JP2008138649A - 中空バルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性が向上し、冷却性能が向上したキャップを用いた中空バルブを提供すること。
【解決手段】内燃機関用の中空バルブ1の内部にバルブ中空部7が形成され、中空バルブ1における燃焼室に面した傘部Aの下面にバルブ中空部7が中空バルブ1の外部と連通した下側開口部8が形成され、その下側開口部8が下部キャップ3によって塞がれている。そして、下部キャップ3には、内部にキャップ中空部9が設けられており、キャップ中空部9の内部には冷却媒体M2が封入されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の吸排気バルブとして用いられる中空バルブに関する。
一般に、内燃機関に用いられるバルブには、機関の高速化に対処するために軽量化が求められると共に、局部的な過熱に起因する異常燃焼などを回避するために良好な放熱性ないしは冷却性能が求められる。
このような要求を満たすべく、特許文献1には、中空とされて薄肉に形成されたバルブの傘部内部におけるステムの延長線上に、傘部における中空部を半径方向に二つに隔て、バルブを補強する壁が設けられたバルブが提案されている。
特表2002−502928号公報
しかしながら、特許文献1で提案されているバルブでは、軽量化への要求には対応可能ではあるが、放熱性に関しては考慮されておらず、バルブの傘部下面が燃焼室から加熱された場合、バルブが燃焼室からの熱を受け取ってもバルブの外部へ放熱される熱量が少なく、受け取った熱の大部分がバルブの内部に蓄積されることになる虞がある。
そこで、本発明の目的は、軽量化及び冷却性能の要求が満たされた中空バルブを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、傘部の燃焼室側端面に外部と連通する開口部が形成され、該開口部がキャップによって塞がれて傘部からステム部に亘りバルブ中空部が形成される中空バルブにおいて、前記キャップには、キャップ中空部が形成され、前記キャップ中空部には冷却媒体が封入されていることを特徴とする。
また、前記キャップは、複数の板部材によって形成され、前記キャップ中空部は、該複数の板部材同士が接合されて形成されていることを特徴とする。
また、前記キャップ中空部は、複数の板部材がそれぞれ前記開口部の内周に接合され、それらの間に形成されていることを特徴とする。
また、前記複数の板部材の半径方向中心部には中実とされた中実部が設けられていることを特徴とする。
また、前記バルブ中空部には冷却媒体が封入され、前記キャップ中空部の冷却媒体は前記バルブ中空部の冷却媒体よりも冷却能力が高いことを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、キャップ中空部の内部に冷却媒体が封入されることでキャップにおける冷却性能が向上されて、キャップ自身の温度上昇が抑えられる。また、キャップの周辺部分からキャップに伝達される熱量が増加するので、中空バルブにおけるバルブシートに当接する部位の冷却性能が向上する。従って、バルブシートにおける過度の温度上昇に起因する磨耗が抑えられる。さらに、中空バルブの温度上昇を抑えることができることから、本発明の中空バルブが吸気バルブとして用いられる場合、中空バルブの周囲から流入する吸気の温度上昇が抑えられる。従って、中空バルブの近くを通過して燃焼室に入った吸気が高温であることによって生じるノッキングが抑えられる。
また、請求項2によれば、キャップが複数の板部材同士が接合されて形成されるので、キャップを薄肉に形成することができる。従って、燃焼室からの力がキャップに加わっても、キャップが変形可能であり、特にキャップ中央部に発生する過度の応力集中を避けることができる。これにより、中空バルブの耐久性が向上する。また、キャップを薄肉にすることで、中空バルブが軽量化される。
また、請求項3によれば、中空バルブにおける板部材が当接する部分の間は、冷却媒体の封入された部分に直接晒されることになる。従って、中空バルブにおけるバルブシートに当接する部位の冷却性能がより向上することになる。
また、請求項4によれば、キャップの半径方向中心部が中実とされていることでキャップの半径方向中心部における強度を向上させ、キャップの変形を少なく抑えることができる。
また、請求項5によれば、内燃機関用バルブの運動に伴う躍動量の小さいキャップ中空部内部の冷却媒体が、バルブ中空部内部の冷却媒体に比べて冷却能力が高いので、キャップ中空部内部の冷却媒体による冷却が不足せずにキャップ周辺の温度上昇が抑えられる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2を用いて、本発明の第一実施形態を説明する。第一実施形態において、バルブは車両用のエンジンに用いられ、特に軽量化のためにバルブ内部に空洞が設けられて中空とされた中空バルブとして構成されている。
図1は、第一実施形態の中空バルブ1の一部を破断した断面図である。中空バルブ1は、バルブ本体2と、下部キャップ(キャップ)3と上部キャップ4とを備えている。バルブ本体2は傘状に拡径した拡径部5と、それになだらかに連続して鉛直方向に延びた筒状部6とからなる。筒状部6の上端部外周側にはコッタ溝部6aが形成されている。バルブ本体2の中心軸の周りには、バルブ中空部7が設けられている。このバルブ中空部7も、拡径部5の外形と同様に、拡径部5の内側でなだらかに拡径している。筒状部6の内壁6bでは、バルブ中空部7は鉛直方向に延びている。また、バルブ中空部7は、バルブ本体2を軸方向に貫くように形成されている。そして、筒状部6の上端には、バルブ中空部7がバルブ本体2の外部と連通している上側開口部6cが形成されている。バルブ本体2の上側開口部6cは、上部キャップ4によって塞がれている。また、バルブ本体2における燃焼室に面した傘部Aの下面には、バルブ中空部7がバルブ本体2の外部と連通した下側開口部(開口部)8が形成されている。
ここで、傘部Aとは中空バルブ1における下部キャップ3からバルブ本体2の拡径部5までの部分をいい、ステムBとは中空バルブ1におけるバルブ本体2の筒状部6から上部キャップ4の部分をいうものとして用いる。
第一実施形態では、バルブ本体2の上下が上部キャップ4及び下部キャップ3によって塞がれることで、バルブ中空部7が閉じられた構成となっている。そして、上部キャップ4及び下部キャップ3によって塞がれたバルブ中空部7の内部には、冷却媒体M1が封入されている。
第一実施形態においては、下部キャップ3は、上側板部材10と、下側板部材11との二つの要素が接合されて形成されている。それらの間には、キャップ中空部9が形成され、キャップ中空部9の内部には冷却媒体M2が封入されている。そして、下側開口部8に下部キャップ3が嵌め込まれることで下側開口部8が塞がれると共に、燃焼室に面した傘部Aの下面が形成されることになる。第一実施形態においては、冷却媒体M1と冷却媒体M2とは同じ材料とされ、冷却媒体M1及び冷却媒体M2の材料には、Na(ナトリウム)が用いられている。なお、本発明に用いられる冷却媒体の材料としてはこれに限定されず、K(カリウム)等、他の材料であっても良い。
中空バルブ1の製造の際には、まず、上側板部材10と下側板部材11との間に冷却媒体M2が入れられ、上側板部材10と下側板部材11とが接合されて、内部に冷却媒体M2が封入された下部キャップ3が製造される。それから、バルブ本体2に上部キャップ4が接合され、バルブ本体2の内部に下側開口部8から冷却媒体M1が入れられる。そして、下側開口部8に下側キャップ3が接合されて、バルブ中空部7の内部に冷却媒体M1が封入された中空バルブ1が製造される。下部キャップ3、上部キャップ4のバルブ本体2への接合、及び上側板部材10の下側板部材11への接合に際しては、レーザー溶接、ろう付け等の接合技術によって接合されることが望ましい。
次に、第一実施形態における中空バルブ1の動作について説明する。
まず、エンジンの運転が行われると、第一実施形態の中空バルブ1が不図示の吸気ポート及び排気ポートの開閉運動を行う。そして、エンジンの燃焼室内部での燃焼により生じた熱の一部が、中空バルブ1の傘部Aの下面における下側キャップ3の燃焼室に面した下側板部材11に伝達される。下側板部材11に伝達された熱は、キャップ中空部9の内部の冷却媒体M2に伝達される。このとき、第一実施形態の中空バルブ1はエンジンの運転時の開閉運動により往復運動されているので、熱を受け取った冷却媒体M2はキャップ中空部9で、主にバルブ本体2の中心軸線上の慣性力を受けて躍動する。これにより、冷却媒体M2の有する熱が上側板部材10に伝えられ、バルブ中空部7内部の冷却媒体M1に伝達される。熱を受け取った冷却媒体M1は、熱を有したままバルブ中空部7の内部を躍動することで、バルブ本体2の拡径部5、筒状部6、あるいは上部キャップ4といったバルブ中空部7の周囲の各部に対して熱伝達を行う。中空バルブ1におけるバルブ中空部7の周囲の各部に伝えられた熱は、中空バルブ1から不図示のバルブガイド、バルブリフターなどを介してシリンダヘッド側へ放熱される。
第一実施形態によれば、中空バルブ1の下部キャップ3の内部にキャップ中空部9が形成される際、下部キャップ3が上側板部材10と下側板部材11との二つの板部材が接合されて形成されることから、下部キャップ3を薄肉に形成することができる。また、キャップ中空部9の内部に冷却媒体M2が封入されるので、燃焼室からの熱をバルブ中空部7及び冷却媒体M1に効率的に伝えることができる。従って、従来、中実とされた下部キャップが使用された場合よりも、冷却が促進される。
また、中空バルブ1において、最も温度が高くなる傘部Aの下面を効率的に冷却することで、中空バルブ1における局部的な過度の温度上昇を引き起こすことを抑えることができる。これにより、バルブシートに当接する傘部Aの裏面における磨耗の発生及び中空バルブ1における溶接部等での亀裂の発生を抑えることができる。
また、燃焼室から中空バルブ1を介してシリンダヘッド側の中空バルブ1の外部へ多くの熱を伝達することができるので、より適切に燃焼室内部の温度上昇を抑えることができる。また、中空バルブ1の温度上昇を抑えることができるので、例えば、第一実施形態における中空バルブ1が吸気バルブとして用いられる場合、中空バルブ1の周辺を通って不図示の吸気ポートから燃焼室へ流入する吸気の温度上昇を従来よりもさらに抑えることができ、体積効率をより上げることができる。
また、拡径部5及び下部キャップ3における温度上昇を抑えることができるので、燃焼室内部の燃焼温度を上げることが可能となる。従来は、材料上の耐熱性における制限から燃焼室温度を高温にできない場合には、燃焼における空燃比をリッチとして燃焼温度を抑えていた。しかし、第一実施形態における中空バルブ1を用いた場合、下部キャップ3及び拡径部5で温度上昇が抑えられることから、中空バルブ1の材料上の制限が緩くなり、燃焼における空燃比を従来よりもリーンとすることができる。従って、エンジンの燃焼における空燃比を従来よりも理論空燃比に近づけることができるので、高負荷時におけるエンジンの燃費が良くなり、また、エンジンの出力も高くなる。
また、下部キャップ3が薄肉に形成されているので、中空バルブ1における傘部Aの下面が燃焼室内部の圧力の変動あるいは燃焼による力を受けた際に、下部キャップ3が変形することを許容することができる。従って、下部キャップ3が変形することで燃焼室からの力による過度の応力集中を緩和することができ、下部キャップ3における耐久性が向上する。また、特にキャップ中央部に発生する過度の応力集中を緩和することが可能となることで、中空バルブ1の強度設計上さらに有利となるので、下部キャップ3をさらに薄肉化することが可能となり、熱伝達のさらなる効率化を図ることができるとともに、下部キャップの軽量化を図ることができる。下部キャップ3の軽量化が図れるので、中空バルブ1が軽量化され、中空バルブ1を駆動させる際のバルブスプリングを押し付け力の弱いものに設定することができ、カムシャフトの回転抵抗を小さく抑えることができる。従って、エンジンの燃費が向上される。また、中空バルブ1にかかる慣性力が小さくなるので、中空バルブ1におけるジャンプやバウンスが発生することを抑えることができ、機関の高速化を図ることができる。
次に、本発明の第二実施形態における中空バルブを図3を参照しつつ説明する。なお、前記第一実施形態と重複している部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第一実施形態においては、下部キャップ3は、上側板部材10及び下側板部材11の二つの要素同士が接合されることによって冷却媒体を封入するためのキャップ中空部9が形成されることとした。これに対して、第二実施形態では、下部キャップ3は、下側開口部8の内周に下側開口部8を塞ぐように複数の板部材が間隔をおいてバルブ本体2に接合されることで形成され、複数の板部材の間に、冷却媒体が封入されている。具体的には、第二実施形態における下部キャップ3’は、上側板部材10’及び下側板部材11’の二枚の円板がバルブ本体2に対して直接的に接合されて形成され、その間をキャップ中空部9’とし、キャップ中空部9’の内部に冷却媒体M2が封入された構成とした。上側板部材10’及び下側板部材11’と、バルブ本体2との接合部においては、レーザー溶接、ろう付け等の接合技術によって接合される。
第二実施形態の中空バルブ1では、下部キャップ3’内部のキャップ中空部9’の側面においては、バルブ本体2が冷却媒体M2に直接晒される構成となっている。従って、燃焼室からの熱の一部が傘部Aの下面から下部キャップ3’に伝達され、下部キャップ3’の周辺に熱が伝わって拡径部5に到達したとしても、冷却媒体M2によって直接熱が伝達されることで熱伝達がより効率的に行われ、拡径部5における下部キャップ3’周辺の部位での温度上昇がさらに抑えられる。
なお、第二実施形態においては、下部キャップ3’は、上側板部材10’及び下側板部材11’の二枚の円板がバルブ本体2に接合されることとしたが、下部キャップ3’を形成する板部材は二枚に限定されない。
次に、本発明の第三実施形態における中空バルブを図4を参照しつつ説明する。なお、前記第一実施形態及び第二実施形態と重複している部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第三実施形態の下部キャップ3’’においては、下部キャップ3’’の半径方向中心部に中実とされた中実部12が形成されている。第三実施形態においては、中心部の中実部12と外周部の上側板部材10’’と下側板部材11’’とが一体に形成されている。そして、上側板部材10’’と下側板部材11’’との間の外周部には、キャップ中空部9’’が形成されている。
第三実施形態においては、半径方向中心部に中実とされた中実部12が形成されているので、下部キャップ3’’の強度が高く形成されている。従って、燃焼室からの力が下部キャップ3’’に加えられても、下部キャップ3’’の高められた強度によって変形が少なく抑えられる。これにより、下部キャップ3’’の変形が過剰とならず、下部キャップ3’’の耐久性を向上させることができる。なお、第三実施形態においては、中実部12と上側板部材10’’と下側板部材11’’とが一体に形成されていることとしたが、これらが別々の部材として形成され、接合されることで下部キャップ3’’が組み立てられることとしても良い。
次に、本発明の第四実施形態における中空バルブについて説明する。
前記第一実施形態ないし第三実施形態においては、冷却媒体M1及び冷却媒体M2は、同じ材料であることとした。これに対して、第四実施形態の中空バルブ1においては、キャップ中空部9内部の冷却媒体M2は、バルブ中空部7内部の冷却媒体M1よりも冷却能力が高いこととした。例えば、冷却能力の低い方の冷却媒体M1をAl(アルミニウム)とし、冷却能力の高い方の冷却媒体M2をNa(ナトリウム)とした。ただし、本発明に用いられる冷却媒体は、これらの材料による冷却媒体に限定されず、冷却媒体M1の冷却能力よりも冷却媒体M2の冷却能力の方が高ければ、他の材料の組み合わせであっても良い。
キャップ中空部9の内部では冷却媒体M2が躍動するためのスペースが少なく、冷却媒体M2の躍動量が少ないため、冷却媒体M2には高い冷却性能が求められる。従って、キャップ中空部9内部の冷却能力の高い冷却媒体M2により、少ない躍動であっても下部キャップ3及び拡径部5から多くの熱が伝達される。冷却媒体M2により伝達された熱は、上側板部材10を介してバルブ中空部7に伝わり、冷却媒体M1に伝達される。ここで、バルブ中空部7は筒状部6の内部に延びており、キャップ中空部9と比較して大きな容量を有している。従って、冷却媒体M1が躍動するための大きなスペースが存在する。冷却媒体M1はバルブ中空部7の内部で大きく躍動するので、バルブ本体2に放熱する放熱量が大きく、比較的小さな冷却能力で十分に放熱できる。従って、冷却媒体M1は、冷却媒体M2と比較して小さい冷却能力でも十分である。
次に、本発明の中空バルブ1と従来の中空バルブとの温度の比較を行う。
図5には、第一実施形態ないし第四実施形態で説明した本発明の中空バルブ1と従来の中空バルブとを比較したグラフが示されている。横軸に傘部Aの下面からの距離を取り、縦軸に温度を取ったグラフが示されている。図5における黒丸で結ばれた実線は従来の中空バルブであり、白丸で結ばれた破線は第一実施形態における中空バルブ1である。従来の中空バルブで用いられている下部キャップは、一枚の板部材のみから形成されている中実の下部キャップである。従来の中空バルブにおける他の条件は、本発明の中空バルブ1と同様とされ、軸線に沿って中空部が設けられ、その中空部の内部に冷却媒体が封入されたものが用いられている。図5に示されるように、従来における中空バルブと本発明における中空バルブ1とを比較した場合、全体的に本発明の中空バルブの方が低温である。特に、傘部Aの下面が、従来の中空バルブと本発明の中空バルブとで最も差が大きく、傘部Aの下面から遠ざかるにつれて、これらの間の差が小さくなっている。そして、中空バルブにおける傘部Aの下面から最も遠いステムBにおける筒状部6の上端面においても、本発明の中空バルブの方が、温度が低くなっている。
このように、本発明における中空バルブ1の方が全体的に従来の中空バルブよりも低温である。このことは、本発明の中空バルブ1においては、下部キャップ3による熱伝達が促進されるので、傘部Aの下面からシリンダヘッド側の外部までの熱伝達が促進され、下部キャップ3の内部に蓄積される熱量が少ないことによる。下部キャップ3に蓄積される熱量が少ないので、中空バルブ1の全体を通して蓄積される熱量が少なく、中空バルブ1の全体に亘って温度上昇を抑えることができる。
なお、上記第一実施形態ないし第四実施形態においては、バルブ中空部7の内部に封入される冷却媒体M1及びキャップ中空部9内部に封入された冷却媒体M2の材料は、それぞれ一種類とは限られない。冷却媒体M1が複数種類の材料からなる冷却媒体としても良いし、冷却媒体M2も同様に複数種類の材料からなる冷却媒体としても良い。
このとき、融点の異なる複数種類の冷却媒体をバルブ中空部7あるいはキャップ中空部9の内部に封入することとしても良い。これにより、エンジンが低温の際には低融点の冷却媒体のみが冷却に寄与し、エンジンが高温になると低融点の冷却媒体と高融点の冷却媒体との両方が冷却に寄与することになる。従って、暖機時といったエンジンに熱が必要なときには低融点の冷却媒体のみにより冷却されるのみで、エンジンが高温となったときには両方の冷却媒体により高い冷却能力が発揮されることになる。このように、融点の異なる複数種類の冷却媒体を封入することで、エンジンの運転状況に応じた冷却が可能となる。
本発明の第一実施形態における中空バルブの一部を破断した断面図である。 本発明の第一実施形態における中空バルブの要部を拡大した断面図である。 本発明の第二実施形態における中空バルブの要部を拡大した断面図である。 本発明の第三実施形態における中空バルブの要部を拡大した断面図である。 横軸に中空バルブの部位を取り、縦軸に中空バルブの温度を取り、本発明の中空バルブと従来の中空バルブとを比較したグラフである。
符号の説明
1 中空バルブ
2 バルブ本体
3、3’、3’’ 下部キャップ
7 バルブ中空部
8 下側開口部
9、9’、9’’ キャップ中空部
10、10’、10’’ 上側板部材
11、11’、11’’ 下側板部材
12 中空部
M1、M2 冷却媒体

Claims (5)

  1. 傘部の燃焼室側端面に外部と連通する開口部が形成され、該開口部がキャップによって塞がれて傘部からステム部に亘りバルブ中空部が形成される中空バルブにおいて、
    前記キャップには、キャップ中空部が形成され、前記キャップ中空部には冷却媒体が封入されていることを特徴とする中空バルブ。
  2. 前記キャップは、複数の板部材によって形成され、前記キャップ中空部は、該複数の板部材同士が接合されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空バルブ。
  3. 前記キャップ中空部は、複数の板部材がそれぞれ前記開口部の内周に接合され、それらの間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空バルブ。
  4. 前記複数の板部材の半径方向中心部には中実とされた中実部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の中空バルブ。
  5. 前記バルブ中空部には冷却媒体が封入され、前記キャップ中空部の冷却媒体は前記バルブ中空部の冷却媒体よりも冷却能力が高いことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の中空バルブ。
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