JP2016156363A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立工程の複雑化を抑制し、ウォータージャケットスペーサの位置決め性を向上して安定した流速分布の調整機能を提供する。【解決手段】ウォータージャケットスペーサ6に補強部6bを一体的に設ける。補強部6bの線膨張率を、ボア壁部3と外壁部5との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きくする。少なくとも暖機後においては補強部6bによってウォータージャケット空間4内におけるスペーサ本体部6aの位置決めが提供され、したがって、スペーサ本体部6aによる安定した流速分布の調整機能を提供することができる。【選択図】図2
Description
本発明は内燃機関に関し、特に、冷却水が流通するウォータージャケット空間内に配置されるウォータージャケットスペーサを備えた内燃機関に関するものである。
内燃機関のピストンを収容すべきボア領域を取り囲むボア壁部と、当該ボア壁部の外側に設けられ、当該ボア壁部との間でウォータージャケット空間を画成する外壁部と、を備えたシリンダブロックが周知である。このようなシリンダブロックにおいて、ボア壁部と外壁部との間に、ボア壁部の膨張を抑制するための補強部材を設置する構造が提案されている(特許文献1)。補強部材としては、コイルバネなどの弾性体や、内燃機関の運転中にボア壁部と外壁部との両者に当接する剛性体が示されている。
特許文献1の内燃機関では、ウォータージャケット空間内での冷却水の流れを調整するために、当該ウォータージャケット空間内にウォータージャケットスペーサを配置しても良い旨が記載されている。ウォータージャケットスペーサを配置することにより、ウォータージャケット内の流速分布が制御され、シリンダボア壁の温度分布が改善されることが期待される。
しかしながら、ウォータージャケット空間内に、ボア壁部の膨張を抑制するための補強部材と、ウォータージャケットスペーサとの両者を配置する場合には、まずウォータージャケットスペーサを配置してから補強部材を配置する必要があり、組立工程が複雑化する。また、ウォータージャケット空間内におけるウォータージャケットスペーサの位置が不安定になりうるため、流速分布の調整機能が損なわれるおそれがある。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、組立工程の複雑化を抑制し、また、ウォータージャケットスペーサの位置決め性を向上して安定した流速分布の調整機能を提供することにある。
本発明に係る内燃機関は、
ピストンを収容すべきボア領域を画成するボア壁部と、前記ボア壁部の外側に設けられ、前記ボア壁部との間でウォータージャケット空間を画成する外壁部と、を備えたシリンダブロックと、
前記ウォータージャケット空間内の冷却水の流速分布を調整するために前記ウォータージャケット空間内に配置されるウォータージャケットスペーサと、
を備えた内燃機関であって、
前記ウォータージャケットスペーサには、少なくとも前記内燃機関の暖機後に前記ボア壁部と前記外壁部とに当接して前記ボア壁部の膨張を抑制する補強部が一体的に設けられ、
当該補強部の線膨張率は、前記ボア壁部と前記外壁部との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きいことを特徴とする。
ピストンを収容すべきボア領域を画成するボア壁部と、前記ボア壁部の外側に設けられ、前記ボア壁部との間でウォータージャケット空間を画成する外壁部と、を備えたシリンダブロックと、
前記ウォータージャケット空間内の冷却水の流速分布を調整するために前記ウォータージャケット空間内に配置されるウォータージャケットスペーサと、
を備えた内燃機関であって、
前記ウォータージャケットスペーサには、少なくとも前記内燃機関の暖機後に前記ボア壁部と前記外壁部とに当接して前記ボア壁部の膨張を抑制する補強部が一体的に設けられ、
当該補強部の線膨張率は、前記ボア壁部と前記外壁部との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きいことを特徴とする。
本発明では、ウォータージャケットスペーサに補強部が一体的に設けられているので、組立工程の複雑化を抑制できる。また、補強部の線膨張率が、ボア壁部と外壁部との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きいので、少なくとも暖機後においては補強部によって、ウォータージャケット空間内におけるウォータージャケットスペーサの位置決めが提供される。したがって、ウォータージャケットスペーサによる安定した流速分布の調整機能を提供することができる。
本発明の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関のシリンダブロックを示す平面図である。図1において、シリンダブロック1は、ピストン(不図示)をそれぞれ収容すべき4つのボア領域2を有する。4つのボア領域2は、1列に並ぶように配置されている。シリンダブロック1は、各ボア領域2を画成する円筒形のボア壁部3と、このボア壁部3の外側に設けられ、ボア壁部3との間でウォータージャケット空間4を画成する円筒形の外壁部5と、を備えている。ボア壁部3と外壁部5とは、図2に示されるようにウォータージャケット空間4の底で繋がっており、例えば鋳型を用いた鋳造により、同一材料で一体的に構成される。ボア壁部3の内周面には、耐磨耗性を付与するために鉄製のシリンダライナを嵌め合わせても良い。
図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関のシリンダブロックを示す平面図である。図1において、シリンダブロック1は、ピストン(不図示)をそれぞれ収容すべき4つのボア領域2を有する。4つのボア領域2は、1列に並ぶように配置されている。シリンダブロック1は、各ボア領域2を画成する円筒形のボア壁部3と、このボア壁部3の外側に設けられ、ボア壁部3との間でウォータージャケット空間4を画成する円筒形の外壁部5と、を備えている。ボア壁部3と外壁部5とは、図2に示されるようにウォータージャケット空間4の底で繋がっており、例えば鋳型を用いた鋳造により、同一材料で一体的に構成される。ボア壁部3の内周面には、耐磨耗性を付与するために鉄製のシリンダライナを嵌め合わせても良い。
ウォータージャケット空間4は、概ね4つの円筒を一列に繋げた形状、すなわち平面視で4つのボア領域2を囲むような環状に形成され、また、ピストンの軸方向(図2における上下方向)に延在している。シリンダブロック1はいわゆるオープンデッキ構造であり、ウォータージャケット空間4はシリンダブロック1の上面すなわちデッキ面に開口している。
ウォータージャケット空間4内には、ウォータージャケットスペーサ6が配置される。ウォータージャケットスペーサ6を用いる目的は、ウォータージャケット空間4内において冷却が過剰な部位の近傍で流量および流速を抑制させることによって、ボア壁の温度分布を改善することにある。
一般にシリンダブロックの温度は、燃焼室に近いボアの上端部の近傍(デッキ面の近傍)で最も高く、ボアの中央部から下側では低くなる傾向がある。これを主たる原因として、ボア壁部とピストンのピストンリングとの間の潤滑状態は、上死点付近ではオイル量が不足した境界混合潤滑域となり、ボアの中央部から下死点まではほぼ流体潤滑域となる傾向がある。そこで、フリクションを下げるためには、ボア上部側ではボア壁に付着するオイルの蒸発の抑制と、より高い粘度の維持とが可能になるように、ボア壁の温度を低減することが望ましい。また、ボア中央部から下部側では、余分な油膜ができないようにオイル粘度を低くすべく、ボア壁の温度を上昇させることが望ましい。他方、冷却水の流速は、ウォータージャケットスペーサを用いない場合には、一般にボアの深さ方向中央部の近傍で最も大きくなるため、これによって当該中央部の近傍で冷却が過剰になる傾向がある。このため、ウォータージャケットスペーサ6は、冷却水をウォータージャケット空間の上部に集中させるように設計される場合が多い。
ただし、理想的な流速分布はこのような態様に限られず、所望の流速分布を実現するために、ウォータージャケットスペーサ6を任意の形状及び特性に設計することができる。なお、ウォータージャケット自体の形状を変更して、下部側の流路断面積を小さくしても、所望の流速分布を実現することが可能であるが、そのような構成は、製造に用いられる金型の厚さや形状の複雑さから金型の耐久性の低下につながる等のデメリットが生じ、採用が困難となる場合がある。
ウォータージャケットスペーサ6は、スペーサ本体部6aと、補強部6bとから、単一部材として一体的に構成されている。図3に示されるように、スペーサ本体部6aは、ウォータージャケット空間4の形状に概ね対応した筒状であり、概ね一定の厚さを有する。スペーサ本体部6aの厚さは、ウォータージャケット空間4の厚さよりも小さくされ、これによって冷却水の流通路が確保されている。補強部6bは、概ね直方体であり、スペーサ本体部6aよりも大きい厚さを有する。スペーサ本体部6aと補強部6bとは、本実施形態では単一部材として一体的に構成したが、これらを別部材として製作してから両者を互いに固定しても良い。
補強部6bは、4つのボア領域2のうち、両隣のボア領域2の間に挟まれていて熱の影響を受けやすい中央の2つのボア領域2につき、収容されるピストンにおけるスラスト方向及び反スラスト方向(すなわち、図1における左右方向)の両端部に設けられる。当該2つのボア領域2は、両隣のボア領域2の間に挟まれていてクランク軸方向(図1における上下方向)の拡大が抑制されることから、それらの変形がスラスト方向及び反スラスト方向への突出として現れやすく、この理由からも補強部6bをこのような位置に設けることが有利である。補強部6bはスペーサ本体部6aの上端部の一部のみに設置されており、これによって、補強部6bが設けられていないスペーサ本体部6aの領域において、スペーサ本体部6aの上端部の近傍における冷却水の良好な流れが確保される。なお、平面視において補強部6bが設けられていない領域におけるスペーサ本体部6aの上端部は、デッキ面近傍にまで延在している必要はなく、例えばウォータージャケット空間4の高さ方向中央部より下側のみにスペーサ本体部6aが延在している構成としても良い。この場合には、スペーサ本体部6aの上端部の近傍における冷却水の流速及び流量を更に増大することができる。
ウォータージャケットスペーサ6は、これを設けない場合の補強部6bの位置(スラスト方向及び反スラスト方向の端部)におけるボア壁部3と外壁部5との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きな線膨張率を有する材料から形成される。ウォータージャケットスペーサ6の好適な材料としては、例えばジュラルミン(線膨張率24[10^(−6)/°C])、マグネシウム合金(線膨張率27[10^(−6)/°C])が挙げられる。シリンダブロック1の好適な材料としては、例えばアルミダイカスト(線膨張率18〜21[10^(−6)/°C])が挙げられる。ただし本発明では、少なくとも補強部6bの線膨張率が、ボア壁部3と外壁部5との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きければよく、スペーサ本体部4aの材質及び線膨張率は、そのようなものに限られない。例えばスペーサ本体部6aを、補強部6bとは異なる材料、例えば樹脂により製造しても良い。
補強部6bの厚さ(すなわち、ボア領域2に収容されるピストンにおけるスラスト方向及び反スラスト方向の寸法)は、冷間時におけるボア壁部3と外壁部5との間のボア径方向の間隔よりも小さい。すなわち、ウォータージャケットスペーサ6がウォータージャケット空間4内にセットされたときに、冷間時には、補強部6bと、ボア壁部3及び外壁部5のうち少なくとも一方との間に、隙間が存在する。そして補強部6bの厚さは、内燃機関の暖機完了後に、補強部6bとボア壁部3及び外壁部5の両者との間に、隙間が存在せず締まり嵌めとなるように設定されている。
図2に示されるように、本実施形態に係る内燃機関では、ウォータージャケットスペーサ6が、ウォータージャケット空間4内にセットされる。このとき、ウォータージャケットスペーサ6の補強部6bは、ボア壁部3と外壁部5との間に挿入される。この組み付け工程は冷間状態で行われるため、補強部6bと、ボア壁部3及び外壁部5のうち少なくとも一方との間に、隙間が存在し、したがって組み付けを円滑に行うことができる。ボア領域2には不図示のピストンが挿入され、シリンダブロック1の上面には、シリンダヘッド7が固定される。シリンダヘッド7には、周知のとおり燃焼室8が形成されており、また吸気弁9及び排気弁10がセットされている。内燃機関の組み立て後、及び当該内燃機関の車両への組み付けの終了後に、ウォータージャケット空間4にLLCなどの冷却水が充填される。
以上のとおり構成された内燃機関では、運転が開始されて内燃機関の温度及び筒内圧が上昇すると、ボア壁部3が膨張し、遅くとも暖機の完了後には、補強部6bがボア壁部3と外壁部5との両者に密着する。したがって、少なくとも補強部6bが存在する領域において、ボア壁部3につきいわゆるクローズドデッキ(ウォータージャケット空間の上端部の少なくとも一部において、ボア壁部と外壁部とが剛体により連結されている構造)に相当する径方向の剛性を得ることができる。
以上詳述したとおり、本実施形態では、ウォータージャケットスペーサ6に補強部6bが一体的に設けられているので、組立工程の複雑化を抑制できる。また、補強部6bの線膨張率が、ボア壁部3と外壁部5との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きいので、少なくとも暖機後においては補強部6bによって、ウォータージャケット空間4内におけるウォータージャケットスペーサ6のスペーサ本体部6aの位置決めが提供される。したがって、ウォータージャケットスペーサ6による安定した流速分布の調整機能を提供することができる。
また、本実施形態では、ウォータージャケットスペーサ6は、溶接やロウ付けによるシリンダブロック1に対する固定(一体化)は行っていない。このため、溶接やロウ付けによる受熱のおそれを排除できる。また、組み立て時及び冷間時において、補強部6bとボア壁部3及び外壁部5のうち少なくとも一方との間に、隙間が存在するので、ボア壁部3側への圧着に伴う応力の発生を排除でき、ボア壁部3の変形を防止できる。しかしながら本発明では、組み立て時及び冷間時において、補強部6bとボア壁部3及び外壁部5との間に隙間が存在せず締まり嵌めとなる構成や、補強部6bをボア壁部3又は外壁部5の少なくとも一方に対し溶接等により固定する構成を採用しても良い。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図4及び図5において、第2実施形態に係る内燃機関は、ウォータージャケットスペーサ16を備えている。ウォータージャケットスペーサ16は、スペーサ本体部16aと、補強部16bとから、単一部材として一体的に構成されている。スペーサ本体部16aは、上記第1実施形態におけるスペーサ本体部6aと概ね同様の形状を有する。補強部16bも、上記第1実施形態における補強部6bと概ね同様の形状を有するが、図5に示されるように、その高さ方向の位置が異なっており、スペーサ本体部16aの高さ方向の中間部に設けられている。なお、第2実施形態に係る内燃機関は、ウォータージャケットスペーサ16の構造において上記第1実施形態と異なるのみであるため、残余の部材については同一符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図4及び図5において、第2実施形態に係る内燃機関は、ウォータージャケットスペーサ16を備えている。ウォータージャケットスペーサ16は、スペーサ本体部16aと、補強部16bとから、単一部材として一体的に構成されている。スペーサ本体部16aは、上記第1実施形態におけるスペーサ本体部6aと概ね同様の形状を有する。補強部16bも、上記第1実施形態における補強部6bと概ね同様の形状を有するが、図5に示されるように、その高さ方向の位置が異なっており、スペーサ本体部16aの高さ方向の中間部に設けられている。なお、第2実施形態に係る内燃機関は、ウォータージャケットスペーサ16の構造において上記第1実施形態と異なるのみであるため、残余の部材については同一符号を付してその説明を省略する。
以上のとおり構成された第2実施形態の内燃機関では、補強部16bが、スペーサ本体部16aの高さ方向の中間部に設けられているので、デッキ面近傍におけるボア壁部3の剛性については第1実施形態には及ばないものの、スペーサ本体部16aの上端部の近傍における冷却水の流れを一層良好にすることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図6ないし図8において、第3実施形態に係る内燃機関は、シリンダブロック21がシリンダ凹部21aを有し、シリンダヘッド27がヘッド凹部27aを有する。そして、図8に示されるように、ウォータージャケットスペーサ26は、スペーサ本体部26aと、補強部26bとを有する。スペーサ本体部26aは、上記第1実施形態におけるスペーサ本体部6aと概ね同様の形状を有する。補強部26bは、その上部がヘッド凹部27aに、また下部がシリンダ凹部21aに、それぞれ嵌合することが可能にされている。補強部26bとヘッド凹部27aとの間、及び補強部26bとシリンダ凹部21aとの間には、冷間時において隙間が設けられていても、設けられていなくても良いが、少なくとも補強部26bとシリンダ凹部21aとの間は、少なくともシリンダ径方向については、暖機完了後には隙間が無く締まり嵌めとなるように構成するのが好適である。なお、第3実施形態に係る内燃機関における残余の構成については、上記第1実施形態と同様であるため、同一符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図6ないし図8において、第3実施形態に係る内燃機関は、シリンダブロック21がシリンダ凹部21aを有し、シリンダヘッド27がヘッド凹部27aを有する。そして、図8に示されるように、ウォータージャケットスペーサ26は、スペーサ本体部26aと、補強部26bとを有する。スペーサ本体部26aは、上記第1実施形態におけるスペーサ本体部6aと概ね同様の形状を有する。補強部26bは、その上部がヘッド凹部27aに、また下部がシリンダ凹部21aに、それぞれ嵌合することが可能にされている。補強部26bとヘッド凹部27aとの間、及び補強部26bとシリンダ凹部21aとの間には、冷間時において隙間が設けられていても、設けられていなくても良いが、少なくとも補強部26bとシリンダ凹部21aとの間は、少なくともシリンダ径方向については、暖機完了後には隙間が無く締まり嵌めとなるように構成するのが好適である。なお、第3実施形態に係る内燃機関における残余の構成については、上記第1実施形態と同様であるため、同一符号を付してその説明を省略する。
以上のとおり構成された第3実施形態の内燃機関では、補強部26bが、ヘッド凹部27a及びシリンダ凹部21aの両者と嵌合可能にされているので、ボア壁部3の変形を更に好適に抑制でき、またシリンダブロック21に対するシリンダヘッド27の組み付けの際の位置決めを容易に行うことが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここで示した実施形態はさまざまに変形することが可能である。まず、本発明のエンジンは車両に搭載されるものだけでなく、発電機用のエンジンとしてもよい。
また、エンジンの種類として、ガソリンエンジンだけでなく、ディーゼルエンジンに本発明を適用してもよい。上記各実施形態では、直列型のエンジンを示しているが、これに限られるものではなく、V型、W型、水平対向型などのエンジンに本発明を適用することが可能である。
また、本発明は、複数のボア領域を有するエンジンだけでなく、1つのボア領域のみを有する単気筒エンジンに適用することも可能である。上記各実施形態では冷却水を用いてボア壁部3を冷却する構造を示しているが、これに限られるものではなく、オイル、他の流体をウォータージャケット空間4に流し込むことが可能である。
また、補強部6b,16b,26bの位置及び数については上述の各実施形態のものに限られず、少なくとも暖機完了後において、ボア壁部3を外周側から支持し変形を抑制しうる位置であれば特に制限されない。
本発明の実施形態は上述の各実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1,11,21 シリンダブロック
2 ボア領域
3 ボア壁部
4 ウォータージャケット空間
5 外壁部
6,16,26 ウォータージャケットスペーサ
6a,16a,26a スペーサ本体部
6b,16b,26b 補強部
2 ボア領域
3 ボア壁部
4 ウォータージャケット空間
5 外壁部
6,16,26 ウォータージャケットスペーサ
6a,16a,26a スペーサ本体部
6b,16b,26b 補強部
Claims (1)
- ピストンを収容すべきボア領域を画成するボア壁部と、前記ボア壁部の外側に設けられ、前記ボア壁部との間でウォータージャケット空間を画成する外壁部と、を備えたシリンダブロックと、
前記ウォータージャケット空間内の冷却水の流速分布を調整するために前記ウォータージャケット空間内に配置されるウォータージャケットスペーサと、
を備えた内燃機関であって、
前記ウォータージャケットスペーサには、少なくとも前記内燃機関の暖機後に前記ボア壁部と前記外壁部とに当接して前記ボア壁部の膨張を抑制する補強部が一体的に設けられ、
当該補強部の線膨張率は、前記ボア壁部と前記外壁部との間隔の温度上昇量あたりの拡大率よりも大きいことを特徴とする内燃機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015036709A JP2016156363A (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | 内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015036709A JP2016156363A (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | 内燃機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016156363A true JP2016156363A (ja) | 2016-09-01 |
Family
ID=56825466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015036709A Pending JP2016156363A (ja) | 2015-02-26 | 2015-02-26 | 内燃機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016156363A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023067131A1 (de) * | 2021-10-21 | 2023-04-27 | Avl List Gmbh | Brennkraftmaschine mit einem zylinderblock |
-
2015
- 2015-02-26 JP JP2015036709A patent/JP2016156363A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023067131A1 (de) * | 2021-10-21 | 2023-04-27 | Avl List Gmbh | Brennkraftmaschine mit einem zylinderblock |
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