JP4258980B2 - エンジンのシール構造 - Google Patents
エンジンのシール構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4258980B2 JP4258980B2 JP2001029850A JP2001029850A JP4258980B2 JP 4258980 B2 JP4258980 B2 JP 4258980B2 JP 2001029850 A JP2001029850 A JP 2001029850A JP 2001029850 A JP2001029850 A JP 2001029850A JP 4258980 B2 JP4258980 B2 JP 4258980B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- cylinder liner
- liner
- seal structure
- shim
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダライナを備えるシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をガスケットによりシールするエンジンのシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のエンジンのシール構造では通常、図5に示すようなガスケット7が用いられる。すなわち、シリンダボア22に対応するボア孔72が形成された金属製のガスケット本体71と、同ガスケット本体71においてボア孔72の外周に配設された環状の耐熱性シム73とを備えたガスケット7が用いられる。
【0003】
そして、図6に、図5のA−A線に沿った断面構造を同図5では割愛したシリンダヘッドとともに一部拡大して示すように、上記シム73がシリンダボア22の周縁に位置するようにして且つ、ガスケット本体71がシリンダブロック2及びシリンダヘッド3の両対向面(シール面)2a,3a間に挟まれた状態で、同シリンダヘッド3がシリンダブロック2に締結固定される。その結果、シム73とシリンダブロック2との間の面圧が増大し、燃焼室4からの燃焼ガス等の漏れが抑制されるようになる。
【0004】
なお、上記シリンダブロック2においてシリンダボア22の内壁のピストン5(ピストンリング51)が摺動する部分には、円筒形状のシリンダライナ81が鋳込まれており、このシリンダライナ81の内壁によりシリンダボア22の内壁の一部が構成されている。
【0005】
また、シリンダブロック2には、シリンダボア22の周囲を囲むように設けられ、シリンダヘッド3の取付面において開口するウォータジャケット23が形成されている。そして、このウォータジャケット23内に冷却水を流すことによって、エンジンの稼働に伴って高温になるシリンダブロック2やシリンダヘッド3が冷却されるようになっている。
【0006】
一方、ガスケット7には、上記ウォータジャケット23よりもシリンダボア22側においてシム73を囲む形状のビード15と、同ウォータジャケット23の外周を囲む形状のビード16とが、それぞれシリンダブロック2に向けて突出形成されている。これら両ビード15,16によって、ウォータジャケット23内の冷却水がシリンダボア22内へ浸入したり、エンジン外へ漏れたりすることが防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のシール構造では、シリンダヘッド3のシリンダブロック2への締結固定によってシム73とシリンダブロック2との間の面圧が増大されている。しかも、エンジン稼働時には、上記燃焼室4で発生する燃焼熱によりシリンダブロック2、シリンダヘッド3、及びガスケット7が高温となって熱膨張するために、上記面圧が更に増大するようになる。
【0008】
一方、シリンダライナ81は、シリンダブロック2に鋳込まれているために、シリンダボア22の内壁を構成する面以外の変形が同シリンダブロック2によって規制されている。そして、このシリンダライナ81には、自身の熱膨張や上記面圧より、シリンダ軸方向において圧縮方向に作用する内部応力が生じるようになる。
【0009】
そして、この内部応力が大きくなると、図7にシリンダライナ81の変形態様を模式的に拡大して示すように、上記シリンダライナ81のシリンダヘッド3側の端部が、シリンダブロック2との界面で剥がれるとともに、唯一その変形が規制されていない燃焼室4側に倒れ込むように変形することがある。なお、図7において、矢印F2は上記シリンダブロックに加わる面圧を示している。また、同図7においては、シリンダライナ81の変形態様の理解を容易にするため、その変形量を誇張して図示している。こうした変形がシリンダライナ81に生じた場合には、同シリンダライナ81の内壁、すなわちシリンダボア22の内壁の真円度が大きく低下して、同内壁とピストンリング51との間に無用な間隙が生じることとなり、ひいてはオイル消費量が増大するようになる。
【0010】
なお従来、シリンダライナ付きシリンダブロックとしては、例えば特開平8−178070号公報に示されるように、シリンダボアの内壁のシリンダ方向全長にわたってシリンダライナが設けられるタイプのシリンダブロックもある。ただしこの場合も、シリンダヘッドとの間に設けられるシム等を介してシリンダライナの上面に上記面圧が生じ、またエンジンの稼働に伴う熱膨張が生じるようなことがあると、上述したシリンダライナの倒れ込みに起因するシリンダボア内壁の真円度の低下が無視できないものとなる。
【0011】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シリンダライナの形状変化についてもこれを好適に抑制しつつ、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をガスケットによりシールすることのできるエンジンのシール構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず、請求項1に記載の発明は、シリンダボアの内壁にシリンダライナが別体として鋳込まれてなるシリンダブロック上にガスケットを介してシリンダヘッドを締結してそれらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールするエンジンのシール構造において、前記シリンダライナは、少なくともそのシリンダ方向上面の前記ガスケットと対向する側が前記シリンダブロックによって覆われるかたちで同シリンダブロックに鋳込まれてなり、前記シリンダライナのシリンダ方向についての上方と前記ガスケットとの間に前記シリンダライナの厚さ方向の中心よりも前記シリンダボア寄りに荷重中心が設定されて同シリンダボアの周縁をシールするシムを備えることをその要旨とする。
【0013】
上記構成によれば、シリンダヘッドのシリンダブロックへの締結固定を通じてシムとシリンダブロックとの間の面圧が増大され、これにより、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールすることができる。しかも、こうしたシムによる面圧の荷重中心を同シリンダライナの厚さ方向の中心よりもシリンダボア寄りに設定することで、上記面圧によるシリンダライナの変形方向をシリンダボア方向と反対方向に、すなわちシリンダブロックによりその変形が規制される方向とすることができる。これにより、シリンダライナの形状変化についてもこれを好適に抑制することができるようになる。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のエンジンのシール構造において、前記シムは前記シリンダライナの厚さ方向に所定の幅を有して前記シリンダボア周りに同心円状に設けられ、同シムの幅方向の中心を結ぶ円の径が前記シリンダライナの厚さ方向の中心を結ぶ円の径に比して小径に設定されてなることをその要旨とする。
【0015】
上記構成によれば、シムによる面圧の荷重中心を、シリンダライナの厚さ方向の中心よりもシリンダボア寄りに確実に設定することができるようになる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載のエンジンのシール構造において、前記シムは前記シリンダライナの厚さ方向に所定の幅を有するものが同シリンダライナの厚さ方向に複数に分割されて前記シリンダボア周りに同心円状に設けられることで、前記シリンダライナの厚さ方向の中心よりも前記シリンダボア寄りに荷重中心が設定されてなることをその要旨とする。
【0016】
上記構成によれば、複数に分割されたシムが設けられるシール構造であっても、それらシムによる面圧の荷重中心をシリンダライナの厚さ方向の中心よりもシリンダボア寄りに設定することで、シリンダライナの形状変化を好適に抑制しつつ、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間をガスケットによりシールすることができるようになる。
【0017】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のエンジンのシール構造において、前記分割された複数のシムとして熱膨張係数の異なるものが用いられ、熱膨張係数の大きいものほど前記シリンダボア寄りに配されることをその要旨とする。
【0018】
上記構成によれば、複数のシムによる面圧の荷重中心を設定するにあたり、その設定パラメータとしてそれらシムについての個々の熱膨張係数を用いることができるようになる。このため、複数のシムについて、その配設態様の自由度が高められる。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンのシール構造において、前記シリンダライナのシリンダブロックによって覆われる同シリンダ方向上面とシリンダブロックに接する周面との角部が直角に形成されてなることをその要旨とする。
【0021】
シリンダブロックによっては、図8にその一例として先の図6の一部を模式的に拡大して示すように、シリンダライナ81が、そのガスケット7に対向する面81bをシリンダブロック2によって覆われるようなかたちで鋳込まれたものがある。また、同図8に示されるように、こうしたシリンダブロック2にあって、上記シリンダライナ81の対向面81bとシリンダブロック2に接する周面との角部81aに丸みが形成されたものもある。
【0022】
こうしたシリンダブロック2では、上記角部81aにおいて加わる力の一例を矢印F3,F4として同図8に併せ示すように、シリンダブロック2がシリンダライナ81の角部81aに加えるシリンダ方向の力F3が、その方向を同角部81aに形成された丸みによって変更され、シリンダライナ81をシリンダボア22側に押し出す方向の力F4として作用するようになる。なお、同図8において、矢印F3,F4の向きがこれら力F3,F4の方向を示している。すなわち、上記角部81aに丸みを形成すると、シリンダライナ81のシリンダボア22側への変形が助長されることとなる。この点、上記請求項5に記載した発明の構成によれば、こうした角部を直角に形成することで、この角部の形状に起因するシリンダライナの形状変化を好適に抑制することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるエンジンのシール構造の一実施の形態を説明する。
なお、この実施の形態のエンジンのシール構造にあって、シム及びシリンダライナ以外の構造は、先の図5及び図6に例示した構造と同等の構造を想定しており、それら要素についての重複する説明は割愛する。
【0024】
はじめに、図1に、この実施の形態にかかるエンジンの先の図6に対応する断面構造を示し、同図1を参照しつつ上記シムの配設態様及びシリンダライナの形状を説明する。
【0025】
同図1に示されるように、ガスケット1に設けられるシム13は、シリンダボア22と同心円状に配設されている。また、このシム13の幅方向の中心を結ぶ円の半径R1がシリンダライナ21の厚さ方向の中心を結ぶ円の半径R2よりも小さく設定されている。すなわち、こうしたシム13が設けられたガスケット1がシリンダブロック2及びシリンダヘッド3間に配設されることで、シリンダブロック2のシール面2aに対するシム13の面圧の荷重中心が、上記シリンダライナ21の幅方向の中心よりもシリンダボア22寄りに設定されるようになる。
【0026】
また、上記シリンダライナ21は、そのガスケット1に対向する対向面(上面)21bとシリンダブロック2に接する外周面との角部21aが直角に形成されている。
【0027】
次に、本実施の形態のエンジンのシール構造による作用を説明する。
このシール構造では、シリンダヘッド3のシリンダブロック2への締結固定を通じて、シム13とシリンダブロック2のシール面2aとの間の面圧が増大している。これにより、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間がシールされる。しかも、エンジンの稼働に伴って、ガスケット1、シリンダブロック2、及びシリンダヘッド3が温度上昇し、これらが熱膨張すると、上記面圧もそれに伴い増大する。
【0028】
ここで、このシール構造では、上記面圧の荷重中心が、シリンダライナ21の幅方向の中心よりもシリンダボア22寄りの位置に設定されている。これにより、図2に、シリンダライナ21の変形態様の一例を模式的に拡大して示すように、上記面圧F1によってシリンダブロック2がシリンダライナ21の上面21bに加えるようになる面圧F1’の荷重中心も同シリンダライナ21の幅方向の中心よりもシリンダボア22寄りになる。
【0029】
こうした面圧F1’は、シリンダライナ21をその外周方向に弓形に撓ませるように作用するために、この面圧F1’によるシリンダライナ21の変形方向が同シリンダライナ21の外周方向となり、シリンダライナ21がシリンダボア22側に倒れ込むように変形することが抑制される。なお、このシリンダライナ21は、シリンダブロック2に鋳込まれているために、その外周面がシリンダブロック2と接している。すなわち、シリンダライナ21の外周方向における形状変化についてもシリンダブロック2によって抑制されている。
【0030】
また、上記シリンダライナ21の上面21bと外周面との角部21aが直角に形成されている。これにより、先の図8に例示したように、すなわち角部に丸みを形成する場合のように、シリンダ方向に作用する力が、角部の形状によりシリンダライナをシリンダボア側に押出す方向に変更されることがなくなる。このため、こうした角部の形状に起因するシリンダライナの形状変化についても好適に抑制されるようになる。また、角部に丸みや面取り等の加工を施す手間を省くこともできる。
【0031】
なお、上記角部21aを直角に形成したことで、シリンダブロック2において同角部21aが接する部位(隅部)についてもこれが直角に形成されるようになる。一般に、こうした部分が直角に形成されると応力が集中し易くなるため、この隅部において亀裂が生じる懸念がある。
【0032】
図3は、シリンダブロック2の隅部に形成される丸みの半径と同隅部に生じる応力との関係を計算により求めた結果を示したものである。なお、この計算に際し、丸みの半径及びシリンダライナの角部以外の構成については本実施の形態のシール構造と同様の構造を前提としている。また、丸みの半径を「0」に設定した構成が、上記隅部が直角に形成される構成、すなわち本実施の形態のシール構造にあたる。
【0033】
同図3から明らかなように、上記隅部が直角に形成される本実施の形態のシール構造では、同隅部に丸みが形成されるものと比較して、同隅部に生じる応力が小さく抑えられるようになる。すなわち、シリンダライナ21の角部21aを直角に形成することにより、シリンダブロック2の隅部に生じる応力が抑制され、シリンダブロック2の耐亀裂性が向上されることがわかる。
【0034】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)シリンダヘッド3のシリンダブロック2への締結固定を通じてシム13とシリンダブロック2のシール面2aとの間の面圧を増大させるようにしたために、この面圧によってシリンダヘッド3とシリンダブロック2との間をシールすることができる。しかも、シム13による面圧の荷重中心をシリンダライナ21の厚さ方向の中心よりもシリンダボア22寄りに設定したために、上記面圧によるシリンダライナ21の変形方向をその外周方向とすることができる。このため、シリンダライナ21がシリンダボア22側に倒れ込むように変形することを好適に抑制することができる。また、シリンダライナ21の外周方向における形状変化についても、同シリンダライナ21の外周面が接しているシリンダブロック2により抑制することができる。
【0035】
(2)シム13を、シリンダボア22と同心円状に配設するとともに、同シム13の幅方向の中心を結ぶ円の半径R1をシリンダライナ21の厚さ方向の中心を結ぶ円の半径R2よりも小さく設定するようにした。このため、これにより、シム13による面圧の荷重中心を、シリンダライナ21の厚さ方向の中心よりもシリンダボア22寄りに確実に設定することができる。
【0036】
(3)シリンダライナ21の上面21bと外周面との角部21aを直角に形成するようにしたために、こうした角部の形状に起因するシリンダライナの形状変化についてもこれを好適に抑制することができる。
【0037】
(4)また、シリンダライナ21の上面21bと外周面との角部21aを直角に形成することで、シリンダブロック2において角部21aが接する部位における応力の集中を抑制することもでき、シリンダブロック2の耐亀裂性を向上させることができる。
【0038】
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、1つのシム13を配設するようにしたが、これに代えて、図4にその変形例として先の図1に対応した断面構造を示すように、シリンダライナ21の厚さ方向において2つに分割されたシム67,68を配設するようにしてもよい。こうした構成によっても、これらシム67,68の面圧による荷重中心がシリンダライナ21の幅方向の中心よりもシリンダボア22寄りの位置になるようにこれらシム67,68を配設すれば、シリンダライナ21の形状変化を好適に抑制しつつ、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間をガスケット6によりシールすることができるようになる。また特に、このようにシムを複数に分割することで、これらシム67,68のうち、より燃焼室4に近いシム68の温度上昇が大きくなってその熱膨張量も大きくなり、これらシム67,68による面圧の荷重中心が自ずとシリンダライナ22寄りの位置になる。すなわち、シムの配設態様の自由度を高めることができるようになる。
【0039】
・また、分割されるシムの数は2つに限られない。要は、それら複数のシムによる面圧の荷重中心がシリンダライナ21の幅方向の中心よりもシリンダボア22寄りの位置になるように配設される構造であればよい。
【0040】
・また更に、これら複数のシムとして熱膨張係数の異なるものを用いるとともに、熱膨張係数の大きいものほどシリンダボア寄りに配設するようにしてもよい。こうした構成によれば、複数のシムによる面圧の荷重中心を設定するにあたり、その設定パラメータとしてこれらシムについての個々の熱膨張係数を用いることができるようになるために、その配設態様の自由度をより高めることができるようになる。
【0041】
・上記実施の形態では、シリンダライナ21がその上面21bをシリンダブロック2によって覆われるようなかたちで鋳込まれたエンジンについて言及したが、シリンダライナの内壁がシリンダ方向全長にわたってシリンダボアの内壁を形成するように、すなわちシリンダライナの上面がシムと接するようにシリンダライナが鋳込まれたエンジンに本発明にかかるシール構造を適用するようにしてもよい。こうした構成によっても、上記(1)及び(2)に記載した効果を奏することはできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジンのシール構造の一実施の形態についてその断面構造を示す断面図。
【図2】同実施の形態のシリンダライナの変形態様の一例を模式的に示す断面図。
【図3】シリンダブロックの隅部に形成される丸みの半径と同隅部に生じる応力との関係を示すグラフ。
【図4】同実施の形態の変形例についてその断面構造を示す断面図。
【図5】従来のエンジンのシール構造に採用されるガスケットの平面図。
【図6】図5のA−A線に沿った断面構造を示す断面図。
【図7】従来のシリンダライナの変形態様の一例を模式的に示す断面図。
【図8】従来のシリンダブロックの一部の断面構造を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1,6,7…ガスケット、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、4…燃焼室、5…ピストン、11,71…ガスケット本体、13,67,68,73…シム、15,16…ビード、21,81…シリンダライナ、21a,81a…角部、21b,81b…上面、22…シリンダボア、23…ウォータジャケット、51…ピストンリング。
Claims (5)
- シリンダボアの内壁にシリンダライナが別体として鋳込まれてなるシリンダブロック上にガスケットを介してシリンダヘッドを締結してそれらシリンダブロックとシリンダヘッドとの間をシールするエンジンのシール構造において、
前記シリンダライナは、少なくともそのシリンダ方向上面の前記ガスケットと対向する側が前記シリンダブロックによって覆われるかたちで同シリンダブロックに鋳込まれてなり、
前記シリンダライナのシリンダ方向についての上方と前記ガスケットとの間に前記シリンダライナの厚さ方向の中心よりも前記シリンダボア寄りに荷重中心が設定されて同シリンダボアの周縁をシールするシムを備える
ことを特徴とするエンジンのシール構造。 - 前記シムは前記シリンダライナの厚さ方向に所定の幅を有して前記シリンダボア周りに同心円状に設けられ、同シムの幅方向の中心を結ぶ円の径が前記シリンダライナの厚さ方向の中心を結ぶ円の径に比して小径に設定されてなる
請求項1記載のエンジンのシール構造。 - 前記シムは前記シリンダライナの厚さ方向に所定の幅を有するものが同シリンダライナの厚さ方向に複数に分割されて前記シリンダボア周りに同心円状に設けられることで、前記シリンダライナの厚さ方向の中心よりも前記シリンダボア寄りに荷重中心が設定されてなる
請求項1記載のエンジンのシール構造。 - 前記分割された複数のシムとして熱膨張係数の異なるものが用いられ、熱膨張係数の大きいものほど前記シリンダボア寄りに配される
請求項3記載のエンジンのシール構造。 - 前記シリンダライナのシリンダブロックによって覆われる同シリンダ方向上面とシリンダブロックに接する周面との角部が直角に形成されてなる
請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンのシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001029850A JP4258980B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | エンジンのシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001029850A JP4258980B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | エンジンのシール構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002235603A JP2002235603A (ja) | 2002-08-23 |
JP4258980B2 true JP4258980B2 (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=18894148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001029850A Expired - Fee Related JP4258980B2 (ja) | 2001-02-06 | 2001-02-06 | エンジンのシール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4258980B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11867290B2 (en) | 2020-03-27 | 2024-01-09 | Federal-Mogul Motorparts Llc | Combustion seal including cylinder liner and shim |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040046098A (ko) * | 2002-11-26 | 2004-06-05 | 현대자동차주식회사 | 실린더 헤드 개스켓 |
JP2005273737A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Toyota Motor Corp | ガスケットおよびガスケットの生産方法 |
-
2001
- 2001-02-06 JP JP2001029850A patent/JP4258980B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11867290B2 (en) | 2020-03-27 | 2024-01-09 | Federal-Mogul Motorparts Llc | Combustion seal including cylinder liner and shim |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002235603A (ja) | 2002-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6657334B2 (ja) | 主燃焼封止型押しの内部の小型弾性封止特徴 | |
EP1128099A2 (en) | Cylinder head gasket | |
JP3304326B2 (ja) | エンジンのシール構造 | |
JP4258980B2 (ja) | エンジンのシール構造 | |
JP3420649B2 (ja) | シリンダヘッドガスケット | |
JPH05187309A (ja) | 内燃機関のシリンダ構造 | |
JP2005155713A (ja) | 金属ガスケット | |
JP4595843B2 (ja) | 内燃機関の排気ポートライナおよびシリンダヘッドの製造方法 | |
JP2009185865A (ja) | ピストンリング、並びに、これを適用したピストン及びエンジン | |
JP2008223581A (ja) | 金属ガスケット | |
JP2002098232A (ja) | エンジンのシール構造及びガスケット | |
JP2007263068A (ja) | ピストン耐摩環 | |
JP4286346B2 (ja) | 金属ガスケット | |
JP2511334Y2 (ja) | シリンダライナ― | |
JPH089400Y2 (ja) | シリンダライナの取付構造 | |
JP3971423B2 (ja) | シリンダヘッドガスケット | |
JPH05195871A (ja) | 内燃機関のシリンダ構造 | |
JPH0134682Y2 (ja) | ||
JP4075351B2 (ja) | エンジンのシール構造 | |
JPH10259756A (ja) | ディーゼル機関用ピストン | |
JP2803330B2 (ja) | ガスケット | |
JP2005180568A (ja) | シリンダヘッドガスケット | |
JP2006177208A (ja) | エンジンのシール構造 | |
JPH0693927A (ja) | 内燃機関のピストン | |
JP2022178011A (ja) | ガスケット |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080916 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090120 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090202 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |