動補正を開始して、トラッキングエラー信号102bを補正トラッキングエラー信号104bとし、トラッキングエラー信号102bのうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号102bの基準電位TE0と交点をもつ状態に収束させた後の回転位相角Φp1の時に、光ディスク1の情報トラックに対して対物レンズ5をトラッキング方向に追従させるトラッキング制御を開始している。
面ぶれの極めて大きな光ディスク1では、図4(f)の回転位相角Φf1以前に示されるようにトラッキングエラー信号102bの変動も極めて大きくなるため、そのままの状態でトラッキング制御を開始しても、対物レンズ1を情報トラックへ追従させることができない場合がある。
そこで、対物レンズ5を光ディスク1の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号102bの変動を補正し、トラッキングエラー信号102bの変動を所定の状態に収束させることにより、面ぶれの極めて大きな光ディスクの場合には、トラッキングエラー信号102bの変動を十分に収束させた後に、トラッキング制御を開始させるので、トラッキング制御を行った場合に、対物レンズの情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
つまり、面ぶれの極めて大きな光ディスクでは、一回転中のある時点で、例えば図4(f)の回転位相角Φi0、Φj0、Φa1、及びΦb1の時などにトラッキングエラー信号のトラック横断成分が基準電位TE0と交点を持たない状態が発生する。その時点で制御部からトラッキング制御を開始する命令が出された場合、サーボ処理部は、対物レンズ5から出射されたレーザ光の情報トラックに対する位置とは関係なく対物レンズ5を駆動するので、対物レンズ5の情報トラックへの追従が開始できない可能性がある。
そこで、トラッキングエラー信号102bのうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号102bの基準電位TE0と交点をもつ状態とし、トラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号102bの変動を補正してトラック横断成分が常に基準電位TE0と交点をもつ状態に収束させることにより、サーボ処理部は、対物レンズ5から出射されたレーザ光が情報トラックの中心に追従するように対物レンズ5を駆動するので、対物レンズ5の情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
以下、上述したような光ディスク装置において、まず、記録や再生を行う際の制御について、図5及び図6を用いて説明する。
図5は、実施の形態1の光ディスク装置における記録再生処理のフローチャートである。実施の形態1の光ディスク装置は、外部ホスト機器から記録や再生の命令を受けると、補正トラッキングエラー信号104bを算出しながら、この補正トラッキングエラー信号104bに基づいてアクチュエータ6を駆動して光ディスク1に対する情報の記録や再生を行う。
まず、S001においてコントローラ14は、パーソナルコンピュータ等の外部ホスト機器から光ディスク1に対する記録命令や再生命令を受けると、光ディスク装置の記録処理や再生処理を開始する。
次にS002においてコントローラ14は、S001で受けた命令に従って記録や再生を行うべき光ディスク1上の所定位置まで対物レンズ5を移動するシーク動作を行う。
次にS003においてコントローラ14は、光ディスク1の傾きによって変動するトラッキングエラー信号102bを補正して、補正トラッキングエラー信号104bを算出する補正トラッキングエラー信号算出処理を行う。
S004においてコントローラ14は、S003で算出される補正トラッキングエラー信号104bに基づいてアクチュエータ6を駆動し、光ディスク1に対する情報の記録や再生を行う。
次にS005においてコントローラ14は、S001で外部ホスト機器から受けた命令の記録や再生をS004において完了していないと判断した場合、処理をS003に戻し、S003の補正トラッキングエラー信号算出処理と、S004の光ディスク1に対する情報の記録や再生とを再度行う。一方、S001で外部ホスト機器から受けた命令の記録や再生をS004において完了していると判断した場合、処理をS006に進める。
S006においてコントローラ14は、光ディスク装置の記録処理や再生処理を終了する。
次に、図5のS003で行った補正トラッキングエラー信号算出処理について図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態1の光ディスク装置における補正トラッキングエラー信号算出処理のフローチャートである。
S101において、実施の形態1の光ディスク装置は補正トラッキングエラー信号算出処理を開始する。
まず、アナログ信号処理部11とコントローラ14で、サーボ処理部12での算出処理の前に行われる事前処理について説明を行う。なお、アナログ信号処理部11とサーボ処理部12とコントローラ14とで行われる処理に同期関係はないものとする。
S102においてフォーカスエラー信号生成部1101は、ピックアップ出力信号101からフォーカスエラー信号102aを生成し、フォーカスフィルタ1201に出力する。
また、S103においてトラッキングエラー信号生成部1102は、ピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
一方、S104においてコントローラ14は、S101で補正トラッキングエラー信号算出処理が開始すると、スピンドルFG信号103から光ディスク1の回転数を検出する。
S105においてコントローラ14は、S104で検出した光ディスク1の回転数に基づいて、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むように低域通過フィルタ1202の通過帯域を決定する。
S106においてコントローラ14は、S105で決定した通過帯域を制御信号105で低域通過フィルタ1202に設定する。
またS107においてコントローラ14は、光ピックアップ8の対物レンズ5が位置している光ディスクの半径方向の位置rを検出する。
S108においてコントローラ14は、S107で検出した半径位置rを、半径位置に対応する増幅率を算出する所定の近似式に代入し、増幅率α(r)を決定する。なお、この所定の近似式については後述する(図8)。また、ここではS107で検出した半径位置rを近似式に代入して増幅率α(r)を決定するようにしたが、半径位置rとその半径位置rに対応する増幅率α(r)を記憶したテーブルがコントローラ14内のRAM16に設けられている場合、コントローラ14は、RAM16のテーブルを参照し半径位置rに対応する増幅率α(r)を決定してもよい。
S109においてコントローラ14は、S108で算出した増幅率α(r)を制御信号105で増幅器1203に設定する。
このように、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することにより、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスクの半径方向の位置に応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することができるので、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
次にサーボ処理部12で行われる算出処理について説明する。
S110において、S102で生成されたフォーカスエラー信号102aがフォーカスフィルタ1201に入力する。
S111においてフォーカスフィルタ1201は、フォーカスエラー信号102aを所定の周波数特性で増幅してフォーカス駆動信号106aを生成し、低域通過フィルタ1202に出力する。なお、フォーカスフィルタ1201は、フォーカス駆動信号106aをフォーカスドライバ1301にも出力する。
S112において、フォーカス駆動信号106aが低域通過フィルタ1202に入力する。この低域通過フィルタ1202には、S106でコントローラ14により光ディスク1の回転周波数を含むような通過帯域が設定されている。
S113において低域通過フィルタ1202は、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
このように、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
S114において、フォーカス駆動信号106aのうち回転周波数成分108が増幅器1203に入力する。この増幅器1203には、S109でコントローラ14により増幅率α(r)が設定されている。
S115において増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(r)で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
S116において加算器1204は、S115で算出された増幅回転周波数成分109とS103で生成されたトラッキングエラー信号102bとを加算して補正トラッキングエラー信号104bを算出する。
S117において加算器1204は、S116で加算された補正トラッキングエラー信号104bをトラッキングフィルタ1205に出力する。なお、トラッキングフィルタ1205は補正トラッキングエラー信号104bからトラッキング駆動信号106bを生成してトラッキングドライバ1302に出力する。
S118において、S117で補正トラッキングエラー信号104bが出力されると、光ディスク装置は補正トラッキングエラー信号算出処理を終了する。
次に、図6のS108で述べた半径位置rに対応する増幅率α(r)を用いることについて図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態1の光ディスク装置における対物レンズの半径位置と各信号との関係を示す模式図であり、反りのない光ディスクで回転軸に対して斜めに装着されたような面ぶれを有する光ディスク1に追従する対物レンズ5の、光ディスク1の半径位置rに応じた変動の様子を示している。
図7において、実線は、光ディスク1の一回転の中で半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きが最大となった光ディスク1の回転位相角Φ(k)=Φbにおける状態(図4における回転位相角Φb1、Φb2の状態に対応)を示しており、破線は、実線の状態から光ディスク1が半回転し、光ディスク1の一回転の中で半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きが最大となった光ディスク1の回転位相角Φ(k)=Φjにおける状態(図4における回転位相角Φj0、Φj1の状態に対応)を示している。
図7に示すように、光ディスク1のある回転位相角Φ(k)における傾きは、光ディスク1の半径位置rに関わらず内周側でも外周側でも同じである。よってこの光ディスク1で反射したレーザ光の光束8bも、ある回転位相角Φ(k)においては光ディスク1の半径位置rに関わらず受光センサ8aの同じ位置に入射し、このときに生成されるトラッキングエラー信号102bの振幅の中心は、トラッキングエラー信号102bの基準電位から同じだけシフトした位置となるので、この光ディスク1が回転した場合、光ディスク1の傾きの変化によって発生するトラッキングエラー信号の振幅の変動幅は、光ディスク1の半径方向の内周側でも外周側でも半径位置rに関わらず略一定となる。
ところが、図7に示すように、対物レンズ5が光ディスク1の内周側で情報記録面に追従制御されている場合、対物レンズ5はフォーカス方向にΔZriの幅で駆動され、対物レンズ5が光ディスク1の外周側で情報記録面に追従制御されている場合、対物レンズ5はフォーカス方向にΔZroの幅で駆動される。つまり、情報記録面に追従制御される対物レンズ5は光ディスク1の外周側ほど、フォーカス方向に大きな幅で駆動されることになる。ここで、フォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108は、光ディスク1の一回転中の高さの変動を示すので、回転周波数成分108の振幅は、光ディスクの半径位置によって変化し、半径位置rが光ディスク1の内周になるほど小さく、外周になるほど大きくなることがわかる。
そこで、所定の増幅率を、対物レンズ5が位置する光ディスク1の半径方向の位置に応じて可変設定することにより、光ディスク1の半径位置rによって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスク1の半径方向の位置に応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することで、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
即ち、この回転周波数成分108の増幅に用いる増幅率α(r)を、光ディスク1の内周側ほど大きく、外周側ほど小さく設定し、光ディスク1の半径位置に応じて可変とすることにより、トラッキングエラー信号102bに加算する増幅回転周波数成分109の振幅も一定に保つことができる。
つまり、対物レンズの位置が光ディスクの内周側であるほど、所定の増幅率を大きく設定し、対物レンズの位置が光ディスクの外周側であるほど、所定の増幅率を小さく設定することにより、フォーカス駆動信号の回転周波数成分の変動の状態が小さい光ディスク内周側では大きな増幅率で回転周波数成分を増幅し、フォーカス駆動信号の回転周波数成分の変動の状態が大きい光ディスク外周側では小さな増幅率で回転周波数成分を増幅することで、増幅後の回転周波数成分の変動の状態を、光ディスクの半径位置によらず略一定にすることができるので、光ディスクの半径方向のどの位置においてもトラッキングエラー信号の変動を一定に小さく保つことができる。
以上、光ディスクの記録再生時の処理について説明したが、次に、光ディスク装置の起動時の処理について図8から図14を用いて説明する。光ディスクの記録再生時に用いられる、半径位置rに応じた所定の増幅率α(r)を算出する近似式(図6のS108)、もしくは半径位置rに応じた所定の増幅率α(r)を記憶したテーブルは、光ディスク装置の起動時の学習処理によって求められる。
図8を用いて、光ディスクの半径位置rに応じた所定の増幅率α(r)を求める学習処理である半径方向補正学習処理について説明する。対物レンズ5が駆動されるすべての半径位置rにおいてその位置での最適な所定の増幅率α(r)である増幅率αsを求めて図1で説明したコントローラ14内のRAM16にテーブルを記憶しておくこともできるが、ここでは例として、5つの半径位置rにおいてそれぞれ最適な増幅率αsを求め、この結果から光ディスク1の半径位置rにおける所定の増幅率α(r)を算出する近似式を求める方法について説明する。
図8は、実施の形態1の光ディスク装置における半径方向補正学習処理のフローチャートである。
S201においてコントローラ14は、半径方向補正学習処理を開始する。
S202において、S201で学習処理が開始するとコントローラ14は、光ピックアップ8の対物レンズ5を光ディスク1の半径位置r1に移動する。
次にS203において、コントローラ14はその位置での最適な増幅率αsを求めるα調整処理を行う。
S204においてコントローラ14は、S203で求めたαsを半径位置r1における最適な増幅率α1としてRAM16に記憶する。
次にS205において、コントローラ14は光ピックアップ8の対物レンズ5を光ディスク1の半径位置r2に移動する。
次にS206において、コントローラ14はその位置での最適な増幅率αsを求めるα調整処理を行う。
次にS207において、コントローラ14はS206で求めたαsを半径位置r2における最適な増幅率α2としてRAM16に記憶する。
次にS208において、コントローラ14は光ピックアップ8の対物レンズ5を光ディスク1の半径位置r3に移動する。
次にS209において、コントローラ14はその位置での最適な増幅率αsを求めるα調整処理を行う。
次にS210において、コントローラ14はS209で求めたαsを半径位置r3における最適な増幅率α3としてRAM16に記憶する。
次にS211において、コントローラ14は光ピックアップ8の対物レンズ5を光ディスク1の半径位置r4に移動する。
次にS212において、コントローラ14はその位置での最適な増幅率αsを求めるα調整処理を行う。
次にS213において、コントローラ14はS212で求めたαsを半径位置r4における最適な増幅率α4としてRAM16に記憶する。
次にS214において、コントローラ14は光ピックアップ8の対物レンズ5を光ディスク1の半径位置r5に移動する。
次にS215において、コントローラ14はその位置での最適な増幅率αsを求めるα調整処理を行う。
次にS216において、コントローラ14はS215で求めたαsを半径位置r5における最適な増幅率α5としてRAM16に記憶する。
次にS217において、コントローラ14はRAM16に記憶したα1〜α5を用いて、二次曲線を示す近似式α(r)=Ar2+Br+Cを求める。
このように、近似式を求めることにより、所定の増幅率α(r)を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置rに応じて可変設定することができ、光ディスクの半径位置rによって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスクの半径方向の位置rに応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することができるので、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
最後にS218において、S217で近似式α(r)=Ar2+Br+Cが求まると、コントローラ14は半径方向補正学習処理を終了する。
次に、図8のS203、S206、S209、S212、及びS215で行った増幅率調整処理であるα調整処理について図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態1の光ディスク装置における増幅率調整処理のフローチャートである。ここで図2を用いて説明したコントローラ14は、増幅器1203に所定の増幅率α(k)を複数通り設定する。図2を用いて説明したサーボ処理部12は、複数通りの所定の増幅率α(k)で増幅されたそれぞれの増幅回転周波数成分109と図4(f)の回転位相角Φ(k)=Φf1までに示されるような状態のトラッキングエラー信号102bとを加算する。コントローラ14は、加算して得られた複数通りの予備トラッキングエラー信号104aを実際に測定して比較する。そして複数通りの増幅率α(k)の中から予備トラッキングエラー信号104aの変動を最も小さく、例えば図4(f)の回転位相角Φ(k)=Φf1以降に示される状態にするような所定の増幅率α(k)を1つ選択する。以下に図9を用いて説明する。
まず、S301においてコントローラ14は、α調整処理を開始する。
次に、S302においてコントローラ14は、予備トラッキングエラー信号104aを算出する際に用いる所定の増幅率α(k)の初期値として0を設定してα(0)=0とし、α調整処理で最終的に求める最適な増幅率αsの初期値としてα(0)を設定してαs=α(0)とし、調整回数を示すkに初期値0を設定してk=0する。これらの初期値は、図1に示したコントローラ14内のROM15やRAM16に記憶されており、コントローラ14がROM15やRAM16を読み出して設定する。
次にS303において、コントローラ14は所定の増幅率α(k)において予備トラッキングエラー信号104aを算出する予備トラッキングエラー信号算出処理を行う。なお、ここでの所定の増幅率α(k)はα(0)=0であり、回転周波数成分108は事実上出力されないので、予備トラッキングエラー信号104aとしては、図4(f)の回転位相角Φ(k)=Φf1までに示されるような状態のトラッキングエラー信号102bがそのまま出力される。
次にS304において、コントローラ14はS303で算出した予備トラッキングエラー信号104aのTEA(k)図4(f)に示されるような最大値TEmaxと最小値TEminとを測定する。
次にS305において、コントローラ14はS304で測定した最大値TEmaxと最小値TEminとの差を算出し、図4(f)に示されるようにTEA(k)=TEmax−TEminとする。この結果から予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさがわかる。ここでは、TEA(0)が算出される。なお、ここで予備トラッキングエラー信号104aはトラッキングエラー信号102bそのものであるので、ここでの変動の大きさは、図4(f)の回転位相角Φ(k)=Φf1までに示されるような状態のトラッキングエラー信号102bの変動の大きさである。
次にS306において、コントローラ14は調整回数を示すkに1を加え、k回目の調整を開始する。なお、S305から処理が進んできた一回目は、k=0+1=1であるからkの値は1となる。
次にS307において、コントローラ14はk−1回目である前回の所定の増幅率α(k−1)に、増幅率を変化させるための数値である数値Δを加算した値を、k回目である今回の所定の増幅率α(k)として設定する。なお、S305から処理が進んできた一回目は、k=1であり、またα(0)=0であるからα(1)=α(0)+Δ=Δとなる。
次にS308において、コントローラ14は所定の増幅率α(k)において予備トラッキングエラー信号104aを算出する予備トラッキングエラー信号算出処理を行う。
次にS309において、コントローラ14はS308で算出した予備トラッキングエラー信号104aの最大値TEmaxと最小値TEminとを測定する。
次にS310において、コントローラ14はS309で測定した最大値TEmaxと最小値TEminとの差を算出し、TEA(k)=TEmax−TEminとする。この結果から予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさがわかる。なお、S305から処理が進んできた一回目は、TEA(1)が算出される。ここで仮に、予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさがk=0の場合よりも小さくなっているものとすると、TEA(1)<TEA(0)という関係となる。
次にS311において、コントローラ14はS310で算出したk回目である今回の最大値TEmaxと最小値TEminとの差TEA(k)が、k−1回目である前回の差TEA(k−1)よりも小さいかどうか比較する。つまり、今回算出された予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさが前回算出された予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさよりも小さくなっているかどうかを判定する。TEA(k)がTEA(k−1)よりも小さい、つまり今回算出された予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさが前回よりも小さくなっている場合は処理をS312に進め、一方TEA(k)がTEA(k−1)よりも小さくない、つまり今回算出された予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさが前回よりも小さくなっていない場合は最適な増幅率αsを更新せずに処理をS313に進める。なお、S305から処理が進んできた一回目は、TEA(1)<TEA(0)という関係であり、処理はS312に進む。
次にS312において、コントローラ14はS311で今回算出された予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさが前回よりも小さくなっていた場合、最適な増幅率αsを今回算出した増幅率α(k)に更新してRAM16に記憶する。なお、S305から処理が進んできた一回目は、S308で算出した予備トラッキングエラー信号104aの変動の大きさはS303で算出したものよりも小さくなっており、α(1)がα(0)よりもトラッキングエラー信号102bの変動の補正に適していると考えられるため、αs=α(0)=0であった最適な増幅率αsを増幅率α(1)=Δに更新してαs=ΔをRAM16に記憶する。
次にS313において、コントローラ14は調整回数を示すkが所定の数nよりも大きくなっているかどうかを判定する。kが所定の数nよりも大きくなっている場合は処理をS314に進め、kが所定の数nよりも大きくなっていない場合は処理をS306に戻す。つまり、コントローラ14はk=0である初回を除くと、n+1回だけS306からS313の一連の処理を繰り返し行う。ここでは例として、n=2とする。
S305から処理が進んできた一回目は、k=1であるので処理はS306に戻り、k=1+1=2となって二回目のS306からS313の一連の処理が行われる。このときはα(1)=Δであるので、S307において増幅器1203にはα(2)=α(1)+Δ=2Δが設定される。S310において算出されたTEA(2)が、仮にTEA(2)<TEA(1)という関係になった場合、α(2)は、α(1)を回転周波数成分108の増幅に用いたときよりも予備トラッキングエラー信号104aの変動を小さくしていると考えられ、コントローラ14は、αs=Δであった最適な増幅率αsをS312において増幅率α(2)=2Δに更新してαs=2ΔをRAM16に記憶する。ここではk=2であるので、コントローラ14は処理を再度S306に戻す。処理がS306に戻ると、k=2+1=3となって三回目のS306からS313の一連の処理が行われる。k=3のときに増幅率α(3)=3Δを設定し、仮にTEA(3)>TEA(2)という関係になっていた場合、α(3)は、α(2)を回転周波数成分108の増幅に用いたときよりも予備トラッキングエラー信号104aの変動を大きくしていると考えられ、S311においてコントローラ14は、最適な増幅率αsをαs=2Δのまま更新することなく処理をS313に進める。このときk=3、n=2であるので、S313の条件式k>nを満たし、処理はS314に進む。なお、最終的に求まった最適な増幅率αsは、この場合はαs=2Δとなっている。
S314において、コントローラ14はS313でkが所定の数nよりも大きくなった場合、α調整処理を終了する。
このように、複数の所定の増幅率で回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を複数の所定の増幅率から選出し、選出した補正増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、複数の増幅率で増幅した回転周波数成分を、それぞれ実際にトラッキングエラー信号と加算し、加算して得られた複数の予備トラッキングエラー信号の中から、実際に波形の変動が最小となった予備トラッキングエラー信号を選出して、その予備トラッキングエラー信号を生成した増幅率を特定するので、トラッキングエラー信号の変動を最小にするフォーカス駆動信号の回転周波数成分の増幅率を精度良く選出することができる。
次に、図9のS303とS308とで行った予備トラッキングエラー信号算出処理について図10を用いて説明する。
図10は、実施の形態1の光ディスク装置における予備トラッキングエラー信号算出処理のフローチャートである。
図10に示す起動時の加算トラッキングエラー信号104である予備トラッキングエラー信号104aの算出処理は、増幅器1203に設定する所定の増幅率の設定方法を除いて、図6を用いて説明した記録再生時の加算トラッキングエラー信号104である補正トラッキングエラー信号104bの算出処理と同じである。記録再生時は、光ピックアップ8の現在の半径位置rを検出し、検出したrを近似式に代入して増幅率α(r)を算出し、増幅器1203に設定したが、ここで説明する起動時には、図9を用いて説明したようにコントローラ14がROM15やRAM16から読み出した値を直接増幅器1203に設定する。
S401において、実施の形態1の光ディスク装置は予備トラッキングエラー信号算出処理を開始する。
まず、アナログ信号処理部11とコントローラ14で、サーボ処理部12での算出処理の前に行われる事前処理について説明を行う。なお、アナログ信号処理部11とサーボ処理部12とコントローラ14とで行われる処理に同期関係はないものとする。
S402においてフォーカスエラー信号生成部1101は、ピックアップ出力信号101からフォーカスエラー信号102aを生成し、フォーカスフィルタ1201に出力する。
また、S403においてトラッキングエラー信号生成部1102は、ピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
一方、S404においてコントローラ14は、S401で予備トラッキングエラー信号算出処理が開始すると、スピンドルFG信号103から光ディスク1の回転数を検出する。
S405においてコントローラ14は、S404で検出した光ディスク1の回転数に基づいて、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むように低域通過フィルタ1202の通過帯域を決定する。
S406においてコントローラ14は、S405で決定した通過帯域を制御信号105で低域通過フィルタ1202に設定する。
またS407においてコントローラ14は、所定の増幅率α(k)をROM15やRAM16から読み出して増幅器1203に設定する。この所定の増幅率α(k)は図9を用いて説明したように、k=0のときは0であり、k≠0のときはk−1回目である前回の所定の増幅率α(k−1)に数値Δを加算した値であるものとする。
次にサーボ処理部12で行われる算出処理について説明する。
S408において、S402で生成されたフォーカスエラー信号102aがフォーカスフィルタ1201に入力する。
S409においてフォーカスフィルタ1201は、フォーカスエラー信号102aを所定の周波数特性で増幅してフォーカス駆動信号106aを生成し、低域通過フィルタ1202に出力する。なお、フォーカスフィルタ1201は、フォーカス駆動信号106aをフォーカスドライバ1301にも出力する。
S410において、フォーカス駆動信号106aが低域通過フィルタ1202に入力する。この低域通過フィルタ1202には、S406でコントローラ14により光ディスク1の回転周波数を含むような通過帯域が設定されている。
S411において低域通過フィルタ1202は、フォーカス駆動信号106aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
このように、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
S412において、フォーカス駆動信号106aのうち回転周波数成分108が増幅器1203に入力する。この増幅器1203には、S407でコントローラ14により増幅率α(k)が設定されている。
S413において増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(k)で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
S414において加算器1204は、S413で算出された増幅回転周波数成分109とS403で生成されたトラッキングエラー信号102bとを加算して予備トラッキングエラー信号104aを算出する。
S415において加算器1204は、S414で加算された予備トラッキングエラー信号104aをトラッキングフィルタ1205に出力する。なお、トラッキングフィルタ1205は予備トラッキングエラー信号104aからトラッキング駆動信号106bを生成してトラッキングドライバ1302に出力する。
S416において、S415で予備トラッキングエラー信号104aが出力されると、光ディスク装置は予備トラッキングエラー信号算出処理を終了する。
以上のように、予備トラッキングエラー信号算出処理では、S407で設定した所定の増幅率α(k)を用いて、回転周波数成分108を増幅し、増幅回転周波数成分109をトラッキングエラー信号102bに加算して予備トラッキングエラー信号104aを算出する。
次に、実施の形態1の光ディスク装置でトラッキングエラー信号の変動の補正を行う条件について、図11及び図12を用いて説明する。面ぶれのない理想的な光ディスク1が光ディスク装置に装着された場合、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う必要はないので、トラッキングエラー信号の変動を補正しなければ情報の読取り品質や記録品質が低下してしまうような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された場合のみトラッキングエラー信号の変動の補正を行う。
図11は、実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図である。図11において、(a)はスピンドルFG信号103を示し、(b)はトラッキングエラー信号102bを示し、(c)はトラッキングエラー信号102bの高域成分を示す。スピンドルFG信号103とトラッキングエラー信号102bとについては、図4を用いて説明したものと同様である。
図11(b)に示すように、トラッキング制御の停止中のトラッキングエラー信号102bには、対物レンズ5から出射されたレーザ光が光ディスク1の情報トラックを横断することにより生じる図11(c)に示されるトラッキングエラー信号のトラック横断成分と、光ディスク1の面ぶれによって生じる図11(b)に破線で示されるトラッキングエラー信号の回転周波数成分108が含まれている。
図11(b)に示されるように、例えば面ぶれの極めて大きな光ディスク1で、一回転中のある時点においてトラッキングエラー信号のトラック横断成分が基準電位TE0と交点を持たない状態が発生する場合、その時点ではトラッキング制御を開始することさえできなくなるため、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となる。
しかし、面ぶれのない理想的な光ディスク1が実施の形態1の光ディスク装置に装着された場合、トラッキングエラー信号102bの回転周波数成分108の変動はなく、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う必要はなくなる。
そこで、実施の形態1の光ディスク装置においては、図11(b)に示されるトラッキング制御を開始する前のトラッキングエラー信号102bはピークホールド回路に入力され、トラッキングエラー信号102bのピークが検出される。コントローラ14は、検出されたトラッキングエラー信号102bのピークの中から図11(b)に示される最大値TE(peak)maxと最小値TE(peak)minとを抽出する。コントローラ14は、抽出されたトラッキングエラー信号102bのピークの最大値TE(peak)maxと最小値TE(peak)minとの差を算出して図11(b)に示すトラッキングエラー信号102bの変動幅とする。一方、図11(c)に示されるトラッキングエラー信号102bのトラック横断成分を、例えば、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含まないような高域通過フィルタに図11(b)に示すトラッキングエラー信号102bを入力することによって抽出し、このトラック横断成分の振幅を測定し、トラック横断成分の振幅に対するトラッキングエラー信号102bの変動幅の割合が例えば10%よりも大きい場合は、トラッキングエラー信号の変動が大きいと判断し、トラッキングエラー信号の変動補正を行う。
このように、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
なお、ここではトラッキングエラー信号102bをピークホールド回路に入力することについて説明したが、トラッキングエラー信号102bをボトムホールド回路に入力してトラッキングエラー信号102bの変動幅の算出に用いてもよく、また、トラッキングエラー信号102bを、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むような低域通過フィルタに入力することによってトラッキングエラー信号102bの回転周波数成分を抽出して、トラッキングエラー信号102b変動幅の算出に用いてもよい。
次に、図11を用いて説明したような光ディスク装置の起動処理について図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態1の光ディスク装置の起動処理のフローチャートである。
まず、S501において、光ディスク装置に光ディスク1が装着されることになどにより、コントローラ14は光ディスク装置の起動処理を開始する。
S502においてコントローラ14は、S501で光ディスク装置の起動処理が始まると、光ディスク1が装着されたスピンドルモータ3を回転させ、光ディスク1の情報記録面に対して対物レンズ5をフォーカス方向に追従させるフォーカス制御を開始する。
次にS503において、コントローラ14はトラッキングエラー信号102bのトラック横断成分を、例えば、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含まないような高域通過フィルタに入力したトラッキングエラー信号102bから抽出し、このトラック横断成分の振幅を測定し、図1を用いて説明したようなコントローラ14内のRAM16に記憶する。
次にS504において、コントローラ14はトラッキングエラー信号102bをピークホールド回路に入力してトラッキングエラー信号102bのピークを検出する。
次にS505において、コントローラ14はS504で検出したトラッキングエラー信号102bのピークのうち図11(b)に示したような最大値TE(peak)maxと最小値TE(peak)minとを抽出する。
次にS506において、コントローラ14はS505で抽出したトラッキングエラー信号102bのピークの最大値TE(peak)maxと最小値TE(peak)minとの差を算出してトラッキングエラー信号102bの変動幅としてRAM16に記憶する。
次にS507において、コントローラ14はS503で測定したトラック横断成分の振幅とS506で算出したトラッキングエラー信号102bの変動幅とを比較し、トラック横断成分の振幅に対するトラッキングエラー信号102bの変動幅の割合が例えば10%よりも大きい場合は処理をS508に進める。このように、トラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合よりも大きい場合、光ディスク装置には、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着されていると考えられる。
S508においてコントローラ14はまず、図8を用いて説明した光ディスク1の半径位置に応じて増幅率α(r)を算出する半径方向補正学習処理を行い、処理をS509に進める。光ディスク装置の起動時に、処理がS507からS508へと進んで半径方向補正学習処理が行われた場合は、光ディスクの記録再生時にも、図5を用いて説明した本実施の形態の補正トラッキングエラー信号算出処理を伴った光ディスクの記録再生処理が行われる。
一方、S507において、コントローラ14はトラック横断成分の振幅に対するトラッキングエラー信号102bの変動幅の割合が例えば10%以下である場合は半径方向補正学習処理を行うことなく処理をS509に進める。このように、トラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以下となる場合、光ディスク装置に装着されたディスクの面ぶれは小さく、トラッキングエラー信号の変動の補正は不要であると考えられる。そのため光ディスク装置の起動時に、処理がS507からS509へと進んで半径方向補正学習処理が行われない場合は、光ディスクの記録再生時にも、本実施の形態の補正トラッキングエラー信号算出処理は行われることなく通常の光ディスクの記録再生処理が行われる。
最後に、S509においてコントローラ14は、光ディスク装置の起動処理を終了する。
このように、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、対物レンズから出射されたレーザ光が情報トラックを横断することにより生じるトラッキングエラー信号の振幅に対して変動の幅が所定の割合以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
なお、図11及び図12では、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う条件として、トラッキングエラー信号102bの変動幅とトラック横断成分の振幅との割合を用いたが、これに限定するものではなく、図13及び図14を用いて以下に示すように、フォーカス駆動信号106aを用いることも同様に実施可能である。
図13は、実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図である。図13において、(a)はスピンドルFG信号103を示し、(b)はフォーカス駆動信号106aを示し、(c)はフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108を示す。(a)、(b)、(c)に示す3信号とも、図4を用いて説明したものと同様である。
図13(c)に示すフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108は、光ディスク1の一回転中の高さの変動を示すので、この回転周波数成分108の振幅が大きい場合、光ディスク1は一般的に面ぶれを有しており、トラッキングエラー信号102bの変動も大きくなると考えられる。
そこで、図13(b)に示されるフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108の最大値FLDmaxと最小値FLDminとを測定し、この最大値FLDmaxと最小値FLDminの差である振幅FLDppを算出して、この振幅FLDppが所定値cより大きい場合は、トラッキングエラー信号102bの変動も大きくなっていると判断し、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う。
このように、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
次に、図13を用いて説明したような光ディスク装置の起動処理について図14を用いて説明する。
図14は、実施の形態1の光ディスク装置の起動処理のフローチャートである。
まず、S601において、光ディスク装置に光ディスク1が装着されることになどにより、コントローラ14は光ディスク装置の起動処理を開始する。
次にS602において、コントローラ14は光ディスク1が装着された光ディスク1の回転周波数に対応するスピンドルモータ3の回転数を設定する。
S603においてコントローラ14は、S602で設定したスピンドルモータ3の回転数に基づいて光ディスク1の回転周波数を含む低域通過フィルタ1202の通過帯域を決定する。
S604においてコントローラ14は、S603で決定した通過帯域を低域通過フィルタ1202に設定する。
S605において、コントローラ14は光ディスク1の情報記録面に対して対物レンズ5をフォーカス方向に追従させるフォーカス制御を開始する。
次にS606においてコントローラ14は、低域通過フィルタ1202がフォーカス駆動信号106aから抽出した回転周波数成分108を検出する。
S607においてコントローラ14は、S606で検出したフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108のうち図13(b)に示したような最大値FLDmaxと最小値FLDminとを測定する。
S608においてコントローラ14は、S607で測定した最大値FLDmaxと最小値FLDminの差であるフォーカス駆動信号106aの回転周波数成分108の振幅FLDppを算出する。
次にS609において、コントローラ14はS608で算出した振幅FLDppとROM15もしくはRAM16に記憶していた所定値cとを比較し、振幅FLDppが所定値cよりも大きい場合は処理をS610に進める。このように、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅が所定値よりも大きい場合、光ディスク装置には、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着されていると考えられる。
S610においてコントローラ14はまず、図8を用いて説明した光ディスク1の半径位置に応じて増幅率α(r)を算出する半径方向補正学習処理を行い、処理をS611に進める。光ディスク装置の起動時に、処理がS609からS610へと進んで半径方向補正学習処理が行われた場合は、光ディスクの記録再生時にも、図5を用いて説明した本実施の形態の補正トラッキングエラー信号算出処理を伴った光ディスクの記録再生処理が行われる。
一方、S609において、コントローラ14は振幅FLDppが所定値c以下である場合は半径方向補正学習処理を行うことなく処理をS611に進める。このように、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅が所定値以下となる場合、光ディスク装置に装着されたディスクの面ぶれは小さく、トラッキングエラー信号の変動の補正は不要であると考えられる。そのため光ディスク装置の起動時に、処理がS609からS611へと進んで半径方向補正学習処理が行われない場合は、光ディスクの記録再生時にも、本実施の形態の補正トラッキングエラー信号算出処理は行われることなく通常の光ディスクの記録再生処理が行われる。
最後に、S611においてコントローラ14は、光ディスク装置の起動処理を終了する。
このように、対物レンズを光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、トラッキングエラー信号の変動を補正して対物レンズを情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することにより、トラッキングエラー信号の変動の補正が必要となるような大きな面ぶれを有する光ディスクが装着された時のみ補正処理を行うので、補正の必要がないような面ぶれの小さな光ディスクに対してはトラッキングエラー信号の変動の補正を行わず、サーボ処理部での計算負荷を軽減し、さらにトラッキング制御開始までの時間を短縮することができる。
なお、図13及び図14では、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う条件として、フォーカス駆動信号106aの回転周波数成分の振幅を用いたが、フォーカス駆動信号106aはフォーカスエラー信号102aを所定の周波数特性で増幅したものであるので、トラッキングエラー信号の変動の補正を行う条件に、フォーカスエラー信号102aの回転周波数成分の振幅を用いることも同様に実施可能である。
以上の述べてきたように、実施の形態1の説明では、トラッキングエラー信号の変動の補正を、フォーカス駆動信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて行ったが、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて行うことも同様に実施可能である。このトラッキングエラー信号の変動の補正について以下に説明する。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、特に、本発明の実施の形態1と異なる点について、各図に基づいて説明する。実施の形態1において用いていたフォーカス駆動信号は、フォーカスエラー信号が所定の周波数特性で増幅されたものであるので、フォーカスエラー信号を用いても、光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、トラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
図15は、実施の形態2の光ディスク装置における詳細ブロック図である。図15においてフォーカスエラー信号生成部1101は、フォーカスエラー信号102aをフォーカスフィルタ1201に出力するとともに、実施の形態1の図2で説明した構成とは異なり、フォーカスエラー信号102aを低域通過フィルタ1202にも出力する。
低域通過フィルタ1202は、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むフィルタであり、フォーカスエラー信号102aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
なお、ここでは回転周波数成分108を低域通過フィルタ1202を用いて抽出したが、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むフィルタであれば、帯域通過フィルタを用いて回転周波数成分108を抽出することも同様に実施可能である。
光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、帯域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカスエラー信号を入力するだけでフォーカスエラー信号から光ディスクの回転周波数成分を抽出することができるので、簡単な構成でトラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカスエラー信号の回転周波数成分を抽出することができる。
図15においては、回転周波数成分108を低域通過フィルタ1202を用いて抽出した。
このように、光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、低域通過フィルタにおいてフォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分を抽出することにより、フォーカスエラー信号において最も低い交流周波数成分は、光ディスクの回転周波数成分であるので、光ディスク装置に低域通過フィルタを設ける簡単な構成で、トラッキングエラー信号の補正に用いるフォーカスエラー信号の回転周波数成分を抽出することができる。
また、帯域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分と低い帯域成分を遮断する処理を行うが、低域通過フィルタは、通過帯域よりも高い帯域成分を遮断する処理を行うだけであるので、サーボ処理部での計算の負荷を軽減することができる。
増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
トラッキングエラー信号生成部1102は、ピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
加算器1204は、入力された増幅回転周波数成分109とトラッキングエラー信号102bとを加算して加算トラッキングエラー信号104を算出し、コントローラ14に出力する。
コントローラ14は、加算トラッキングエラー信号104の最大値や最小値などを測定し、測定結果に応じて増幅器1203に所定の増幅率を設定する制御信号105を出力する。
加算器1204はまた、算出した加算トラッキングエラー信号104をトラッキングフィルタ1205に出力する。
トラッキングフィルタ1205は、トラッキングエラー信号102bを所定の周波数特性で増幅してトラッキング駆動信号106bを生成し、トラッキングドライバ1302に出力する。
このように、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、光ディスク装置に光ディスクの傾きを検出するための特別なディスク傾きの検出器を設ける必要がないので、光ディスク装置の部品点数の増加と光ディスク装置自体の大型化を抑制することができる。
次に、実施の形態2の光ディスク装置における光ディスク1の回転と各信号の関係について、図16を用いて説明する。
図16は、実施の形態2の光ディスク装置における各信号を示す図である。図16において、(a)はスピンドルFG信号103を示し、(b)はフォーカスエラー信号102aを示し、(c)はフォーカス駆動信号106aを示し、(d)は対物レンズ5のフォーカス方向の高さを示し、(e)は回転周波数成分108を示し、(f)増幅回転周波数成分109を示し、(g)はトラッキングエラー信号102bを示す。
図16を用いて、面ぶれを有する光ディスク1が、図1の光ディスク装置に装着され、光ディスク1に対して情報の記録や再生が行われる場合のトラッキングエラー信号の変動補正について説明する。
実施の形態2の光ディスク装置においては、フォーカスエラー信号生成部1101において図16(b)に示されるフォーカスエラー信号102aが生成される。このフォーカスエラー信号102aを低域通過フィルタ1202に入力することにより、フォーカスエラー信号102aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分であって、図16(e)に示される回転周波数成分108を抽出する。さらに、この回転周波数成分108を増幅器1203に入力して、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(r)で回転周波数成分108を増幅することにより、図16(f)に示される増幅回転周波数成分109を算出する。そして加算器1204において、図16(f)に示される増幅回転周波数成分109と図16(g)に示されるトラッキングエラー信号102bとを加算することによって加算トラッキングエラー信号104を算出し、トラッキングエラー信号102bの変動補正を行う。
このように、一回転中に高さが変動するような面ぶれを有する光ディスクにおいて、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも高い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって上方に向かう傾きを有していると推測でき、逆に、光ディスクの高さがスピンドルモータに装着された領域よりも低い領域では、光ディスクは半径方向の内周から外周に向かって下方に向かう傾きを有していると推測でき、光ディスクの高さと傾きには対応関係があると考えられる。そのため、対物レンズのフォーカス方向の駆動量を示すフォーカス駆動信号と対応関係にあるフォーカスエラー信号102aの回転周波数成分を所定の増幅率で増幅すれば、対物レンズのトラッキング方向の情報トラックとのずれ量を示すトラッキングエラー信号の補正に用いることができる。
そこで、所定の増幅率で増幅した回転周波数成分を信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算してトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、トラッキングエラー信号の変動補正を、フォーカスエラー信号102aの回転周波数成分を増幅してトラッキングエラー信号と加算するのみの簡易な計算で行うので、サーボ処理部に過大な負荷を与えることなくトラッキングエラー信号の変動を補正することができる。
なお、図16においては、回転位相角Φj0の時のように、光ディスク1の外周側が図16(d)に示されるようにフォーカス方向に持ち上がったときに、トラッキングエラー信号102bが図16(g)に示されるように基準電位TE0よりもマイナス側へ変動し、回転位相角Φb1の時のように、光ディスク1の外周側が図16(d)に示されるようにフォーカス方向に下がったときに、トラッキングエラー信号102bが図16(g)に示されるように基準電位TE0よりもプラス側へ変動するような光ディスク装置について示している。しかし、トラッキングエラー信号102bの生成方法によっては逆に、光ディスク1の外周側がフォーカス方向に持ち上がったときにトラッキングエラー信号102bが基準電位TE0よりもプラス側へ変動し、光ディスク1の外周側がフォーカス方向に下がったときにトラッキングエラー信号102bが基準電位TE0よりもマイナス側へ変動することもあり得る。
また、図16においては、回転位相角Φf1の時に、所定の増幅率α(r)(≠0)で増幅された回転周波数成分108、つまり図16(f)に示される増幅回転周波数成分109と、図16(g)の回転位相角Φf1以前に示されるトラッキングエラー信号102bとの加算が開始され、加算器1204から図16(g)の回転位相角Φf1以後に示される補正トラッキングエラー信号104bを算出し、トラッキングエラー信号102bの変動補正を行っている。
また、図16においては、回転位相角Φf1の時にトラッキングエラー信号102bの変動補正を開始して、トラッキングエラー信号102bを補正トラッキングエラー信号104bとし、トラッキングエラー信号102bのうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号102bの基準電位TE0と交点をもつ状態に収束させた後の回転位相角Φp1の時に、光ディスク1の情報トラックに対して対物レンズ5をトラッキング方向に追従させるトラッキング制御を開始している。
面ぶれの極めて大きな光ディスク1では、図16(g)の回転位相角Φf1以前に示されるようにトラッキングエラー信号102bの変動も極めて大きくなるため、そのままの状態でトラッキング制御を開始しても、対物レンズ1を情報トラックへ追従させることができない場合がある。
そこで、対物レンズ5を光ディスク1の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、フォーカスエラー信号102aのうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、トラッキングエラー信号の変動を所定の状態に収束させることにより、面ぶれの極めて大きな光ディスク1の場合には、トラッキングエラー信号の変動を十分に収束させた後に、トラッキング制御を開始させるので、トラッキング制御を行った場合に、対物レンズ5の情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
つまり、面ぶれの極めて大きな光ディスク1では、一回転中のある時点で、例えば図16(g)の回転位相角Φi0、Φj0、Φa1、及びΦb1の時などにトラッキングエラー信号のトラック横断成分が基準電位TE0と交点を持たない状態が発生する。その時点で制御部からトラッキング制御を開始する命令が出された場合、サーボ処理部は、対物レンズ5から出射されたレーザ光の情報トラックに対する位置とは関係なく対物レンズ5を駆動するので、対物レンズ5の情報トラックへの追従が開始できない可能性がある。
そこで、トラッキングエラー信号102bのうちトラック横断成分がトラッキングエラー信号の基準電位TE0と交点をもつ状態とし、トラッキング制御を開始する前に、トラッキングエラー信号の変動を補正してトラック横断成分が常に基準電位TE0と交点をもつ状態に収束させることにより、サーボ処理部12は、対物レンズ5から出射されたレーザ光が情報トラックの中心に追従するように対物レンズ5を駆動するので、対物レンズ5の情報トラックへの追従を確実に開始することができる。
以下、上述したような光ディスク装置の制御について、図17及び図18を用いて実施の形態1と異なる点について説明する。
図17は、実施の形態2の光ディスク装置における補正トラッキングエラー信号算出処理のフローチャートである。
S701において、実施の形態2の光ディスク装置は補正トラッキングエラー信号算出処理を開始する。
まず、アナログ信号処理部11とコントローラ14で、サーボ処理部12での算出処理の前に行われる事前処理について説明を行う。なお、アナログ信号処理部11とサーボ処理部12とコントローラ14とで行われる処理に同期関係はないものとする。
S702においてフォーカスエラー信号生成部1101は、ピックアップ出力信号101からフォーカスエラー信号102aを生成し低域通過フィルタ1202に出力する。
また、S703においてトラッキングエラー信号生成部1102は、ピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
一方、S704においてコントローラ14は、S701で補正トラッキングエラー信号算出処理が開始すると、スピンドルFG信号103から光ディスク1の回転数を検出する。
S705においてコントローラ14は、S704で検出した光ディスク1の回転数に基づいて、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むように低域通過フィルタ1202の通過帯域を決定する。
S706においてコントローラ14は、S705で決定した通過帯域を制御信号105で低域通過フィルタ1202に設定する。
またS707においてコントローラ14は、光ピックアップ8の対物レンズ5が位置している光ディスクの半径方向の位置rを検出する。
S708においてコントローラ14は、S707で検出した半径位置rを、実施の形態1と同様に、半径位置に対応する増幅率を算出する近似式に代入し、増幅率α(r)を決定する。なお、ここではS707で検出した半径位置rを近似式に代入して増幅率α(r)を決定するようにしたが、半径位置rとその半径位置rに対応する増幅率α(r)を記憶したテーブルがコントローラ14内のRAM16に設けられている場合、コントローラ14は、RAM16のテーブルを参照し半径位置rに対応する増幅率α(r)を決定してもよい。
S709においてコントローラ14は、S708で算出した増幅率α(r)を制御信号105で増幅器1203に設定する。
このように、所定の増幅率を、対物レンズが位置する光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することにより、光ディスクの半径位置によって変動の状態が変化する回転周波数成分を、光ディスクの半径方向の位置に応じて異なる増幅率で増幅してトラッキングエラー信号に加算することができるので、トラッキングエラー信号の変動を適切に補正することができる。
次にサーボ処理部12で行われる算出処理について説明する。
S710において、S702で生成されたフォーカスエラー信号102aが低域通過フィルタ1202に入力する。この低域通過フィルタ1202には、S706でコントローラ14により光ディスク1の回転周波数を含むような通過帯域が設定されている。
S711において低域通過フィルタ1202は、フォーカスエラー信号102aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
このように、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
S712において、フォーカスエラー信号102aのうち回転周波数成分108が増幅器1203に入力する。この増幅器1203には、S709でコントローラ14により増幅率α(r)が設定されている。
S713において増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(r)で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
S714において加算器1204は、S713で算出された増幅回転周波数成分109とS703で生成されたトラッキングエラー信号102bとを加算して補正トラッキングエラー信号104bを算出する。
S715において加算器1204は、S714で加算された補正トラッキングエラー信号104bをトラッキングフィルタ1205に出力する。なお、トラッキングフィルタ1205は補正トラッキングエラー信号104bからトラッキング駆動信号106bを生成してトラッキングドライバ1302に出力する。
S716において、S715で補正トラッキングエラー信号104bが出力されると、光ディスク装置は補正トラッキングエラー信号算出処理を終了する。
このように、実施の形態2の光ディスク装置においては、トラッキングエラー信号102bの補正に用いる信号として、フォーカスエラー信号102aの回転周波数成分108を抽出する。
図18は、実施の形態2の光ディスク装置における予備トラッキングエラー信号算出処理のフローチャートである。図18に示す予備トラッキングエラー信号104aの算出処理においても同様に、実施の形態1の図10を用いて説明した算出処理とは異なり、トラッキングエラー信号102bの補正に用いる信号として、フォーカスエラー信号102aの回転周波数成分108を抽出する。
図18に示す起動時の加算トラッキングエラー信号104である予備トラッキングエラー信号104aの算出処理は、増幅器1203に設定する所定の増幅率の設定方法を除いて、図17を用いて説明した記録再生時の加算トラッキングエラー信号104である補正トラッキングエラー信号104bの算出処理と同じである。記録再生時は、光ピックアップ8の現在の半径位置rを検出し、検出したrを近似式に代入して増幅率α(r)を算出し、増幅器1203に設定したが、ここで説明する起動時には、実施の形態1の図9を用いて説明したようにコントローラ14がROM15やRAM16から読み出した値を直接増幅器1203に設する。
S801において、実施の形態2の光ディスク装置は予備トラッキングエラー信号算出処理を開始する。
まず、アナログ信号処理部11とコントローラ14で、サーボ処理部12での算出処理の前に行われる事前処理について説明を行う。なお、アナログ信号処理部11とサーボ処理部12とコントローラ14とで行われる処理に同期関係はないものとする。
S802においてフォーカスエラー信号生成部1101は、ピックアップ出力信号101からフォーカスエラー信号102aを生成し、フォーカスフィルタ1201に出力する。
また、S803においてトラッキングエラー信号生成部1102は、ピックアップ出力信号101からトラッキングエラー信号102bを生成し、加算器1204に出力する。
一方、S804においてコントローラ14は、S801で予備トラッキングエラー信号算出処理が開始すると、スピンドルFG信号103から光ディスク1の回転数を検出する。
S805においてコントローラ14は、S804で検出した光ディスク1の回転数に基づいて、光ディスク1の回転周波数を通過帯域に含むように低域通過フィルタ1202の通過帯域を決定する。
S806においてコントローラ14は、S805で決定した通過帯域を制御信号105で低域通過フィルタ1202に設定する。
またS807においてコントローラ14は、所定の増幅率α(k)をROM15やRAM16から読み出して増幅器1203に設定する。この所定の増幅率α(k)は実施の形態1の図9を用いて説明したように、k=0のときは0であり、k≠0のときはk−1回目である前回の所定の増幅率α(k−1)に数値Δを加算した値であるものとする。
次にサーボ処理部12で行われる算出処理について説明する。
S808において、S802で生成されたフォーカスエラー信号102aが低域通過フィルタ1202に入力する。この低域通過フィルタ1202には、S806でコントローラ14により光ディスク1の回転周波数を含むような通過帯域が設定されている。
S809において低域通過フィルタ1202は、フォーカスエラー信号102aのうち光ディスク1の回転周波数帯域の成分である回転周波数成分108を抽出し、増幅器1203に出力する。
このように、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
S810において、フォーカスエラー信号102aのうち回転周波数成分108が増幅器1203に入力する。この増幅器1203には、S807でコントローラ14により増幅率α(k)が設定されている。
S811において増幅器1203は、コントローラ14からの制御信号105で設定された所定の増幅率α(k)で回転周波数成分108を増幅した増幅回転周波数成分109を算出し、加算器1204に出力する。
S812において加算器1204は、S811で算出された増幅回転周波数成分109とS803で生成されたトラッキングエラー信号102bとを加算して予備トラッキングエラー信号104aを算出する。
S813において加算器1204は、S812で加算された予備トラッキングエラー信号104aをトラッキングフィルタ1205に出力する。なお、トラッキングフィルタ1205は予備トラッキングエラー信号104aからトラッキング駆動信号106bを生成してトラッキングドライバ1302に出力する。
S814において、S813で予備トラッキングエラー信号104aが出力されると、光ディスク装置は予備トラッキングエラー信号算出処理を終了する。
以上のように、予備トラッキングエラー信号算出処理では、S807で設定した所定の増幅率α(k)を用いて、回転周波数成分108を増幅し、増幅回転周波数成分109をトラッキングエラー信号102bに加算して予備トラッキングエラー信号104aを算出する。
このように、実施の形態2の光ディスク装置においては、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの回転周波数成分に基づいて光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正することにより、傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクに対してトラッキング制御を行う場合でも、フォーカスエラー信号のうち光ディスクの傾きの変化を推測可能な光ディスクの回転周波数成分を用いてトラッキングエラー信号の変動を補正し、光ディスクの傾きによって生じるトラッキングエラー信号の変動を打ち消すことができるので、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことができる。
また、光ディスク装置に光ディスクの傾きを検出するための特別なディスク傾きの検出器を設ける必要がないので、光ディスク装置の部品点数の増加と光ディスク装置自体の大型化を抑制することができる。
本発明にかかる光ディスク装置及びその制御方法は、光ディスクの傾きの状態が一回転中に変化するような面ぶれを有する光ディスクについても、情報の読取り品質や記録品質の低下を防ぐことが必要な光ディスク装置等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態における光ディスク装置のブロック図 実施の形態1の光ディスク装置における詳細ブロック図 実施の形態1の光ディスク装置に面ぶれディスクが装着された場合の模式図 実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図 実施の形態1の光ディスク装置における記録再生処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における補正トラッキングエラー信号算出処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における対物レンズの半径位置と各信号との関係を示す模式図 実施の形態1の光ディスク装置における半径方向補正学習処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における増幅率調整処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における予備トラッキングエラー信号算出処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図 実施の形態1の光ディスク装置の起動処理のフローチャート 実施の形態1の光ディスク装置における各信号を示す図 実施の形態1の光ディスク装置の起動処理のフローチャート 実施の形態2の光ディスク装置における詳細ブロック図 実施の形態2の光ディスク装置における各信号を示す図 実施の形態2の光ディスク装置における補正トラッキングエラー信号算出処理のフローチャート 実施の形態2の光ディスク装置における予備トラッキングエラー信号算出処理のフローチャート 従来の光ディスク装置におけるトラッキングエラー信号を示す図
符号の説明
1 光ディスク
2 ピックアップモジュール
3 スピンドルモータ
3a 回転軸
3b ディスク装着面
4 レンズホルダ
5 対物レンズ
6 アクチュエータ
7 キャリッジ
8 光ピックアップ
8a 受光センサ
8b 光束
9 フィード部
10 フィードモータ
11 アナログ信号処理部
12 サーボ処理部
13 モータ駆動部
14 コントローラ
15 ROM
16 RAM
101 ピックアップ出力信号
102 サーボエラー信号
102a フォーカスエラー信号
102b トラッキングエラー信号
103 スピンドルFG信号
104 加算トラッキングエラー信号
104a 予備トラッキングエラー信号
104b 補正トラッキングエラー信号
105 制御信号
106 ピックアップモジュール制御信号
106a フォーカス駆動信号
106b トラッキング駆動信号
107 ピックアップモジュール駆動信号
107a フォーカス駆動電流信号
107b トラッキング駆動電流信号
108 回転周波数成分
109 増幅回転周波数成分
1101 フォーカスエラー信号生成部
1102 トラッキングエラー信号生成部
1201 フォーカスフィルタ
1202 低域通過フィルタ
1203 増幅器
1204 加算器
1205 トラッキングフィルタ
1301 フォーカスドライバ
1302 トラッキングドライバ

Claims (26)

  1. 光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成する信号処理部と、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するフォーカス駆動信号を生成するサーボ処理部と、を具備し、
    前記サーボ処理部は、
    前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、
    前記帯域通過フィルタにおいて前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分を抽出することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、
    前記低域通過フィルタにおいて前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分を抽出することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 前記サーボ処理部は、所定の増幅率で増幅した前記回転周波数成分を前記信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算して前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 前記所定の増幅率を、前記対物レンズが位置する前記光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 前記対物レンズの位置が前記光ディスクの内周側であるほど、前記所定の増幅率を大きく設定し、前記対物レンズの位置が前記光ディスクの外周側であるほど、前記所定の増幅率を小さく設定することを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
  7. 前記サーボ処理部は、複数の所定の増幅率で前記回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの前記回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、前記予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を前記複数の所定の増幅率から選出し、選出した前記補正増幅率で増幅した前記回転周波数成分を前記信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算して前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正し、前記トラッキングエラー信号を所定の状態に収束させることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  9. 前記所定の状態とは、前記トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分が前記トラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態であることを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置。
  10. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、前記対物レンズから出射されたレーザ光が前記情報トラックを横断することにより生じる前記トラッキングエラー信号の振幅に対して前記変動の幅が所定の割合以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  11. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、前記回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  12. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、前記回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  13. 光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するフォーカス駆動信号を生成し、
    前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  14. 光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成する信号処理部と、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動するサーボ処理部と、を具備し、
    前記サーボ処理部は、
    前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする光ディスク装置。
  15. 前記光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む帯域通過フィルタを具備し、
    前記帯域通過フィルタにおいて前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分を抽出することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  16. 前記光ディスクの回転周波数を通過帯域に含む低域通過フィルタを具備し、
    前記低域通過フィルタにおいて前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分を抽出することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  17. 前記サーボ処理部は、所定の増幅率で増幅した前記回転周波数成分を前記信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算して前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  18. 前記所定の増幅率を、前記対物レンズが位置する前記光ディスクの半径方向の位置に応じて可変設定することを特徴とする請求項17に記載の光ディスク装置。
  19. 前記対物レンズの位置が前記光ディスクの内周側であるほど、前記所定の増幅率を大きく設定し、前記対物レンズの位置が前記光ディスクの外周側であるほど、前記所定の増幅率を小さく設定することを特徴とする請求項18に記載の光ディスク装置。
  20. 前記サーボ処理部は、複数の所定の増幅率で前記回転周波数成分を増幅し、増幅したそれぞれの前記回転周波数成分をトラッキングエラー信号に加算し、加算して得られたそれぞれの予備トラッキングエラー信号のうち、前記予備トラッキングエラー信号の波形の最大値と最小値との差が最小となる補正増幅率を前記複数の所定の増幅率から選出し、選出した前記補正増幅率で増幅した前記回転周波数成分を前記信号処理部で生成されたトラッキングエラー信号に加算して前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  21. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正し、前記トラッキングエラー信号を所定の状態に収束させることを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  22. 前記所定の状態とは、前記トラッキングエラー信号のうちトラック横断成分が前記トラッキングエラー信号の基準電位と交点をもつ状態であることを特徴とする請求項21に記載の光ディスク装置。
  23. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記トラッキングエラー信号の変動の幅を測定し、前記対物レンズから出射されたレーザ光が前記情報トラックを横断することにより生じる前記トラッキングエラー信号の振幅に対して前記変動の幅が所定の割合以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  24. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカス駆動信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、前記回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  25. 前記サーボ処理部は、前記対物レンズを前記光ディスクの情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始する前に、前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分の振幅を測定し、前記回転周波数成分の振幅が所定値以上である場合、前記トラッキングエラー信号の変動を補正して前記対物レンズを前記情報記録面の情報トラックに追従させるトラッキング制御を開始することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
  26. 光ディスクからの反射光に基づいてフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とを生成し、
    前記フォーカスエラー信号に基づいて対物レンズをフォーカス方向に駆動し、
    前記フォーカスエラー信号のうち前記光ディスクの回転周波数成分に基づいて前記光ディスク一回転中の傾きの変化を推測し、前記回転周波数成分を用いて前記トラッキングエラー信号の変動を補正することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018501600A (ja) * 2015-01-09 2018-01-18 オラクル・インターナショナル・コーポレイション 光記憶装置における光学ヘッドのトラッキングサーボシステムの適応制御装置

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