JP2008138033A - 環境対応型粘着剤 - Google Patents
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Abstract
【効果】本発明によれば、揮発性有機化合物の発生の少なく、環境対応性に優れた粘着剤が提供される。
【選択図】なし
Description
として、たとえば合成例2に示すように、酢酸エチルとヘプタンとを反応溶媒として用いて、これに2-エチルヘキシルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレートに、反応開始剤であるトリゴノックス23-C70(化薬アクゾ(株)製)を加えて55℃で30分間攪拌後、80℃に昇温し、カヤエステルHP-700(重合開始剤)を加えてさらに2時間反応させて重
量平均分子量600,000のポリマーを得たことが示されている。
て反応を前段と後段とに分けて、前段の温度をアゾ系開始剤の10時間半減期温度よりも10℃低い温度から、10時間半減期温度よりも5℃高い温度にするとともに、後段の反応温度をアソ系開始剤の10時間半減期温度よりも5℃低い温度から、10時間半減期温度よりも20℃高い温度にすることが記載されている。しかしながら、この特許文献2では、アゾ系重合開始剤を単独で使用している。すなわち、この特許文献2には、アゾ化合物を用いて当初の反応温度を低く抑えて未反応のモノマーの残存率が低くなるように反応させ、その後の工程(熟成工程)で、反応温度を10時間半減温度より5℃低い温度から20℃高い温度にまで昇温して重合反応をさらに続けて未反応モノマーの残存率の低下を図っているが、後段の熟成工程で、有効に反応を進めるためには、最初に添加したアゾ系の重合開始剤の一部を、後段の熟成工程で有効に使用できるように、前段の反応温度を低く設定する必要がある。このように特許文献2に開示されている方法では、後段の熟成工程を有効に行うためには、最初の工程で消費されるアゾ系の重合開始剤の量を制限する必要があり、このために反応当初の工程では、反応温度を低い温度に制御しなければならず、その制御操作が非常に煩雑になるとともに、重合中に生成する開始剤由来の低分子量体が残存し臭気の原因となる。
着テープが開示されている。この特許文献3には、アクリル系モノマーを重合させる際にパーオキサイド系重合開始剤、アゾ系重合開始剤を使用することができる旨記載されており、さらにこれらの重合開始剤は二種類以上を組み合わせて使用することができることが記載されており、この際に重合開始剤がラジカルとなったときの重合開始剤の分子量が30~60以上、あるいは150~300以上であり、10時間半減期が90℃以下の重合開始剤を使用することが望ましく、さらにこの重合開始剤には分子内に芳香族環を有していない化合物が未反応モノマーの量を低減する上で望ましいと記載されている。
ノマーの量を減らせたとしてもそれだけではアクリル系粘着剤の臭気は低減されない。
ここで、こうしたアクリル系ポリマーを製造するに際しては、反応原料として使用される酢酸エチル中に含有されている不純物が反応装置内に持ちこまれることが多く、このような不純物の例としてはアルデヒド類、アルコール類、酢酸などである。たとえば反応溶媒として広汎に使用されている酢酸エチルには、その製造方法によって相当量のアルデヒド類およびアルコールなどが含まれることがあり、これらの成分が反応系に持ち込まれると、得られたアクリル系ポリマー中に残存して臭気の発生源となることが多い。
、エチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、ダイア
ジノン、アセトアルデヒド、フェノブカルブがあり、これらの個々の空気中における濃度、および、これらの化合物を含む総揮発性有機化合物(TVOC=Total Volatile Organic Compounds)が室内空気汚染源とされている。そして、こうした揮発性有機化合物が、シッ
クハウス症の原因となることが指摘されている。
ヒドの二量体化反応によるもの、(2)酢酸にエチレンを溶解させて直接製造されるもの、(3)酢酸とエタノールとのエステル化反応により得られるものがあり、工業的には(1)アセ
トアルデヒドの二量体化反応によるものがほとんどである。ところが、上記(1)の方法で
得られた酢酸エチルには相当量のアセトアルデヒドおよびエタノールが混在しており、(2)の方法で得られた酢酸エチルには相当量の酢酸が含有されている。
該重合開始剤として、重合開始剤の分子量が共に200〜250の範囲内にあり、該重合開始剤のラジカル側鎖のアルキル基の炭素数が共に4〜9の範囲内にあり、かつ該重合開始剤の10時間半減期温度が共に45〜55℃の範囲内にある異なる構造を有する少なくとも二種類の重合開始剤を多段に分けて添加するとともに、該重合反応温度を使用する重合開始剤の10時間半減期温度よりも15℃以上高い温度で反応させることを特徴としている。
半減期温度よりも15℃以上高い温度に設定することにより、使用するモノマーを効率よく反応させることができ、モノマーの残存率を著しく低くさせるとともに、開始剤由来の臭気も著しく低減される。このようなアクリル系粘着剤において、重合せずに粘着剤中に残存するモノマーは、揮発性有機物質(VOC)として検出されるが、本発明の粘着剤中に
は、このVOCとして検出される残存モノマー、開始剤由来の低分子量体の含有率が極めて
低いのでアクリル系粘着剤特有の臭気がほとんどない。
本発明の環境対応型粘着剤は、アクリル系モノマーを反応溶媒中で(共)重合させたアクリル系粘着剤であり、(共)重合の際に特定の異なる少なくとも二種類の重合開始剤を使用して多段で反応を行うことにより得られる。
本発明で使用することができる官能基を有するアクリル系モノマーとして、(メタ)アクリル酸、クロトン酸のようなカルボキシル基含有アクリル系モノマー、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基含有アクリル系モノマー、アリルグリシジルエーテルのようなエポキシ基含有モノマーを挙げることができる。このような官能基を有するアクリル系モノマーは単独であるいは組み合わせて使用することができる。このような官能基含有アクリル系モノマーは、使用するアクリル系モノマー全体100重量部中に、通常は0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の範囲内の量で使用される。
本発明で反応溶媒として使用する有機溶媒は、酢酸エチルである。本発明の環境対応型粘着剤を製造する際に反応溶媒として使用される酢酸エチルは、酢酸とエタノールとのエステル化反応により製造することができるが、工業的には酢酸にエチレンを溶解してエタノールを経ずに直接製造された酢酸エチルであるか、あるいは、アセトアルデヒドの二量体化反応により製造された酢酸エチルがある。このような酢酸エチルには、製造方法に起因して、アセトアルデヒド、エタノールなどの他の成分が含有されている。このような成分は、酢酸エチルを製造した後、蒸留により除去されるのが一般的であるが、このような蒸留によりアセトアルデヒドなどのアルデヒド類は除去されるが、アルコール成分が残存してしまう。アルコール類は、酸化されることにより最終的にはアルデヒド類になり、蒸留された酢酸エチル中に含有されるアルコール類は、粘着剤の製造に使用されるまでの貯蔵、運搬中およびアクリル系モノマーから粘着剤を製造する過程で酸化されてアルデヒド類になることから、本発明の環境対応型粘着剤の製造方法では、酢酸エチル中に含有されるアルデヒド類の含有率をできるだけ低くするだけではなく、さらにアルコールの含有率もできるだけ低く抑える。
0ppm以下である酢酸エチルを使用する。
下、アルコール成分が100ppm以下になるまで繰り返し蒸留して、蒸留酢酸エチルに含
有されるアルデヒド類だけでなくアルコール成分までも除去する方法が挙げられる。
性有機化合物)の濃度を低減することができる。
このような量で酢酸エチルを使用することにより、アクリル系モノマーの少なくとも一部、好ましくはアクリル系モノマーの全部が酢酸エチルに溶解する。
本発明で使用される重合開始剤の分子量は共に200〜250の範囲内にあり、この重合開始剤のラジカル側鎖の炭素数が共に4〜9の範囲内にあり、かつこの重合開始剤の10時間半減期温度が45〜55℃の範囲内にある異なる構造を有する重合開始剤を使用する。
により、残存する開始剤を減らすことができ、揮発性低分子量体の生成を低減することができる。
このような重合開始剤の例としては、t-ブチルペルオキシデカエート(BPND、分子量:244℃、ラジカル側鎖のアルキル基の炭素数:4,9、10時間半減温度:47℃)、t-
ヘキシルペルオキシピバレート(HPP、分子量:202、ラジカル側鎖のアルキル基の炭
素数:6,5、10時間半減温度:53℃)のような過酸化物系開始剤、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル(分子量:248、ラジカル側鎖のアルキル基の炭素数:6,
6、10時間半減期温度:51℃)のようなアゾ系開始剤を挙げることができるが、ラジカル反応性、開始剤由来の低分子量体の残存しやすさ、臭気の点から、過酸化物系開始剤を使用することが好ましい。本発明では上記の重合開始剤を組み合わせて使用する。
着剤の総VOCが低い値を示す。
本発明で使用する重合開始剤としては、前述のように、特定の分子量、特定のラジカル側鎖のアルキル基の炭素数、特定の10時間半減期温度を有する重合開始剤を使用する。このような重合開始剤を使用することにより、重合中のラジカルの分散が良好になり、残存モノマーを低減することができ、さらに重合後に僅かに残留する重合開始剤由来の化合物も揮発性が低いために重合開始剤由来の臭気を低減できる。また、重合温度を重合処理から終盤まで高く保つことで、残存開始剤および揮発性を有する開始剤由来成分の低分子量体は、重合中にこの反応系から除去され、得られる粘着剤中に残存させないようにすることができる。
く抑えることができる。
0万〜100万の範囲内にあるアクリル系粘着剤であり、このアクリル系粘着剤についてFoxの式により求めたガラス転移温度は、通常は−70〜0℃の範囲内にある。
明の方法で得られた粘着剤に残存するアクリル系モノマーの量は著しく低い値を示す。
下、総揮発性有機化合物(TVOC)は、通常は300μg/テストピース以下、好ましくは
200μg/テストピース以下である。
厚さ70μm(dry)のものであり、VOCの測定においては広く使用されているサンプルサイ
ズである。またこのテストピースを用いて行われるサンプリングバック法とは、上記のような一定の大きさのテストピースをSUSメッシュに貼り付けた後、規格化されたバッグ(
例えばテドラーバック、GSサイエンス社製AA-10)に入れ、この中の空気を高純度窒素ガ
ス(純度99.999%)で置換した後、この窒素ガスが充填されたバックにテストピースを入れて65℃で2時間加熱して、加熱により粘着剤から揮発性成分をバック内に放出させ、
こうしてバック内に放出された揮発性成分を採取する。総VOCの測定は、採取した成分をGC-MSで分析することで行う。また、アルデヒド化合物の分析は採取した成分を所定の溶剤に溶解させた後、この溶液を高速液体クロマトグラフィを用いて分析するこれらは、粘着剤層に含有されている揮発性成分の分析方法であり、VOCの測定方法としては一般的な方
法である。
また、分析装置である高速液体クロマトグラフィとして、日本ウォーターズ(株)製のAlltanceを使用し、使用カラムはGLサイエンス(株)製ODS-80A、75×4.6mm、3μmを使用し、検出器には、波長360nmのUVを用いた。
ている。さらに、本発明の方法で製造することにより、残存モノマーおよび開始剤由来の低分子量体の量も著しく低くなる。したがって、本発明の方法で製造した環境対応型粘着剤は、室内空気汚染(シックハウス)の汚染源となりにくい。また、本発明の方法で製造した環境対応型粘着剤は、たとえば電子部品の接合に使用した場合であっても、VOCによ
って電子部品の汚染が生じにくく、安定に電子部品を接合することができる。
さらに、得られた酢酸エチル溶液を粘着剤として使用する際には、無機充填剤、有機充填剤、複合充填剤などの充填剤を配合することもできるし、色材を配合することもでき、さらに粘着剤に一般的に配合される成分を添加して使用することができる。
〔実施例1〕
窒素導入管、攪拌手段、温度計および還流装置を備えた反応容器に、ブチルアクリレート(BA)57.7重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)40重量部、アクリル酸(AA)2重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)0.30重量部、n-ドデシルメルカプタン0.03重量部、および、精製酢酸エチル(2-2)90重量部を入れ、さらに
ここに初期重合開始剤として第1の重合開始剤であるt-ブチルペルオキシネオデカノエート(BPND、Mw=244、ラジカル側鎖の炭素数=4,9、10時間半減期温度=47℃)0.006重量部を加えて、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、反応容器内の温度が80℃になるように加熱して反応を開始させた。
その後反応温度を81℃に昇温して、第2の重合開始剤であるt-ヘキシルペルオキシピ
バレート(HPP、Mw=202、ラジカル側鎖の炭素数=6と4、10時間半減期温度=53℃)0.6重量部を酢酸エチル(2-2)7重量部に溶解させた溶液を数回に分けて添加した後
、反応温度を81〜82℃に維持しながらさらに、3.5時間反応させた。
応を停止させた(固形分含量=43%)。得られたアクリル系粘着剤のGPCにより測定し
た重量平均分子量は50万であり、ガラス転移温度(Tg)は、−59℃であった。
て生成した粗酢酸エチルを、蒸留した後、再度精密に蒸留して得られた酢酸エチルでありその組成は次の通りである。
酢酸エチル含量・・・99.9%
アセトアルデヒド・・・1ppm以下
ホルムアルデヒド・・・1ppm
アルコール・・・・・・5ppm。
ところ、0.06μg/テストピース以下であり、アセトアルデヒドについてのVOCを測定したところ、0.07μg/テストピースであり、また、このテストピースのTVOCを測定
したところ、300μg/テストピースであった。
〔実施例2〕
実施例1において、第1の重合開始剤であるBPNDの代わりにHPPを同量使用し、第2の重合開始剤であるHPPの代わりにBPNDを同量使用した以外は同様にして重量平均分子量50
万、ガラス転移温度(Tg):−59℃のアクリル系粘着剤を製造した。
0ppm、2EHAが50ppmの量で含有されていた。
また、上記の粘着剤シートからテストピース〔80×100mm×厚さ70μm(dry)〕を切り出し、サンプリングバック法により、ホルムアルデヒドについてのVOCを測定したと
ころ、0.07μg/テストピースであり、アセトアルデヒドについてのVOCを測定したところ、0.07μg/テストピースであり、また、このテストピースのTVOCを測定したと
ころ、500μg/テストピースであり、VOCおよびTVOCともに、実施例1よりもやや高い値を示した。
〔比較例1〕
実施例1において、第1の重合開始剤であるBPNDをそのまま使用し、第2の重合開始剤
であるHPPの代わりにBPNDを同量使用した以外は同様にして重量平均分子量50万、ガラ
ス転移温度(Tg):−59℃のアクリル系粘着剤を製造した。
40ppm、2EHAが380ppmの量で含有されていた。
アクリル系粘着剤中における残存モノマーの量が多かった。
また、上記の粘着剤シートからテストピース〔80×100mm×厚さ70μm(dry)〕を切り出し、サンプリングバック法により、ホルムアルデヒドについてのVOCを測定したと
ころ、0.06μg/テストピースであり、アセトアルデヒドについてのVOCを測定したところ、0.07μg/テストピースであり、また、このテストピースのTVOCを測定したと
ころ、2500μg/テストピースであり、VOCおよびTVOCともに、高い値を示した。
〔比較例2〕
実施例1において、第1の重合開始剤であるBPNDの代わりにHPPを同量使用し、第2の重合開始剤であるHPPをそのまま使用した以外は同様にして重量平均分子量50万、ガラス
転移温度(Tg):−59℃のアクリル系粘着剤を製造した。
40ppm、2EHAが410ppmの量で含有されていた。
また、上記の粘着剤シートからテストピース〔80×100mm×厚さ70μm(dry)〕を切り出し、サンプリングバック法により、ホルムアルデヒドについてのVOCを測定したと
ころ、0.07μg/テストピースであり、アセトアルデヒドについてのVOCを測定したところ、0.07μg/テストピースであり、また、このテストピースのTVOCを測定したと
ころ、2600μg/テストピースであり、VOCおよびTVOCともに、高い値を示した。
〔比較例3〕
実施例1において、第1の重合開始剤であるBPNDの代わりにラウロイルパーオキサイド
(LPO、Mw=398、ラジカル側鎖の炭素数=11,11、10時間半減期温度=62℃)を同量使用し、第2の重合開始剤としても上記イLPOをそのままの量で使用した以外は同様にして重量平均分子量50万、ガラス転移温度(Tg):−59℃のアクリル系粘着剤を製造した。
40ppm、2HEAが680ppmの量で含有されており、残留モノマーの量が多かった。
ころ、0.06μg/テストピースであり、アセトアルデヒドについてのVOCを測定したところ、0.07μg/テストピースであり、また、このテストピースのTVOCを測定したと
ころ、2900μg/テストピースであり、VOCおよびTVOCともに、高い値を示した。
に好適である。本発明の粘着剤は、臭気の原因となるアクリル系粘着剤中のアルデヒド類の量、あるいは、経時的に酸化されてアルデヒド類になるアルコールの量が少なく、しかも未反応のアクリル系モノマーの残存量および揮発性の残存開始剤量も低くなる。このため本発明のアクリル系粘着剤は、建築物の内装、自動車などの内装など、閉鎖空間において使用しても刺激性が少ない。したがって、本発明の粘着剤では臭気が低減され、シックハウス症などの原因となりにくい。また、揮発成分の発生量が少ないので、電子部品の接着に使用しても揮発性成分の侵食による電子部品の劣化などが生じにくい。
Claims (6)
- 反応溶媒中にアクリル系モノマーの少なくとも一部を溶解させて、重合開始剤の存在下に、該アクリル系モノマーを重合させてなる環境対応型粘着剤であって、
該重合開始剤として、重合開始剤の分子量が共に200〜250の範囲内にあり、該重合開始剤のラジカル側鎖の炭素数が共に4〜9の範囲内にあり、かつ該重合開始剤の10時間半減期温度が共に45〜55℃の範囲内にある異なる構造を有する少なくとも二種類の重合開始剤を多段に分けて添加するとともに、該重合反応温度を使用する重合開始剤の
10時間半減期温度よりも15℃以上高い温度で反応させることを特徴とする環境対応型粘着剤。 - 上記重合開始剤をR1の炭素数の少ない重合開始剤から先に添加することを特徴とする請求項第2項記載の環境対応型粘着剤。
- 上記環境対応型粘着剤中における残存モノマー濃度が、150ppm以下であることを特
徴とする請求項第1項記載の環境対応型粘着剤。 - 上記反応溶媒が酢酸エチルであり、かつ該酢酸エチル中におけるアセトアルデヒド化合物の量が10ppm以下およびアルコール成分の含有率が100ppm以下であることを特徴とする請求項第1項記載の環境対応型粘着剤。
- 上記環境対応型粘着剤について、サンプリングバック法により測定した総揮発性有機物質の量(TVOC)が、500μg/テストピース以下であることを特徴とする請求項第1項
記載の環境対応型粘着剤。
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