JP2008139093A - 漏洩検出支援装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶液移送系統のプラントの圧力、流量、物質特性、移送機器の運転状態などのプロセス情報から溶液の移送系統を特定すると共に、複数のブロック毎に設置した漏洩検出センサーの検出値を警報判定手段2に入力して警報の有無を判定し、表示装置5に警報を表示する漏洩検出支援装置20であって、漏洩検出信号と漏洩検出センサーが検出した温度、物質特性と前記プロセス情報及び移送系統を移送判定手段D1により比較判断し、さらに漏洩機器特定手段D2で漏洩発生の可能性のある移送系統および移送機器を特定できるので、少ない漏洩検出センサーで漏洩系統または漏洩機器を短時間で特定でき、かつ漏洩検出センサーが少なくなった分、スペースやコストを削減できる。
【選択図】図1
Description
従来の漏洩検出システムは、ポンプやバルブなどの移送機器に漏洩検出用の専用センサーを設置して漏洩を検出していたが、このような漏洩検出システムでは、漏洩を検出するためのセンサー数が増加する傾向にあるため、センサーを少なくした場合、プラント構成機器のどの機器からどのような溶液が漏洩したのかを特定するのに時間がかかっており、また、漏洩量が少ない場合はセンサーが作動せず、漏洩を検知できない場合があるなどの問題が生じていた(特許文献1)。
図7に示すように、従来のプロセス監視装置10は、プロセス入力手段1と警報判定手段2と警報表示手段3と画面表示手段4と表示装置5とから構成されており、図示しない漏洩検出センサーによる検出値はプロセス入力手段1を介して警報判定手段2に入力され、警報判定手段2で警報か否かを判定し、警報状態であれば警報表示手段3で警報データを作成し、画面表示手段4で表示装置5に警報表示していた。
図1は、本発明の第1の実施形態である漏洩検出支援装置のブロック構成図である。
本実施形態の漏洩検出支援装置20が図7の従来のプロセス監視装置と異なる構成は、移送情報F1及び機器情報F2と移送判定手段D1及び漏洩機器特定手段D2を有する漏洩判断部D10が追加された構成となっている点であり、その他の構成は図7の従来のプロセス監視装置と同一であるので、同一構成部分には同一符号を付して説明する。
図2に示すように、溶液の移送系統上の機器をB1〜B5のようなブロックに分割し、ブロックB4に漏洩検出センサー1SKと漏洩検出センサー2SXを設置する。例えば、ブロックB2のタンクTP2の溶液をブロックB4のタンクT1に移送する場合、送液側のバルブTV2が“開”で、受け入れ側のバルブV1が“開”でポンプP1が運転中という条件で溶液の移送中と判断する。移送に伴って、送液側のセンサーTS2の温度、圧力、流量、液位、密度、液性などの情報と、受け入れ側センサーS1の温度、圧力、流量、液位、密度、液性が変化し、ポンプP1が停止、バルブTV2およびV1が“閉”することにより、溶液移送が完了する。
移送完了時は、これらの物質移動に関する収支を図1の機器情報F2に記憶する。
本実施形態の漏洩検出支援装置20が図1の第1の実施形態の漏洩検出支援装置と異なる構成は、漏洩表示確定手段D3と物質情報F3を有する漏洩情報確定部D20が追加された構成となっている点であり、その他の構成は図1の第1の実施形態と同一であるので、同一構成部分には同一符号を付して説明する。
図2において、例えば送液側のブロックB2のタンクTP2には10℃の揮発溶液E2が入いっており、ブロックB3の送液側タンクTP3には50℃の不揮発性溶液E3が入っている場合、各溶液は事前のサンプリング分析により、その溶液特性が詳細に分析され、計算機内に図4の物質情報F3として蓄積されている場合が多い。漏洩が発生した場合、漏洩した液体の特性を早急に把握することが重要であり、これらの情報と漏洩表示確定手段D3で確定した移送系統およびその移送系統下にある移送機器、漏洩液と図4の物質情報F3に予め記憶されている移送系統および移送機器を比較することにより一致する溶液特性を選択し、前記系統の送液側のセンサーTS2の温度、圧力、流量、液位、密度、液性などの情報と受け入れ側センサーS1の温度、圧力、流量、液位、密度、液性、およびセンサーTS3の温度、圧力、流量、液位、密度、液性などの情報と受け入れ側センサーS2の温度、圧力、流量、液位、密度、液性漏洩検出センサー1SKと漏洩検出センサー2SX、ポンプP1,P2の運転状態、バルブTV2,TV3とV1,V2の開閉状態などのプロセス情報を図4の画面表示手段4を介して表示装置5上に同時に表示し、計算機の特定結果の正否判断を運転員に促すと良い。通常、現場確認が可能な場合は、現場からの情報と漏洩液受け皿U1の漏洩液の分析が可能な場合はこの分析結果などと併せて最終的に漏洩の発生している系統と漏洩液を運転員に確定させる。この時、温度、圧力、流量、液位、密度、液性、液性漏洩検出センサー1SKと漏洩検出センサー2SXのプロセス情報は一定周期で最新値に更新すると判断がしやすい。
本実施形態の漏洩検出支援装置20が図4の第2の実施形態の漏洩検出支援装置と異なる構成は、漏洩停止手順表示手段D4を有する漏洩停止情報表示部D30が追加された構成となっている点であり、その他の構成は図2の第4の実施形態と同一であるので、同一構成部分には同一符号を付して説明する。
図2において、例えば、ブロックB4のポンプP1、またはバルブV1、またはタンクS1、またはブロックB4内の該当する系統配管での漏洩の可能性が高いと図5の漏洩表示確定手段D3において判断された場合、ポンプP1の停止、およびバルブTV2、V1の“閉”の操作手順を画面表示手段4を介して表示装置5に表示する。また、図5の漏洩表示確定手段D3で確定した移送系統および移送系統下にある移送機器、漏洩液と図5の機器情報F2に記憶されている移送系統および移送機器を比較し、例えばタンクT1を含む、配管などの移送機器の配置・形状とタンクT1の液位から、移送系統内の溶液保有量を算出し、図5の画面表示手段4を介して表示装置5に表示する。機器により配置・形状が大きく異なる場合は、図5の機器情報F2に予め計算式を記憶させておき一定周期毎に計算し表示更新すると良い。通常、漏洩受け皿U1に設置される漏洩検出センサー2SXには、液位計までは設置されない場合があり、どの程度の量の漏洩が考えられるのかを予め把握することにより、漏洩液回収の方法や漏洩の停止操作、漏洩液の回収のタイミングを判断する情報の提供が可能となる。
本実施形態の漏洩検出支援装置20が図5の第3の実施形態の漏洩検出支援装置と異なる構成は、復旧情報F4と漏洩復旧判定手段D5と漏洩復旧手順表示手段D6を有する漏洩復旧手順表示部D40が追加された構成となっている点であり、その他の構成は図5の第3の実施形態と同一であるので、同一構成部分には同一符号を付して説明する。
図2において、漏洩受け皿U1に漏洩した漏洩液は、例えばブロックB1のタンクTP1からの中和溶E1の注入により中和などの処理を行った上で、回収先のブロックB5のタンクT4に回収する場合と、そのまま最終移送先のブロックB5のタンクT3に回収する場合が考えられる。これらは、漏洩した溶液の液性や量などにより異なるため、図6の漏洩表示確定手段D3により確定した、移送系統およびその移送系統下にある移送機器、漏洩液と、図6の復旧情報F4に記憶されている、移送系統、漏洩液を比較することにより、一致した漏洩液の処理に必要な処理溶液の液性・液量、供給槽、移送機器などの処理溶液情報を選択し、図6の漏洩復旧手順表示手段D6に通知する。図6の漏洩復旧手順表示手段D6では、例えば、ブロックB2のタンクTP2からブロックB4のタンクT1へ揮発性溶液E2を移送中に漏洩が発生した場合、中和に使用する溶液がブロックB1のタンクTP1内の溶液E1であること、およびその液性、保有量、移送方法、例えば、バルブVS1“開“、およびプロセス入力手段1から入力されるセンサーTS1からのタンクTP1の液位、注入のためのバルブTV1の状態などのプロセス情報を図6の画面表示手段4を介して、表示装置5に表示すると良い。また、中和後の漏洩液の回収先であるブロックB5のタンクT4へ移送するための手順としてバルブV6の“開”操作と、ポンプP4の“運転”などの手順およびバルブV6ポンプP4、センサーS3、センサーS4等のプロセス情報を同時に図4の表示装置5に表示すると良い。直接回収が可能な場合として、例えばブロックB5のタンクTP3からタンクT2へ不揮発性溶液E3を移送中に漏洩が発生した場合、処理溶液情報は表示せず、タンクT4への回収手順として、バルブV6の“開”とポンプP4の“運転”を図6の表示装置5に表示すると良い。
Claims (4)
- 溶液の移送系統のプラントのプロセス情報から溶液の移送系統を特定すると共に、漏洩検出センサーを複数のブロック毎に設置し、前記漏洩検出センサーの検出値を警報判定手段に入力して警報か否かを判定し、警報状態であれば表示装置に警報を表示する漏洩検出支援装置であって、前記漏洩検出センサーからの漏洩検出信号および前記漏洩検出センサーが検出した温度、物質特性と前記プロセス情報及び移送系統を比較判断する移送判定手段と、前記移送判定手段により漏洩の発生している可能性のある移送系統およびその移送系統下にある移送機器および漏洩液を特定する漏洩機器特定手段を有する漏洩検出判断部とを備えたことを特徴とする漏洩検出支援装置。
- 請求項1に記載の漏洩検出支援装置において、溶液の移送系統のプラントのプロセス情報と漏洩の発生している可能性のある移送系統およびその移送系統下にある移送機器、漏洩液の液性の情報を同時に確認できるように表示し、容易に移送系統およびその移送系統下にある移送機器あるいは漏洩液を特定する漏洩情報確定部とを備えたことを特徴とする漏洩検出支援装置。
- 請求項2に記載の漏洩検出支援装置において、漏洩液が特定された移送系統およびその移送系統下にある移送機器の漏洩停止手順を表示するとともに特定された移送系統の溶液保有量を移送機器の配置・形状・運転状態・流量、移送液の供給槽及び受け入れ槽の液位から算出し、確認できるように表示する漏洩停止情報表示部を備えたことを特徴とする漏洩検出支援装置。
- 請求項2に記載の漏洩検出支援装置において、漏洩液が特定された移送系統およびその移送系統下にある移送機器の漏洩液の処理に必要な処理溶液の液性・液量、供給槽、移送機器などの処理溶液情報と漏洩液を回収するための回収手順、回収槽・移送機器・移送能力など漏洩液を回収に必要な情報を確認できるように表示する漏洩液復旧手順表示部とを備えたことを特徴とする漏洩検出支援装置。
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