JP2008140156A - 車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法 - Google Patents

車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効果的に居眠り運転を防止すること。
【解決手段】車両制御装置10は、車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得部120と、運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定部110と、車両状態取得部120によって車両が走行状態にあることが検出され、かつ、覚醒度判定部110よって運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、車両状態取得部120によって検出された現在位置と地図データ210とを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索部130と、施設検索部130によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力部150とを備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法に関し、特に、効果的に居眠り運転を防止することができる車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法に関する。
従来より、車両の居眠り運転を未然に防止するため、運転手の覚醒状況を監視し、運転手が居眠り状態に陥りつつあることが検出された場合に、各種刺激を与えて運転手を覚醒させる技術が知られている。
例えば、特許文献1においては、先行車両との車間距離や、ハンドルの揺れ等に基づいて運転手の覚醒状況を監視し、運転手が居眠り状態に陥りつつあることが検出された場合に、空調装置を制御して運転手を覚醒させる技術が開示されている。
また、特許文献2においては、車内カメラで撮影した運転手の画像に基づいて運転手の覚醒状況を監視し、運転手が居眠り状態に陥りつつあることが検出された場合に、警告音、送風、振動の刺激を与えて運転手を覚醒させる技術が開示されている。
また、特許文献3においては、運転手の眠気を感知した場合に、車を停車(下車)させるようなシナリオを実行して運転手の行動を間接的に覚醒状態へ誘導する技術が開示されている。
特開平8−48135号公報 特開2005−62911号公報 特開2006−31475号公報
しかしながら、上記の従来技術のように、走行中に各種刺激を与えて居眠り運転を防止する方式は、一時的には効果があっても、次第に運転手に慣れが生じてしまい、効果が薄くなっていくという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、効果的に居眠り運転を防止することができる車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一つの態様では、運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、前記車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得手段と、前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、前記車両状態取得手段によって前記車両が走行状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、前記車両状態取得手段によって検出された現在位置と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索手段と、前記施設検索手段によって検索された駐車施設を管理する施設予約装置へ駐車スペースの予約要求を送信する施設予約手段と、前記施設検索手段によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力手段とを備えたことを特徴とする。
この発明の態様によれば、運転手の覚醒度を判定し、居眠り運転の兆候がみられる場合には、最寄の駐車施設を検索して、そこへ車両を誘導し、該駐車施設に車両が進入した場合に確実に停車できるように駐車場所を予約することとしたので、速やかに運転手に仮眠を取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができる。
また、本発明の他の態様では、運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、前記車両の走行状態を取得する車両状態取得手段と、前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、前記車両状態取得手段によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御手段とを備えたことを特徴とする。
この発明の態様によれば、運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御することとしたので、速やかに運転手に仮眠を取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができる。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記車内環境制御手段は、前記導眠制御の実行中に、前記覚醒度判定手段によって前記運転手が眠りに付いたと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が所定の範囲内を遷移するように車両内の環境を制御する安眠制御を実行することを特徴とする。
この発明の態様によれば、運転手の覚醒度を監視し、運転手の仮眠が適度な深さを保つように車両内の環境を制御することとしたので、覚醒後に悪影響が残ることがない質の高い仮眠を運転手に取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができる。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記車内環境制御手段は、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の眠りの深さが所定の状態になったと判断された時点から、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間経過後に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が高くなるように車両内の環境を制御する覚醒制御を実行することを特徴とする。
この発明の態様によれば、仮眠の深さが所定の深さになってから、運転手の睡眠の質に応じて決定される所定時間が経過した後、運転手が目覚めるように車両内の環境を制御することとしたので、仮眠の取り過ぎによって、覚醒後に悪影響が残ることを防止することができる。
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
本発明の一つの態様によれば、運転手の覚醒度を判定し、居眠り運転の兆候がみられる場合には、最寄の駐車施設を検索し、そこへ車両を誘導し、該駐車施設に車両が進入した場合に確実に停車できるように駐車場所を予約することとしたので、速やかに運転手に仮眠を取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができるという効果を奏する。
また、本発明の一つの態様によれば、運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御することとしたので、速やかに運転手に仮眠を取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができるという効果を奏する。
また、本発明の一つの態様によれば、運転手の覚醒度を監視し、運転手の仮眠が適度な深さを保つように車両内の環境を制御することとしたので、覚醒後に悪影響が残ることがない質の高い仮眠を運転手に取らせ、もって、居眠り運転を効果的に防止することができるという効果を奏する。
また、本発明の一つの態様によれば、仮眠の深さが所定の深さになってから、運転手の睡眠の質に応じて決定される所定時間が経過した後、運転手が目覚めるように車両内の環境を制御することとしたので、仮眠の取り過ぎによって、覚醒後に悪影響が残ることを防止することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、本実施例に係る車両制御方法の概要について図1を参照しながら説明する。ここでは、本実施例に係る車両制御方法を、車両に搭載された車両制御装置が実施するものとして説明する。
図1に示すように、車両制御装置は、車両が走行を開始すると(ステップS101)、所定の覚醒度判定手段をもちいて運転手の覚醒度を監視する(ステップS102)。覚醒度判定手段とは、運転手の覚醒度のレベルや遷移の方向を判定する手段である。そして、覚醒度が所定の度合いよりも低くなっていなければ、すなわち、運転手が眠気を催していなければ(ステップS103否定)、覚醒度の監視をそのまま継続する。
覚醒度の監視中に、覚醒度が所定の度合いよりも低くなっていることが分かった場合、すなわち、運転手が眠気を催していることが分かった場合は(ステップS103肯定)、車両制御装置は、車両の現在地と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索し(ステップS104)、検索した最寄の駐車施設へ車両を誘導する(ステップS105)。
ここで、駐車施設の検索や車両の誘導は、一般的なカーナビゲーションシステムの機能をもちいて実現することができる。なお、駐車スペースを確実に確保するために、車両を駐車施設に誘導する前に、その駐車施設の駐車スペースを管理する施設予約装置に駐車スペースの予約要求を送信することとしてもよい。
そして、車両制御装置は、車両の誘導を完了し、パーキングブレーキの状態等から車両が駐車状態になったと判断すると、音声ガイダンス等を通じて、仮眠を取るように運転手を促す(ステップS106)。そして、運転手が仮眠を取りやすくするため、車両内の室温や明るさ等を調整する導眠制御を実行する(ステップS107)。
そして、前述の覚醒度判定手段をもちいて運転手の覚醒度を取得し(ステップS108)、運転手が睡眠状態に入っていなければ(ステップS109否定)、導眠制御の実行と運転手の覚醒度の監視をそのまま継続する。
一方、運転手が睡眠状態(所定の深さの睡眠)に入っていることが確認されれば(ステップS109肯定)、車両制御装置は、運転手の睡眠時間の計時を開始する(ステップS110)。そして、運転手の眠りが深くなり過ぎず、また、浅くなり過ぎないように、安眠制御を実行する(ステップS111)。
すなわち、運転手の眠りが深くなり過ぎると、目覚めた後に倦怠感が残ったり、目覚めが悪くなったりといった現象が生じ、運転に支障を生じる可能性があるため、その場合には、眠りが浅くなるように車両内の室温や明るさ等を調整する。また、運転手の眠りが浅くなり過ぎると、十分な仮眠が取れる前に目覚めてしまうことになるため、その場合には、眠りが深くなるように車両内の室温や明るさ等を調整する。
そして、運転手の睡眠時間を確認し、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間を経過していなければ(ステップS112否定)、前述の覚醒度判定手段をもちいて運転手の覚醒度を取得し(ステップS113)、取得結果を安眠制御へ反映させる。
一方、運転手の睡眠時間が所定の時間を経過している場合は(ステップS112肯定)、運転手が覚醒するように車両内の室温や明るさ等を調整する覚醒制御を実行する(ステップS114)。そして、運転手が覚醒し、運転を再開した後は、再び、運転手が眠気を催していないかどうか監視をおこなう。
このように、本実施例に係る車両制御方法は、運転手が眠気を催した場合に、刺激を与えて覚醒させる代わりに、運転手が効率よく仮眠を取ることを支援する。具体的には、最寄の駐車施設を検索し、そこへ誘導することにより、運転手が速やかに仮眠を取ることを可能にする。また、車内の環境等を制御することにより、運転手が質の高い仮眠を取ることを可能にする。
次に、本実施例に係る車両制御方法を実施する車両制御装置10の構成について説明する。図2は、車両制御装置10の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、車両制御装置10は、車両に搭載され、その車両を制御する装置であり、制御部100と、記憶部200とを有する。
制御部100は、車両制御装置10を全体制御する制御部であり、覚醒度判定部110と、車両状態取得部120と、施設検索部130と、施設予約部140と、指示出力部150と、車内環境制御部160と、タイマ部170とを有する。
覚醒度判定部110は、図示しないセンサ等をもちいて運転手の状態に関する情報を取得し、その情報に基づいて、運転手の覚醒度のレベルや遷移の方向を判定する処理部である。ここで、運転手の心拍に基づいて覚醒度を判定する場合を例にして、覚醒度判定部110の構成等について説明する。
覚醒度判定部110は、被験者の心拍の波形を示す信号(以下、「心拍信号」という)を取得し、心拍信号の大きさが閾値以上となるタイミングの間隔(以下、「心拍間隔」という)を検出する。そして、覚醒度判定部110は、心拍間隔の変動に対するスペクトル密度を算出し、算出したスペクトル密度が極大となる周波数に基づいて覚醒度を判定する。
知られているように、生体においては、活動時(覚醒時)には交感神経が優位となり、リラックス時(例えば、睡眠移行時)には副交感神経が優位になる。そして、交感神経は心拍数を上昇させて心筋の収縮性を高め、副交感神経は心拍数を減少させて心筋の収縮性を低下させる。すなわち、どちらかの神経系が優位になったかによって、心拍間隔は変動することなる。
したがって、心拍間隔の変動を観測し、解析することにより、交感神経と副交感神経の優位性の変化を推測し、覚醒度を判定することができる。この方式は、他の方式のように心拍信号の大きさを絶対的な閾値と比較して覚醒度を判定するのではなく、被験者本人の心拍間隔の変動に基づいて覚醒度を判定するので、個人差や被験者の体調の影響を受けることなく、正確な判定結果を得ることができる。
図3は、覚醒度判定部110の構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、覚醒度判定部110は、心拍検出部111と、心拍間隔算出部112と、スペクトル算出部113と、ピーク周波数取得部114と、ピーク周波数クラスタリング部115と、クラスタリングデータ記憶部116と、判定部117とを有する。
心拍検出部111は、被験者の心拍信号を検出する手段である。心拍検出部111は、例えば、被験者に接触している電極に対して電圧を付加し、各電極の電位差から被験者の心拍信号を検出する。図4は、心拍検出部111が検出する心拍信号の一例を示す図である。心拍検出部111は、検出した心拍信号のデータ(以下、「心拍信号データ」という)を心拍間隔算出部112に出力する。
心拍間隔算出部112は、心拍信号データに基づいて心拍信号の振幅が閾値以上となるタイミングを検出し、検出したタイミングの間隔を心拍間隔として算出する処理部である。図4をもちいて、心拍間隔算出部112の処理を説明する。同図に示すように、心拍間隔算出部112は、心拍信号の振幅ピークを検出し、検出した各振幅ピークの間隔(R−Rインターバルに対応する時間間隔)を心拍間隔として算出する。そして、心拍間隔算出部112は、算出した心拍間隔のデータ(以下、「心拍間隔データ」という)をスペクトル算出部113に出力する。
なお、振幅ピークの検出方法は上述の方法に限るものではなく、例えば、心拍信号の微分係数が正から負に変わるゼロクロス点を使う方法、振幅波形につきパターンマッチングをおこなってピークを検出する方法などをもちいても構わない。
スペクトル算出部113は、心拍間隔データに基づいて心拍間隔の変動に対するスペクトル密度を算出する処理部である。具体的には、まず、スペクトル算出部113は、心拍間隔データに基づいて、心拍間隔の経時的な変動を示すデータ(以下、「心拍間隔変動データ」という)を生成する。図5は、心拍間隔変動データを心拍間隔−時間平面上で示した図である。同図に示すように、心拍間隔は時間変化に伴って変動する。
続いて、スペクトル算出部113は、心拍間隔変動データに基づいて各周波数に対応するスペクトル密度を算出する。図6は、周波数とスペクトル密度との関係を示す図である。同図に示すように、スペクトル密度は複数の周波数において極大となる。そして、スペクトル算出部113は、算出したスペクトル密度と周波数との関係を示すデータ(以下、「スペクトル密度データ」という)をピーク周波数取得部114に出力する。
なお、スペクトル算出部113がスペクトル密度を算出する方法はどのような方法であってもよいが、例えば、AR(Autoregressive)モデルをもちいてスペクトル密度を算出することができる。ARモデルは、非特許文献(佐藤俊輔、吉川昭、木竜徹、”生体信号処理の基礎”、コロナ社)等にて開示されてあるように、ある時点の状態を過去の時系列データの線形和で表すモデルであり、フーリエ変換と比較して、少ないデータ数でも明瞭な極大点が得られるという特徴がある。
ピーク周波数取得部114は、スペクトル密度データから、スペクトル密度が極大となる周波数(以下、「極大周波数」という)と、その極大周波数に対応するスペクトル密度(以下、「極大スペクトル密度」という)を取得する処理部である。
図7は、極大周波数および極大スペクトル密度を時系列で表した図である。図6に示したように、スペクトル密度データには複数の極大点が含まれるため、ピーク周波数取得部114は、同時に複数の極大周波数と極大スペクトル密度のペアを取得する。そして、ピーク周波数取得部114は、取得した極大周波数と極大スペクトル密度の各ペアをピーク周波数クラスタリング部115に出力する。
ピーク周波数クラスタリング部115は、極大周波数および極大スペクトル密度を複数のクラスタに分類し、クラスタリングデータ記憶部116に記憶させる処理部である。クラスタリングデータ記憶部116は、各クラスタを記憶する記憶手段である。
図8は、クラスタリングデータ記憶部116が記憶するクラスタリングデータのデータ構造の一例を示す図である。同図に示すように、ピーク周波数クラスタリング部115は、ピーク周波数取得部114から取得した極大周波数と極大スペクトル密度のペアを、極大周波数を基準として分類し、所定範囲内の極大周波数をもつペアが同一のクラスタに格納されるように、クラスタリングデータ記憶部116に記憶させる。
例えば、図6に示したように、スペクトル密度データに4つの極大点がある場合、クラスタリングデータには4つのクラスタが設けられ、各クラスタには、同一の極大点に対応する極大周波数と極大スペクトル密度のペアが蓄積されていく。なお、各クラスタには格納可能なデータ数の上限が設けられ、格納済みのデータがこの上限に達した場合、新たなデータが格納されるたびに、最も古いデータが削除される。
そして、クラスタリングデータ記憶部116には、各クラスタ毎の代表周波数と代表スペクトル密度も記憶され、ピーク周波数クラスタリング部115は、極大周波数と極大スペクトル密度のペアをクラスタに格納するたびに、そのクラスタの代表周波数と代表スペクトル密度を更新する。例えば、代表周波数は、クラスタに含まれる極大周波数の平均であり、代表スペクトル密度は、クラスタに含まれる極大スペクトル密度の平均である。
判定部117は、ピーク周波数クラスタリング部115から代表周波数と代表スペクトル密度を取得し、取得した代表周波数と代表スペクトル密度に基づいて、被験者の覚醒度のレベルや遷移の方向を判定する処理部である。なお、代表周波数と代表スペクトル密度は、同一のクラスタのものであれば、どのクラスタのものでもよい。
図9を参照しながら、判定部117の判定処理について説明する。同図に示したグラフは、代表周波数を横軸に取り、代表スペクトル密度を縦軸に取って、ピーク周波数クラスタリング部115から所定時間内に取得した代表周波数と代表スペクトル密度をプロットしたものである。
代表周波数は、値が大きいほど被験者の覚醒度が高く、値が小さいほど被験者の覚醒度が低いことを示す。また、代表スペクトル密度は、値が小さいほど被験者の覚醒度が高く、値が大きいほど被験者の覚醒度が低いことを示す。
したがって、判定部117は、代表周波数の上昇、代表スペクトル密度の下降、もしくは、その双方の傾向がみられる場合に、被験者の覚醒度が向上しつつあると判定し、代表周波数の下降、代表スペクトル密度の上昇、もしくは、その双方の傾向がみられる場合に、被験者の覚醒度が低化しつつあると判定する。
また、判定部117は、取得した代表周波数と代表スペクトル密度が、図9の領域(a)に位置する場合、被験者が覚醒状態にあると判定し、領域(b)に位置する場合、被験者が眠気を感じている状態(以下、「第1の状態」という)にあると判定する。また、取得した代表周波数と代表スペクトル密度が、領域(c)に位置する場合、被験者が浅い眠りについている状態(以下、「第2の状態」という)にあると判定し、領域(d)に位置する場合、被験者が深い眠りについている状態(以下、「第3の状態」という)にあると判定する。図9に示すグラフで、領域(a)乃至(d)のそれぞれの境界をどの値に定めるかは、本発明の適用状況に応じて適宜設定できるものとする。
なお、心拍検出部111は、被験者の心臓の鼓動を捕らえられるものであれば、心電計、脈波計、心音センサなどでもよい。また、覚醒度判定部110の覚醒度の判定方式と構成は、上記の通りである必要はなく、覚醒度のレベルや遷移の方向を判定することができれば、どのような方式と構成で実現されていてもよい。
図2の説明にもどって、車両状態取得部120は、車両の現在位置や状態を取得する処理部である。車両状態取得部120は、車両の現在位置や状態を取得するために、車両に搭載された各種センサ(図示せず)や、GPS(Global Positioning System)等の各種システムをもちいる。
施設検索部130は、記憶部200の地図データ210を照会して各種施設の情報を検索する処理部である。施設予約部140は、無線ネットワーク30等を通じて、車外の施設予約装置20へ各種施設の予約要求を送信し、施設予約装置20が管理する予約データ21に、当該の車両の車両番号等の予約情報を登録させる処理部である。指示出力部150は、音声、画像、文字等をもちいて運転手に対する指示を出力する処理部である。
施設検索部130、施設予約部140および指示出力部150は、車両が走行中である旨の情報を車両状態取得部120が取得しており、かつ、運転手が第1の状態(覚醒度が低下している状態)に陥っていることを覚醒度判定部110が検出した場合、車両を最寄の駐車施設へ誘導するための処理を実行する。
具体的には、施設予約部140は、車両状態取得部120が取得している現在位置と地図データ210とを照合して最寄の駐車施設を検索する。そして、施設予約部140は、検索された駐車施設の駐車スペースの予約要求を施設予約装置20に送信する。そして、指示出力部150は、検索された駐車施設へ向かうように運転手に指示し、地図の表示等をおこなって車両を駐車施設へ誘導する。
車内環境制御部160は、温度や明るさ等の車内環境を制御する制御部であり、タイマ部170は、経時処理をおこなう処理部である。車内環境制御部160、タイマ部170および指示出力部150は、車両が駐車中である旨の情報を車両状態取得部120が取得しており、かつ、運転手が第1の状態に陥っていることを覚醒度判定部110が検出した場合、運転手に仮眠を取らせるための処理を実行する。
具体的には、まず、指示出力部150は、仮眠を取るように運転手に指示する。そして、車内環境制御部160は、運転手が第2の状態(所定の深さの睡眠状態)になったと覚醒度判定部110が判定するまで、運転手が寝付きやすいように車内の温度や明るさ等を制御する。
そして、運転手が第2の状態になったと覚醒度判定部110が判定したならば、タイマ部170は、睡眠時間の計時を開始し、車内環境制御部160は、覚醒度判定部110によって判定される運転手の覚醒度の遷移に基づいて、運転手が第2の状態から外れることがないように車内の温度や明るさ等を制御する。
そして、タイマ部170によって計時される睡眠時間が所定の時間を経過したならば、車内環境制御部160は、車内の温度や明るさ等を制御して運転手を覚醒させる。ここで、覚醒させるまでの時間(睡眠時間)は、単純に時間だけで計測しても良いが、覚醒度判定部110によって判定される睡眠の深さを重みづけして算出した時間に基づいて前記所定の時間を決定するのが望ましい。
睡眠の深さを重みづけした算出方法としては、睡眠時間(所定の時間)=眠気の深さ×基準とする睡眠時間Tとして、上記所定の時間を計算することができる。例えば、基準とする睡眠時間を1時間とし、睡眠が所定の深さよりも深い場合(例えば、図9の(d)の状態)には係数を0.5、所定の深さよりも浅い場合(例えば、図9の(c)の状態)には係数を1とすると、運転手の睡眠が非常に深い場合には睡眠時間30分(0.5×60分)、睡眠がそれほど深くない場合は、睡眠時間60分(1×60分)というように睡眠時間を設定することができる。
なお、どのような睡眠の深さを上記所定の深さよりも深い場合とするかは、本発明の適用状況に応じて適宜設定できるものとする。例えば、図9の(c)の領域をさらに(d)の領域に近い部分と(b)の領域に近い部分とに区別し、(d)の領域に近い部分を睡眠が所定の深さよりも深い場合、(b)の領域に近い部分を所定の深さよりも浅い場合としてもよい。
このように所定の睡眠時間を決定すれば、運転手各個人の睡眠状態に合わせてより適切な睡眠時間が設定可能になる。なお、運転手に仮眠を取らせるための上記の処理を実行する前に、運転手に実行の可否を問い合せることとしてもよい。
記憶部200は、各種データを記憶する記憶部であり、地図データ210と、指示データ220と、環境制御データ230とを記憶する。地図データ210は、緯度経度情報に基づいて地図情報と各種施設の情報を対応付けて保持するデータであり、施設検索部130以外にもカーナビゲーションシステムによっても使用される。地図データ210が保持する各種施設の情報には、施設予約部140が予約要求を送信するために必要な各種情報(例えば、施設予約装置20のアドレス情報)も含まれる。
なお、地図データ210は、必ずしも記憶部200に記憶されている必要はなく、外部のサーバ装置に記憶されている地図データ210を、施設検索部130が無線ネットワーク30等を通じて照会する構成をとることもできる。
指示データ220は、指示出力部150が指示を出力するために必要な処理が予め登録されたデータである。図10に示すように、指示データ220には、指示の種別毎に実行すべき処理が登録されており、指示出力部150は、ある種別の指示を出力することが必要になると、このデータを照会して実行すべき処理を決定し、それを実行する。
環境制御データ230は、車内環境制御部160が車内の環境を制御するために必要な処理が予め登録されたデータである。図11に示すように、環境制御データ230には、制御の種別毎に実行すべき処理が登録されており、車内環境制御部160は、ある種別の制御を実行することが必要になると、このデータを照会して実行すべき処理を決定し、それを実行する。
なお、環境制御データ230には、種別毎に複数の処理が登録される。例えば、運転手を寝付かせるための制御である「導眠」という種別に対して、車内灯を消灯する処理である「proc_E」や、カーオーディオを停止する処理である「proc_F」等が登録される。
車内環境制御部160は、ある種別の制御を実行する場合に、環境制御データ230からその種別に対応する処理の1つを順次選択して実行することもできるし、ランダムに選択して実行することもできる。また、各処理を実行した後に覚醒度判定部110が判定した覚醒度の遷移の方向を記録しておき、最も効果があった処理を優先的に選択することもできる。
次に、車両制御装置10の処理手順について説明する。図12は、車両制御装置10の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、車両状態取得部120が車両の状態を取得し(ステップS201)、その結果、車両が駐車状態(例えばエンジン停止状態)であることが判明した場合(ステップS202肯定)、車両制御装置10は、後述する駐車時制御処理を実行し(ステップS203)、さもなければ(ステップS202否定)、後述する走行時制御処理を実行する(ステップS204)。
図13は、走行時制御処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、走行時制御処理においては、まず、覚醒度判定部110が、運転手の覚醒度を判定する(ステップS301)。そして、運転手が第1の状態にはない、すなわち、覚醒状態にあると判定された場合には(ステップS302否定)、車両制御装置10は、走行時制御処理を終了し、図12に示したループに復帰する。
一方、運転手が第1の状態にある、すなわち、眠気を覚えている状態にある判定された場合には(ステップS302肯定)、施設予約部140が、車両の現在位置と地図データ210とを照合して最寄の駐車施設を検索する(ステップS303)。そして、施設予約部140が、検索された駐車施設の駐車スペースの予約要求を施設予約装置20に送信する(ステップS304)。
続いて、指示出力部150が、運転手に対して、検索された駐車施設へ向かってそこで仮眠を取るように指示し(ステップS305)、地図を表示する等して車両を、検索された最寄の駐車施設へ誘導する(ステップS306)。そして、車両状態取得部120が車両の状態を取得し(ステップS307)、駐車状態でなければ(ステップS308否定)、指示出力部150が誘導を継続し、駐車状態であれば(ステップS308肯定)、車両制御装置10は、走行時制御処理を終了し、図12に示したループに復帰する。
図14は、駐車時制御処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、駐車時制御処理においては、まず、覚醒度判定部110が、運転手の覚醒度を判定する(ステップS401)。そして、運転手が第1の状態(覚醒度が低下している状態)にはない、すなわち、覚醒状態にあると判定された場合には(ステップS402否定)、車両制御装置10は、駐車時制御処理を終了し、図12に示したループに復帰する。
一方、運転手が第1の状態にある、すなわち、眠気を覚えている状態にある判定された場合には(ステップS402肯定)、指示出力部150が、運転手に対して、仮眠を取るように指示する(ステップS403)。ここでは、出力指示部150は、例えば、図10に示すような指示データ220を読み取って、種別が「休息実行」である処理を実行する。
続いて、車内環境制御部160が、図11に示すような環境制御データ230を参照し、種別が「導眠」である処理を実行することで、運転手が寝付きやすいように車内の温度や明るさ等を制御する導眠制御を実行する(ステップS404)。そして、覚醒度判定部110が、運転手の覚醒度を判定し(ステップS405)、第2の状態、すなわち、運転手が浅い眠りに付いた状態でなければ(ステップS406否定)、車内環境制御部160は、導眠制御を継続し、第2の状態であれば(ステップS406肯定)、車内環境制御部160は、導眠制御を終了する。
続いて、タイマ部170が、睡眠時間の計時を開始し(ステップS407)、車内環境制御部160が、運転手が第2の状態であり続けるように、すなわち過度に深い睡眠状態に陥らないように車内の温度や明るさ等を制御する安眠制御を実行する(ステップS408)。例えば、運転手の状態が図9の(d)の領域になった場合には、図11の種別「覚醒度低下」の処理(例えば、シートを軽く振動する)を実行することで、図9の(c)の領域になるように促し、運転手の状態が図9の(c)の領域から(b)の領域に近づいてきた場合には、図11の種別「覚醒度向上」(例えば、室温を最適値に設定する)の処理を実行することで、図9の(c)の領域になるように促す。
そして、タイマ部170により計時される睡眠時間が、前述の通り覚醒度判定部110によって判定される睡眠の深さを重みづけして算出した時間である所定の時間を経過していなければ(ステップS409否定)、覚醒度判定部110が、運転手の覚醒度を判定し(ステップS410)、車内環境制御部160が、その結果に基づいて、運転手が第2の状態から外れることがないように安眠制御の内容を修正する。
そして、タイマ部170によって計時される睡眠時間が所定の時間を経過したならば(ステップS409肯定)、車内環境制御部160は、図11に示すような環境制御データ230から種別が「覚醒」である処理、すなわち車内の温度や明るさ等を制御して運転手を覚醒させる覚醒処理を実行し(ステップS411)、運転手が覚醒すると、車両制御装置10は、駐車時制御処理を終了し、図12に示したループに復帰する。
なお、上記の処理手順においては、運転手が第1の状態にあるときに車両が駐車されると、導眠処理を実行することとしているが、導眠処理を実行する前に、車両が最寄の駐車施設に到着したことを確認することとしてもよい。
ところで、図2に示した本実施例に係る車両制御装置10の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。例えば、車両制御装置10の一部を外部のサーバ装置等に備えさせ、無線ネットワーク30等を通じて、車両制御装置10が遠隔的に機能を呼び出すこととしてもよい。
また、車両制御装置10の制御部100の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、車両制御装置10と同等の機能を実現することもできる。以下に、制御部100の機能をソフトウェアとして実装した車両制御プログラム1071を実行するコンピュータ1000の一例を示す。なお、コンピュータ1000は、車両に搭載されるものであってもよいし、無線ネットワーク30等を通じて、車両から遠隔的に機能を呼び出されるものであってもよい。
図15は、車両制御プログラム1071を実行するコンピュータ1000を示す機能ブロック図である。このコンピュータ1000は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)1010と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置1020と、各種情報を表示するモニタ1030と、記録媒体からプログラム等を読み取る媒体読取り装置1040と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受をおこなうネットワークインターフェース装置1050と、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)1060と、ハードディスク装置1070とをバス1080で接続して構成される。
そして、ハードディスク装置1070には、図2に示した制御部100と同様の機能を有する車両制御プログラム1071と、図2に示した記憶部200に記憶される各種データに対応する車両制御用データ1072とが記憶される。なお、車両制御用データ1072を、適宜分散させ、ネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶させておくこともできる。
そして、CPU1010が車両制御プログラム1071をハードディスク装置1070から読み出してRAM1060に展開することにより、車両制御プログラム1071は、車両制御プロセス1061として機能するようになる。そして、車両制御プロセス1061は、車両制御用データ1072から読み出した情報等を適宜RAM1060上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種データ処理を実行する。
なお、上記の車両制御プログラム1071は、必ずしもハードディスク装置1070に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ1000が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介してコンピュータ1000に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
上述してきたように、本実施例では、運転手が眠気を催した場合に、最寄の駐車施設へ車両を誘導し、運転手が仮眠をとれるよう支援する。また、運転手の覚醒度を監視し、覚醒度(睡眠の深さ)に基づいて車内の環境を制御することとしたので、運転手が速やかに質のよい仮眠を取ることができ、もって、仮眠以降の居眠り運転が効果的に防止される。
(付記1)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、
前記車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得手段と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、
前記車両状態取得手段によって前記車両が走行状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、前記車両状態取得手段によって検出された現在位置と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索手段と、
前記施設検索手段によって検索された駐車施設を管理する施設予約装置へ駐車スペースの予約要求を送信する施設予約手段と、
前記施設検索手段によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力手段と
を備えたことを特徴とする車両制御装置。
(付記2)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、
前記車両の走行状態を取得する車両状態取得手段と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、
前記車両状態取得手段によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御手段と
を備えたことを特徴とする車両制御装置。
(付記3)前記車内環境制御手段は、前記導眠制御の実行中に、前記覚醒度判定手段によって前記運転手が眠りに付いたと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が所定の範囲内を遷移するように車両内の環境を制御する安眠制御を実行することを特徴とする付記2に記載の車両制御装置。
(付記4)前記車内環境制御手段は、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の眠りの深さが所定の状態になったと判断された時点から、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間経過後に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が高くなるように車両内の環境を制御する覚醒制御を実行することを特徴とする付記2または3に記載の車両制御装置。
(付記5)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御プログラムであって、
前記車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得手順と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手順と、
前記車両状態取得手順によって前記車両が走行状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手順によって前記運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、前記車両状態取得手順によって検出された現在位置と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索手順と、
前記施設検索手順によって検索された駐車施設を管理する施設予約装置へ駐車スペースの予約要求を送信する施設予約手順と、
前記施設検索手順によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする車両制御プログラム。
(付記6)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御プログラムであって、
前記車両の走行状態を取得する車両状態取得手順と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手順と、
前記車両状態取得手順によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手順によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする車両制御プログラム。
(付記7)前記車内環境制御手順は、前記導眠制御の実行中に、前記覚醒度判定手順によって前記運転手が眠りに付いたと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が所定の範囲内を遷移するように車両内の環境を制御する安眠制御を実行することを特徴とする付記6に記載の車両制御プログラム。
(付記8)前記車内環境制御手順は、前記覚醒度判定手順によって前記運転手の眠りの深さが所定の状態になったと判断された時点から、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間経過後に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が高くなるように車両内の環境を制御する覚醒制御を実行することを特徴とする付記6または7に記載の車両制御プログラム。
(付記9)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御方法であって、
前記車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得工程と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定工程と、
前記車両状態取得工程によって前記車両が走行状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定工程によって前記運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、前記車両状態取得工程によって検出された現在位置と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索工程と、
前記施設検索工程によって検索された駐車施設を管理する施設予約装置へ駐車スペースの予約要求を送信する施設予約工程と、
前記施設検索工程によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力工程と
を含んだことを特徴とする車両制御方法。
(付記10)運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御方法であって、
前記車両の走行状態を取得する車両状態取得工程と、
前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定工程と、
前記車両状態取得工程によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定工程によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御工程と
を含んだことを特徴とする車両制御方法。
(付記11)前記車内環境制御工程は、前記導眠制御の実行中に、前記覚醒度判定工程によって前記運転手が眠りに付いたと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が所定の範囲内を遷移するように車両内の環境を制御する安眠制御を実行することを特徴とする付記10に記載の車両制御方法。
(付記12)前記車内環境制御工程は、前記覚醒度判定工程によって前記運転手の眠りの深さが所定の状態になったと判断された時点から、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間経過後に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が高くなるように車両内の環境を制御する覚醒制御を実行することを特徴とする付記10または11に記載の車両制御方法。
以上のように、本発明に係る車両制御装置、車両制御プログラムおよび車両制御方法は、運転手の覚醒度に応じて車両を制御する目的に有用であり、特に、効果的に居眠り運転を防止する目的に適している。
本実施例に係る車両制御方法の概要を示す図である。 本実施例に係る車両制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 覚醒度判定部の構成の一例を示す機能ブロック図である。 心拍検出部が検出する心拍信号の一例を示す図である。 心拍間隔変動データを心拍間隔−時間平面上で示した図である。 周波数とスペクトル密度との関係を示す図である。 極大周波数および極大スペクトル密度を時系列で表した図である。 クラスタリングデータ記憶部が記憶するクラスタリングデータのデータ構造の一例を示す図である。 周波数およびスペクトル密度と覚醒度の関係を示す図である。 指示データの一例を示す図である。 環境制御データの一例を示す図である。 車両制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 走行時制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 駐車時制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 車両制御プログラムを実行するコンピュータを示す機能ブロック図である。
符号の説明
10 車両制御装置
20 施設予約装置
21 予約データ
30 無線ネットワーク
100 制御部
110 覚醒度判定部
111 心拍検出部
112 心拍間隔算出部
113 スペクトル算出部
114 ピーク周波数取得部
115 ピーク周波数クラスタリング部
116 クラスタリングデータ記憶部
117 判定部
120 車両状態取得部
130 施設検索部
140 施設予約部
150 指示出力部
160 車内環境制御部
170 タイマ部
200 記憶部
210 地図データ
220 指示データ
230 環境制御データ
1000 コンピュータ
1010 CPU
1020 入力装置
1030 モニタ
1040 媒体読取り装置
1050 ネットワークインターフェース装置
1060 RAM
1061 車両制御プロセス
1070 ハードディスク装置
1071 車両制御プログラム
1072 車両制御用データ
1080 バス

Claims (6)

  1. 運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、
    前記車両の現在位置と走行状態を取得する車両状態取得手段と、
    前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、
    前記車両状態取得手段によって前記車両が走行状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が、所定の度合いよりも低いと判定された場合に、前記車両状態取得手段によって検出された現在位置と地図データとを照合して最寄の駐車施設を検索する施設検索手段と、
    前記施設検索手段によって検索された駐車施設を管理する施設予約装置へ駐車スペースの予約要求を送信する施設予約手段と、
    前記施設検索手段によって検索された駐車施設へ車両を誘導するための指示を出力する指示出力手段と
    を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御装置であって、
    前記車両の走行状態を取得する車両状態取得手段と、
    前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手段と、
    前記車両状態取得手段によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御手段と
    を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  3. 前記車内環境制御手段は、前記導眠制御の実行中に、前記覚醒度判定手段によって前記運転手が眠りに付いたと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が所定の範囲内を遷移するように車両内の環境を制御する安眠制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記車内環境制御手段は、前記覚醒度判定手段によって前記運転手の眠りの深さが所定の状態になったと判断された時点から、眠りの深さに基づいて決定される所定の時間経過後に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手の覚醒度が高くなるように車両内の環境を制御する覚醒制御を実行することを特徴とする請求項2または3に記載の車両制御装置。
  5. 運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御プログラムであって、
    前記車両の走行状態を取得する車両状態取得手順と、
    前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定手順と、
    前記車両状態取得手順によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定手順によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする車両制御プログラム。
  6. 運転手の覚醒度に応じて車両を制御する車両制御方法であって、
    前記車両の走行状態を取得する車両状態取得工程と、
    前記運転手の覚醒度を判定する覚醒度判定工程と、
    前記車両状態取得工程によって前記車両が駐車状態にあることが検出され、かつ、前記覚醒度判定工程によって前記運転手の覚醒度が所定の度合いよりも低いと判定された場合に、予め登録された処理を実行することにより、前記運転手が眠りに付きやすいように車両内の環境を制御する導眠制御を実行する車内環境制御工程と
    を含んだことを特徴とする車両制御方法。
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