JP2008138809A - ロックアップクラッチを備えた自動変速機を搭載した車両の制御装置、制御方法、その制御方法を実現するプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロックアップクラッチの係合過渡期でもドライバーの要求駆動力を実現する。
【解決手段】ECUは、アクセル開度TAを検出するステップ(S1000)と、車速Vを検出するステップ(S1100)と、ロックアップオフからオンに移行すると(S1300にてYES)、速度比Eを算出するステップ(S1700)とを含み、速度比Eが1になるまでは(S1800にてYES)、要求タービントルク減少量TtDWNを算出して(S1900)、ドライバー要求ゲインG_dを算出して(S2000)、TtDWNとG_dとから要求タービントルク補正量TtCOMPを算出するステップ(S2100)を繰返し実行する、プログラムを実行する。
【選択図】図3
【解決手段】ECUは、アクセル開度TAを検出するステップ(S1000)と、車速Vを検出するステップ(S1100)と、ロックアップオフからオンに移行すると(S1300にてYES)、速度比Eを算出するステップ(S1700)とを含み、速度比Eが1になるまでは(S1800にてYES)、要求タービントルク減少量TtDWNを算出して(S1900)、ドライバー要求ゲインG_dを算出して(S2000)、TtDWNとG_dとから要求タービントルク補正量TtCOMPを算出するステップ(S2100)を繰返し実行する、プログラムを実行する。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動変速機を搭載した車両の制御に関し、特に、ロックアップクラッチの係合過渡時にトルクコンバータのトルク増幅機能が低減した場合であっても、ドライバーが要求する加速感を実現する車両の制御に関する。
車両のパワートレーンを構成する要素として、自動変速機がある。この自動変速機は、エンジンの出力側に設けられたトルクコンバータと、その駆動輪側に設けられた歯車式の有段の変速機構や、ベルト式やトラクション式などの無段の変速機構とから構成される。
有段の変速機構は、たとえば、アクセル開度および車速に基づいて自動的に動力伝達経路を切換え、自動的に変速ギヤ段を切換える。ベルト式の無段の変速機構は、たとえば、アクセル開度および車速に基づいて自動的にベルトが巻き掛けられたプーリの径を変化させて、自動的に変速比を切換える。
このような自動変速機を有した車両にはドライバーにより操作されるシフトレバーが設けられ、シフトレバー操作に基づいて変速ポジション(たとえば、後進走行ポジション、ニュートラルポジション、前進走行ポジション)が設定され、このように設定された変速ポジション内(通常は、前進走行ポジション内)において自動的に変速制御が行なわれる。
また、トルクコンバータは、その内部に封入された作動油を介して、エンジン側のポンプインペラーの回転が変速機側のタービンランナーの回転へと動力伝達される。トルクコンバータにはステータが設けられ、コンバータ領域においてはこのステータによりトルクが増幅する機能を有する。
さらに、トルクコンバータには、ロックアップクラッチを備えるものが多い。ロックアップクラッチはトルクコンバータの駆動側の部材(エンジン側のポンプインペラー)と従動側の部材(変速機構側のタービンランナー)とを機械的に直接連結(以下、直結と記載する場合がある)するものである。そのため、燃費の向上と乗心地とを両立させることができる。このようなロックアップクラッチを係合させるロックアップ領域を、たとえば車速とスロットル開度とに基づいて設定している。すなわち、ロックアップクラッチによる機械的な動力伝達とトルクコンバータによる動力伝達との動力伝達配分を走行状態に応じて制御することにより、伝達効率を高めている。たとえば、このロックアップクラッチは、負荷や回転等の車両の運転状態に基づいて制御され、低負荷高回転領域はロックアップ領域に、高負荷低回転領域はコンバータ領域に設定される。ロックアップ領域では流体式伝動装置であるトルクコンバータの入力要素(ポンプインペラー)と出力要素(タービンランナー)とが完全に締結(直結)されて燃費性能の向上が図られる。コンバータ領域ではトルクコンバータの入力要素であるポンプインペラ−と出力要素であるタービンランナーとが完全に解放されて、トルクコンバータのトルク増幅機能によりトルクの増大が図られる。
トルクコンバータにおいては、ロックアップ領域(ロックアップクラッチが係合(直結)状態)においては入力要素と出力要素とが直結されるのであるからトルク増幅機能が発現しないで、コンバータ領域(ロックアップクラッチが解放)ではトルク増幅機能を発現する。このようにロックアップクラッチの状態によってトルク増幅機能が異なるため、エンジン出力トルクが同じであってもロックアップクラッチの状態により変速機構を経由して駆動輪に伝達される出力軸トルクが異なってくる。
また、ドライバーのアクセルペダル操作とは独立にエンジン出力トルクを制御することが可能なエンジンと自動変速機とを備えた車両において、ドライバーのアクセルペダル操作量や車両の運転条件等に基づいて算出された正負の目標駆動トルクを、エンジントルクと自動変速機の変速ギヤ比で実現する「駆動力制御」という考え方がある。また、「駆動力要求型」や「駆動力ディマンド型」や「トルクディマンド方式」などと呼ばれる制御手法も、これに類する。
トルクディマンド方式のエンジン制御装置は、アクセル操作量とエンジン回転数と外部負荷とに基づき、エンジンの目標トルクを算出し、この目標トルクに応じて燃料噴射量と供給空気量とを制御する。このようなトルクディマンド方式のエンジン制御装置では、実際は、要求出力トルクに対し、エンジンやパワートレーン系でロスとなる摩擦トルクなどの損失負荷トルクを加えて、目標発生トルクとして算出し、これを実現するように燃料噴射量と供給空気量を制御することになる。このトルクディマンド方式のエンジン制御装置によると、車両の制御に直接作用する物理量であるエンジンのトルクを制御の基準値とすることにより、常に一定の操縦感覚を維持できる等、運転性を向上させることができる。
このようなトルクディマンド方式のエンジン制御であって、ロックアップクラッチの状態によるトルク変化に関して、以下に示す技術が開示されている。
特開2003−172163号公報(特許文献1)は、目標トルクコンバータ出力トルクを達成する目標エンジン出力トルクをロックアップON時もロックアップOFF時と同じ精度で求め得るようにする車両の駆動力制御装置を開示する。この車両の駆動力制御装置は、ロックアップ式トルクコンバータを介して入力されるエンジン回転を変速して車輪に向かわせる変速機を具えた車両の目標駆動トルクをエンジン出力制御により達成するに際し、トルクコンバータがロックアップを解除されたコンバータ状態である間は、目標駆動トルクおよび変速機の変速状態から求まる目標トルクコンバータ出力トルクと、トルクコンバータ出力回転数と、トルクコンバータの動作特性とから目標エンジン回転数を求め、エンジン回転数をこの目標エンジン回転数に一致させる目標エンジン出力トルクが達成されるようエンジンを出力制御する車両の駆動力制御装置において、トルクコンバータがコンバータ状態である間に、目標トルクコンバータ出力トルクおよび目標エンジン出力トルク間の比で表される目標トルク比と、トルクコンバータの入出力回転数比で表される速度比とから、トルク増大作用をキャンセルするエンジントルク補正係数を求めておき、トルクコンバータがロックアップ状態である間は、目標トルクコンバータ出力トルクにエンジントルク補正係数を乗じて目標エンジン出力トルクを求め、この目標エンジン出力トルクが達成されるようエンジンを出力制御する構成にしたことを特徴とする。
この車両の駆動力制御装置によれば、トルクコンバータがコンバータ状態である間に、目標トルクコンバータ出力トルクおよび目標エンジン出力トルク間の比で表される目標トルク比と、トルクコンバータの入出力回転数比で表される速度比とから、トルク増大作用をキャンセルするエンジントルク補正係数を求めておき、トルクコンバータがロックアップ状態である間、目標トルクコンバータ出力トルクにエンジントルク補正係数を乗じて目標エンジン出力トルクを求め、この目標エンジン出力トルクが達成されるようエンジンを出力制御するため、ロックアップ状態の時も目標エンジン出力トルクの算出に際しトルクコンバータの動作特性が考慮されていることとなり、従来のごとく目標トルクコンバータ出力トルクをそのまま目標エンジン出力トルクとする場合に生じていた制御精度の低下に関する問題を生ずることがなく、コンバータ状態の時とロックアップ状態の時との間における制御精度の差が大きくなってトルク段差が発生する違和感をなくすことができる。
また、特開2006−77607号公報(特許文献2)は、車両の加速中などに、ロックアップクラッチが係合される場合に、車両の加速度変化が大きくなることによる違和感の発生を回避することのできる制御装置を開示する。この車両の制御装置は、エンジンから車輪に至る動力伝達経路にロックアップクラッチを備えた車両の制御装置であって、ロックアップクラッチの係合・解放状態が変更されることを判断するロックアップ状態変更判断手段と、ロックアップ状態変更判断手段によるロックアップクラッチの係合・解放状態の変更判断が成立した場合に、ロックアップクラッチが係合状態にあるときの駆動トルクと、ロックアップクラッチが解放状態にあるときの駆動トルクとの差を求める駆動トルク差算出手段と、差が予め定められた所定値以下になるようにエンジンの出力トルクを制御するエンジン出力トルク制御手段とを備えていることを特徴とする。
この車両の制御装置によると、ロックアップクラッチの係合・解放状態が変更される際に、ロックアップクラッチが係合された場合の駆動トルクと、ロックアップクラッチが解放された場合の駆動トルクとの差が求められる。そして、その駆動トルクの差が予め定められた所定値より大きい場合は、その駆動トルクの差が所定値以下になるようにエンジンの出力トルクが制御される。そのため、ロックアップクラッチの係合・解放状態が変更される際に生じる車両の加速度変化を抑制し、ドライバーに与える違和感の発生を回避もしくは抑制することができる。
特開2003−172163号公報
特開2006−77607号公報
しかしながら、上述した特許文献のいずれにおいても、ロックアップクラッチが解放状態から係合状態に移行する過渡期において、実際に発現される駆動力の変化を対象としたものではない。たとえば、アクセルペダルをほぼ一定の割合で踏み増してゆき、その途中でロックアップクラッチが解放(オフ)状態から係合(オン)状態に移行すると、トルク増幅機能が変化して(トルク比が低下して)、ドライバーの加速要求(アクセルペダルをほぼ一定の割合で踏み増していることに対応する加速要求)を満足する出力軸トルクを実現させることができない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ロックアップクラッチが係合する過渡期においてもドライバーが要求する駆動力を実現することができる車両の制御装置および制御方法を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、エンジンとエンジンにロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して接続された変速機とを備えるパワートレーンを搭載した車両を制御する。この制御装置は、ロックアップクラッチが係合過渡期であるか否かを判断するための判断手段と、トルクコンバータの出力軸トルクであるタービントルクを設定するための要求トルク設定手段と、係合過渡期である場合においては、トルクコンバータにおいて増幅トルクが減少する分を補正して、タービントルクを設定するように、要求トルク設定手段を制御するための制御手段とを含む。第5の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第1または第5の発明によると、トルクコンバータの出力軸トルクであるタービントルクを設定するトルクディマンド制御を採用した車両において、ロックアップクラッチの係合過渡期においてトルクコンバータのトルク比の減少により、本来であればトルクコンバータで増幅されるべきトルクが減少する。このため、運転者の加速要求に応じることができない。そこで、この制御装置は、トルクコンバータにおいて増幅されるべきトルクの減少分を補正して、タービントルクを設定する。このようにすると、このため、ロックアップクラッチの係合過渡期においてトルクコンバータにより増幅されるトルクが低下しても、運転者が期待する加速感を実現させることができる。その結果、ロックアップクラッチが係合する過渡期においてもドライバーが要求する駆動力を実現することができる車両の制御装置または制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を補正して、タービントルクを設定するための手段を含む。第6の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第2または第6の発明によると、トルクコンバータにおいて増幅されるべきトルク(すなわちロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルク)と、実発生トルクとの差が補正されるので、ロックアップクラッチの過渡期におけるタービントルク不足を解消できる。
第3の発明に係る制御装置は、第1の発明の構成に加えて、運転者の加速要求の履歴を検出するための検出手段をさらに含む。制御手段は、ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を履歴を考慮して補正して、タービントルクを設定するための手段を含む。第7の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第3または第7の発明によると、運転者の加速要求の履歴が検出される。すなわち、加速要求の度合いは運転者により異なるため、加速要求が大きいことが検出された場合には、推定発生トルクと実発生トルクとの差を、より加速感が実現できるように履歴を考慮して補正できる。このため、運転者の意思を反映させることができる。
第4の発明に係る制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、検出手段は、ロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度および車両に作用している加速度と、トルクコンバータの速度比が変化した時のアクセル開度および車両に作用している加速度とに基づいて、加速要求の履歴を検出するための手段を含む。第8の発明に係る制御方法は、第4の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第4または第8の発明によると、ロックアップクラッチの係合開始時の状態と、その後の状態であるトルクコンバータの速度比が変化(増加)し始めた時の状態とを比較して、運転者がアクセルペダルを踏み増ししている、車両の加速度が上昇している、ことに基づいて、加速要求の履歴を検出することができる。
第9の発明に係るプログラムは、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータで実現するプログラムであって、第10の発明に係る記録媒体は、第5〜8のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータで実現するプログラムを記録した媒体である。
第9または第10の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第5〜8のいずれかの発明に係る車両の制御方法を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に、本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUを含む車両のパワートレーンについて説明する。
図1に示すように、この車両には、エンジン100と、自動変速機200(トルクコンバータ210および変速機構220)と、これらを制御するECU(Electronic Control Unit)500と、ECU500に入力される、アクセルペダルの開度を示す信号を検出するアクセル開度センサ600と、ECU500に入力される、車両に作用した加速度を表わす信号を検出する加速度センサ(Gセンサ)700とを含む。また、アクセル開度センサ600は、アイドルオン状態およびアイドルオフ状態のいずれであるのかを判定する機能を含む。
なお、本実施の形態に係る制御装置は、このようなパワートレーンを有する車両に限定されて適用されるものではない。このパワートレーンの構成要素に加えて、エンジンをアシストするモータ(モータジェネレータ)を有していてもかまわない。さらに、エンジンを有さないで、動力源としてモータ(モータジェネレータ)のみを有するパワートレーンであってもよい。すなわち、動力源は、車両に最も一般的に用いられるエンジンに限定されない。変速機構は、有段式でも、無段式でも構わない。
以下においては、本発明の実施の形態に係る制御装置が、図1に示す、エンジン100、トルクコンバータ210および変速機構220と有する自動変速機200を有するパワートレーンについて適用される場合について説明する。
ECU500は、エンジン100に対して、スロットル開度指令信号などの制御信号を出力し、エンジン回転数信号などの検出信号を受信する。
また、ECU500は、トルクコンバータ210のロックアップクラッチに係合(ロックアップオン)または解放(ロックアップオフ)を指令する制御信号を出力する。また、ECU500は、変速機構220に対して油圧指令信号である制御信号を出力したり、変速機構220から変速機構への入力軸回転数信号(=トルクコンバータ210の出力軸であるタービン回転数信号)や、自動変速機200の出力軸回転数信号などの検出信号が入力されたりする。
上述のように、自動変速機200は、流体継手であるトルクコンバータ210と、変速機構である、(1)歯車式の有段変速機構、(2)ベルト式の無段変速機構、(3)トラクション式の無段変速機構のいずれかとから構成される。
この流体継手であるトルクコンバータ210は、ロックアップクラッチを備える。ロックアップクラッチはトルクコンバータ210の駆動側の部材(エンジン100側のポンプインペラー)と従動側の部材(変速機構220側のタービンランナー)とを機械的に直接連結するものである。このようなロックアップクラッチを係合させるロックアップ領域を、通常、たとえば車速とスロットル開度とに基づいて設定している。
なお、エンジン100の回転数をエンジン回転数NE(トルクコンバータ210の入力軸回転数であるポンプ回転数NPに等しい)、トルクコンバータ210の出力軸回転数をタービン回転数NT、自動変速機200の出力軸回転数を出力軸回転数NOUTと記載する場合がある。なお、変速機構220のギヤ比は、タービン回転数NT/出力軸回転数NOUTになる。
図2は、一般的なトルクコンバータ210の特性性能を表わす図である。図2の横軸は速度比E(=タービン回転数NT/ポンプ回転数NP=出力軸回転数NT/エンジン回転数NE)である。図2においては、特性性能として、トルク比t(=出力軸トルクNT/入力軸トルクTP)、効率η(=出力軸馬力/入力軸馬力)、トルク容量Cを表わされている。
図2に示すように、トルクコンバータ210においては、速度比Eに対してトルク容量Cは、低速度側で所定の初期値を有し、滑らかに上昇し極大点を経由して低下する。ここで、トルク容量Cは、トルクコンバータ210の伝達トルクをTP、ポンプ羽根車1220の回転数をNPとすると、C=TP/NP2で表わされる。速度比Eの上昇に伴い、トルク比tは直線的に低下する。たとえば、速度比Eが0のときに2.0であったトルク比tは、速度比Eの上昇とともに低下してカップリングポイントで1.0となる。この速度比E=0からカップリングポイントまでの領域がコンバータ領域といわれ、トルク増幅作用を発現する。
速度比Eはタービン回転数NT/ポンプ回転数NPで表わされるため、ロックアップクラッチがオフ状態からオン状態への移行期において上昇する。速度比Eが上昇するとトルク比tが低下するので、トルク増幅作用が低下する。
本実施の形態に係る制御装置は、このロックアップクラッチがオフ状態からオン状態に移行したとき(たとえば所定の速度においてアクセル開度が大きくなったとき非ロックアップ領域からロックアップ領域に移行した)に、トルクコンバータ210のトルク増幅作用の低下が発生する。このときに、駆動力が増加するというドライバーによる期待に反して(アクセルペダルを踏んでいるので駆動力が増加するという期待が発生する)、駆動力が相対的に減少してしまい要求駆動力を達成できないという問題を回避する。具体的には、この制御装置は、ロックアップクラッチの係合過渡時には、ロックアップクラッチの係合進行に伴うトルク減少分(ロックアップクラッチが解放されていたとしたら発生したと推定されるトルクと係合進行したその時点における実際の発生トルクとの差)に、ドライバーによる要求ゲインを考慮してエンジン100への要求トルクを補正して、ドライバーが意図していない駆動力の減少を回避する。
このような本実施の形態に係る制御装置は、デジタル回路やアナログ回路の構成を主体としたハードウェアでも、ECU500に含まれるCPU(Central Processing Unit)およびメモリとメモリから読み出されてCPUで実行されるプログラムとを主体としたソフトウェアでも実現することが可能である。一般的に、ハードウェアで実現した場合には動作速度の点で有利で、ソフトウェアで実現した場合には設計変更の点で有利であると言われている。以下においては、ソフトウェアとして制御装置を実現した場合を説明する。なお、このようなプログラムを記録した記録媒体についても本発明の一態様である。
図3を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU500で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイム(たとえば、数msec〜数十msec)で繰返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)1000にて、ECU500は、アクセル開度TAを検出する。S1100にて、ECU500は、車速Vを検出する。このとき、ECU500は、車速Vを、自動変速機200の出力軸回転数NOUTに最終ギヤ比を乗算することにより検出する。また、ECU500は、車速センサからの信号に基づいて車速Vを検出するようにしても構わない。
S1200にて、ECU500は、ロックアップ領域マップを読み込む。このロックアップ領域マップは、たとえば、横軸を車速V、縦軸をアクセル開度TAとして、車速Vが高くかつアクセル開度が大きい領域がロックアップクラッチが係合(オン)する領域として規定されている。
S1300にて、ECU500は、ロックアップオフ状態からオン状態に移行したか否かを判断する。このとき、ECU500は、車速Vとアクセル開度TAとに基づいて、ロックアップ領域マップを用いてロックアップオフ状態からロックアップオン状態に移行したか否かを判断する。ロックアップオフ状態からロックアップオン状態に移行すると(S1300にてYES)、処理はS1400へ移される。もしそうでないと(S1300にてNO)、この処理は終了する。
S1400にて、ECU500は、ロックアップクラッチの係合を開始する。より具体的には、ECU500は、ロックアップクラッチの係合および解放させる油圧を制御する油圧制御回路(電気信号により油路を切換える電磁弁を含む)に係合指令を示す制御信号を出力する。
S1500にて、ECU500は、エンジン回転数NEを検出する。S1600にて、ECU500は、トルクコンバータ210のタービン回転数NTを検出する。S1700にて、ECU500は、ロックアップクラッチ係合進行度合いに相関関係があるトルクコンバータ210の速度比Eを算出する。このとき、ECU500は、速度比Eをタービン回転数NT/エンジン回転数NEにより算出する。
S1800にて、ECU500は、速度比Eが1に到達したか否かを判断する。なお、速度比Eが1とは、ロックアップクラッチが完全に係合(完全に直結)した状態である。速度比Eが1に到達すると(S1800にてYES)、この処理は終了する。もしそうでないと(S1800にてNO)、処理はS1900へ移される。すなわち、ロックアップクラッチが完全に係合するまでは、以下の処理が繰返し実行されることになる。
S1900にて、ECU500は、要求タービントルク減少量TtDWNの算出処理を実行する。なお、この算出処理はサブルーチンとして詳細は後述する。S2000にて、ECU500は、ドライバー要求ゲインG_dを算出する。このとき、ECU500は、アクセルペダル開度TAとドライバーの加速意図履歴とをパラメータとして表わされたドライバー要求ゲイン算出マップに基づいて、ドライバー要求ゲインG_dを算出する。なお、アクセルペダル開度TAが大きいとドライバー要求ゲインG_dは大きく、ドライバーの加速意図履歴が大きいとドライバー要求ゲインG_dは大きく算出されるように、ドライバー要求ゲイン算出マップは規定されている。ドライバーの加速意図履歴の算出処理の詳細については後述する。
S2100にて、ECU500は、要求タービントルク補正量TtCOMPを算出する。このとき、ECU500は、要求タービントルク補正量TtCOMPは、要求タービントルク減少量TtDWN×ドライバー要求ゲインG_dにより算出する。
図4を参照して、図3のS1900の要求タービントルク減少量TtDWNの算出処理について説明する。
S1910にて、ECU500は、検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて、別途記憶されたエンジン回転数マップを用いて、推定エンジン回転数NE_baseを算出する。
S1920にて、ECU500は、検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて、別途記憶されたエンジントルクマップを用いて推定エンジントルクTE_baseを算出する。
S1930にて、ECU500は、算出された推定エンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて、別途記憶されたトルク比マップを用いて、推定トルク比t_baseを算出する。
S1940にて、ECU500は、算出されたエンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて、別途記憶されたトルク比マップを用いて、実トルク比t_realを算出する。
S1950にて、ECU500は、要求タービントルク減少量TtDWNを算出する。このとき、ECU500は、TtDWN=Tt_base−Tt_real=TE_base×(t_base−t_real)により、要求タービントルク減少量TtDWNを算出する。
図5を参照して、図3のS2100で算出された要求タービントルク補正量TtCOMPを用いた要求タービントルクTtDEMANDの算出処理について説明する。この要求タービントルクTtDEMANDに基づいて、エンジン100に発生させるエンジントルクが算出されて、そのエンジントルクが発生するようにECU500がエンジン100を制御(スロットル開度制御)を実行する。
S3000にて、ECU500は、検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて、別途記憶された要求タービントルクマップを用いて、基本要求タービントルクTtDEMAND_baseを算出する。
S3100にて、ECU500は、算出された基本要求タービントルクTtDEMAND_baseに図3のS2100で算出された要求タービントルク補正量TtCOMPを加算して、要求タービントルクTtDEMANDを算出する。
図6を参照して、図3のS1900で用いられるドライバー要求ゲイン算出マップのパラメータであるドライバーの加速意図履歴の算出処理について説明する。なお、図6に示すフローチャートの中で前述の図3のフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理の内容は同じである。したがって、それらについての説明はここでは繰返さない。
S4000にて、ECU500は、ロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度TAを検出して、TA_startとして記憶する。S4100にて、ECU500は、ロックアップクラッチが係合を開始した時の車両に作用している実加速度αを検出して、α_startとして記憶する。
S4200にて、ECU500は、速度比Eが増加を開始したか否かを判断する。速度比Eが増加を開始するとトルク比tが低下し始めて、トルクコンバータ210のトルク増幅機能が低下し始める。速度比Eが増加を開始すると(S4200にてYES)、処理はS4300へ移される。もしそうでないと(S4200にてNO)、処理はS1500へ戻される。すなわち、速度比Eが増加を開始するまでは、以下の処理が実行されないことになる。
S4300にて、ECU500は、速度比Eが増加を開始した時のアクセル開度TAを検出する。S4400にて、ECU500は、速度比Eが増加を開始した時の車両に作用している実加速度αを検出する。
S4500にて、ECU500は、速度比Eが増加を開始した時のアクセル開度TAがロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度TA_startよりも大きく、かつ、速度比Eが増加を開始した時の車両に作用している実加速度αがロックアップクラッチが係合を開始した時の車両に作用している実加速度α_startよりも大きいか否かを判断する。TA>TA_start、かつ、α>α_startであると(S4500にてYES)、処理はS4600へ移される。もしそうでないと(S4500にてNO)、この処理は終了する。
S4600にて、ECU500は、ドライバーの加速意図履歴ありと判断する。すなわち、ロックアップクラッチが係合を開始した後にトルクコンバータ210の速度比Eを監視しておいて速度比Eが増加し始めた時点におけるアクセル開度TAがロックアップクラッチが係合を開始した時点よりも大きくなっており、かつ、加速度も大きくなっていると(等加速度でもよい)、ドライバーの加速意図履歴があると判断される。このとき、ECU500は、アクセル開度の増加量ΔTA(=TA−TA_start)、加速度の増加量Δα(=α−α_start)、アクセル開度の増加量ΔTAの時間変化率(=ΔTA/dt)、加速度の増加量Δαの時間変化率(=Δα/dt)等に基づいて、ドライバーの加速意図履歴の大きさを判断する。なお、上述したように、ドライバーの加速意図履歴が大きいとドライバー要求ゲインG_dは大きく算出されるように、ドライバー要求ゲイン算出マップは規定されているので、この加速意図履歴が大きさとドライバー要求ゲインG_dは大きく算出され、加速意図履歴が大きくないとドライバー要求ゲインG_dは小さく算出されることになる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU500により制御される車両の動作について、図7を参照して説明する。なお、以下においては、車両がDポジションで走行している状態でドライバーがアクセルをほぼ一定度合いで踏み増した場合の車両の動作について説明する。また、図7の時刻t(1)においてロックアップクラッチの係合が開始されたとする。
[ドライバーの加速意図履歴の算出動作]
ドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度がアクセル開度TAとして検出され(S1000)、車速Vが検出される(S1100)。車速Vが高くなるか、アクセル開度が大きくなるとロックアップクラッチが係合(オン)するロックアップ領域に入る(S1300にてYES)。この時点が図7の時刻t(1)とする。
ドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度がアクセル開度TAとして検出され(S1000)、車速Vが検出される(S1100)。車速Vが高くなるか、アクセル開度が大きくなるとロックアップクラッチが係合(オン)するロックアップ領域に入る(S1300にてYES)。この時点が図7の時刻t(1)とする。
ロックアップクラッチの係合が開始されて(S1400)、このときのアクセル開度TAがTA_startとして、車両に作用している実加速度αがα_startとして記憶される(S4000、S4100)。
さらにロックアップクラッチの係合過渡期において、エンジン回転数NEが検出されて(S1500)、タービン回転数NTが検出されて(S1600)、トルクコンバータ210の速度比Eが算出される(S1700)。速度比Eが増加し始めるまで速度比Eが監視される。
図7に示すように、時刻t(2)で速度比Eが増加し始めると(S4200にてYES)、このときのアクセル開度TAと、車両に作用している実加速度αとが検出される(S4300、S4400)。時刻t(2)においては、速度比Eが増加して、出力軸トルクが頭打ちになった屈曲点が発生している。
図7に示すように、速度比Eが増加を開始した時のアクセル開度TAがロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度TA_startよりも大きく、かつ、速度比Eが増加を開始した時の車両に作用している実加速度αがロックアップクラッチが係合を開始した時の車両に作用している実加速度α_startよりも大きい(S4500にてYES)。このため、ドライバーの加速意図履歴ありと判断する。
[要求タービントルクの算出動作]
ドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度がアクセル開度TAとして検出され(S1000)、車速Vが検出される(S1100)。車速Vが高くなるか、アクセル開度が大きくなるとロックアップクラッチが係合(オン)するロックアップ領域に入る(S1300にてYES)。上述の通り、この時点が図7の時刻t(1)である。
ドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度がアクセル開度TAとして検出され(S1000)、車速Vが検出される(S1100)。車速Vが高くなるか、アクセル開度が大きくなるとロックアップクラッチが係合(オン)するロックアップ領域に入る(S1300にてYES)。上述の通り、この時点が図7の時刻t(1)である。
ロックアップクラッチの係合が開始されて(S1400)、エンジン回転数NEが検出されて(S1500)、タービン回転数NTが検出されて(S1600)、トルクコンバータ210の速度比Eが算出される(S1700)。ロックアップクラッチの係合過渡期において(S1800で速度比Eが1であるとしてYESと判断されるまで)、要求タービントルク減少量TtDWNが算出される(S1900、S1910〜S1950)。
詳しくは、要求タービントルク減少量TtDWNは、
(1)検出されたアクセル開度TAと検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定エンジン回転数NE_base(S1910)、
(2)検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定エンジントルクTE_base(S1920)、
(3)算出された推定エンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定トルク比t_base(S1930)、
(4)算出されたエンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された実トルク比t_real(S1940)を用いて算出される。
(1)検出されたアクセル開度TAと検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定エンジン回転数NE_base(S1910)、
(2)検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定エンジントルクTE_base(S1920)、
(3)算出された推定エンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された推定トルク比t_base(S1930)、
(4)算出されたエンジン回転数NE_baseと検出されたタービン回転数NTとに基づいて算出された実トルク比t_real(S1940)を用いて算出される。
要求タービントルク減少量TtDWNは、TE_base×(t_base−t_real)により算出される(S1950)。
要求タービントルク減少量TtDWNをどの程度反映させて要求タービントルクTtDEMANDを補正するのかを決定するためのドライバー要求ゲインG_dが算出される(S2000)。上述したように、ドライバーの加速意図履歴が大きいので、ドライバー要求ゲインG_dは大きく算出される。要求タービントルク減少量TtDWNにドライバー要求ゲインG_dが乗算されて、要求タービントルクTtDEMANDを補正するための要求タービントルク補正量TtCOMPが算出される(S2100)。
検出されたアクセル開度TAと検出されたアクセル開度TAと検出されたタービン回転数NTとに基づいて基本要求タービントルクTtDEMAND_baseが算出される(S3000)。この基本要求タービントルクTtDEMAND_baseに、ドライバー要求ゲインG_dを反映させた要求タービントルク補正量TtCOMPが加算されて、要求タービントルクTtDEMANDが算出される。
このようにして算出された要求タービントルクTtDEMANDが発生するようにECU500がエンジン100を制御すると、図7の時刻t(2)以降、ロックアップクラッチの係合過渡期において、点線で示すように、出力軸トルクが補正されて、車両加速度がアクセル開度変化に対応して変化する。なお、補正しない場合には、ロックアップクラッチの係合開始後であって速度比Eの増加開始時点である時刻t(2)以降において加速不足感が発生している。
以上のようにして、本実施の形態に係る制御装置によると、トルクディマンド制御を採用した車両において、ロックアップクラッチの係合過渡期においてトルクコンバータのトルク比の減少によるトルク増幅減少分を、運転者の加速要求(アクセル開度および加速意図履歴を反映させたドライバー要求ゲインにより表わされる)に対応させて、エンジンへの要求トルク量を増大させる。このため、ロックアップクラッチの係合過渡期において、ドライバーが期待する加速感を実現させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、200 自動変速機、210 トルクコンバータ、220 変速機構、500 ECU、600 アクセル開度センサ、700 加速度センサ。
Claims (10)
- エンジンと前記エンジンにロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して接続された変速機とを備えるパワートレーンを搭載した車両の制御装置であって、
前記ロックアップクラッチが係合過渡期であるか否かを判断するための判断手段と、
前記トルクコンバータの出力軸トルクであるタービントルクを設定するための要求トルク設定手段と、
前記係合過渡期である場合においては、前記トルクコンバータにおいて増幅トルクが減少する分を補正して、前記タービントルクを設定するように、前記要求トルク設定手段を制御するための制御手段とを含む、車両の制御装置。 - 前記制御手段は、前記ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、前記ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を補正して、前記タービントルクを設定するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記制御装置は、運転者の加速要求の履歴を検出するための検出手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、前記ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を前記履歴を考慮して補正して、前記タービントルクを設定するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。 - 前記検出手段は、ロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度および車両に作用している加速度と、トルクコンバータの速度比が変化した時のアクセル開度および車両に作用している加速度とに基づいて、前記加速要求の履歴を検出するための手段を含む、請求項3に記載の車両の制御装置。
- エンジンと前記エンジンにロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して接続された変速機とを備えるパワートレーンを搭載した車両の制御方法であって、
前記ロックアップクラッチが係合過渡期であるか否かを判断する判断ステップと、
前記トルクコンバータの出力軸トルクであるタービントルクを設定する要求トルク設定ステップと、
前記係合過渡期である場合においては、前記トルクコンバータにおいて増幅トルクが減少する分を補正して、前記タービントルクを設定するように、前記要求トルク設定ステップを制御する制御ステップとを含む、車両の制御方法。 - 前記制御ステップは、前記ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、前記ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を補正して、前記タービントルクを設定するステップを含む、請求項5に記載の車両の制御方法。
- 前記制御方法は、運転者の加速要求の履歴を検出する検出ステップをさらに含み、
前記制御ステップは、前記ロックアップクラッチの係合の進行に伴ない減少するトルクである、前記ロックアップクラッチが解放されていた場合の推定発生トルクと、実発生トルクとの差を前記履歴を考慮して補正して、前記タービントルクを設定するステップを含む、請求項5に記載の車両の制御方法。 - 前記検出ステップは、ロックアップクラッチが係合を開始した時のアクセル開度および車両に作用している加速度と、トルクコンバータの速度比が変化した時のアクセル開度および車両に作用している加速度とに基づいて、前記加速要求の履歴を検出するステップを含む、請求項7に記載の車両の制御方法。
- 請求項5〜8のいずれかの制御方法をコンピュータに実現させるプログラム。
- 請求項5〜8のいずれかの制御方法をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体。
Priority Applications (1)
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JP2006327167A JP2008138809A (ja) | 2006-12-04 | 2006-12-04 | ロックアップクラッチを備えた自動変速機を搭載した車両の制御装置、制御方法、その制御方法を実現するプログラムおよび記録媒体 |
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JP2010169442A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ空気圧低下検出装置および方法、ならびにタイヤの空気圧低下検出プログラム |
JP2018095202A (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-21 | 本田技研工業株式会社 | 加速意図判定装置、制御装置および車両 |
JP2021032139A (ja) * | 2019-08-23 | 2021-03-01 | いすゞ自動車株式会社 | 車両制御装置 |
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2006
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