JP2008143421A - 前照灯制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者が意図せずに前照灯をハイビームに切り換えた場合でも、前照灯を点灯した際にハイビームになっている旨の注意を喚起することができる前照灯制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンの始動後に前照灯の点灯状態がハイビームに切り換ったとき、前照灯がハイビームであることを示すハイビームインジケータと、エンジンの始動が検出されたときに、前照灯の点灯指示状態がハイビームであると検出された場合に、ハイビーム警告情報を出力するハイビーム警告情報出力手段と、を備えることを特徴とする前照灯制御装置として提供可能である。
【選択図】図1
【解決手段】エンジンの始動後に前照灯の点灯状態がハイビームに切り換ったとき、前照灯がハイビームであることを示すハイビームインジケータと、エンジンの始動が検出されたときに、前照灯の点灯指示状態がハイビームであると検出された場合に、ハイビーム警告情報を出力するハイビーム警告情報出力手段と、を備えることを特徴とする前照灯制御装置として提供可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、前照灯制御装置に関するものである。
夜間に車両を走行させる場合、前照灯をハイビームにして走行させる方が、ロービームにして走行させる方に比べて、比較的離れた車両前方の確認を容易に行うことができる。特に、街路灯の少ない道路では、運転者の視認性を向上させるのに有効である。
このようなハイビームでの車両走行は、対向車両や周辺歩行者眩惑させることもあり、一般的には、対向車両が接近してきた際に、運転者の操作によりハイビームからロービームへ切り換えて、対向車両や周辺歩行者を眩惑させないようにしている。しかしながら、運転者が切り換え操作を忘れた場合や、ハイビームになっていることに気付いていない場合、状況によっては対向車両や周辺歩行者を眩惑させてしまうこともある。
そこで、対向車両からの光を検出した場合、車両の前照灯をハイビームからロービームへ切り換えるための前照灯自動調光システムが考案されている(特許文献1参照)。
また、レーダー信号を使用して車両速度を測定し、また同じ方向に進む移動車両および隣接車線の移動車両を検出し、これら測定結果および検出結果に基づいて、車両の前照灯をハイビームからロービームに自動的に切り換える方法および装置が考案されている(特許文献2参照)。
また、街路灯等を誤認識することなく、夜間に他車の発する光を検知することにより他車を認識する夜間用車両認識装置を用いて、前照灯の角度(ハイビーム,ロービーム)を自動的に切り換える前照灯切り換え装置が考案されている(特許文献3参照)。
また、カーブ進入時に、対向車両または歩行者がいるときは前照灯をハイビームからロービームに切り換え、対向車両または歩行者がいないときには、ハイビームのままで走行することで、対向車両の運転者等を眩惑させることを防止できる前照灯の制御装置が考案されている(特許文献4参照)。
従来技術の構成は、前照灯の角度の切り換えは、対向車両または歩行者等を検出した場合や、車両の走行路の状態が、予め定められるカーブ等の特定の状態を検出した場合にのみ行われている。つまり運転者が意図的にハイビームに切り換えている場合の、前照灯の角度切り換えである。
一般に、前照灯の角度の切り換えは、方向指示器レバーを押す/引くことで行っている。この構成では、運転者が昼間時の運転で方向指示器の操作の際に、それと気付かずに前照灯の角度を切り換えてしまうこともある。この状態で夜間走行時に前照灯を点灯すると、運転者は、「ロービームにしては前照灯の照射範囲がいつもと異なる」といった多少の違和感を持つかも知れないが、ロービームであると思い込んでいるので、結果として、先行車両や対向車両、あるいは歩行者が眩惑することもあり得る。
上記問題を背景として、本発明の課題は、運転者が意図せずに前照灯をハイビームに切り換えた場合でも、前照灯を点灯した際にハイビームになっている旨の注意を喚起することができる前照灯制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための前照灯制御装置は、車両の前照灯の点灯指示状態をハイビームあるいはロービームに設定する前照灯点灯指示状態設定手段と、前照灯の点灯状態を点灯と消灯との間で切り換え可能に設定する点灯状態切換設定手段と、車両のエンジンの始動状態を検出するエンジン始動状態検出手段と、エンジンの始動後に前照灯の点灯状態がハイビームに切り換ったとき、前照灯がハイビームであることを示すハイビーム報知状態とされるハイビームインジケータと、エンジンの始動が検出されたときに、前照灯の点灯指示状態がハイビームであると検出された場合に、ハイビーム警告情報を出力するハイビーム警告情報出力手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によって、対向車両または歩行者等を検出した場合や、車両の走行路の状態が、予め定められるカーブ等の特定の状態を検出した場合以外の状況でも、運転者が切り換え操作を忘れた場合や、ハイビームになっていることに気付いていない場合に、運転者にハイビーム警告情報を出力することができる。よって、先行車両や対向車両、あるいは歩行者が眩惑することを防ぐことができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、エンジンの始動が検出されたときに、点灯状態が点灯に設定され、かつ前照灯の点灯指示状態がハイビームに設定されている場合に、ハイビーム警告情報を出力するように構成することもできる。
上記構成によって、運転者が切り換え操作を忘れた場合や、ハイビームになっていることに気付いていない場合に、ロービームになっていないことを気付かせることができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、エンジンの始動が検出されたときに、点灯状態が消灯に設定され、かつ前照灯の点灯指示状態がハイビームに設定されている場合に、ハイビーム警告情報を出力するように構成することもできる。
上記構成によっても、運転者が切り換え操作を忘れた場合や、ハイビームになっていることに気付いていない場合に、ロービームになっていないことを気付かせることができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、ハイビーム警告情報を視認可能に出力するように構成することもできる。
上記構成によって、運転者に、確実にロービームになっていないことを気付かせることができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、ハイビームインジケータを通常時とは異なる形態で点灯させるように構成することもできる。
道路運送車両の保安基準の第三十二条には、「走行用前照灯(ハイビーム)について、点灯操作状態の表示装置を備えること」が規定されている。これは、例えば計器パネルに取り付けられて、ハイビーム時に青色で点灯するハイビームインジケータに相当する。上記構成によって、既存のハイビームインジケータを活用することで製造コストを低減でき、運転者もハイビーム警告情報が出力されていることを認識できる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、ハイビームインジケータを点滅させるように構成することもできる。
上述のように、ハイビームインジケータは、ハイビームになっているときに点灯する。また、インジケータの点滅は比較的容易に行うことができる。上記構成によって、ハイビームインジケータを活用してハイビーム警告情報を出力することができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報出力手段は、ハイビーム警告情報を音声メッセージにより出力するように構成することもできる。
上記構成によって、運転者は視覚の他に聴覚によってもハイビーム警告情報を認識することができる。
また、本発明の前照灯制御装置は、ハイビーム警告情報が出力されているときに、前照灯の点灯出力状態を強制的にロービームに切り換える強制ロービーム切換手段を備えるように構成することもできる。
上記構成によって、前照灯の点灯時は必ずロービーム点灯状態になるので、対向車両や周辺歩行者を眩惑させることを防ぐことができる。また、消灯時から直ちにハイビームとなるよりも、ロービームからハイビームなる方が、眩惑の度合いも小さくなる。
また、本発明の前照灯制御装置における強制ロービーム切換手段により、前照灯の点灯出力状態が強制的にロービームに切り換えられているロービーム強制切換時間を計測するロービーム強制切換時間計測手段を備え、強制ロービーム切換手段は、計測されたロービーム強制切換時間が予め定められる時間閾値に到達するに伴い、前照灯の点灯出力状態をハイビームに復帰させるように構成することもできる。
上記構成によって、運転者が意図してハイビームに切り換えた場合には、ハイビームを使用することができる。
また、本発明の前照灯制御装置におけるハイビーム警告情報が出力されているときに、前照灯の点灯指示状態がロービームに切り換った場合に、ハイビーム警告情報の出力を停止させるハイビーム警告情報出力停止手段を備えるように構成することもできる。
上記構成によって、ハイビームインジケータをハイビーム警告情報出力手段として用いる場合は、前照灯の点灯指示状態とハイビームインジケータの状態が矛盾しないので、運転者に違和感を抱かせることはない。
以下、本発明の前照灯制御装置を、図面を参照しながら説明する。図1は前照灯制御装置1の構成を示すブロック図である。前照灯制御装置1は、車両の前照灯13の点灯指示状態をハイビームあるいはロービームに設定する、本発明の前照灯点灯指示状態設定手段に相当するハイビーム/ロービーム切換スイッチ(以下、切換スイッチと略称)2,前照灯13の点灯状態を点灯と消灯との間で切り換え可能に設定する、本発明の点灯状態切換設定手段に相当するライトスイッチ3,車両のエンジンの始動状態を検出するエンジン始動状態検出手段4,前照灯13のハイビーム用バルブ13Hを点灯/消灯するためのハイビーム点灯回路11,前照灯13のロービーム用バルブ13Lを点灯/消灯するためのロービーム点灯回路12,インジケータ点灯回路15,インジケータ16,音声合成回路17,スピーカ18,表示部19,および、これらの接続された制御回路8等を備えている。
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,フラッシュメモリ90,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、ROM82に記憶された制御プログラム82pおよびデータにより制御を行う。なお、制御回路8が本発明の強制ロービーム切換手段,ロービーム強制切換時間計測手段,ハイビーム警告情報出力停止手段に相当する。
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。各スイッチの状態(オン/オフ)によって変化するスイッチからの出力電圧をA/D変換部86で測定し、各スイッチの状態を判定することもできる。
フラッシュメモリ90は電気的に書き換え可能な半導体デバイスによって構成され、前照灯制御装置1の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、フラッシュメモリ90は、前照灯制御装置1がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。
インジケータ16は、ハイビーム用バルブ13Hが点灯した際、すなわち、切換スイッチ2がハイビーム側に設定されライトスイッチ3が点灯状態となっている場合にハイビーム報知状態(点灯)となるもので、インジケータ16の点灯/消灯は、インジケータ点灯回路15により行われる。図2のように、インジケータ16は、例えば、車両の計器パネル20に設けられている。なお、インジケータ点灯回路15,インジケータ16が本発明のハイビーム警告情報出力手段に相当する。また、インジケータ16が本発明のハイビームインジケータに相当する。
スピーカ18は周知の音声合成回路17に接続され、制御プログラム82pの指令によってROM82あるいはフラッシュメモリ90に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路17においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。なお、音声合成回路17,スピーカ18が本発明のハイビーム警告情報出力手段に相当する。
表示部19は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示部19として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。図2のように、表示部19は、例えば、車両の計器パネル20に設けられている。
以上のような構成を持つことにより、前照灯制御装置1は、制御回路8のCPU81により制御プログラム82pが起動されると、切換スイッチ2,ライトスイッチ3,およびエンジン始動状態検出手段4の状態に基づいて、ハイビーム点灯回路11,ロービーム点灯回路12,およびインジケータ点灯回路15に制御指令を送り、ハイビーム用バルブ13H,ロービーム用バルブ13L,およびインジケータ16の点灯/消灯の制御を行う。
図3〜図5を用いて、ハイビーム警告情報出力処理について説明する。本処理は制御プログラム82pに含まれ、制御プログラム82pの他の処理とともに繰り返し実行される。なお、本処理ではエンジン始動時にライトスイッチ3がオフ状態であり、ライトスイッチ3を点灯側に切り換えないことが前提となっている。
まず、エンジン始動状態検出手段4により、エンジンが始動したかどうかを調べる。エンジン始動の判定方法は、以下のいずれを用いてもよい。
(1)エンジン始動状態検出手段4はイグニッションスイッチ(図示せず)であって、イグニッションスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
(2)エンジン始動状態検出手段4はアクセサリスイッチ(図示せず)であって、アクセサリスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
(3)エンジン始動状態検出手段4はエンジン始動用のスタータモータ(図示せず)を回転させるためのスタータスイッチ(図示せず)であって、スタータスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
(1)エンジン始動状態検出手段4はイグニッションスイッチ(図示せず)であって、イグニッションスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
(2)エンジン始動状態検出手段4はアクセサリスイッチ(図示せず)であって、アクセサリスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
(3)エンジン始動状態検出手段4はエンジン始動用のスタータモータ(図示せず)を回転させるためのスタータスイッチ(図示せず)であって、スタータスイッチがオン状態になったときに、エンジンが始動したと判定する。
エンジンが始動したと判定された場合(S11:Yes)、ライトスイッチ3の状態を調べる。ライトスイッチ3がオフ状態に設定されている場合(S12:Yes)、切換スイッチ2の状態を調べる。切換スイッチ2がハイビームに設定されている場合(S13:Yes)、ハイビーム警告情報出力用カウンタに、例えば5秒ないし10秒に相当する値をセットする(S14)。
次いで、以下の少なくとも一つ以上を用いて、ハイビーム警告情報を出力する(S15)。
(1)インジケータ16を、例えば点滅のように、通常時のハイビーム用バルブ13Hの点灯状態とは異なる形態で点灯させる。
(2)「ヘッドライト(前照灯)がハイビームになっています」というような音声メッセージをスピーカ18から出力する。
(3)連続あるいは断続するブザー音をスピーカ18から出力する。
(4)表示部19に「ヘッドライトがハイビームになっています」というようなメッセージを表示する。
(1)インジケータ16を、例えば点滅のように、通常時のハイビーム用バルブ13Hの点灯状態とは異なる形態で点灯させる。
(2)「ヘッドライト(前照灯)がハイビームになっています」というような音声メッセージをスピーカ18から出力する。
(3)連続あるいは断続するブザー音をスピーカ18から出力する。
(4)表示部19に「ヘッドライトがハイビームになっています」というようなメッセージを表示する。
ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えない場合(S16:No)、ハイビーム警告情報出力用カウンタを減算する(S17)。そして、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになった場合(S18:Yes)、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S19)。
図4に、このときのタイミングチャートを示す。図3のステップS11でエンジン始動を検出したタイミングがT01で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図4ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになった(すなわち、停止した)タイミングがT02で示され、このときインジケータ16は消灯する。
一方、ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えた場合(S16:Yes)、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S19)。このとき、ハイビーム警告情報出力用カウンタを停止してカウンタ値をゼロとしてもよい(S20)。
図5に、このときのタイミングチャートを示す。図3のステップS11:Yesに相当するエンジン始動を検出したタイミングがT11で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図5ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、ステップS16:Yesに相当する運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えたタイミングがT12で示され、このときインジケータ16は消灯する。また、ステップS20の処理が実行される場合には、T12の時点でハイビーム警告情報出力用カウンタが停止状態となる。
図6〜図8を用いて、エンジン始動時およびエンジン始動後のハイビーム警告情報出力処理について説明する。本処理は制御プログラム82pに含まれ、制御プログラム82pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、エンジンの始動が検出された場合、あるいはエンジンの始動が完了している場合(S31:Yes)、ライトスイッチ3の状態を検出する。ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出した場合(S32:Yes)、切換スイッチ2の状態を検出する。
切換スイッチ2がハイビームに設定されている場合(S33:Yes)、ハイビーム用バルブ13Hを消灯しロービーム用バルブ13Lのみを点灯するように、制御回路8からハイビーム点灯回路11およびロービーム点灯回路12に指令を送る(S34)。
そして、ハイビーム警告情報出力用カウンタに、例えば5秒ないし10秒に相当する値をセットする(S35)。そして、図3のステップS15と同様の方法でハイビーム警告情報を出力する(S36)。
ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えない場合(S37:No)、ハイビーム警告情報出力用カウンタを減算する(S38)。そして、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになった場合(S39:Yes)、ハイビーム用バルブ13Hを点灯するように、制御回路8からハイビーム点灯回路11に指令を送る(S40)。そして、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S41)。
図7に、このときのタイミングチャートを示す。図6のステップS32:Yesに相当する、ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出したタイミングがT21で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図7ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、図6のステップS39:Yesに相当する、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになった(すなわち、停止した)タイミングがT22で示され、このときインジケータ16は点滅状態から点灯状態に遷移する。
一方、ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えた場合(S37:Yes)、ロービーム点灯を維持し(S42)、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S41)。このとき、ハイビーム警告情報出力用カウンタを停止してカウンタ値をゼロとしてもよい(S43)。
図8に、このときのタイミングチャートを示す。図6のステップS32:Yesに相当する、ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出したタイミングがT31で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図8ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、ステップS37:Yesに相当する、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えたタイミングがT32で示され、このときインジケータ16は消灯する。また、ステップS43の処理が実行される場合には、T32の時点でハイビーム警告情報出力用カウンタが停止状態となる。
また、図7および図8において、エンジンの状態が(A)のときがエンジンの始動が完了している場合、すなわちエンジンの始動が完了した後にライトスイッチ3をオン状態とした場合に相当する。また、エンジンの状態が(B)のときがエンジンの始動が検出された場合、すなわちエンジンの始動時にライトスイッチ3がオン状態になっている場合に相当する。また、T21〜T23,T31〜T33のいずれの状態においても、ライトスイッチ3を消灯とすれば前照灯13,インジケータ16は消灯する(T23,T33)。
図9〜図11を用いて、エンジン始動時およびエンジン始動後のハイビーム警告情報出力処理の別例について説明する。まず、エンジンの始動が検出されている場合、あるいはエンジンの始動が完了している場合(S51:Yes)、ライトスイッチ3の状態を検出する。ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出した場合(S52:Yes)、切換スイッチ2の状態を検出する。
切換スイッチ2がハイビームに設定されている場合(S53:Yes)、ハイビーム用バルブ13Hを点灯するように、制御回路8からハイビーム点灯回路11に指令を送る(S54)。
そして、ハイビーム警告情報出力用カウンタに、例えば5秒ないし10秒に相当する値をセットする(S55)。そして、図6のステップS36と同様の方法でハイビーム警告情報を出力する(S56)。
ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えない場合(S57:No)、ハイビーム警告情報出力用カウンタを減算する(S58)。そして、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになった場合(S59:Yes)、ハイビーム点灯を維持し、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S60)。
図10に、このときのタイミングチャートを示す。図9のステップS52:Yesに相当する、ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出したタイミングがT41で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図10ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、ステップS59:Yesに相当する、ハイビーム警告情報出力用カウンタがゼロになったタイミングがT42で示され、このときインジケータ16は点滅状態から点灯状態に遷移する。
一方、ハイビーム警告情報が出力されている状態で、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えた場合(S57:Yes)、ハイビーム用バルブ13Hを消灯しロービーム用バルブ13Lのみを点灯するように、制御回路8からハイビーム点灯回路11およびロービーム点灯回路12に指令を送る(S61)。その後、ハイビーム警告情報の出力を停止する(S60)。このとき、ハイビーム警告情報出力用カウンタを停止してカウンタ値をゼロとしてもよい(S62)。
図11に、このときのタイミングチャートを示す。図9のステップS52:Yesに相当する、ライトスイッチ3がオン状態になったことを検出したタイミングがT51で示され、インジケータ16の点滅とハイビーム警告情報出力用カウンタ(図11ではカウンタと略記)の減算が開始される。また、ステップS57:Yesに相当する、運転者が切換スイッチ2をロービームに切り換えたタイミングがT52で示され、このときインジケータ16は消灯する。また、ステップS62の処理が実行される場合には、T52の時点でハイビーム警告情報出力用カウンタが停止状態となる。
また、図10および図11において、エンジンの状態が(A)のときがエンジンの始動が完了している場合、すなわちエンジンの始動が完了した後にライトスイッチ3をオン状態とした場合に相当する。また、エンジンの状態が(B)のときがエンジンの始動が検出された場合、すなわちエンジンの始動時にライトスイッチ3がオン状態になっている場合に相当する。また、T41〜T43,T51〜T53のいずれの状態においても、ライトスイッチ3を消灯とすれば前照灯13,インジケータ16は消灯する(T43,T53)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
1 前照灯制御装置
2 ハイビーム/ロービーム切換スイッチ(前照灯点灯指示状態設定手段)
3 ライトスイッチ(点灯状態切換設定手段)
4 エンジン始動状態検出手段
8 制御回路(強制ロービーム切換手段,ロービーム強制切換時間計測手段,ハイビーム警告情報出力停止手段)
11 ハイビーム点灯回路
12 ロービーム点灯回路
13 前照灯
15 インジケータ点灯回路(ハイビーム警告情報出力手段)
16 インジケータ(ハイビームインジケータ,ハイビーム警告情報出力手段)
17 音声合成回路(ハイビーム警告情報出力手段)
18 スピーカ(ハイビーム警告情報出力手段)
19 表示部
20 計器パネル
2 ハイビーム/ロービーム切換スイッチ(前照灯点灯指示状態設定手段)
3 ライトスイッチ(点灯状態切換設定手段)
4 エンジン始動状態検出手段
8 制御回路(強制ロービーム切換手段,ロービーム強制切換時間計測手段,ハイビーム警告情報出力停止手段)
11 ハイビーム点灯回路
12 ロービーム点灯回路
13 前照灯
15 インジケータ点灯回路(ハイビーム警告情報出力手段)
16 インジケータ(ハイビームインジケータ,ハイビーム警告情報出力手段)
17 音声合成回路(ハイビーム警告情報出力手段)
18 スピーカ(ハイビーム警告情報出力手段)
19 表示部
20 計器パネル
Claims (10)
- 車両の前照灯の点灯指示状態をハイビームあるいはロービームに設定する前照灯点灯指示状態設定手段と、
前記前照灯の点灯状態を点灯と消灯との間で切り換え可能に設定する点灯状態切換設定手段と、
前記車両のエンジンの始動状態を検出するエンジン始動状態検出手段と、
前記エンジンの始動後に前記前照灯の点灯状態がハイビームに切り換ったとき、前記前照灯がハイビームであることを示すハイビーム報知状態とされるハイビームインジケータと、
前記エンジンの始動が検出されたときに、前記前照灯の点灯指示状態がハイビームであると検出された場合に、ハイビーム警告情報を出力するハイビーム警告情報出力手段と、
を備えることを特徴とする前照灯制御装置。 - 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記エンジンの始動が検出されたときに、前記点灯状態が点灯に設定され、かつ前記前照灯の点灯指示状態がハイビームに設定されている場合に、前記ハイビーム警告情報を出力する請求項1に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記エンジンの始動が検出されたときに、前記点灯状態が消灯に設定され、かつ前記前照灯の点灯指示状態がハイビームに設定されている場合に、前記ハイビーム警告情報を出力する請求項1または請求項2に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記ハイビーム警告情報を視認可能に出力する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記ハイビームインジケータを通常時とは異なる形態で点灯させる請求項4に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記ハイビームインジケータを点滅させる請求項5に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報出力手段は、前記ハイビーム警告情報を音声メッセージにより出力する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の前照灯制御装置。
- 前記ハイビーム警告情報が出力されているときに、前記前照灯の点灯出力状態を強制的にロービームに切り換える強制ロービーム切換手段を備える請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の前照灯制御装置。
- 前記強制ロービーム切換手段により、前記前照灯の点灯出力状態が強制的にロービームに切り換えられているロービーム強制切換時間を計測するロービーム強制切換時間計測手段を備え、
前記強制ロービーム切換手段は、計測された前記ロービーム強制切換時間が予め定められる時間閾値に到達するに伴い、前記前照灯の点灯出力状態をハイビームに復帰させる請求項8に記載の前照灯制御装置。 - 前記ハイビーム警告情報が出力されているときに、前記前照灯の点灯指示状態がロービームに切り換った場合に、前記ハイビーム警告情報の出力を停止させるハイビーム警告情報出力停止手段を備える請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の前照灯制御装置。
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JP2006334835A JP2008143421A (ja) | 2006-12-12 | 2006-12-12 | 前照灯制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102298845A (zh) * | 2011-08-29 | 2011-12-28 | 安徽超远信息技术有限公司 | 一种远光灯视频检测方法及系统 |
CN108986476A (zh) * | 2018-08-07 | 2018-12-11 | 安徽金赛弗信息技术有限公司 | 机动车未按规定使用远光灯识别方法、系统及存储介质 |
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2006
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