JP2008134983A - 加工再開機能を備えた数値制御装置 - Google Patents
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- G05B19/4067—Restoring data or position after power failure or other interruption
Abstract
【解決手段】加工中断時の数値制御装置の内部状態を復元するために実行する必要がなくスキップするサブプログラム等のプログラム部をその番号等で登録しておく。内部状態を復元する際、読み出したブロックがスキップするプログラム部でないときのみ、機械を動かさずに実行し、機械座標位置等の内部状態を更新記憶する(b5)。又、ブロック位置を示すポインタを更新する(b8)。ポインタが、加工中断時のポインタの値と等しくなり、中断ブロックに達したことが判別すると(b7)、加工中断時に記憶していた補間情報等の内部状態を復元し(b9)、加工を再開する(b10)。必要のないプログラムをスキップするから処理時間が短縮できる。又、必要なメモリ容量も少なくてすむ。
【選択図】図3
Description
図1は、本発明の実施形態の工作機械を制御する数値制御装置の概要図である。従来の工作機械を制御する数値制御装置の構成と同じであり、図1では、概略的に示している。従来の数値制御装置と相違する点は、メモリ(記憶手段)に記憶される加工プログラムの実行処理のソフトウェアが加工再開機能を実現するために一部相違し、又、後述する加工再開機能のソフトウェアが格納されている点で従来の数値制御装置と相違する。
この加工プログラムの例は、その実行途中でサブプログラムを読みだし実行し、かつ、繰り返しこのプログラムを実行する例である。
図4において、「O1000」はプログラム番号が「1000」であることを示し、該プログラム番号「1000」のメインプログラムから、「M98」のコードでプログラム番号「9200」のサブプログラムを読み出し実行し、メインプログラムの最後に記述された「M30」(エンドオブプログラム&リワインド)の指令によって、この加工プログラムを繰り返し実行するように指令されたものである。
そして、このサブプログラム中に、加工中断後の加工再開時においては、実行する必要のないプログラム部分があり、この部分に対しては、加工再開時においてはスキップして実行しないように指令されている。この図4で示す例では、「IF[#10000EQ1]GOTO999」がスキップ指令であり、マクロ変数「#10000」が「1」であるとき、シーケンス番号「999」の位置までスキップするように指令している。このスキップする区間が加工再開時において実行する必要のないプログラム部分である。
図5(a)は、このモード状態を表す情報をマクロ変数「#10000」の設定例を示すもので、該マクロ変数「#10000」が「0」と設定されていれば、通常運転モードであり、「1」と設定されているときは、中断した加工を再開するときの空運転モードの状態を指定するものである。
また、第2の実施形態では、通常の加工を行う通常運転モードでのプログラム実行時に、加工再開時の空運転モードでスキップするブロック以外のブロックに対してのみ、プログラム情報として、そのブロックのポインタの値、実行ブロック数等を記憶するようにしており、そのために、プログラム情報を記憶するか否かを、メモリに設定するものである。この実施形態はこれもマクロ変数によって設定するようにしている。図5(b)は、このプログラム情報を記憶するか否かを指定するマクロ変数「#10001」の設定例で、「0」と設定されていれば、プログラム情報を記憶し、「1」と設定されていれば、プログラム情報を記憶せずスキップすることを示している。
通常の加工時においては、数値制御装置10のプロセッサ(CPU)11は、図6の処理を実行する。
まず、マクロ変数「#10000」に「0」を設定し、通常運転モードであることを記憶する(ステップc1)。加工プログラムの先頭から1ブロックを読みだし解析し(ステップc2)、該ブロックの指令がプログラム終了か判断する(ステップc3)。プログラム終了指令であれは、この処理を終了する。また、プログラム終了指令ではない場合は、マクロ変数「#10001」に「1」が設定され、加工再開時の空運転モードにおいてスキップするブロックか否か判断する(ステップc4)。なお、このマクロ変数「#10001」には、最初は「0」が設定されている。
よって、プログラム情報は、加工再開時の空運転モードで実行するブロックの情報が記憶されるもので、実行ブロック数としては、加工再開時の空運転モードで実行するブロックを、この通常の加工時の通常運転モードにおいてカウントアップする。
まず、マクロ変数「#10000」を「1」に設定し、加工再開での空運転モードの状態であることを設定する(ステップd1)。次に、図6のステップc5でプログラム情報メモリ部に記憶されたメインプログラム番号のメインプログラムを不揮発性メモリ部からRAMに読み出し(ステップd2)、該プログラムよりポインタの値で示されるブロックより読み出し解析する(ステップd3)。なお、ポインタは加工再開処理の初期設定で、最初は「0」にリセットされている。該ブロックの解析に基づいて実行データを作成し、機械を動かすことなく空運転を行い、内部状態を更新する(ステップd4)。すなわち、第1の実施形態と同様に、ブロック実行データに基づいて補間処理を行い、機械の座標位置、残移動量、加減速状態等の内部状態を更新する処理のみを行い、求めた各軸移動量の指令は、各軸制御手段16には出力せず、各軸のサーボモータを駆動しないので、工作機械は停止した状態である。
この第3の実施形態では、通常の加工での処理は図6に示した処理であり、ステップc5で、カッコ書きされた、実行ブロック数をカウントアップして記憶する処理を行う点で、第2の実施形態と相違するのみである。
この第3の実施形態での加工中断後の加工を再開するときの空運転モードの処理は、第2の実施形態と比較し、加工を中断したブロックかを判断するステップe5の判断処理が異なることと、この加工再開時の空運転モードの処理で空運転で実行するブロック数を計数するステップe6の処理が付加された点で相違するものである。
Claims (7)
- 加工を中断した位置から再開する、加工再開機能を備えた数値制御装置であって、
数値制御装置を加工中断時の内部状態に復元するために実行する必要のないプログラム部の情報が予め設定され記憶されているスキッププログラム部記憶手段と、
加工プログラムにおける現在実行中のブロックの指令での補間情報を記憶する補間情報記憶手段と、
加工中断後の再開指令により、加工プログラムの先頭ブロックから、前記スキッププログラム部記憶手段に記憶されたプログラム部以外のブロックの指令のみを、加工プログラムのブロック位置を示すポインタで示される加工中断点まで機械を動かさずに実行するプログラム空実行手段と、
該プログラム空実行手段により加工中断点まで加工プログラムが実行されると前記補間情報記憶手段に記憶する補間情報を数値制御装置に復元して加工を再開させる手段とを備えたことを特徴とする加工再開機能を備えた数値制御装置。 - 加工を中断した位置から再開する、加工再開機能を備えた数値制御装置であって、
数値制御装置を加工中断時の内部状態に復元するために実行する必要のないプログラム部の情報が予め設定され記憶されているスキッププログラム部記憶手段と、
現在実行中のプログラム情報を記憶するプログラム情報記憶手段と、
加工プログラムにおける現在実行中のブロックの指令での補間情報を記憶する補間情報記憶手段と、
加工プログラムより読み出したブロックが前記スキッププログラム部記憶手段に記憶されたプログラム部に該当するとスキップするブロックとするスキップブロック判別手段と、加工中断後の再開指令により、前記プログラム情報記憶手段で記憶したプログラムの先頭ブロックから読み出し、スキップブロック判別手段でスキップするブロックと判別されないブロックの指令のみ機械を動かさずに実行するプログラム空実行手段と、
前記プログラム情報記憶手段で記憶するブロック情報で示される加工中断ブロックまで前記プログラム空実行手段で加工プログラムが実行されたか判別する中断ブロック判別手段と、該中断ブロック判別手段で加工中断ブロックまで実行されたことが判別されると、前記補間情報記憶手段により記憶した補間情報を数値制御装置に復元する補間情報復元手段とを備え、
該補間情報復元手段で補間情報が復元された後、該ブロック位置及び復元された補間情報に基づいて加工を再開することを特徴とする加工再開機能を備えた数値制御装置。 - 前記プログラム情報記憶手段で記憶するプログラム情報は、現在実行中のメインプログラム番号と、加工プログラムのブロック位置を示すポインタの値、前記スキップブロック判別手段で判別したスキップするプログラム部を除く実行ブロック数であることを特徴とする請求項2に記載の加工再開機能を備えた数値制御装置。
- 前記スキッププログラム部記憶手段に記憶されるプログラム部の情報は、シーケンス番号、サブプログラム番号であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の加工再開機能を備えた数値制御装置。
- 加工を中断した位置から再開する、加工再開機能を備えた数値制御装置であって、
現在実行中のプログラム情報を記憶するプログラム情報記憶手段と、
加工プログラムにおける現在実行中のブロックの指令での補間情報を記憶する補間情報記憶手段と、
加工中断後の加工再開時に機械を動かさずにプログラムを実行する空運転モードを記憶する手段と、
空運転モード時にはスキップするプログラムを指定した加工プログラムと、
加工中断後の加工プログラム実行時、加工を中断したブロックまで実行したかを判別する中断ブロック判別手段と、
加工中断後の再開指令により前記プログラム情報記憶手段で記憶したプログラムの先頭ブロックから読み出し、前記中断ブロック判別手段で判別される加工中断ブロックまで、プログラムで指定したプログラム部をスキップしながら、前記空運転モードで加工プログラムを実行する空運転実行手段と、
前記空運転実行手段による加工中断ブロックの実行の完了で、前記補間情報記憶手段により記憶した補間情報を復元する補間情報復元手段と、
前記補間情報復元手段で補間情報が復元されたあと、空運転モードを通常の運転モードに切換て加工を再開する加工再開手段と、
を備えたことを特徴とする加工再開機能を備えた数値制御装置。 - 前記プログラム情報記憶手段は、通常運転モードでの加工プログラム実行中、前記空運転モードにおいてスキップするプログラム部のブロック以外のブロックを実行するときのみ、そのブロックに対応するポインタの値を記憶し、前記中断ブロック判別手段は、ブロック位置を示すポインタにより加工を中断したブロックを判別する請求項5に記載の加工再開機能を備えた数値制御装置。
- 前記プログラム情報記憶手段は、通常運転モードでの加工プログラム実行中、前記空運転モードにおいてスキップするプログラム部のブロック以外の実行したブロックの数を記憶し、前記中断ブロック判別手段は、前記プログラム情報記憶手段に記憶するブロック数と、空運転モードで空運転したブロック数とにより、加工を中断したブロックを判別する請求項5に記載の加工再開機能を備えた数値制御装置。
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