JP2008133866A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セレクトレバーがドライブレンジからニュートラルレンジに切り換えられた際に、セレクトショックを発生させることなく該当する摩擦係合要素を速やかに解放することができる自動変速機の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】 エンジンの低出力状態が検出された際にDレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対する絞り制御を行うことによって、フォワードブレーキ31に対する締結油圧Pを通常の締結油圧P1から設定油圧P2まで低下させ、セレクトレバー51の切換操作が完了するまで上記絞り制御を維持する。これにより、トルク解放油圧P0近傍で締結油圧Pを緩やかに変化させ、セレクトショックを的確に防止できる。しかも、セレクトレバー51の切換操作前に締結油圧Pが設定油圧P2まで低下しているため、セレクトレバー51の切換操作時には、フォワードブレーキ31を速やかに解放できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セレクトレバーがドライブレンジからニュートラルレンジへと切り換えられた際に解放される油圧制御式の摩擦係合要素を備えた自動変速機の油圧制御装置に関する。
一般に、多段変速式の自動変速機等において、各変速段への切り換え等は、クラッチやブレーキ等の複数の摩擦係合要素を、変速機油(ATF)の油圧制御を通じて選択的に係脱することにより実現される。
ところで、この種の自動変速機に用いられるATFの粘性は、温度によって大きく変化する。すなわち、ATFは、低温のときに粘性が高くなり、ドレーンされにくい。従って、例えば、ドライブレンジ(Dレンジ)からニュートラルレンジ(Nレンジ)への切り換えに際し、摩擦係合要素に対する締結油圧のドレーン時間が長大化し、摩擦係合要素の引き摺りが発生する場合がある。
その一方で、低温時のATFの粘性を基準としてドレーン油路を設計すると、ATFの高温時に、締結油圧の急激なドレーンによって摩擦係合要素が瞬時に解放されてしまい、大きなトルクショック(D−Nセレクトショック)が発生する場合がある。
これに対処し、例えば、特許文献1には、Dレンジの第1変速段においてクラッチにオイルを導入し、Nレンジにおいてクラッチよりオイルをドレーンすることが可能なソレノイドバルブと、該ソレノイドバルブをバイパスしてクラッチのオイルをドレーン可能なドレーン油路と、DレンジとNレンジ切り換えに応じて位置が切換わり、Dレンジの位置にてドレーン油路を閉鎖し、Nレンジの位置にてドレーン油路を開放するマニュアルバルブとを備えた自動変速機において、Nレンジにおいて検出した油温が高いときはソレノイドバルブを通してクラッチオイルのドレーンを減少側に制御し、油温が低いときは増大側に制御する技術が開示されている。
特開平10−252876号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術のように、締結油圧のドレーン開度を制御する場合にも、高圧な締結油圧(クラッチ圧)を所定時間内にドレーンする必要があるため、必ずしも、トルク容量が零となる領域の近傍での締結油圧を緩やかに変化させることが困難な場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、セレクトレバーがドライブレンジからニュートラルレンジに切り換えられた際に、セレクトショックを発生させることなく該当する摩擦係合要素を速やかに解放することができる自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、セレクトレバーのドライブレンジからニュートラルレンジへの切換時に締結油圧がドレーンされる油圧制御式の摩擦係合要素を備えた自動変速機の油圧制御装置であって、ライン圧に調圧された制御油が流通するライン圧油路と、上記摩擦係合要素の油圧室に接続するドライブ圧油路と、上記油圧室に接続するドレーン油路と、ドライブレンジの選択時に上記ドライブレンジ圧油路を上記ライン圧油路に連通するとともに、ドライブレンジからニュートラルレンジへの切換操作に連動して上記ドライブレンジ圧油路を上記ライン圧油路から遮断してドレーン開放するマニュアルバルブと、上記油圧室と上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路との間に介装され、上記油圧室に対する上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路の連通量を制御して上記摩擦係合要素に供給する締結油圧を調圧する調圧手段と、エンジンの出力状態を検出するエンジン出力検出手段と、を備え、上記調圧手段は、ドライブレンジが選択された上記摩擦係合要素の締結時に予め設定されたエンジンの低出力状態が検出されたとき、上記油圧室に対する上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路の連通量を予め設定された連通量に絞り制御して、上記油圧室に供給する締結油圧を設定油圧まで低下させることを特徴とする。
本発明の自動変速機の油圧制御装置によれば、セレクトレバーがドライブレンジからニュートラルレンジに切り換えられた際に、セレクトショックを発生させることなく該当する摩擦係合要素を速やかに解放することができる。
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一形態に係わり、図1は自動変速機の要部を示すスケルトン図、図2は変速位置と摩擦係合要素の係合状態を示す説明図、図3はフォワードブレーキの油圧制御系を示すとともに通常の走行時制御によるフォワードブレーキ締結時の油圧状態を概念的に示す説明図、図4はラップ制御時の油圧状態を概念的に示す説明図、図5はシフトレバーがDレンジからNレンジに移行される途中の油圧状態を概念的に示す説明図、図6はNレンジにおける油圧状態を概念的に示す説明図、図7はフォワードブレーキソレノイドバルブの制御ルーチンを示すフローチャート、図8はラップ制御時におけるATF油温とソレノイド電流との関係を示すマップ、図9はDレンジからNレンジへと移行する際のブレーキ圧の推移を示す説明図である。
図1において、符号1はエンジン(図示せず)に連結される自動変速機であり、この自動変速機1は、ロックアップクラッチ15を備えたトルクコンバータ16と、トルクコンバータ16の後部に配設される主変速機部20とを有する。
本実施形態において、主変速機部20は、フロントプラネタリギヤ21とミッドプラネタリギヤ22とリヤプラネタリギヤ23との3組のプラネタリギヤを直列的に繋げたスケルトンを主として構成され、その他、ブレーキやクラッチ等の摩擦係合要素を備えた前進5段後進1段の変速機部で構成されている。
主変速機部20の摩擦係合要素としては、フロントプラネタリギヤ21に対して、フロントブレーキ(FR/B)24、ワンウェイクラッチ(3rdOWC)25が備えられている。また、ミッドプラネタリギヤ22、リヤプラネタリギヤ23に対して、インプットクラッチ(I/C)26、ハイ&ローリバースクラッチ(H&LR/C)27、ワンウェイクラッチ(1stOWC)28、ダイレクトクラッチ(D/C)29、リバースブレーキ(REV/B)30、フォワードブレーキ(FWD/B)31が備えられている。
具体的には、フロントプラネタリギヤ21のサンギヤ21aと固定部材であるケース側との間に、フロントブレーキ24とワンウェイクラッチ25とが並列的に介装され、フロントプラネタリギヤ21のキャリヤ21bがリヤプラネタリギヤ23のインターナルギヤ23cに連結されている。また、フロントプラネタリギヤ21のインターナルギヤ21cが入力軸2に連結され、更に、インプットクラッチ26を介してミッドプラネタリギヤ22のインターナルギヤ22cに連結されている。
ミッドプラネタリギヤ22は、サンギヤ22aとケース側との間に、フォワードブレーキ31が介装されており、インターナルギヤ22cがリヤプラネタリギヤ23のキャリヤ23bに連結されている。ミッドプラネタリギヤ22のキャリヤ22bは出力軸3に連結されている。
リヤプラネタリギヤ23は、サンギヤ23aとキャリヤ23bとの間にダイレクトクラッチ29が介装され、キャリヤ23bとケース側との間に、リバースブレーキ30が介装されている。また、リヤプラネタリギヤ23のサンギヤ23aとミッドプラネタリギヤ22のサンギヤ22aとの間には、ハイ&ローリバースクラッチ27とワンウェイクラッチ28とが並列的に介装されている。
これらの各摩擦係合要素は、変速機制御ユニット(TCU)71からの制御信号に基づき、オイルパンに収容されたコントロールバルブボデー(図示せず)により制御油(ATF)が給排油されて個別的に係脱され、図2に示すように、前進5段後退1段の変速段を得ることができる。
尚、図2においては、○印は締結を示し、◎印はパワーオン時はトルク伝達に関与、◇印はコースト時はトルク伝達に関与することを示す。また、△印は油圧は供給するが出力に影響する作用はないことを示し、△*印は所定車速領域で締結することを示している。
概略的には、ドライブ(D)レンジの1速では、フォワードブレーキ31が係合してミッドプラネタリギヤ22のサンギヤ22aをロックし、入力軸2からフロントプラネタリギヤ21のインターナルギヤ22c,キャリヤ22b、リヤプラネタリギヤ23のインターナルギヤ23c,キャリヤ23bを経てミッドプラネタリギヤ22のインターナルギヤ22c,キャリヤ22bを介して出力軸3に動力が伝達される。
Dレンジの2速では、フォワードブレーキ31に加えてダイレクトクラッチ29が係合し、リヤプラネタリギヤ23のサンギヤ23aとキャリヤ23bとが一体回転し、1速時よりも増速した動力が出力される。
Dレンジの3速では、2速に対してフォワードブレーキ31が解放されてミッドプラネタリギヤ22のサンギヤ22aのロックを解除し、代わりにハイ&ローリバースクラッチ27が係合し、ミッドプラネタリギヤ22のサンギヤ22aがリヤプラネタリギヤ23のサンギヤ23a及びキャリヤ23bと一体回転することで、2速よりも増速される。
Dレンジの4速では、3速に対して更にインプットクラッチ26が係合してミッドプラネタリギヤ22のインターナルギヤ22cがサンギヤ22aと一体回転し、入力軸2と出力軸3とが直結する。更に、Dレンジの5速では、4速に対してフロントブレーキ24が係合し、フロントプラネタリギヤ21のサンギヤ22aがロックされ、入力軸2の回転が増速されて出力軸3に伝達される。
リバース(R)レンジでは、フロントブレーキ24の締結でフロントプラネタリギヤ21のサンギヤ21aがロックされると共に、リバースブレーキ30の締結でミッドプラネタリギヤ22のインターナルギヤ22c及びリヤプラネタリギヤ23のキャリヤ23bがロックされる。更に、ハイ&ローリバースクラッチ27が締結してミッドプラネタリギヤ22のサンギヤ22aとリヤプラネタリギヤ23のサンギヤ22aとが連結されるため、フロントプラネタリギヤ21に対してリヤプラネタリギヤ23が逆転し、ミッドプラネタリギヤ22のキャリヤ22bを介してギヤ比の大きい逆転動力が出力され、出力軸3に伝達される。
次に、Dレンジの1,2速で締結され、Nレンジで解放されるフォワードブレーキ31の油圧制御系について、図3乃至図6を参照して説明する。
図示のように、フォワードブレーキ31の油圧制御系は、ドライバによるセレクトレバー51の切換操作に機械的に連動するマニュアルバルブ50と、このマニュアルバルブ50にドライブレンジ圧油路(Dレンジ圧油路)56を介して接続するフォワードブレーキコントロールバルブ(以下、単にコントロールバルブと称す)60とを有する。
本実施形態において、マニュアルバルブ50のバルブボディ50bには、ライン圧油路55が接続されている。そして、バルブボディ50bには、オイルポンプ5(図1参照)から吐出されて図示しないプライマリレギュレータでライン圧に調圧されたATFが、ライン圧油路55を通じて導入される。さらに、バルブボディ50bには、Dレンジ圧油路56、ドレーン油路57、リバースレンジ圧油路(Rレンジ圧油路)53、パーキングレンジドレーン油路(Pレンジドレーン油路)59が接続されている。
また、マニュアルバルブ50は、セレクトレバー51に連動してバルブボディ50b内を進退移動するマニュアルバルブスプール50aを有し、マニュアルバルブスプール50aの位置に応じて、各油路55〜59の連通状態を切り換える。
具体的に説明すると、図3,4に示すように、セレクトレバー51がDレンジ位置にあるとき、マニュアルバルブ50は、ライン圧油路55をDレンジ圧油路56に連通すると共に、Rレンジ圧油路58をPレンジドレーン油路59に連通し、さらに、ドレーン油路57を遮断する。
また、図6に示すように、セレクトレバー51がNレンジ位置にあるとき、マニュアルバルブ50は、ライン圧油路55、Rレンジ圧油路58、及びPレンジドレーン油路59を遮断するとともに、Dレンジ圧油路56をドレーン油路57に連通する(Dレンジ圧油路56をドレーン開放する)。
ここで、図5に示すように、本実施形態のマニュアルバルブ50では、セレクトレバー51がDレンジ位置からNレンジ位置へと切換操作される過渡時に、Dレンジ圧油路56がライン圧油路55から速やかに遮断されてドレーン開放されるよう構成されている。
なお、その他、Rレンジ位置及びPレンジ位置での各油路55〜59の連通状態については説明を省略する。
コントロールバルブ60のバルブボディ60bには、フォワードブレーキ31の油圧室31aがブレーキ圧油路65を介して接続されているとともに、Dレンジ圧油路56、ドレーン油路66が接続されている。
また、バルブボディ60bには、スプール60aが内蔵されてる。さらに、バルブボディ60bの一端側には、スプール60aにパイロット油圧を供給するフォワードブレーキソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)70が、パイロット圧油路67を介して接続されている。一方、バルブボディ60bの他端側には、スプール60aを一端側に付勢するスプリング60cが内蔵されていると共に、ブレーキ圧油路65から分岐するフィードバック圧油路65aが接続されている。
そして、コントロールバルブ60は、パイロット油圧と、フィードバック油圧及びスプリング60cの付勢力との相対関係に応じて、油圧室31aに対してDレンジ圧油路56を全開放するとともにドレーン油路66を遮断するDレンジ圧全開位置から、Dレンジ圧油路56を遮断するとともにドレーン油路66を全開放するドレーン全開位置までの間でスプール60aを進退移動させる。そして、このスプール60aの進退移動が、ソレノイドバルブ70を介して、TCU71で制御されることにより、コントロールバルブ60は、油圧室31aに対して供給される締結油圧Pを、ライン圧を元圧として調圧する。このように、本実施形態において、コントロールバルブ60、ソレノイドバルブ70、及びTCU71は、調圧手段としての機能を実現する。
ここで、コントロールバルブ60には、スプール60aがDレンジ圧全開位置からドレーン全開位置までを移動する間に、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対してスプール60aが同時にラップする領域が設定されている。この同時ラップ領域においても、スプール60aとバルブボディ60bとの間のクリアランスにより、Dレンジ圧油路56、ドレーン油路66と油圧室31aとの間に僅かな連通量を確保することが可能となっている。すなわち、スプール60aを両通路56,66に所定の状態でラップさせることにより、あたかも各通路56,66にオリフィスを介装した場合と同等の、絞り制御を実現することが可能となっている。この場合において、各油路56,66の絞り量は、スプール60aの位置によって微調整することが可能となっており、スプール60aが一端側に偏倚した位置で両通路56,66にラップしている場合には、ドレーン油路66の絞り量がDレンジ圧油路56の絞り量よりも相対的に大きくなり(ドレーン油路66の連通量が相対的に小さくなり)、スプール60aが他端側に偏倚した位置で両通路56,66にラップしている場合には、Dレンジ圧油路56の絞り量がドレーン油路66の絞り量よりも相対的に大きくなる(Dレンジ圧油路56の連通量が相対的に小さくなる)。
ソレノイドバルブ70は、ライン圧油路55の分岐油路55aから供給されるライン圧を元圧として、TCU71から供給される制御信号(ソレノイド電流I)に応じたパイロット油圧を発生させるリニアソレノイドバルブで構成されている。
また、TCU71には、セレクトレバー51による現在のセレクト位置を検出するインヒビタスイッチ52、エンジンの出力状態を示すパラメータの1つであるスロットル開度を検出するスロットル開度センサ72(エンジン出力検出手段)、ATFの油温を検出する油温センサ73(油温検出手段)等を始めとする各種センサ・スイッチ類が接続されている。ここで、本実施形態において、インヒビタスイッチ52は、例えば、マニュアルバルブスプール50aに連設されており、セレクトレバー51によるセレクト位置の切換操作が略完了した時点で、該当するセレクト位置の信号を検出するようになっている。従って、例えば、図5,6からも明らかなように、セレクト位置がDレンジからNレンジへと切り換えられる場合において、マニュアルバルブ50では切換操作の過渡時に各油路55〜59の連通状態が一部変化するのに対し、TCU71における新たなセレクト位置の認識は切換操作が略完了したタイミングとなり、これらの間には所定のタイムラグが発生する。
次に、TCU71で実行されるフォワードブレーキソレノイドバルブ70の駆動制御について、図7に示すフローチャートに従って説明する。
このルーチンは、設定時間毎に繰り返し実行されるもので、ルーチンがスタートすると、TCU71は、先ず、ステップS101において、インヒビタスイッチ52からの入力信号に基づき、現在、セレクトレバー51を通じて選択されているレンジ(セレクト位置)についての判定を行う。
その結果、ステップS101において、Dレンジが選択されていると判定すると、TCU71は、ステップS102に進み、エンジン出力が低出力状態となっているか否かを調べる。本実施形態において、TCU71は、例えば、スロットル開度センサ72からの信号に基づいてエンジンの出力状態を監視するようになっており、例えば、エンジンの暖機後において、スロットル開度が略零となり、エンジンがアイドル状態にあるとき、エンジン出力が低出力状態にあると判定する。
そして、ステップS102において、エンジン出力が低出力状態にないと判定した場合、TCU71は、ステップS105に進む。一方、ステップS102において、エンジン出力が低出力状態にある場合と判定した場合、TCU71は、車両が停車状態にある可能性が高く、ドライバがセレクトレバー51をDレンジからNレンジへの切換操作を行う可能性が高いと判断して、ステップS103に進む。
ステップS102からステップS103に進むと、TCU71は、現在、フォワードブレーキ31が締結状態にあるか否かを調べる。その結果、ステップS103において、フォワードブレーキ31が解放状態にあると判定すると、ステップS105に進み、フォワードブレーキ31が締結状態にあると判定すると、ステップS104に進む。
ステップS103からステップS104に進むと、TCU71は、油温センサ73からの信号に基づき、ATF油温が例えば10℃以上であるか否かを調べる。その結果、ATF油温が10℃よりも低いと判定した場合には、ATFの粘性が高いと判断してステップS105に進み、ATF油温が10℃以上であると判定した場合には、ATFの粘性が低いと判断してステップS106に進む。
そして、ステップS102、ステップS103、或いは、ステップS104からステップS105に進むと、TCU71は、通常の走行時制御を行った後、ルーチンを抜ける。すなわち、TCU71は、例えば、車速とスロットル開度とに基づき、周知の変速マップを参照して変速判定を行い、1速、或いは2速への変速を判定した場合にはフォワードブレーキ31を締結させ、他の変速段への変速を判定した場合にはフォワードブレーキ31を解放させる。この場合、フォワードブレーキ31の締結時には、走行に必要な十分なトルク容量を発生させるため、TCU71は、ソレノイドバルブ70を通じたコントロールバルブ60の制御によって、油圧室31aに供給する締結油圧Pを高圧な油圧P1(例えば、722KPa)に調圧する。
一方、ステップS104からステップS106に進むと、TCU71は、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対する連通量の絞り制御を行った後、ルーチンを抜ける。すなわち、TCU71は、ソレノイドバルブ70を通じたコントロールバルブ60の制御によって、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対してスプール60aをラップさせる絞り制御を行い、油圧室31aに供給する締結油圧Pを設定油圧P2(例えば、281KPa)まで低下させる。なお、設定油圧P2は、フォワードブレーキ31のトルク容量が零となる締結油圧P(トルク解放油圧P0)よりも高い値となっている。
ここで、TCU71には、例えば、図8に示すように、絞り制御時におけるATF油温とソレノイド電流Iとの関係を示すマップが設定されており、TCU71は、ATF油温が高温となる程、ソレノイド電流Iを低下させ、スプール60aを一端側に偏倚させてDレンジ圧油路56側の連通量を小さく制御する。これにより、ATFの粘性に関わりなく、油圧室31aに対する締結油圧Pが設定油圧P2に調圧される。
また、ステップS101において、Nレンジ、Rレンジ、或いはPレンジが選択されていると判定した場合には、TCU71は、ステップS107に進み、ソレノイド電流Iを零としてドレーン油路66を全開放することにより、フォワードブレーキ31の締結を解放した後、ルーチンを抜ける。
これにより、例えば、図9に実線で示すように、Dレンジが選択されている場合において、エンジン出力が低出力状態(アイドル状態)以外でフォワードブレーキ31が締結されるときの締結油圧Pは高圧な締結油圧であるP1に制御される。すなわち、図3に示すように、ソレノイドバルブ70を通じたコントロールバルブ60の制御により、油圧室31aに対して主としてDレンジ圧油路56側が開放され、高圧な締結油圧P1が調圧される。
そして、エンジンの低出力状態が検出されると、締結油圧PはP1よりも低圧な締結油圧P2に制御される。すなわち、図4に示すように、ソレノイドバルブ70を通じたコントロールバルブ60の制御によってDレンジ圧油路56及びドレーン油路66が絞り制御され、油圧室31aに供給されるATFの流量及び油圧室31aからドレーンされるATFの流量が抑制されることにより、締結油圧PがP2に調圧される。
そして、DレンジからNレンジへのセレクトレバー51の切換操作が開始されると、締結油圧Pは設定油圧P2以下の油圧へと緩やかに低下する。すなわち、図5に示すように、セレクトレバー51の切換操作が開始されると、マニュアルバルブ50がDレンジ圧油路56とライン圧油路55との連通が遮断されるとともにDレンジ圧油路56がドレーン開放され、油圧室31aに対するライン圧の供給が断たれる。その一方で、セレクトレバー51の切換操作の過渡時には、インヒビタスイッチ52によるNレンジの検出は行われないので、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66の絞り制御は維持される。これにより、油圧室31a内のATFが、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66を通じて徐々にドレーンされ、締結油圧Pが緩やかに低下する。ここで、本実施形態においては、セレクトレバー51の切換操作の過渡時におけるATFのドレーンによって、締結油圧Pがトルク解放油圧P0を下回るよう、各部がチューニングされている。
そして、DレンジからNレンジへのセレクトレバー51の切換操作が完了すると、締結油圧Pは一気に解放される。すなわち、図6に示すように、セレクトレバー51の切換操作が完了すると、インヒビタスイッチ52によりNレンジの選択状態が検出されるので、ソレノイドバルブ70を通じたコントロールバルブ60の制御により、ドレーン油路66が全開放される。このとき、既に、締結油圧Pはトルク解放油圧P0を下回っており、フォワードブレーキはトルク容量を持たないため、締結油圧Pが急激に解放された場合にもセレクトショックは発生しない。
このような実施形態によれば、エンジンの低出力状態が検出された際にDレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対する絞り制御を行うことによって、フォワードブレーキ31に対する締結油圧Pを通常の締結油圧P1から設定油圧P2まで低下させ、セレクトレバー51の切換操作が完了するまで上記絞り制御を維持することにより、トルク解放油圧P0近傍で締結油圧Pを緩やかに変化させることができ、セレクトショックを的確に防止することができる。しかも、セレクトレバー51の切換操作前に締結油圧Pが設定油圧P2まで低下しているため、セレクトレバー51の切換操作時には、フォワードブレーキ31を速やかに解放することができる。
ここで、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対して絞り制御を行わなかった場合の締結油圧Pの変化を、図9中に破線で示す。この場合、セレクトレバー51の切換操作によって油圧室31aが締結油圧P1から一気に開放されるため、トルク解放油圧P0近傍で締結油圧Pが急激に変化し、セレクトショックの抑制が困難となる。
なお、本発明が適用な摩擦係合要素は、上述のフォワードブレーキに限定されないことは勿論である。
また、Dレンジ圧油路56及びドレーン油路66に対する絞り制御は、スプール60aを用いたものに限定されるものではなく、例えば、オリフィス等を用いてもよいことは勿論である。
また、エンジンの出力状態の検出は、スロットル開度を用いたものに限定されないことは勿論である。
自動変速機の要部を示すスケルトン図 変速位置と摩擦係合要素の係合状態を示す説明図 フォワードブレーキの油圧制御系を示すとともに通常の走行時制御によるフォワードブレーキ締結時の油圧状態を概念的に示す説明図 ラップ制御時の油圧状態を概念的に示す説明図 シフトレバーがDレンジからNレンジに移行される途中の油圧状態を概念的に示す説明図 Nレンジにおける油圧状態を概念的に示す説明図 フォワードブレーキソレノイドバルブの制御ルーチンを示すフローチャート ラップ制御時におけるATF油温とソレノイド電流との関係を示すマップ DレンジからNレンジへと移行する際のブレーキ圧の推移を示す説明図
符号の説明
1 … 自動変速機
20 … 主変速機部
31 … フォワードブレーキ(摩擦係合要素)
31a … 油圧室
50 … マニュアルバルブ
50a … マニュアルバルブスプール
50b … バルブボディ
51 … セレクトレバー
52 … インヒビタスイッチ
55 … ライン圧油路
55a … 分岐油路
56 … ドライブレンジ圧油路
60 … フォワードブレーキコントロールバルブ(調圧手段)
60a … スプール
60b … バルブボディ
60c … スプリング
65 … ブレーキ圧油路
65a … フィードバック圧油路
66 … ドレーン油路
67 … パイロット圧油路
70 … フォワードブレーキソレノイドバルブ(調圧手段)
71 … 変速機制御ユニット
72 … スロットル開度センサ(エンジン出力検出手段)
73 … 油温センサ(油温検出手段)

Claims (2)

  1. セレクトレバーのドライブレンジからニュートラルレンジへの切換時に締結油圧がドレーンされる油圧制御式の摩擦係合要素を備えた自動変速機の油圧制御装置であって、
    ライン圧に調圧された制御油が流通するライン圧油路と、
    上記摩擦係合要素の油圧室に接続するドライブ圧油路と、
    上記油圧室に接続するドレーン油路と、
    ドライブレンジの選択時に上記ドライブレンジ圧油路を上記ライン圧油路に連通するとともに、ドライブレンジからニュートラルレンジへの切換操作に連動して上記ドライブレンジ圧油路を上記ライン圧油路から遮断してドレーン開放するマニュアルバルブと、
    上記油圧室と上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路との間に介装され、上記油圧室に対する上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路の連通量を制御して上記摩擦係合要素に供給する締結油圧を調圧する調圧手段と、
    エンジンの出力状態を検出するエンジン出力検出手段と、を備え、
    上記調圧手段は、ドライブレンジが選択された上記摩擦係合要素の締結時に予め設定されたエンジンの低出力状態が検出されたとき、上記油圧室に対する上記ドライブレンジ圧油路及び上記ドレーン油路の連通量を予め設定された連通量に絞り制御して、上記油圧室に供給する締結油圧を設定油圧まで低下させることを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 制御油の油温を検出する油温検出手段を有し、
    上記調圧手段は、上記ドライブレンジ圧油路を絞り制御する際の上記油圧室に対する連通量を油温が高くなるほど小さくすることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
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