JP2007039710A - 成膜装置及び薄膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、簡単な回転で、被成膜体保持部材に装着した被成膜体を回転させることができるため、より多くの被成膜体を装着できて生産性の向上が図れ、成膜装置の大型化も防止できる成膜装置及び被成膜体表面への薄膜形成方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の成膜装置は、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部6aが円形の被成膜体6または被成膜体ホルダー33が装着される円盤状の被成膜体保持部材5を有していて、被成膜体保持部材5は、被成膜体6または被成膜体ホルダー33の基端部6aを保持し、かつ基端部6aの外径より大きい内径を有する円形の基端保持部30を有していて、被成膜体6または被成膜体ホルダー33が、自重と前記被成膜体保持部材5の回転とにより基端保持部30の円形内面に自身の円形の基端部6aを内接させながら自転するようになっていることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば光学薄膜等を被成膜体表面に成膜する際に用いる成膜装置及び薄膜形成方法に関するものである。
例えば、プロジェクタの色合成プリズムや色分解フィルタ等を製造する目的でSiOやTiO等の薄膜を被成膜体表面に蒸着したり、光学機器用のランプの基体内面にAgやSiOあるいはTiOからなる薄膜を形成する等の目的で、これまで種々の成膜装置が開発され、あるいは既に販売されている。
ところで、昨今の光学機器の需要拡大に伴って、前述したような薄膜を有する各種光学部品にも低価格化の要求がさらに一層求められるようになってきている。
このような薄膜を形成する成膜装置として一般的なものが特許文献1に記載されている。この成膜装置は、真空成膜室内において、垂直方向に設けられた回転軸の先端に水平面内で回転する回転板が装着されていて、真空成膜室内の底面の一部に設けられているターゲットに電子線発生装置から発生させた電子線を照射して加熱し、蒸着物質を発生させ、これを前記ターゲット上方に位置する前記回転板の表面に向けて飛翔させ、回転板の表面上に蒸着せしめ薄膜を形成するものである。すなわち、回転板を1個の被成膜体とみなして、その表面に薄膜を形成している。
ところでこのような成膜装置で光学部品用の薄膜を低コストで製造しようとしても被成膜体が1個しかないため自ずと限界がある。そこで前述した回転板をより大きなものにし、この回転板表面にできるだけ多くの被成膜体を装着し、この被成膜体上に薄膜を形成する方法がある。
さらに昨今では、より高品質で、しかも多数の被成膜体上に薄膜を形成できる成膜装置が種々提案されている(特許文献2)。以下に特許文献2に記載されている成膜装置を、図9を用いて説明する。
図9が示すものは、垂直方向に設けられた第一回転軸1を有する主回転板2の下部に、前記第一回転軸1と遊星歯車3、3、・・を介して連動して回転する第二回転軸4を垂下させ、この第二回転軸4の先端に装着された円盤状の被成膜体保持部材5の表面に複数個の被成膜体6、6・・、6を装着し、これら複数個の被成膜体6の表面に下方のターゲットから飛翔してくる蒸着粒子を蒸着させ、薄膜を形成するものである。
このように複数個の被成膜体6に、第一回転軸1と第二回転軸4とで2つの公転を加えることで、より均一な厚さや特性を有する薄膜を形成でき、しかも一挙に多数の被成膜体6上に薄膜を形成できるので、より低コストで薄膜を形成することができる。
しかしながら最近では低コストであることに加え、さらに一層高品質の薄膜を形成する成膜装置が要求されるようになってきた。
そこで図10が示すように、第一回転軸1に装着されている主回転板2の下部に、歯車3、3、・・等を介して所定のギヤ比kで連動して回転する第二回転軸4を設け、この第二回転軸4にはすば歯車等を介して、垂直方向に対して所定角度θ傾いて回転する円盤状の被成膜体保持部5を装着し、この被成膜体保持部材5の表面に、前記第二回転軸4に連動して自転する複数個の被成膜体6、6・・を装着した成膜装置も検討されている。
因みに、この図10示す成膜装置において、被成膜体保持部材5の表面に装着された複数個の被成膜体6は、第二回転軸4に装着された歯車を中心にした遊星歯車7、7・・で被成膜体保持部材5の回転に連動して自転するようになっている。すなわち、これら被成膜体6は、第一回転軸1で回転(公転)され、さらに第二回転軸4によっても回転(公転)され、かつ自身も第二回転軸4に連動する遊星歯車7、7・・等を介して回転(自転)するようになっている。以下回転といった場合には、公転も自転も含むものとする。
このように被成膜体6に2つの公転と1つの自転の計3つの回転を加えることで、複数個の被成膜体6の表面により均一な厚さ、均一な特性を有する高品質の薄膜を形成できる、と考えられている。
特開2002−303510号公報 米国特許第5,106,346号公報
しかしながら複数個の被成膜体6に、図10が示すように2つの公転と1つの自転を与えるような成膜装置にあっては、生産効率を上げるべく被成膜体保持部材5の表面に装着する被成膜体6の数を増やそうとすると、必然的に遊星歯車7の数が増える。その結果、被成膜体6の回転機構が複雑になって被成膜体保持部材5全体が大型化し、かつ被成膜体保持部材5全体が重くなり、例えば主回転板2や被成膜体保持部材5自身がその重さで歪み、均一な回転ができなくなる恐れがある。もちろん、この歪をなくそうとするならば主回転板2や被成膜体保持部材5に使用している金属板の厚さを厚くすれば済むが、金属板を厚くすればさらに重量は増し、回転を与える回転軸の大径化や駆動源の大型化も避けられない。
このように図10が示す成膜装置では、被成膜体保持部材5に装着する被成膜体6の数を増やすことができず、高い品質の薄膜は形成できるかも知れないが、高い生産性は期待することができない。また成膜装置の大型化も避けられない、という問題がある。
上記問題に鑑み本発明の目的は、被成膜体保持部材の回転機構を複雑にすることなく、被成膜体保持部材に装着した被成膜体を回転させることができ、それ故、被成膜体保持部材により多くの被成膜体を装着できて生産性の向上を図ることができ、しかも成膜装置の大型化も防ぐことができる成膜装置及び被成膜体表面への薄膜形成方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく本発明の請求項1記載の成膜装置は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部の外形が円形または正多角形の被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記基端保持部の円形内面に前記円形または正多角形の基端部を内接させながら自転するようになっていることを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項1記載の成膜装置によれば、被成膜体または被成膜体ホルダーの基端部を円形または正多角形にし、一方、被成膜体保持部材側に前記基端部を保持し、基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を設けるだけの簡単な構造で、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーを、従来のような遊星歯車等の複雑な回転駆動機構を用いることなく自転させることができる。その結果、被成膜体保持部材の構造の単純化や軽量化が可能になり、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着できるようになって薄膜形成の生産性の向上が図れ、成膜装置の大型化も避けることができる。
また本発明の請求項2記載の成膜装置は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部に歯車が形成されている被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記内向きの歯車が形成されている基端保持部の歯車に前記基端部に形成されている歯車を噛み合わせながら自転するようになっていることを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項2記載の成膜装置によれば、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーの基端部に歯車を形成し、被成膜体保持部材側の基端保持部に前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車を形成するだけの簡単な構造で被成膜体に滑りのない、確実な自転を行わせることができる。
その結果、被成膜体保持部材の構造の単純化や軽量化が可能になり、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着できるようになって薄膜形成の生産性の向上が図れ、しかも成膜装置の大型化も避けることができる。
本発明の請求項3記載の成膜装置は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、回転軸により回転する主回転板と、該主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部の外形が円形または正多角形の被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記基端保持部の円形内面に前記円形または正多角形の基端部を内接させながら自転するようになっていることを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項3記載の成膜装置によれば、被成膜体または被成膜体ホルダーの基端部の外形を円形または正多角形にし、一方、被成膜体保持部材側に前記基端部を保持し、その基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を設けるだけの簡単な構造で、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーに2つの公転と1つの自転とを、従来のような遊星歯車等の複雑な回転駆動機構を用いることなく与えることができる。その結果、被成膜体保持部材の構造の単純化や軽量化が可能になり、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着できるようになって、薄膜形成の生産性の向上が図れ、しかも成膜装置の大型化も避けることができる。
また本発明の請求項4記載の成膜装置は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、回転軸により回転する主回転板と、該主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部に歯車が形成されている被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記内向きの歯車が形成されている基端保持部の歯車に前記基端部に形成されている歯車を噛み合わせながら自転するようになっていることを特徴とする。
このようにしてなる請求項4記載の成膜装置によれば、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーの基端部に歯車を形成し、被成膜体保持部材側の基端保持部に前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車を形成するだけの簡単な機構で、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーに2つの公転と滑りの少ない1つの自転とを、従来のような遊星歯車等の複雑な回転駆動機構を用いることなく与えることができる。
その結果、被成膜体保持部材の構造の単純化や軽量化が可能になり、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着できるようになって薄膜形成の生産性の向上が図れ、しかも成膜装置の大型化も避けることができる。
本発明の請求項5記載の成膜装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の成膜装置において、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーをその高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部を有していることを特徴としている。
このようにしてなる請求項5記載の成膜装置によれば、被成膜体保持部材が被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部を有しているため、比較的背の高い被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーであっても、自転中に倒れることなく確実に自転させることができる。
さらに本発明の請求項6記載の成膜装置は、請求項5に記載の成膜装置において、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に設けられた少なくとも2枚の円板状部材からなり、前方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部が設けられ、後方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを、その高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部が設けられていて、前記倒れ防止部は前記可動自在に保持している位置における前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの外形に略一致する内形の穴を有する略ドーナツ状円板を有し、該略ドーナツ状円板の外径よりも大きな内径を有するドーナツ状円板保持部をさらに有していることを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項6記載の成膜装置によれば、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に少なくとも2枚の円板状部材を設け、前方の円板状部材に前記被成膜体または被成膜体ホルダーの基端部を保持する基端保持部を、後方の円板状部材に倒れ防止部を形成することにより、被成膜体保持部材に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーをより確実に安定して自転させることができる。
さらにまた本発明の請求項7記載の成膜装置は、請求項5に記載の成膜装置において、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に設けられた少なくとも2枚の円板状部材からなり、前方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部が設けられ、後方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを、その高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部が設けられていて、前記倒れ防止部は前記可動自在に保持している位置における前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの外形に略一致する内形の穴を有する略ドーナツ状円板を有し、該略ドーナツ状円板の外径よりも大きな内径を有するドーナツ状円板保持部をさらに有していることを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項7記載の成膜装置によれば、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に少なくとも2枚の円板状部材を設け、前方の円板状部材に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部を設け、後方の円板状部材に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部を設けることにより、被成膜体保持部材に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーを歯車回転により滑りのない、より確実かつ安定な自転を行わせることができる。
さらにまた本発明の請求項8記載の薄膜形成方法は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転する被成膜体保持部材表面に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを装着し、かつ前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを前記被成膜体保持部材に対して自転させながら前記被成膜体の表面に薄膜を形成することを特徴とする。
このようにしてなる請求項8記載の薄膜形成方法によれば、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーに、従来のような遊星歯車等の複雑な回転駆動機構を用いることなく簡単な機構で、1つの公転と1つの自転を与えることができる。その結果、被成膜体保持部材の軽量化が可能で、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着でき、薄膜形成の生産性の向上が図れて、低コストの薄膜形成部品を得ることができる。
そしてまた本発明の請求項9記載の薄膜形成方法は、真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、回転軸により回転する主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転する被成膜体保持部材表面に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを装着し、かつ前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを前記被成膜体保持部材に対して自転させながら前記被成膜体の表面に薄膜を形成することを特徴とするものである。
このようにしてなる請求項9記載の薄膜形成方法によれば、被成膜体保持部材上に装着された被成膜体または被成膜体を保持する被成膜体ホルダーに、従来のような遊星歯車等の複雑な回転駆動機構を用いることなく極めて簡単な機構で、2つの公転と1つの自転を与えることができる。その結果、被成膜体保持部材の軽量化が図れて、被成膜体保持部材表面により多くの被成膜体を装着できる。それ故、薄膜形成の生産性の向上が図れて、低コストでかつより高品質の薄膜形成部品を得ることができる。
以上のように本発明によれば、被成膜体保持部材の回転機構を複雑にすることなく、被成膜体保持部材に装着した被成膜体を回転させることができ、それ故、被成膜体保持部材により多くの被成膜体を装着できて生産性の向上を図ることができ、しかも成膜装置の大型化も防ぐことができる成膜装置及び被成膜体表面への薄膜形成方法を提供することができる。
以下に図を用いて、本発明の成膜装置及び薄膜形成方法の実施例を詳細に説明する。尚、本発明に関わる成膜装置は、前述した図9、図10に示す被成膜体保持部材5以外の部分は、従来の成膜装置と基本的には実質同じものであるため、以下には本発明の成膜装置の特徴を端的に示す被成膜体保持部材周辺についてのみ詳細に説明することにする。
図1は、本発明の成膜装置の一実施例であって、その特徴である被成膜体が被成膜体保持部材に装着された周辺のみ示す概略図、図2はその被成膜体保持部材の一部を切開したり、一部を断面図にした側面図、そして図3は被成膜体を被成膜体保持部材に装着した状態を示す拡大断面図、図4は、本発明の成膜装置における被成膜体保持部材表面に装着された被成膜体が自転する原理を説明するための説明図、そして図5は被成膜体保持部材に対して被成膜体が自転する状態を説明するための模式図である。
図1が示すように本発明の成膜装置の特徴は、図示しないモーターを駆動源として回転する第一回転軸1に装着されている主回転板2の下部に、歯車3、3、・・等を介して所定のギヤ比kで第一回転軸1に連動して回転する第二回転軸4aを設け、この第二回転軸4aで、例えばはすば歯車20等を介して第二回転軸4bを回転させ、この第二回転軸4bの先に、垂直方向に対して所定角度θ傾いた面内で回転する円盤状の被成膜体保持部5を設け、この被成膜体保持部材5の表面に、この被成膜体保持部材5が静止状態において遊嵌状態、すなわち可動自在に、例えばリフレクターのような複数個の被成膜体6を装着したものである。
尚、図1において、符号10は被成膜体保持部材5の下方に設けられている蒸着源、すなわちターゲットを、符号11は真空成膜室の隔壁を、符号12は真空成膜室の底面を各々示している。前記ターゲット10は底面12上に設置されている。
因みに前記第一回転軸1は、この真空成膜室の天井を構成する隔壁11に対して気密シールされていることはいうまでもない。
図2は、図1に示す被成膜体保持部材5に、被成膜体6を装着したもので、図を判り易くするために被成膜体6の一部を含む幾つかの部材は省略したり、図の右側に位置する被成膜体6を断面図で示したりしている。
図2が示すように、第二回転軸4aにはすば歯車20を介して連結されている第二回転軸4bの先端部には、軸4bに対して垂直に円盤状の被成膜体保持部材5が設けられていて、この実施例では被成膜体保持部材5は第二回転軸4bの軸方向に互いに並行に、この実施例では平行に、かつ所定間隔をおいて装着された3枚の円板5a、5b及び5cを有している。各円板5a、5b及び5cは円板の周方向に設けられた複数個の連結部材15a、15bで所定間隔に位置決めされて連結されている。
尚、円板5cは省いて、第二回転軸4bの先端を円板5bに接続することもできる。
ところで後述するドーナツ状円板41等を含めて倒れ防止部42を有している円板5bの高さ、すなわち円板5a、5bの間隔は連結部材15bで決める。具体的には連結部材15bに設けられている段差部16で円板5bの下面を受けるようにする。ナット17を締め込むことで円板5bの下面を連結部材15bに設けられている段差部16に押し当て、円板5a、5bの間隔を固定する。
図3は、図2における被成膜体保持部材5に被成膜体6を装着した部分の一部を拡大した拡大断面図で、本発明における被成膜体保持部材5とこれに装着された被成膜体6の関係をより詳細に示している。
因みに、この例で使用する被成膜体6は、先端側が開口し、先端に向かって拡径する横断面が円形の断面釣鐘状をしているもので、ターゲット10に電子線を照射し、発生した粒子状の蒸着物質がこの被成膜体6の内側の曲面上に蒸着し、薄膜を形成するようになっている。
ところで被成膜体6としては、図3が示すもののように、薄膜形成面が曲面からなる、例えばリフレクターのようなものに限らず、平面状のもの等種々のものが適用可能である。また製品としても薄膜形成が必要な光学部品をはじめとする種々のデバイスを被成膜体6として被成膜体保持部材5に装着することができる。
図3が示すように、被成膜体保持部材5の先端側に位置する円板5aには、その内面側、すなわち円板5b側に、横断面形状が円形の被成膜体6の基端部6aを保持する円形の穴からなる基端保持部30が設けられている。この円形の基端保持部30は、被成膜体6の基端部6aの外径Dよりも大きな内径Dを有し、かつ外径Dより小さな内径Dの穴31を各々同軸状に有していて、その段差部32で被成膜体6を保持する。因みに、穴31の内径Dの寸法は、当然のことながら被成膜体6の内面への薄膜形成を阻害しない大きさに決められている。
さらにこの基端部6aの底面から所定の高さHの位置には、被成膜体保持部材5を形成する3枚の円板5a、5b及び5cの中間の円板5bが、前述したように連結部材15bによって円板5aと所定間隔を有するように位置決めされている。
この円板5bには、被成膜体6が装着される位置に、この位置における被成膜体6の外径Dよりも大きな内径を有し、かつ前述した円形の基端保持部30の内径Dと同軸状に円形の穴40が設けられていて、しかもこの位置で被成膜体6に嵌められる内径D、外径Dのドーナツ状円板41を収納する倒れ防止部42を有している。この倒れ防止部42は、例えば2枚の板を組み合わせて、両板間にドーナツ状円板41の板厚よりも若干大きな厚さ方向の隙間と、前述したドーナツ状円板41の外径Dよりも大きく、かつ円形の穴40と同軸状に設けられた外径Dの円形の収納穴43を形成すればよい。
このようにして円板5bの所定位置に、被成膜体6の個数及びこれを保持する基端保持部30の位置に合わせて倒れ防止部42が形成されている。それ故、円板5bを倒れ防止部材と呼ぶこともできる。
ところで被成膜体6は、被成膜体保持部材5に形成されている基端保持部30の内面と接する基端部6aの部分と、前記ドーナツ状円板41が嵌められる部分及びその高さ方向近傍が断面円形であれば足りるが、基端保持部30の内側で自転を滑らかに行わせるためには軸対称形であることが望ましい。
またドーナツ状円板41は被成膜体6に嵌められてはいるが、固定されている訳ではなく、被成膜体6に対して自由に回転することもできるし、被成膜体6の上方に抜去することもできる。
このように被成膜体6の基端部6aと被成膜体保持部材5の円板5aに形成された内形が円形の基端保持部30との間に半径方向に所定の隙間を設け、すなわち周長に差を設け、またドーナツ状円板41と円板5bに設けられている倒れ防止部42における収納穴43との間にもその高さ方向、半径方向に各々隙間を設けてあることから、被成膜体保持部材5が静止している状態では、被成膜体6は被成膜体保持部材5に対して可動範囲に制限はあるものの、高さ方向、半径方向そして回転方向に可動自在になっている。
尚、図3の状態で、円板5bに形成した円形の穴40を適切な大きさにし、その内面と被成膜体6の外面の接触摩擦を小さくできれば、ドーナツ状円板41を省くことは可能である。
しかしながらドーナツ状円板41を設けておく方が、例えばこの被成膜体6が第一回転軸1や第二回転軸4bの回転に伴って上方に振られて、その外面が穴40の内面に接触して、後述する自転が出来なくなる恐れをより確実に回避でき好ましい。
尚、ドーナツ状円板41と倒れ防止部42の円形の収納穴43との隙間、すなわち(D−D)や円板5a、5bの間隔Hの値は、被成膜体6の形状(重心の位置)や重さにより適宜調整するが、少なくとも円板5a、5bの間隔Hは、被成膜体6の重心位置、すなわち円形の基端保持部30の穴の底面から被成膜体6の重心までの値よりも大きな値になるようにする。
このようにすると、成膜装置内で被成膜体6が公転や自転をしている間に倒れて円形の基端保持部30の穴から被成膜体6の基端部6aが外れたり、また基端部6aの下端と円形の基端保持部30の穴の内周面の摩擦で、被成膜体6が自転できなくなるような事態を回避し易くなる。
以上のように本発明の成膜装置によれば、被成膜体6の基端部6aと被成膜体保持部材5の円板5aに形成された円形の基端保持部30との間に周長の差による隙間があり、またドーナツ状円板41と円板5bに設けられている倒れ防止部42における穴43との間にも周長の差による隙間があることから、第一回転軸1や第二回転軸4が回転すると、これらの回転と被成膜体6自身の自重とが相俟って、被成膜体保持部材5の円板5aに設けられた円形の基端保持部30の穴の中で被成膜体6が自転する、具体的には円形の基端保持部6の穴の内周面に被成膜体6の基端部6aの外面が内接しながらあたかもサイクロイド回転をするよう自転する。
以下に図4を用いて、第一回転軸1や第二回転軸4bが回転することに伴って、円板5aの基端保持部30の穴の内周面に、被成膜体6の基端部6aの外面が内接しながら自転する原理を説明する。
図4において、いま第一回転軸1の回転中心軸を符号50で示し、第二回転軸4bの回転中心軸を符号60で示す。そして回転中心軸50から円板5aの中心までの距離をR、回転中心軸60から被成膜体6の重心までの距離をRとする。また第一回転軸1の回転に伴って被成膜体6に作用する遠心力をfo、第二回転軸4bの回転に伴って被成膜体6に作用する遠心力をfp、そして自身の自転に伴って発生する遠心力をfsとする。
尚、図4は複数個の被成膜体6の任意の一個が、いま被成膜体保持部材5上で第二回転軸4bによる回転により回転中の一番高い位置に来た状態を示しているもので、言い換えると、前述した遠心力fo、遠心力fp及び遠心力fsとが一直線上になった状態を示している。
また第一回転軸1による回転の角速度をωo、第二回転軸4bの角速度をωp、被成膜体保持部材5の基端保持部30の底面と被成膜体6の基端部6aの下面との間の摩擦係数をμ、さらに角速度ωoと角速度ωpの比、すなわちギア比をk(k=ωp/ωo)、そして被成膜体6の質量をmとする。
いま図4が示すように被成膜体6が被成膜体保持部材5に装着された状態で、被成膜体保持部材5の回転により、回転中もっとも高い位置に来たとき、遠心力fpと遠心力fsの和が、遠心力foとmgの遠心力fp、遠心力fsと逆方向の成分の和と等しいかあるいはそれより大きいと、被成膜体6は被成膜体保持部材5の基端保持部30の穴の内周面に張り付いて自転することができなくなる。それ故、図4の状態で被成膜体6が自転するためには以下の式(1)の関係が成立することが必要である。
fs+fs<fo・cosθ+mg・sinθ ・・・・・・・・・(1)
ここでgは重力加速度を示している。因みに、遠心力fs、遠心力fo及び遠心力fpは以下のように表すことができる。
fs=μ・(mg・cosθ−fo・sinθ) ・・・・・・・(2)
fo=m・(ωo)・Ro ・・・・・・・・・・・・(3)
fp=m・(ωp)・Rp ・・・・・・・・・・・・・(4)
式(1)に式(2)〜(4)を代入し、角速度ωoを求めると以下のようになる。
ωo<SQRT((g・(sinθ−μ・cosθ))/(k・Rp−Ro・(cosθ+μ・sinθ)))
ここで、SQRTはSQRT以下の式の平方根を取ることを意味している。
上記式からωoの上限値を得たら、その値からギヤ比kからωpを仮決めする。次に上限値以下の範囲でωo、すなわち第一回転軸1の回転数(rpm)を少しずつ変化させ、被成膜体6が被成膜体保持部材5の基端部保持部30の穴内で滑らかに自転するかどうかを確認しながら、同時に形成される薄膜の厚さ等の均一性を考慮して、かつ被成膜体6上に形成される薄膜が、要求されている薄膜の特性に合っているかどうかをチェックしながら第一回転軸1の回転数を決定する。より具体的には、形成される薄膜が要求されている特性を満たすのであれば、その範囲内で被成膜体6の自転がより少なくて済むように第一回転軸1の回転数を決定する。
ところで実験的には、垂直方向に対する第二回転軸4bの傾き角度θを45度にした場合、角速度ωoを毎分の回転数に換算して10回転(rpm)以下、角速度ωpが40回転(rpm)以下になるようにすると、基端保持部30の内周面に内接しながら自転するサイクロイド回転を被成膜体6に確実に与えることが可能であることを確認済みである。
図5は、基端保持部30の円形の穴の内周面に内接しながら被成膜体6がサイクロイド回転状に自転している状態を示すもので、図のように被成膜体6が、この例では、被成膜体保持部材5の回転方向と同じ時計回りに自転しながら、被成膜体保持部材5と逆方向、すなわち基端保持部30の内周面に接しながら反時計回りに回転する、いわゆるサイクロイド回転をしていることがわかる。
尚、図5において、図5(b)は、図5(a)よりも時間的に後の状態を示している。
また第一回転軸1及び第二回転軸4bの回転数及びその他の条件が同じ場合、円板5aに形成されている円形状の穴である基端保持部30の内径Dと、横断面が円形の被成膜体6の基端部6aの外径Dとの差が大きくなればなるほど、被成膜体6の単位時間当たりの自転数は増え、より均一な厚さ及び特性を有する薄膜を被成膜体6の表面に形成できる。
しかしながら基端保持部30の内径Dと横断面が円形の被成膜体6の基端部6aの外径Dとの差が大きくなればなるほど、被成膜体6に対する基端保持部30の必要装着面積が大きくなるため、被成膜体保持部材5に装着できる被成膜体6の数が少なくなってしまう。
それ故、許容される薄膜の厚さ等の品質のばらつきと薄膜形成の生産性の両方がバランスするように、基端保持部30の内径Dと横断面が円形の被成膜体6の基端部6aの外径Dとの差を決定する。
ところで図5において、被成膜体6が基端保持部30の内周面に沿って、基端保持部30の内周面を一周する間に被成膜体6が自転する自転数C及び自転1回当たりに要する時間(自転周期)Tは以下のように示される。
C=3.14・D/3.14・(D−D)=D/(D−D)・・・(5)
T=C/ωp ・・・・(6)
ところでこの実施例において、例えば第一回転軸1の回転数を10rpm、第二回転軸4bの回転数を40rpmにし、回転中心軸50から円板5aの中心までの距離Rを0.73m、回転中心軸60から被成膜体6の重心までの距離Rを0.25mとし、第一回転軸1と第二回転軸4bのギヤ比kを4、基端保持部30の底面と被成膜体6の基端部6aの下面間の摩擦係数μを0.5とすると、被成膜体6の自転周期Tは100秒前後となり、被成膜体保持部材5の回転軸に近い位置に装着されている被成膜体6は概略0.7rpm程度、周辺部に近い位置に装着されているものでは約0.5rpmとなり、所望の特性を有する薄膜を被成膜体6上に形成することができた。
この例では主回転板2に被成膜体保持部材5を3基設け、各被成膜体保持部材5に各々26個のガラス製の被成膜体6を装着し、前述した条件で薄膜の形成を行ったところ、いずれの被成膜体6においても許容範囲内の厚さや特性を有する薄膜を形成することができた。
ところで図1において、第二回転軸4を垂直方向に設けた第二回転軸4aと垂直方向に所定角度θ傾けた状態で設けた第二回転軸4bとで構成しているが、両者を一体にして軸全体を垂直方向に対して所定角度θ傾くようにして、これを第一回転軸1側とはすば歯車等を介して連動するようにしてもよいことはいうまでもない。
また前述した実施例では、被成膜体6は主回転板2の回転と被成膜体保持部材5の回転とにより2つの公転を行い、かつ自身でもこれら主回転板2と被成膜体保持部材5の回転と自身の自重に伴って発生する力で自転を行う例のみ示しているが、仮に被成膜体保持部材5に装着されている複数の被成膜体6に対してターゲット10側の指向性が小さい場合には、第一回転軸1のよる主回転板2の回転をなくしてもよい。
また実施例では、垂直方向に設けられた第一回転軸1により主回転板2を水平状態で回転させているが、第一回転軸1と第二回転軸4とを共に垂直方向に対してθ傾けた状態で回転せしめてもよい。いずれにせよ、第二回転軸4、より具体的には、第二回転軸4bは垂直方向に対してθ傾けた状態で回転させなければならないが、第一回転軸1については特に限定がなく、要は第二回転軸4との兼ね合いでその角度を決めればよい。
また前記各実施例では釣鐘状の被成膜体6を直に被成膜体保持部材5に装着しているが、例えば図6が示すように図3における被成膜体6を被成膜体ホルダー33として用い、この被成膜体ホルダー33の内側に、例えば平板状の被成膜体6を固定して装着し、図3が示す実施例で被成膜体6が自転したように、図6では被成膜体ホルダー33を自転させることにより被成膜体6を被成膜体ホルダー33と一緒に自転させることもできる。
このようにすれば図1〜図3に示す釣鐘状の形状のものを被成膜体ホルダー33としてそのまま使用でき、しかも被成膜体6の形状が平板状のものであっても図1〜図3の成膜装置で容易に高品質の薄膜形成が可能になる。
もちろん被成膜体ホルダー33の形状は図示するものに限定されるものではなく、例えば円錐状のものや裁頭円錐状のもの等他の形状のものであってもよいことはいうまでもない。
また被成膜体6も図のように平板状のものに限らず、薄膜形成面がレンズの如く曲面のもの、具体的には凹面状のものであってもよいし、凸面状のものであってもよい。さらに被成膜体ホルダー33の形状を工夫すれば、例えばプリズム等の異型面にも薄膜を形成できることはいうまでもない。
また前記実施例における被成膜体保持部材5の基端保持部30は内形が円形のものであるが、他にも図7が示すように基端保持部30の内面にギヤ30aを設けたものでもよい。この場合、図3が示す被成膜体6または図6が示す被成膜体ホルダー33の基端部6a、33aにも、これに噛み合うギヤを設け、図7が示すようにギヤ同士を噛み合わせながら被成膜体6あるいは被成膜体ホルダー33が被成膜体保持部材5の基端保持部30内で自転するようにしてもよい。このようにギヤを用いると、被成膜体6や被成膜体ホルダー33が基端保持部30内でスリップすることなく自転できるため、被成膜体6上に形成する薄膜の厚さや品質がより安定する。
さらにまた前述した実施例では高さ方向にある程度の長さを有する被成膜体6あるいは被成膜体ホルダー33を用いているが、図8のように円板状の被成膜体6を用いてもよい。もちろんこの円板状の被成膜体6を、被成膜体6を保持する被成膜体ホルダー33として用いることもできる。
このような場合、当然のことながら倒れ防止部42を有する円板5bは不要になる。
ところで図8における符号35は、円板状の被成膜体6あるいは被成膜体ホルダー33が被成膜体保持部材5の基端保持部30から飛び出さないように設けた飛び出し防止部材で、基端保持部30が被成膜体6あるいは被成膜体ホルダー33の厚さより深く形成されている等、被成膜体6または被成膜体ホルダー33が基端保持部33から飛び出す心配がなければあえて設ける必要はない。
また前述した各実施例では、いずれの場合も、被成膜体6あるいはこれを保持する被成膜体ホルダー33の基端部6a(33a)が歯車か円形のもので、いずれも略円形のものばかりであったが、例えば図9が示すように正方形あるいは正多角形であってもよい。因みに、図9(a)は自転中の被成膜体6を保持した状態の基端保持部30の平面図、図9(b)はその断面図である。
図9が示すように、被成膜体保持部材5の平面円形の基端保持部30の中に、基端部6aあるいは基端部33aの外形が正方形の被成膜体6、または被成膜体6を保持した被成膜体ホルダー33が段差部32で保持されて収納され、その角部で基端保持部30に内接しながら自転する。因みに、基端保持部30の内径は、正方形の基端部6a(33a)に外接する円の直径よりも大きくなっている。すなわち、基端保持部30は、正方形の被成膜体6の対角線Aよりも長い直径を有する円形になっている。
図9は正方形の被成膜体6のみ示しているが、被成膜体6の基端部6aとしては正三角形、正五角形を含む正多角形であればよい。
尚、正多角形の角部は自転が滑らかになるように図9(a)が示すごとく、丸く面取りを施すとよい。因みに、本発明で正多角形という場合、角部を面取りしたような形状のものも含むものとする。
そしてこの場合、円板5bに形成される倒れ防止部42に関しては、ドーナツ状円板41の内形を、円板5bの高さにおける被成膜体6あるいは被成膜体ホルダー33の外形形状に合わせるだけでよい。それ以外の寸法については図3に示すものと同じ思想で決定すればよい。
以上のようにしてなる本発明によれば、被成膜体保持部材に複雑な回転機構を設けることなく、被成膜体保持部材に装着した被成膜体を回転させることができ、それ故、被成膜体保持部材により多くの被成膜体を装着できて薄膜形成の生産性を高めることができ、しかも成膜装置の大型化も防ぐことができる成膜装置及び被成膜体表面への薄膜形成方法を提供することができる。
本発明の成膜装置の一実施例の略左半分を示す概略図である。 図1に示す本発明の成膜装置における被成膜体保持部材の一部を切開したり、一部を断面図にした側面図である。 図1に示す本発明の成膜装置の被成膜体保持部材に被成膜体を装着した状態を示す拡大断面図である。 本発明の成膜装置における被成膜体保持部材表面に装着された被成膜体が自転する理由を説明するための説明図である。 本発明の成膜装置において、被成膜体が被成膜体保持部材の基端保持部内で自転する状態を示す模式図である。 本発明の成膜装置の別の実施例を示すもので、被成膜体保持部材に被成膜体を装着した状態を示す拡大断面図である。 本発明の成膜装置のさらに別の実施例を示すもので、被成膜体保持部材に被成膜体を装着した状態を示す平面図である。 本発明の成膜装置のさらにまた別の実施例を示すもので、被成膜体保持部材に被成膜体を装着した状態を示す断面図である。 本発明の成膜装置のさらに別の実施例を示すもので、被成膜体保持部材に被成膜体を装着した状態を示すもので、(a)は平面図、(b)は断面図である。 従来の成膜装置の被成膜体保持部材周辺の一例を示す概略図である。 従来から検討されている成膜装置の被成膜体保持部材周辺を示す概略図である。
符号の説明
1 第一回転軸
2 主回転板
3 歯車
4 第二回転軸
5 被成膜体保持部材
6 被成膜体
6a 基端部
30 基端保持部
32 段差部
33 被成膜体ホルダー
35 飛び出し防止部材
41 ドーナツ状円板
42 倒れ防止部
50 第一回転軸の回転中心軸
60 第二回転軸の回転中心軸

Claims (9)

  1. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部の外形が円形または正多角形の被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記基端保持部の円形内面に前記円形または正多角形の基端部を内接させながら自転するようになっていることを特徴とする成膜装置。
  2. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部に歯車が形成されている被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記内向きの歯車が形成されている基端保持部の歯車に前記基端部に形成されている歯車を噛み合わせながら自転するようになっていることを特徴とする成膜装置。
  3. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、回転軸により回転する主回転板と、該主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部の外形が円形または正多角形の被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記基端保持部の円形内面に前記円形または正多角形の基端部を内接させながら自転するようになっていることを特徴とする成膜装置。
  4. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する成膜装置が、回転軸により回転する主回転板と、該主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転し、かつその表面部に基端部に歯車が形成されている被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが装着される円盤状の被成膜体保持部材を有していて、前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部を有していて、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーが、自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記内向きの歯車が形成されている基端保持部の歯車に前記基端部に形成されている歯車を噛み合わせながら自転するようになっていることを特徴とする成膜装置。
  5. 前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーをその高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部を有していることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の成膜装置。
  6. 前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に設けられた少なくとも2枚の円板状部材からなり、前方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ前記基端部に外接する円よりも大きな内径を有する円形の基端保持部が設けられ、後方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを、その高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部が設けられていて、前記倒れ防止部は前記可動自在に保持している位置における前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの外形に略一致する内形の穴を有する略ドーナツ状円板を有し、該略ドーナツ状円板の外径よりも大きな内径を有するドーナツ状円板保持部をさらに有していることを特徴とする請求項5に記載の成膜装置。
  7. 前記被成膜体保持部材は、前記被成膜体保持部材の回転軸方向に所定間隔で並行に設けられた少なくとも2枚の円板状部材からなり、前方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの基端部を保持し、かつ内側に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの前記基端部に形成された歯車に噛み合う内向きの歯車が形成されている基端保持部が設けられ、後方の円板状部材には前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを、その高さ方向の任意の位置で可動自在に保持しながらこれら被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの倒れを防止する倒れ防止部が設けられていて、前記倒れ防止部は前記可動自在に保持している位置における前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの外形に略一致する内形の穴を有する略ドーナツ状円板を有し、該略ドーナツ状円板の外径よりも大きな内径を有するドーナツ状円板保持部をさらに有していることを特徴とする請求項5に記載の成膜装置。
  8. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転する被成膜体保持部材表面に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを装着し、かつ前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの自重と前記被成膜体保持部材の回転とにより前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを前記被成膜体保持部材に対して自転させながら前記被成膜体の表面に薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
  9. 真空成膜室内において成膜材料源の上方で回転する被成膜体の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法であって、回転軸により回転する主回転板の回転に連動して、しかも垂直方向に対して所定角度傾いた状態で回転する被成膜体保持部材表面に前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを装着し、かつ前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーの自重と前記主回転板及び被成膜体保持部材の回転とにより前記被成膜体または被成膜体を保持した被成膜体ホルダーを前記被成膜体保持部材に対して自転させながら前記被成膜体の表面に薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
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