JP2008145766A - プロセスカートリッジ、電子写真装置および画像形成方法 - Google Patents

プロセスカートリッジ、電子写真装置および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温で定着可能なトナーを用いる電子写真装置において、感光体が汚染されにくく、トナー劣化や融着がおこりにくく、高画質な画像を長期間安定して提供し、さらに高速なプロセスに対応可能なプロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】フローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sのトナーを用い、電子写真感光体の表面層が、特定のパーフルオロアル基を有する繰り返し構造単位および特定のポリスチレン鎖他を有する基からなる一価の基を有する繰り返し構造単位を有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるオルガノポリシロキサンを含有し、表面層中のオルガノポリシロキサンの含有量が、表面層全質量に対して0.01〜20質量%である電子写真感光体であるプロセスカートリッジとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真用プロセスカートリッジ、電子写真装置、およびこれらを用いた画像形成方法に関する。
電子写真による画像形成装置は、ファーストコピー時間の短縮化や省電力化が進んできている。このため、定着温度の低温化が進められている。また、より高速な出力を求められる傾向にありこの観点でも定着温度の低温化が必要とされてきている。このため、トナーの低温定着化のための提案がされている。このような状況下においてトナーは更に外部からの物理的な力の影響を受けやすくなり、トナーの劣化や感光体表面の汚染や電子写真感光体への融着が起こり易くなっている。このため、殿の表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂を添加する提案がされている。
特開2002−202628号公報 特開2003−167369号公報 特開2001−249481号公報 特開2004−93865号公報
本発明の目的は、低温で定着可能なトナーを用いる電子写真装置において、感光体が汚染されにくく、トナー劣化や融着がおこりくく、高画質な画像を長期間安定して提供することができ、さらに高速なプロセスに対応可能なプロセスカートリッジ、電子写真装置及び画像形成方法を提供する事にある。
本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有し、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sのトナーであり、かつ支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01〜20質量%である電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
Figure 2008145766
(式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有し、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sのトナーであり、かつ支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01〜20質量%である電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置である。
Figure 2008145766
(式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有し、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sのトナーであり、かつ支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01〜20質量%である電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法である。
Figure 2008145766
(式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
以上のように、本発明によれば、高速プロセスや、低温定着の電子写真装置において、本発明の電子写真感光体を用いることにより、感光体の表面上に必要以上のトナーや汚染物質が付着しにくくなり、トナー劣化や融着がおこりにくく、高画質な画像を長期間安定して提供すること、また汚染に起因する傷や劣化の進行に伴って発生する2次的な画像欠陥も防止する電子写真装置を提供することが出来る。
本発明に係る電子写真感光体の表面層は、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000〜1000000であるオルガノポリシロキサンを含有する。これによって、持続的に電子写真感光体の表面の離型性を向上させることができ、電子写真感光体表面への現像剤の付着を防止し、融着等による画像不良の発生を抑えることができる。
Figure 2008145766
上記式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。
また、上記オルガノポリシロキサンは、さらに下記式(13)で示される繰り返し構造単位γを有してもよい。
Figure 2008145766
上記式(13)中、R13、R14は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。
また、上記オルガノポリシロキサンの末端基としては、例えば、下記式(14)で示される構造を有する末端基I、下記式(15)で示される構造を有する末端基IIが挙げられる。
Figure 2008145766
上記式(14)、(15)中、R15、R16は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、E11、E12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示し、ただし、上記式(14)中のE11は上記オルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位の主鎖(−Si−O−)中のSiと結合し、上記式(15)中のSiは上記オルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位の主鎖(−Si−O−)中のOと結合する。
本発明において、有機基とは、置換または無置換の炭化水素基を意味する。また、炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルケニル基などが挙げられる。
上記R11〜R16の1価の炭化水素基としては、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のアリールアルケニル基などが挙げられる。これらの基の炭素原子数は1〜30であることが好ましく、特にはメチル基、フェニル基がより好ましい。
上記B11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基は、フッ素原子含有有機基の末端に少なくとも1個の式:−CF3で表される基を含有し、側鎖に式:−CF3で表される基を含有するか、または含有しないフッ素原子含有有機基であることが好ましい。さらに好ましくは、一般式:
−(CH2)p(CF2)q
(式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
−(CH2)pCF(CF3)2
(式中、pは2以上の整数である。)
で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
−(CH2)pC(CF3)2(CF2)qCF3
(式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
−(CH2)pCH(CF3)(CH2)qCF(CF3)2
(式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
で表されるフッ素原子含有有機基、および一般式:
−(CH2)pO(CH2)rCF(CF3)2
(式中、pは2以上の整数であり、rは2以上の整数である。)
で表されるフッ素原子含有有機基からなる群より選択される少なくとも1種の基であることを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンであることが好ましい。
上記アルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基などが挙げられる。上記アルキレンオキシアルキレン基としては、エチレンオキシエチレン基、エチレンオキシプロピレン基、プロピレンオキシプロピレン基が挙げられる。
上記D11の重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基は、下記式(3)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
Figure 2008145766
上記式(3)中、R31は、置換または無置換の2価の炭化水素基を示し、R32、R33は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、W31は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を示し、R34は、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、bは、0または1を示す。
上記2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基の如きアルキレン基が挙げられ、炭素原子数1〜10であることが好ましい。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。上記アリール基としては、無置換であることが好ましく、フェニル基が挙げられる。
上記D11の置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基は、下記式(4)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
Figure 2008145766
上記式(4)中、R41、R42は、それぞれ独立に、置換または無置換の2価の炭化水素基を示し、R43は、水素原子、または、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、cは、0または1を示し、dは、1以上300以下の整数を示す。
上記2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基の如きアルキレン基や、フェニレン基の如きアリーレン基が挙げられる。上記1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基の如きアルキル基や、フェニル基の如きアリール基が挙げられる。上記dは、5以上であることが好ましい。
上記D11の置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基は、下記式(5)で示される構造を有する1価の基であることが好ましい。
Figure 2008145766
上記式(5)中、R51は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、または、酸素原子を示し、R52〜R56は、それぞれ独立に、置換または無置換のアルキル基、または、置換または無置換のアリール基を示し、eは、3以上の整数を示す。
上記アルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基が挙げられる。アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が挙げられる。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基が挙げられる。上記アリール基としては、フェニル基が挙げられる。上記eは、5以上であることが好ましい。
上記D11の炭素原子数12以上の1価の有機基としては、n−ドデシル基、n−テトラドデシル基、n−ヘキサデシル基およびn−オクタデシル基の如きアルキル基が挙げられる。上記炭素原子数は、100以下であることが好ましい。
上記各基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子の如きハロゲン原子や、メチル基、エチル基、プロピル基の如きアルキル基や、フェニル基の如きアリール基などが挙げられる。
上記オルガノポリシロキサンにおける上記式(11)で示される繰り返し構造単位αの数(平均)は、1〜1000であることが好ましく、特には10〜200であることがより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンにおける上記式(11)で示される繰り返し構造単位αの数(平均)は、1〜1000であることが好ましく、特には10〜200であることがより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンにおける上記式(12)で示される繰り返し構造単位βの数(平均)は、1〜1000であることが好ましく、特には5〜100であることがより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンにおける上記式(13)で示される繰り返し構造単位γの数(平均)は、0〜1000であることが好ましく、特には100〜200であることがより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンが有する繰り返し構造単位は、上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βのみ、または、上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βと上記式(13)で示される繰り返し構造単位γのみであることが好ましい。
上記オルガノポリシロキサンにおける上記式(11)で示される繰り返し構造単位αと上記式(12)で示される繰り返し構造単位βと上記式(13)で示される繰り返し構造単位γとの和(平均)は、2〜2000であることが好ましく、特には5〜1000であることがより好ましく、さらには20〜500であることがより一層好ましい。
上記式(11)で示される繰り返し構造単位αの数が2以上の場合、複数のR11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のB11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。
上記式(12)で示される繰り返し構造単位βの数が2以上の場合、複数のR12は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のD11は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。D11は、上述のとおり、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基のいずれかであるが、D11が複数の場合は、少なくとも1個のD11は、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基であることが好ましい。
上記式(13)で示される繰り返し構造単位γの数が2以上の場合、複数のR13は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよく、複数のR14は同一の基であっても異なる2種以上の基であってもよい。
同様のことが、上記式(3)中のR32、R33、上記式(4)中のR42、上記式(5)中のR52、R53についてもいえる。
以下に、本発明に用いられるオルガノポリシロキサンの具体例を示す。ただし、本発明はこれら具体例に限定されない。
また、下記オルガノポリシロキサン(1)〜(21)は、いずれも、末端基として上記式(14)で示される構造を有する末端基I(E11:メチル基)、下記式(15)で示される構造を有する末端基II(E12、R15、R16:メチル基)を有する。
また、下記オルガノポリシロキサン(22)〜(24)、(27)〜(30)は、いずれも、末端基として上記式(14)で示される構造を有する末端基I
Figure 2008145766
下記式(15)で示される構造を有する末端基II
Figure 2008145766
15、R16:メチル基
を有する。
また、下記オルガノポリシロキサン(25)は、末端基として上記式(14)で示される構造を有する末端基I
Figure 2008145766
下記式(15)で示される構造を有する末端基II
Figure 2008145766
15、R16:メチル基
を有する。
また、下記オルガノポリシロキサン(26)は、末端基として上記式(14)で示される構造を有する末端基I
Figure 2008145766
下記式(15)で示される構造を有する末端基II
Figure 2008145766
15、R16:メチル基
を有する。
Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766







Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766











Figure 2008145766
Figure 2008145766
これらの中では、(2)、(4)、(6)、(7)、(9)、(10)、(12)、(19)、(22)、(25)、(26)、(27)、(28)、(30)がより好ましい。
また、本発明に用いられるオルガノポリシロキサン中のフッ素原子の含有量は、オルガノポリシロキサン全質量に対して1〜90質量%であることが好ましく、特には、5〜60質量%であることが好ましい。フッ素原子の含有量が1質量%未満では、電子写真感光体の表面層の離型性が十分に発揮されない場合があり、90質量%を超えると、電子写真感光体の表面層中の結着樹脂との相溶性が悪くなったり、アンカー効果が十分に得られなかったりして、表面に移行しやすくなり、長時間耐久使用により電子写真感光体の表面が摩耗した場合、十分な効果が得られなくなる場合がある。
一般的に、シリコーンオイルやシロキサン化合物は、層中で表面移行性があるため、長時間耐久使用により電子写真感光体の表面が摩耗した場合、これらの成分の多くが失われてしまい、十分な効果が得られなくなるのである。
それに対して、本発明に用いられるオルガノポリシロキサンは、特に側鎖のD11が電子写真感光体の表面層の結着樹脂に対してアンカー効果を有するため、層中での表面移行性が抑制される。このため、感光体の寿命を通して効果を有すると考えられる。
本発明においては、電荷輸送層に上記オルガノポリシロキサンを用いることにより、持続的に電子写真感光体の表面の離型性を大きく向上させることができ、フローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sである低温で定着可能に適したトナーを用いた場合に、電子写真感光体表面への融着を防止し、画像欠陥の発生を抑えることができ、さらに、機内温度が上昇しやすい高速なプロセスの達成を可能にする。
本発明のトナーを有するプロセスに用いる電子写真感光体において、式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび式(12)で示される繰り返し構造単位βを有する化合物を該感光体表面層に含有させることにより、感光体表面の離型性が著しく向上し、このため、必要以上の現像剤が感光体に付着せず、感光体と現像ローラーやクリーニングブレードなどの感光体に当接した部材との摺擦や停止においても融着や固着などの汚染がおきにくい。感光体表面に融着が起こると、汚染による直接の画像欠陥が発生するだけでなくクリーニングブレードなどの部材との摺動性が変化し回転むらを引き起こし、これによる画像欠陥が発生する。汚染されたまま使用を続けることにより感光体表面に傷を発生させたり、感光体の劣化を早めたりする。このように本発明の電子写真感光体を、フローテスターにおける100℃粘度が15000〜40000Pa・sのトナー用いるプロセスで用いることにより、汚染に直接起因する1次的な画像欠陥を防止する他、汚染から傷や劣化の進行に伴って発生する2次的な画像欠陥も防止することが出来、さらに装置の高速化、現像剤の長寿命化の達成がとなる。
以下、本発明に用いられる電子写真感光体の構成に付いて説明する。本発明おける電子写真感光体は、支持体上に感光層を有する。感光層は電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単層型であっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積層型でもよいが電子写真特性的には積層型が好ましい。
使用する支持体は導電性を有するものであればよく、アルミニウム、ステンレスの如き金属、あるいは導電層を設けた金属、紙、プラスチックなどが挙げられ、形状はシート状、円筒状などがあげられる。
LBPなど画像入力がレーザー光の場合は散乱による干渉縞防止、または基盤の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これはカーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子をバインダー樹脂に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmが適当である。なお、干渉縞防止はシリンダーの切削やアルマイト処理、乾式や湿式のブラスト等でも行うことができ、その場合は、導電層を設ける必要は無い。
支持体または導電層の上に接着機能及びバリヤー機能を有する中間層を設けてもよい。中間層の材料としてはポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、などが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚は0.05〜5μm、好ましくは0.3〜1μmが適当である。シリンダーに直接アルマイト処理したり、ゾルゲル法による導電成膜を付けている場合等は中間層を使用しなくても構わない。
中間層の上には電荷発生層が形成される。本発明に用いられる電荷発生物質としてはピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドン、非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられる。
機能分離型の場合、電荷発生層は前期電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着剤樹脂および溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライタ(登録商標)、ロールミルおよび液衝突型高速分散機などの方法でよく分散し、分散液を塗布、乾燥させて形成される。また、バインダー樹脂を電荷発生材料の分散後投入したりバインダー樹脂を使用しないことも可能である。電荷発生層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜2μmが適当である。
電荷輸送層は主として、電荷輸送材料とバインダー樹脂、電荷輸送層が表面層である場合はさらに式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび式(12)で示される繰り返し構造単位βを有するオルガノポリシロキサンとを溶剤中に溶解し、得られた塗料を塗工乾燥して形成する。
用いられる電荷輸送材料としてはトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙げられる。
電荷輸送層に用いるバインダー樹脂の例としては、熱可塑性バインダー樹脂及び硬化性バインダー樹脂が挙げられる。例えば以下のものが上げられる。具体的にはフェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂あるいはこれらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重合体(例えば、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマー)。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン及びポリビニルピレンの如き有機光導電性ポリマーからも選択できる。
これらのうち、ポリアリレート樹脂及びポリカーボネート樹脂は、式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび式(12)で示される繰り返し構造単位βを有するオルガノポリシロキサンとのなじみが良く、良好な塗工液を作成することができるので好ましい。ポリアリレート樹脂及びポリカーボネート樹脂は下記式(A)及び(B)で示される構成単位を有する。
Figure 2008145766
(式中、Xは炭素原子、単結合(この場合のR5、R6は無し)、R1〜R4は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示し、R5及びR6は素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基またはR5及びR6が結合することによって置換もしくは無置換のアルキリデン基を形成するのに必要な基を示す。)
Figure 2008145766
(式中、Xは炭素原子、単結合(この場合のR25、R26は無し)、Yは炭素原子、単結合または酸素原子、R20〜R24は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示し、R25及びR26は素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基またはR25及びR26が結合することによって置換もしくは無置換のアルキリデン基を形成するのに必要な基を示す。R27〜30は、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を示す。iは0〜5の整数を示す。)
式(A)及び(B)中、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及びよう素原子が挙げられ、アルキル基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基が挙げられ、アリール基としてはフェニル基及びナフチル基が挙げられ、アルキリデン基としてはシクロヘキシリデン基が挙げられる。
これらの基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子及びよう素原子の如きハロゲン原子、メチル基、エチル基及びプロピル基の如きアルキル基、及びフェニル基の如きアリール基等が挙げられる。
以下に、ポリカーボネート樹脂が有する構成単位の好ましい例を示すが、これらに限られるものでは無い。
Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766
次に、ポリアリレート樹脂が有する構成単位の好ましい例を示すが、これらに限られるものでは無い。
Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766
Figure 2008145766
これら(A)、(B)構成単位は、1種の重合体でも、2種以上の共重合体であっても良い。
電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。電荷輸送材料とバインダー樹脂との重量比は5:1〜1:5、好ましくは3:1〜1:3である。なお、塗布する方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、スピナー塗布、ブレード塗布及びロール塗布法等が挙げられる。
式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび式(12)で示される繰り返し構造単位βを有するオルガノポリシロキサンの含有量は、塗膜構成成分に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、特に0.1〜10.0重量部が好ましい。含有量が少なすぎると本願発明の効果が得られにくくなり、多すぎるとキャリヤのトラップの原因となり、電位変動が生じ易くなる。
色素、顔料、有機電荷輸送材料等は、一般に紫外線、オゾン及びオイル等に汚れや金属等に弱いため、本発明においては必要に応じて保護層を設けてもよい。本発明で用いる事ができる保護層を形成する物としては以下のものが上げられる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー及びスチレン−アクリル酸コポリマー等のバインダー樹脂、式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび式(12)で示される繰り返し構造単位βを有するオルガノポリシロキサン。また、バインダー樹脂として、縮合系モノマーや不飽和基をもつラジカル重合系モノマーを持ちいいた場合は、塗布後、熱や紫外線等のエネルギー光をあてて硬化、形成してもよい。また必要に応じて金属や導電性金属酸化物等の導電性粒子や電荷輸送材料をさらに含有させてもよい。
保護層の膜厚は、0.05〜20μmであることが好ましい。保護層は電荷輸送層より薄膜にすることが可能であるため、オルガノポリシロキサンの量を増加させることが可能である。
次に、本発明の実施の形態に係る電子写真装置で用いるトナーについて説明する。
本発明に適用するトナーは、バインダー樹脂、着色剤、荷電制御剤及び低軟化物質及び無機微粒子等を含有しているトナーが用いられる。トナー粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、または粉砕法により調製される。本発明におけるフローテスター昇温法によるトナーの粘度の値は以下の方法により求めたものである。
装置としては、例えばフローテスターCFT−500D(株式会社島津製作所製)を用い、下記の条件で測定を行う。
・サンプル:約1.0gのトナーを秤量し、これを加圧成型器100kg/cm2の加重で1分間で成型してサンプルとする。
・ダイ穴径:1.0mm
・ダイ長さ:1.0mm
・シリンダ圧力:9.807×105(Pa)
・測定モード:昇温法
・昇温速度:4.0℃/min
上記の方法により、50℃〜200℃におけるトナーの粘度(Pa・s)を測定し、100℃の粘度(Pa・s)を求める。
フローテスター昇温法による100℃における粘度が15000Pa・s以上40000Pa・s未満、より好ましくは20000Pa・s以上40000Pa・s未満とすることで、低温定着性かつ画像光沢性が優れ、低温定着性に好ましい画像が得られる。15000Pa・s以下ではメディアへのトナーの浸み込み等によるグロス低下が起こり好ましくない。具体的には長期間に渡る使用に伴い、外添剤として添加した無機微粉体がトナー粒子の表面に埋没したり、あるいはトナー粒子が変形して摩擦帯電特性が不均一になるで転写材上の非画像部にトナーが付着する現象(以下、カブリと称す)が生じやすいので、好ましくない。40000Pa・s以上では、高速低温印刷においては定着工程時にトナー粒子が十分に変形することができず、定着画像の表面を擦った際にトナー画像の剥離が生じやすく、好ましくない。
バインダー樹脂としては、以下のものが挙げられる。スチレン−ポリエステル、スチレン−ブチルアクリレート等のスチレン系共重合体;ポリエステル系樹脂;エポキシ樹脂。
着色剤は、電子写真用に通常用いられているもので良く、例えば、イエロートナー用としては、ベンジン系黄色顔料、フォロンイエロー、アセト酢酸アニリド系不溶性アゾ顔料、モノアゾ染料、アゾメチン系色素等が挙げられる。
マゼンタトナー用としては、キサンテン系マゼンタ染料のリンタングステンモリブテン酸レーキ顔料、2,9−ジメチルキナクリドン、ナフトール系不溶性アゾ顔料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料と有機カルボン酸とからなる色材、チオインジゴ、ナフトール系不溶性アゾ顔料等が挙げられる。シアントナー用としては、銅フタロシアニン系顔料が挙げられる。
負電荷制御剤としては、アルキルサリチル酸の金属錯体、ジガルボン酸の金属錯体、多環体サリチル酸金属塩等が挙げられ、正電荷制御剤としては、4級アンモニウム塩、ベンゾチアゾール誘導体、グアナミン誘導体、その他の含窒素化合物等が挙げられる。
低軟化物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如きポリメチレンワックス;アミドワックス;高級脂肪酸;長鎖アルコール;エステルワックス;及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられる。トナーに対し、5〜30重量%の含有量が好ましい。
本発明に用いられるクリーニング部材としては、ブレード、ローラー、ファーブラシ及び磁気ブラシ等を用いることができる。これらのクリーニング部材の2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の電子写真装置について、図1を参照しながら説明する。本発明の電子写真装置としての複写機及びプリンター等の一例として図1に示す装置があり、現像手段60にはトナー61が収容されている。トナーは磁性トナーまたは非磁性トナーである。
前露光71を照射直後にバイアス印加手段62aにより直流バイアスが印加されている帯電手段(帯電ローラー)62で感光体63の表面を帯電し、露光(例えば、レーザー光及びハロゲンランプの光等)64により静電潜像を感光体63に形成する。トナー塗布ブレード(例えば、弾性ブレード及び金属ブレード等)72、103 〜109 Ωcmの中抵抗の弾性層または誘電層を表面に有する現像ローラー65を具備している現像手段60に収容されているトナー61で、静電潜像を現像する。現像は、正規現像方式または反転現像方式を使用する。現像部において、現像ローラー65にバイアス印加手段66により直流バイアスまたは交互バイアスが必要により印加される。転写材Pが搬送されて、転写部に来ると、バイアス印加手段68により電圧が印加されている転写手段(例えば、転写ローラー及び転写ベルト等)67により転写材Pの背面(感光体63側とは反対の側)から押圧しながら帯電することにより、感光体63表面上のトナー像を転写材P上へ静電的に転写する。場合により、感光体63上のトナー像を図示していない中間転写体(例えば、中間転写ドラム及び中間転写ベルト等)へ転写し、中間転写体から転写材Pへトナー像を転写してもよい。
感光体63から分離された転写材P上のトナー像は、加熱加圧手段(例えば、加熱加圧ローラー定着手段等)69により転写材Pに定着される。転写工程後の感光体63に残留するトナーは、必要によりクリーニング手段(例えば、クリーニングブレード、クリーニングローラー及びクリーニングブラシ等)70により感光体63の表面から除去される。クリーニング後の感光体63は、前露光71照射後、再度帯電手段62により帯電工程から始まる工程が繰り返される。
更に、図2は電子写真装置本体から取り出したプロセスカートリッジの一具体例の概略的断面図を示す。プロセスカートリッジは現像手段と静電潜像保持体とを少なくとも一体的にカートリッジ化されており、電子写真装置本体(例えば、複写機及びレーザービームプリンタ等)に着脱可能なように形成されている。図2に示すプロセスカートリッジにおいては、現像器15に現像ローラー(弾性ローラー)19が感光ドラム10にニップ部が形成されるように押圧されて設置されてあり、現像ローラー19には塗布ブレード8及び塗布ローラー12が圧接して設けられてある。更に、帯電ローラー11及びクリーニングブレード13が感光ドラム10に圧接して設けられている。
以下、実施例にしたがって説明する。なお、「部」とあるのは重量部を意味する。
まず、本発明で用いるオルガノポリシロキサンは、以下のごとく合成することが可能である。
(合成例1)
フラスコに下記式
Figure 2008145766
で表されるポリシロキサン3.23g、塩化白金酸20ppm(5%イソプロピルアルコール溶液)、式:CH2=CHCH2(C2H3C6H550C4H9で示されるアリル官能シリル基を有するポリスチレン26.7g、及びm−キシレンヘキサフルオライド80gを混合し、徐々に加熱した。さらに、80℃で6時間反応を続けた。次いで、140℃の条件下で20Torrまで減圧して、溶媒や低沸点成分を除去した。このようにして、得られた反応生成物を、29Si−NMR、13C−NMR及びFT−IRにより分析したところ、次式で示される構造例(2)のオルガノポリシロキサンであることが判明した。
Figure 2008145766
(合成例2)
合成例1のアリル官能ポリスチレンの替わりに、式:CH2=CHCH2O(C2H4O)24(C3H6O)24CH3で示されるアリル官能ポリオキシエチレン18.9gを用いた以外は合成例1と同様にして次式で示される構造例(18)のオルガノポリシロキサンを得た。
Figure 2008145766
(合成例3)
フラスコに下記式
Figure 2008145766
で表されるポリシロキサン3.23g、塩化白金酸20ppm(5%イソプロピルアルコール溶液)、式:CH2=CHCH2(C2H3C6H550C4H9で示されるアリル官能シリル基を有するポリスチレン26.7g、及びm−キシレンヘキサフルオライド80gを混合し、徐々に加熱した。さらに、80℃で6時間反応を続けた。次いで、140℃の条件下で20Torrまで減圧して、溶媒や低沸点成分を除去した。このようにして、得られた反応生成物を、29Si−NMR、13C−NMR及びFT−IRにより分析したところ、次式で示される構造例(6)オルガノポリシロキサンであることが判明した。
Figure 2008145766
(合成例4)
フラスコに下記式
Figure 2008145766
で表されるポリシロキサン3.23g、塩化白金酸20ppm(5%イソプロピルアルコール溶液)、式:CH2=CHCH2(C2H3C6H550C4H9で示されるアリル官能シリル基を有するポリスチレン18.9g、及びm−キシレンヘキサフルオライド80gを混合し、徐々に加熱した。さらに、80℃で6時間反応を続けた。次いで、140℃の条件下で20Torrまで減圧して、溶媒や低沸点成分を除去した。このようにして、得られた反応生成物を、29Si−NMR、13C−NMR及びFT−IRにより分析したところ、次式で示される構造例(9)のオルガノポリシロキサンであることが判明した。
Figure 2008145766
(合成例5)
フラスコに、平均式:
Figure 2008145766
で表されるオルガノポリシロキサン3.9g、5質量%−塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(反応原料の合計質量に対して、白金金属が質量単位で20ppmとなる量)、平均式:
CH2=CHCH2(C2H5C6H580(CH23CH3
で示されるポリスチレン系化合物12g、トルエン15.9gを加え、徐々に加熱し、80℃で5時間反応した。次に、1−ヘキセン8.4gを加え、さらに80℃で1時間反応を続けた。その後、110℃で1.3kPaまで減圧して、有機溶媒や低沸点成分を除去することにより白色固体状物を得た。この白色固体状物を29Si−核磁気共鳴分析(以下、29Si−NMR)、13C−核磁気共鳴分析(以下、13C−NMR)、フーリエ積分赤外線分光分析(以下、FT−IR)により分析した結果、次式で示される構造例(30)のオルガノポリシロキサンであることが判明した。
Figure 2008145766
[トナーの製造例1]
低分子樹脂成分(1)の製造例
温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけたガラス製4リットルの4つ口フラスコを油浴槽内に設置した。これに下記組成物を充填した。
キシレン 500部
スチレン 90部
ブチルアクリレート 10部
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル 10部
このフラスコを撹拌装置により150rpmにて撹拌しながら、油浴槽の温度を80〜90℃に段階的に調整し10時間反応させ重合を行った。
反応後、得られた内容物をエバポレータにより溶剤除去し、メタノール中に沈殿させ低分子樹脂を精製した。得られた低分子樹脂(1)の分子量を測定したところ、Mwで4500であった。
トナーの製造例(1)
下記の手順によって水系媒体中にて懸濁重合法によりトナーを作製した。
容量2Lの満水加圧式装置を具備する造粒装置内に、イオン交換水1kgと、リン酸マグネシウム1.9質量%を添加し65℃に加温した。次いで、ホモジナイザー(日本精機社製)を用いて、5,000rpmにて撹拌し、水系媒体を作製した。
続いて、下記処方を別途60℃の容器内で撹拌装置(ディスク翼式撹拌装置)にて十分溶解した溶解液0.3kgを造粒装置内の水系媒体中に投入し、5,000rpmにて15分間撹拌した。
スチレン 64部
n−ブチルアクリレート 16部
低分子量樹脂(1) 20部
カーボンブラック(DBP給油量50ml/100g) 7部
ベンジル酸ホウ素錯体(日本カーリット:LR−147) 1部
ポリエステル樹脂 8部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとテレフタル酸との重縮合物、Tg=70℃、Mw=8800、酸価10)
これに、重合開始剤1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)2部を溶解した。
次いで、造粒装置内の空気層部分に65℃の温水を注入し満水状態として、更に、外部から更に0.2kpaになるように加圧を行った。この状態にて前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入した。65℃を保持した状態でホモジナイザー(日本精機社製)で、5,000rpmのせん断を与えて15分間造粒した。
その後、プロペラ式撹拌装置に移して撹拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、更に4時間後、昇温速度20℃/Hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行った。その後、80℃で減圧蒸留操作を行い反応を完了した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥を行った。さらに、開口25μmの篩により凝集粗粒子を除去してトナー粒子1を得た。
続いて上記トナー粒子1 100部に対して、シリカ(アエロジル社製RX200)1.3部をヘンシェルミキサ(登録商標)(三井三池社製)で混合して本発明のトナー(1)を得た。
(実施例1)
30φ260mmのAlシリンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸せき法で塗布し140℃、30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnO2コート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング剤:シリコーンオイル(粘度50CS) 0.001部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール 0.2/0.8 20部
次にこの上にNメトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部、nブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布し0.5μmの中間層を形成した。
次に、CuKαのX線回折におけるブラッグ角2θが7.4°±0.2、28.2°±0.2に強いピークを有するHOGaPc結晶9部とポリビニルブチラ−ル(商品名エスレック(登録商標)BX−1、積水化学(株)製)3部をテトラヒドロフラン100部に溶解した液を、1mmφのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散した。これに200部の酢酸ブチルを加えて、希釈した後回収して、これを下引き層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚0.30μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送層を形成するために、電荷輸送用の塗料を調製した。構成単位例B−2のポリアリレート樹脂(重量平均分子量128000)、下記式で示されるアミン化合物a及びb
アミン化合物a
Figure 2008145766
アミン化合物b
Figure 2008145766
及び、構造例(2)のオルガノポリシロキサンを、最終重量比で構成単位例B−2のポリアリレート樹脂10、アミン化合物a7、アミン化合物B1、オルガノポリシロキサン0.18、溶剤80になるように調合した。
なお、溶剤は最終重量比率でモノクロルベンゼン:ジメトキシメタンが6:4になるように調製した。この塗料を、浸漬塗布法で塗布し、130℃で1時間乾燥する事によって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成し、感光体No.1を作成した。
次に評価について説明する。装置は、HP製カラーレーザージェット4700(カラー毎分30枚機)の改造機を用いた。改造は、現像ローラーの回転速度を1.5倍、さらに感光体への当接圧を1.5倍とした。また出力速度を1.8倍にした。トナーは、トナー製造例1のものを用いた。さらに、クリーニングブレードの当接圧を1.3倍とした。この装置を用い、高温高湿下で画像比率3%(A4)のパターンを連続で30000枚出力し、5000枚毎に画像および感光体表面を随時調べた。画像出力、評価は、ブラックで行った。
(実施例2)
実施例1において電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンの重量比を0.9とした以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(4)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(6)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(7)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(9)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(10)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(12)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(19)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例10)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(22)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例11)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(25)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例12)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(26)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例13)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(27)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例14)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(28)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例15)
実施例2の電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンとして構造例(2)を構造例(30)とした以外は、実施例2と同様に感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例16)
実施例1において電荷輸送層中の構造単位例(B−2)のバインダー樹脂の代わりに構造単位例(A-3)(重量平均分子量106000)の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例17)
実施例1において電荷輸送層中の構造単位例(B−2)のバインダー樹脂の代わりに構造単位例(B-24)(重量平均分子量130000)の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例18)
実施例1において電荷輸送層中の構造単位例(B−2)のバインダー樹脂の代わりに構造単位例(B-2)/(B−22)=75/25(重量平均分子量126000)の共重合樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例19〜36)
実施例1〜16において、感光体の基体を24.5φ254mmのアルミシリンダーとし、評価に用いたHP製カラーレーザージェット3700(カラー毎分16枚機)の改造機をさらにプロセススピードを3.2倍に改造したものを用い、20000枚まで連続出力した以外は、実施例1〜16と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2008145766
(比較例1)
実施例1において電荷輸送層中のオルガノポリシロキサンを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして比較感光体No.1を作成し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2008145766
本発明の電子写真装置の一例を示す図である。 電子写真装置本体から取り出したプロセスカートリッジの一具体例を示す図である。

Claims (12)

  1. 電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有するプロセスカートリッジにおいて、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000Pa・s以上40000Pa・s以下のトナーであり、該感光体は、支持体上に感光層を有しており、
    該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000以上1000000以下であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01質量%以上20質量%以下である電子写真感光体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
    Figure 2008145766
    (式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
  2. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンが、さらに下記式(13)で示される繰り返し構造単位γを有することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
    Figure 2008145766
    (式(13)中、R13、R14は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。)
  3. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、フッ素原子含有有機基の末端に少なくとも1個の式:−CF3で表される基を含有し、側鎖に式:−CF3で表される基を含有するか、または含有しないフッ素原子含有有機基である含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
  4. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、一般式:
    −(CH2)p(CF2)q
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pC(CF3)2(CF2)qCF3
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCH(CF3)(CH2)qCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、および一般式:
    −(CH2)pO(CH2)rCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、rは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基からなる群より選択される少なくとも1種の基であることを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
  5. 電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有する電子写真装置において、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000Pa・s以上40000Pa・s以下のトナーであり、該感光体は、支持体上に感光層を有しており、
    該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000以上1000000以下であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01質量%以上20質量%以下である電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置。
    Figure 2008145766
    (式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
  6. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンが、さらに下記式(13)で示される繰り返し構造単位γを有することを特徴とする請求項5に記載の電子写真装置。
    Figure 2008145766
    (式(13)中、R13、R14は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。)
  7. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、フッ素原子含有有機基の末端に少なくとも1個の式:−CF3で表される基を含有し、側鎖に式:−CF3で表される基を含有するか、または含有しないフッ素原子含有有機基である含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項5または6に記載の電子写真装置。
  8. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、一般式:
    −(CH2)p(CF2)q
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pC(CF3)2(CF2)qCF3
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCH(CF3)(CH2)qCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、および一般式:
    −(CH2)pO(CH2)rCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、rは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基からなる群より選択される少なくとも1種の基であることを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項5に記載の電子写真装置。
  9. 電子写真感光体、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像手段を有する画像形成方法において、該トナーがフローテスターにおける100℃粘度が15000Pa・s以上40000Pa・s以下のトナーであり、該感光体は、支持体上に感光層を有しており、
    該電子写真感光体の表面層が、下記式(11)で示される繰り返し構造単位αおよび下記式(12)で示される繰り返し構造単位βを有し、重量平均分子量が1000以上1000000以下であるオルガノポリシロキサンを含有し、該表面層中の該オルガノポリシロキサンの含有量が、該表面層全質量に対して0.01質量%以上20質量%以下である電子写真感光体であることを特徴とする画像形成方法。
    Figure 2008145766
    (式(11)、(12)中、R11、R12は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、B11は、パーフルオロアルキル基を有する1価の有機基を示し、D11は、重合度3以上の置換または無置換のポリスチレン鎖を有する1価の有機基、置換または無置換のアルキレンオキシ基を有する1価の有機基、置換または無置換のシロキサン鎖を有する1価の有機基、および、炭素原子数12以上の1価の有機基からなる群より選択される1価の基を示す。)
  10. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンが、さらに下記式(13)で示される繰り返し構造単位γを有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
    Figure 2008145766
    (式(13)中、R13、R14は、それぞれ独立に、置換または無置換の1価の炭化水素基を示す。)
  11. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、フッ素原子含有有機基の末端に少なくとも1個の式:−CF3で表される基を含有し、側鎖に式:−CF3で表される基を含有するか、または含有しないフッ素原子含有有機基である含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成方法。
  12. 該電子写真感光体中に含有されるオルガノポリシロキサンのB11のパーフルオロアルキル基を有する1価の有機基が、一般式:
    −(CH2)p(CF2)q
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pC(CF3)2(CF2)qCF3
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、一般式:
    −(CH2)pCH(CF3)(CH2)qCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、qは1以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基、および一般式:
    −(CH2)pO(CH2)rCF(CF3)2
    (式中、pは2以上の整数であり、rは2以上の整数である。)
    で表されるフッ素原子含有有機基からなる群より選択される少なくとも1種の基であることを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
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