JP2008138276A - 真空成膜装置 - Google Patents

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【課題】被成膜体の形状や寸法に応じた最適な傾斜角度に自転軸線を設定することができ、しかも個々の自転ドームにモーター等の駆動手段を要したりすることのない真空成膜装置を提供する。
【解決手段】真空容器1内に収容された被成膜体Wを回転機構によって回転させながら、成膜物質の発生機構5により薄膜を形成する真空成膜装置であって、回転機構においては、公転軸線O回りに回転される公転ドーム6に、公転軸線Oに対して傾斜した自転軸線P回りに回転される自転ドーム7が取り付けられて被成膜体Wが取り付けられ、この自転ドーム7は、その自転軸線Pの公転軸線Oに対する傾斜角度と、その公転ドーム6に対する位置との少なくとも一方が調整可能とされるとともに、公転ドーム6の回転による回転力が可撓性を有する伝達部材14を介して伝達させられて回転させられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空容器内に収容された被成膜体に、成膜物質の発生機構により例えば蒸着等によって薄膜を形成する真空成膜装置に関するものである。
この種の真空成膜装置においては、被成膜体に薄膜を均一に形成するために、被成膜体を公転軸線回りに回転させるとともに、この公転軸線に対して傾斜した自転軸線回りにも回転させながら成膜を行うものが、例えば特許文献1、2などに提案されている。また、特許文献3には、揺動部材により自転軸線を揺動可能に設けて公転軸線に対する傾斜角度を変化させることにより、成膜物質の発生機構(蒸着源)に対する被成膜体の傾斜角(蒸着入射角)を変化させることができるようにしたものも提案されている。
特開平11−92930号公報 特開2002−217132号公報 特開平9−143717号公報
しかしながら、このうち特許文献1に記載の真空成膜装置では、被成膜体を公転させる公転駆動軸に同軸に挿入した回転軸に、かさ歯車を介して自転駆動軸を順次連結して被成膜体を自転させるようにしており、構造が複雑となる故にコストの増大や装置の組立が煩雑となり、さらには噛合する歯車が多段にわたるため、摩耗によるゴミやパーティクルの発生により成膜品位が損なわれるおそれがある。しかも、公転軸線に対する自転軸線の傾斜角度や被成膜体の位置はこのかさ歯車の組み合わせや自転駆動軸の長さによって決定されてしまうため、被成膜体の形状や寸法等に応じてこの傾斜角度を特許文献3のように変化させたり、あるいは被成膜体の位置を調整したりして成膜に最適な傾斜角度や位置に被成膜体を配置することはできない。
これは、特許文献2に記載の真空成膜装置でも同様であり、すなわちこの特許文献2記載のものでは、被成膜体が取り付けられる自転ドームに設けられた回転車輪を真空容器の側壁面にリング状に敷設したプラネレールに接触させて、この自転ドームが回転自在に取り付けられた公転ドームの回転により自転ドームを回転させるようにしているので、公転軸線に対する自転軸線の傾斜角度を変えたり、自転ドームの公転ドームに対する位置を変えたりすると回転車輪がプラネレールに接触しなくなって、自転ドームを回転させることができなくなる。また、回転車輪とプラネレールの接触面積が大きくなるため、やはりゴミやパーティクルの発生による成膜品位の低下が避けられない。
一方、特許文献3に記載の真空成膜装置では、各自転ドームにそれぞれ自転用モーターを備えて自転ドームを独立して回転させる構造としたことにより、上述のように揺動によって自転軸線の公転軸線に対する傾斜角度を変化させても自転を可能としている。ところが、このように個々の自転ドームに自転用のモーターを取り付けた場合には、モーター駆動用の電気配線の取り回しが複雑となってしまうとともに、成膜時には高温に晒される真空容器内に自転用モーターが収容されることになるため、被成膜体を所望の速度で自転させることができなくなってしまうおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、被成膜体の形状や寸法に応じた最適な傾斜角度や位置に自転軸線を設定したり自転ドームを配置したりすることができ、しかも個々の自転ドームにモーター等の駆動手段を要したりすることのない真空成膜装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、真空容器内に収容された被成膜体を回転機構によって回転させながら、成膜物質の発生機構により上記被成膜体に薄膜を形成する真空成膜装置であって、上記回転機構においては、公転軸線回りに回転される公転ドームに、上記公転軸線に対して傾斜した自転軸線回りに回転される自転ドームが取り付けられていて、この自転ドームに上記被成膜体が取り付けられており、上記自転ドームは、その自転軸線の上記公転軸線に対する傾斜角度と、その上記公転ドームに対する位置との少なくとも一方が調整可能とされるとともに、上記公転ドームの回転による回転力が可撓性を有する伝達部材を介して伝達させられて回転させられることを特徴とする。
従って、このような構成の真空成膜装置によれば、上記回転機構において可撓性を有する伝達部材により公転ドームの回転による回転力が伝達されて自転ドームが回転させられるので、この自転ドームの自転軸線の傾斜角度や公転ドームに対する位置を調整しても、伝達部材が撓むことによって回転力の伝達性を維持したままこれらに追従することができる。このため、被成膜体の形状等に応じて被成膜体が成膜物質の発生機構に対し好適な配置となるように傾斜角度や位置を調整することができ、しかもこの調整が容易であるとともに、自転ドームの回転力が公転ドームの回転によって伝達されるので、自転ドームごとにモーター等の駆動手段を真空容器内に配設する必要もなく、確実に自転ドームおよび被成膜体を所望の速度で回転させることが可能となる。
ここで、このように可撓性を有して回転力を伝達可能な伝達部材としては、例えばユニバーサルジョイントやフレキシブルカップリングなどが挙げられるが、これらは傾斜角度や位置を調整した際の追従性が制限されるとともに、回転の際の軸部の摺動摩耗によりゴミやパーティクルが発生するおそれがある。そこで、このような可撓性を有する伝達部材としては、フレキシブルシャフトを用いるのが好ましい。すなわち、かかるフレキシブルシャフトは一般に、鋼線やピアノ線を内側から外側に向けて順に線径が太くなるように、かつ巻きの向きが交互に逆方向になるように密着して巻回したものであり、通常は十分な強度と撓みに追従しうる弾性を備えた外側チューブによって被覆されているので、ユニバーサルジョイントやフレキシブルカップリングなどに比べてゴミやパーティクルの発生、飛散が少ない反面、可撓性は高くて傾斜角度や位置の調整の自由度が大きく、しかも確実かつ十分に回転力を伝達することができる。
一方、上記回転機構においては、上記公転軸線を中心として固定された環状の固定歯車と、この固定歯車に噛合して回転可能に上記公転ドームに取り付けられた自転歯車とを備え、この自転歯車に上記伝達部材を連結することにより、固定歯車に噛合した自転歯車が公転ドームの回転に伴い回転することで、その回転力が上記伝達部材を介して自転ドームに伝達させられるので、より確実に個別の駆動手段を要することなく自転ドームを回転させることができる。そして、この場合には、上記固定歯車と自転歯車との噛合部の下方に受け皿部材を配設することにより、これら固定歯車と自転歯車との噛合によって生じるゴミやパーティクルにより成膜品位が損なわれたりするのも防ぐことができる。
このように、本発明の真空成膜装置によれば、個別に駆動手段を要さずとも自転ドームを確実に回転させることができるとともに、その自転軸線の公転軸線に対する傾斜角度や自転ドームの公転ドームに対する位置を、被成膜体に応じて容易に調整することが可能であるので、被成膜体に所望の薄膜を高品位で確実に形成することが可能となる。
図1および図2は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において真空容器1は、図1に示すように直方体状の箱形をなし、その底部には、蒸着材料Aを収容したハース2がハース駆動機構3によって回転可能に設けられるとともに、このハース2内の蒸着材料Aに電子ビームを照射して材料蒸気(成膜物質)を生成する図示されない電子ビームガンが配設されており、さらにハース2の上方には材料蒸気を制御するシャッター4が備えられていて、これらにより成膜物質の発生機構5が構成されている。なお、本実施形態では図1において左右対称に一対のこのような発生機構5が真空容器1の底部に備えられている。
これらの発生機構5に対向する真空容器1の天井部下面には、鉛直方向に延びる公転軸線O回りを中心としてこの公転軸線O回りに回転される公転ドーム6が設けられるとともに、この公転ドーム6には、公転軸線Oに対して傾斜した自転軸線P回りに回転可能に自転ドーム7が、本実施形態では複数(4つ)周方向に間隔をあけて取り付けられていて、図2に詳しく示すような回転機構を構成している。ここで、公転ドーム6は、本実施形態では下方に向かうに従い広がる転軸線Oを中心とした概略多角錐台状をなしていて、その下部は上記発生機構5に向けて開放される一方で上部は閉塞されており、上記天井部下面に設けられたドーム吊下げ部8に、公転軸線Oを中心とした円板状の支持部材9を介して、この支持部材9と一体に上記公転軸線O回りに回転自在に吊り下げられている。
また、真空容器1外の上記天井部の上面には、駆動モーターおよび減速機からなるドーム駆動減速機10が設けられており、このドーム駆動減速機10の駆動軸10aは真空容器1内に気密に突出させられていて、その下端には駆動歯車10bが取り付けられているとともに、上記支持部材9には公転軸線Oを中心とする公転歯車9aが取り付けられて上記駆動歯車10bと噛合させられており、これにより公転ドーム6および支持部材9は、上記ドーム駆動減速機10からの回転力によって公転軸線O回りに所定の回転速度で回転させられる。なお、真空容器1内において公転ドーム6の周囲には、加熱ヒーター11が真空容器1の内壁に取り付けられて配設されている。
一方、上記自転ドーム7は、本実施形態では上記自転軸線Pを中心とした円板状に形成されていて、公転ドーム6がなす多角錐台の錐面に形成された丸孔6aに遊嵌されて、その一方の円形面が公転ドーム6内に面するように収容されており、図2に示すように自転軸線Pに沿って延びる回転軸7aが、上記支持部材9から延びる図1に示すようなブラケット9bに支持されることにより、自転軸線P回りに回転自在に公転ドーム6に取り付けられている。そして、この自転ドーム7には、本実施形態では図1に示すような半球状の椀形の被成膜体Wが、その薄膜が形成されるべき内曲面を自転ドーム7の上記一方の円形面側に露出させるようにして自転軸線Pから放射状に複数取り付けられている。
さらに、これらの自転ドーム7は、公転軸線Oに対するその自転軸線Pの傾斜角度と、該自転ドーム7の公転ドーム6に対する取付位置とが調整可能に取り付けられている。より具体的に、本実施形態では、図1および図2の公転ドーム6の右側に示したように円板状の自転ドーム7が公転ドーム6の錐面に沿った状態から、これに対して同図の公転ドーム6の左側に示したように上方に向けて自転ドーム7が上記錐面から公転ドーム6の外側に離間するように上記傾斜角度および取付位置が調整可能とされており、これにより被成膜体Wの上記発生機構5に対する傾斜角(蒸着入射角)や発生機構5との距離も調整可能とされている。
なお、このように自転ドーム7の自転軸線Pの傾斜角度や公転ドーム6における取付位置を調整可能とするには、上記回転軸7aを傾動可能にブラケット9bに取り付けるようにしたり、ブラケット9bを傾動可能に支持部材9に取り付けるようにしたり、これらを併用したりすればよく、さらにはブラケット9bを回転軸7aの取付角度や取付位置の異なるものに交換したりしてもよい。また、こうして自転ドーム7の傾斜角度を調整することにより、自転ドーム7と上記丸孔6aとの間に隙間が空くときには、図1および図2左側に示したように公転ドーム6の丸孔6aの周縁に、自転ドーム7の外周に向けて延びる円筒状のカバー6bを取り付ければよい。
さらにまた、真空容器1の天井部下面に設けられた上記ドーム吊下げ部8には、回転する公転ドーム6および支持部材9やドーム駆動減速機10の駆動軸10aおよび駆動歯車10bと干渉しないように、公転軸線Oを中心とした円環状の固定歯車12が固定されており、本実施形態ではこの固定歯車12は外周に歯面が形成された外歯車とされている。一方、支持部材9には、この固定歯車12に噛合する自転歯車13が、1つの自転ドーム7に対して1つずつ、公転軸線Oと平行な回転軸線Q回りに回転自在に支持された回転軸13aに取り付けられている。
そして、この自転歯車13が取り付けられた回転軸13aと自転ドーム7の回転軸7aとは、可撓性を有する伝達部材14によって連結されており、この伝達部材14は本実施形態ではフレキシブルシャフトとされている。なお、こうして伝達部材14を回転軸7a,13aに連結するには、図2右側に示すように伝達部材14の撓み軸線Rが回転軸7a,13aの軸線P,Qに同軸的に連なるように真っ直ぐに直接連結してもよく、またこうして直接連結すると伝達部材14の撓みが大きくなりすぎるような場合には、伝達部材14と回転軸7aや回転軸13aとを、図2左側の回転軸7aとの連結部分に示すように互いに噛合するかさ歯車14a,7bを介したりして、伝達部材14の撓み軸線Rと回転軸7aの自転軸線Pや回転軸13aの回転軸線Qとが角度をもって交差するように連結してもよい。
さらに、本実施形態では、上記固定歯車12と自転歯車13との噛合部の下方に、図2に示すように受け皿部材15が配設されている。この受け皿部材15は、本実施形態ではやはり回転する公転ドーム6、支持部材9やドーム駆動減速機10の駆動軸10a、駆動歯車10bなどと干渉しないように、上記ドーム吊下げ部8から固定歯車12の内側を通して吊り下げられて固定された公転軸線Oを中心とする円環平板状のトレイ型のものであって、その内外径は、自転歯車13が噛合する固定歯車12外周の歯径を含むように設定されている。
このように構成された真空成膜装置において、被成膜体Wを自転ドーム7に取り付けるとともにハース2に蒸着材料Aを収容して真空容器1を封止し、内部を真空引きした上で加熱ヒーター11により被成膜体Wを加熱しながら電子ビームガンにより蒸着材料Aを蒸発させ、そしてドーム駆動減速機10によりその駆動軸10aを回転させると、駆動歯車10bと噛合した公転歯車9aにより支持部材9と公転ドーム6とが公転軸線O回りに回転するとともに、固定歯車12と噛合した自転歯車13も支持部材9と一体に公転軸線O回りに回転しながら、その回転軸線Q回りに回転する。
さらに、この自転歯車13の回転力は回転軸13aから伝達部材14を介して自転ドーム7の回転軸7aに伝達され、これにより自転ドーム7が自転軸線P回りに回転させられるので、被成膜体Wはこれら公転軸線O回りと自転軸線P回りとに自公転させられることになる。また、このうち公転速度は上記ドーム駆動減速機10により、また自転速度はこの公転速度と固定歯車12に対する自転歯車13の歯径の比とにより、それぞれ設定可能であるとともに、自転ドーム7が公転軸線Oに対するその自転軸線Pの傾斜角度と公転ドーム6における取付位置とを調整可能とされているので、上記構成の真空成膜装置によれば、被成膜体Wを適正に成膜物質の発生機構5に向けて、かつ所定の自公転速度で回転させることができ、被成膜体Wに所望の薄膜を均一に形成することができる。
そして、さらに上記真空成膜装置では、公転ドーム6の公転による回転力が可撓性を有する伝達部材14によって自転ドーム7に伝達されるので、こうして自転ドーム7の自転軸線Pの傾斜角度や取付位置が調整可能であるにも拘わらず、かつ自転ドーム7ごとにモーター等の駆動手段を要したりすることもなく、伝達部材14が撓みながらその撓み軸R回りに回転することにより、調整された傾斜角度や取付位置に追従して上記回転力を確実に自転ドーム7に伝達することができる。従って、例えば上記加熱ヒーター11により自公転ドーム6,7が高温に晒されても、確実に自転ドーム7を所定の速度で回転させることができてより均一性の高い成膜が可能であり、また傾斜角度や取付位置の調整も容易に行うことができる。
しかも、本実施形態ではこの可撓性を有する伝達部材14がフレキシブルシャフトであるので、剛体の桿体を十字の軸部で回動自在に連結したユニバーサルジョイントやフレキシブルカップリングなどに比べて、回転力を伝達する場合の撓みの制限が少なく、従って傾斜角度の調整範囲を大きく確保しながらも、確実かつ十分な回転力の伝達を図ることができる。また、この傾斜角度や取付位置の調整の際に、これらを連続的に変化させてもこれに追従できるので、被成膜体Wに応じて最適な傾斜角度や取付位置に自転ドーム7を配置することが可能であり、さらに上記軸部などによる摺動部分も少ないため、ゴミやパーティクルの発生も少なくので、かかるゴミやパーティクルが形成された薄膜に付着することによる成膜品位の劣化も防ぐことができる。
また、本実施形態の上記回転機構においては、公転軸線Oを中心とした固定歯車12に公転ドーム6側に取り付けられた自転歯車13が噛合され、公転ドーム6の回転によってこの自転歯車13が回転することによる回転力が、上述のように伝達部材14を介して自転ドーム7に伝達されるようになされている。このため、公転ドーム6を回転させる上記ドーム駆動減速機10等の駆動手段だけで自転ドーム7も確実に回転させることができ、これにより装置構造の簡略化を図ることができるとともに、自転ドーム7ごとに個別に駆動モーターを設けたりする場合のように電力配線が複雑化したりすることもない。
さらに、本実施形態では、こうして噛合された固定歯車12と自転歯車13との噛合部分の下方に、受け皿部材15が配設されているので、これら固定歯車12と自転歯車13との噛合による摩耗等によって発生したゴミやパーティクルなどが、そのまま真空容器1内に落下して被成膜体Wに付着したりするのも防ぐことができ、これにより一層高品位の成膜を促すことが可能となる。
なお、本実施形態ではこの受け皿部材15がドーム吊下げ部8から吊り下げられて、回転する公転ドーム6に対して固定されているが、これを公転ドーム6側の例えば上記支持部材9に取り付けて、公転ドーム6と一体公転するようにしてもよい。また、本実施形態ではこの受け皿部材15が公転軸線Oを中心とした円環状とされているが、特にこうして公転ドーム6側に取り付けられる場合には、該受け皿部材15を固定歯車12と自転歯車13との噛合部分だけに周方向に分割して配設するようにしてもよい。
さらにまた、本実施形態では上述のように自転ドーム7における自転軸線Pの公転軸線Oに対する傾斜角度と、公転ドーム6における自転ドーム7の取付位置の双方を調整可能としているが、例えば傾斜角度はそのままに自転ドーム7の位置だけを自転軸線P方向に沿って調整したり、あるいは逆に自転ドーム7の位置(例えば円板状をなす自転ドームの中心の位置)はそのままにして、傾斜角度だけを調整するようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示す真空成膜装置の縦断面図である。 図1に示す実施形態の回転機構を示す縦断面図である。
符号の説明
1 真空容器
5 成膜物質の発生機構
6 公転ドーム
7 自転ドーム
9 支持部材
10 ドーム駆動減速機
12 固定歯車
13 自転歯車
14 伝達部材(フレキシブルシャフト)
15 受け皿部材
O 公転軸線
P 自転軸線
W 被成膜体

Claims (4)

  1. 真空容器内に収容された被成膜体を回転機構によって回転させながら、成膜物質の発生機構により上記被成膜体に薄膜を形成する真空成膜装置であって、上記回転機構においては、公転軸線回りに回転される公転ドームに、上記公転軸線に対して傾斜した自転軸線回りに回転される自転ドームが取り付けられていて、この自転ドームに上記被成膜体が取り付けられており、上記自転ドームは、その自転軸線の上記公転軸線に対する傾斜角度と、その上記公転ドームに対する位置との少なくとも一方が調整可能とされるとともに、上記公転ドームの回転による回転力が可撓性を有する伝達部材を介して伝達させられて回転させられることを特徴とする真空成膜装置。
  2. 上記伝達部材がフレキシブルシャフトであることを特徴とする請求項1に記載の真空成膜装置。
  3. 上記回転機構においては、上記公転軸線を中心として固定された環状の固定歯車と、この固定歯車に噛合して回転可能に上記公転ドームに取り付けられた自転歯車とを備え、この自転歯車に上記伝達部材が連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空成膜装置。
  4. 上記固定歯車と自転歯車との噛合部の下方には受け皿部材が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の真空成膜装置。
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