JP2008135605A - 半導体装置および電気光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キンク効果に起因して薄膜トランジスタの飽和動作領域にソース・ドレイン電流の変動がある場合でも、安定した出力を得ることができる半導体装置および電気光学装置を提供することにある。
【解決手段】薄型トランジスタ10は、多結晶シリコン膜1aを能動層としており、高濃度N型領域1c、低濃度N型領域1d、第1のチャネル領域1e、低濃度N型領域1fおよび高濃度N型領域1gを備えた第1の薄膜トランジスタ部10aと、高濃度N型領域1g、低濃度N型領域1h、第2のチャネル領域1i、低濃度N型領域1jおよび高濃度N型領域1kを備えた第2の薄膜トランジスタ部10bとが直列接続されたマルチゲート構造を有している。ドレイン側の第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧は、ソース側の第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧よりも低い。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板上に形成された多結晶シリコン膜を薄膜トランジスタの能動層に用いた半導体装置および電気光学装置に関するものである。
薄膜トランジスタは、有機エレクトロルミネセンス装置において有機エレクトロルミネッセンス素子に対する電流制御用トランジスタや、オペアンプなどに代表されるアナログ回路を同一基板上に内蔵した液晶装置の構成素子として用いられている。このような用途において、薄膜トランジスタはその飽和特性が利用されているが、薄膜トランジスタの飽和特性は、シリコン基板上に形成されたMOSトランジスタと比較して不完全であり、ドレイン電圧の変化に対してドレイン電流が増加する現象が認められている。このような現象を、図8を参照して説明する。
第1の現象:図8に示すように、薄膜トランジスタでは、ドレイン電圧が高い範囲においてキンク効果と呼ばれる現象により電流が増大し、ドレイン電圧に対するドレイン電流の変化率が大きくなってしまう。かかる現象の発生原因は次のように考えられる。まず、薄膜トランジスタにおいて、ドレイン電圧を上昇させた際にドレイン電圧がピンチオフ点を超えるとドレイン端に比較的大きな電界が集中する。この電界が一定の強度を超えると電界によって加速された電子によってインパクトイオン化が起こり、電子・正孔対が生成する。このようにして生成された正孔は、バルク型のMOSトラジスタの場合には、バルクとしての半導体基板に向かって流れるため、ソース・ドレイン電流には大きな影響を及ぼさない。しかしながら、薄膜トランジスタの場合には、チャネル部の正孔に対するコンタクトが形成されていないため、正孔はチャネル部分に侵入してチャネル部分のポテンシャルを引き下げる結果、電子電流が増加することになる。なお、ドレイン端の電界集中を緩和するために、半導体層においてゲート電極の端部に対峙する領域を低濃度領域としたLDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されることがあるが、かかるLDD構造だけでは、キンク現象を完全に抑えることはできない。
第2の現象:エンハンスメント型のトランジスタ素子の場合、バルク型のMOSトランジスタでは、Vds=Vgsの点よりVth分小さなドレイン電圧の動作点がピンチオフ点Vpとなり、ピンチオフ点Vpより大きなソース・ドレイン電圧Vdsの範囲は飽和領域となる。しかしながら、薄膜トランジスタでは、図8に示すように、ピンチオフ点が不明確であり、線形領域と飽和領域の境界は、比較的広い電圧幅をもって切り替わる特性となっている。その原因としては、薄膜トランジスタのチャネル部のポテンシャルがゲート電圧、ドレイン電圧、ソース電圧の相対的な関係によって決まる構造をしているからであると考えられる。すなわち、ドレイン電圧は、電流経路である半導体層のみならず、ゲート電極に対して逆側に位置する絶縁体中を介しても影響を及ぼすからと考えられる。なお、第1の現象に対する対策として、LDD構造を採用した場合、LDD領域は、常に寄生抵抗となるためチャネル部に印加される実効的なドレイン電圧が小さくなっていることもその原因である。
第3の現象:薄膜トランジスタにおいて、第1の現象として指摘したソース・ドレイン電流が増大する領域と、第2の現象として指摘したピンチオフ点との間の領域は、飽和領域であるが、図8に示すように、ドレイン電圧に対するドレイン電流の変化率は十分小さいわけではなく定電流動作が期待できないという問題点がある。
このような問題点を解消するための設計的手法としては、以下のような構造を採用することが考えられる。
構造A:薄膜トランジスタのチャネル長を長くすることにより、第3の現象は改善される。またチャネル長を長くすると、ドレイン方向の電界強度が緩和されるので、第1の現象も緩和される。しかしながら、十分な特性を得ようとするとその長さは非常に大きくなってしまい、チャネル長を大きくするとゲート容量が増大するので、回路動作の高周波数特性が劣化する。また、ゲート電圧を変化させて電流を変化させようとする時の感度が低化する。さらに、薄膜トランジスタの占有面積が増大するので、適用範囲が制限される。
構造B:ドレイン端の電界強度を緩和する目的でドレイン端にLDD領域を形成することは公知であり、このLDD領域の不純物濃度を十分低く設定し、長さ寸法を十分長くすることにより、第1の現象を緩和することができる。しかしながら、LDD領域は常に寄生抵抗として作用するため、薄膜トランジスタのオン電流を著しく制限することになる。また、実効的なドレイン電圧が小さくなるので、第2の現象が顕著となる。
構造C:図9(a)に示すように、2つの薄膜トランジスタを直列接続し、ドレイン側の薄膜トランジスタのゲートに一定の電圧Vbiasを与える。このように構成した場合において、ノード電圧Vmをパラメータにして、ソース側のTFTsと、ドレイン側のTFTdの電圧電流特性を図示すると、図9(b)に示すようになり、図9(b)において、破線はドレイン電圧VdをVd1、Vd2、Vd3、Vd4と変化させた場合のTFTdの電圧電流特性を示している。図9(b)において、TFTsとTFTdの電圧電流特性の交点が2つの薄膜トランジスタを直列接続した時の動作電流となり、図9(c)に示すように、飽和動作が著しく改善される。これはカスコード接続と呼ばれるMOSアナログ回路では一般的な手法である。しかしながら、このような構成を採用すると、Vbiasを生成するための回路が別途、必要であるという問題点と、Vgateの入力範囲が限られるという問題点がある。
構造D:構造Cと類似した動作は、図10(a)に示すように、2つの薄膜トランジスタを直列接続するとともに、2つの薄膜トランジスタのゲート同士を電気的に接続することにより、VbiasとVgateとを共通化した場合も得ることができる。このような構成を採用した場合においても、VmをパラメータにTFTsとTFTdの電圧電流特性を図示すると、図10(b)に示すようになる。図10(b)において、破線はVdを変えた場合のTFTdの電圧電流特性を示しており、図10(b)に示す交差点が2つの薄膜トランジスタを直列接続した時の動作電流となり、図10(c)に示すように、飽和動作が著しく改善される(例えば、非特許文献1、2参照)。
なお、直列接続した2つの薄膜トランジスタのゲート同士を電気的に接続した構造に関しては、ドレイン側のTFTdにおいてチャネル幅をチャネル長で割った値(Wd/Ld)を、ソース側のTFTsにおいてチャネル幅をチャネル長で割った値(Ws/Ls)より大きくし、さらに、TFTs、TFTdがn型の場合には、ソース側のTFTsのしきい値電圧をドレイン側のTFTdのしきい値電圧よりも低くして、薄膜トランジスタ間のばらつきの影響を抑えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、半導体膜のドレイン側を第1のチャネル部としたTFTdを形成する一方、半導体膜において第1のチャネル部にソース側で隣接する部分を第2のチャネル部としたTFTsを形成するとともに、TFTs、TFTdがn型の場合には、ドレイン側のTFTdのしきい値電圧をソース側のTFTsのしきい値電圧よりも低くした構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
L.Mariucci et al、AM-LCD'03 pp57-60 Woo-Jin Nam et al、IDW'04 pp307-310 特開2004−361424号公報
図10を参照して説明した構造Dを採用した場合、TFTdの動作点は、TFTsのピンチオフ点Vpの近傍に限られることは明らかであり、動作点がTFTsの線形動作範囲に入ると効果が得られない。従って、良好な動作点を得るためには、TFTsとTFTdのWs/LsとWd/Ldの比を最適化する必要がある。
また、薄膜トランジスタでは、元々、ピンチオフ点Vp近傍においてVdsに対するIdsの傾きが大きいため、第2の現象を解決しようとすると、(Wd/Ld)/(Ws/Ls)で求められる比が非常に大きくなってしまい、通常のデザインの範囲でレイアウトすると、ゲート容量が増大して回路動作の高周波数特性が劣化するとともに、薄膜トランジスタの占有面積が増大することになる。
なお、特許文献1に開示の構成は、その目的が相違することもあって、TFTs、TFTdがn型の場合には、ソース側のTFTsのしきい値電圧をドレイン側のTFTdのしきい値電圧よりも低くしているので、薄膜トランジスタのピンチオフ点Vpの近傍においてVdsに対するIdsの傾きが大きい領域が動作点となってしまうという問題点がある。
一方、特許文献2に開示の構成では、第1のチャネル部においてイオンインパクト化により発生した正孔が容易に第2のチャネル部に移動するため、キンク効果の影響を確実に防止することができないという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、キンク効果に起因して薄膜トランジスタの飽和動作領域にソース・ドレイン電流の変動がある場合でも、安定した出力を得ることができる半導体装置および電気光学装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、基板上に形成された多結晶シリコン膜を能動層として備えた薄膜トランジスタを有する半導体装置において、前記薄膜トランジスタは、前記多結晶シリコン膜のドレイン側位置に第1のチャネル領域を備えた第1の薄膜トランジスタ部と、前記多結晶シリコン膜において前記第1のチャネル領域に対して不純物導入領域を介してソース側で隣接する第2のチャネル領域を備えた第2の薄膜トランジスタ部とを備え、前記第1の薄膜トランジスタ部と前記第2の薄膜トランジスタ部とは導電型が同一であって、前記第1の薄膜トランジスタ部のゲート電極と、前記第2の薄膜トランジスタ部のゲート電極とは電気的に接続され、前記第1の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値が前記第2の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値よりも小さいことを特徴とする。
本発明では、ドレイン側の第1の薄膜トランジスタ部と、第1の薄膜トランジスタ部に対してソース側で隣接する第2の薄膜トランジスタ部とを直列接続し、双方のゲート電極を電気的に接続したため、動作点が第2の薄膜トランジスタ部のピンチオフ点近傍となる。従って、キンク効果に起因する飽和領域におけるドレイン電流の変化率を小さくすることができる。また、第1の薄膜トランジスタ部については、しきい値電圧の絶対値を低く設定してあるので、第1の薄膜トランジスタ部と第2の薄膜トランジスタ部とのノード電圧を高く設定した領域に動作点を設定することができ、かかる領域では、ドレイン電流の変化率が小さい。それ故、バイアスを生成する回路を追加しなくても、2つの薄膜トランジスタをカスコード接続した場合と同様、飽和領域におけるドレイン電流の変化率を小さくすることができ、飽和動作を著しく改善することができる。さらに、第1のチャネル領域と第2のチャネル領域との間に不純物導入領域が介在しているので、第1のチャネル部においてイオンインパクト化により発生した正孔が第2のチャネル部に移動することがない。よって、第2の薄膜トランジスタ部のキンク効果の影響を受けることをより確実に防止することができる。
本発明において、前記第1のチャネル領域および前記第2のチャネル領域のうちの少なくとも一方は、前記第1の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値が前記第2の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値よりも小さくなるようにチャネルドープされている構成を採用することができる。
本発明において、前記不純物導入領域は、不純物濃度が0.1×1020cm-3以上の高濃度不純物導入領域であることが好ましい。
本発明において、前記第1の薄膜トランジスタ部においてチャネル幅をチャネル長で割ったときの値が、前記第2の薄膜トランジスタ部においてチャネル幅をチャネル長で割ったときの値の4倍以上であることが好ましい。このように構成すると、第1の薄膜トランジスタ部に大電流を流すことができるので、動作点が第2の薄膜トランジスの線形動作範囲に入ることを確実に防止することができる。
本発明において、前記第1の薄膜トランジスタ部および前記第2の薄膜トランジスタ部のうちの少なくとも一方は、チャネル領域に対してドレイン側で隣接する領域に低濃度ドレイン領域を備えていることが好ましい。
本発明において、前記第2の薄膜トランジスタ部に対してソース側には、前記第1の薄膜トランジスタ部と対称に第3の薄膜トランジスタ部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、ソース側とドレイン側との間で電圧印加方向が反転した場合でも、同様な動作を実現することができる。この場合でも、第2の薄膜トランジスタ部と第3の薄膜トランジスタ部との合成特性は、単純にチャネル長の長いトランジスタ特性を示すことになるので、本発明の効果を維持することができる。
本発明を適用した半導体装置は、携帯電話機やモバイルコンピュータなどの電子機器に用いられる表示装置や、プリンタヘッドなどに使用される電気光学装置に用いることができ、この場合、前記半導体装置は、複数の画素が形成された素子基板である。このような電気光学装置において、本発明を適用した薄膜トランジスタは、各画素に構成された有機EL素子の駆動用や、液晶装置において素子基板上の駆動回路にオペアンプなどに代表されるアナログ回路を構成するのに用いられる。これらの用途のうち、有機EL素子の駆動用に用いると、黒表示時の電流リークが減少しコントラストが向上する。また、表示パネル内部の電源配線の抵抗による電源電圧の変動があっても駆動電流が変化しないため均一な表示が可能となり、より大容量・大型のディスプレイが可能となる。さらに、オペアンプのアナログ回路を構成する要素として用いると線形性がよくオフセットが小さな出力バッファを実現することができる。そのため、高品位の液晶表示装置を提供することができる。またオフセットがあると、それが原因で表示のちらつきや焼きつき現象が発生するが、本発明を適用すると、これらの問題も解決することができる。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明に用いた各図では、各層や各部材を図面上で認識可能とするため、各層や各部材毎に縮尺を相違させてある。また、以下の説明では、本発明を適用した薄膜トランジスタを備えた半導体装置として、有機EL装置の素子基板(半導体装置)において、有機EL素子を駆動するための薄膜トランジスタに本発明を適用した例を中心に説明する。
[実施の形態1]
(発光装置の全体構成)
図1(a)、(b)は、本発明が適用される有機EL装置の電気的構成を示すブロック図、および電流制御用の薄膜トランジスタの等価回路図である。図1(a)に示す発光装置100は、駆動電流が流れることによって発光する有機EL素子40を薄膜トランジスタで駆動制御する装置であり、このタイプの発光装置100では、有機EL素子40が自己発光するため、バックライトを必要とせず、また、視野角依存性が少ないなどの利点がある。
発光装置100では、素子基板13上に、複数の走査線120と、この走査線120の延設方向に対して交差する方向に延設された複数のデータ線110と、走査線120に並列する複数の共通給電線130と、データ線110と走査線120との交差点に対応する画素100aとが構成され、画素100aは、画像表示領域にマトリクス状に配置されている。素子基板13上には、データ線110に対して、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを備えるデータ線駆動回路(図示せず)が構成され、走査線120に対して、シフトレジスタおよびレベルシフタを備える走査線駆動回路(図示せず)が構成されている。また、複数の画素100aの各々には、走査線120を介して走査信号がゲート電極に供給される画素スイッチング用の薄膜トランジスタ20と、この薄膜トランジスタ20を介してデータ線110から供給される画像信号を保持する保持容量30と、この保持容量30によって保持された画像信号がゲートに供給される電流制御用の薄膜トランジスタ10と、薄膜トランジスタ10を介して共通給電線130に電気的に接続したときに共通給電線130から駆動電流が流れ込む有機EL素子40とが構成されている。
(有機EL素子および素子基板の構成)
図2は、有機EL素子を備えた素子基板の断面図である。図2に示すように、素子基板13において、有機EL素子40は、例えば、陽極として機能する画素電極44と、この画素電極44からの正孔を注入/輸送する正孔輸送層46と、有機EL物質からなる発光層47(有機機能層)と、電子を注入/輸送する電子注入層48と、陰極49とがこの順に積層された構造になっている。発光装置100が、発光層47で発光した光を画素電極44側から出射するボトムエミッション方式の場合には、素子基板13の基体側から発光光を取り出す。このため、素子基板13の基体としては、ガラス、石英、樹脂(プラスチック板、プラスチックフィルム)などの透明基板15が用いられ、透明基板15としては、ガラス基板が好適である。
また、素子基板13上には、有機EL素子40の下層側に模式的に示すように、図1(a)を参照して説明したデータ線110、走査線120、共通給電線130、画素スイッチング用の薄膜トランジスタ106、保持容量133、電流制御用の薄膜トランジスタ107などを備えた回路部16が形成されている。
(電流制御用の薄膜トランジスタの構成)
図3(a)、(b)は、本形態の発光装置に用いた電流制御用の薄膜トランジスタの平面図および断面図である。図4は、本発明を適用した薄膜トランジスタを構成する2つの薄膜トランジスタ部の電圧電流特性を示すグラフである。
本形態では、図1(a)に示す電流制御用の薄膜トランジスタ10を構成するにあたって、図10(a)、(b)、(c)を参照して説明したマルチゲート構造(構造D)を採用しており、図1(b)に示すように、ドレイン側の薄膜トランジスタ(TFTd)と、ドレイン側の薄膜トランジスタ(TFTs)とを直列接続するとともに、2つの薄膜トランジスタ(TFTd、TFTs)のゲート同士を電気的に接続してある。
このような薄膜トランジスタ10を構成するにあたって、本形態の素子基板13(半導体装置)では、図3(a)、(b)に示すように、透明基板15には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などの下地保護膜(図示せず)が形成されており、その表面側には、島状の多結晶シリコン膜1aが形成されている。多結晶シリコン膜1aは、素子基板13に対してアモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニールやランプアニールなどにより多結晶化された多結晶シリコン膜であり、その表面には、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などのゲート絶縁層2が形成されている。
本形態では、多結晶シリコン膜1aのドレイン側位置に第1のチャネル領域1eを備えたNチャネル型の第1の薄膜トランジスタ部10aが形成されている。また、第1の薄膜トランジスタ部10aに対してソース側で隣接する位置には、多結晶シリコン膜1aにおいて第1のチャネル領域1eに対して不純物導入領域1zを介してソース側で隣接する位置に第2のチャネル領域1iを備えたNチャネル型の第2の薄膜トランジスタ部10bが形成されており、第1の薄膜トランジスタ部10aと第2の薄膜トランジスタ部10bとによって、Nチャネル型の薄膜トランジスタ10が構成されている。第1の薄膜トランジスタ部10a、および第2の薄膜トランジスタ部10bは、各々がゲート絶縁層2の上層にゲート電極3a、3bを備えているが、ゲート電極3a、3b同士は、多結晶シリコン膜1aの側方位置で互いに繋がって電気的に接続されている。
第1の薄膜トランジスタ部10aおよび第2の薄膜トランジスタ部10bは、各々がLDD構造を有している。このため、多結晶シリコン膜1aには、ドレイン側からソース側に向かって、高濃度N型領域1c、低濃度N型領域1d、第1のチャネル領域1e、低濃度N型領域1f、高濃度N型領域1g、低濃度N型領域1h、第2のチャネル領域1i、低濃度N型領域1j、高濃度N型領域1kが形成されており、高濃度N型領域1c、低濃度N型領域1d、第1のチャネル領域1e、低濃度N型領域1fおよび高濃度N型領域1gによって、第1の薄膜トランジスタ部10aが形成され、高濃度N型領域1g、低濃度N型領域1h、第2のチャネル領域1i、低濃度N型領域1jおよび高濃度N型領域1kによって、第2の薄膜トランジスタ部10bが形成されている。また、低濃度N型領域1f、高濃度N型領域1gおよび低濃度N型領域1hによって、不純物導入領域1zが形成されており、不純物導入領域1zにおいて、高濃度N型領域1gは、第1の薄膜トランジスタ部10aと第2の薄膜トランジスタ部10bとのノードとして機能する。
本形態において、低濃度N型領域1d、1f、1h、1jは、ゲート電極3a、3bをマスクにして、例えば、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)が導入された領域であり、不純物濃度は概ね0.1×1018/cm3〜10×1018/cm3である。このため、低濃度N型領域1d、1fは、第1の薄膜トランジスタ部10aのゲート電極3aに自己整合的に形成され、低濃度N型領域1h、1jは、第2の薄膜トランジスタ部10bのゲート電極3bに自己整合的に形成されている。なお、高濃度N型領域1c、1g、1kは、レジストマスクをマスクにして用いて、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で高濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を導入することにより形成された領域であり、不純物濃度は概ね0.1×1020/cm3〜約10×1020/cm3である。
ゲート電極3a、3bの上層には層間絶縁膜4が形成されており、層間絶縁膜4に形成されたコンタクトホール4a、4bを介して、ドレイン電極6aが高濃度N型領域1cに電気的に接続し、ソース電極6bが高濃度N型領域1kに電気的に接続している。
このように構成した薄膜トランジスタ10において、第1の薄膜トランジスタ部10aの第1のチャネル領域1eは、低濃度N型不純物(リンイオン)によってチャネルドープされている一方、第2の薄膜トランジスタ部10aの第2のチャネル領域1iは、チャネルドープされていない。このため、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧をVth-dとし、第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧をVth-sとしたとき、しきい値電圧Vth-d、Vth-sの絶対値は以下の関係
|Vth-d| < |Vth-s|
を有する。なお、第1の薄膜トランジスタ部10aおよび第2の薄膜トランジスタ部10bはいずれもNチャネル型であるため、しきい値電圧Vth-d、Vth-sの絶対値は以下の関係
Vth-d < Vth-s
と表わすことができる。
なお、第1のチャネル領域1eにおけるリンイオンの濃度は、概ね0.1×1017/cm3〜1×1017/cm3である。
また、本形態では、第1の薄膜トランジスタ部10aのチャネル長Laは、第2の薄膜トランジスタ部10bのチャネル長Lbよりも短く、第1の薄膜トランジスタ部10aにおいてチャネル幅Waをチャネル長Laで割ったときの値(Wa/La)が、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてチャネル幅Wbをチャネル長Lbで割ったときの値(Wb/Lb)の4倍以上である。
このように構成した薄膜トランジスタ10では、図10を参照して説明した構造Dを採用しており、第1の薄膜トランジスタ部10aは、図10(a)に示すTFTdに相当し、第2の薄膜トランジスタ部10bは、図10(a)に示すTFTsに相当する。また、高濃度N型領域1gは、図10(a)に示すノードに相当し、そのノードの電圧Vmをパラメータに第1の薄膜トランジスタ部10a(TFTd)と第2の薄膜トランジスタ部10b(TFTs)の電圧電流特性を図示すると、図10(b)に示すようになる。図10(b)において、破線はVdを変えた場合のTFTdの電圧電流特性を示しており、図10(b)に示す交差点が2つの薄膜トランジスタを直列接続した時の動作電流となり、薄膜トランジスタの動作特性は、概ね、図10(c)に示すように表わされ、キンク効果を回避でき、飽和動作を改善することができる。
また、本形態では、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧Vth-dは、第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧Vth-sより低いため、図4に示すように、第1の薄膜トランジスタ部10a(TFTd)の電圧電流特性は、ノードの電圧Vmが高い方にシフトする。その結果、第2の薄膜トランジスタ部10b(TFTs)のピンチオフ点Vpの近傍から十分に離れた領域に動作点が位置することになり、かかる領域では、ソース・ドレイン電圧Vdsに対するソース・ドレイン電流Idsの傾きが小さい。それ故、電流制御用の薄膜トランジスタ10では、2つの薄膜トランジスタをカスコード接続を採用した場合と同様、飽和領域におけるドレイン電流の変化率を小さくすることができ、飽和動作を著しく改善することができる。
また、第1の薄膜トランジスタ部10aにおいてチャネル幅Waをチャネル長Laで割ったときの値(Wa/La)が、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてチャネル幅Wbをチャネル長Lbで割ったときの値(Wb/Lb)の4倍以上に設定してあるので、動作点が第2の薄膜トランジスタ部10bの線形動作範囲に入ることがない。
さらに、本形態では、第1の薄膜トランジスタ部10aの第1のチャネル領域1eと第2の薄膜トランジスタ部10bの第2のチャネル領域1iとの間に、高濃度N型領域1gを備えた不純物導入領域1zが介在するので、第1のチャネル領域1eのドレイン端でインパクトイオン化によって発生した正孔は、不純物導入領域1zで再結合し、第2のチャネル領域1iに侵入しない。それ故、第2の薄膜トランジスタ部10bのキンク効果の影響を受けることをより確実に防止することができる。
また、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧Vth-dを低く設定しすぎると、動作点はさらに大きなVmの点に移動しすぎ、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてキンク効果が顕著となる点に移るが、本形態では、第1のチャネル領域1eにおけるリンイオンの濃度を、概ね0.1×1017/cm3〜1×1017/cm3に設定したので、第2の薄膜トランジスタ部10bのキンク効果の影響を受けず、かつ、ピンチオフ点Vpから十分に離れた領域に動作点を設定することができるので、電流制御用の薄膜トランジスタ10の飽和動作を確実、かつ、著しく改善することができる。
(製造方法)
次に、本形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明する。まず、図5(a)に示すように、超音波洗浄等により清浄化したガラス製等の透明基板15を準備した後、必要に応じて、基板温度が150〜450℃の温度条件下で、プラズマCVD法などの方法により、透明基板15の全面にシリコン酸化膜からなる下地保護膜(図示せず)を形成する。
次に、基板温度が150〜450℃の温度条件下で、透明基板15の全面に、非晶質のシリコン膜をプラズマCVD法により、例えば、40〜50nmの厚さに形成した後、レーザアニール法や急速加熱法などにより、シリコン膜を多結晶化させる。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてシリコン膜をパターニングし、島状の多結晶シリコン膜1aを形成する。
次に、図5(b)に示すように、CVD法などを用いて、多結晶シリコン膜1aの表面に、厚さが例えば75nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁層2を形成する。
次に、図5(c)に示す高濃度不純物工程において、ゲート絶縁層2の上層にレジストマスク9a、9bを形成した後、高濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入し、次に、レジストマスク9a、9bを除去する。ここで、レジスト9aは、図3に示す低濃度N型領域1d、1fおよび第1のチャネル領域1eを形成すべき領域と重なる位置に形成され、レジスト9bは、図3に示す低濃度N型領域1h、1jおよび第2のチャネル領域1iを形成すべき領域と重なる位置に形成される。従って、多結晶シリコン膜1aには、高濃度N型領域1c、1g、1kが形成される。
次に、図5(d)に示すチャネルドープ工程において、ゲート絶縁層2の上層にレジストマスク9dを形成した後、低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1012/cm2〜1×1012/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入し、次に、レジストマスク9dを除去する。ここで、レジスト9dは、図3に示す第2のチャネル領域1iを形成すべき領域を含む領域と重なる位置に形成され、低濃度N型領域1d、1fおよび第1のチャネル領域1eを形成すべき領域と重なる位置には形成されない。従って、多結晶シリコン膜1aのうち、図3に示す第1のチャネル領域1eを形成すべき領域は、ボロンイオンによってチャネルドープされる。
次に、図5(e)に示すゲート電極形成工程において、透明基板15の表面全体にモリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜、あるいはそれらの積層膜などの金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、ゲート電極3a、3bを形成する。ここで、ゲート電極3aは、図3に示す第1のチャネル領域1eを形成すべき領域と重なる位置に形成され、ゲート電極3bは、図3に示す第2のチャネル領域1iを形成すべき領域と重なる位置に形成される。
次に、図5(f)に示す低濃度不純物導入工程において、ゲート電極3a、3bをマスクにして、低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入する。その結果、ゲート電極3a、3bに対して自己整合的に低濃度N型領域1d、1f、1h、1jが形成されるとともに、ゲート電極3a、3bで覆われていた領域に第1のチャネル領域1e、および第2のチャネル領域1iが形成される。
このようにして、薄膜トランジスタ10(第1の薄膜トランジスタ部10aおよび第2の薄膜トランジスタ部10b)を形成する。また、不純物を導入した後、素子基板10を加熱して、導入した不純物を活性化させる。さらに、イオンシャワードーピングなどを利用して、多結晶シリコン膜1aに水素イオンを導入して、多結晶シリコン膜1aに存在していたダングリングボンドを終端化する工程を行ってもよい。
なお、図5(c)に示す高濃度N型の不純物イオンの導入は、ゲート絶縁層2の形成前に行ってもよく、図5(d)に示すチャネルドープ工程の次、図5(e)に示すゲート電極形成工程の次、あるいは図5(f)に示す低濃度不純物導入工程の次に行ってもよい。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2に係る発光装置に用いた電流制御用の薄膜トランジスタの構造およびその製造方法を示す説明図である。なお、以下に説明する実施の形態2に係る電流制御用の薄膜トランジスタ10の基本的な構成は、実施の形態1の構成と共通するので、共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。
(構造)
図6(e)に示す電流制御用の薄膜トランジスタ10も、実施の形態1と同様、図10(a)、(b)、(c)を参照して説明したマルチゲート構造(構造D)を有しており、透明基板15に形成された島状の多結晶シリコン膜1aにおいて、ドレイン側位置には第1のチャネル領域1eを備えたNチャネル型の第1の薄膜トランジスタ部10aが形成されている。第1の薄膜トランジスタ部10aに対してソース側で隣接する位置には、多結晶シリコン膜1aにおいて第1のチャネル領域1eに対して不純物導入領域1zを介してソース側で隣接する位置に第2のチャネル領域1iを備えたNチャネル型の第2の薄膜トランジスタ部10bが形成されている。さらに、第2の薄膜トランジスタ部10bに対してソース側で隣接する位置には、多結晶シリコン膜1aにおいて第2のチャネル領域1iに対して不純物導入領域1yを介してソース側で隣接する位置に第3のチャネル領域1mを備えたNチャネル型の第3の薄膜トランジスタ部10cが形成されており、これらの薄膜トランジスタ部10a、10b、10cが直列接続されて、Nチャネル型の薄膜トランジスタ10が構成されている。ここで、第3の薄膜トランジスタ部10cは、第2の薄膜トランジスタ部10bに対して第1の薄膜トランジスタ部10aと対称に形成されている。また、第1の薄膜トランジスタ部10a、第2の薄膜トランジスタ部10b、および第3の薄膜トランジスタ部10cは、各々がゲート絶縁層2の上層にゲート電極3a、3b、3cを備えているが、ゲート電極3a、3b、3c同士は、多結晶シリコン膜1aの側方位置で互いに繋がって電気的に接続されている。
第1の薄膜トランジスタ部10a、第2の薄膜トランジスタ部10b、および第3の薄膜トランジスタ部10cは、各々がLDD構造を有している。このため、多結晶シリコン膜1aには、ドレイン側からソース側に向かって、高濃度N型領域1c、低濃度N型領域1d、第1のチャネル領域1e、低濃度N型領域1f、高濃度N型領域1g、低濃度N型領域1h、第2のチャネル領域1i、低濃度N型領域1j、高濃度N型領域1k、低濃度N型領域1l、第3のチャネル領域1m、低濃度N型領域1nおよび高濃度N型領域1oが形成されており、高濃度N型領域1c、低濃度N型領域1d、第1のチャネル領域1e、低濃度N型領域1fおよび高濃度N型領域1gによって、第1の薄膜トランジスタ部10aが形成され、高濃度N型領域1g、低濃度N型領域1h、第2のチャネル領域1i、低濃度N型領域1jおよび高濃度N型領域1kによって、第2の薄膜トランジスタ部10bが形成され、高濃度N型領域1k、低濃度N型領域1l、第3のチャネル領域1m、低濃度N型領域1nおよび高濃度N型領域1oによって、第3の薄膜トランジスタ部10cが形成されている。また、低濃度N型領域1f、高濃度N型領域1gおよび低濃度N型領域1hによって、不純物導入領域1zが形成されており、不純物導入領域1zにおいて、高濃度N型領域1gは、第1の薄膜トランジスタ部10aと第2の薄膜トランジスタ部10bとのノードとして機能する。さらに、低濃度N型領域1j、高濃度N型領域1kおよび低濃度N型領域1lによって、不純物導入領域1yが形成されている。
本形態において、低濃度N型領域1d、1f、1h、1j、1l、1nは、ゲート電極3a、3b、3cをマスクにして、例えば、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)が導入された領域であり、不純物濃度は概ね0.1×1018/cm3〜10×1018/cm3である。このため、低濃度N型領域1d、1fは、第1の薄膜トランジスタ部10aのゲート電極3aに自己整合的に形成され、低濃度N型領域1h、1jは、第2の薄膜トランジスタ部10bのゲート電極3bに自己整合的に形成され、低濃度N型領域1l、1nは、第3の薄膜トランジスタ部10cのゲート電極3cに自己整合的に形成されている。なお、高濃度N型領域1c、1g、1k、1oは、レジストマスクをマスクにして用いて、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で高濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を導入することにより形成された領域であり、不純物濃度は概ね0.1×1020/cm3〜約10×1020/cm3である。
このように構成した薄膜トランジスタ10において、第1の薄膜トランジスタ部10aの第1のチャネル領域1eは、低濃度N型不純物(リンイオン)によってチャネルドープされている一方、第2の薄膜トランジスタ部10aの第2のチャネル領域1iは、チャネルドープされていない。このため、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧をVth-dとし、第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧をVth-sとしたとき、しきい値電圧Vth-d、Vth-sの絶対値は以下の関係
|Vth-d| < |Vth-s|
Vth-d < Vth-s
を満たしている。
また、本形態では、第3の薄膜トランジスタ部10cの第3のチャネル領域1mも、第2のチャネル領域1eと同様、低濃度N型不純物(リンイオン)によってチャネルドープされており、第3の薄膜トランジスタ部10cのしきい値電圧は、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧をVth-dと等しい。
なお、第1のチャネル領域1eおよび第3のチャネル領域1mにおけるリンイオンの濃度は、概ね0.1×1017/cm3〜1×1017/cm3である。
また、本形態では、第1の薄膜トランジスタ部10aのチャネル長Laは、第2の薄膜トランジスタ部10bのチャネル長Lbよりも短く、第1の薄膜トランジスタ部10aにおいてチャネル幅Waをチャネル長Laで割ったときの値(Wa/La)が、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてチャネル幅Wbをチャネル長Lbで割ったときの値(Wb/Lb)の4倍以上である。なお、第3の薄膜トランジスタ部10cのチャネル長は、第1の薄膜トランジスタ部10aのチャネル長Laと等しい。
このように構成した薄膜トランジスタ10では、図10を参照して説明した構造Dを採用しており、実施の形態1と同様、その動作特性は、概ね、図10(c)に示すように表わされ、キンク効果を回避でき、飽和動作を改善することができる。また、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧Vth-dは、第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧Vth-sより低いため、図4に示すように、第1の薄膜トランジスタ部10a(TFTd)の電圧電流特性は、ノードの電圧Vmが高い方にシフトする。それ故、飽和領域におけるドレイン電流の変化率を小さくすることができ、飽和動作を著しく改善することができる。さらに、第1の薄膜トランジスタ部10aにおいてチャネル幅Waをチャネル長Laで割ったときの値(Wa/La)が、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてチャネル幅Wbをチャネル長Lbで割ったときの値(Wb/Lb)の4倍以上に設定してあるので、動作点が第2の薄膜トランジスタ部10bの線形動作範囲に入ることがない。
また、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧Vth-dを低く設定しすぎると、動作点はさらに大きなVmの点に移動しすぎ、第2の薄膜トランジスタ部10bにおいてキンク効果が顕著となる点に移るが、本形態では、第1のチャネル領域1eにおけるリンイオンの濃度を、概ね0.1×1017/cm3〜1×1017/cm3に設定したので、第2の薄膜トランジスタ部10bのキンク効果の影響を受けず、かつ、ピンチオフ点Vpから十分に離れた領域に動作点を設定することができるので、電流制御用の薄膜トランジスタ10の飽和動作を確実、かつ、著しく改善することができる。
さらに、本形態では、第1の薄膜トランジスタ部10aの第1のチャネル領域1eと第2の薄膜トランジスタ部10bの第2のチャネル領域1iとの間に、高濃度N型領域1gを備えた不純物導入領域1zが介在するので、第1のチャネル領域1eのドレイン端でインパクトイオン化によって発生した正孔は、不純物導入領域1zで再結合し、第2のチャネル領域1iに侵入しない。それ故、第2の薄膜トランジスタ部10bのキンク効果の影響を受けることをより確実に防止することができる。
しかも、本形態では、第2の薄膜トランジスタ部10bに対してソース側には、第1の薄膜トランジシタ10aと対称に第3の薄膜トランジスタ部10cが形成されているので、ソース・ドレイン電圧が反転したときでも同様に、キンク効果を回避でき、飽和動作を改善することができるなどの効果を奏する。
(製造方法)
次に、本形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明する。まず、実施の形態1と同様、図6(a)に示すように、島状の多結晶シリコン膜1aを形成した後、ゲート絶縁層2を形成する。
次に、図6(b)に示す高濃度不純物工程において、ゲート絶縁層2の上層にレジストマスク9a、9b、9cを形成した後、高濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入し、次に、レジストマスク9a、9b、9cを除去する。ここで、レジスト9aは、図6(e)に示す低濃度N型領域1d、1fおよび第1のチャネル領域1eを形成すべき領域と重なる位置に形成され、レジスト9bは、図6(e)に示す低濃度N型領域1h、1jおよび第2のチャネル領域1iを形成すべき領域と重なる位置に形成され、レジスト9cは、図6(e)に示す低濃度N型領域1l、1nおよび第3のチャネル領域1mを形成すべき領域と重なる位置に形成される。従って、多結晶シリコン膜1aには、高濃度N型領域1c、1g、1k、1oが形成される。
次に、図6(c)に示すチャネルドープ工程において、ゲート絶縁層2の上層にレジストマスク9dを形成した後、低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1012/cm2〜1×1012/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入し、次に、レジストマスク9dを除去する。ここで、レジスト9dは、図6(e)に示す第2のチャネル領域1iを形成すべき領域を含む領域と重なる位置に形成され、低濃度N型領域1d、1f、1l、1n、第1のチャネル領域1e、および第3のチャネル領域1mを形成すべき領域と重なる位置には形成されない。従って、多結晶シリコン膜1aのうち、図6(e)に示す第1のチャネル領域1e、および第3のチャネル領域1mを形成すべき領域は、ボロンイオンによってチャネルドープされる。
次に、図6(d)に示すゲート電極形成工程において、透明基板15の表面全体にモリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜、あるいはそれらの積層膜などの金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、ゲート電極3a、3b、3cを形成する。ここで、ゲート電極3aは、図6(e)に示す第1のチャネル領域1eを形成すべき領域と重なる位置に形成され、ゲート電極3bは、図6(e)に示す第2のチャネル領域1iを形成すべき領域と重なる位置に形成され、ゲート電極3cは、図6(e)に示す第3のチャネル領域1mを形成すべき領域と重なる位置に形成される。
次に、図6(e)に示す低濃度不純物導入工程において、ゲート電極3a、3b、3cをマスクにして、低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で多結晶シリコン1aに導入する。その結果、ゲート電極3a、3bに対して自己整合的に低濃度N型領域1d、1f、1h、1j、1l、1nが形成されるとともに、ゲート電極3a、3bで覆われていた領域に第1のチャネル領域1e、第2のチャネル領域1i、および第3のチャネル領域1mが形成される。
このようにして、薄膜トランジスタ10(第1の薄膜トランジスタ部10a、第2の薄膜トランジスタ部10b、および第3の薄膜トランジスタ部10c)を形成する。なお、図6(b)に示す高濃度N型の不純物イオンの導入は、ゲート絶縁層2の形成前に行ってもよく、図6(c)に示すチャネルドープ工程の次、図6(d)に示すゲート電極形成工程の次、あるいは図6(e)に示す低濃度不純物導入工程の次に行ってもよい。
[その他の実施の形態]
上記形態では、Nチャネル型の薄膜トランジスタ10において、第1のチャネル領域1eに対してリンイオンのチャネルドープを行ってしきい値電圧Vth-d、Vth-sの高低を調整したが、第1のチャネル領域1eに対してチャネルドープを行わずに、第2のチャネル領域1iに対してP型の不純物イオン(例えば、ボロンイオン)のチャネルドープを行い、そのしきい値電圧Vth-sの絶対値を高めることにより、しきい値電圧Vth-d、Vth-sの高低を調整してもよい。さらに、第1のチャネル領域1eおよび第2のチャネル領域1iの双方に所定の不純物イオンをチャネルドープしてもよい。
また、しきい値電圧Vth-d、Vth-sの高低を調整するにあたっては、チャネルドープの他、あるいはチャネルドープに加えて、ゲート絶縁層2の厚さを第1の薄膜トランジスタ部10aと第2の薄膜トランジスタ部10bとの間で変えてもよい。
上記形態では、薄膜トランジスタ10をN型に構成したが、P型の薄膜トランジスタ10を形成する場合には、上記構造および製造方法において、N型とP型とを入れ換えればよい。この場合、しきい値電圧の極性が反転するので、第1の薄膜トランジスタ部10aのしきい値電圧をVth-dとし、第2の薄膜トランジスタ部10bのしきい値電圧をVth-sとしたとき、しきい値電圧Vth-d、Vth-sは以下の関係
|Vth-d| < |Vth-s|
Vth-d > Vth-s
と表わされる。
また、上記形態では、半導体装置として、有機EL素子40を用いた発光装置100の素子基板13を例に説明したが、液晶装置において素子基板上(半導体装置)の駆動回路には、図7に示すようなオペアンプなどに代表されるアナログ回路が構成される。従って、本発明を適用した薄膜トランジスタ10を用いて駆動トランジスタ、さらにはカレントミラー回路や出力回路を構成すれば、線形性がよくオフセットが小さな出力バッファを実現することができる。
(a)、(b)は、本発明が適用される有機EL装置の電気的構成を示すブロック図、および電流制御用の薄膜トランジスタの等価回路図である。 有機EL素子を備えた素子基板の断面図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態1に係る電流制御用の薄膜トランジスタの平面図および断面図である。 本発明を適用した薄膜トランジスタを構成する2つの薄膜トランジスタ部の電圧電流特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る薄膜トランジスタの構造およびその製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る発光装置に用いた電流制御用の薄膜トランジスタの構造およびその製造方法を示す説明図である。 本発明を適用した半導体装置の別の例として、液晶装置において素子基板上に形成される駆動回路の説明図である。 従来の薄膜トランジスタの問題を示す説明図である。 2つの薄膜トランジスタをカスコード接続した場合の説明図である。 マルチゲート構造の薄膜トランジスタの説明図である。
符号の説明
1a・・多結晶シリコン膜、1e・・第1のチャネル部、1i・・第2のチャネル部、1m・・第3のチャネル部、3a、3b、3c・・ゲート電極、10・・薄膜トランジスタ、10a・・第1の薄膜トランジスタ部、10b・・第2の薄膜トランジスタ部、10c・・第3の薄膜トランジスタ部、13・・素子基板(半導体装置)、15・・透明基板

Claims (7)

  1. 基板上に形成された多結晶シリコン膜を能動層として備えた薄膜トランジスタを有する半導体装置において、
    前記薄膜トランジスタは、前記多結晶シリコン膜のドレイン側位置に第1のチャネル領域を備えた第1の薄膜トランジスタ部と、前記多結晶シリコン膜において前記第1のチャネル領域に対して不純物導入領域を介してソース側で隣接する第2のチャネル領域を備えた第2の薄膜トランジスタ部とを備え、
    前記第1の薄膜トランジスタ部と前記第2の薄膜トランジスタ部とは導電型が同一であって、前記第1の薄膜トランジスタ部のゲート電極と、前記第2の薄膜トランジスタ部のゲート電極とは電気的に接続され、
    前記第1の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値が前記第2の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1のチャネル領域および前記第2のチャネル領域のうちの少なくとも一方は、前記第1の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値が前記第2の薄膜トランジスタ部のしきい値電圧の絶対値よりも小さくなるようにチャネルドープされていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記不純物導入領域は、不純物濃度が0.1×1020cm-3以上の高濃度不純物導入領域を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の薄膜トランジスタ部においてチャネル幅をチャネル長で割ったときの値が、前記第2の薄膜トランジスタ部においてチャネル幅をチャネル長で割ったときの値の4倍以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記第1の薄膜トランジスタ部および前記第2の薄膜トランジスタ部のうちの少なくとも一方は、チャネル領域に対してドレイン側で隣接する領域に低濃度ドレイン領域を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第2の薄膜トランジスタ部に対してソース側には、前記第1の薄膜トランジスタ部と対称に第3の薄膜トランジスタ部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の半導体装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の半導体装置を備えた電気光学装置であって、
    前記半導体装置は、複数の画素が形成された素子基板であることを特徴とする電気光学装置。
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