JP2001337002A - 漏洩地点推定支援システムおよび漏洩地点推定方法 - Google Patents

漏洩地点推定支援システムおよび漏洩地点推定方法

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JP2001337002A
JP2001337002A JP2000158993A JP2000158993A JP2001337002A JP 2001337002 A JP2001337002 A JP 2001337002A JP 2000158993 A JP2000158993 A JP 2000158993A JP 2000158993 A JP2000158993 A JP 2000158993A JP 2001337002 A JP2001337002 A JP 2001337002A
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pressure
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time
support system
leak point
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JP2000158993A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Shimizu
善久 清水
Kenichi Koganemaru
健一 小金丸
Wataru Nakayama
渉 中山
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な流体配管網においても簡易な構成で、
漏洩地点の推定を行うことができる漏洩地点推定支援シ
ステムを提供する。 【構成】 地震動が発生すると、中央監視部101にお
いては、ガス漏洩の可能性の高い地域のガバナ室102
から順次ポーリングを行い、ガバナ室102内の圧力デ
ータ格納部11から、地震発生時刻t0 の前後の圧力デ
ータ(P,t)を収集する。収集された圧力データは制
御部21の圧力データ収集手段21aにより収集され
る。制御部21では、各地点の圧力基準値P0 と時刻t
0 より一定時間経過した後の時刻tx での圧力P(t
x )との差圧ΔP(tx )を求め、この各地点毎の差圧
ΔP(tx )を、表示部において配管図と共に表示させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば都市ガスな
どの流体の供給網において地震動などの災害が発生した
ときに、流体の配管からの漏洩地点を推定するための漏
洩地点推定支援システムおよび漏洩地点推定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市ガス供給系統にはガバナと
称される多数の圧力調節装置(弁)が配設され、その供
給量に従ってガス圧が適宜調節されるようになってい
る。同時に、ガス供給網は複数のブロックに分割され、
複数の圧力調整装置(地区ガバナ)がブロック毎に配置
され、管理されている。
【0003】この種の地区ガバナは、地震発生時の加速
度を検知できる感震センサを備え、二次災害の未然防止
のために、この感震センサによる検知結果によって遮断
弁を閉止(自動感震遮断)し、この遮断情報が公衆回線
等を通じて中央監視部へ送信されるようになっている。
中央監視部では、この遮断情報を受けて各ブロック毎に
地区ガバナの状態を監視している。
【0004】しかしながら、同一ブロック内であっても
地盤条件の違いなどにより地震動の大きさには幅がある
ために、ガバナの自動感震遮断が行われずに供給停止条
件を満足していないブロックであっても実際には配管が
破損し、ガスが漏洩している虞があった。このような場
合を想定し、個々の配管の漏洩調査を行えば、時間と人
手がかかるのはいうまでもない。
【0005】従来の配管系の漏洩検知方法としては、例
えば特開昭63−30737号公報に開示された技術が
挙げられる。この方法は、ガス配管から導出されたバイ
パスに並列に設けたオリフィスと差圧計とによってガス
配管側の圧力低下を差圧として検出するものである。複
数の地点で測定された圧力低下信号は、ホストコンピュ
ータによりデジタルフィルタ処理が施されて、漏洩の有
無が判断され、この情報をホストコンピュータで統合
し、圧力低下信号の変化量と伝播時間をもとに漏洩地点
と漏洩量とを推定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は、同一の差圧計から複数の差圧データが必要であ
り、データ処理のアルゴリズムも多段であるので、連続
的な監視にはよいが、非常時等の迅速な応答には不向き
である。更に、この技術によれば、圧力低下信号の伝播
時間を基に漏洩地点を推定しているが、音波ノイズの影
響を強く受けるため誤差が生じるか、差圧計の設置場所
が限られる。また、差圧計を含む検知装置は高価であ
る。
【0007】また、この方法では、例えば網目状などの
多数分岐した複雑な配管網においては、「配管網全体の
どこかに漏洩がある」ことは判別できるが「配管網のど
こが漏洩点であるか」という課題に対しては効果を発揮
しない。複雑な流路相互間の影響が考慮されず、その上
に設けられた多数の検知センサの系統だった分析がなさ
れていないからである。
【0008】また、ライフラインであるガス導管につい
ては、災害により導管が大きな被害を被った場合には直
ちに供給停止する必要がある一方、被災していない導管
については供給を極力継続する必要があり、遮断の制御
は適切かつ迅速に行われなければならない。そのため
に、大規模で複雑なガス供給系統の被害情報を迅速かつ
正確に収集し、漏洩箇所に対してのみガバナ遮断の判断
を行い、迅速かつ適切に供給停止を行うことのできる漏
洩検知システムの開発が望まれている。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、複雑な流体配管網においても簡易な
構成で、漏洩位置の推定を行うことができる漏洩地点推
定支援システムおよび漏洩地点推定方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の漏洩地点推定支
援システムは、配管からの流体の漏洩の有無を検知し、
漏洩位置を推定するために用いるシステムであって、配
管の複数の位置に対応してそれぞれ設けられ、各位置に
おける配管中の流体の圧力を検出する複数の圧力検出手
段と、圧力検出手段により検出された圧力データの履歴
を検出時刻に対応させて格納する圧力履歴格納手段と、
圧力履歴格納手段に格納された圧力データを、圧力検出
手段毎に収集する圧力データ収集手段と、圧力データ収
集手段により収集された圧力データに基づいて、特定時
刻の前後における圧力変化に関する情報を前記圧力検出
手段毎に算出する算出手段と、算出手段により算出され
た圧力変化に関する情報を、圧力検出手段の配置位置に
関連させて表示する表示手段とを備えた構成を有してい
る。
【0011】この漏洩地点推定支援システムでは、配管
の複数の位置に対応して設けられた複数の圧力検出手段
によって各位置の圧力が検出され、検出された圧力デー
タの履歴が検出時刻に対応して圧力履歴格納手段に格納
される。圧力履歴格納手段に格納された圧力データは、
中央監視部において、圧力データ収集手段によって、圧
力検出手段毎に収集され、例えば地震動などの異常事態
が発生すると、算出手段では、圧力データ収集手段によ
り収集された圧力データに基づいて、異常事態の発生時
(特定時刻)の前後における圧力変化に関する情報(差
圧等)が圧力検出手段毎に算出される。算出された圧力
変化に関する情報は、圧力検出手段の配置位置に関連さ
せて表示手段において圧力分布図として表示される。こ
の圧力分布図に基づいて、流体の漏洩地点が特定され
る。
【0012】圧力変化に関する情報は、具体的には、地
震動の発生時などの特定時刻の前後における圧力検出手
段毎の差圧(圧力差)である。
【0013】本発明の漏洩地点推定支援システムでは、
以下の態様とすることが好ましい。すなわち、配管は、
複数の分岐を持つ流体配管網を構成する複数の配管であ
り、圧力検出手段は複数の配管それぞれに対応して設け
られているものとする。表示手段は、流体配管網を表示
すると共に、圧力変化に関する情報について値を分別
し、流体配管網上に等圧線を表示するものとする。表示
手段には、更に、圧力変化に関する情報の等圧線の分布
を色分けして表示する、あるいは、圧力変化に関する情
報の経時変化を連続的に表示する態様とすることもでき
る。
【0014】更に、本発明の漏洩地点推定支援システム
では、圧力検出手段のうち等圧線における極小点に該当
する圧力検出手段の配置位置の近傍を漏洩点として抽出
する漏洩地点抽出手段を備え、表示手段は、この漏洩地
点抽出手段により抽出された位置を漏洩点として表示す
るものであることが望ましい。
【0015】また、本発明の漏洩地点推定支援システム
では、圧力検出手段により検出された圧力が予め定めた
下限値以下であるか否かを圧力検出手段毎に判別し、警
報情報を発する警報情報出力手段と、報知手段により発
せられた警報情報をその発生時刻と共に、圧力検出手段
毎に収集する警報情報収集手段とを備え、表示手段は、
更に、警報情報収集手段により収集された警報情報をそ
の発生時刻と共に、圧力検出手段の配置位置に関連させ
て表示する機能を有するものとすることが望ましい。
【0016】本発明の漏洩地点推定支援システムにおい
て、算出手段は、具体的には、差圧を、地震動等の災害
発生時の前後における圧力変化として算出するものであ
り、更に、一定規模以上の地震動を検出する地震動検知
手段を備え、算出手段は、地震動検知手段による地震動
の検知時の前後の差圧を算出するものとすることが好ま
しい。
【0017】本発明の他の漏洩地点推定支援システム
は、配管からの流体の漏洩の有無を検知し、漏洩位置を
推定するために用いるシステムであって、配管の複数の
位置に対応してそれぞれ設けられ、各位置における配管
中の流体圧力を検出する複数の圧力検出手段と、圧力検
出手段により検出された圧力が予め定めた下限値以下で
あるか否かを圧力検出手段毎に判別し、下限値以下であ
るときに警報情報を発する警報情報出力手段と、警報情
報出力手段により発せられた警報情報をその発生時刻と
共に、圧力検出手段毎に収集する警報情報収集手段と、
警報情報収集手段により収集された警報情報をその発生
時刻と共に、圧力検出手段の配置位置に関連させて表示
する表示手段とを備えた構成を有している。
【0018】この漏洩地点推定支援システムでは、配管
の複数の位置に対応して設けられた複数の圧力検出手段
によって各位置の圧力が検出され、警報情報出力手段に
よって、圧力検出手段により検出された圧力が予め定め
た下限値以下であるか否かが圧力検出手段毎に判別さ
れ、下限値以下であるときに警報情報が発せられる。中
央監視部においては、警報情報収集手段により、各地点
の警報情報出力手段により発せられた警報情報がその発
生時刻と共に圧力検出手段毎に収集され、警報情報がそ
の発生時刻と共に、圧力検出手段の配置位置に関連させ
て表示部に分布図として表示される。この分布図に基づ
いて、流体の漏洩地点が特定される。
【0019】配管は、具体的には、複数の分岐を持つ流
体配管網を構成する複数の配管であり、圧力検出手段は
複数の配管それぞれに対応して設けられている。
【0020】この漏洩地点推定支援システムでは、警報
情報収集手段は、警報情報と共にその発生時刻に関する
情報を収集し、表示手段は、警報情報と共にその発生時
刻に関する情報を表示することが好ましく、更に、表示
手段は、流体配管網を表示すると共に、警報情報の発生
時刻を分別し、流体配管網上に等時刻線を表示する態様
とするようにしてもよい。
【0021】この漏洩地点推定支援システムでは、更
に、圧力検出手段のうち、等時刻線における極小点に該
当する圧力検出手段の配置位置の近傍を漏洩点として抽
出する漏洩地点抽出手段を備え、表示手段は、漏洩地点
抽出手段により抽出された位置を漏洩点として表示する
ものであり、また、警報情報収集手段は、地震動等の災
害発生時に前記警報出力手段から警報情報を収集するも
のとしてもよい。
【0022】本発明の漏洩地点推定方法は、配管の複数
の位置において、各位置における配管中の流体の圧力を
検出する第1のステップと、第1ステップにおいて検出
された圧力データの履歴を、記憶媒体に検出時刻に対応
させて格納する第2のステップと、第2のステップにお
いて格納された圧力データを、圧力検出位置毎に収集す
る第3のステップと、第3のステップにおいて収集され
た圧力データに基づいて、特定時刻の前後における圧力
変化に関する情報を圧力検出位置毎に算出する第4のス
テップと、第4のステップにおいて算出された圧力変化
に関する情報を、圧力検出位置に関連させて表示部に表
示させる第5のステップとを含むものである。
【0023】本発明の他の漏洩地点推定方法は、配管の
複数の位置において、各位置における配管中の流体の圧
力を検出する第1のステップと、第1ステップにおいて
検出された圧力が予め定めた下限値以下であるか否かを
圧力検出位置毎に判別し、下限値以下であるときに警報
情報を発する第3のステップと、第3のステップにおい
て発せられた警報情報をその発生時刻と共に、前記圧力
検出位置毎に収集する第4のステップと、第4のステッ
プにおいて収集された警報情報をその発生時刻と共に、
圧力検出位置に関連させて表示部に表示させる第5のス
テップとを含むものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0025】〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1
の実施の形態に係る漏洩地点推定支援システム1の構成
を表している。この漏洩地点推定支援システム1は例え
ば都市ガスの供給網に適用されたもので、図2はその供
給網の具体的な配置を示したものである。
【0026】この都市ガス供給網では、配管が分岐する
につれて供給ガスの圧力は段階的に下げられてゆき、網
目状に拡がった配管の中流から下流において供給エリア
内にガスが供給されるようになっている。ガス製造工場
200で製造された高圧のガスが、緊急時に遮断される
遮断弁を有するガバナ(図示せず)により圧力調整され
た後、高圧導管203中を通過してガス供給エリアの各
地区に送られる。供給ガスは、ガバナ301により中圧
(A)に圧力調整されて中圧A導管303aに供給さ
れ、更に、ガバナ302によって中圧(A)よりも低圧
の中圧(B)に圧力調整されて中圧B導管303bを通
じて各地の工場300等に供給されると共に、各地区ガ
バナ室102に含まれる緊急時に遮断される遮断弁14
aを有したガバナ14により低圧に圧力調整された後、
低圧導管103中を通過して各家庭400等に供給され
る。なお、中圧A導管303a,中圧B導管303bに
は、網目状の配管網を分断し、ガスの流路をいくつかの
ブロックに区分(ブロック化)するためのブロックバル
ブ500が適宜設けられている。
【0027】ガバナ室102は、このように分岐し広域
に供給されるガス配管の結節点に配設されており、ガス
供給網を分割した各ブロック毎に複数例えば30個、各
ガバナの平均間隔を例えば1kmとして配管網全体で例
えばおよそ4000個設置されている。これら複数のガ
バナ室102は各々中央監視部101との間で例えば公
衆回線を通じて相互に通信可能となっており、これによ
り本実施の形態に係る漏洩地点推定支援システム1が構
成されている。
【0028】中央監視部101は、システム全体を統括
制御するもので、ブロック毎の被災状況を監視すると共
に、各ガバナ室102に対して選択的に遠隔遮断命令を
発信してガスの供給遮断を行うようになっている。具体
的には、各ガバナ室102との通信により各地区からの
圧力変化の情報を収集し、その情報に基づいて、特定時
刻(具体的に地震動発生時)の前後における圧力変化に
関する情報(具体的には差圧)をガス供給網の表示状態
に関連させて圧力変化の分布図を表示するものである。
中央監視部101では、この分布図により自動的に、あ
るいは操作者が目で見て漏洩地点を推定することができ
るようになっており、漏洩地点が特定されると、漏洩地
点に最も近いガバナ室102に対して遠隔遮断命令を出
力するようになっている。
【0029】ガバナ室102は、配管内を流れるガスの
圧力を検出するための圧力検出センサ10、圧力データ
格納部11、中央監視部101との通信を行うための送
受信部12、この送受信部12に接続されるSIセンサ
13および遠隔遮断部14、遮断弁15を備えている。
【0030】圧力センサ10は、例えば、ピエゾ抵抗式
または静電容量式のセンサ等で構成され、配管内を流れ
るガスの圧力値を例えば所定のサンプリング間隔で検出
し、圧力データとして圧力データ格納部11に対し出力
するようになっている。圧力データ格納部11は、具体
的には例えばIC(Integrated Circuit) カードなどの
メモリ装置により構成されており、圧力センサ10から
の圧力データが検出時刻に対応して格納されると共に、
送受信部12を介して中央監視部101からの送信要求
を受信した場合には、要求に応じて圧力データが取り出
されるようになっている。なお、この圧力データ格納部
11が本発明の圧力履歴格納手段の一具体例に対応して
いる。
【0031】送受信部12は、ガバナ室102と中央監
視部101との間で双方向通信を行うためのものであ
り、圧力データ格納部11から中央監視部101へ圧力
データを送信すると共に、中央監視部101からの遠隔
遮断命令を受信する機能を有している。
【0032】SIセンサ13は、地表の地震波の加速度
波形を検知するものであり、これによりSI(Spectrum
Intensity)値が算出される。SI値とは、地震による
建物の揺れの程度を地震波の加速度の応答解析により数
値化したものであり、震度や地震被害の有無との相関関
係が高いことが知られている。例えば、このSI値が3
0kine(=cm/s)以上となる場合には地震動が
発生したと判断することができる。SIセンサ13に
は、サーボ型、静電容量型、ピエゾ抵抗型あるいは圧電
型などの半導体加速度センサを用いることができ、その
検出信号は送受信部12を通じて中央監視部101へ送
信されるようになっている。なお、このSIセンサ13
が、本発明の異常検知手段の一具体例に対応している。
【0033】遠隔遮断部14は、送受信部12を介して
中央監視部101から遠隔遮断命令を受信した場合に遮
断弁15aに信号を出力してこれを駆動させ、ガス流路
を閉じるものである。このとき、遮断弁15aに遮断信
号を出力すると同時に送受信部12を介して中央監視部
101に遮断完了信号を出力するようにしてもよい。
【0034】中央監視部101は、ガバナ室102の送
受信部12との間で双方向通信を行うための送受信部2
0、この送受信部20において受信した圧力データを基
に後述する制御動作を行う制御部21と、この制御部2
1の制御に基づいて圧力分布図を表示する表示部22
と、制御部21に対する指示および送受信部20を介し
て各ガバナ室102に対する命令要求を入力するための
入力部23とを備えている。
【0035】制御部21は、分散配置されたガバナ室1
02から、それぞれの圧力データ格納部11に格納され
た圧力データを収集し保持する圧力データ収集手段21
aと、この圧力データ収集手段21aにより収集された
圧力データに基づいて、特定時刻(具体的には、例えば
地震動発生時)の前後における圧力変化に関する情報
(具体的には差圧ΔP)を圧力センサ10毎に算出する
算出手段21bとを備えている。
【0036】図3は、地震動発生時に圧力センサ10に
より検出された圧力Pの変化の一例を示したものであ
る。この圧力センサ10が設けられている配管には、地
震動によって漏洩が生じている。地震動が発生した時刻
0 以前の圧力Pは、平均圧力P0 を中心にほぼ一定の
ゆらぎを伴った定常状態である。この平均圧力P0 は、
配管上の圧力センサ10の位置によってそれぞれ異なる
ために個々の圧力センサ10における定常状態の実測値
より求められる。さて、地震動が発生した後、配管に漏
洩が生じると、これに応じて圧力は低下し、時刻t1
は圧力P1 の平均圧力P0 との差圧ΔP1 はもはや定常
時のゆらぎの範囲を越えた値となる。次いで、圧力低下
に前後して時刻t1 にガス供給網のブロック化が開始さ
れると、中圧導管303のブロックバルブ500が一斉
に閉じられる影響により、圧力Pは時刻t1 付近にみら
れように振動する。振動はt1 〜t2 間のようにブロッ
ク化終了に伴い減衰する。時間幅Tは、圧力データとし
て中央監視部101により最初に収集される時刻と圧力
値のデータ(P,t)の範囲の一例であり、時刻t0
前後にわたり収集される。圧力Pの変化より振動成分が
消失した後は、漏洩に起因した圧力減少のみが検出され
る。すなわち、時刻t2 には圧力P2 より差圧ΔP2
が、時刻t3 には圧力P3 より差圧ΔP3 が検出され
る。
【0037】ところで、このような圧力変化は漏洩点か
らの距離および漏洩の程度を反映しているが、例えば一
点の測定により得られた図3のようなデータのみより漏
洩点を同定することは困難である。そのため、本実施の
形態では、ガス流路の各々に対し複数の圧力センサ10
を設けるようにしている。
【0038】図4(A)〜(C)は、一つの配管に設置
された圧力センサ10a〜10cの配置と、それぞれの
圧力の経時変化、および圧力分布図を表したものであ
る。圧力センサ10a〜10cはガス流路の上流より順
に並んでおり、圧力センサ10aと圧力センサ10bと
の間に漏洩点(図中×印)があるとする。この場合、圧
力センサ10a〜10cそれぞれにおける圧力Pの経時
変化は図4(B)のようになる。これらの圧力変化は基
本的には図3のような減少傾向を示すが、それぞれの位
置によって曲線の傾きが異なる。ガス流路上流の圧力セ
ンサ10aでは、漏洩中もガスが流れ続けるためにガス
圧は緩やかに減少する。下流では、圧力は漏洩点に近い
圧力センサ10bから圧力センサ10cの順に減少し、
時間が経過すると圧力が高かった10bの方が10cよ
りも圧力は低くなる。
【0039】ここでは、このような個々の圧力センサ1
0における圧力変化の違いを抽出し、それぞれを比較す
ることによって漏洩点を推定する。具体的には、個々の
圧力センサ10a〜10cにおける差圧ΔPを用い、圧
力センサ10a〜10c間の圧力減少の度合いを分布図
として表す。例えば、図に示したように、漏洩発生後の
ある時刻tx における各圧力センサ10a〜10cの差
圧ΔPa 〜ΔPc を求める。差圧とは、前述したように
それぞれの圧力センサ10に固有の平均圧力P 0 からの
差ΔPである。
【0040】この時刻tx における圧力Pa 〜Pc およ
び差圧ΔPa 〜ΔPc を、圧力センサ10a〜10cの
位置に対応させてマッピングしたものが図4(C)であ
る。圧力Pの分布は、圧力センサ10aから圧力センサ
10c側へ向かって漸次減少し、圧力センサ10aと圧
力センサ10bの間で勾配が大きくなっている。このよ
うに、圧力分布からも容易に漏洩点を推定することがで
きるが、前述したように本来配管の圧力は分岐したり下
流に行くに従って低下しているのでやや正確さにかける
虞がある。これに対し、差圧ΔPa 〜ΔPc の分布から
は個々の圧力センサ10間の圧力減少の度合いをより正
確に把握することができる。ここでは、差圧ΔPa ,Δ
b を含む線の勾配がΔPb ,ΔPc を含む線の勾配よ
り明らかに大きく、従って「圧力センサ10aが上流側
で漏洩点に最も近い観測点である」もしくは、「圧力セ
ンサ10bが下流側で漏洩点に最も近い観測点である」
ことが推定される。
【0041】このような個々の観測点における圧力値の
変動を、連携した配管網全体の圧力変動の総体として捉
えることによって、複雑な配管系においても複雑なモデ
ルや煩雑な計算を必要とすることなく、非常に簡易で迅
速に漏洩地点を同定できる。勿論、観測点が密に設けら
れている方が精度が良く、そのためにデータ点数が増加
したとしても単に個々の差圧を算出すればよいので、大
幅に算出時間やデータ格納部の容量が増加するなどの問
題はない。むしろ、例えば本実施の形態のように配管網
が広範にわたり観測点が数千点以上存在する場合に、漏
洩箇所を短時間で同時に複数の領域で同定することがで
きるという効果をより発揮できる。但し、ここでいう同
定とは、配管の特定の観測点間において漏洩点があると
判定することである。
【0042】図5は、制御部21およびその周辺部の具
体的な構成を表すものである。すなわち、制御部21
は、CPU(中央処理装置)41、ROM(リード・オ
ンリ・メモリ)42、RAM(ランダム・アクセス・メ
モリ)43,圧力データ収集用メモリ44および入出力
ポート45を備え、これらは互いにバス40によって接
続されている。入出力ポート44には、送受信部20、
駆動回路22aおよび入力部23がそれぞれ接続されて
いる。
【0043】ROM42には、詳細は後述するが、CP
U41が上記機能を実行するための制御プログラムやア
プリケーションプログラム等が格納されている。RAM
43はCPU41の所定の演算(差圧算出等)を行うた
めのワークエリアとして使用されるメモリであり、例え
ばDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモ
リ)やSRAM(スタティック・ランダム・アクセス・
メモリ)で構成される。表示部22は、例えば液晶表示
によって、圧力変化に関する情報(差圧ΔP)を、圧力
センサ10の配置位置に関連させた圧力分布図として表
示するもので、駆動回路22aによって駆動される。圧
力データ収集用メモリ44は、各ガバナ室102から収
集した圧力データを格納するためのもので、例えばEE
PROM(電気的消去可能なプログラマブル・リード・
オンリ・メモリ)などの不揮発性メモリや、HD(Hard
Disk)等により構成される。
【0044】以上のような構成の漏洩地点推定支援シス
テム1の作用について、図6〜図10および先の図1〜
図5を参照しながら説明する。なお、以下の例では、複
数箇所(ここでは4箇所)から同時に漏洩が生じている
ことを前提としているが、勿論、漏洩は1箇所の場合も
あり得る。
【0045】まず、所定の規模の地震動が発生すると、
各ガバナ室102からSIセンサ13のデータが通信装
置10を介して中央監視部101に送信され、この中央
監視部101においてSI値が算出される。このSI値
に基づき、各地の震度や被害状況が推定される。このと
き、例えば、およそ300箇所の予め決められたガバナ
室102からは、無線によりリアルタイムにSIセンサ
13のデータが中央監視部101に送信される。このう
ちの一定数以上のガバナ室102においてSI値が予め
決められた基準値を上回ったとき、地震動が発生したと
判断され、地震動発生時刻t0 が一意に決定される。一
方、中央監視部101では、これらの情報に基づいてブ
ロックバルブ500に遮断命令が送信され、配管網は各
地域毎にブロック化される。
【0046】更に、これと前後して、中央監視部101
においては、災害時優先電話により先の情報に基づいて
漏洩の可能性の高い地域のガバナ室102から順次ポー
リングを行い、例えば図3に示した時間幅Tなどのデー
タ範囲を指定して地震発生時刻t0 の前後の圧力データ
(P,t)が収集される(ステップ102)。時間幅T
は状況に応じて任意に決定される。ここで、地震発生時
においては、電話回線の混線、断線あるいは輻輳が予想
される。その状況下で通信回数を最小限にとどめること
は、システムを充分に機能させるために重要である。そ
のため、本実施の形態ではポーリングに優先順位を設け
るようにしている。このようにして、優先順位の高いガ
バナ室102から順に、圧力データ格納部11のなかの
必要な圧力データが送受信部12、通信回線を介して中
央監視部101の送受信部20に送信される。送信され
たデータは制御部21の圧力データ収集手段21aによ
り収集され、保持されると共に、圧力データ収集用メモ
リ44に格納される。
【0047】次に、CPU41は、入力された圧力デー
タを地震発生時刻t0 を基準として例えば図3のような
グラフとして表示部21に表示させると共に、地震発生
時刻t0 以前の圧力Pのデータの平均値を求めて圧力基
準値P0 とする。あるいは、定常時の圧力Pより予め圧
力基準値P0 を各圧力センサ10毎に算出しておき、メ
モリ等に記憶させていてもよい。
【0048】次に、CPU41は、このようにして得ら
れる圧力基準値P0 と時刻t0 より一定時間経過した後
の時刻tx での圧力P(tx )との差圧ΔP(tx )を
求める(ステップ103)。ここで、時刻tx は、例え
ば先のグラフを参照し、ブロック化等の外乱の影響が認
められないデータ範囲から選ばれる。制御部21におい
て、時刻t0 は同一のガバナ室102の圧力データと対
応づけて保存され、差圧ΔP(t)は圧力データ(P,
t)に対応づけられて保存される。
【0049】表示部22では、予め図8に示したような
配管図が表示されるようになっており、この配管図上に
はガバナ室102(正確には観測点としての圧力センサ
10)が例えば白抜きの丸印で表示され、ブロックの境
界線も表示されている。CPU41は、更に、この配管
図中の対応するガバナ室102の位置に圧力Pや差圧Δ
Pに関する情報を表示させ、時刻tx における差圧ΔP
の等圧線を表示させる(ステップ104)。
【0050】具体的には、例えば図9に示したように、
差圧ΔP(tx )の大きさを各ガバナ室102の丸印を
色分けすることによって表示すると共に、これらの値を
基にして等圧線を描画させる。この等圧線は差圧の大き
さに応じて色分けされていてもよい。また、図9の各ガ
バナ室102毎に付されている矢印は、圧力が下限値を
下回った時刻を順に色別して表示し、定常状態のゆらぎ
以上の圧力変動が生じたことを表している。このように
して、表示部22に差圧ΔP(tx )の分布図が表示さ
れる。
【0051】ここで、もし通常のゆらぎ以上に差圧ΔP
が大きいガバナ室102が存在しなければ(ステップ1
10;N)、収集し表示すべき他の圧力データが存在す
るか否かを判断し、そのようなデータが存在する場合に
は(ステップ105;Y)、圧力データ収集手段21a
において他のガバナ室102の圧力データを収集し、こ
れに対し差圧ΔPの算出と表示、および更新された等圧
線の表示を行う(ステップ102〜ステップ104)。
【0052】通常のゆらぎ以上に差圧ΔPが大きいガバ
ナ室102が存在するときには(ステップ110;
Y)、分布図から漏洩箇所の同定を試みる(ステップ1
11)。図9では、時刻tx では明らかに圧力減少が認
められたガバナ室102は6箇所である。そのうち、左
のブロックに点在する3箇所はどれも比較的早くΔPが
大きくなっており、これらのガバナ室102と配管の幹
線との間で漏洩が生じたと推定される。右側ブロックに
おいては、流路上流側の2箇所のΔPは大きいものの、
圧力差が生じたのは比較的遅い。これに対し、下流側の
1箇所のΔPは小さいが比較的早く圧力差が生じてい
る。従って、これらのガバナ室102間には漏洩が発生
していると推定されるが、漏洩点をΔPと圧力低下時刻
の双方から一意的に同定することはできない。このよう
な場合には(ステップ111;N)、更に判断材料を収
集すべく、収集し表示すべき他の圧力データが存在する
か否かを判断し、そのようなデータが存在する場合には
(ステップ105;Y)、圧力データ収集手段21aに
おいて他のガバナ室102の圧力データを収集し、これ
に対し差圧ΔPの算出と表示、および更新された等圧線
の表示を行う(ステップ102〜ステップ104)。こ
のように、個々の圧力データの処理を行う毎に漏洩箇所
の同定を試み、必要最低限の情報により迅速に漏洩点を
推定する。
【0053】このように、本実施の形態では、空間的な
圧力変動からは明らかに圧力低下した点を見出すことが
できるだけでなく、特定の時刻tx におけるガス供給の
状況を俯瞰し、流路全体の観点から閉止すべきバルブを
決定することができる。また、その圧力変動の傾向をみ
れば、各流路上のガバナ室102の位置相互の相関の強
さから、明らかな圧力低下がなくとも小さな漏れが生じ
ている漏洩点であるか、流路上に存在する漏洩の影響に
よるものであるかなどの判断がつく。判断が可能な箇所
については、その時点で漏洩点を同定して、いち早くガ
バナ閉止を行う。なお、圧力データに対する上記の処理
および表示は、必ずしも全ガバナ室102に関して行わ
なくともよい。例えば、予めSI値より特に被害甚大と
判定される地域に限って実行してもよい。
【0054】なお、最初に圧力データ収集手段21aに
取り込まれた圧力データ(P,t)において、漏洩判定
に用いることが可能なデータが、時刻がtx のデータの
他に複数ある場合には、経過順、もしくは平行に処理を
行うようにしてもよく、最新のデータのみ用いるように
してもよい。
【0055】図9の場合には、既に配管図上の全ガバナ
室102について表示済みである。従って、収集し表示
すべき他の圧力データは存在しないので(ステップ10
5;N)、時刻tx 以降の時刻について上記と同様の処
理動作を行い、個々の圧力データの処理を行うたびに漏
洩箇所の同定を試みる(ステップ106〜111)。こ
こで、時刻tx 以降の時刻は、例えば所定のサンプリン
グ間隔により定義してもよいし、その都度入力部23か
ら入力して決定するなど、任意に決定することができ
る。圧力分布図は、例えば図8から図10のように時間
経過に伴って随時更新される。
【0056】図10は、図9と同様の手順により描画さ
れた時刻tx 以降のある時刻における分布図である。こ
れもまた、既に配管図上の全ガバナ室102について表
示済みである。図9と比較すると、右のブロック上方の
2つ以外のガバナ室102は全て圧力の低下が認めら
れ、しかも差圧ΔPの値はより大きくなって分布状態が
より明瞭化している。左側のブロックにおいては、幹線
から上下に枝分かれした2つの配管の圧力はそれぞれ上
流より順に大きく減少している。この差圧ΔPの分布状
態および上流のガバナ室102は共にΔPの極値点であ
ることから、左側ブロックでは、×印で示した2箇所の
近傍を漏洩点とみなすことができる。右側のブロックに
おいては、幹線から下方に分かれた配管の圧力減少は最
も上流で顕著であり、最も下流に上流側より圧力がいち
早く減少し、ΔPも比較的大きい地点が存在する。この
差圧ΔPの分布状態および極値点から、右側ブロックで
は、図中×印で示した2箇所の近傍を漏洩点とみなすこ
とができる。このように、必要十分な情報を持った差圧
ΔPの分布図から、本実施の形態では,4箇所の漏洩点
の位置を推定することができる。なお、図9および図1
0において、圧力低下を示す矢印のうち、網掛けの矢印
は、時間的に先に圧力低下が見られた地点のもの、ま
た、網掛けでない矢印は、同時刻で最も圧力の低下が見
られた地点のものをそれぞれ表しており、漏洩地点の推
定にあたっては、両者は同等の重みをもっている。
【0057】なお、漏洩位置の推定は、操作者が画面を
見て自ら上記のような判断する他、分布図に見出される
差圧ΔPの極大点(ガバナ室102)を算出手段21a
により自動的に抽出し、これを漏洩近傍の点として配管
図上に例えば丸印を点滅させること等によって図示する
ようにしてもよい。
【0058】以上のようにして漏洩点が同定されると
(ステップ111;Y)、漏洩点に応じて選択されたバ
ルブが閉止される(ステップ112)。ここでは、漏洩
地点に応じてどのバルブを閉止するかは予め定めておく
ものとし、例えばROM42にデータとして保存されて
いる。
【0059】バルブ閉止後の配管網の圧力状況を表示さ
せる場合や現在表示されている分布図の時刻以降につい
て漏洩監視を行う場合など、再び表示する時刻を更新さ
せて圧力データの処理を続行するときには(ステップ1
13;Y)、再度各ガバナ室102より圧力データを収
集して(ステップ102)、一連の処理を行い、それ以
外では(ステップ113;N)、漏洩推定のための処理
を終了する。
【0060】なお、上述の漏洩点同定以降の一連の動作
(ステップ110〜113)についても、漏洩地点推定
支援システム1が自動的に行うのか、あるいは操作者が
画面を見て自ら判断するのかは任意であり、例えば入力
部23からの入力により決定するようにできる。
【0061】ところで、表示部22には、最初に表示さ
れた差圧分布図に対応した時間txをt1 とすると、順
に、t2 ,t3 ,t4 ,t5 ・・・に対応した複数枚の
差圧分布図(ここでは図8〜図10)が表示される。こ
れら分布図の表示方法は任意であり、例えば、画面上一
枚の配管図に重ね画きしてもよく、一方向に並べて表示
するようにしてもよい。或いは、t1 ,t2 ,t3 ,t
4 ,t5 ・・・をそれぞれフレーム化し、動画像として
表示することも可能である。配管系に漏洩が生じていれ
ば、圧力変動は刻々と変化するはずである。本実施の形
態では、空間的な圧力変動の経時変化を見ることにより
地震時のガス供給状況をほぼ実況として把握することが
できる。
【0062】このように、本実施の形態では、複雑な系
のガス供給網であっても、簡単な構成で、迅速に漏洩地
点を推定することができ、ガス流路の遮断等迅速な措置
をとることができる。
【0063】〔第2の実施の形態〕図11は本発明の第
2の実施の形態に係る漏洩地点推定支援システム2の構
成を表すものである。なお、本実施の形態においては、
第1の実施の形態と同一構成部分については同一符号を
付して、適宜その説明は省略する。
【0064】本実施の形態では、ガバナ室102におい
て、圧力センサ10と送受信部12との間に警報情報出
力部30が設けられている。警報情報出力部30は、圧
力センサ10より検出圧力Pが入力されると、予め定め
た下限値以下であるか否かを判別し、下限値以下である
ときに警報情報を発するものである。警報情報には、圧
力Pが下限値以下となった時刻ty が含まれている。
【0065】一方、中央監視部101は、制御部31の
内部に警報情報収集部31aが含まれて構成されてい
る。本実施の形態では、制御部31は、警報情報収集手
段31aにより、送受信部20を介して警報情報を収集
すると、表示部23において例えば配管図上の対応した
ガバナ室102の位置を色別或いは点滅させたり、警報
音または音声案内等を発報したりすることにより警報情
報の表示を行う。さらに、地震発生時刻t0 と時刻ty
との時間差Δtを算出し、表示部23において、例えば
配管図上の対応したガバナ室102の位置にΔtを色別
或いは数値により表示させる。
【0066】図12(A)〜(C)は、一つの配管に設
置された圧力センサ10a〜10cの配置とそれぞれの
圧力の経時変化、および時間差Δtの分布図を表したも
のである。図12(A)に示したように、圧力センサ1
0a〜10cは第1の実施の形態同様に(図4(A))
ガス流路の上流より順に並んでおり、圧力センサ10a
と圧力センサ10bとの間に漏洩点(図中×印)があ
る。しかし、この場合の圧力センサ10a〜10cそれ
ぞれにおける圧力Pの経時変化は図12(B)のように
なっており、第1の実施の形態とは異なる(図4
(B))。圧力Pの減少は、ガス流路下流の圧力センサ
10c,10bでは比較的速やかであるのに対し、上流
の10aでは漏洩中もガスが流れ続けるため緩やかとな
っている。
【0067】ここでは、このような個々の圧力センサ1
0における圧力Pが下限値以下となった際の時刻ty
指標にして圧力変化の違いを抽出し、それぞれを比較す
ることによって漏洩点を推定する。具体的には、個々の
圧力センサ10a〜10cにおける上記の時間差Δtを
用い、圧力センサ10a〜10c間の圧力減少の度合い
を分布図として表す。例えば、図12(B)に示したよ
うに漏洩発生後に各圧力センサ10a〜10cの圧力P
が下限値以下となる時刻ta ,tb ,tc から地震発生
時刻t0 との時間差Δta 〜Δtc を求める。
【0068】時間差Δta 〜Δtc を各圧力センサ10
a〜10cの位置に対応させグラフ化したものが図12
(C)である。このΔta 〜Δtc の分布より個々の圧
力センサ10間の圧力減少の度合いを把握することがで
きる。ここでは、Δta の値はΔtb ,Δtc に対して
明らかに大きく、不連続である。従って、「圧力センサ
10aが上流側で漏洩点に最も近い観測点である」もし
くは、「圧力センサ10bが下流側で漏洩点に最も近い
観測点である」ことが推定される。
【0069】次に、このような構成の漏洩地点推定支援
システム2の動作について、図13の流れ図に従い、図
11〜図14を参照しながら説明する。
【0070】まず、所定の規模の地震動が発生すると、
第1の実施の形態と同様にして、各ガバナ室102から
中央監視部101へ送信されたSIセンサ13のデータ
より、SI値が算出される。このSI値に基づいて各地
の震度や被害状況が推定される。また、第1の実施の形
態と同様に、一定数以上のガバナ室102においてSI
値が予め決められた基準値を上回ったとき、地震が発生
したと判断され、地震発生時刻t0 が一意に決定される
(ステップ201)。一方、中央監視部101では、こ
れらの情報に基づいてブロックバルブ500に遮断命令
が送信され、配管網は各地域毎にブロック化される。
【0071】次に、中央監視部101において、ガバナ
室102から送信された警報情報を送受信部20により
受信すると(ステップ202;Y)、警報情報は制御部
31の警報情報収集手段31aに入力され、ここで保持
されると共にこの警報情報に含まれた時刻ty を基に時
間差Δtが算出される(ステップ203)。
【0072】制御部31は、表示部22に対して図8に
示したような配管図を表示させ、この配管図上に全ての
ガバナ室102(正確には観測点としての圧力センサ1
0)の位置を表示させる。更に、この配管図中の対応す
るガバナ室102の位置に、時間差Δtに関する情報
(Δt値、ty など)を表示し、Δtによる等時刻線を
表示させる(ステップ204)。このようにして、時間
差Δtの分布図が表示される。
【0073】具体的には、図14に示したように、各ガ
バナ室102の位置に例えば時間差Δtの値を表示する
と共にこれらの値を基にして等時刻線を描画させる。等
時刻線は警報情報が収集された順序を階層的に示してい
るが、別途、警報情報を発報した順位を表示させてもよ
い。なお、図14では、警報情報が収集されたガバナ室
102を2重丸で表示されている。
【0074】次に、上記の警報情報のデータを用い、漏
洩点の同定が行われる。それぞれの配管において時間差
Δtに、例えば前述したように、下流のほうが小さく、
その分布に不連続点があるかを判定する。このような傾
向は各ガバナ室102のΔtの数値解析から判断するこ
ともできるが、画面上に表示された時間差Δtの値およ
び等時刻線の間隔等により直接読み取ることができる。
【0075】ここで、例えばΔtのデータ点数が少ない
などの理由により未だ漏洩点の同定ができない場合には
(ステップ205;N)、再度警報情報の収集を行う
(ステップ202)。こうして、圧力分布図は、時間の
経過と共に警報情報が収集されΔtのデータが追加され
るに従って随時更新される。
【0076】漏洩点が同定される(ステップ205;
Y)と、予め漏洩箇所に応じて最適に選ばれたガバナの
閉止を行う(ステップ206)。なお、上記の処理は必
ずしも全ガバナ室102に関して行わなくともよい。例
えば、予めSI値より特に被害甚大と判定される地域に
限って実行してもよい。ガバナの閉止後も更に漏洩監視
を続ける場合には(ステップ207;Y)、再び警報情
報の収集を行い(ステップ202)、監視を続行しない
ときは(ステップ207;N)処理を終了する。
【0077】このようにして、空間的な圧力変動からは
明らかに圧力低下した点を見出すことができるだけでな
く、特定の時刻tx におけるガス供給の状況を俯瞰し、
流路全体の観点から閉止すべきバルブを決定することが
できる。また、その圧力変動の傾向をみれば、明らかな
圧力低下がなくとも漏れが小さな漏洩点であるか、流路
上に存在する漏洩の影響によるものであるかの判断がつ
く。
【0078】配管系に漏洩が生じていれば、圧力変動は
刻々と変化するはずである。本実施の形態では、このよ
うにして空間的な圧力変動の経時変化を見ることが出
来、これにより地震時のガス供給状況を、ほぼ実況とし
て把握することができる。
【0079】このような個々の観測点における圧力値の
変動を、連携した配管網全体の圧力変動の総体として捉
えることによって、複雑な配管系においても複雑なモデ
ルや煩雑な計算を必要とすることなく、非常に簡易で迅
速に漏洩地点を同定できる。勿論、観測点が密に設けら
れている方が精度が良く、そのためにデータ点数が増加
したとしても単に個々の差圧を算出すればよいので、大
幅に算出時間やデータ格納部の容量が増加するなどの問
題はない。むしろ、例えば本実施の形態のように配管網
が広範にわたり観測点が数千点以上存在する場合に、漏
洩箇所を短時間で同時に複数の領域で同定することがで
きるという効果をより発揮できる。但し、ここでいう同
定とは、配管の特定の観測点間において漏洩点があると
判定することである。
【0080】以上実施の形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものでは
なく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態
では、遮断対象を都市ガスとし、本発明の漏洩地点推定
支援システムを都市ガス供給網に適用した例について説
明したが、例えば工場内のプラント等の都市ガス以外の
気体や液体などの供給網において本発明を適用すること
も可能である。また、上記実施の形態では、異常事態の
一例として地震動が発生した場合について説明したが、
地震動以外の異常事態が発生した場合においても本発明
は適用可能であり、例えば所定のサンプリング周期で圧
力データを収集するようにして漏洩監視を常時行う場合
においても勿論、適用できる。
【0081】更に、上記実施の形態においては、差圧Δ
Pまたは時間差Δtについて等圧線、等時刻線を表示す
るようにしたが、例えば圧力Pそのものや、圧力の減少
速度の等値線を表示するようにしてもよく、どの種類の
図を表示するかは任意に選択可能である。
【0082】更にまた、第2の実施の形態においては、
所定の閾値に基づいて警報発報とその時刻の画面表示が
行われるようにしたが、この閾値は1つに限らず、例え
ば、警報の発報と時間差の基準圧力値とは別に設けるよ
うにしてもよく、基準圧力値を多段設けるようにしても
よい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明の漏洩地点推
定支援システムまたは漏洩地点推定方法によれば、流体
供給網などの配管の複数の地底の圧力を検出し、検出さ
れた圧力データの履歴を検出時刻に対応して圧力履歴格
納手段に格納し、例えば地震動などの異常事態が発生す
ると、この圧力履歴格納手段に格納された圧力データ
を、中央監視部において圧力検出手段毎に収集し、これ
ら収集された圧力データに基づいて、異常事態の発生時
(特定時刻)の前後における圧力変化に関する情報(差
圧等)を圧力検出手段毎(すなわち、各地点毎)に算出
し、算出された圧力変化に関する情報を、圧力検出手段
の配置位置に関連させて表示するようにしたので、この
圧力分布図に基づいて流体の漏洩地点を推定することが
できる。したがって、複雑な流体配管網においても簡易
な構成で、漏洩地点の推定を行うことができ、流路遮断
等の迅速な措置をとることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る漏洩地点推定
支援システムの構成を説明するためのブロック図であ
る。
【図2】図1に示した漏洩地点推定支援システムが適用
されるガス供給網を説明するためのブロック図である。
【図3】地震動発生時の圧力変化の例を説明するための
図である。
【図4】図1に示した漏洩地点推定支援システムの動作
を説明するための図であり、(A)は圧力センサの配置
図、(B)は検出された圧力の経時変化、(C)はある
時刻における圧力分布図をそれぞれ表している。
【図5】図1に示した漏洩地点推定支援システムの中央
監視部の構成を表すブロック図である。
【図6】図1に示した漏洩地点推定支援システムの動作
を説明するための流れ図である。
【図7】図6で説明した動作に続く動作を説明するため
の流れ図である。
【図8】圧力分布図の表示状態を説明するための図であ
る。
【図9】図8に続く表示状態を説明するための図であ
る。
【図10】図9に続く表示状態を説明するための図であ
る。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る漏洩地点推
定支援システムの構成を説明するためのブロック図であ
る。
【図12】図11に示した漏洩地点推定支援システムの
動作を説明するための図であり、(A)は圧力センサの
配置図、(B)は検出された圧力の経時変化、(C)は
各圧力センサにおける検出圧力が下限値に達するまでの
時間差をそれぞれ表している。
【図13】図11に示した漏洩地点推定支援システムの
動作を説明するための流れ図である。
【図14】図11に示した漏洩地点推定支援システムに
おいて表示される圧力分布の一例を表す図である。
【符号の説明】
1…漏洩地点推定支援システム、10…圧力センサ、1
2…圧力データ格納部、12,20…送受信部、13…
SIセンサ、15…ガバナ、21…制御部、21a…圧
力データ収集手段、21b…算出手段、22…表示部、
23…入力部、101…中央監視部、102…ガバナ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F17D 5/02 G08C 17/00 Z (72)発明者 中山 渉 東京都港区海岸1丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA39 BB20 CC60 DD20 EE11 EE25 FF25 FF31 GG31 HH05 2F073 AA22 AB01 BB01 BB09 BC01 BC02 CC01 CC05 CC08 DD02 DE12 EF09 FG01 FG02 GG01 GG08 GG09 2G067 AA14 CC04 DD02 EE08 3J071 AA02 BB11 BB14 CC14 DD30 EE07 EE18 EE24 EE38 FF03

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管からの流体の漏洩の有無を検知し、
    漏洩位置を推定するための漏洩地点推定支援システムで
    あって、 前記配管の複数の位置に対応してそれぞれ設けられ、各
    位置における配管中の流体の圧力を検出する複数の圧力
    検出手段と、 前記圧力検出手段により検出された圧力データの履歴を
    検出時刻に対応させて格納する圧力履歴格納手段と、 前記圧力履歴格納手段に格納された圧力データを、前記
    圧力検出手段毎に収集する圧力データ収集手段と、 前記圧力データ収集手段により収集された圧力データに
    基づいて、特定時刻の前後における圧力変化に関する情
    報を前記圧力検出手段毎に算出する算出手段と、 前記算出手段により算出された圧力変化に関する情報
    を、前記圧力検出手段の配置位置に関連させて表示する
    表示手段とを備えたことを特徴とする漏洩地点推定支援
    システム。
  2. 【請求項2】 前記圧力変化に関する情報は、前記特定
    時刻の前後における前記圧力検出手段毎の差圧であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の漏洩地点推定支援システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記配管は、複数の分岐を持つ流体配管
    網を構成する複数の配管であり、前記圧力検出手段は複
    数の配管それぞれに対応して設けられていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の漏洩地点推定支援シス
    テム。
  4. 【請求項4】 前記表示手段は、流体配管網を表示する
    と共に、前記圧力変化に関する情報について値を分別
    し、前記流体配管網上に等圧線を表示することを特徴と
    する請求項3に記載の漏洩地点推定支援システム。
  5. 【請求項5】 前記表示手段は、前記圧力変化に関する
    情報の等圧線の分布を色分けして表示することを特徴と
    する請求項4に記載の漏洩地点推定支援システム。
  6. 【請求項6】 前記表示手段は、前記圧力変化に関する
    情報の経時変化を連続的に表示することを特徴とする請
    求項請求項1乃至5のいずれか1に記載の漏洩地点推定
    支援システム。
  7. 【請求項7】 更に、前記圧力検出手段のうち前記等圧
    線における極小点に該当する圧力検出手段の配置位置の
    近傍を漏洩点として抽出する漏洩地点抽出手段を備え、
    前記表示手段は、前記漏洩地点抽出手段により抽出され
    た位置を漏洩点として表示することを特徴とする請求項
    4乃至6のいずれか1に記載の漏洩地点推定支援システ
    ム。
  8. 【請求項8】 更に、前記圧力検出手段により検出され
    た圧力が予め定めた下限値以下であるか否かを前記圧力
    検出手段毎に判別し、警報情報を発する警報情報出力手
    段と、前記報知手段により発せられた警報情報をその発
    生時刻と共に、前記圧力検出手段毎に収集する警報情報
    収集手段とを備え、 前記表示手段は、更に、前記警報情報収集手段により収
    集された警報情報をその発生時刻と共に、前記圧力検出
    手段の配置位置に関連させて表示する機能を有すること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の漏洩
    地点推定支援システム。
  9. 【請求項9】 前記算出手段は、前記差圧を、地震動等
    の災害発生時の前後における圧力変化として算出するこ
    とを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1に
    記載の漏洩地点推定支援システム。
  10. 【請求項10】 更に、一定規模以上の地震動を検出す
    る地震動検知手段を備え、前記算出手段は、前記地震動
    検知手段による地震動の検知時の前後の差圧を算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の漏洩地点推定支援シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 前記複数の圧力検出手段により検出さ
    れた圧力データを通信回線または無線により送信するた
    めの通信手段を備え、前記圧力データ収集手段は、前記
    通信手段に対し送信要求信号を送り、前記通信手段はこ
    れに応じて前記圧力データを前記圧力データ収集手段へ
    送信することを特徴とする請求項1ないし請求項10の
    いずれか1に記載の漏洩地点推定支援システム。
  12. 【請求項12】 配管からの流体の漏洩の有無を検知
    し、漏洩位置を推定するための漏洩地点推定支援システ
    ムであって、 前記配管の複数の位置に対応してそれぞれ設けられ、各
    位置における配管中の流体圧力を検出する複数の圧力検
    出手段と、 前記圧力検出手段により検出された圧力が予め定めた下
    限値以下であるか否かを前記圧力検出手段毎に判別し、
    下限値以下であるときに警報情報を発する警報情報出力
    手段と、 前記警報情報出力手段により発せられた警報情報をその
    発生時刻と共に、前記圧力検出手段毎に収集する警報情
    報収集手段と、 前記警報情報収集手段により収集された警報情報をその
    発生時刻と共に、前記圧力検出手段の配置位置に関連さ
    せて表示する表示手段とを備えたことを特徴とする漏洩
    地点推定支援システム。
  13. 【請求項13】 前記配管は、複数の分岐を持つ流体配
    管網を構成する複数の配管であり、前記圧力検出手段は
    複数の配管それぞれに対応して設けられていることを特
    徴とする請求項12に記載の漏洩地点推定支援システ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記警報情報収集手段は、警報情報と
    共にその発生時刻に関する情報を収集し、前記表示手段
    は、警報情報と共にその発生時刻に関する情報を表示す
    ることを特徴とする請求項12または13に記載の漏洩
    地点推定支援システム。
  15. 【請求項15】 前記表示手段は、流体配管網を表示す
    ると共に、前記警報情報の発生時刻を分別し、前記流体
    配管網上に等時刻線を表示することを特徴とする請求項
    13または14に記載の漏洩地点推定支援システム。
  16. 【請求項16】 更に、前記圧力検出手段のうち、前記
    等時刻線における極小点に該当する圧力検出手段の配置
    位置の近傍を漏洩点として抽出する漏洩地点抽出手段を
    備え、前記表示手段は、前記漏洩地点抽出手段により抽
    出された位置を漏洩点として表示することを特徴とする
    請求項15に記載の漏洩地点推定支援システム。
  17. 【請求項17】 前記警報情報収集手段は、地震動等の
    災害発生時に前記警報出力手段から警報情報を収集する
    ことを特徴とする請求項12ないし請求項16のいずれ
    か1に記載の漏洩地点推定支援システム。
  18. 【請求項18】 前記警報情報出力手段により発せられ
    た警報情報を通信回線または無線により送信するための
    通信手段を備え、前記警報情報収集手段は、前記通信手
    段に対し送信要求信号を送り、前記通信手段はこれに応
    じて前記警報情報を前記警報情報収集手段へ送信するこ
    とを特徴とする請求項12ないし請求項17のいずれか
    1に記載の漏洩地点推定支援システム。
  19. 【請求項19】 更に、前記表示手段による表示を基に
    して流体の漏洩地点が特定されたときに、漏洩地点のあ
    る配管に対する流路を遮断する遮断手段を備えたことを
    特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1に記
    載の漏洩地点推定支援システム。
  20. 【請求項20】 配管からの流体の漏洩の有無を検知
    し、漏洩位置を推定するための漏洩地点推定方法であっ
    て、 前記配管の複数の位置において、各位置における配管中
    の流体の圧力を検出する第1のステップと、 前記第1ステップにおいて検出された圧力データの履歴
    を、記憶媒体に検出時刻に対応させて格納する第2のス
    テップと、 前記第2のステップにおいて格納された圧力データを、
    前記圧力検出位置毎に収集する第3のステップと、 前記第3のステップにおいて収集された圧力データに基
    づいて、特定時刻の前後における圧力変化に関する情報
    を前記圧力検出位置毎に算出する第4のステップと、 前記第4のステップにおいて算出された圧力変化に関す
    る情報を、前記圧力検出位置に関連させて表示部に表示
    させる第5のステップとを含むことを特徴とする漏洩地
    点推定方法。
  21. 【請求項21】 配管からの流体の漏洩の有無を検知
    し、漏洩位置を推定するための漏洩地点推定方法であっ
    て、 前記配管の複数の位置において、各位置における配管中
    の流体の圧力を検出する第1のステップと、 前記第1ステップにおいて検出された圧力が予め定めた
    下限値以下であるか否かを前記圧力検出位置毎に判別
    し、下限値以下であるときに警報情報を発する第3のス
    テップと、 前記第3のステップにおいて発せられた警報情報をその
    発生時刻と共に、前記圧力検出位置毎に収集する第4の
    ステップと、 前記第4のステップにおいて収集された警報情報をその
    発生時刻と共に、前記圧力検出位置に関連させて表示部
    に表示させる第5のステップとを含むことを特徴とする
    漏洩地点推定方法。
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