JP2008138376A - 屋根用落雪防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量であって屋根面への荷重負担を軽減し、かつ、装着時に家屋にかかるストレス、例えば、網を展張するための牽引歪等を激減させ、さらに、傾斜屋根に積もった氷雪塊の急激な落下を防止するとともに、氷雪塊を徐々に融かして軒先の雨樋等に傾斜を利用した自然排水を可能にする屋根用落雪防止装置を提供する。
【解決手段】矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側に膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2に沿って配設した合成樹脂製ネット3とからなり、枠体2の膨出格子部22側が屋根面Rの低位側となるように設置するようにする。
【選択図】図1
【解決手段】矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側に膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2に沿って配設した合成樹脂製ネット3とからなり、枠体2の膨出格子部22側が屋根面Rの低位側となるように設置するようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、傾斜屋根に積もった氷雪塊の急激な落下を防止するとともに、氷雪塊を徐々に融かして軒先の雨樋等に傾斜を利用して自然排水を可能にする屋根用落雪防止装置に関するものである。
傾斜屋根面に降り積もった雪は、集積されて次第に大きな雪塊になり、天候が回復すると、太陽の放射熱や屋内からの伝導熱で雪塊の下面が融けて、傾斜屋根面で雪崩現象を発生させ、その雪塊が滑り軒先から落下し、時には軒先の下にあるものを壊し、時には通行人に当たるなどの危害を発生させる。
また、落下に至らないまでも、融水は雪塊の下面を傾斜に沿って移動し、雪塊の端部で外気にさらされ凍結して、軒先から邪魔で危険な氷柱や雪庇となって垂れ下がることになり、他方、凍結するに至らない融水は、時には軒先をつたいスガモリを発生させる等の問題も多い。
このような雪塊の落下や氷柱、雪庇やスガモリの発生を防止するため、従来から数多くの屋根面、特に、軒先部で雪を堰き止め又は付着させ、その雪塊を保持しつつ徐々に融かし去る技術が提案され、このための商品が各社それぞれの規格、仕様で販売されており、その現状は鋼製部材を組み合わせた装置が主流となっている。
また、落下に至らないまでも、融水は雪塊の下面を傾斜に沿って移動し、雪塊の端部で外気にさらされ凍結して、軒先から邪魔で危険な氷柱や雪庇となって垂れ下がることになり、他方、凍結するに至らない融水は、時には軒先をつたいスガモリを発生させる等の問題も多い。
このような雪塊の落下や氷柱、雪庇やスガモリの発生を防止するため、従来から数多くの屋根面、特に、軒先部で雪を堰き止め又は付着させ、その雪塊を保持しつつ徐々に融かし去る技術が提案され、このための商品が各社それぞれの規格、仕様で販売されており、その現状は鋼製部材を組み合わせた装置が主流となっている。
具体的には、屋根面に防滑突起を具備させる例として、屋根面に雪止器を設けたり、突起を付けた瓦を用いたり、屋根面の部位を選択して堰止め、屋根面雪崩の発生を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。
また、積雪内や積雪下(屋根面との間)に空隙部を設けることで融雪を促したり、網体を部分的に瓦に設けたり、網体を軒先に垂らし軒樋を覆うようにして屋根面に展張したり、網体を屋根面に止着し展張したり、網体を軒樋を覆うようにして強固に止着し屋根面に展張する技術も提案されている(例えば、特許文献3〜6参照)。
さらに、上記の両者の併用的な技術として、防滑突起体単位で互いに独立させて網状筒体を接合したり、円筒形状の線条体を網体の下部に設け、この円筒部で雪を堰止めするとともに屋根面と網体との空間を大きくする技術も提案されている(例えば、特許文献7〜8参照)。
実開昭59−47022号公報
実開平1−82226号公報
特開2002−30769号公報
実開平1−150768号公報
特開平5−44361号公報
特許第3606320号公報
特許第3510413号公報
特許第3517658号公報
しかしながら、上記従来の技術は、鋼材、鉄棒、鉄線等を主材とし、これらを組み合わせた装置や構造となっているため、家屋への過重負担が大きく、網目の大きさや雪質により網目を通る雪の量は相違し空隙率も相対的に変化することになり、空隙部は通水路として軒先まで連通されることが好適とされ、また、網目自体が相応の雪止めとして防滑手段にもなっているが、総合的に重たい、部材、部品点数等が多い、このため工数が増大し、極めて経済的ではない等、多くの問題点を残すものとなっている。
本発明は、上記従来の技術の有する問題点に鑑みてなしたものであり、軽量であって屋根面への荷重負担を軽減し、かつ、装着時に家屋にかかるストレス、例えば、網を展張するための牽引歪等を激減させ、さらに、傾斜屋根に積もった氷雪塊の急激な落下を防止するとともに、氷雪塊を徐々に融かして軒先の雨樋等に傾斜を利用した自然排水を可能にする屋根用落雪防止装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の屋根用落雪防止装置は、矩形状の平面格子部に屋根面への止着部を設けるとともに、一端側に膨出格子部を設けた枠体と、該枠体に沿って配設した合成樹脂製ネットとからなり、前記枠体の膨出格子部側が屋根面の低位側となるように設置するようにしてなることを特徴とする。
この場合において、合成樹脂製ネットの網目を、平面格子部に位置するものより膨出格子部に位置するものの方が大きくなるようにすることができる。
また、平面格子部の延出部を少なくとも2度同方向に曲折させて、膨出格子部を形成するようにすることができる。
また、枠体を鋼材で形成することができる。
また、鋼材に鋼棒を用いることができる。
また、1枚の合成樹脂製ネットを、平面格子部の下面から膨出格子部の上面にかけて配設することができる。
また、膨出格子部の内部に、筒状の合成樹脂製ネットを配設することができる。
また、合成樹脂製ネットに、溶融押し出しにより成形した合成樹脂製ネットを用いることができる。
また、合成樹脂製ネットに、ポリオレフィン系樹脂製のものを用いることができる。
本発明の屋根用落雪防止装置は、矩形状の平面格子部に屋根面への止着部を設けるとともに、一端側に膨出格子部を設けた枠体と、該枠体に沿って配設した合成樹脂製ネットとからなり、前記枠体の膨出格子部側が屋根面の低位側となるように設置するようにしてなることから、屋根面への止着が可能になり、合成樹脂製ネットを接合した平面格子部と屋根面との間に、降雪時に外気より暖かい連続する空気層が形成され、融雪を促進し、かつ、合成樹脂製ネットを接合した中空の膨出格子部の内部で氷雪を把持するとともにその膨出部で雪崩を堰き止めることになり、この屋根用落雪防止装置を軒先に沿って設置すれば、屋根面からの落氷雪を防止しつつその融水を屋根面へ落下させ屋根面での流下を増大させ、氷柱、雪庇やスガモリの発生を抑制し、また、合成樹脂製ネットの糸が雪の結晶同士の凝固を分断することから、氷柱や雪庇の成長を防止することになり、さらに、軽量な合成樹脂製ネットを使用することにより、屋根面への荷重負担を軽減化することができる。
また、合成樹脂製ネットの網目を、平面格子部に位置するものより膨出格子部に位置するものの方が大きくなるようにすることにより、膨出格子部の内部への氷雪の浸入を増大させ、逆に、平面格子部と屋根面との間への氷雪の浸入を相対的に減少させることになり、氷雪の把持性能、融水作用、融水の流下性能が共により高まることになり、積雪荷重による膨出部のへこみ等の破損の危惧が解消される。
また、平面格子部の延出部を少なくとも2度同方向に曲折させて、膨出格子部を形成するようにすることにより、枠体の製作が容易になり、枠体を鋼材で形成することにより、強度性能が向上し、鋼材に鋼棒を用いることにより、さらに、枠体の製作容易性と強度性能が向上することになる。
また、1枚の合成樹脂製ネットを、平面格子部の下面から膨出格子部の上面にかけて配設することにより、合成樹脂製ネットの枠体への装着を容易に行うことができ、また、膨出格子部の内部に、筒状の合成樹脂製ネットを配設することにより、膨出格子部に筒状の合成樹脂製ネットを横通しすることで製作が可能になり、製作作業を簡素化させ、筒状の合成樹脂製ネットのせん断強度が屋根用落雪防止装置そのものを強化することにもなる。
また、合成樹脂製ネットに、溶融押し出しにより成形した合成樹脂製ネットを用いることにより、その成形加工が合理的になり、合成樹脂製ネットに、ポリオレフィン系樹脂製のものを用いることにより、無公害性、成形加工性、経済性等が著しく向上することになる。
以下、本発明の屋根用落雪防止装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本発明の屋根用落雪防止装置の第1実施例を示す。
この屋根用落雪防止装置1は、矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側に膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2に沿って配設した合成樹脂製ネット3とからなるものである。
この屋根用落雪防止装置1は、矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側に膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2に沿って配設した合成樹脂製ネット3とからなるものである。
この場合において、枠体2は、図2(a)に示すように、一端に止着部23を設けた鋼棒を溶接して形成した矩形状の平面格子部21の延出部を少なくとも2度同方向に曲折させて、膨出格子部22を形成するようにしている。
これにより、枠体2の製作が容易になる。
さらに、枠体2を鋼材で形成することにより、強度性能が向上し、鋼材に鋼棒を用いることにより、さらに、枠体2の製作容易性と強度性能が向上することになる。
これにより、枠体2の製作が容易になる。
さらに、枠体2を鋼材で形成することにより、強度性能が向上し、鋼材に鋼棒を用いることにより、さらに、枠体2の製作容易性と強度性能が向上することになる。
また、合成樹脂製ネット3は、1枚の合成樹脂製ネット3を、枠体2の平面格子部21の下面から膨出格子部22の上面にかけて配設するようにしている。
これにより、合成樹脂製ネット3の枠体2への装着を容易に行うことができる。
これにより、合成樹脂製ネット3の枠体2への装着を容易に行うことができる。
合成樹脂製ネット3には、溶融押し出しによる成形が可能な、ビニル系の塩化ビニルや酢酸ビニル、オレフィン系のポリエチレン、ポリプロピレン等、これらの合成樹脂の混合体、これらの合成樹脂とエチレン−酢酸ビニル等の共重合体等の熱可塑性樹脂を好適に使用でき、中でも、屋根用落雪防止装置の設置環境に応じて耐候剤、耐熱剤等を添加したポリエチレン等のオレフィン系樹脂が、経済性、強度、無公害の面から最適に使用できる。
また、合成樹脂製ネット3を枠体2に接合させるには、公知の圧着、締着、挟着、挿着、装着、展着、係着、止着、定着、接着、融着等の中から適宜最適な手段を選択する。
また、合成樹脂製ネット3を枠体2に接合させるには、公知の圧着、締着、挟着、挿着、装着、展着、係着、止着、定着、接着、融着等の中から適宜最適な手段を選択する。
このようにして製作した屋根用落雪防止装置1は、枠体2の膨出格子部22を上にして、枠体2の膨出格子部22側が屋根面Rの低位側となるように設置するようにするが、枠体2の大きさ、膨出格子部22の高さや断面形状、枠体2に使用する材料も鋼材等の金属材、木材、合成樹脂材やFRP等の強化材等、特に限定されるものではないが、適宜その耐用性や強度を考慮した設計に委ねられることになる。
ここで、合成樹脂製ネット3には、図3(a)に示すような角目や図3(b)に示すような菱目のほか、多角形、円形等からなる単糸ネットを好適に用いることができる。
合成樹脂製ネット3に用いる単糸ネットは、原材料である熱可塑性樹脂を連続押出成形することにより得ることができるが、このようにして得られた単糸ネットは、例えば、角目の場合、縦糸(長手方向の糸)と横糸とが溶融着し、網目が崩れにくく、一部の破損が他の部分に及ぼす影響が極めて小さいため、取扱性、耐久性等の点で優れている。
なお、合成樹脂製ネット3は、溶融接合形態の単糸ネットのほか、有結形態の単糸ネットを用いることもできる。
この合成樹脂製ネット3の網目の大きさは、特に限定されるものではないが、雪との兼ね合いで、例えば、合成樹脂製ネット3の網目を通過可能な真球の直径Dが5〜60mmとなるように、好ましくは、枠体2の平面格子部21に位置する部分より膨出格子部22に位置する部分の方が大きくなるように、具体的には、平面格子部21に位置する部分は、同10〜30mmに、膨出格子部22に位置する部分は、同20〜50mmにし、網目空間の最大幅Wを100mm以内程度に設計することが好ましい。
このように、合成樹脂製ネット3の網目を、枠体2の平面格子部21に位置する部分より膨出格子部22に位置する部分の方が大きくなるようにすることにより、膨出格子部22の内部への氷雪の浸入を増大し、平面格子部21と屋根面Rとの間への氷雪の浸入を相対的に減少させ、氷雪の把持性能、融水作用、融水の流下性能が共により高まり、積雪荷重による膨出格子部22のへこみ等の破損の危惧を解消することができる。
合成樹脂製ネット3の網目の大きさは、積雪寒冷地といえ地域差がある上に同一地域においても日々気象は変化するため、地域差に応じて適宜設計することが好ましい。
合成樹脂製ネット3に用いる単糸ネットは、原材料である熱可塑性樹脂を連続押出成形することにより得ることができるが、このようにして得られた単糸ネットは、例えば、角目の場合、縦糸(長手方向の糸)と横糸とが溶融着し、網目が崩れにくく、一部の破損が他の部分に及ぼす影響が極めて小さいため、取扱性、耐久性等の点で優れている。
なお、合成樹脂製ネット3は、溶融接合形態の単糸ネットのほか、有結形態の単糸ネットを用いることもできる。
この合成樹脂製ネット3の網目の大きさは、特に限定されるものではないが、雪との兼ね合いで、例えば、合成樹脂製ネット3の網目を通過可能な真球の直径Dが5〜60mmとなるように、好ましくは、枠体2の平面格子部21に位置する部分より膨出格子部22に位置する部分の方が大きくなるように、具体的には、平面格子部21に位置する部分は、同10〜30mmに、膨出格子部22に位置する部分は、同20〜50mmにし、網目空間の最大幅Wを100mm以内程度に設計することが好ましい。
このように、合成樹脂製ネット3の網目を、枠体2の平面格子部21に位置する部分より膨出格子部22に位置する部分の方が大きくなるようにすることにより、膨出格子部22の内部への氷雪の浸入を増大し、平面格子部21と屋根面Rとの間への氷雪の浸入を相対的に減少させ、氷雪の把持性能、融水作用、融水の流下性能が共により高まり、積雪荷重による膨出格子部22のへこみ等の破損の危惧を解消することができる。
合成樹脂製ネット3の網目の大きさは、積雪寒冷地といえ地域差がある上に同一地域においても日々気象は変化するため、地域差に応じて適宜設計することが好ましい。
この屋根用落雪防止装置1は、図1に示すように、屋根面Rの軒先に設置し、枠体2の膨出格子部22の合成樹脂製ネット3の網目を通して雪をその内部に取り込み、屋根面Rの上部からの雪塊の崩落をくい止める堰とし、かつ、積雪と屋根面Rとの間の氷点下になり難い空気層4でその上部に隣接する雪を融かすことを第一義とする。
寒冷豪雪地域では、積雪は順次層を形成し、日照により最上層の表面は融雪するとともに積雪もざら目化されてその結合は脆くなり、崩落し易い状態となる。
この日照間においても、夜間でも降温度が微小な屋根面と接する空気層4の上部の積雪最下層は間断なく融け続け、積雪層はその上下から挟まれるように暖められ、雪塊の融水化は昼間で益々加速される。
なお、図1の記載した形態は、屋根用落雪防止装置1の一態様を示し、電熱、散水等の多大な経費を節減するが、例えば、2mを越すような積雪と家屋の老朽化を考慮した場合は、電熱、散水等との多少の併用が望ましいものになる。
また、本実施例においては、1枚の合成樹脂製ネット3を、枠体2の平面格子部21の下面から膨出格子部22の上面にかけて配設するようにしたが、このほか、枠体2の平面格子部21の上面に合成樹脂製ネット3を配設することもでき、この場合、平面格子部21の厚みが屋根面Rとの間でそのまま空気層を形成することになり、凹凸のない又は凹凸間が低い屋根面Rにはこのような形態の屋根用落雪防止装置1が好適に使用できることになるとともに、枠体2の平面格子部21が実質的に嵩上げされ、屋根面Rとの間の空気層4が広く形成され、より融雪が促進されその増量する融水もより速く軒先から雨樋5等に排出されるものとなる。
寒冷豪雪地域では、積雪は順次層を形成し、日照により最上層の表面は融雪するとともに積雪もざら目化されてその結合は脆くなり、崩落し易い状態となる。
この日照間においても、夜間でも降温度が微小な屋根面と接する空気層4の上部の積雪最下層は間断なく融け続け、積雪層はその上下から挟まれるように暖められ、雪塊の融水化は昼間で益々加速される。
なお、図1の記載した形態は、屋根用落雪防止装置1の一態様を示し、電熱、散水等の多大な経費を節減するが、例えば、2mを越すような積雪と家屋の老朽化を考慮した場合は、電熱、散水等との多少の併用が望ましいものになる。
また、本実施例においては、1枚の合成樹脂製ネット3を、枠体2の平面格子部21の下面から膨出格子部22の上面にかけて配設するようにしたが、このほか、枠体2の平面格子部21の上面に合成樹脂製ネット3を配設することもでき、この場合、平面格子部21の厚みが屋根面Rとの間でそのまま空気層を形成することになり、凹凸のない又は凹凸間が低い屋根面Rにはこのような形態の屋根用落雪防止装置1が好適に使用できることになるとともに、枠体2の平面格子部21が実質的に嵩上げされ、屋根面Rとの間の空気層4が広く形成され、より融雪が促進されその増量する融水もより速く軒先から雨樋5等に排出されるものとなる。
上述のように、この屋根用落雪防止装置1は、その構成により、屋根面Rへの止着が容易になり、合成樹脂製ネット3と屋根面Rとの間に、降雪時に外気より暖かい連続する広い空気層4が形成され、この空気で融雪を促進し、合成樹脂製ネット3の内部で氷雪を把持するとともに、枠体2の膨出格子部22で雪崩を堰き止めることができる。
このため、屋根用落雪防止装置1を屋根面Rの軒先に沿って設置すれば、屋根面Rからの落氷雪を防止し、その融水を屋根面Rへ落下させ屋根面Rでの流下を増大させ、氷柱、雪庇やスガモリの発生を抑制し、合成樹脂製ネット3の単糸が雪の結晶同士の凝固を分断し、氷柱や雪庇の成長を防止し、軽量な合成樹脂製ネット3を使用することで、屋根面Rへの荷重負担を軽減することができる。
また、必要充分な強度を有する枠体2が容易に製作でき、強度が大きく容易に止着できる合成樹脂製ネット3も選択でき、枠体2の平面格子部21の厚み分が嵩上げでき、屋根面Rとの間の空気層4を広く形成し、融水を速く軒先から雨樋5等に排出し、さらに、合成樹脂製ネット3は容易に溶融押し出しにより成形することでき、合成樹脂製ネット3にポリオレフィン系樹脂を選択して、無公害性、成形加工性、経済性等を向上させることができる。
このため、屋根用落雪防止装置1を屋根面Rの軒先に沿って設置すれば、屋根面Rからの落氷雪を防止し、その融水を屋根面Rへ落下させ屋根面Rでの流下を増大させ、氷柱、雪庇やスガモリの発生を抑制し、合成樹脂製ネット3の単糸が雪の結晶同士の凝固を分断し、氷柱や雪庇の成長を防止し、軽量な合成樹脂製ネット3を使用することで、屋根面Rへの荷重負担を軽減することができる。
また、必要充分な強度を有する枠体2が容易に製作でき、強度が大きく容易に止着できる合成樹脂製ネット3も選択でき、枠体2の平面格子部21の厚み分が嵩上げでき、屋根面Rとの間の空気層4を広く形成し、融水を速く軒先から雨樋5等に排出し、さらに、合成樹脂製ネット3は容易に溶融押し出しにより成形することでき、合成樹脂製ネット3にポリオレフィン系樹脂を選択して、無公害性、成形加工性、経済性等を向上させることができる。
図4に、本発明の屋根用落雪防止装置の第2実施例を示す。
この屋根用落雪防止装置1は、FRP製のアングル材からなる矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側にU字ボルトからなる膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2の平面格子部21に沿って配設した合成樹脂製ネット3と、枠体2の膨出格子部22の内部に配設した筒状の合成樹脂製ネット3Aとからなるものである。
このように、枠体2の膨出格子部22の内部に、筒状の合成樹脂製ネット3Aを配設することにより、膨出格子部22に筒状の合成樹脂製ネット3Aを横通しすることで製作が可能になり、製作作業を簡素化させ、筒状の合成樹脂製ネット3Aのせん断強度が屋根用落雪防止装置1そのものを強化することにもなる。
また、枠体2の平面格子部21に、軽量のFRP製のアングル材を採用することで、屋根面Rへの負担を軽減し、屋根用落雪防止装置1の製作、設置作業も省力化される。
そして、本実施例においては、枠体2の平面格子部21の上面に合成樹脂製ネット3を配設するようにしているので、平面格子部21の厚みが屋根面Rとの間でそのまま空気層を形成することになり、凹凸のない又は凹凸間が低い屋根面Rにはこのような形態の屋根用落雪防止装置1が好適に使用できることになるとともに、枠体2の平面格子部21が実質的に嵩上げされ、屋根面Rとの間の空気層4が広く形成され、より融雪が促進されその増量する融水もより速く軒先から雨樋5等に排出されるものとなる。
なお、合成樹脂製ネット3を、枠体2の平面格子部21の下面から膨出格子部22の上面にかけて配設するようにすることもできる。
また、本実施例においては、枠体2の平面格子部21の上面に配設した合成樹脂製ネット3の一端側を延設した合成樹脂製ネット3Bにより、雨樋5の開口面を覆うようにしている。これにより、雨樋5への枯葉等がごみの侵入を阻止し、雨樋5の詰まりを防止することができる。
なお、本実施例のその他の構成及び作用は、上記第1実施例と同様である。
この屋根用落雪防止装置1は、FRP製のアングル材からなる矩形状の平面格子部21に屋根面Rへの止着部23を設けるとともに、一端側にU字ボルトからなる膨出格子部22を設けた枠体2と、この枠体2の平面格子部21に沿って配設した合成樹脂製ネット3と、枠体2の膨出格子部22の内部に配設した筒状の合成樹脂製ネット3Aとからなるものである。
このように、枠体2の膨出格子部22の内部に、筒状の合成樹脂製ネット3Aを配設することにより、膨出格子部22に筒状の合成樹脂製ネット3Aを横通しすることで製作が可能になり、製作作業を簡素化させ、筒状の合成樹脂製ネット3Aのせん断強度が屋根用落雪防止装置1そのものを強化することにもなる。
また、枠体2の平面格子部21に、軽量のFRP製のアングル材を採用することで、屋根面Rへの負担を軽減し、屋根用落雪防止装置1の製作、設置作業も省力化される。
そして、本実施例においては、枠体2の平面格子部21の上面に合成樹脂製ネット3を配設するようにしているので、平面格子部21の厚みが屋根面Rとの間でそのまま空気層を形成することになり、凹凸のない又は凹凸間が低い屋根面Rにはこのような形態の屋根用落雪防止装置1が好適に使用できることになるとともに、枠体2の平面格子部21が実質的に嵩上げされ、屋根面Rとの間の空気層4が広く形成され、より融雪が促進されその増量する融水もより速く軒先から雨樋5等に排出されるものとなる。
なお、合成樹脂製ネット3を、枠体2の平面格子部21の下面から膨出格子部22の上面にかけて配設するようにすることもできる。
また、本実施例においては、枠体2の平面格子部21の上面に配設した合成樹脂製ネット3の一端側を延設した合成樹脂製ネット3Bにより、雨樋5の開口面を覆うようにしている。これにより、雨樋5への枯葉等がごみの侵入を阻止し、雨樋5の詰まりを防止することができる。
なお、本実施例のその他の構成及び作用は、上記第1実施例と同様である。
以上、本発明の屋根用落雪防止装置について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の屋根用落雪防止装置は、屋根面の軒先に設置することを前提とするが、加えて屋根面の他の箇所に設置することもでき、他方、2mを越すような豪雪に対しては、電熱、散水等の融雪手段との併用が可能であり、併用することで、これらの融雪手段の単独使用よりもはるかに融雪効率が上がり経済面で寄与することになる。
1 屋根用落雪防止装置
2 枠体
21 平面格子部
22 膨出格子部
23 止着部
3 合成樹脂製ネット
3A 合成樹脂製ネット
3B 合成樹脂製ネット
4 空気層
5 雨樋
D 真球の直径
W 網目空間の最大幅
R 屋根面
2 枠体
21 平面格子部
22 膨出格子部
23 止着部
3 合成樹脂製ネット
3A 合成樹脂製ネット
3B 合成樹脂製ネット
4 空気層
5 雨樋
D 真球の直径
W 網目空間の最大幅
R 屋根面
Claims (9)
- 矩形状の平面格子部に屋根面への止着部を設けるとともに、一端側に膨出格子部を設けた枠体と、該枠体に沿って配設した合成樹脂製ネットとからなり、前記枠体の膨出格子部側が屋根面の低位側となるように設置するようにしてなることを特徴とする屋根用落雪防止装置。
- 合成樹脂製ネットの網目を、平面格子部に位置するものより膨出格子部に位置するものの方が大きくなるようにしたことを特徴とする請求項1記載の屋根用落雪防止装置。
- 平面格子部の延出部を少なくとも2度同方向に曲折させて、膨出格子部を形成するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の屋根用落雪防止装置。
- 枠体を鋼材で形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の屋根用落雪防止装置。
- 鋼材が鋼棒であることを特徴とする請求項4記載の屋根用落雪防止装置。
- 1枚の合成樹脂製ネットを、平面格子部の下面から膨出格子部の上面にかけて配設したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の屋根用落雪防止装置。
- 膨出格子部の内部に、筒状の合成樹脂製ネットを配設したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の屋根用落雪防止装置。
- 合成樹脂製ネットが、溶融押し出しにより成形した合成樹脂製ネットであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の屋根用落雪防止装置。
- 合成樹脂製ネットが、ポリオレフィン系樹脂製であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の屋根用落雪防止装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006323247A JP2008138376A (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | 屋根用落雪防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101783618A (zh) * | 2009-01-20 | 2010-07-21 | 上海太阳能工程技术研究中心有限公司 | 光伏组件的安装组件 |
RU2494199C1 (ru) * | 2012-04-09 | 2013-09-27 | Алексей Алексеевич Палей | Устройство крыши здания и сооружения |
JP2021110147A (ja) * | 2020-01-09 | 2021-08-02 | 株式会社 三和物産 | 雪庇防止装置 |
-
2006
- 2006-11-30 JP JP2006323247A patent/JP2008138376A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101783618A (zh) * | 2009-01-20 | 2010-07-21 | 上海太阳能工程技术研究中心有限公司 | 光伏组件的安装组件 |
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JP2021110147A (ja) * | 2020-01-09 | 2021-08-02 | 株式会社 三和物産 | 雪庇防止装置 |
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